JP2575968B2 - 棒鋼および線材圧延における寸法制御方法 - Google Patents
棒鋼および線材圧延における寸法制御方法Info
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Description
スタンドを3ロ−ル圧延機で構成する棒鋼・線材の連続
圧延における寸法制御方法に関する。
3ロ−ル圧延機で構成する棒鋼・線材の連続圧延におけ
る寸法制御方法に関しては、以下の先行技術がある。
号公報に開示されているように、3ロ−ル型圧延機とそ
の前後段の2Hi型圧延機間における材料の張力を無張
力に制御する技術がある。第2の例として、特開昭62
−230413号公報に開示されているように、圧延ロ
−ル回転数と圧延ロ−ル間隙の少なくとも一方を操作量
として、圧延材に発生する張力および圧延機列の最終ス
タンド出側に設置したプロフィル計により圧延材の断面
プロフィルを測定し、張力および最終スタンド出側寸法
を制御する技術がある。但し、特開昭59−39401
号公報には具体的なゲインの設定方法が開示されておら
ず、この技術の制御性能は不明である。また後者の技術
では、圧延機列の最終スタンド出側に設けられた寸法計
による圧延材の断面寸法の実測値に基づいてフィ−ドバ
ックする制御であり、最終スタンドから寸法計までの距
離に起因する無駄時間だけ制御動作が遅れる。
なくとも2スタンドを3ロ−ル型圧延機で構成する棒鋼
・線材の連続圧延において、圧延機列の最終スタンド出
側における圧延材断面の高さ寸法および幅寸法を制御す
るに際し、整定時間が短かく、オフセットが零の制御性
能良好な多変数制御を行なう棒鋼・線材圧延における寸
法制御方法を提供することを課題とする。
は、3ロ−ル型圧延機で構成する圧延機列による線材・
棒鋼の連続圧延において、圧延機列を構成する各スタン
ドにおける、圧延ロ−ル対間隙の偏差ΔSi*を ΔSi*=(Si−S0,i)/h0,i i=1,2,3,・・・,n Si :i番目のスタンドにおける圧延ロ−ル対間隙の
実測値 S0,i:i番目のスタンドにおける圧延ロ−ル対間隙の
基準値 h0,i:i番目のスタンド出側における圧延材断面の高
さ寸法基準値 とし、圧延材の前方張力の偏差Δtfj*を、 Δtfj*=(tfj−tf0,j)/kfm0,j j=1,2,3,・・・,n−1 tfj :j番目のスタンド出側における圧延材の前方張
力の実測値 tf0,j:j番目のスタンド出側における圧延材の前方張
力の基準(目標)値 kfm0,j:j番目のスタンド出側における圧延材の変形
抵抗の基準値 とし、圧延ロ−ルの回転数の偏差をΔNj*、その時間
微分量をΔNj*'、 ΔNj*=(Nj/N0,j)−1 j=1,2,3,・・・,n−1 Nj :j番目のスタンドにおける圧延ロ−ル回転数の
実測値 N0,j:j番目のスタンドにおける圧延ロ−ル回転数の
基準値 とし、圧延荷重の偏差ΔPi*を、 ΔPi*=(Pi/P0,i)−1 i=0,1,2,・・・n Pi :i番目のスタンドにおける圧延荷重の実測値 P0,i:i番目のスタンドにおける圧延荷重の基準(目
標)値 とし、各スタンド出側における圧延材断面高さ寸法の偏
差Δhi*を、 Δhi*=(hi/h0,i)−1 i=0,1,2,・・・n hi :i番目のスタンド出側における圧延材断面高さ
寸法の実測値 h0,i:i番目のスタンド出側における圧延材断面高さ
寸法の基準値 hiはゲ−ジメ−タ式hi=Hcal,i+Si+αi・Pi/M
iから求めた値 Hcal,i:i番目のスタンドにおける圧延ロ−ルのカリ
バ−(孔型)深さ Si:i番目のスタンドにおける圧延ロ−ル対間隙の実
測値 αi:i番目のスタンドにおけるスケ−ルファクタ Pi:i番目のスタンドにおける圧延荷重の実測値 Mi:i番目のスタンドにおけるミル剛性 とし、i番目のスタンドにおける圧延ロ−ル対間隙,圧
延荷重,およびi番目のスタンド出側における圧延材断
面高さ寸法のロックオン値を、それぞれSL,i,PL,i,
hL,i(hL,i=Hcal,i+SL,i+αi・PL,i/Mi)と
し、i番目のスタンドにおける圧延ロ−ル対間隙,圧延
荷重,およびi番目のスタンド出側における圧延材断面
高さ寸法のロックオン値の偏差値ΔSL,i*,ΔPL,i*,
およびΔhL,i*をそれぞれ、 とし、各スタンド出側における圧延材断面高さ寸法の偏
差Δhi*と、各スタンド出側における圧延材断面高さ寸
法のロックオン値の偏差ΔhL,i*の隔たりモニタ補償量
ΔhM,i*を加えた量Δh i*を、 モニタ補償量ΔhM,i*:圧延機列出側に設けられた圧延
材断面寸法計によって測定された圧延材断面高さ寸法お
よび幅寸法の偏差の実測値から圧延機列における各スタ
ンドでの圧下量が仕上スタンド出側における圧延材断面
高さ寸法および幅寸法に及ぼす影響係数に基づき、各ス
タンドに配分し積分して得られる値とし、各スタンドの
入側における材料の平均温度,圧延材断面高さ寸法,お
よび幅寸法それぞれの偏差ΔTmi*,ΔHi*,およびΔ
Bi*を とし、状態ベクトルx,出力ベクトルy,入力ベクトル
uおよび外乱wを、 ΔSref,i*:i番目スタンドにおける設定圧延ロ−ル対
間隙の目標値 ΔNref,j*:j番目スタンドにおける設定ロ−ル回転数
の目標値 として、圧延の状態方程式 k:離散時間系の時刻を表すサンプル番号(整数) を用いて、評価関数J J=Σ〔eT(k+1)Q・e(k+1)+vT(k)Rv(k)〕 k:0から無限大の範囲 Q,R:重み行列 添字T:転置行列 e(k)=r(k)−y(k) r(k)=0(目標値) v(k)=u(k)−u(k-1) 制御入力u=(ΔS ref,i*,ΔNref,j*)Tにおけるスタ
ンド番号i,jは、i=0〜n,j=0〜n−1の範囲
内で任意の組合せを採りうるものとする i=0のとき、ロ−ル間隙を操作量としない j=0のとき、ロ−ル間隙を操作量としない に最小にする制御偏差および状態ベクトルフィ−ドバッ
クの最適入力によって、圧延機列における最終スタンド
(第n番スタンド)から放出される圧延材の高さ寸法お
よび幅寸法を制御する。
流側の少なくとも2スタンドを3ロ−ル型圧延機で構成
する圧延機列による棒鋼および線材の連続圧延におい
て、圧延材の変形,圧延材の負荷,及び圧延材の温度か
らなる状態方程式を用いて、圧延ロ−ル回転数とロ−ル
間隙を操作量として、対象とする圧延機列における各ス
タンド間での圧延材張力およびモニタ補償を考慮した各
スタンド出側における圧延材断面高さ寸法のゲ−ジメ−
タ方式による計算値を、最適レギュレ−タ理論に基づ
き、制御偏差および状態ベクトルのフィ−ドバックによ
って制御するようにした点によって特徴づけられる。即
ち、本発明は、特開昭62−230413号にて開示さ
れた、圧延材断面形状及び寸法の制御方法における問題
点である、仕上スタンドから圧延材断面寸法計までの距
離に起因する制御動作遅れを、仕上最終スタンドから放
出された圧延材断面寸法を測定する手段として、板圧延
分野で用いられているゲ−ジメ−タ方式による計算値に
よって代替することによって、フィ−ドバックの応答速
度を高めて解決したものである。
び部分状態ベクトルxs(k)のフィ−ドバック過程で、
な制御系を比較的容易に設計することができる。
変数の制御量を多変数の操作量で全ての状態の中から最
適な状態に制御する。従って、圧延過程における全ての
状態を表す数学模型(状態方程式)が必要である。ま
た、最適な状態を数学的に表すために、評価関数を用い
それを最小化する制御則を解析的に求めた、この制御則
により系を操作して最適な状態となるように制御を行な
う。最適制御理論の中で代表的な制御理論である最適レ
ギュレ−タ理論では、2次形式の評価関数を用いる。こ
れは、数最模型(モデル)が線形でかつ評価関数が2次
形式のとき、制御則がフィ−ドバック制御となり、制御
量を確実に目標値へ近付ける安定した制御を実現できる
からである。
乗に重み行列Qを乗じたものおよび、基準値からの操作
量についてある時刻の値とそれより1サンプリング時刻
前の値との差の2乗に重み行列Rを乗じたものの和をす
べての制御されている時間に亘って加算した値が最小に
なるような制御を、最適な制御とする評価関数となって
いる。この評価関数によって制御系を設計すると、全て
の時間に亘る制御量の偏差の2乗面積の和が最小となる
ような高い応答性を有し整定時間の短かい制御が、適当
な操作量で実現できる。
を入れる理由は、操作量を入れない場合には応答を速く
するために操作量が無限大になるが、実際には、設備の
制約から操作量の変化速度の大きさは有限であり、前述
のような高速の操作量の変化は不可能であるからであ
る。ここで、制御量の偏差に掛かる重み行列Qは、多変
数の操作量の中で、高い応答性を有し小さな偏差である
ことを要求される制御量であるほど、それに掛かる重み
行列Qの要素の大きさを大きくする。また、操作量の偏
差に掛かる重み行列Rは、多変数の操作量の中で、その
操作量によって制御される制御量に要求される応答速度
が高いほど、その操作量に掛かる重み行列Rの要素の大
きさを小さくする。但し、重み行列Q,Rの大きさにつ
いて、同一の物理量、例えば圧延ロ−ルの回転速度(回
転数)に掛かる要素間では、要素の大小関係は、それに
対応する制御量応答速度或いは操作量の変化速度の大小
関係に対応する。異なる物理量間では対応しない。
シミュレ−ションによる制御結果が制御系の設計者にと
って満足すべき制御結果であると判断されるまで、試行
錯誤して決定される。
さらに詳細に説明する。圧延機駆動系の動特性として、
圧延ロ−ル対間隙制御系を一次遅れで近似し、圧延ロ−
ル回転数制御系を二次系で近似する。記号を次の表1に
示す。
周りで線形化、無次元化して状態空間モデルとして表示
し、さらに制御周期Δtで離散化すると、次の状態方程
式を得る。
は次の通りである。
SLi* ΔSi*=(Si−S0,i)/h0,i Si :i番目の圧延機における圧延ロ−ル対間隙の実
測値 S0,i:i番目の圧延機における圧延ロ−ル対間隙の基
準値 h0,i:i番目の圧延機出側における圧延材断面の高さ
寸法の基準値 Δtfj*=(tfj−tf0,j)/kfm0,j tfj :j番目の圧延機出側における圧延材の前方張力
の実測値 tf0,j:j番目の圧延機出側における圧延材の前方張力
の基準(目標)値 kfm0,j:j番目の圧延機出側における圧延材の平均変
形抵抗の基準値 ΔNj*=(Nj/N0,j)−1 Nj :j番目の圧延機における圧延ロ−ル回転数の実
測値 N0,j:j番目の圧延機における圧延ロ−ル回転数の基
準値 Δh i*:ロックオン値ΔhL,i*からの偏差=Δhi*−Δ
hL,i* Δhi*:hiの基準値h0,iからの変化率=Δhi/h0,i
=(hi/h0,i)−1 hi :i番目の圧延機出側における圧延材断面高さ寸
法の実測値 (圧下方向の寸法) h0,i:i番目の圧延機出側における圧延材断面高さ寸
法の基準値 ΔS ref,i*:i番目の圧延機における設定圧延ロ−ル対
間隙目標値 ΔNref,j*:j番目の圧延機における設定ロ−ル回転数
目標値 ΔTmi*:Tmiの基準(目標)値Tm0,iからの変化率=
ΔTmi/Tm0,i ΔTmi:i番目の圧延機入側における圧延材平均温度の
実測値の基準値からの偏差 Tm0,i:i番目の圧延機入側における圧延材温度の基準
値 ΔHi*:i番目の圧延機入側における圧延材断面の高さ
寸法の偏差 ΔHi*=ΔHi/H0,i=(Hi/H0,i)−1 Hi:i番目の圧延機入側における圧延材断面の高さ寸
法の実測値 H0,i:i番目の圧延機入側における圧延材断面の高さ
寸法の基準値 ΔBi*:i番目の圧延機入側における圧延材断面の幅寸
法の偏差 ΔBi*=ΔBi/ΔB0,i=(Bi/B0,i)−1 Bi:i番目の圧延機入側での圧延材断面の幅寸法の実
測値(圧下と直角な方向の寸法) B0,i:i番目の圧延機入側における圧延材断面の幅寸
法の基準値状態ベクトル、入力ベクトルにおいて一般的にはj=
1,2,・・・nとしてj=n(最終)スタンドのロー
ル回転数の偏差とその時間微分値ΔN n *,ΔN n *'も状
態ベクトルxあるいは出力ベクトルuに含めるべきであ
るが、ロール回転数を操作する場合、j=1,2,・・
・nのうちどれか1スタンドのロール回転数を固定して
基準スタンドとし、他のスタンドの回転数を相対的に操
作して張力を制御する。たとえば、棒鋼及び線材圧延の
操業においては、材料温度を一定に保つという観点か
ら、通常仕上げ圧延速度を一定にしておりこのため最終
スタンドのロール回転数を固定している。このようなこ
とから本発明の説明においては、j=n(最終)スタン
ドのロール回転数を固定している。こうした場合、j=
n(最終)スタンドのロール回転数の偏差とその時間微
分値ΔN n *,ΔN n *'は、状態ベクトルフィードバッ
ク,出力ベクトルフィードバックを行わないため、状態
ベクトル,出力ベクトルに含めない。 No.1,2スタ
ンドは2Hiミル、No.3,4スタンドは3ロ−ルミ
ルの4スタンドからなる圧延機列における表2に示す圧
延の基準状態での行列Aは13行13列、行列Bは13
行7列、行列Cは7行13列である。行列E,Fの値は
次に述べる制御系の設計には不要である。また、行列の
要素の中で、Dや−は、JIS FORTRANの倍数
精度実数型算術式の文法で規定されている記号である。
例えば、xDyはx×(10のy乗)を表す倍精度実数
型の定数である。
延機列の最終スタンドから放出される圧延材断面の高さ
寸法と幅寸法を目標値制御する必要がある。
れた制御系によって、圧延機列の最終スタンド出側にお
ける圧延材断面の高さ寸法および幅寸法を制御する場
合、最終スタンド出側に設けられた圧延材断面測定用の
寸法計からのフィ−ドバック制御を行なうと、最終スタ
ンドから寸法計までの圧延材走行時間だけ時間遅れが生
じる。
ドの出側における圧延材断面の高さ寸法を、圧延荷重と
圧延ロ−ル対間隙の変化から計算されるゲ−ジメ−タ方
式による算出によって測定し、これをロック・オン値と
して制御を行なう。このようにして時間遅れが解決され
る。
断面の高さ寸法のみを制御すると、スタンド間における
圧延材の張力が変化して圧延材断面の幅寸法が殆ど制御
されない。この問題を併せ解決するためには、最終数ス
タンド間における圧延材の張力も同時に制御する多変数
制御を行なう必要がある。その際、圧延機出側における
圧延材断面の高さ寸法を制御するスタンドを最終2スタ
ンドとすると、最終スタンド出側における圧延材断面の
幅寸法は、目標値からオフセットを生じる。圧延機出側
における圧延材断面の高さ寸法を制御するスタンドを最
終4スタンド以上とすると、最終スタンド出側における
圧延材断面の幅寸法の目標値からのオフセットを殆ど零
に制御することができる。
雑な制御系では、変数相互の影響を考慮した線形圧延モ
デルを用いて、二次形式の評価関数が最小となるような
最適レギュレ−タ理論に基づく制御系を構成することに
よって、すべての制御量を高い応答性の下に肌理細かく
制御することができる。
を適用して離散時間最適制御系を設計している。即ち、
外乱wがステップ状であると仮定すると、評価関数
において求めた最適ゲインの値がそのままディジタルの
プロセス・コンピュ−タにおける離散時間で使用でき
る。なお、連続時間制御の設計において求めた最適ゲイ
ンを用いても、ディジタル・コンピュ−タで離散時間制
御する場合に、ゲインを適当に変換すれば、離散時間制
御系の設計において求めたゲインと同様に最適制御を実
現できる。圧延制御システムの最適化を図るためには、
最適であることを定量的に判定する尺度が必要である。
その場合、制御システムに課せられた要求から、評価関
数として制御量である圧延機出側における圧延材断面の
高さ寸法のロック・オン値からの変化率Δhi *と圧延材
の前方張力tfiの目標値からの変化率Δtfi*の偏差の
2乗(面積=絶対値)を一般化したe(k+1)に関す
る二次形式を、前記第(7)式の右辺第1項に用いること
が適切である。しかし、評価関数がこの項のみでは、操
作量u(k)即ち設定圧延ロ−ル対間隙目標値ΔSref,i *
(k)と設定ロ−ル回転数目標値ΔNref,j*(k)の加速度v
(k)=u(k)−u(k-1)をいくらでも大きく与えた方が良
いということになって現実的でなくなる。そこで、制御
に要するコスト或いはv(k)の大きさに対する制約条件
を評価関数に織り込まなければならない。従って、v
(k)に関する二次形式を前記第(2)式の右辺第2項に導入
する。この場合、制御のすべての時間に亘る制御量(出
力ベクトル)であるi番目のスタンド出側における圧延
材断面の高さ寸法hiのロック・オン値hL,iからの変化
率ΔhL,i *とi番目のスタンドにおける圧延材の前方張
力tfjの基準(目標)値からの変化率Δtfj*の目標値
からの偏差の2乗面積に重み行列Qを掛けたものと、操
作量(入力ベクトル)であるi番目のスタンドにおける
設定圧延ロ−ル対間隙目標値Sref,iのロック・オン値
SL,iからの変化率ΔSref,i *と、j番目のスタンドに
おける設定圧延ロ−ル回転数目標値Nref,jの基準値N
0,jからの変化率ΔNref,j*の時刻kと1サンプリング
周期前の時刻k−1における値の差の2乗面積に重み行
列Rを掛けたものの和が最小となるようにする。即ち、
有限の大きさの操作量(制御入力)で、制御(出力ベク
トル)の偏差が短時間で目標値に整定する最適制御であ
り、重み行列Q,Rは、コンピュ−タ・シミュレ−ショ
ンによって望ましい制御成績とすべく試行錯誤によって
決定される。
部分状態ベクトルxsおよび制御入力(操作量)uの一
階差分vは、
は、次のリカッチ方程式から求まる。
システムのエラ−システム
は転置行列を示す。なおここでは、離散時間系の最適制
御を導出したが、圧延の状態方程式(1),(2)を連続時間
系で与えれば、同様の方法で連続時間系の最適制御を構
成できる。
(8)〜(16)式の関係を説明すると、最適レギュレ−タ
は、通常、状態ベクトル・フィ−ドバックで構成され
る。本発明においては、圧延機出側における圧延材断面
の高さ寸法の偏差即ち、出力べクトルを制御する必要が
ある。また、圧延機間における圧延材張力の偏差は状態
ベクトルでありかつ、出力べクトルでもある。従って、
これらの出力ベクトルのフィ−ドバック制御が実現され
るように、もとのシステム(1),(2)式における圧延機出
側における圧延材断面の高さ寸法の偏差および圧延機間
における圧延材張力の偏差の出力ベクトルが、新しいシ
ステム式においては状態ベクトルとなるように、システ
ム式を変更する必要がある。
さ寸法の偏差および圧延機間における圧延材張力の偏差
の出力ベクトルの比例・積分制御およびミル駆動系の二
次系近似式のシステム式を構成する圧延ロ−ル回転数と
その時間微分からなる部分状態ベクトルのフィ−ドバッ
ク比例制御を構成すればよい。そのためには、(1),(2)
式におけるエラ−(出力ベクトルの0からの偏差に−符
号を付したもの)とエラ−の差分および部分状態ベクト
ルの差分を第(16)式のように新しいシステム式(14),(1
5)における状態ベクトルとすればよい。ここで、第(1
4),(15)式における係数Φ,G及びHは、もとのシステ
ム式(1),(2)から行列A〜Cより求められる。
制御入力u(k)は、最適レギュレ−タ理論より第(8)式で
与えられる。ここで、制御偏差e(k),部分状態ベクト
ルxs(k)及び一階差分v(k)は、第(9)〜(11)式で定義
され、最適ゲイン行列(12),(13)式のリカッチ方程式よ
り求まる。
を適用することにより、図1に示すような棒鋼・線材圧
延における最適制御系を構成する。
ステムを示す。ここで、4スタンドの中、上流側のN
o.1,No.2スタンドは2Hi型の圧延機、下流側
のNo.3,No.4スタンドは3ロ−ル型の圧延機で
ある。制御用計算機6は、圧延材の前方張力tfiの目標
値からの変化率Δtfi*、圧延ロ−ル回転数の偏差ΔNj
*とその微分値ΔNj*'と、i番目のスタンドにおける圧
延ロ−ル対間隙のロック・オン値からの偏差ΔSi *、圧
延荷重のロック・オン値からの偏差ΔPi *、寸法計5に
よる仕上スタンド出側における圧延材断面高さ寸法のロ
ック・オン値からの偏差Δh4*、寸法計5による仕上ス
タンド出側における圧延材断面幅寸法のロック・オン値
からの偏差Δb4*をサンプルし、各スタンド出側におけ
る圧延材断面高さ寸法のゲ−ジメ−タ方式による計算値
Δhi *を求め、第(8)式で与えられる最適制御入力u(k)
を計算し、各スタンドにおける圧延ロ−ル対間隙の設定
値ΔSref,i*、圧延ロ−ル回転数設定値ΔNref,i*をそ
れぞれ圧延ロ−ル対間隙制御系、圧延ロ−ル回転数制御
系へ向けて出力する。ここで、各スタンド出側における
圧延材断面高さ寸法のゲ−ジメ−タ方式による計算値Δ
hi *は、
h0,i・Mi/P0,i)、αiはスケ−ル・ファクタであ
る。第(17)式の右辺、第1項〜第2項は、それ自体公知
のゲ−ジメ−タ方式による計算式であり、第3項のΔh
M,i*は、絶対的寸法精度を与えるためのモニタ補償であ
る。
る。寸法計5による最終(仕上)スタンド出側における
圧延材断面の高さ寸法の偏差Δh4*、幅寸法の偏差Δb
4*のサンプル値から、リ−ダ・スタンドおよび仕上スタ
ンド(この実施例ではNo.3,No.4スタンド)の
出側における圧延材断面の高さ寸法のモニタ修正量Δh
x,3*およびΔhx,4*を、
用いて、
ダスタンド、仕上スタンド出側における圧延材断面の高
さ寸法のモニタ修正量hx,3*およびΔhx,4*を積分し
て、
終(仕上)スタンド出側の寸法計までの材料(圧延材)
走行時間(秒)であり、KM,iはモニタ補償積分ゲイン
である。第(12),(13)式における重み行列Q,R及び第
(22)式におけるモニタ補償ゲインKM,iは、コンピュ−
タ・シミュレ−ションを繰返し、試行錯誤的に決定し
た。
o.3,4スタンドが3ロ−ルミルから構成される4ス
タンド・ミルで、No.1スタンド入側における材料平
均温度が偏差ΔTm,i*=−0.182だけステップ状に変化
した場合について検討した。制御なしの場合のステップ
応答を、図4及び図5に示す。これらの図から明らかな
ように、最終(仕上)スタンド出側における圧延材断面
の高さ寸法および幅寸法それぞれの偏差Δh4*,Δb4*
が大きく変動している。図4及び図5に示す結果の前提
となっている上記No.1スタンド入側における材料平
均温度の偏差は、材料先端がNo.1スタンドに到達し
てから4,5秒間経過した時刻におけるものである。
7,図8及び図9に示す。これらの結果は、No.1ス
タンド入側における材料平均温度,材料断面高さ寸法,
幅寸法が、それぞれ偏差ΔTM,1*だけステップ状に変化
した時の、制御あり(スタンド間での圧延材断面の高さ
寸法および幅寸法の偏差Δh4*,Δb4*ならびに各スタ
ンドにおける圧延材の前方張力の偏差Δtfj*,圧延ロ
−ル回転数の偏差ΔNj*,圧延ロ−ル対間隙の偏差ΔS
j*のステップ応答を示している。このとき、モニタ補償
は行なわず、第(17)式におけるΔhM,i*を零と置いてい
る。重み行列Q,Rは、
合は、最終スタンド出側における圧延材断面の高さ寸法
および幅寸法の偏差ならびに各スタンドにおける圧延材
の前方張力の偏差が小さくなっており、精密な圧延制御
が可能となっている。
に、材料温度と材料断面寸法の外乱が、材料先端からΔ
Tm,1*=−0.091、ΔH1*=ΔB1*=0.033だけ付加され
ている場合について検討した。
なしの場合の、最終スタンド出側における圧延材断面の
高さ寸法および幅寸法の偏差Δh4*,Δb4*ならびに各
スタンドにおける圧延材の前方張力の偏差Δtfj*の応
答を示す。ゲ−ジメ−タ方式による圧延材断面の高さ寸
法の計算値(ロック・オン値)が基準状態からずれてい
るために、最終スタンド出側における圧延材断面の高さ
寸法および幅寸法にオフセットが生じている。図10〜
図12に示す結果の前提となっている上記No.1スタ
ンド入側における材料平均温度,材料断面の高さ寸法お
よび幅寸法それぞれの偏差は、材料先端がNo.1スタ
ンドに到達してから1.0秒を経過した時刻におけるも
のである。
あり(スタンド間での圧延材の張力制+全スタンドでの
AGC)の場合の、最終スタンド出側における圧延材断
面の高さ寸法および幅寸法の偏差Δh4*,Δb4*ならび
に各スタンドにおける圧延材の前方張力の偏差Δtfj*
の応答結果を示す。このとき、モニタ補償ゲインは、K
M,3=KM,4=0.05とおいた。図13〜図15から明らか
なように、モニタ制御ありの場合は、最終スタンド出側
における圧延材断面の高さ寸法および幅寸法にオフセッ
トが生じていない。
る。に張力制御+ゲ−ジメ−タAGC+モニタAGC補
償の制御系全体の詳細を、図2と図3に分割して示す。
各スタンド出側における圧延材断面の高さ寸法の偏差Δ
hi*は、ゲ−ジメ−タ方式による計算式(17)によって求
まる。第(17)式の右辺第1項及び第2項は、それ自体公
知のゲ−ジメ−タ式である。
における圧延材断面の高さ寸法のロックオン値からの偏
差を0にする偏差制御であるが、精密圧延を実現するた
めには、圧延製品断面の高さ寸法および幅寸法を目標値
に制御する絶対値制御が必要となる。そこで、張力制御
とゲ−ジメ−タ方式による計算式(17)によって求まる各
スタンド出側における圧延材断面の高さ寸法の制御にお
いて、絶対値制御を実現することを考える。ここでは、
4スタンドからなる圧延機列による圧延を例に採って説
明する。圧延製品断面の高さ寸法および幅寸法の目標値
からの偏差をΔh4*(k)およびΔb4*(k)とすると、ゲ−
ジメ−タ方式による計算式(17)によって求まる各スタン
ド出側における圧延材断面の高さ寸法の制御を絶対値制
御とするには、仕上げ前(リ−ダ)スタンドおよび仕上
スタンドにおける圧延材断面の高さ寸法を示す第(17)式
の第3項のモニタ補償量ΔhM,3*(k),ΔhM,4*(k)を、
以下の手順で計算する。
定された圧延製品断面の高さ寸法および幅寸法の目標値
からの偏差のサンプル値Δh4*(k)およびΔb4*(k)から
モニタ修正量ΔhX,3*(k)及びΔhX,4*(k)を第(18),(1
9)式によって計算する。ここでk1は、圧延機間におけ
る圧延材張力を制御したときの、リ−ダスタンド出側に
おける圧延材断面の高さ寸法のゲ−ジメ−タ方式による
計算値が圧延製品断面の幅寸法に及ぼす影響係数であ
り、リ−ダ・スタンドにおける圧延ロ−ル対間隙が圧延
製品断面の幅寸法に及ぼす影響係数をリ−ダ・スタンド
出側における圧延材断面の高さ寸法に与える影響係数で
除した商として、第(20)式で示される。k1は、コンピ
ュ−タ・シミュレ−ション或は実測によって求められ
る。k2は、圧延機間における圧延材張力を制御したと
きの、仕上スタンド出側における圧延材断面の高さ寸法
のゲ−ジメ−タ方式による計算値が圧延製品断面の幅寸
法に及ぼす影響係数であり、仕上スタンドにおける圧延
ロ−ル対間隙が圧延製品断面の幅寸法に及ぼす影響係数
を仕上スタンドにおける圧延ロ−ル対間隙が仕上スタン
ド出側における圧延材断面の高さ寸法に与える影響係数
で除した商として、第(21)式で示される。k2は、コン
ピュ−タ・シミュレ−ション或は実測によって求められ
る。
各々第(18),(19)式によって計算されるモニタ修正量Δ
hx,3(k),Δhx,4(k)に積分ゲインを掛けて積分した第
(22)式から求められる。ここで、圧延荷重と圧延ロ−ル
間間隙から求められる圧延材断面の高さ寸法のゲ−ジメ
−タ方式による計算値による制御のように、比例制御が
作用すると、最終スタンドから寸法計までの圧延材走行
時間だけ遅れが生じるから、圧延製品断面の高さ寸法お
よび幅寸法が目標値から大きくずれてしまう危険性があ
る。そこでこの実施例においては、モニタ修正量を積分
することにより、圧延製品断面の高さ寸法および幅寸法
が目標値に整定するようにしている。
延について示したが、スタンド間にル−パがある場合に
ついてもル−パ高さと圧延材張力の関係式を用いて状態
方程式を構成すれば、上記実施例と同様の方法で寸法制
御が可能である。
レギュレ−タ制御は、以下のように制御性能が優れてい
ることが実施例から明らかになった。
ジメ−タ計算高さ制御は整定時間が短く、オフセットを
零に制御可能である。
は、オフセットを零に制御可能である。
ック図である。
ク図である。
ロック図である。
である。
である。
である。
である。
である。
である。
すグラフである。
すグラフである。
すグラフである。
すグラフである。
すグラフである。
すグラフである。
機の垂直ロ−ル 3,4:3ロ−ル型圧延機のロ−ル 5:寸法計 6:制御用計算機 7:材料
Claims (1)
- 【請求項1】 下流側の少なくとも2スタンドを3ロ−
ル型圧延機で構成する圧延機列による棒鋼および線材の
連続圧延において、 圧延機列を構成する各スタンドにおける、 圧延ロ−ル対間隙の偏差ΔSi*を ΔSi*=(Si−S0,i)/h0,i i=1,2,3,・・・,n Si :i番目のスタンドにおける圧延ロ−ル対間隙の
実測値 S0,i:i番目のスタンドにおける圧延ロ−ル対間隙の
基準値 h0,i:i番目のスタンド出側における圧延材断面の高
さ寸法基準値 とし、圧延材の前方張力の偏差Δtfj*を、 Δtfj*=(tfj−tf0,j)/kfm0,j j=1,2,3,・・・,n−1 tfj :j番目のスタンド出側における圧延材の前方張
力の実測値 tf0,j:j番目のスタンド出側における圧延材の前方張
力の基準(目標)値 kfm0,j:j番目のスタンド出側における圧延材の変形
抵抗の基準値 とし、圧延ロ−ルの回転数の偏差をΔNj*、その時間
微分量をΔNj*'、 ΔNj*=(Nj/N0,j)−1 j=1,2,3,・・・,n−1 Nj :j番目のスタンドにおける圧延ロ−ル回転数の
実測値 N0,j:j番目のスタンドにおける圧延ロ−ル回転数の
基準値 とし、圧延荷重の偏差ΔPi*を、 ΔPi*=(Pi/P0,i)−1 i=0,1,2,・・・n Pi :i番目のスタンドにおける圧延荷重の実測値 P0,i:i番目のスタンドにおける圧延荷重の基準(目
標)値 とし、各スタンド出側における圧延材断面高さ寸法の偏
差Δhi*を、 Δhi*=(hi/h0,i)−1 i=0,1,2,・・・n hi :i番目のスタンド出側における圧延材断面高さ
寸法の実測値 h0,i:i番目のスタンド出側における圧延材断面高さ
寸法の基準値 hiはゲ−ジメ−タ式hi=Hcal,i+Si+αi・Pi/M
iから求めた値 Hcal,i:i番目のスタンドにおける圧延ロ−ルのカリ
バ−(孔型)深さ Si:i番目のスタンドにおける圧延ロ−ル対間隙の実
測値 αi:i番目のスタンドにおけるスケ−ルファクタ Pi:i番目のスタンドにおける圧延荷重の実測値 Mi:i番目のスタンドにおけるミル剛性 とし、i番目のスタンドにおける圧延ロ−ル対間隙,圧
延荷重,およびi番目のスタンド出側における圧延材断
面高さ寸法のロックオン値を、それぞれSL,i,PL,i,
hL,i(hL,i=Hcal,i+SL,i+αi・PL,i/Mi)と
し、i番目のスタンドにおける圧延ロ−ル対間隙,圧延
荷重,およびi番目のスタンド出側における圧延材断面
高さ寸法のロックオン値の偏差値ΔSL,i*,ΔPL,i*,
およびΔhL,i*をそれぞれ、 とし、各スタンド出側における圧延材断面高さ寸法の偏
差Δhi*と、各スタンド出側における圧延材断面高さ寸
法のロックオン値の偏差ΔhL,i*の隔たりモニタ補償量
ΔhM,i*を加えた量Δh i*を、 モニタ補償量ΔhM,i*:圧延機列出側に設けられた圧延
材断面寸法計によって測定された圧延材断面高さ寸法お
よび幅寸法の偏差の実測値から圧延機列における各スタ
ンドでの圧下量が仕上スタンド出側における圧延材断面
高さ寸法および幅寸法に及ぼす影響係数に基づき、各ス
タンドに配分し積分して得られる値とし、各スタンドの
入側における材料の平均温度,圧延材断面高さ寸法,お
よび幅寸法それぞれの偏差ΔTmi*,ΔHi*,およびΔ
Bi*を とし、状態ベクトルx,出力ベクトルy,入力ベクトル
uおよび外乱wを、 ΔSref,i*:i番目スタンドにおける設定圧延ロ−ル対
間隙の目標値 ΔNref,j*:j番目スタンドにおける設定ロ−ル回転数
の目標値 として、圧延の状態方程式 k:離散時間系の時刻を表すサンプル番号(整数) を用いて、評価関数J J=Σ〔eT(k+1)Q・e(k+1)+vT(k)Rv(k)〕 k:0から無限大の範囲 Q,R:重み行列 添字T:転置行列 e(k)=r(k)−y(k) r(k)=0(目標値) v(k)=u(k)−u(k-1) 制御入力u=(ΔS ref,i*,ΔNref,j*)Tにおけるスタ
ンド番号i,jは、i=0〜n,j=0〜n−1の範囲
内で任意の組合せを採りうるものとする i=0のとき、ロ−ル間隙を操作量としない j=0のとき、ロ−ル間隙を操作量としない に最小にする制御偏差および状態ベクトルフィ−ドバッ
クの最適入力によって、圧延機列における最終スタンド
(第n番スタンド)から放出される圧延材の高さ寸法お
よび幅寸法を制御するようにしたことを特徴とする、棒
鋼および線材圧延における寸法制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3090220A JP2575968B2 (ja) | 1991-04-22 | 1991-04-22 | 棒鋼および線材圧延における寸法制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3090220A JP2575968B2 (ja) | 1991-04-22 | 1991-04-22 | 棒鋼および線材圧延における寸法制御方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04322809A JPH04322809A (ja) | 1992-11-12 |
JP2575968B2 true JP2575968B2 (ja) | 1997-01-29 |
Family
ID=13992404
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3090220A Expired - Fee Related JP2575968B2 (ja) | 1991-04-22 | 1991-04-22 | 棒鋼および線材圧延における寸法制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2575968B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101199814B1 (ko) | 2003-12-22 | 2012-11-09 | 인벤티오 아게 | 승강기 승강실의 진동 감쇠 장치 및 진동 감쇠 방법 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102014224461A1 (de) * | 2014-01-22 | 2015-07-23 | Sms Siemag Ag | Verfahren zur optimierten Herstellung von metallischen Stahl- und Eisenlegierungen in Warmwalz- und Grobblechwerken mittels eines Gefügesimulators, -monitors und/oder -modells |
-
1991
- 1991-04-22 JP JP3090220A patent/JP2575968B2/ja not_active Expired - Fee Related
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KR101199814B1 (ko) | 2003-12-22 | 2012-11-09 | 인벤티오 아게 | 승강기 승강실의 진동 감쇠 장치 및 진동 감쇠 방법 |
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