JP2568964B2 - 急勾配法面の緑化方法 - Google Patents

急勾配法面の緑化方法

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JP2568964B2 JP4359377A JP35937792A JP2568964B2 JP 2568964 B2 JP2568964 B2 JP 2568964B2 JP 4359377 A JP4359377 A JP 4359377A JP 35937792 A JP35937792 A JP 35937792A JP 2568964 B2 JP2568964 B2 JP 2568964B2
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豊 鬼鞍
晴夫 高山
光弘 柴崎
隆雄 松元
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  • Fertilizing (AREA)
  • Pit Excavations, Shoring, Fill Or Stabilisation Of Slopes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、大型の土工、造成など
に伴う露出した急勾配法面を緑化するための急勾配法面
の緑化方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】大型の土工や造成などに伴う露出した急
勾配(傾斜60°以上)の岩盤法面や、発泡スチロールブ
ロック(ESP)を盛土材とする急勾配人工法面を緑化
するには、法面に導入する植物の発芽や、初期生育の促
進や、及び法面に成育した植生の維持を可能とするよう
な水分や肥料成分(養分)の持続的な供給が必要とされ
る。
【0003】かかる法面の緑化方法として、従来は、法
面に金網を敷設し、この上に厚層基材吹付工により植物
生育基盤材を吹きつけている。そして、この植物生育基
盤材としては、水分保持能と肥料養分保持能の高いバー
ク堆肥やピートモス、水分保持能の高いパーライト、肥
料養分保持能の高いゼオライト等の混合物を併用し、ま
た、水分はこの植物生育基盤材への自然の降水により得
るもので、さらに、養分は前記のようにして吹きつけた
植物生育基盤材の系内に保有されているものから得てい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、法面の勾配が
急になるに従い、同じ降水量であれば法面面積当たりの
降水量は減少し、しかも雨水が法面に沿って流れやすく
なり、その結果、吹きつけた植物生育基盤材には少量の
水しか保留されず、植物は水分不足になりやすい。
【0005】また、植物生育基盤材に、前記のようにし
て基盤材系内の養分循環による養分供給を補強するため
に、予め化学肥料を配合しても、この化学肥料は植物の
生育にしたがい消費され、植物は養分不足の状態にな
る。
【0006】その結果、傾斜60°以上の法面では十分な
植被が得られず、特に、岩盤や発泡スチロールブロック
法面のように地山からの水分供給が期待できないような
急勾配法面では前記のような問題はより一層顕著にあら
われ、緑化が困難である。従来、急勾配法面の緑化で、
永続的かつ省力的に、水や肥料養分を直接供給すること
を可能とする緑化法はない。
【0007】本発明の目的は前記従来例の不都合を解消
し、傾斜60°以上の急勾配法面であっても、植物の確実
な発芽、および、幼植物の生育促進、さらに、成長した
植物の保全を図り、緑化を確実に実現できる急勾配法面
の緑化方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成
するため、急勾配法面にミクロン単位の微細孔を無数形
成したパイプを複数本相互に交差するように蛇行させ
て、かつ、法面の上部ほど密になるように法面の上部か
ら下部に向けて敷設し、この上に植物生育基盤材を吹き
つけ、前記パイプから少量の水分や養分を継続的に滲出
させて植物生育基盤材に供給すること、または、前記構
成に加えて、パイプはアンカーピンで固定して敷設する
こと、もしくは、前記構成に加えて、地山の上部などの
適宜個所に水や養分の貯留タンクを設置し、該貯留タン
クにパイプの上端を接続し、この接続個所近くのパイプ
の途中に流量調節手段として止水栓,定流量弁,水量計
を設け、供給される水分や養分の供給量や水圧を制御す
ることを要旨とするものである。
【0009】
【作用】請求項1記載の本発明によれば、供給手段から
供給される水分や養分がパイプに形成した多数の微細孔
から急勾配法面に吹きつけた植物生育基盤材内に浸透
し、ここに植えた植物に水分や養分を供給する。よっ
て、植物が水分や養分不足になることがない。また、パ
イプはミクロン単位の微細孔を無数形成したものである
から、この微細孔から滲出する極く少量の水分や養分に
より植物生育基盤材の含水比を植物育成に適した含水比
の水準に維持でき供給状態を良好に保持できる。
【0010】しかも、パイプを複数本相互に交差するよ
うに蛇行させて、かつ、法面の上部ほど密になるように
法面の上部から下部に向けて敷設したことにより、複数
本のパイプが交差するので、長いパイプの一部が詰まっ
た場合でもそのすぐ下の交差点以降には上から供給され
る水分や養分が行き渡せられる。また、パイプは、蛇行
しているので、水分や養分の流れがスムーズであり、さ
らに、パイプの敷設は法面上部ほど密なので、末広がり
に法面の全面にわたって水分や養分が供給可能となる。
かつ、これら水分や養分の供給は、自然の降水による水
分が溜まりにくい法面の上部ほどパイプを密に敷設する
ことで供給量を多くしたから、法面の全面にわたって適
切な量の水分や養分を常時供給できる。
【0011】請求項2記載の本発明によれば、前記作用
に加えて、急勾配法面に敷設するパイプはアンカーピン
で固定しているので、このパイプは急勾配法面にある植
物生育基盤材の滑落防止材の役割も果たす。
【0012】請求項3記載の本発明によれば、前記作用
に加えて、水分や養分の供給はパイプに形成した微細孔
から行われるが、定流量弁を調節すれば水圧を制御で
き、また、水量計を見て水分や養分の供給量が多い場合
には止水栓で供給を止めることで供給量も制御でき、植
物生育基盤材に対してのパイプからの水分や養分の滲出
しが水準通りに適切に制御される。
【0013】
【実施例】以下、図面について本発明の実施例を詳細に
説明する。図1は本発明の急勾配法面の緑化方法の1実
施例を示す縦断側面図、図2は同上正面図、図3は使用
するパイプの斜視図で、図中1は地山、2は該地山1の
急勾配の法面を示し、該法面2に可撓性のパイプ3を複
数本、相互に交差するように蛇行させて、かつ、法面2
の上部ほど密になるように法面2の上部から下部に向け
て敷設する。
【0014】パイプ3は、一例として図3に示すように
内径が数mm以下で、周面にミクロン単位の微細孔4を迷
路状に無数形成したもので、空気は通さず、水を滲出す
る材質のものとする。
【0015】地山1の上部などの適宜個所に水や希釈液
体肥料9の貯留タンク5を設置し、該タンク5に前記パ
イプ3の上端を接続し、接続個所近くのパイプ3の途中
に、図4に示すように流量調節手段として止水栓6、定
流量弁7、水量計8を設け、パイプ3の末端に止水栓10
を設けた。図中11は法面2に吹きつけた有機質系植物生
育基盤材を示す。
【0016】本発明は、パイプ3を法面2に張りアンカ
ーピンで固定し、この法面2の上に有機質系植物生育基
盤材11を厚層基材吹付工によって、厚さ7〜8cm程度に
吹き付ける。この場合、パイプ3は植物生育基盤材11の
滑落防止材ともなる。
【0017】吹き付け終了後、1〜2日経過し、吹き付
けた植物生育基盤材11が安定し、その表面が乾き始める
前に止水栓6を開いてタンク5から水をパイプ3に供給
して給水を開始する。そして、法面2に生育する植物の
状態を観察しながら、養分不足の兆候があれば水に替え
てタンク5から希釈液体肥料をパイプ3に供給する。
【0018】このような水分や養分の供給はパイプ3に
形成した微細孔4から行われるが、定流量弁7を調節す
るなどして弱い水圧(2Kg/cm2 〜0.1Kg/cm2 )で
極く少量(数ml/分/m)の水あるいは希釈液体肥料
9を滲出し続けるから、水を供給すれば吹きつけた植物
生育基盤材11の含水比を、植物生育に適した含水比の水
準(植物生育基盤材の水分張力、pF 1.8〜2.7の状
態)に維持できる。
【0019】また、希釈液体肥料を供給すれば、植物生
育基盤材11の塩類濃度を高めることなく、適切な水準
(植物生育基盤材11の電気伝導度、EC1〜0.5ms/cm
の状態)で法面2の植生に対する養分の持続的供給が可
能となる。そして、これら水分や希釈液体肥料9の供給
は、自然の降水による水分が溜まりにくい法面2の上部
ほど、パイプ3を密に敷設することで供給量を多くした
から、法面2の全面にわたって適切な量の水分や希釈液
体肥料9を常時供給できる。
【0020】
【発明の効果】以上述べたように本発明の急勾配法面の
緑化方法は、法面に吹きつけた植物生育基盤材の含水比
を、植物生育に適した水分張力、pF 1.8〜2.7の状態
に常時維持できるから、法面が急勾配であっても植物が
水分不足にならず、植物生育基盤材の表面の固結による
植物の発芽抑制が回避でき、発芽した幼植物の生育が促
進できる。
【0021】また、養分としても窒素、燐、カリウムの
肥料三大要素を程よく供給し続けることができ、植物生
育基盤材の養分状態を適切に維持できるから、植物が養
分不足にならず、急勾配法面であっても法面植生の衰退
を防止でき、確実に緑化を図ることができるものであ
る。しかも、養分を供給するために設置されたパイプが
急勾配法面にある植物生育基盤材の滑落防止材の役割も
果たすものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の急勾配法面の緑化方法の1実施例を示
す縦断側面図である。
【図2】本発明の急勾配法面の緑化方法の1実施例を示
す正面図である。
【図3】本発明の急勾配法面の緑化方法で使用するパイ
プの斜視図である。
【図4】本発明の急勾配法面の緑化方法で使用する養水
分供給装置の要部の斜視図である。
【図5】本発明の急勾配法面の緑化方法で使用するパイ
プの末端部の斜視図である。
【符号の説明】
1…地山 2…法面 3…パイプ 4…微細孔 5…貯留タンク 6…止水栓 7…定流量弁 8…水量計 9…水や希釈液体肥料 10…止水栓 11…植物生育基盤材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柴崎 光弘 東京都港区元赤坂1丁目6番4号 ケミ カルグラウト株式会社内 (72)発明者 松元 隆雄 東京都港区元赤坂1丁目6番4号 ケミ カルグラウト株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−21324(JP,A) 実開 昭56−59855(JP,U)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 急勾配法面にミクロン単位の微細孔を無
    数形成したパイプを複数本相互に交差するように蛇行さ
    せて、かつ、法面の上部ほど密になるように法面の上部
    から下部に向けて敷設し、この上に植物生育基盤材を吹
    きつけ、前記パイプから少量の水分や養分を継続的に滲
    出させて植物生育基盤材に供給することを特徴とした急
    勾配法面の緑化方法。
  2. 【請求項2】 パイプはアンカーピンで固定して敷設す
    る請求項1記載の急勾配法面の緑化方法。
  3. 【請求項3】 地山の上部などの適宜個所に水や養分の
    貯留タンクを設置し、該貯留タンクにパイプの上端を接
    続し、この接続個所近くのパイプの途中に流量調節手段
    として止水栓,定流量弁,水量計を設け、供給される水
    分や養分の供給量や水圧を制御する請求項1記載の急勾
    配法面の緑化方法。
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