JP2576073B2 - 内燃機関のアシストエア制御装置 - Google Patents
内燃機関のアシストエア制御装置Info
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- JP2576073B2 JP2576073B2 JP6039873A JP3987394A JP2576073B2 JP 2576073 B2 JP2576073 B2 JP 2576073B2 JP 6039873 A JP6039873 A JP 6039873A JP 3987394 A JP3987394 A JP 3987394A JP 2576073 B2 JP2576073 B2 JP 2576073B2
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内燃機関の燃料噴射弁か
ら噴射された燃料の微粒化を促進するために、燃料に空
気(エア)を吹きつける制御を行う内燃機関のアシスト
エア制御装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、この種のものとして、スロットル
弁より上流側の吸気管の開口から取り入れた空気を、バ
イパス通路を介して燃料噴射弁の近傍に設けた開口か
ら、間欠的に行われる燃料噴射に同期して噴出させ、燃
料の微粒化を促進させ、そして、燃料の微粒化を必要と
しない運転領域では流量制御弁を全閉に維持して空気の
噴射を停止するものが考えられている(例えば、特開昭
61−112773号公報)。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】ところが、上述した従
来のものでは、燃料の微粒化を必要としない運転領域で
は流量制御弁を全閉に維持して空気の噴射を停止するよ
うにしているので、燃料の微粒化を必要としない運転領
域から燃料の微粒化を必要とする運転領域へと移行した
時に流量制御弁の動作遅れから、燃料の微粒化に迅速に
対応することが困難であるという問題がある。 【0004】そこで本発明は、燃料の微粒化を必要とし
ない運転領域から燃料の微粒化を必要とする運転領域へ
と移行した時にも燃料の微粒化に迅速に対応することを
目的とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】そのため本発明は図1に
示すごとく、スロットル弁の下流側かつ燃料噴射弁の近
傍に設けた開口に空気を導くアシストエア通路と、この
アシストエア通路を開閉する流量制御弁と、内燃機関の
運転状態を検出する運転状態検出手段と、この運転状態
検出手段の検出信号に基づいて上記燃料噴射弁の燃料噴
射を制御する燃料噴射制御手段と、前記運転状態検出手
段により検出された内燃機関の運転状態が燃料の微粒化
を必要とするアイドル状態を含む低負荷領域のとき前記
燃料噴射弁の燃料噴射時期に同期して前記流量制御弁の
開度を制御する噴射同期アシストエア制御手段と、前記
運転状態検出手段により検出された運転状態が高負荷領
域のとき前記流量制御弁を前記燃料噴射弁の燃料噴射時
期と同期せずに全開状態に維持する噴射非同期アシスト
エア制御手段とを備えた内燃機関のアシストエア制御装
置を提供するものである。 【0006】 【作用】これにより、運転状態検出手段により検出され
た内燃機関の運転状態が燃料の微粒化を必要とするアイ
ドル状態を含む低負荷領域のとき噴射同期アシストエア
制御手段によって燃料噴射弁の燃料噴射時期に同期して
流量制御弁の開度を制御して、アシストエア通路を介し
て空気を噴出させる。そして、運転状態検出手段により
検出された運転状態が高負荷領域のとき噴射非同期アシ
ストエア制御手段によって流量制御弁を前記燃料噴射弁
の燃料噴射時期と同期せずに全開状態に維持させて、ア
シストエア通路を介して燃料噴射弁の近傍に設けた開口
から空気を連続的に噴出させる。 【0007】 【発明の効果】本発明によれば、内燃機関の運転状態が
燃料の微粒化を必要としない高負荷領域においてもアシ
ストエア通路を介して燃料噴射弁の近傍に設けた開口か
ら空気を連続的に噴出させるから、燃料の微粒化を必要
としない高負荷領域から燃料の微粒化を必要とする低負
荷(アイドル状態を含む)へと移行した時にも燃料の微
粒化に迅速に対応することができるという優れた効果が
ある。 【0008】 【実施例】以下本発明の一実施例を図面にしたがって説
明する。図2は本発明の一実施例によるエアアシスト制
御装置を備えたエンジンおよびその周辺装置を示し、1
はエンジン本体で、このエンジン本体1には、吸気系3
を構成する吸気管5および排気系7を構成する排気管9
が接続されている。上記吸気管5には、上流側から順
に、大気を取り入れるためのエアクリーナ11と、該エ
アクリーナ11により取り入れられた吸入空気の流量を
検出するエアフロメータ13と、運転席に配設されたア
クセルペダル15と連動して回動し、吸入空気の流量を
制御するスロットル弁17と、吸気の脈動を防止するた
めのサージタンク19と、吸気マニホールド21に配設
され、吸気ポート23に向けて燃料を噴射するための燃
料噴射弁25とが設けられている。この燃料噴射弁25
への燃料の供給は、燃料タンク27からの燃料を燃料ポ
ンプ29で汲み上げ燃料配管31を通じて行われる。 【0009】また、スロットル弁17の上流側の吸気管
5には、アシストエア通路をなすバイパス配管33の開
口35が設けられており、このバイパス配管33の他方
の開口37は、燃料噴射弁25の近傍に設けられてい
る。このバイパス配管33の途中には、電磁式の流量制
御弁39が設けられており、この流量制御弁39は、後
述する電子制御装置71からの信号でデューティ制御さ
れる。 【0010】上記エンジンには、上述したエアフロメー
タ13のほかに、種々のセンサが設けられている。すな
わち、センサとしては、エアフロメータ13に内蔵さ
れ、吸入空気の温度を検出するための吸気温センサ51
と、スロットル弁17のスロットル開度θを検出すると
共にアイドル状態を検出するアイドルスイッチを有する
スロットル開度センサと、シリンダブロックに配設さ
れ、エンジン冷却水温を検知する冷却水温センサ55
と、排気管9に配設され、排気ガス中の残存酸素濃度か
ら空燃比を検出する酸素濃度センサ57と、ディストリ
ビュータ59に内蔵され、クランク軸に連動するディス
トリビュータ軸59aの回転に応じてクランク角の30
℃A毎のクランク角信号NEを出力するクランク角セン
サ61とが設けられている。 【0011】これらの各種センサの検出信号やスイッチ
の信号は、電子制御装置71に入力され、この電子制御
装置71によって、燃料噴射弁25や流量制御弁39等
のアクチュエータが制御される。上記電子制御装置71
は、周知のマイクロコンピュータから構成され、すなわ
ち、各種センサの入力信号をコンピュータの処理可能な
ディジタル信号処理すると共に、アクチュエータへの駆
動信号に変換処理する入出力ポート73と、演算処理す
るCPU75と、一時的な記憶手段としてのRAM77
と、各種の制御プログラムを予め格納しているROM7
9等から構成されている。 【0012】本電子制御装置71による制御動作は、R
OM79内に格納された制御プログラムにしたがって演
算処理される。すなわち、電子制御装置71は、上記エ
アフロメータ13の出力から求められる吸入空気量と、
上記クランク角センサ61から出力から求められるエン
ジン回転数とに基づいて基本の燃料噴射時間を決定し、
これを上記スロットル開度センサ出力のスロットル弁開
度、酸素濃度センサ57出力の空燃比、冷却水温センサ
55出力のエンジン冷却水温などに応じて補正すること
によって、上記燃料噴射弁25に開弁時間信号を出力す
る。 【0013】また、流量制御弁39の開閉制御によるア
イドル回転数制御およびアシストエア制御は、図3およ
び図5のフローチャートにしたがって実行される。ま
ず、ステップ100が実行され、各種のデータが読み込
まれる。データとしては、上記エアフロメータ13の出
力から求められる吸入空気量Qと、スロットル開度セン
サの出力から求められるスロットル開度θ、アイドルス
イッチのオンオフ信号、および上記クランク角センサ6
1からのクランク角信号NE等である。 【0014】次のステップ110にて、上記各種データ
に基づいて各制御を選択処理する。この選択処理は、図
4のグラフのA、B、C領域のいずれに含まれているか
を判断する。図4において、縦軸はスロットル開度θ、
横軸はエンジン回転数Neを示す。該ステップ110に
て、A領域と判定されるとステップ120へ進み、後述
する図5の制御が実行される。また、B領域と判定され
るとステップ130へ進み、流量制御弁39を全開に
し、領域Cと判定されるとステップ140へ進み、流量
制御弁39を一定のデューティ比で制御する。 【0015】次に、A領域の制御について図5のフロー
チャートで説明し、さらに、B領域およびC領域の制御
においてA領域と異なった制御を行う理由について説明
する。図5において、まず、ステップ200にて、クラ
ンク角信号NEから求めたエンジン回転数Neに基づい
てデューティ比の変更タイミングを図6のマップに基づ
いて算出する。ここで、図7に示すように、クランク角
720℃Aで1行程、360℃A毎にグループ噴射する
6気筒エンジンにおいて、クランク角30℃A毎のクラ
ンク角信号NEに、1から12までの番号を付すと、図
6によれば、エンジン回転数が1000rpm以下の場
合には、クランク角信号NEの8番目の燃料噴射タイミ
ングに対して、7番目に流量制御弁39のデューティ比
α(β)を変える変更タイミングを設定し、また、10
00rpmから2000rpmまではクランク角信号N
Eの9番目の燃料噴射タイミングに対して、7番目に流
量制御弁39のデューティ比α(β)の変更タイミング
を設定し、さらに、2000rpmから3000rpm
までは10番目の燃料噴射タイミングに対して6番目に
流量制御弁39のデューティ比α(β)の変更タイミン
グを設定する。このように、エンジン回転数Neが上昇
するにしたがって、燃料噴射タイミングを変更すること
により燃料効率を向上させるとともに、デューティ比α
(β)の変更タイミングを早めることによりバイパス配
管33を通過する吸気量のタイムラグが大きくなるのを
防止している。 【0016】次に、ステップ210にて、上記ステップ
200で求めた流量変更のタイミングか否かについて判
定し、肯定判断の場合にはステップ220へ進み、デュ
ーティ比をαに変更する。なお、デューティ比αの期間
TAは燃料噴射量に比例して増減する。次のステップ2
30にて、燃料噴射が終了したか否かを判断する。そし
て、燃料噴射が終了していないときには、ステップ22
0に戻りデューティ比α(α:一定)での制御を維持
し、一方、燃料噴射が終了したときには、ステップ24
0へ移行する。ステップ240は、上記ステップ210
で否定判断、つまり、デューティ比α(β)の変更タイ
ミングでない場合にも実行される。ステップ240で
は、アイドルスイッチのオンオフ信号等に基づいてアイ
ドル回転数制御か否かを判断し、アイドル回転数制御で
ない場合には、ステップ250へ移行して流量制御弁3
9をデューティ比β(β:一定、β<α)で制御する。
一方、アイドル回転数制御の場合には、ステップ260
へ移行してエンジン回転数をフィードバックして所定回
転数に維持するアイドル回転数制御を行う。このアイド
ル回転数制御はデューティ比βa(βa:可変、βa<
α)で制御する。なお、アイドル回転数制御は、図4で
はa領域で示される。 【0017】このような図5のフローチャートで表され
る動作は、図7のタイムチャートを用いて説明される。
同図において、(A)は各気筒の行程をクランク角に対
応して示し、(B)は上述したようにクランク角センサ
61から出力される30℃Aのクランク角信号を示し、
(C)は燃料噴射パルスを示し、(D)は流量制御弁3
9に出力される制御信号を示す。いま、クランク角信号
NEの7番目に同期して、噴射パルスが出力される場合
に、クランク角信号NEの6番目に流量制御弁39の開
度は、デューティ比βからαに変更され、所定期間TA
だけ維持され、その後にデューティ比βに戻される。 【0018】したがって、本制御によれば、大きなデュ
ーティ比αによって燃料噴射中には十分のアシストエア
が流れるために燃料の微粒化が確保される。そして、そ
れ以外の期間は、デューティ比βの小さなバイパスエア
量に絞られる。その結果、アシストエアは、燃料噴射時
期に同期したデューティ比αの期間で十分確保されると
同時に、デューティ比βの期間による流量制御で全体の
周期を通じたバイパス流量を制御することができる。よ
って、アイドル回転数制御時には、デューティ比βaを
可変制御しているので、アシストエアの効果を低減する
ことなく、所定のバイパス流量に調整することができ、
適正なアイドル回転数制御を行える。また、ファースト
アイドル制御時には、上記デューティ比βaを増加する
ことにより対処できる。なお、デューティ比α(β)の
変更により、吸入空気量が周期的に変化するけれども、
噴射パルスに同期しているため、エンジンの回転数に変
動を生じることはない。 【0019】また、デューティ比αの期間は、燃料噴射
量に応じて長くなっているから、十分な微粒化を行え
る。なお、図3のステップ130にて流量制御弁39を
全開に制御し、ステップ140にて半開状態となる一定
のデューティ比で制御しているのは次の理由による。ス
テップ130の制御では、図4のB領域の運転状態に当
たるが、このB領域はエンジンの高負荷領域にあり、流
量制御弁39の応答性、電子制御装置71の演算処理速
度の問題から、可変したデューティ比によるエアアシス
ト制御を行うことが困難であるとともに、続く制御に迅
速に対応するために全開状態で待機させているのであ
る。また、ステップ140の制御では、C領域に当たる
が、この領域は燃料カット域であり、燃料カット領域か
らの復帰時にエンジントルク変動を低減するために、流
量制御弁39を全周期にわたって半開状態になるように
一定のデューティ比で制御しているのである。 【0020】そして、図3のステップ120が本発明の
噴射同期アシストエア制御手段に相当し、ステップ13
0、140が本発明の噴射非同期アシストエア制御手段
に相当する。
ら噴射された燃料の微粒化を促進するために、燃料に空
気(エア)を吹きつける制御を行う内燃機関のアシスト
エア制御装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、この種のものとして、スロットル
弁より上流側の吸気管の開口から取り入れた空気を、バ
イパス通路を介して燃料噴射弁の近傍に設けた開口か
ら、間欠的に行われる燃料噴射に同期して噴出させ、燃
料の微粒化を促進させ、そして、燃料の微粒化を必要と
しない運転領域では流量制御弁を全閉に維持して空気の
噴射を停止するものが考えられている(例えば、特開昭
61−112773号公報)。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】ところが、上述した従
来のものでは、燃料の微粒化を必要としない運転領域で
は流量制御弁を全閉に維持して空気の噴射を停止するよ
うにしているので、燃料の微粒化を必要としない運転領
域から燃料の微粒化を必要とする運転領域へと移行した
時に流量制御弁の動作遅れから、燃料の微粒化に迅速に
対応することが困難であるという問題がある。 【0004】そこで本発明は、燃料の微粒化を必要とし
ない運転領域から燃料の微粒化を必要とする運転領域へ
と移行した時にも燃料の微粒化に迅速に対応することを
目的とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】そのため本発明は図1に
示すごとく、スロットル弁の下流側かつ燃料噴射弁の近
傍に設けた開口に空気を導くアシストエア通路と、この
アシストエア通路を開閉する流量制御弁と、内燃機関の
運転状態を検出する運転状態検出手段と、この運転状態
検出手段の検出信号に基づいて上記燃料噴射弁の燃料噴
射を制御する燃料噴射制御手段と、前記運転状態検出手
段により検出された内燃機関の運転状態が燃料の微粒化
を必要とするアイドル状態を含む低負荷領域のとき前記
燃料噴射弁の燃料噴射時期に同期して前記流量制御弁の
開度を制御する噴射同期アシストエア制御手段と、前記
運転状態検出手段により検出された運転状態が高負荷領
域のとき前記流量制御弁を前記燃料噴射弁の燃料噴射時
期と同期せずに全開状態に維持する噴射非同期アシスト
エア制御手段とを備えた内燃機関のアシストエア制御装
置を提供するものである。 【0006】 【作用】これにより、運転状態検出手段により検出され
た内燃機関の運転状態が燃料の微粒化を必要とするアイ
ドル状態を含む低負荷領域のとき噴射同期アシストエア
制御手段によって燃料噴射弁の燃料噴射時期に同期して
流量制御弁の開度を制御して、アシストエア通路を介し
て空気を噴出させる。そして、運転状態検出手段により
検出された運転状態が高負荷領域のとき噴射非同期アシ
ストエア制御手段によって流量制御弁を前記燃料噴射弁
の燃料噴射時期と同期せずに全開状態に維持させて、ア
シストエア通路を介して燃料噴射弁の近傍に設けた開口
から空気を連続的に噴出させる。 【0007】 【発明の効果】本発明によれば、内燃機関の運転状態が
燃料の微粒化を必要としない高負荷領域においてもアシ
ストエア通路を介して燃料噴射弁の近傍に設けた開口か
ら空気を連続的に噴出させるから、燃料の微粒化を必要
としない高負荷領域から燃料の微粒化を必要とする低負
荷(アイドル状態を含む)へと移行した時にも燃料の微
粒化に迅速に対応することができるという優れた効果が
ある。 【0008】 【実施例】以下本発明の一実施例を図面にしたがって説
明する。図2は本発明の一実施例によるエアアシスト制
御装置を備えたエンジンおよびその周辺装置を示し、1
はエンジン本体で、このエンジン本体1には、吸気系3
を構成する吸気管5および排気系7を構成する排気管9
が接続されている。上記吸気管5には、上流側から順
に、大気を取り入れるためのエアクリーナ11と、該エ
アクリーナ11により取り入れられた吸入空気の流量を
検出するエアフロメータ13と、運転席に配設されたア
クセルペダル15と連動して回動し、吸入空気の流量を
制御するスロットル弁17と、吸気の脈動を防止するた
めのサージタンク19と、吸気マニホールド21に配設
され、吸気ポート23に向けて燃料を噴射するための燃
料噴射弁25とが設けられている。この燃料噴射弁25
への燃料の供給は、燃料タンク27からの燃料を燃料ポ
ンプ29で汲み上げ燃料配管31を通じて行われる。 【0009】また、スロットル弁17の上流側の吸気管
5には、アシストエア通路をなすバイパス配管33の開
口35が設けられており、このバイパス配管33の他方
の開口37は、燃料噴射弁25の近傍に設けられてい
る。このバイパス配管33の途中には、電磁式の流量制
御弁39が設けられており、この流量制御弁39は、後
述する電子制御装置71からの信号でデューティ制御さ
れる。 【0010】上記エンジンには、上述したエアフロメー
タ13のほかに、種々のセンサが設けられている。すな
わち、センサとしては、エアフロメータ13に内蔵さ
れ、吸入空気の温度を検出するための吸気温センサ51
と、スロットル弁17のスロットル開度θを検出すると
共にアイドル状態を検出するアイドルスイッチを有する
スロットル開度センサと、シリンダブロックに配設さ
れ、エンジン冷却水温を検知する冷却水温センサ55
と、排気管9に配設され、排気ガス中の残存酸素濃度か
ら空燃比を検出する酸素濃度センサ57と、ディストリ
ビュータ59に内蔵され、クランク軸に連動するディス
トリビュータ軸59aの回転に応じてクランク角の30
℃A毎のクランク角信号NEを出力するクランク角セン
サ61とが設けられている。 【0011】これらの各種センサの検出信号やスイッチ
の信号は、電子制御装置71に入力され、この電子制御
装置71によって、燃料噴射弁25や流量制御弁39等
のアクチュエータが制御される。上記電子制御装置71
は、周知のマイクロコンピュータから構成され、すなわ
ち、各種センサの入力信号をコンピュータの処理可能な
ディジタル信号処理すると共に、アクチュエータへの駆
動信号に変換処理する入出力ポート73と、演算処理す
るCPU75と、一時的な記憶手段としてのRAM77
と、各種の制御プログラムを予め格納しているROM7
9等から構成されている。 【0012】本電子制御装置71による制御動作は、R
OM79内に格納された制御プログラムにしたがって演
算処理される。すなわち、電子制御装置71は、上記エ
アフロメータ13の出力から求められる吸入空気量と、
上記クランク角センサ61から出力から求められるエン
ジン回転数とに基づいて基本の燃料噴射時間を決定し、
これを上記スロットル開度センサ出力のスロットル弁開
度、酸素濃度センサ57出力の空燃比、冷却水温センサ
55出力のエンジン冷却水温などに応じて補正すること
によって、上記燃料噴射弁25に開弁時間信号を出力す
る。 【0013】また、流量制御弁39の開閉制御によるア
イドル回転数制御およびアシストエア制御は、図3およ
び図5のフローチャートにしたがって実行される。ま
ず、ステップ100が実行され、各種のデータが読み込
まれる。データとしては、上記エアフロメータ13の出
力から求められる吸入空気量Qと、スロットル開度セン
サの出力から求められるスロットル開度θ、アイドルス
イッチのオンオフ信号、および上記クランク角センサ6
1からのクランク角信号NE等である。 【0014】次のステップ110にて、上記各種データ
に基づいて各制御を選択処理する。この選択処理は、図
4のグラフのA、B、C領域のいずれに含まれているか
を判断する。図4において、縦軸はスロットル開度θ、
横軸はエンジン回転数Neを示す。該ステップ110に
て、A領域と判定されるとステップ120へ進み、後述
する図5の制御が実行される。また、B領域と判定され
るとステップ130へ進み、流量制御弁39を全開に
し、領域Cと判定されるとステップ140へ進み、流量
制御弁39を一定のデューティ比で制御する。 【0015】次に、A領域の制御について図5のフロー
チャートで説明し、さらに、B領域およびC領域の制御
においてA領域と異なった制御を行う理由について説明
する。図5において、まず、ステップ200にて、クラ
ンク角信号NEから求めたエンジン回転数Neに基づい
てデューティ比の変更タイミングを図6のマップに基づ
いて算出する。ここで、図7に示すように、クランク角
720℃Aで1行程、360℃A毎にグループ噴射する
6気筒エンジンにおいて、クランク角30℃A毎のクラ
ンク角信号NEに、1から12までの番号を付すと、図
6によれば、エンジン回転数が1000rpm以下の場
合には、クランク角信号NEの8番目の燃料噴射タイミ
ングに対して、7番目に流量制御弁39のデューティ比
α(β)を変える変更タイミングを設定し、また、10
00rpmから2000rpmまではクランク角信号N
Eの9番目の燃料噴射タイミングに対して、7番目に流
量制御弁39のデューティ比α(β)の変更タイミング
を設定し、さらに、2000rpmから3000rpm
までは10番目の燃料噴射タイミングに対して6番目に
流量制御弁39のデューティ比α(β)の変更タイミン
グを設定する。このように、エンジン回転数Neが上昇
するにしたがって、燃料噴射タイミングを変更すること
により燃料効率を向上させるとともに、デューティ比α
(β)の変更タイミングを早めることによりバイパス配
管33を通過する吸気量のタイムラグが大きくなるのを
防止している。 【0016】次に、ステップ210にて、上記ステップ
200で求めた流量変更のタイミングか否かについて判
定し、肯定判断の場合にはステップ220へ進み、デュ
ーティ比をαに変更する。なお、デューティ比αの期間
TAは燃料噴射量に比例して増減する。次のステップ2
30にて、燃料噴射が終了したか否かを判断する。そし
て、燃料噴射が終了していないときには、ステップ22
0に戻りデューティ比α(α:一定)での制御を維持
し、一方、燃料噴射が終了したときには、ステップ24
0へ移行する。ステップ240は、上記ステップ210
で否定判断、つまり、デューティ比α(β)の変更タイ
ミングでない場合にも実行される。ステップ240で
は、アイドルスイッチのオンオフ信号等に基づいてアイ
ドル回転数制御か否かを判断し、アイドル回転数制御で
ない場合には、ステップ250へ移行して流量制御弁3
9をデューティ比β(β:一定、β<α)で制御する。
一方、アイドル回転数制御の場合には、ステップ260
へ移行してエンジン回転数をフィードバックして所定回
転数に維持するアイドル回転数制御を行う。このアイド
ル回転数制御はデューティ比βa(βa:可変、βa<
α)で制御する。なお、アイドル回転数制御は、図4で
はa領域で示される。 【0017】このような図5のフローチャートで表され
る動作は、図7のタイムチャートを用いて説明される。
同図において、(A)は各気筒の行程をクランク角に対
応して示し、(B)は上述したようにクランク角センサ
61から出力される30℃Aのクランク角信号を示し、
(C)は燃料噴射パルスを示し、(D)は流量制御弁3
9に出力される制御信号を示す。いま、クランク角信号
NEの7番目に同期して、噴射パルスが出力される場合
に、クランク角信号NEの6番目に流量制御弁39の開
度は、デューティ比βからαに変更され、所定期間TA
だけ維持され、その後にデューティ比βに戻される。 【0018】したがって、本制御によれば、大きなデュ
ーティ比αによって燃料噴射中には十分のアシストエア
が流れるために燃料の微粒化が確保される。そして、そ
れ以外の期間は、デューティ比βの小さなバイパスエア
量に絞られる。その結果、アシストエアは、燃料噴射時
期に同期したデューティ比αの期間で十分確保されると
同時に、デューティ比βの期間による流量制御で全体の
周期を通じたバイパス流量を制御することができる。よ
って、アイドル回転数制御時には、デューティ比βaを
可変制御しているので、アシストエアの効果を低減する
ことなく、所定のバイパス流量に調整することができ、
適正なアイドル回転数制御を行える。また、ファースト
アイドル制御時には、上記デューティ比βaを増加する
ことにより対処できる。なお、デューティ比α(β)の
変更により、吸入空気量が周期的に変化するけれども、
噴射パルスに同期しているため、エンジンの回転数に変
動を生じることはない。 【0019】また、デューティ比αの期間は、燃料噴射
量に応じて長くなっているから、十分な微粒化を行え
る。なお、図3のステップ130にて流量制御弁39を
全開に制御し、ステップ140にて半開状態となる一定
のデューティ比で制御しているのは次の理由による。ス
テップ130の制御では、図4のB領域の運転状態に当
たるが、このB領域はエンジンの高負荷領域にあり、流
量制御弁39の応答性、電子制御装置71の演算処理速
度の問題から、可変したデューティ比によるエアアシス
ト制御を行うことが困難であるとともに、続く制御に迅
速に対応するために全開状態で待機させているのであ
る。また、ステップ140の制御では、C領域に当たる
が、この領域は燃料カット域であり、燃料カット領域か
らの復帰時にエンジントルク変動を低減するために、流
量制御弁39を全周期にわたって半開状態になるように
一定のデューティ比で制御しているのである。 【0020】そして、図3のステップ120が本発明の
噴射同期アシストエア制御手段に相当し、ステップ13
0、140が本発明の噴射非同期アシストエア制御手段
に相当する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成の一例を示す構成図である。
【図2】本発明の一実施例によるエンジンおよびその周
辺部を示す構成図である。 【図3】同実施例のアシストエア制御を示すフローチュ
ートである。 【図4】アシストエア制御の範囲を示すグラフである。 【図5】同実施例のフローチャートである。 【図6】同実施例の制御範囲を示す説明図である。 【図7】同実施例のタイムチャートである。 【符号の説明】 1 エンジン本体 5 吸気管 17 スロットル弁 25 燃料噴射弁 33 バイパス配管 37 開口 39 流量制御弁 61 クランク角センサ 71 電子制御装置
辺部を示す構成図である。 【図3】同実施例のアシストエア制御を示すフローチュ
ートである。 【図4】アシストエア制御の範囲を示すグラフである。 【図5】同実施例のフローチャートである。 【図6】同実施例の制御範囲を示す説明図である。 【図7】同実施例のタイムチャートである。 【符号の説明】 1 エンジン本体 5 吸気管 17 スロットル弁 25 燃料噴射弁 33 バイパス配管 37 開口 39 流量制御弁 61 クランク角センサ 71 電子制御装置
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 スロットル弁の下流側かつ燃料噴射弁の近傍に設けた開
口に空気を導くアシストエア通路と、 このアシストエア通路を開閉する流量制御弁と、 内燃機関の運転状態を検出する運転状態検出手段と、 この運転状態検出手段の検出信号に基づいて上記燃料噴
射弁の燃料噴射を制御する燃料噴射制御手段と、 前記運転状態検出手段により検出された内燃機関の運転
状態が燃料の微粒化を必要とするアイドル状態を含む低
負荷領域のとき前記燃料噴射弁の燃料噴射時期に同期し
て前記流量制御弁の開度を制御する噴射同期アシストエ
ア制御手段と、前記運転状態検出手段により検出された
運転状態が高負荷領域のとき前記流量制御弁を前記燃料
噴射弁の燃料噴射時期と同期せずに全開状態に維持する
噴射非同期アシストエア制御手段と、 を備えた内燃機関のアシストエア制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6039873A JP2576073B2 (ja) | 1994-03-10 | 1994-03-10 | 内燃機関のアシストエア制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6039873A JP2576073B2 (ja) | 1994-03-10 | 1994-03-10 | 内燃機関のアシストエア制御装置 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62254240A Division JP2586515B2 (ja) | 1987-10-08 | 1987-10-08 | 内燃機関のアシストエア制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0754738A JPH0754738A (ja) | 1995-02-28 |
JP2576073B2 true JP2576073B2 (ja) | 1997-01-29 |
Family
ID=12565107
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6039873A Expired - Lifetime JP2576073B2 (ja) | 1994-03-10 | 1994-03-10 | 内燃機関のアシストエア制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2576073B2 (ja) |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS57108460A (en) * | 1980-12-24 | 1982-07-06 | Mazda Motor Corp | Engine fuel injection system |
JPH0654107B2 (ja) * | 1985-06-12 | 1994-07-20 | マツダ株式会社 | 燃料噴射式エンジン |
JPS63268971A (ja) * | 1987-04-28 | 1988-11-07 | Mazda Motor Corp | 燃料噴射式エンジンのエア・アシスト制御装置 |
-
1994
- 1994-03-10 JP JP6039873A patent/JP2576073B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0754738A (ja) | 1995-02-28 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19960904 |