JP2569431B2 - グランドパッキン - Google Patents

グランドパッキン

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JP2569431B2
JP2569431B2 JP6304173A JP30417394A JP2569431B2 JP 2569431 B2 JP2569431 B2 JP 2569431B2 JP 6304173 A JP6304173 A JP 6304173A JP 30417394 A JP30417394 A JP 30417394A JP 2569431 B2 JP2569431 B2 JP 2569431B2
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高徳 佐々木
嘉久一 兒玉
博行 篠倉
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ポンプ、攪拌機、バ
ルブ等の各種機器の軸封部等に使用される紐状のグラン
ドパッキンに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、上記グランドパッキンとし
て、炭化繊維を含む各種繊維を、角編、格子編、丸編等
にて紐状に編組した単一編組構造のものや、上記繊維を
丸編又は角編にて紐状に編組して中芯を形成し、その周
囲を丸編による表面被覆層で被覆した多重編組構造のも
のが知られている。これらグランドパッキンには、ポリ
テトラフルオロエチレン(PTFE)等の目詰め材が含
浸されており、この目詰め材によって、流体がパッキン
内部を浸透して漏洩したり、パッキンと軸又はボックス
との間から漏洩したりするのを防止すると共に、所望の
潤滑性を確保できるようにしている。この目詰め材は、
パッキンの内部に均一に含浸させるか或いは、パッキン
の表層部に重点的に含浸させることが行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記何れのグランドパ
ッキンについても、使用時に目詰め材が徐々に流出する
ことから、その体積減少によってシール性が低下すると
いう問題があった。特に、格子編にて単一編組したグラ
ンドパッキンについては、堅牢にて編目が緻密であるの
で、軸に対する接触性が良いものの、圧縮復元性に劣る
ことから、目詰め材の流出に伴ってシール性が大きく低
下するという問題があった。また、角編や丸編にて単一
編組したグランドパッキンは、編目がルーズであるの
で、圧縮復元性に優れるものの、軸に対する接触性に劣
り、局部接触が生じて軸が摩耗し易くなると共に、軸と
の摺接によって編み糸が切断されると、編組構造が破壊
されて、シール性が大きく低下するという問題があっ
た。
【0004】さらに、従来の多重編組構造のグランドパ
ッキンは、丸編又は角編による中芯と、丸編による表面
被覆層との複合体であるので、圧縮復元性に極めて優れ
るものの、軸に対する接触性に劣り、局部接触が生じて
軸が摩耗し易く、漏洩量が多くなって増し締めを頻繁に
行う必要があるという問題があった。
【0005】この発明は、上記問題点に鑑みてなされた
ものであり、所望の圧縮復元性及び軸に対する接触性を
確保することができ、長期間にわたって良好なシール性
を発揮することができるグランドパッキンを提供するこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
のこの発明のグランドパッキンは、炭化繊維よりなる多
数本の編み糸を編組して形成した紐状のグランドパッキ
ンにおいて、断面中央部に角編構造の中芯を配置し、こ
の中芯の周囲を格子編構造の表面被覆層によって被覆し
ていると共に、上記中芯及び表面被覆層のそれぞれの表
層部に、それぞれの内層部よりも高密度にて目詰め材を
含浸させていることを特徴とするものである。また、上
記中芯及び表面被覆層のそれぞれの表層部には、目詰め
材を5〜40重量%含浸させているのが好ましく、さら
に、表層部と内層部との含浸密度比は、中芯において
5:1〜3:1に設定し、表面被覆層においては8:1
〜5:1に設定するのが好ましい。
【0007】
【作用】上記の構成のグランドパッキンによれば、断面
中央部に角編構造による中芯を配置した多重編組構造で
あると共に、中芯内層部の目詰め材の含浸密度が、表層
部よりも低いため、角編構造の有する中芯の良好な弾力
性を損なうことがなく、かつ表面被覆層の内層部におけ
る目詰め材の含浸密度が、表層部よりも低い点と相まっ
て、パッキン全体として、良好な圧縮復元性を確保する
ことができる。このため、目詰め材の流出に伴ってグラ
ンドパッキンの体積が減少するのを、効果的に抑制する
ことができる。
【0008】また、表面被覆層の表層部に高密度に含浸
させた目詰め材によって、良好なシール性と潤滑性を確
保することができると共に、当該目詰め材の摩耗による
シール隙間の発生に対し、中芯の弾力性による復元によ
り、この隙間を補償することができる。さらに、表面被
覆層が、中芯と比べて2〜4倍程度緻密な編目を有する
格子編構造であるので、軸に対する良好な接触性を確保
することができると共に、軸との摺接によって編み糸が
切断された場合でも、編組構造が破壊されるのを防止す
ることができる。特に、上記中芯及び表面被覆層のそれ
ぞれの表層部に、目詰め材を5〜40重量%含浸させて
いる場合には、パッキンとして好適な潤滑性、柔軟性、
可撓性、及び圧縮復元性を確保することができる。
【0009】
【実施例】
<実施例1>図1はこの発明のグランドパッキンの一実
施例を示す斜視図である。このグランドパッキンは、断
面中央部に角編構造の中芯1を配置し、この中芯1の周
囲を、格子編構造の表面被覆層2によって被覆した多重
編組構造のものである。上記中芯1は、図2に示すよう
に、アクリル繊維を炭化処理して得られる炭化繊維から
なる8本の編み糸1aに、予めPTFEの微粒子からな
る目詰め材3(ダイキン工業株式会社製:商品名「ダイ
フロン」)を含浸させた後、経路数が2の角編編組によ
って紐状とし、その表層部11に、PTFEの微粒子か
らなる目詰め材3を、そのディスパージョンに浸して含
浸させたものであり、この目詰め材3の含浸時に、表層
部11を透過した目詰め材3が、内層部12に僅かに含
浸されることになる。ここに、上記表層部11の目詰め
材3は、30重量%含浸させてあり、その内層部12の
目詰め材3よりも3倍程度の高密度になっている。
【0010】表面被覆層2は、炭化繊維にPTFEの微
粒子からなる目詰め材を予め含浸させた20本の編み糸
2aを、経路数を3にて格子編した後、その表層部21
に、再度PTFEの微粒子からなる目詰め材3を含浸さ
せたものであり、上記表層部21の目詰め材3は、その
内層部22のそれよりも8倍程度の高密度になるように
40重量%含浸させてある。なお、上記目詰め材3とし
ては、PTFEの微粒子単体の他、これに潤滑油や固体
潤滑材等を混合したものが採用される。また、本実施例
のグランドパッキンにおいては、中芯1の断面積が、グ
ランドパッキンの横断面において、25%程度を占める
ように構成されている。
【0011】<実施例2>図3は、この発明のグランド
パッキンの他の実施例を示す要部斜視図である。この実
施例のグランドパッキンは、上記実施例1のグランドパ
ッキンにおいて、表面被覆層2の編み糸2aの本数を3
6本とし、経路数を4としたものである。
【0012】上記の構成のグランドパッキンは、断面中
央部に角編構造の中芯1を配置し、その周囲を表面被覆
層2で覆った多重編組構造であること、中芯1の内層部
12における目詰め材3の含浸密度が、表層部11のそ
れの1/3程度に設定されており、角編構造の有する中
芯1の良好な弾力性か損なわれないこと、及び表面被覆
層2の内層部22における目詰め材3の含浸密度が、表
層部21のそれよりも1/8程度に低く設定されている
ことから、パッキン全体として良好な圧縮復元性を発揮
することができる。このため、目詰め材3の流出に伴っ
てグランドパッキンの体積が減少するのを、効果的に抑
制することができ、ひいては長期間にわたって良好なシ
ール性を発揮することができる。
【0013】また、表面被覆層2の表層部21の目詰め
材3が、高密度であるので、良好なシール性と潤滑性を
確保することができる。しかも、表面被覆層2の目詰め
材3が摩耗した場合に、中芯1が弾力性により復元する
ことで、シール面に発生する隙間を補償することができ
る。このため、より長期間にわたって良好なシール性と
潤滑性とを確保することができる。
【0014】さらに、表面被覆層2が、緻密な編目の格
子編構造であるので、軸に対する良好な接触性を確保す
ることができる。このため、軸との間で局部接触が生じ
て軸が摩耗するのを防止することができると共に、軸と
の摺接によって編み糸2aが切断された場合でも、編組
構造が破壊されるのを防止することができる。特に、上
記中芯1及び表面被覆層2のそれぞれの表層部11,2
1に、目詰め材3が5〜40重量%含浸され、また、中
芯1及び表面被覆層2のそれぞれの表層部11,21と
内層部12,22の含浸密度比が、中芯1において5:
1〜3:1に設定され、表面被覆層2においては8:1
〜5:1に設定されている場合には、パッキンとしてよ
り好適な潤滑性、柔軟性、可撓性、及び圧縮復元性を確
保することができる。
【0015】即ち、上記目詰め材3の含浸量が5重量%
未満であると、良好なシール性及び潤滑性を確保するこ
とが困難であり、40重量%を超えると、表層部11,
21が硬くなって、適度の柔軟性、可撓性、及び圧縮復
元性を確保することが困難になる。また、中芯1の表層
部11と内層部12の含浸密度比が3:1より小さくな
ると、内層部12の含浸密度が相対的に増加するため、
角編の有する弾力性が損なわれ、5:1より大きくなる
と、内層部12の含浸密度が相対的に低下するため、中
芯1自体が柔軟になり過ぎてパッキンとしての形状保持
性が低下し、使用限界圧力の低下をもたらす。一方、表
面被覆層2においては、表層部21と内層部22の含浸
密度比が5:1より小さくなると、内層部22の含浸密
度が相対的に高くなり、表面被覆層2を形成する格子編
構造が緻密なことと相まって、パッキンの柔軟性が損な
われ、8:1より大きくなると、内層部12の含浸密度
が相対的に低下するため、長期間の潤滑特性の保持に支
障をきたすことになる。
【0016】表1に、上記実施例2のグランドパッキン
と、従来の多重編組構造のグランドパッキン(比較例
1)の物理的特性を示す。上記比較例1は、図11に示
すように、炭化繊維の編み糸を角編編組した中芯51の
周囲を、角編編組からなる表面被覆層52によって被覆
したものでり、上記表面被覆層52は、炭化繊維の編み
糸を、経路数2にて角編編組した後、その表層部に、P
TFEの微粒子からなる目詰め材を40重量%含浸させ
たものである。
【0017】
【表1】
【0018】なお、表1中の圧縮率は、内径100m
m,外径129mm,厚み14.5mmのグランドパッ
キンを5段に積み重ね、その内外周及び底部を型で拘束
した状態で、荷重25kgf/cm2 、加圧速度2.5
kg/(cm2 ・min)で加圧圧縮した際の圧縮変形
量Δtを測定し、次式を用いて算出した値である。 圧縮率=Δt/t ×100 t:パッキンの初期厚さ また、圧縮復元率は、上記の条件でグランドパッキンを
加圧圧縮した後、負荷を零にして、その圧縮復元量Δt
1 を測定し、次式を用いて算出した値である。 圧縮復元率=Δt1 /Δt ×100 表1から、実施例2のグランドパッキンは、従来の多重
編組構造のグランドパッキンと同等の圧縮復元性及び可
撓性を示すことが明らかである。
【0019】次に、上記実施例2のグランドパッキン
と、比較例1のグランドパッキンについて、下記の試験
装置、試験方法、及び試験条件により、パッキンのシー
ル特性、パッキン減量特性、軸スリーブ摩耗特性、パッ
キン増し締め特性、摺動特性等の動特性試験を行った。 (1) 試験装置 試験装置本体90、圧力負荷装置91、軸駆動装置92
及び制御装置93によって構成されている(図4参
照)。試験装置本体90は、架台90e上に、グランド
パッキンを装着したパッキングボックス90aが配置さ
れており、その回転軸に、軸受装置90b、軸トルク検
出器90c、及び軸受装置90dを介して、軸駆動装置
92の回転力が入力されるようになっている。また、上
記圧力負荷装置91は、水槽91a内の流体を吸水ポン
プ91bによってパッキングボックス90aに供給する
ことにより、パッキングボックス90aに装着されたグ
ランドパッキンに任意の圧力を負荷するものである。
【0020】(2) 試験方法 シール特性 水の漏洩量を自動計測してデータロガに集積。 パッキン減量特性 試験前後のパッキンの重量を測定し、パッキンの減量を
算出。 軸スリーブ摩耗特性 試験前後の軸スリーブの表面粗さを測定し、軸スリーブ
の摩耗量を算出。 パッキン増し締め特性 漏洩量が500cc/minを超える毎に、増し締め調
整を行い、その回数を計数。 摺動特性 上記軸トルク検出器90cによって動トルクを測定。
【0021】(3) 試験条件 パッキン寸法 内径100mm,外径129mm,厚み14.5mm パッキン配列数 5列 試験時間 2000時間(連続運転) 軸スリーブ偏芯量 100μm(200μmTIR) 流体の種類 清水 流体温度 常温〜45°C 流体圧力 起動時 10kgf/cm2 軸回転数 1910rpm(軸スリーブ周速10m/s)
【0022】上記動特性試験の結果は以下の通りであっ
た。 (1) シール特性 実施例2と比較例1の経時的な漏洩量を図5及び図6に
示す。比較例1は、図6から明らかなように、漏洩量が
多く且つ大きく変動するため、頻繁に増し締め調整を行
う必要があった。また、軸スリーブの摺動面に大きな局
部摩耗が発生していた。さらに、パッキンの摺動痕跡か
ら、狭い範囲でしかシールが行われていないことが確認
された。これに対して実施例2は、図5から明らかなよ
うに、漏洩量が少なく且つ安定していた。また、軸スリ
ーブの摺動面は、局部摩耗が殆ど発生しておらず、比較
的均質で良好な状態であった。上記漏洩量の変化から、
パッキンのシール特性をシール隙間の変化として表した
のが図7である。上記シール隙間は、下記同心円隙間の
洩れ式から逆算したものである。 Q=πDh3 ΔP/12ηa Q:漏洩量(cm3 /sec) D:軸スリーブの直径(cm) h:シール隙間(cm) ΔP:圧力差(kgf/cm2 ) η:流体の粘度(kgf・sec/cm2 ) a:シール長(cm) 図7より、実施例2のシール隙間は、比較例1の約1/
2であり、またその変化も少なく安定していることが明
らである。また、軸振れ(軸スリーブ偏芯量)が100
μmの場合の試験データであるので、実施例2の方が比
較例1よりも軸振れに対する追従性に優れることが分か
る。
【0023】(2) パッキン減量特性 実施例2と比較例1の経時的な重量減少率を図8に示
す。同図から明らかなように、実施例2及び比較例1の
何れについても、運転開始から200時間までに6〜7
重量%の重量減少が生じているが、その後の重量減少は
極めて少なかった。また、上記重量減少は、パッキンの
基材繊維の摩耗でなく、パッキンに含まれる油分が流出
したものと考えられ、寿命に影響するようなパッキン基
材の摩耗は認められなかった。
【0024】(3) 軸スリーブ摩耗特性 パッキンとの摺接による軸スリーブの摩耗特性を、試験
時間と軸スリーブの最大摩耗深さとの関係で図9に示
す。同図から明らかなように、何れの場合も、スリーブ
の摩耗量自体は極めて少ないが、比較例1の場合、運転
時間に比例してかなりの割合で摩耗しているのに対し
て、実施例2は、運転時間に比して摩耗割合が少ない。
従って、寿命評価については実施例2の方が比較例1よ
りも優れている。
【0025】(4) パッキン増し締め特性 2000時間毎にパッキンを交換して3回運転試験を行
った場合の、パッキンの平均増し締め回数は、実施例2
が2回であったのに対して、比較例1は10回であっ
た。また、パッキンの増し締め率を次式で求め、その結
果を図10に示す。 ε=ΔL/L×100 ε:増し締め率(%) ΔL:増し締め量(mm) L:装着時のパッキンの総高さ(mm) 図10から明らかなように、増し締め率から見た寿命評
価は、実施例2の方が比較例1よりも優れており、実施
例2は比較例1の3倍程度の寿命になると考えられる。
【0026】(5) 摺動特性 2000時間毎にパッキンを交換して3回運転試験を行
った場合の、平均動トルクは、実施例2が14.8kg
f・cmであったのに対して、比較例1は19.0kg
f・cmであった。この結果から、実施例2の方が比較
例1よりも摺動特性に優れることが明らかである。この
結果から、実施例2の長寿命化を容易に予測することが
できる。
【0027】以上の動特性試験の結果をまとめて評価し
た結果を表2に示す。この表2においては、「◎」
「○」「△」「×」の4段階で評価しており、「◎」が
評価が最も高く、「×」が最も低い。なお、参考までに
実施例1及び従来のグランドパッキン(比較例2,比較
例3)についての評価も記載する。上記比較例2は、炭
化繊維にPTFEの微粒子からなる目詰め材を含浸させ
た複数本の編み糸60を、経路数4にて格子編した後、
その表層部61にPTFEの微粒子からなる目詰め材6
2を含浸させた単一編組構造のものである(図12参
照)。また、比較例3は、炭化繊維の編み糸を角編編組
した中芯71の周囲を、丸編編組からなる表面被覆層7
2によって被覆したものであり、上記表面被覆層72
は、炭化繊維にPTFEの微粒子からなる目詰め材を含
浸させた編み糸を袋編編組した後、その表層部に、再度
PTFEの微粒子からなる目詰め材73を含浸させたも
のである(図13参照)。
【0028】
【表2】
【0029】この発明のグランドパッキンは、上記実施
例に限定されるものでなく、例えば、編み糸1aの本数
を増減すること等、種々の設計変更を施すことができ
る。
【0030】
【発明の効果】以上のように、この発明のグランドパッ
キンによれば、良好な圧縮復元性を発揮することができ
るので、目詰め材の流出に伴ってグランドパッキンの体
積が減少するのを、効果的に抑制することができる。ま
た、表面被覆層の表層部に高密度に含浸させた目詰め材
によって、良好なシール性と潤滑性を確保することがで
きると共に、当該目詰め材が摩耗しても、中芯の弾性復
元作用によって、シール面に隙間が発生するのを抑制す
ることができる。さらに、表面被覆層が、緻密な編目の
格子編構造であるので、軸に対する良好な接触性を確保
することができると共に、軸との摺接によって編み糸が
切断された場合でも、編組構造が破壊されるのを防止す
ることができる。従って、長期間にわたって良好なシー
ル性を確保することができる。特に、上記中芯及び表面
被覆層のそれぞれの表層部に、目詰め材を5〜40重量
%含浸させている場合には、パッキンとして好適な潤滑
性、柔軟性、可撓性、及び圧縮復元性を確保することが
できる結果、より長期間にわたって良好なシール性を確
保することができるという特有の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のグランドパッキンの一実施例を示す
要部斜視図である。
【図2】中芯の要部斜視図である。
【図3】他の実施例を示す要部斜視図である。
【図4】試験装置の概略図である。
【図5】実施例の漏洩量を示すグラフ図である。
【図6】比較例の漏洩量を示すグラフ図である。
【図7】シール隙間の変化を示すグラフ図である。
【図8】パッキンの重量減少率を示すグラフ図である。
【図9】軸スリーブの摩耗量を示すグラフ図である。
【図10】パッキンの増し締め率を示すグラフ図であ
る。
【図11】比較例1の要部斜視図である。
【図12】比較例2の要部斜視図である。
【図13】比較例3の要部斜視図である。
【符号の説明】
1 中芯 1a 編み糸 11 表層部 12 内層部 2 表面被覆層 21 表層部 22 内層部

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭化繊維よりなる多数本の編み糸を編組し
    て形成した紐状のグランドパッキンにおいて、 断面中央部に角編構造の中芯を配置し、この中芯の周囲
    を格子編構造の表面被覆層によって被覆していると共
    に、 上記中芯及び表面被覆層のそれぞれの表層部に、それぞ
    れの内層部よりも高密度にて目詰め材を含浸させている
    ことを特徴とするグランドパッキン。
  2. 【請求項2】上記中芯及び表面被覆層のそれぞれの表層
    部に、目詰め材を5〜40重量%含浸させている請求項
    1記載のグランドパッキン。
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