JP2569064Y2 - 線香立 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、太さ約２〜３mmの棒状
線香を立てるための線香立に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の線香立としては、図３及
び図４に示すような円柱形の線香台ａの真中に、仮想線
で示すような棒状線香ｂを立てるための丸孔ｃが設けら
れたものであり、主として瀬戸物で製造されたものであ
る。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】従来の技術で述べたも
のは、構造が簡単であるものの、線香台に設けた丸孔に
は、一定の太さの線香しか立てられず、線香の太さの相
違により種々の大きさの丸孔を有する線香立を製造しな
ければならないという問題を有していた。

【０００４】例えば、使用する線香の太さより上記線香
立の丸孔の内径が大きいと、図３に示すように線香が傾
いて、倒れる危険さえあった。

【０００５】また、線香立が瀬戸物で製造された場合に
は、その丸孔が不正確であるから、一層上記のような問
題点が増長されるおそれがあった。

【０００６】更に、従来の線香立には、その線香台に設
けた丸孔の中に、線香の燃えかすが詰ってこれを取り出
し難いという大きな問題点があった。

【０００７】本考案は、従来の技術の有するこのような
問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とすると
ころは、一つの線香立により、約２〜３mmという数種類
の太さの異なる線香を立てることができ、線香の燃えか
すも容易に取り出すことができる便利な線香立を提供し
ようとするものである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本考案における線香立は、対峙する側壁の一方が勾
配壁となった線香支持用の勾配溝を形成し、該勾配溝に
楔を挿入して線香挟着間隔を調整するようにしたことを
特徴とするものである。

【０００９】また、線香台の上面に、側壁が平行に対峙
する線香支持用の平行溝を形成し、該平行溝に楔を挿入
して線香挟着間隔を調整するようにしたことを特徴とす
るものである。

【００１０】

【作用】線香台に設けられた勾配溝又は平行溝に線香を
立てる際、立てようとする線香を溝内の任意の位置に垂
直支持した後、線香根本と一方の側壁の間へ楔を挿入す
れば、線香にわずかな弾力性があるから、線香は他方の
側壁と楔の側面とで挟着されるようになる。

【００１２】そして、線香の燃えかすは、楔を除去した
後、溝の端の開口部より、容易に取り出すことができ
る。

【００１３】

【実施例】図１は本考案の線香立の第１実施例を示す斜
視図、図２は第２実施例を示す斜視図である。

【００１４】第１実施例に示される線香立は、線香台１
が、ステンレスを使用してプレス成形により一体成形さ
れたものであり、その左右両端部を垂直に折曲して脚部
２が設けられ、上面の中央部には、対峙する側壁の一方
が勾配壁となった線香支持用の勾配溝３が形成され、該
勾配溝３の勾配壁に摺動させる楔４を付属させたもので
ある。

【００１５】図１において、仮想線で示したものは、上
記線香立の線香台１に設けられた勾配溝３に楔４によっ
て挟持されて立てられた棒状線香５である。

【００１６】図２は第２実施例であって、ブロックから
なる線香台１の中央部に、側壁が４mm間隔で平行に対峙
する線香支持用の平行溝６を形成し、該平行溝６の一方
の側壁に摺動させる楔４を付属させたものである。

【００１８】なお、線香台１は、金属又は耐熱合成樹脂
製とすることができ、金属としては、ステンレス又はア
ルミニュームが、また耐熱合成樹脂としてはポリカーボ
ネイト樹脂が好ましい。

【００１９】また上記実施例では、勾配溝３と平行溝６
の場合について図示説明したが、これらの溝に代えて、
幅広な前面の寸法が約４mmであり、その幅狭な後面の寸
法が約３mmのゆるやかなテーパー溝としても同様の作用
効果が達成される。

【００２０】

【考案の効果】本考案は、上述のとおり構成されている
ので、一つの線香立により、約２〜３mmという数種類の
太さの異なる線香を立てることができ、この場合に、線
香にはわずかに弾力性があるので、線香は前記溝に挟持
されて真直に確実に立てられ、次に線香の燃えかすは、
溝の幅広な開口部や幅狭な開口部より、容易に取り出す
ことができる。

【００２１】線香台が金属又は耐熱合成樹脂製である場
合には、製作が容易で一体成形することができると共
に、線香の火により容易に焼けこげるようなことがな
く、耐蝕性がありいつまでも美しく使用できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の線香立の第１実施例を示す斜視図であ
る。

【図２】本考案の線香立の第２実施例を示す斜視図であ
る。

【図３】従来の線香立を示す平面図である。

【図４】図３のＡ−Ａ線における断面図である。

【符号の説明】

１ 線香台 ２ 脚部 ３ 勾配溝 ４ 楔 ５ 棒状線香 ６ 平行溝

Claims (3)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 線香台の上面に、対峙する側壁の一方が
   勾配壁となった線香支持用の勾配溝を形成し、該勾配溝
   に楔を挿入して線香挟着間隔を調整するようにしたこと
   を特徴とする線香立。
2. 【請求項２】 線香支持用のテーパー溝が、側壁が対峙
   する線香支持用の平行溝である請求項１記載の線香立。
3. 【請求項３】 線香支持用のテーパー溝が、前面又は後
   面のいずれか一方を幅狭とし他方を幅広としたゆるやか
   な線香支持用のテーパー溝である請求項１記載の線香
   立。