JP2568796Y2 - Ｃａｔｖ端末コンバータ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は商用交流電源の供給・遮
断制御による課金管理機構をもつ課金システムに接続さ
れるＣＡＴＶ端末コンバータに関する。

【０００２】

【従来の技術】病院、宿泊施設等に於けるテレビジョン
（以下テレビと称す）の個別有料視聴を実現する手段と
して、ＣＡＴＶ（cable television）端末コンバータを
介して課金管理を行なうシステムが存在する。この種、
ＣＡＴＶ端末コンバータを用いた課金システムは、商用
交流電源（以下ＡＣ電源と称す）を供給・遮断制御する
ことで課金管理を行なっている。

【０００３】この種、以下ＡＣ電源の供給・遮断制御に
よる課金管理機構をもつ課金システムに接続されるＣＡ
ＴＶ端末コンバータに於いては、コンバータ筐体に、テ
レビのＡＣプラグ（電源プラグ）を差込むための電源コ
ンセントを設け、この電源コンセントにＡＣ電源を供給
／遮断制御することで課金管理を行なっている。

【０００４】この際の電源コンセントへのＡＣ電源の供
給／遮断制御は、外部の管理センタ等から供給される制
御信号により行なわれるもので、ＣＡＴＶ端末コンバー
タに設けられた使用開始スイッチが操作されることによ
り、管理センタからＣＡＴＶ端末コンバータへＡＣ電源
の供給を促す制御信号が送られ、ＣＡＴＶ端末コンバー
タの電源コンセントへＡＣ電源が供給される。

【０００５】このようなＣＡＴＶ端末コンバータを用い
た課金システムに於いては、テレビのＡＣプラグをＣＡ
ＴＶ端末コンバータの電源コンセントより抜き取り、Ａ
Ｃ電源が常時供給されている埋め込み電源コンセントに
差し替えることで、課金対象から外れ、無料での視聴が
可能になることから、課金管理の面で問題があった。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】上記したように従来の
ＣＡＴＶ端末コンバータを用いた課金システムに於いて
は、テレビのＡＣプラグをＣＡＴＶ端末コンバータの電
源コンセントより抜き取り、ＡＣ電源が常時供給されて
いる埋め込み電源コンセントに差し替えることで、課金
対象から外れてしまうことから、課金管理の面で問題が
あった。

【０００７】本考案は上記実情に鑑みなされたもので、
課金システムに接続されるＣＡＴＶ端末コンバータに於
いて、課金管理の徹底化が図れ、課金システムの信頼性
を向上できるＣＡＴＶ端末コンバータを提供することを
目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本考案は、図１に示すよ
うな、ＣＡＴＶ端末コンバータを用いた課金システムに
於いて、ＣＡＴＶ端末コンバータに、同コンバータの電
源コンセントに差込まれたテレビのＡＣプラグを電源コ
ンセントから容易に抜取ることができないように、テレ
ビのＡＣプラグをコンバータ筐体に固定する固定具を備
えて、電源コンセントの差し替えによる不正使用を排除
したことを特徴とする。

【０００９】

【作用】上記構成において、ＣＡＴＶ端末コンバータの
電源コンセントにテレビのＡＣプラグを差込んだ状態
で、上記固定具により、テレビのＡＣプラグを電源コン
セントから抜脱できないようにロックする。具体例を挙
げると、固定具は、図３乃至図５に示すように、コンバ
ータ筐体６０の電源コンセント６５の近傍に固定される
台座部（固定金具６６）と、この台座部（固定金具６
６）に特殊捩子（穴無し楕円捩子６８）を用いて一体に
固定される締付け部材（当て板６７）とにより構成さ
れ、ＣＡＴＶ端末コンバータ６の電源コンセント６５に
テレビのＡＣプラグ５１を差込んだ状態で、上記固定具
により、テレビのＡＣプラグ５１をコンバータ筐体６０
に緊締固定する。これにより課金の対象となるテレビ５
０のＡＣプラグ５１が電源コンセント６５から抜脱でき
ないようにロックされ、電源コンセントの差し替えによ
る不正使用が排除される。

【００１０】

【実施例】以下図面を参照して本考案の一実施例を説明
する。図１は本考案の実施例に於けるＣＡＴＶ端末コン
バータを用いた課金システムの構成を示すブロック図で
ある。

【００１１】図１に於いて、１ａ，１ｂはそれぞれテレ
ビ受信用のアンテナ、２は合成器、３Ａは集中管理セン
タ３に置かれたＣＡＴＶヘッドエンド（ＣＡＴＶ−Ｈ
Ｄ）、３Ｂは同じく集中管理センタ３に置かれた課金管
理用のパーソナルコンピュータ（ＰＣ）、４は共同受信
用伝送路、５は分岐器である。これらの各システム構成
要素は公知技術であるため、ここでは詳細な説明を省略
する。

【００１２】６は本願考案で対象とするＣＡＴＶ端末コ
ンバータであり、共同受信用伝送路４、及び分岐器５を
介して、集中管理センタ３のＣＡＴＶヘッドエンド（Ｃ
ＡＴＶ−ＨＤ）３Ａに接続される。このＣＡＴＶ端末コ
ンバータ６には課金の対象となるテレビ５０が接続され
る。

【００１３】このＣＡＴＶ端末コンバータ６と課金の対
象となるテレビ５０との接続構成を図２乃至図５に示
す。図２は上記実施例に於けるＣＡＴＶ端末コンバータ
６の回路構成を示すブロック図である。

【００１４】図中、１１は共同受信用伝送路４、及び分
岐器５を介して入力されるテレビ受像用の高周波信号
（９０〜７７０ＭHZ）と、パーソナルコンピュータ（Ｐ
Ｃ）３Ｂとの間で送受される電源制御信号（９０ＭHZ以
下の特定周波数）とを分波する分波フィルタである。

【００１５】１２は集中管理センタ３のＣＡＴＶヘッド
エンド（ＣＡＴＶ−ＨＤ）３Ａに接続されたパーソナル
コンピュータ（ＰＣ）３Ｂとの間で、電源制御信号を送
受信するモデムであり、ここでは使用開始スイッチ６４
の操作に伴い使用要求信号を送信し、ＡＣ電源のオン／
オフ制御信号を受信する。

【００１６】１３はＣＡＴＶ端末コンバータ６の制御を
司る１チップＣＰＵであり、ここでは使用開始スイッチ
６４の操作に伴い、使用要求信号を生成し、この使用要
求信号をモデム１２、及び共同受信用伝送路４を介して
集中管理センタ３のＣＡＴＶヘッドエンド（ＣＡＴＶ−
ＨＤ）３Ａに接続されたパーソナルコンピュータ（Ｐ
Ｃ）３Ｂに送信する。又、パーソナルコンピュータ（Ｐ
Ｃ）３Ｂより共同受信用伝送路４、及びモデム１２を介
してＡＣ電源のオン制御信号を受信すると、ＡＣ電源の
オン／オフリレー回路１４にスイッチオン信号を供給し
て、電源コンセント６５の電源供給路に介在されたリレ
ー回路１４をスイッチオン状態にし、ＡＣプラグ６１よ
り入力したＡＣ電源を電源コンセント６５に供給する。
又、パーソナルコンピュータ（ＰＣ）３ＢよりＡＣ電源
のオフ制御信号を受信すると、上記リレー回路１４をス
イッチオフ状態にして、ＡＣプラグ６１より入力したＡ
Ｃ電源の電源コンセント６５への供給を遮断する。

【００１７】１４は１チップＣＰＵ１３より出力される
スイッチオン信号により電源コンセント６５のＡＣ電源
供給路に介在されたリレースイッチをオンして、ＡＣプ
ラグ６１より入力したＡＣ電源を電源コンセント６５に
供給するリレー回路である。

【００１８】１５はＡＣプラグ６１を介して入力したＡ
Ｃ電源からＣＡＴＶ端末コンバータ６の動作用電源を得
る電源回路であり、ＡＣ電源をもとに生成した動作用直
流電源を上記モデム１２、１チップＣＰＵ１３等を含む
コンバータ内部の各コンポーネントに供給する。

【００１９】６１乃至６７はそれぞれＣＡＴＶ端末コン
バータ６の筐体（コンバータ筐体と称す）６０に取り付
けられるコンポーネントであり、その各部の構成を図３
乃至図５を参照して説明する。

【００２０】６１はＣＡＴＶ端末コンバータ６のＡＣプ
ラグであり、ＡＣ電源が常時供給されている埋め込み電
源コンセント等に差し込まれる。６２は分岐器５を介し
て共同受信用伝送路４に接続される信号入出力端子であ
り、ここでは上記したように、テレビ受像用の高周波信
号、及びＡＣ電源のオン／オフ制御信号を共同受信用伝
送路４を介して分岐器５より入力し、使用開始スイッチ
６４の操作に伴う使用要求信号を分岐器５を介し共同受
信用伝送路４に出力する。

【００２１】６３は信号入出力端子６２で受けたテレビ
受像用の高周波信号を所定のインピーダンスで出力する
アンテナ出力端子であり、課金の対象となるテレビ５０
のアンテナ入力端子に接続される。

【００２２】６４は課金の対象となるテレビ５０の視聴
者により操作される使用開始スイッチであり、このスイ
ッチ６４の操作信号が１チップＣＰＵ１３に入力される
ことにより、１チップＣＰＵ１３から使用要求信号が出
力され、モデム１２、及び共同受信用伝送路４を介して
パーソナルコンピュータ（ＰＣ）３Ｂに送出される。

【００２３】６５は課金の対象となるテレビ５０のＡＣ
プラグ５１が差し込まれる電源コンセントであり、ＡＣ
プラグ６１を介して入力されたＡＣ電源がリレー回路１
４のスイッチを介して供給される。

【００２４】６６，６７はそれぞれＣＡＴＶ端末コンバ
ータ６の電源コンセント６５に差込まれたテレビ５０の
ＡＣプラグ５１を電源コンセント６５から抜脱不能にロ
ックする固定具を構成するもので、６６はコンバータ筐
体６０の電源コンセント６５の近傍所定位置に固定され
る台座部（固定金具と称す）、６７はこの固定金具６６
に穴無し楕円捩子６８を用いて一体に固定される締付け
部材（当て板と称す）である。

【００２５】固定金具６６には、図４及び図５に示すよ
うに、当て板６７をＡＣプラグ５１を挟んだ状態で穴無
し楕円捩子６８により締付け固定するための一対の捩子
孔６６ａと、電源コンセント６５の取付け位置に対応し
てコンバータ筐体６０の底面部に形成された一対の固定
具係止孔（角孔）６０ｈに嵌込まれる切起片６６ｂと、
当て板６７を用いずにＡＣプラグ５１を電源コンセント
６５から抜脱不能に固定する締付具の通し孔６６ｃとが
設けられる。

【００２６】上記構成に於いて、ＣＡＴＶ端末コンバー
タ６の電源コンセント６５に課金の対象となるテレビ５
０のＡＣプラグ５１を差込んだ状態で、固定金具６６及
び当て板６７でなる固定具により、テレビ５０のＡＣプ
ラグ５１を電源コンセント６５から抜脱できないように
ロックする。

【００２７】即ち、先ず上記固定具の一構成要素をなす
固定金具６６に設けられた切起片６６ｂ，６６ｂをコン
バータ筐体６０の底面部に形成された一対の固定具係止
孔（角孔）６０ｈ，６０ｈに押込み嵌挿することによっ
て、固定金具６６をコンバータ筐体６０に取付ける。

【００２８】次に、ＣＡＴＶ端末コンバータ６の電源コ
ンセント６５に、課金の対象となるテレビ５０のＡＣプ
ラグ５１を差込む。この際、コンバータ筐体６０に取付
けた固定金具６６の上面にテレビ５０のＡＣプラグ５１
が載せられた状態となる。

【００２９】その後、当て板６７と固定金具６６とでＡ
Ｃプラグ５１を挟み、当て板６７を穴無し楕円捩子６８
により固定金具６６に締付け固定する。これにより課金
の対象となるテレビ５０のＡＣプラグ５１は、上記固定
金具６６及び当て板６７を用いた固定具により、電源コ
ンセント６５に差込まれた状態で、抜脱不能にコンバー
タ筐体６０に固定される。

【００３０】これにより課金の対象となるテレビ５０の
ＡＣプラグ５１が電源コンセント６５から抜脱できない
ようにロックされ、電源コンセントの差し替えによる不
正使用が排除される。

【００３１】このようにして、課金の対象となるテレビ
５０のＡＣプラグ５１がＣＡＴＶ端末コンバータ６の電
源コンセント６５から抜脱不能にロックされた状態下
で、課金の対象となるテレビ５０を視聴する際は、視聴
者が使用開始スイッチ６４を操作する。この使用開始ス
イッチ６４の操作により、ＣＡＴＶ端末コンバータ６に
内蔵された１チップＣＰＵ１３より使用要求信号が出力
され、この信号がモデム１２で変調された後、信号入出
力端子６２、分岐器５、共同受信用伝送路４等を介して
集中管理センタ３のＣＡＴＶヘッドエンド（ＣＡＴＶ−
ＨＤ）３Ａに送られ、復調された後、パーソナルコンピ
ュータ（ＰＣ）３Ｂに入力される。集中管理センタ３の
パーソナルコンピュータ（ＰＣ）３Ｂは、ＣＡＴＶ端末
コンバータ６の１チップＣＰＵ１３より使用要求信号を
受けると、そのＣＡＴＶ端末コンバータ６に接続された
課金の対象となるテレビ５０に対して課金のタイマカウ
ントを開始するとともに、上記伝送系を介してＣＡＴＶ
端末コンバータ６の１チップＣＰＵ１３にＡＣ電源のオ
ン制御信号を送る。１チップＣＰＵ１３はパーソナルコ
ンピュータ（ＰＣ）３ＢよりＡＣ電源のオン制御信号を
受信すると、ＡＣ電源のオン／オフリレー回路１４にス
イッチオン信号を供給して、電源コンセント６５の電源
供給路に介在されたリレー回路１４をスイッチオン状態
にし、ＡＣプラグ６１より入力したＡＣ電源を電源コン
セント６５に供給する。これにより、課金の対象となる
テレビ５０に、ＡＣプラグ６１，５１を介してＡＣ電源
が供給され、テレビ５０の視聴が可能となる。

【００３２】上記した実施例は、固定具に当て板６７を
使用したが、例えば当て板６７に代えて紐状の締付けバ
ンドを用い、このバンドを固定金具６６に設けられた通
し孔６６ｃに通して、バンドでＡＣプラグ５１を抜脱不
能に締付け固定することによっても不正使用を排除でき
る。

【００３３】又、上記した実施例では、通常の工具では
外すことのできない、穴無し楕円捩子６８を用いて当て
板６７を固定金具６６に取付けたが、穴無し楕円捩子以
外の通常の工具では外すことのできない他の特殊捩子又
は支持具を用いてもよい。

【００３４】

【考案の効果】以上詳記したように本考案によれば、課
金システムに接続されるＣＡＴＶ端末コンバータに於い
て、課金の対象となるテレビのＡＣプラグをコンバータ
筐体に固定する固定具を備えたことにより、電源コンセ
ントの差し替えによる不正使用を排除でき、課金管理の
徹底化が図れることから、課金管理の信頼性を向上でき
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例に於けるＣＡＴＶ端末コンバー
タを用いた課金システムの構成を示すブロック図。

【図２】上記実施例に於けるＣＡＴＶ端末コンバータの
回路構成を示すブロック図。

【図３】上記実施例に於けるＣＡＴＶ端末コンバータの
外観構成と接続状態を示す斜視図。

【図４】上記実施例に於ける固定金具のコンバータ筐体
への取付け構造を示す斜視図。

【図５】上記実施例に於ける固定具の構成を示す分解斜
視図。

【符号の説明】

１ａ，１ｂ…テレビ受信用のアンテナ、２…合成器、３
…集中管理センタ、３Ａ…ＣＡＴＶヘッドエンド（ＣＡ
ＴＶ−ＨＤ）、３Ｂ…パーソナルコンピュータ（Ｐ
Ｃ）、４…共同受信用伝送路、５…分岐器、６…ＣＡＴ
Ｖ端末コンバータ、１１…分波フィルタ、１２…モデ
ム、１３…１チップＣＰＵ、１４…リレー回路、１５…
電源回路、５０…課金の対象となるテレビ、５１…課金
の対象となるテレビのＡＣプラグ、６０…コンバータ筐
体、６１…ＣＡＴＶ端末コンバータのＡＣプラグ、６２
…信号入出力端子、６３…アンテナ出力端子、６４…使
用開始スイッチ、６５…電源コンセント、６６…固定金
具（台座部）、６７…当て板（締付け部材）、６８…穴
無し楕円捩子（特殊捩子）。

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 商用交流電源の供給・遮断制御による課
   金管理機構をもつ課金システムに接続されるＣＡＴＶ端
   末コンバータであって、外部より供給される制御信号に
   より商用交流電源が供給・遮断制御される電源コンセン
   トと、この電源コンセントに差込まれた電源プラグを電
   源コンセントから抜脱不能にロックする固定具とを具備
   してなることを特徴とするＣＡＴＶ端末コンバータ。