JP2572507B2 - 感震装置 - Google Patents

感震装置

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JP2572507B2
JP2572507B2 JP21529992A JP21529992A JP2572507B2 JP 2572507 B2 JP2572507 B2 JP 2572507B2 JP 21529992 A JP21529992 A JP 21529992A JP 21529992 A JP21529992 A JP 21529992A JP 2572507 B2 JP2572507 B2 JP 2572507B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は地震動を検出して各種
災害を未然に防止する目的で、例えばガスメータ、石油
ストーブ、エレベータ、化学プラント、鉄道等の各種機
器、装置等に取付けられる感震装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の感震装置として、例えば
実開昭61ー48325号公報等に示されるように、感
震機構部に感震球を使用したものが既知である。
【0003】かかる従来の感震機構部は、内底面が緩や
かな凹球面状に形成されると共に、その中央部に感震球
保持用の凹部が形成されたケーシング内に感震球が収納
され、かつその上部に、下面側が感震球より曲率半径の
大なる凹球面に形成された円盤状部を有するプランジャ
ーが、上記凹球面を感震球上に接触せしめた状態で上下
移動自在に配設され、かつ該プランジャーの上端中央部
に突設された軸部に、一端部が枢着された押圧板の他端
先端部が当接されると共に、該押圧板の中間部上面に開
閉スイッチの作動レバーの先端部が下方付勢状態に弾接
されている。
【0004】而して、震動に伴って感震球が上記ケーシ
ング内を転動することによって、該球がプランジャーの
凹球面を上方に押し上げ、これによりプランジャーの上
端軸部が押圧板を押し上げ、それに伴い作動レバーが押
し上げられて開閉スイッチの接点が閉じるように作動す
るものである。
【0005】かかる感震装置において、地震動を検出す
るためには震動に応じて感震球がケーシング内で直線往
復運動をすることによって必要なパルス信号を発生せし
めることが必要である。
【0006】しかしながら、ケーシングの内底面が緩や
かな凹球面に形成され、かつその中央部に凹部が形成さ
れていることより、地震動があった場合に感震球がケー
シング内で直線往復運動せずにケーシング周方向の運動
(この明細書において円運動という場合がある。)等を
することがある。このように感震球が円運動をした場
合、感震球はプランジャーを押し上げた状態を維持して
開閉スイッチが閉状態のままとなってしまい、所期する
パルス信号を得ることができず、ひいては地震動を正確
に検出することができないという難があった。
【0007】かかる問題点を解消すべく、本願出願人
は、先の出願にかかる特開平4−52523号公報によ
って、感震球が転動自在に収納されたケーシングの底壁
中央部に、放射状に延び、かつ外方に向かって上り傾斜
状に設定された複数本の凸条を有する、感震球保持用の
凹陥部が形成された感震装置を提案した。
【0008】かかる提案にあっては、感震球の転動が放
射状凸条に沿って一定の方向に規制されるためほぼ直線
往復運動を行うこととなり、地震動に対応した所期する
パルス信号を得ることができ、ひいては地震動を正確に
検出することができる。
【0009】ところで、この種の感震装置はガスメータ
内等に装備された状態で屋外等に設置されることがあ
り、かかる場合に地震動以外に外部から衝撃力を受ける
場合がある。
【0010】しかしながら、そのような地震動以外の特
に大きな衝撃力を受けた場合には、ケーシング内の感震
球が底壁から浮き上がった状態で周壁に沿って円運動を
続けることがあり、このような場合にはケーシング底壁
に形成された放射状の凸条はその回転運動抑制効果を有
効に発揮しえないという難を有するものであった。
【0011】一方、この種の大きな衝撃力に起因する感
震球の円運動を防止すべく、例えば特開昭63−263
423号公報に開示されるように、感震球を収納したケ
ーシングの底部内面の適宜箇所に、感震球がケーシング
内を一周以上回転するのを防止すべく1または複数個の
突起を設けたものが知られている。
【0012】しかしながら、かかる回転防止手段として
の突起を有するものにあっては、確かに外部から大きな
衝撃力を受けて感震球がケーシング周壁内面に沿って回
転しようとする場合、感震球は突起に当接してその回転
運動は阻止される。ところが、かかる突起によって運動
方向を変えられた感震球は反対側のケーシング周壁内面
に衝突し、更にその反対側に弾き飛ばされる等の不規則
な運動を繰り返し、スイッチ部から得られる信号波形が
大きく乱れてしまい誤判定を招いてしまう虞れがあるも
のであった。
【0013】しかも、地震動に伴って感震球がケーシン
グ底壁上を転動する場合に、底壁が凹陥状に形成されて
いることより従前の感震装置と同様に非直線運動を行う
のはもとより、感震球の転動方向によっては直線往復運
動が突起によって妨げられたり、あるいは運動方向を変
更されて円運動等の非直線運動をしてしまう等、地震動
を正確に検出することができないという難がある。
【0014】また、かかるケーシング内の底部に形成さ
れた突起の存在は感震球のケーシング半径方向の転動範
囲を制約するものであり、ケーシングとして直径がより
一層大きいものを採用しなければならず、この種の感震
装置の小型化という要請に反するものであった。
【0015】この発明は、上述の問題点を解決すべくな
されたものであり、地震動時はもとより外部から大きな
衝撃力を受けた時のいずれの場合であっても、感震球が
ケーシング内で円運動するのを効果的に防止しえ、誤作
動のない信頼性に優れた感震装置を提供することを目的
とするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】而して、この発明にかか
る感震装置は、地震動時等に感震球がケーシング底壁上
を転動するときには該底壁内面に形成された放射状凸条
によって該感震球の回転防止を効果的に図る一方、外部
からの大きな衝撃を受けた場合等に感震球がケーシング
底壁から浮き上がってケーシングの周方向に回転すると
きにはケーシング周壁内面に形成された上下方向に沿う
凸条によって効果的に回転防止を図るようにしたもので
ある。
【0017】即ち、この発明は、ケーシング内に感震球
が転動自在に収納されると共に、該感震球の転動に伴っ
て開閉作動されるスイッチ部が装備された感震装置にお
いて、 前記ケーシングの底壁内面に、その中央部から
放射状に延び、かつ外方に向かって上り傾斜状に設定さ
れた複数本の放射状凸条が形成される一方、上記ケーシ
ングの周壁内面に、少なくともケーシング底壁から浮上
った状態における感震球のケーシング周方向の回転運動
を妨げうる、上下方向に沿いかつ互いに平行な複数の凸
条が形成され、該凸条は、それら相互間のケーシング周
壁に感震球が接触しないような間隔および突出度に設定
されてなることを特徴とする感震装置を要旨とするもの
である。
【0018】ケーシング周壁内面に形成された凸条は、
ケーシング底壁に形成された放射状凸条の延長線上の位
置に設けることが好ましい。
【0019】
【作用】ケーシング内に収納された感震球は、常時は該
ケーシングの底壁内面に形成された各放射状凸条によっ
て摩擦抵抗の少ない多数点接触状態に保持されている。
従って、感震球は従来品では転動されなかったような微
震動でも確実に転動される。
【0020】地震等によりケーシングが震動すると、感
震球はケーシング内で転動されるが、ケーシング底壁内
面に形成された凸条が放射状に延び、かつ外方に向かっ
て上り傾斜状に設定されているため、感震球はその凸条
方向に沿ってケーシング内を正確に直線往復運動を行
い、従来品のように円運動等の非直線往復運動をするこ
とがない。
【0021】外部から大きな衝撃力を受けて感震球がケ
ーシング底壁から浮き上がってケーシング周方向に回転
しようとした場合、感震球はケーシング周壁内面に形成
された上下方向に沿う凸条に当接して回転運動が減衰さ
れる。しかも、この凸条は、それら相互間のケーシング
周壁に感震球が接触しないような間隔および突出度に設
定されていることより、反発弾性の大きなケーシング周
壁に接触しないので感震球の円運動が早期かつ効果的に
減衰される。そして、このようにケーシング底壁から浮
き上がった状態で円運動をしていた感震球がその回転運
動を減衰されてケーシング底壁に接触すると、該底壁上
の放射状凸条によって回転運動が減衰される。
【0022】
【実施例】以下、この発明にかかる感震装置をガスメー
タ用に好適に用いられる図示実施例に基づいて説明す
る。
【0023】図1および図2に示す実施例の感震装置
は、内部に感震球(1)が収納されると共に、上部にス
イッチ部(2)が設けられた内側ケーシング(3)が、
その軸線方向を常時鉛直方向に一致させる自動調心可能
な態様で外側ケーシング(4)内に、揺動制限状態で吊
持されたものである。
【0024】前記内側ケーシング(3)は、後述する高
粘性流体を用いたダンパに抗して自動調心が容易に行わ
れるように、全体の重量を増大せしめると共に、重心が
低くなるように設計されている。即ち、周壁(5a)よ
り底壁(5b)を肉厚状に設定して、重心が底壁側に位
置するものとなされた金属製の外側ケース(5)内に、
硬質合成樹脂製の内側ケース(6)を強制嵌合して、全
体として重心が低い位置に設定された二重構造のものが
採用されている。
【0025】この内側ケーシング(3)を構成する外側
ケース(5)として、上記のように金属製のものを用い
ることにより、その底壁(5b)の厚さを適宜設定する
ことにより重心位置を任意に設定することができて好都
合である。しかも、その金属製外側ケース(5)が磁気
シールド作用を有することより、感震球(1)として鋼
製等の磁性体からなるものを用いる場合においても外部
磁界の影響を低減しえ、ひいてはより精度の高い震動検
出を行うことが可能となっている。
【0026】なお、内側ケーシング(3)として、図8
に示すように、全体が金属製のものを採用しても良い。
他の構成は、前記実施例と同様であるので、対応箇所に
同一符号を付してその説明を省略する。
【0027】内側ケーシング(3)の底壁内面中央部分
には、凹陥部(7)が形成されており、直径約11.1
1mmの非磁性体からなる感震球(1)が常時は上記凹陥
部(7)上に保持された状態で収納されると共に、該ケ
ーシング(3)の内側上部に感震球(1)の転動に伴っ
て開閉作動されるスイッチ部(2)が設けられている。
【0028】このように感震球(1)として非磁性体か
らなるものを採用したのは、例えばガスメータのよう
に、感震装置に接近してガス流量計測用等のマグネット
が配置される場合に、その磁力の影響を受けないように
して、精度の向上を図るためである。非磁性体として
は、例えばステンレス鋼、黄銅、真鍮、セラミックなど
を挙げることができる。
【0029】正確に地震動を検出するには、感震球
(1)がケーシング(3)内で地震動に応じて確実に、
かつ正確に直線往復運動をすることが要求される。
【0030】而して、かかる確実かつ正確な直線往復運
動を実現するために、この実施例では、ケーシング
(3)の底壁(3a)内面中央部に特種構造の凹陥部
(7)を形成している。即ち、図6および図7に示すよ
うに、ケーシング(3)の底壁(3a)内面中心部に凹
部(7a)が形成されると共に、該凹部(7a)から隣
接するものどおしが約30度の角度をなすように、頂角
が約140度に設定された断面三角形の凸条(7b)が
合計12本放射状に形成されている。
【0031】上記凹部(7a)は検知すべき震動に応じ
てその直径を適宜設定すれば良い。また各凸条(7b)
はそれぞれ外側に向かって緩やかな上り傾斜状に設定さ
れている。この傾斜角度は4〜6度程度以下であること
が望ましい。
【0032】このような放射状の凸条(7b)を形成す
ることにより、感震球(1)の転動方向を凸条(7b)
に沿う方向に規制してケーシング周方向への運動を防止
することができる。従って、地震動時に感震球(1)が
正確な直線往復運動を行うこととなり、より一層正確な
震動検出が可能となる。また各凸条(7b)が断面三角
形に形成されていることより、感震球(1)が各凸条
(7b)に対して点接触状態に保持される。従って、感
震球(1)として従来品より小さいものを採用すること
が可能である。
【0033】上述したように上記放射状凸条(7b)
は、地震動時に感震球(1)が円運動するのを効果的に
防止しうるものである。しかしながら、外部から大きな
衝撃力が加わった場合等に、感震球(1)がケーシング
底壁(3a)から浮き上がってケーシング周壁(3b)
内面に沿って円運動をすることがあるが、そのような場
合には上記放射状凸条(7b)は最早有効に作用しなく
なる。そしてかかる浮き上がり状態での感震球(1)の
円運動は、スイッチ部(2)を閉状態に維持してしまう
ため震動検出に有害であり、可及的速やかに円運動を減
衰させなければならない。
【0034】このためこの実施例では、図6および図7
に示すように、ケーシング周壁(3b)内面に上下方向
に沿った互いに平行な断面三角形の凸条(8)が所定間
隔毎に合計6本形成されている。この凸条(8)は、感
震球(1)が浮き上がった状態においてそのケーシング
周壁(3b)内面に沿って円運動するのを防止すべく、
少なくともその浮き上がり状態にある感震球(1)が当
接しうる高さ位置に設定することが必要である。
【0035】この実施例にあっては、ケーシング底壁
(3a)中央部に着座状態にある感震球(1)の球心高
さ位置よりやや下方位置から同球心高さ位置よりやや上
方位置に至る長さに設定されている。従って、その凸条
(8)によって、ケーシング底壁(3a)内面に接触し
た状態はもとより該底壁(3a)から浮き上がった状態
の感震球(1)の円運動が抑制されるようになってい
る。
【0036】上記凸条(8)は、それら相互間のケーシ
ング周壁(3b)に感震球(1)が接触しないような間
隔および突出度に設定することが必要である。即ち、図
6に一点鎖線で示すように、感震球(1)が、隣接する
凸条(8)(8)に当接した状態でも、凸条間のケーシ
ング周壁(3b)に当接しないような関係を満たすこと
が必要である。もし、この関係を満たさなければ、感震
球(1)がケーシング周壁(3b)に接触して慣性によ
って円運動が助長されてしまうおそれがあるからであ
る。しかし、凸条相互の間隔が小さすぎると円運動減衰
効果に劣るものとなり、また凸条(8)の突出度が大き
すぎても感震球の転動を妨げることとなる。そこで、望
ましくは感震球(1)がケーシング周壁(3b)に最も
接近した状態でもそれらの隙間が0、1mm程度か、それ
より若干広くなる程度に設定すべきである。
【0037】この実施例のように、感震球(1)がケー
シング底壁(3a)に接触した状態で転動した際に上記
凸条(8)の下部に接触する場合には、該凸条(8)
は、ケーシング底壁(3a)に形成された放射状凸条
(7b)の延長線上に設けられていることが望ましい。
その理由は、感震球(1)は隣接する放射状凸条(7
b)(7b)間の溝部に沿って直線往復運動を行うもの
であることより、もしケーシング周壁(3b)に形成さ
れた凸条(8)がケーシング底壁(3a)に形成された
凸条相互間の溝部の延長線上の位置に設けられている
と、感震球(1)の転動のための隙間が小さくなり、ま
た感震球(1)の直線往復運動が乱されるおそれがある
からである。
【0038】上記内側ケーシング(3)の内側上部に
は、図1に示すように、下面側が感震球(1)に対応す
る凹球面に形成された接片作動用小球受盤(9)が、感
震球(1)から近接離間状態となるように嵌合されてい
る。該受盤(9)は、特に図3および図4に示すよう
に、その中心から等距離の位置に円周方向に沿って等間
隔毎に合計6個の直径約2.6mmの孔部(9a)が上下
貫通状態に穿設されており、図1に示すように、これら
各孔部(9a)にそれぞれ直径約2.5mmの鋼製等の接
片作動用小球(10)が嵌め込まれている。この嵌め込
み状態において各小球(10)は各孔部(9a)の下端
開口部より下方に若干突出された状態で下端縮径部(9
b)に係止保持され、かつ上下移動自在となされてい
る。該小球受盤(9)の上面中央部には開閉スイッチ取
付用突起(9c)が突設されており、該突起(9c)に
上下一対の電極片(11)(12)からなる開閉スイッ
チ(13)が固着されている。
【0039】また、上記接片作動用小球受盤(9)の下
面側には、感震球(1)がケーシング底壁(3a)から
浮き上がった状態における円運動を抑制する目的で、各
孔部(9a)間に突起(9d)が設けられている。この
突起(9d)は、感震球(1)による小球(10)の作
動を妨げることのないような大きさに設定する必要があ
ることはいうまでもない。
【0040】上記開閉スイッチ(13)は、図5(イ)
(ロ)に示すように、一部切欠輪状の連結部(11a)
から隣接するものどおしが互いに略60度の角度をなす
ように放射状に6本の可動接片(11b)が延設される
と共に、前記連結部(11a)から細幅状引出片(11
c)が延設された下側電極(11)と、上記可動接片
(11b)に対応する接片(12b)、それらの間に放
射状に延設された固定用片(12a)および引出片(1
2c)を有する上側電極(12)とで構成されている。
上記可動接片(11b)は、前記小球受盤(9)の対応
孔部(9a)の上部を覆いうる長さを有し、かつ互いに
隣接するものどおしが孔部(9a)と同位相をなすもの
となされている。
【0041】上記両電極(11)(12)としては、電
気的特性(低接触抵抗)、強度(耐久性)、柔軟性(撓
曲性ないしは感度)等の観点より、厚さ0.03mm程度
のCu−Be合金製超薄板材を上記形状に打ち抜いて金
メッキ処理を施した後、熱処理を施したものが好適に用
いられる。
【0042】而して、図1に示すように、上記小球受盤
(9)の各孔部(9a)上に各可動接片(11b)が位
置するように下側電極片(11)がその中央部を小球受
盤(9)のスイッチ取付用突起(9c)に嵌合固定され
ると共に、その上部に絶縁座金(14)を介して近接離
間状態となるように上側電極片(12)が、各接片(1
2b)を下側電極片(11)の可動接片(11b)と同
位相、かつ引出片(11c)(12c)を互いに反対方
向に引出した状態で嵌合固定されている。 なお、図5
(イ)において、(12d)は可動接片(12b)に形
成された接点である。
【0043】ここに感震球(1)と各接片作動用小球
(10)とは間隔が0.2mm程度の極めて近接した離間
状態となされており、感震球(1)がケーシング(3)
内を転動した際に該感震球(1)が対応位置の小球(1
0)に接触され、該小球(10)が押し上げられる。そ
してこの押し上げられた小球(10)は、下側電極片
(11)の対応する可動接片(11b)を押し上げ、該
接片(11b)が上側電極片(12)の対応する接片
(12b)に接触されるものとなる。震動がなくなり感
震球(1)の転動が終了されると、感震球(1)、小球
(10)および可動接片(11b)はそれぞれ元の位置
に復帰し、次の震動検出に備えるものとなる。
【0044】上記内側ケーシング(4)の上端開口部に
は蓋部(15)が嵌め合わされ、該蓋部の中央部に一体
的に設けられた上端開口状の円筒状部(15a)に、対
応形状の蓋体(16)が強制嵌合されている。
【0045】上記内側ケーシング(3)は、両端が外側
ケーシング(4)内に係止された内側ケーシング吊持用
帯板材(17)とその長手方向の中間部に下向き突出状
に取り付けられた吊下軸(18)とによって外側ケーシ
ング(4)内に揺動自在に吊持固定されたものである。
【0046】この吊下軸(18)は、軸部(18a)の
下端に球面膨隆状の係止部(18b)を有すると共にそ
の下端に円板上の翼部(18c)を有するものであり、
軸部(18a)が前記蓋体(16)の中央部に形成され
た吊下軸挿通孔(16a)に遊嵌されると共に、該挿通
孔(16a)の下端縁に前記係止部(18b)が係止さ
れている。上記係止部(18b)は少なくともその上半
分が球面膨隆状に形成されておれば足りるものであり、
また上記翼部(18c)は必ずしも円板状のものでなく
ても良く他の任意の形状のものを採用しうる。
【0047】なお、上記実施例における各部材の寸法
は、吊下軸(18)の軸部(18a)が直径約0、8m
m、これを遊挿する吊下軸挿通孔(16a)が直径約
1.3mm、その下端縁に係止される係止部(18b)が
半径約0.75mm、円筒状部(15a)の内径が約6.
3mm、その内部にに臨んで配置される翼部(18c)が
直径約6mmにそれぞれ設定されている。
【0048】この吊持状態において外側ケーシング
(4)の震動を内側ケーシング(3)に伝達させると共
に、内側ケーシング(3)が慣性力により揺動すること
を防止する目的で前記円筒状部(15a)とその上端開
口部に被蓋された蓋体(16)とで囲まれる空間に高粘
性流体(X)が充填されている。
【0049】この高粘性流体(X)としては、内側ケー
シング(3)をその軸線方向が常時鉛直方向に沿った状
態に保持しうること、震動を内側ケーシング(3)に効
率よく伝達しうること、長期間に亘って性能が劣化しな
いこと、油洩出のおそれがないこと等の諸条件を満た
す、例えば粘度が1万〜3万(cP)程度のシリコン・
オイル(信越化学工業株式会社、商品名「KF−96
H」等)が好適に用いられる。なお、必要に応じて更に
上記帯板材(17)と蓋体(16)との間に円錐バネな
どの調心作用を阻害しない揺動規制部材や、粘性流体流
出防止用にべローズを介在配置させるようにしても良
い。
【0050】一方、外側ケーシング(4)は、図1およ
び図2に示すように、内部に上記内側ケーシング(3)
を揺動自在に収納しうる大きさに形成されたもので、上
部ケーシング半体(20)と下部ケーシング半体(2
1)とに分割されている。
【0051】下部ケーシング半体(21)は、その外周
面の4カ所に90度の位相差をもって、軸線方向に沿う
膨隆部(21a)(21a)(21a)(21a)が一
体的に設けられている。
【0052】対向する一対の膨隆部(21a)(21
a)の各下端部には、取付側のプリント基板に対する差
し込み固定用脚部(21b)が一体的に延設されてい
る。他の一対の膨隆部(21a)(21a)には、それ
ぞれ導電性の端子棒(22)(22)が埋設状態に圧入
嵌合され、この各端子棒(22)(22)の上端に内側
ケーシング(3)より引出された開閉スイッチ(13)
の引出片(11c)(12c)がそれぞれリベット止め
またははんだ付けにより接続され、かつ同下端に逆L字
状の端子板(23)(23)が下方突出状に固着される
ことにより、取付側のプリント基板にリード線なしに直
接取り付け可能となされている。
【0053】これにより、従来品のようなリード線を接
合させるためのハンダ付け作業を省略し得、もって製造
コストの低減および接続箇所の電気抵抗の低下を図るこ
とができるものである。
【0054】なお、上記実施例では開閉スイッチとして
放射状の可動接片を有する電極片を用いたものを示した
が、この発明はこれに限定されるものではなく、従来品
と同様のプランジャー形式のスイッチング機構部により
作動されるスイッチあるいはその他のスイッチを用いて
も良い。
【0055】また、感震球を収納した内側ケーシングを
外側ケーシング内に揺動自在に吊持したものを示した
が、必ずしもこのような形式のものに限定されるもので
はない。また感震球を収納した内側ケーシングの揺動規
制についても、上記実施例に限定されるものではなく、
例えば内側ケーシングの外側に外側ケーシングを配置
し、両ケーシング相互間の底部に高粘性流体を充填した
ものであっても良い。
【0056】また、この発明は上記実施例において示し
たようなガスメータ用感震装置に限定されるものではな
く、石油ストーブ、エレベータ、化学プラント、鉄道等
の各種機器、装置等用の感震装置にも適用されうるもの
である。
【0057】
【発明の効果】この発明にかかる感震装置は、上述のと
おり、感震球が転動自在に収納されたケーシングの底壁
内面に、その中央部から放射状に延び、かつ外方に向か
って上り傾斜状に設定された複数本の凸条が形成されて
なるものであるから、感震球は、常時は各放射状凸条に
よって摩擦抵抗の少ない多数点接触状態に保持される。
従って、感震球は従来品では転動されなかったような微
震動でも転動されるので、感度および精度を向上するこ
とができる。
【0058】しかも、上記凸条が放射状に形成されてい
るため、該凸条に沿って感震球はケーシング内で正確に
直線往復運動を行うことができる。従って、従来品のよ
うに円運動等の非直線往復運動をすることによって地震
動検出に必要なパルス信号が得られず地震判定ができな
いというような不都合を未然に回避し得、正確に地震検
出を行うことができる。
【0059】また、ケーシングの周壁内面に、少なくと
もケーシング底壁から浮上った状態における感震球のケ
ーシング周方向の回転運動を妨げうる、上下方向に沿い
かつ互いに平行な複数の凸条が形成されているから、外
部から大きな衝撃力を受けて感震球がケーシング底壁か
ら浮き上がってケーシング周方向に回転しようとした場
合、感震球はケーシング周壁内面に形成された前記凸条
に当接して円運動が減衰される。
【0060】しかも、この凸条は、それら相互間のケー
シング周壁に感震球が接触しないような間隔および突出
度に設定されていることより、反発弾性の大きなケーシ
ング周壁に接触しないので感震球の円運動が早期かつ効
果的に減衰される。
【0061】更に、このようにケーシング底壁から浮き
上がった状態で円運動をしていた感震球がその円運動を
減衰されてケーシング底壁に到達すると続いて該底壁上
の放射状凸条によって円運動が減衰されるので、外部衝
撃を地震動と誤って検出するおそれをなくすことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】感震装置の縦断面図である。
【図2】各構成部材を分解状態にして示した斜視図であ
る。
【図3】接片作動用小球受盤の平面図である。
【図4】図3のIV-IV 線の断面図である。
【図5】図5(イ)(ロ)はそれぞれ上側電極片および
下側電極片の平面図である。
【図6】内側ケーシングの平面図である。
【図7】図6のVII-VII 線の断面図である。
【図8】内側ケーシングの変形例を示す、図7に対応す
る断面図である。
【符号の説明】
1…感震球 2…スイッチ部 3…ケーシング 3a…底壁 3b…周壁 7b…放射状凸条 8…凸条

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーシング(3)内に感震球(1)が転
    動自在に収納されると共に、該感震球(1)の転動に伴
    って開閉作動されるスイッチ部(2)が装備された感震
    装置において、 前記ケーシング(3)の底壁(3a)内面に、その中央
    部から放射状に延び、かつ外方に向かって上り傾斜状に
    設定された複数本の放射状凸条(7b)が形成される一
    方、 上記ケーシング(3)の周壁(3b)内面に、少なくと
    もケーシング底壁(3a)から浮上った状態における感
    震球(1)のケーシング周方向の回転運動を妨げうる、
    上下方向に沿いかつ互いに平行な複数の凸条(8)が形
    成され、該凸条(8)は、それら相互間のケーシング周
    壁(3b)に感震球(1)が接触しないような間隔およ
    び突出度に設定されてなることを特徴とする感震装置。
  2. 【請求項2】 ケーシング周壁(3b)内面に形成され
    た凸条(8)は、ケーシング底壁(3a)に形成された
    放射状凸条(7b)の延長線上の位置に設けられてなる
    ことを特徴とする請求項1に記載の感震装置。
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