JP2573615Y2 - 棚板用広告体 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は商品を陳列する棚板の前
面に簡単に取り付けて広告することが出来る棚板用広告
体に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来のこの種の棚板用広告体としては、
例えば図５に示す如く、棚板１の前面に貼着して吊り下
げるスラッカー２や、揺動可能なスプリングの先端に広
告板を取り付けたスイングスラッカー（図示せず）や、
板の商品間に載置される仕切板３等が一般的に使用され
ていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】然るに、前述の従来例
の中で、第１の吊り下げ式のステッカー２は、その長さ
が大きい場合には下段の棚板に陳列された商品を隠して
しまう欠点があり、他方でその長さを短くすると広告効
果が乏しくなる問題があった。

【０００４】また、第２のスイングステッカーは、揺動
した際には効果があるが、そのまま起立している場合に
は目ざわりであり、かつ、これを棚板に取り付ける為に
は棚板１に穴等を穿設しなければならないので取付作業
が煩雑である等の問題があった。

【０００５】かつ、第３の仕切板３は、棚板１に陳列さ
れる商品間に載置されるので、そのほぼ全体が商品の中
に埋もれてしまい、広告スペースがその上縁部及び前面
部にしかなくなり、従って広告宣伝効果に乏しい等の問
題があった。

【０００６】更に、前述の公知技術の他に、例えば実公
昭５７−３４５３５号公報に示す如く、棚板の前面縁に
凹条を有するガイドレールを取付け、このガイドレール
の凹条の中に表示カードの上縁と切抜係止舌片の下縁と
を嵌入させることによって、表示カードを棚板の前面に
取付けて広告する技術も知られている。

【０００７】然るに、前述の公知技術の場合には、別に
工場等で作った凹条が設けられたガイドレールを棚板の
前面縁に取付け固定しなければならず、構成が極めて複
雑になると共に、コスト高になる問題があった。

【０００８】また、実公平３−１３２４８号公報に示す
如く、ショウケースにハンバーラブレールを取付け、こ
のハンバーラブレールの凹部に磁石部材によって固着し
得る表示カードを有する表示具を取付けて構成したショ
ウケースも知られている。

【０００９】然るに、前述のショウケースは、極めて複
雑で特殊なハンバーラブレールを別に構成すると共に、
このハンバーラブレールをショウケースに取付けなけれ
ばならず、構造が極めて複雑であると共に、コスト高に
なる問題があった。かつ、この広告物は広告表示部を棚
の前面に大きく突出させて表示させることが出来ず、広
告効果が乏しい等の問題があった。

【００１０】本考案に係る棚板用広告体は、前述の従来
の問題点に鑑み開発された技術であって、特に棚板に簡
単に取り付けて使用することが出来、かつ棚板に取り付
けた際に商品の展示の邪魔にならず、しかも体裁良く宣
伝することが可能な全く新しい広告体を提供するもので
ある。

【００１１】

【課題を解決するための手段】本考案に係る棚板用広告
体は、前述の従来の問題点を根本的に改善した技術であ
って、その要旨は商品を陳列し得る金属製棚板の先端縁
下面に取り付けることが可能な傾斜面を持った広告庇板
の上部元端縁に磁性体を取り付けて構成したことを特徴
とした棚板用広告体である。

【００１２】

【作用】本考案に係る棚板用広告体は、広告用の主体が
傾斜面を持った庇板で形成されているので、棚板の先端
縁にこれを取り付けた際には、広告庇板が棚板の先端縁
から庇状に傾斜して突出するので、目立たせて広告効果
をあげることが出来、かつその下段の棚板に陳列された
商品をこの広告庇板が邪魔して隠すことがない。また、
この広告庇板は上述のように所定のテーパーを保って、
前方に突出しているので、顧客の目線と合致させ、目立
たせることが出来る。

【００１３】更に、広告庇板の上部の元端縁には磁性体
が設けられているので、この磁性体の磁力を利用するこ
とによって、広告庇板を金属製棚板に簡単に取り付ける
ことが出来る。かつ、不要になった時、又は棚板に陳列
する商品を補充したり、或いは取り替える時には、この
広告体を極めて簡単に取り外すことが出来る。

【００１４】

【実施例】図により、本考案に係る棚板用広告体の一実
施例を具体的に説明すると、図１は本考案の広告体の斜
視図、図２は図１の広告体の縦断面図、図３はその使用
例を示す斜視説明図、図４は他例の広告体の縦断面説明
図である。

【００１５】図１及び図２に於いて、１０は本考案に係
る棚板用広告体であって、広告庇板１１の元端縁に設け
られた磁性体１２とより構成されている。この広告庇板
１１は上表面に美麗な印刷が施された厚紙板より形成さ
れ、かつ所定の角度を有する傾斜面を有している。この
広告庇板１１の上部の元端縁には、磁性体１２を収納し
得る筒箱１３が一体的に取り付けられている。

【００１６】また、前記磁性体１２は角棒状の磁石より
形成され、前記筒箱１３の中に埋設されている。上記実
施例に於いては、広告庇板１１と筒箱１３とを夫々厚紙
板で一体的に形成したが、これ等の広告庇板１１及び筒
箱１３はプラスチックス材で一体的に形成することも可
能である。

【００１７】本考案に係る棚板用広告体の使用に当たっ
ては、図３に示す如く、広告庇板１１の上部の元端縁に
設けられた磁性体１２を金属製棚板１の先端縁の下面に
吸着させることによって、簡単に取り付けて使用するこ
とが出来る。

【００１８】上記実施例に於いては、広告庇板１１の上
部の元端縁に設けられた筒箱１３の中に磁性体１２を埋
設して棚板用広告体１０を構成したが、図４に示す如
く、磁性体１４の側面に穿設された切溝の中に広告庇板
１１の元端縁を嵌入することによって棚板用広告体１０
を構成することも可能である。

【００１９】

【考案の効果】本考案に係る棚板用広告体は上述の如き
構造と作用とを有するので、金属製の棚板の先端縁に前
述の従来の公知例のような取付加工や取付具等の手段を
用いることなく、簡単に取り付けて使用することが出来
る。

【００２０】かつ、この広告体は着脱が自在であるの
で、その位置を移動したり、他の広告体と取り替えたり
することが出来る。また商品の補充或いは取り替えの際
には一時的に取り外すことが出来る。

【００２１】更に、全体が庇状にテーパーを保って前面
に突出しているので、下段に陳列された商品の邪魔にな
らず、しかも商品を選択している額客の目線と合致さえ
て目立たせることが出来、これによって極めて宣伝効果
を高めることが出来る。また、全体の構造が簡単であ
り、かつ紙材或いはプラスチックス材いずれでも構成出
来るので、安価に大量生産が可能である等の特徴を有す
るものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の広告体の斜視図である。

【図２】図１の広告体の縦断面図である。

【図３】使用例を示す斜視説明図である。

【図４】他例の広告体の縦断面図である。

【図５】従来の棚板用広告体の一例を示す斜視説明図で
ある。

【符号の説明】

１ 棚板 ２ 吊下式のステッカー ３ 仕切板 10 棚板用広告体 11 広告庇板 12 磁性体 13 筒箱 14 磁性体

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】商品を陳列し得る金属製棚板の先端縁下面
   に取り付けることが可能な広告体であって、傾斜面を持
   った広告庇板の上部元端縁に磁性体を取り付けて構成し
   たことを特徴とした棚板用広告体。