JP2572206B2 - 触媒炭素による硫化物の除去法 - Google Patents

触媒炭素による硫化物の除去法

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JP2572206B2 JP6517278A JP51727894A JP2572206B2 JP 2572206 B2 JP2572206 B2 JP 2572206B2 JP 6517278 A JP6517278 A JP 6517278A JP 51727894 A JP51727894 A JP 51727894A JP 2572206 B2 JP2572206 B2 JP 2572206B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は、酸素および水の存在下にガスまたは液媒体
から硫化物を除去するのに高触媒活性炭素質チャーを使
うことに関する。
発明の背景 炭素質チャーを使いH2Sを除去する種々の方法が知ら
れている。たとえば、木炭は硫化水素の酸化を触媒する
能力をもつことが知られている。湿った酸素含有ガス流
から硫化水素および種々のメルカプタンを除去するため
に活性炭が使われてきた。除去工程中、チャー表面にア
ンモニアまたは水酸化物のような塩基を添加することに
よって、炭素質チャーの除去能力の改良が実現されてき
た。ある種のハロゲンおよび(または)遷移金属含浸剤
を炭素質チャー基質に添加すると、湿った空気流から硫
化水素およびメルカプタンの除去を増加することも見出
されている。しかし、水酸化ナトリウム、ヨウ化カリウ
ム、または他の化合物のような促進剤の不在下でも観察
される現象に基本的に寄与する炭素質チャー固有の性質
を、上記改良のどれも変えてはいない。
活性炭の細孔径分布における若干の改良が記載されて
おり、この場合高温活性化炭素質チャーを尿素またはメ
ラミン化合物で処理し、高温で仮焼する。この方法で製
造したチャーは増加した硫化水素吸着能力をもつが、こ
のチャーの接触酸化による硫化水素除去能力は試験され
ておらず、または報告されていない。高温活性化炭素ま
たはコークスを酸化し、350℃以上の温度で窒素含有ア
ンモニウム塩にさらす、接触的硫化水素酸化に適した炭
素質チャーの製造が教示されている。
上記従来技術の方法は、その応用を限定するある種の
欠点をもつ。硫化水素の接触的除去に商業上入手できる
未含浸活性炭を使用した場合には、除去速度が低く、し
たがって硫化水素の除去能力は低くなる。上記炭素質チ
ャー存在下における促進剤の使用もある種の欠点を伴な
う。たとえば、アンモニアの使用は、アンモニア添加設
備および添加量の制御における費用と危険を増大させ
る。水酸化ナトリウムおよび他の金属塩の使用も、追加
の費用を伴い、またチャー発火温度の低下による熱的暴
走の危険が増す。
従って、本発明の目的は、他の未含浸チャーに比較す
るとき、また硫化物およびメルカプタンの除去に影響を
与えることが知られている外因的パラメータとは別に、
酸素および水の存在下における硫化物およびメルカプタ
ンの除去に触媒活性な炭素質チャーを提供するにある。
たとえば、外因的パラメータとして粒度分布、細孔容積
分布、接触時間を挙げることができる。さらに、本発明
の目的は、従来技術に比較するとき、最小の費用と危険
性で上記炭素質チャーを製造し使用することである。
発明の概要 一般に、本発明は、炭素質チャーの触媒作用により、
酸素および水を含む媒体から硫化物およびメルカプタン
を除去することからなる。これらのチャーは、貧窒素原
料(窒素含有量が少ない原料)の低温炭化および酸化に
より製造される。ついで、酸化した低温チャーを、初期
仮焼または仮焼/活性化中に、高温で窒素含有化合物に
さらす。全ての場合、高温炭素質チャーは700℃以上の
温度で熱処理して製造されたものである。低温炭素質チ
ャーは700℃以上の温度を経験していないものである。
好ましい貧窒素原料は、歴青炭または種々の化学処理
により高品位または低品位のビチューメン、石炭または
リグノセルロース物質から誘導された物質のような歴青
炭様物質である。高品位石炭としては無煙炭または半無
煙炭が挙げられ、一方低品位石炭の例としては泥炭、亜
炭、亜歴青炭が挙げられる。これら原料の化学処理の例
は、高品位材料のアルカリ金属処理、低品位材料の塩化
亜鉛またはリン酸処理を含む。この型の処理はリグノセ
ルロース物質にも応用できる。
本発明の好ましい実施態様においては、原料物質を微
粉砕し、必要なときはピッチのような適当な結合剤の少
量と混合し、ブリケッティングまたは他の方法で成形
し、分粒する。この分粒した物質を、ついで700℃未
満、好ましくは400℃未満の温度で大いに酸化する。最
終生成物の触媒活性のさらなる獲得が最早明確でなくな
るまで、酸化を続ける。この酸化は、歴青炭のコークス
化性を除去するのに典型的に要求される程度を十分越
え、最適に酸化したチャーを生じる。出発物質の低温酸
化および炭化を行うために、他の便利な酸化法を使うこ
ともできる。
酸化した低温炭素質チャーを次いで、初期仮焼および
炭素構造の縮合の後ではなくて、その仮焼および縮合中
に、尿素のような安価で多量にあり、比較的無毒性の窒
素含有化合物の少量にさらす。使う窒素含有化合物の量
は典型的には少量で、好ましくは酸化した低温炭素質チ
ャーの5重量%未満、または最終生成物の触媒活性のさ
らなる獲得が最早明日でないような量である。酸化した
低温チャーを高温に、好ましくは850〜950℃に窒素含有
化合物の存在下に加熱することにより、上記処理を行
う。チャーおよび(または)窒素含有化合物に帰せられ
るガスおよび蒸気を別にすれば不活性な雰囲気中でこの
加熱を行うのが好ましい。加熱速度と温度とは、最終生
成物の触媒活性のさらなる獲得が最早明白でないように
選ぶのが好ましい。
窒素処理した高温炭素質チャーを、空気のような他の
ガス化剤を添加しまたは添加せずに、水蒸気および(ま
たは)二酸化炭素中で700℃以上の温度で所望の密度に
活性化できる。仮焼しまたは仮焼/活性化した炭素質チ
ャーを、ついで酸素を含まないまたは不活性雰囲気中で
400℃未満の、好ましくは200℃未満の温度に冷却する。
所望の回数、酸化/窒素含有化合物への露出/仮焼また
は仮焼/活性化/不活性雰囲気中での冷却をくり返すこ
とによって、触媒活性のさらなる獲得を実現できる。一
方、触媒活性をさらに増すために、高温炭素質チャーに
触媒活性を発現する他の既知法を生成物に適用できる。
上記方法によって製造した触媒活性炭素質チャーを、
ついで水および酸素の存在下に硫化物含有媒体と接触さ
せる。硫化物は、主として硫酸塩および元素硫黄への接
触酸化によって、媒体から除去される。操作温度は約0
〜300℃、好ましくは約0〜100℃、さらに好ましくは約
25〜90℃である。
現在好ましい態様 本発明の有用性を次の2実施例により示す。各実施例
において、粒度効果を無効にするために、炭素質チャー
の等しいメッシュ寸法画分を評価した。これらの実施例
で使ったチャーは、ほぼ同一の密度とCCリットル活性をも
っている。この殆んど同等とは、両チャーの細孔容量が
殆んど等しいことを意味する。従って、硫化物除去に影
響を与える外因的性質はこれらの試料では殆んど等しい
から、本発明の利点は明白である。実施例1は、市販活
性炭の特定のメッシュ寸法画分のH2S除去能力を示す。
実施例2は本発明のH2S除去能力を示す。この2実施例
の比較によって、本発明の性能は典型的な活性炭より著
しく優れていることがわかる。
実施例1 商業上入手できる活性炭、BPL(Calgon Carbon Corpo
ration、ピッツバーグ PA製)を、5メッシュより小さ
く6メッシュより大きい(米国標準系列ふるい)ものに
分粒した。こうして分粒したとき、この炭素は0.504g/c
cの見掛密度(試験法TM-7、Calgon Carbon Corporatio
n、ピッツバーグ PA)および55.1%のCCl4数(試験法T
M-6、Calgon Carbon Corporation、ピッツバーグ PA)
を示した。分粒した炭素を、9インチの床深さを与える
ように、内径約0.73インチをもつカラムに充填した。見
掛密度に等しい充填密度を達成するような方式で、カラ
ム充填を行った。相対湿度50%以上、酸素含量17v/v%
以上、約1v/v%の既知H2S濃度をもつガス流を、通常の
条件で1450±20cc/分の流量でこのカラムを通した。こ
のカラムからの流出物を監視し、50ppmのH2S貫流を達成
するのに要した経過時間を測定した。この炭素試料で
は、経過時間は9分であった。
実施例2 歴青炭を微粉砕し、コールタールピッチ約4〜6%と
混合し、ブリケッティングした。生成ブリケットを破砕
し、分粒し、ほぼ4メッシュ寸法より小さく10メッシュ
寸法より大きい(米国標準系列ふるい)ものを得た。多
量の過剰空気の存在で、この物質を200℃/hの速度で100
℃から200℃に、100℃/hの速度で200℃から350℃に加熱
し、ついで350℃に4h保ち、最後に100℃/hの速度に350
℃から450℃に加熱することにより酸化した。得られた
酸化物質を、低酸素含量雰囲気中でほぼ室温に冷却し、
分粒してほぼ5メッシュより小さく6メッシュより大き
い(米国標準系列ふるい)物質を得、ついで尿素水溶液
で含浸し、乾燥した。使った尿素溶液の量は、乾燥重量
基準で尿素4%含浸を得るのに十分なものであった。含
浸後、酸化し含浸した低温チャーの一部分を、不活性ガ
ス雰囲気下で迅速に950℃に加熱した。この仮焼処理直
後、生成物質を所望の収率を達成するのに十分な時間95
0℃で水蒸気で活性化した。活性化後、物質を不活性雰
囲気下常温に冷却した。こうして製造した触媒活性の活
性化炭素質チャーは、これを集めて5メッシュより小さ
く、6メッシュより大きい(米国標準系列ふるい)もの
に分粒したとき、0.495g/ccの見掛密度(試験法TM-7、C
algon Carbon Corporation、ピッツバーグ PA)を示し
た。分粒し集めたチャーのCCl4数は55.5%であった。
上記で製造した分粒した触媒活性の活性化高温炭素質
チャーのH2S除去能力を、実施例1と同一条件を使い測
定した。触媒活性の活性化炭素質チャーのこの試料で
は、50ppm H2S貫流を達成するのに要した経過時間は326
分であった。
本発明の現在好ましい実施態様を説明してきたが、本
発明は請求の範囲内で他に具体化できる。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガスまたは液媒体を酸素および水の存在下
    に触媒活性炭素質チャーと接触させることからなる上記
    媒体からの硫化物の除去法において、上記チャーが、70
    0℃以下の温度で炭化および酸化した歴青炭または歴青
    炭様物質から製造され、それをその後700℃以上の温度
    への初期露出中に窒素含有化合物にさらしたものであ
    る、上記除去法。
  2. 【請求項2】該触媒活性炭素質チャーが、水蒸気、二酸
    化炭素、および酸素の少なくとも一つを使って700℃以
    上の温度で活性化したものである請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】該硫化物が硫化水素である請求項1記載の
    方法。
  4. 【請求項4】該方法を0〜300℃の温度で実施して該硫
    化物を除去する請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】該方法を約25〜90℃の温度で実現して該硫
    化物を除去する請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】該窒素含有化合物が尿素および尿素様化合
    物である請求項1記載の方法。
JP6517278A 1993-01-21 1994-01-21 触媒炭素による硫化物の除去法 Expired - Lifetime JP2572206B2 (ja)

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US872393A 1993-01-21 1993-01-21
US008723 1993-01-21
US008,723 1993-01-21
PCT/US1994/000884 WO1994016990A1 (en) 1993-01-21 1994-01-21 Method for removing sulfide with catalytic carbon

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JPH07505116A JPH07505116A (ja) 1995-06-08
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WO1994016990A1 (en) 1994-08-04
JPH07505116A (ja) 1995-06-08
CA2131987A1 (en) 1994-08-04

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