JP2578441Y2

JP2578441Y2 - 保護眼鏡

Info

Publication number: JP2578441Y2
Application number: JP1991086120U
Authority: JP
Inventors: 正喜多; 充則佐藤; 博志浮船
Original assignee: Yamamoto Kogaku Co Ltd
Current assignee: Yamamoto Kogaku Co Ltd
Priority date: 1991-10-22
Filing date: 1991-10-22
Publication date: 1998-08-13
Anticipated expiration: 2006-10-22
Also published as: JPH0535120U

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、スイミング用、スキー
用、オートバイ用等の各種スポーツ用ゴーグル又は産業
用保護眼鏡に採用される保護眼鏡に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】例えば、スイミング用ゴーグルとして、
前面のレンズ部の周縁から後方に周壁部を延設して成る
アイカップを左右一対備え、これらアイカップの左右方
向内端部同志を鼻ベルトで連結し、各アイカップの周壁
部の後端側に顔面に接当するクッションを設け、各アイ
カップの左右方向外端部に装着用のベルトの端部を連結
したものが一般に知られている。

【０００３】前記アイカップの周壁部の後端面は、装着
者の顔面に沿う湾曲状に形成されており、鼻ベルトはア
イカップの左右方向内端部に形成した係止孔に係脱自在
に係止されるようになっている。また、クッションとし
ては、発泡ゴム製のものを周壁部後端面に接着するも
の、エラストマー製のものを周壁部後端部に嵌め込むも
の、エラストマー製のものをアイカップに一体成形する
ものがある。そして、装着用ベルトの端部はアイカップ
の左右方向外端部に取付固定される。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】前記従来のものにあっ
ては、アイカップの左右方向の端部には装着用ベルトを
取付けるための取付部が形成されており、この取付部に
は装着用ベルトを挿通するためのベルト挿通孔が形成さ
れると共に、該挿通孔に挿通した装着用ベルトを固定す
るための固定具を取付け得る構成とされていて、形状が
複雑なものであり、また、アイカップの周壁部の後端面
が湾曲状に形成されているので、左右方向外方に向かう
にしたがって周壁部の長さが長くなり、比較的大型にな
ると共に形状が複雑であって、大量生産、在庫管理等に
問題があった。

【０００５】また、アイカップの周壁部の後端面が湾曲
状に形成されているので、クッションを一体成形する際
の金型の精度が出し難いものであった。また、アイカッ
プの装着用ベルトの取付部は突出されており、そのエッ
ジ部(角部) が他の物品を傷つける惧れもあった。さら
に、ゴーグルの組立てに手間がかかり、生産性が悪いも
のでもあった。

【０００６】そこで本考案は、前記問題点を解決した保
護眼鏡を提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本考案が、前記目的を達
成するために講じた技術的手段は以下の点にある。前面
のレンズ部5 と、このレンズ部5 の周縁から後方に延出
された周壁部6 とを一体成形して成るアイカップ1 の左
右方向端部に、装着用のベルト4 の端部を固定するベル
ト取付部16を備えた保護眼鏡において、前記ベルト取付
部16は前面に形成した凹部17と、この凹部17の底部から
後面側に至る貫通孔18とを備え、装着用のベルト4 の成
形時に、アイカップ1 のベルト取付部16をインサートし
て装着用のベルト4 をインジェクション成形すること
で、装着用のベルト4 の端部が、ベルト取付部16の後面
側から貫通孔18を経てベルト取付部16前面の凹部17に至
るように、アイカップ1 のベルト取付部16に固着されて
いる。

【０００８】前面のレンズ部5 の周縁から後方に周壁部
6 を延設して成るアイカップ1 と、このアイカップ1 の
周壁部6 後端側に設けられていて顔面に接当するクッシ
ョン3 とを備えた保護眼鏡において、前記アイカップ1
の周壁部6 の後端面13を、レンズ部5 と略平行状の平面
に形成する。また、前記構成に加えて、アイカップ1の
左右方向の端部に装着用のベルト4 の端部を一体成形す
る。

【０００９】また、前面のレンズ部5 の周縁から後方に
周壁部6 を延設して成るアイカップ1 を左右一対備え、
これらアイカップ1 を鼻ベルト2 で連結し、各アイカッ
プ1の周壁部6 の後端側に顔面に接当するクッション3
を設け、各アイカップ1 の左右方向外端部に装着用のベ
ルト4 の端部を連結した保護眼鏡において、前記鼻ベル
ト2 、クッション3 及び装着用のベルト4 をアイカップ
に一体成形する。

【００１０】

【作用】請求項１では、アイカップ1 の左右方向の端部
に装着用のベルト4 の端部が一体成形されていて、アイ
カップ1 の左右方向の端部の形状を装着用ベルト4 を取
付るための複雑な形状とすることがなく、また、請求項
２では、アイカップ1 の周壁部6 の後端面13は前面のレ
ンズ部5 に略平行な平面に形成されていて、アイカップ
1 を小型に形成できると共に形状が簡素化され、それぞ
れ大量生産に適している。

【００１１】また、アイカップ1 の周壁部6 の後端部13
が前面のレンズ部5 に略平行な平面に形成されること
で、周壁部6 の後端側に顔面に接当するクッション3 を
一体形成するにあたって、金型の精度が出しやすく、ま
た、周壁部6 の後端面13にクッション3 を接着或いは嵌
合するにあたって、該接着或いは嵌合が容易に行なわれ
る。さらに、周壁部6 の後端面13をレンズ部5 に略平行
な平面に形成することで、必然的にクッション3 の前後
方向の長さが左右方向外方に向かうにしたがって長くな
り、クッション3 の左右方向外方側の顔面へのフィット
性が向上する。

【００１２】また、装着用のベルト4 の端部をアイカッ
プ1 の左右方向の端部に一体形成することで、アイカッ
プ1 のベルト取付部分のエッジ部を被覆することがで
き、他の物品を傷つける惧れもなく、外観もすっきりし
て良好なものとなる。また、前記アイカップ1 を左右一
対備え、これら左右のアイカップ1 を連結する鼻ベルト
2 をクッション3 及び装着用ベルト4 と共に、アイカッ
プ1 に一体成形することで、組立てが不要となって生産
性が大巾に向上すると共に、アイカップ1 周囲を覆うこ
とができ、アイカップ1 の割れが防止されると共に、ア
イカップ1 周囲のエッジ部によって他の物品を傷つける
惧れもない。

【００１３】

【実施例】以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明
する。図１乃至図４は一実施例を示し、請求項１及び２
に相当する。本実施例は保護眼鏡としてスイミング用ゴ
ーグルを例示しており、図３において、ゴーグルは左右
一対のアイカップ1 と、これらアイカップ1 を連結する
鼻ベルト2 と、顔面に接当するクッション3 と、装着用
のベルト4 等とから構成されている。

【００１４】アイカップ1 は図１及び図２にも示すよう
に前面のレンズ部5 と、このレンズ部5 の周縁から後方
に延設された周壁部6 とを備えて成り、透明のポリカー
ボネイト等の硬質合成樹脂により一体形成されている。
周壁部6 の左右方向内端側には鼻ベルト2 を取付ける取
付部7 が形成されている。この取付部7 には、前面に平
面状の取付面8 が形成されていると共に前後方向貫通状
の係止孔9 が形成されている。一方、鼻ベルト2 には前
記係止孔9 に対応する挿通孔10が形成されており、鼻ベ
ルト2 の端部を前記取付面8 に重合し、固定具11の係止
爪12を挿通孔10及び係止孔9 に挿通して取付部7 の後面
に係止させることで左右のアイカップ1が連結されるよ
うになっている。

【００１５】アイカップ1 の後端面13は平面に形成され
ると共に、レンズ部5 に対して略平行状に形成されてい
て、アイカップ1 が扁平に形成されている。アイカップ
1 の後端側外周部には全周に亘る周溝14が形成されてい
て、クッション取付部15とされている。周壁部6 の左右
方向外端側にはベルト取付部16が設けられ、このベルト
取付部16は前面に形成した凹部17と、この凹部17の底部
に形成した前記周溝14に連通する貫通孔18とから構成さ
れている。また、クッション取付部15の左右方向外端側
にも貫通孔19が形成されている。

【００１６】図４にも示すように、装着用ベルト4 は、
各アイカップ1 のベルト取付部16に固着される取付部4a
と、両取付部4aの端部同志を連結する連結ベルト4bとか
ら構成され、各取付部4aの端部には一対の支持ブロック
20が間隔おいて設けられ、これら支持ブロック20には支
持孔21が形成されている。これら支持ブロック20に、支
持孔21に挿通される支軸22を有する止め具23が該支軸22
廻り回動自在に支持され、この止め具23の支軸22外端部
に、該支軸22に外嵌する嵌合孔25を有するベルト取付具
24が回動自在に支持されている。そして、ベルト取付具
24には、止め具23に形成した嵌合部26が嵌脱自在に嵌合
する被嵌合部27が形成されると共に、ベルト掛部28が設
けられていて、このベルト掛部28に連結ベルト4bを掛回
わして重合し、止め具23の嵌合部26をベルト取付具24の
被嵌合部に嵌合させることで、止め具23とベルト取付具
24とで連結ベルト4bの重合部を挟持して、連結ベルト4b
が取付部4aに長さ調整自在に取付固定されるようになっ
ている。

【００１７】クッション3 は、アイカップ1 のクッショ
ン取付部15に固着される取付部3aと、接顔部3bとから成
り、取付部3aは装着用ベルト4 の取付部4aと一体形成さ
れ、接顔部3bの後端面は顔面に沿って湾曲状に形成され
ていて、左右方向外方側の長さが比較的大とされてい
る。前記クッション3 と装着用ベルト4 の取付部4aと
は、エラストマーにより構成され、金型にアイカップ1
を装入してインジェクション成形されることで、アイカ
ップ1 に一体成形されている。

【００１８】図５は他の実施例を示し、請求項３にも相
当するもので、アイカップ1 をさらに扁平に形成すると
共に、装着用ベルト4 、クッション3 と共に鼻ベルト2
をも、アイカップ1 に一体成形したものである。これに
よってアイカップ1 の周壁部6 の略全体がエラストマー
で被覆されることとなり、割れたり、エッジ部により他
の物品を傷つけたりすることもなく学童用ゴーグルとし
ても適しており、また、組立の手間も不要となり生産性
向上が図れる。

【００１９】

【考案の効果】請求項１のものにあっては、ベルト取付
部16は前面に形成した凹部17と、この凹部17の底部から
後面側に至る貫通孔18とを備え、装着用のベルト4 の成
形時に、アイカップ1 のベルト取付部16をインサートし
て装着用のベルト4 をインジェクション成形すること
で、装着用のベルト4 の端部が、ベルト取付部16の後面
側から貫通孔18を経てベルト取付部16前面の凹部17に至
るように、アイカップ1 のベルト取付部16に固着されて
いるので、アイカップ1 のベルト取付部16の形状を装着
用ベルト4 を取付けるための複雑な形状とすることがな
く、大量生産に適し、生産性の向上を図ることができ
る。また、ベルト取付部16のエッジ部を被覆することも
でき、エッジ部により他の物品を傷つける惧れも解消で
き、外観もすっきりして良好なものとなる。また、ベル
ト取付部16に前面の凹部17と、この凹部17の底部から後
面側に至る貫通孔18とが設けられていて、装着用のベル
ト4 の端部が、ベルト取付部16の後面側から貫通孔18を
経てベルト取付部16前面の凹部17に至るように、アイカ
ップ1 のベルト取付部16に固着されているので、アイカ
ップ1 のベルト取付部16をインサートして装着用のベル
ト4 をインジェクション成形することによって、ベルト
4 の端部をベルト取付部16に固着したものであっても、
該ベルト取付部16に固着されたベルト4 端部の取付部分
が剥離してベルト取付部16から外れることがなく、ベル
ト4 の取付状態が長期に亘って良好に維持される。

【００２０】請求項2 のものにあっては、アイカップ1
の周壁部6 の後端面13が前面のレンズ部5 に略平行な平
面に形成されているので、アイカップ1 を小型に形成で
き、大量生産に適し、生産性の向上を図ることができ
る。また、周壁部6 の後端側に顔面に接当するクッショ
ン3 を一体形成するにあたって、金型の精度が出しやす
くするものとされている。また、周壁部6 の後端面３に
もクッション3 を接着或いは嵌合するにあたって、該接
着或いは嵌合を容易に行うことができる。さらに、周壁
部6 の後端面13をレンズ部5 に略平行な平面に形成する
ことで、必然的にクッション3 の前後方向の長さが左右
方向外方に向かうにしたがって長くなり、クッション3
の左右方向外方側の顔面へのフィット性が向上する。

【００２１】請求項３のものにあっては、アイカップ1
の周壁部6 の後端面13が前面のレンズ部5 に略平行な平
面に形成され、且つ、アイカップ1 の左右方向の端部に
装着用のベルト4 の端部が一体形成されているので、さ
らにアイカップ1 の形状の簡素化が図れ、より量産性の
ある保護眼鏡を提供できる。請求項４のものにあって
は、左右一対のアイカップ1 を連結する鼻ベルト2 をク
ッション3 及び装着用ベルト4 と共に、アイカップ1 に
一体成形したことにより、組立てが不要となって生産性
が大巾に向上すると共に、アイカップ1 周囲を被覆で
き、アイカップ1 の割れを防止できると共に、アイカッ
プ1 周囲のエッジ部により他のものを傷つける惧れもな
い。

【図面の簡単な説明】

【図１】一実施例を示す図２のＡ−Ａ線矢視断面図であ
る。

【図２】一実施例を示す正面図である。

【図３】一実施例を示す分解斜視図である。

【図４】装着用ベルトの連結部分の分解斜視図である。

【図５】他の実施例を示す底面断面図である。

【符号の説明】

1 アイカップ 2 鼻ベルト 3 クッション 4 装着用ベルト 5 レンズ部 6 周壁部 13 後端面

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) A61F 9/02 A63B 33/00

Claims

(57)【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】前面のレンズ部(5) と、このレンズ部
(5) の周縁から後方に延出された周壁部(6) とを一体成
形して成るアイカップ(1) の左右方向端部に、装着用の
ベルト(4) の端部を固定するベルト取付部(16)を備えた
保護眼鏡において、前記ベルト取付部(16)は前面に形成した凹部(17)と、こ
の凹部(17)の底部から後面側に至る貫通孔(18)とを備
え、装着用のベルト(4) の成形時に、アイカップ(1) の
ベルト取付部（16) をインサートして装着用のベルト
(4) をインジェクション成形することで、装着用のベル
ト(4) の端部が、ベルト取付部(16)の後面側から貫通孔
(18)を経てベルト取付部(16)前面の凹部(17)に至るよう
に、アイカップ(1) のベルト取付部(16)に固着されてい
ることを特徴とする保護眼鏡。
【請求項２】前面のレンズ部(5) の周縁から後方に周
壁部(6) を延設して成るアイカップ(1) と、このアイカ
ップ(1) の周壁部(6) 後端側に設けられていて顔面に接
当するクッション(3) とを備えた保護眼鏡において、前記アイカップ(1) の周壁部(6) の後端面(13)を、レン
ズ部(5) と略平行状の平面に形成したことを特徴とする
保護眼鏡。
【請求項３】アイカップ(1) の左右方向の端部に装着
用のベルト(4) の端部を一体成形したことを特徴とする
請求項２記載の保護眼鏡。
【請求項４】前面のレンズ部(5) の周縁から後方に周
壁部(6) を延設して成るアイカップ(1) を左右一対備
え、これらアイカップ(1) を鼻ベルト(2) で連結し、各
アイカップ(1) の周壁部(6) の後端側に顔面に接当する
クッション(3)を設け、各アイカップ(1) の左右方向外
端部に装着用のベルト(4) の端部を連結した保護眼鏡に
おいて、前記鼻ベルト(2) 、クッション(3) 及び装着用のベルト
(4) をアイカップに一体成形したことを特徴とする保護
眼鏡。