JP2573142C - - Google Patents

Info

Publication number
JP2573142C
JP2573142C JP2573142C JP 2573142 C JP2573142 C JP 2573142C JP 2573142 C JP2573142 C JP 2573142C
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pulp
vegetables
fruits
molding
mold
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
Other languages
English (en)
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
New Oji Paper Co Ltd
Original Assignee
Oji Paper Co Ltd
Publication date

Links

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】 本発明は、パルプスラリーを成形原料とするパルプモールディング成形体から
なる青果物用包装材に関する。 【0002】 【従来の技術】 パルプスラリーを成形原料とするパルプモールディング成形体は、成形原料に
古紙を使用し得る、成形体自体が通気性及び吸湿性に優れている、固定性・安定
性に優れている、焼却による廃棄処分を行なえることから後処理が容易である、
使用後の成形体を古紙原料として再利用し得る等の諸種の特徴を有しており、例
えば、鶏卵用トレー、林檎,梨,メロン,柿等の青果物用トレー、瓶や缶等のギ
フトパッケージ用の緩衝固定材、家電品用の緩衝青果物用包装材等として広範囲
の分野に利用されている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】 前述のパルプスラリーを成形原料とするパルプモールディング成形体は、通気
性及び吸湿性に優れていることから、特に青果物用包装材にとって必要とされる
性質に対して優れた特性を有するものの、その表面が比較的堅いために、例えば
、表皮が柔らかい青果物を包装する場合には、被包装物である青果物の表面が傷
付き易いだけでなく、その表皮が剥けてしまうこともあり、商品価値が著しく低
下してしまう。 【0004】 これに対して本発明は、被包装物である青果物を載置するための下半球状の凹
状部を有するパルプモールディング成形体であって、柔軟性が良好であることか
ら、被包装物である青果物の表面を傷付けることなく輸送することのできる青果
物用包装材を提供するものである。 【0005】 【課題を解決するための手段】 本発明は、青果物を載置するための下半球状の凹状部を有するパルプモールデ
ィング成形体からなる青果物用包装材であって、該パルプモールディング成形体
が、パルプ100重量部に対して0.1〜5.0重量部の柔軟剤を含有している
青果物用包装材からなるものである。 【0006】 前記構成による本発明の青果物用包装材としてのパルプモールディング成形体
に含有させる柔軟剤は、編布、織布、不織布等に柔軟な風合いを与えるために通
常使用されている薬剤であり、例えば、アニオン系,カチオン系,両性イオン系
,ノニオン系等の界面活性剤、ポリエチレンワックス等のワックスエマルジョン
、ジメチルポリシロキサン,カチオン変性シリコーン,エポキシ変性シリコーン
等のシリコーン系化合物、ウレタン系高分子等からなる。 【0007】 柔軟剤の含有量は、この青果物用包装材によって包装される被包装物である青
果物の種類によって異なるが、パルプ100重量部に対して0.1〜5.0重量
部の範囲で十分である。 【0008】 パルプモールディング成形体の成形原料に使用されるパルプとしては、省資源
の観点から、新聞、雑誌、段ボール等の古紙を離解した古紙パルプが好適である
。 【0009】 前記構成による本発明の青果物用包装材は、柔軟剤を添加したパルプスラリー
を成形原料とするパルプモールディング成形によって得られる。 【0010】 すなわち、本発明のパルプモールディング成形体からなる青果物用包装材は、
従来のパルプスラリーを成形原料とするモールディング成形体からなる青果物用
包装材の成形方法と同様の方法、例えば、 【0011】 (1) 成形用型材の型面と略同一形状の凹凸面を有する金網等の通気性成形型の
上に、パルプスラリーを適宜の厚さに堆積させた後、これを上,下1対の雌,雄
の型材の間に挿入し、さらに、型材を圧締して成形する方法、 【0012】 (2) 微細な透孔群を有する吸着用の雄型または雌型を、懸濁液からなるパルプ
スラリー中に浸漬させ、型の内部から吸引して型の表面に成形用原料中の固形成
分を付着させて付着層を形成し、該付着層が所定の厚さになったときに型を懸濁
液から取り出し、しかる後に、前述の型に対応する雌型または雄型による押圧金
型を接当して成形する方法、 【0013】 (3) 微細な透孔群を有する吸着用の雄型を、懸濁液からなるパルプスラリー中
に浸漬させ、型の内部から吸引して型の表面に成形用原料中の固形成分を付着さ
せて付着層を形成し、該付着層が所定の厚さになったときに懸濁液を排出し、さ
らに、雄型に対応する雌型を雄型に押圧,嵌合させ、雌型から付着層を通して雄
型に風を流通させて付着層を成形する方法、 【0014】 (4) 上型と下型とで形成される金型の下型の上に、繊維成分とバインダー成分
とを別々のスプレーガンによって吹き付け、所定の厚さの堆積層を形成した後、
上型と下型とを合わせて加圧成形する方法、 等を利用し得る。 【0015】 なお、得られたパルプモールディング成形体を更にプレス機による加圧または
加熱,加圧に付し、これによってモールディング成形体の歪みを除去することに
より、本発明の青果物用包装材の自動包装適性を向上させることができる。 【0016】 【実施例】 以下、本発明のパルプモールディング成形体からなる青果物用包装材の具体的
な構成を、製造実施例に基づいて説明する。 【0017】 実施例1 新聞古紙を離解して得た1重量%のパルプスラリーに、該パルプスラリー中の
パルプの0.5重量%に相当する量の市販のペーパー用柔軟剤「脂肪酸エステル
活性剤50重量%,カチオン系活性剤50重量%:サーファックス8718((
株):理研グリーン)」を添加し、パルプモールディング成形体の成形原料を調
整した。 【0018】 得られたパルプスラリーからなる成形原料を、試験用のパルプモールド手抄機
に投入した後、撹拌し、続いて手抄機の吸水バルブを開き、減圧度−500mm
Hgで15分間吸引して脱水した。 【0019】 次いで、モールド金型からパルプの堆積物を取り外し、無テンション状態で乾
燥することにより、縦に3個、横に4個の下半球状の凹状部を有する縦30cm
、横45cmの桃輸送用のパルプモールディング成形体(米坪:590g/m2
)からなる本発明の実施例品としての青果物用包装材を得た。 【0020】 比較例1 実施例1の桃輸送用のパルプモールディング成形体からなる青果物用包装材の
成形工程において、成形原料であるパルプスラリー中の柔軟剤の添加を省略した
パルプスラリーを利用し、それ以外の工程は実施例1の対応する工程と同一の工
程により、比較のための桃輸送用の青果物用包装材を得た。 【0021】 実験1 実施例1及び比較例1で得られた各青果物用包装材を厚紙箱内に載置し、桃を パルプモールディング成形体の凹状部内に並べた後、上蓋を閉塞することにより
、12個の桃が入っている輸送用の紙箱を準備した。 【0022】 実施例1の青果物用包装材を利用した紙箱、及び比較例1の青果物用包装材を
利用した紙箱のそれぞれ8箱宛を、岡山から東京までのトラック輸送に付した。
このトラック輸送中に発生した桃の表面の傷の状態を目視により評価した。結果
を[表1]に示す。 【0023】 【表1】 【0024】 【効果】 本発明は、青果物を載置するための下半球状の凹状部を有するパルプモールデ
ィング成形体であって、該パルプモールディング成形体が、パルプ100重量部
に対して0.1〜5.0重量部の柔軟剤を含有している青果物用包装材からなる
。 【0025】 前記構成による本発明のパルプモールディング成形体からなる青果物用包装材
は、被包装物である青果物を載置するための下半球状の凹状部を有しており、か
つ該パルプモールディング成形体が十分な柔軟性を有するものであるので、例え
ば桃のように表皮が極めて柔らかい青果物を包装する場合にも、輸送中等に被包
装物である青果物の表皮を傷付けることが無く、青果物の商品価値を低下させる
ようなことが無い。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 青果物を載置するための下半球状の凹状部を有するパルプモ
    ールディング成形体であって、該パルプモールディング成形体が、パルプ100
    重量部に対して0.1〜5.0重量部の柔軟剤を含有していることを特徴とする
    青果物用包装材。

Family

ID=

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5900119A (en) Method of forming improved loose fill packing material from recycled paper
JPH11123789A (ja) 食品等の収納容器の製造方法および食品等の収納容器
CN102712380A (zh) 灵巧层压件及其灵巧容器
US3385715A (en) Process for producing compressed, dehydrated cellular foods
AU2001290490A1 (en) Process for manufacture of mouldable product and mould for use with this process
EP0616568B1 (en) Free-flowing molded pulp dunnage and method and apparatus for manufacture
JP2573142B2 (ja) 包装材
JP2573142C (ja)
JPH08158299A (ja) モールディング成形体
JPH0941288A (ja) 易生分解性複合物とこれを用いた美粧性紙製品
JPH07252800A (ja) 機器用包装材
US20220049428A1 (en) Moisture/oil-resistant fiber/starch composite materials
JP2006021811A (ja) パルプ成形物
JP3383192B2 (ja) モールディング成形体の製造方法
JPH05246465A (ja) 古紙を利用した緩衝材等再生物の製造方法
CN212099873U (zh) 一种跨境商品包装装置
JPH1181200A (ja) モールディング成形体の製造方法
CA2158000A1 (en) Process for packaging compressed garments, furnishing articles, and like, and articles realized by said process
CN113697286A (zh) 一种具有防水效果的多层瓦楞纸箱
US3361618A (en) Process for treating waste paper pulp
CN1070973A (zh) 以纸浆直接制作食品容器的方法
JPH1181198A (ja) モールディング成形体の製造方法
JPH06319381A (ja) 育苗ポット及びその製造方法
JP2001315749A (ja) 簡易容器とその製造方法
CN220035062U (zh) 一种可微波无塑纸张