JP2566030B2 - セラミック製タービンロータ - Google Patents

セラミック製タービンロータ

Info

Publication number
JP2566030B2
JP2566030B2 JP2024383A JP2438390A JP2566030B2 JP 2566030 B2 JP2566030 B2 JP 2566030B2 JP 2024383 A JP2024383 A JP 2024383A JP 2438390 A JP2438390 A JP 2438390A JP 2566030 B2 JP2566030 B2 JP 2566030B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pressure surface
turbine rotor
surface portion
combustion gas
foreign matter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2024383A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH03229903A (ja
Inventor
隆夫 和泉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2024383A priority Critical patent/JP2566030B2/ja
Publication of JPH03229903A publication Critical patent/JPH03229903A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2566030B2 publication Critical patent/JP2566030B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Turbine Rotor Nozzle Sealing (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) この発明は、燃焼ガスが導入されることによって回転
するセラミック製タービンロータに関する。
(従来の技術) 自動車用エンジンのターボチャージャにおけるタービ
ンロータは、従来耐熱性に優れた金属により構成されて
いたが、近年では耐熱性が優れると同時に軽量であるセ
ラミックが使用される場合がある。ところがセラミック
は、軽量であるためターボチャージャとしての回転応答
性の向上を達成できるものの、耐衝撃強度が低く脆いた
め、排出ガス中に含まれる、エンジン内で発生した金属
片や酸化スケールなどの異物が翼部に衝突することで、
亀裂が生じたり、破損に至る場合がある。
このため従来では、第5図に示すセラミック製ラジア
ルタービンロータのように、回転軸1と一体に設けた翼
部3の先端に、多孔質のアルミナやジルコニアなどのセ
ラミック材を、異物に対する緩衝被膜5として溶射によ
って形成したものがある(実願昭59−135168号参照)。
その他、耐衝撃強度向上を目的とした公知例として、
翼部先端に金属を含浸させた多孔質層を形成したもの
(特開昭63−29001号公報)、同金属被膜層を形成した
もの(特開昭62−603号公報)、タービンロータをセラ
ミック繊維を含むセラミック成形体とし、翼部先端の繊
維配向方向を翼部の放射方向として強度向上を図ったた
もの(特開昭61−291702号公報)、翼部先端を湾曲させ
て、異物に対する逃げ角を大きくしたもの(実開昭63−
92001号公報)などがある。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、多孔質のセラミック材を翼部先端に被
膜したものは、異物の衝突により被膜層自身が破壊され
ることで、衝突エネルギを吸収する構成であるため、異
物衝突による被膜の破片が2次的な異物となって翼部に
衝突したり、複数回の異物衝突により被膜が剥離、脱落
してしまい、緩衝効果の耐久性、信頼性が低いという問
題がある。
金属被膜層を形成したものは、長期の使用において金
属被膜が剥離する虞があり、タービンロータとしての耐
久性が充分ではない。
セラミック繊維を翼部の放射方向に配向したものは、
射出成形時に抵抗が少いように翼部先端に向かって流れ
るセラミック繊維が、翼部の先端部位では放射方向と直
交する方向に配列するので、このままでは先端部位が脆
く、したがってこの先端部位を成形後研削除去するとい
う煩雑な作業が必要となる。
また、翼部先端を湾曲させたものについては、先端部
での異物に対する逃げ角が大きくなり、異物衝突による
衝撃力が緩和されるものの、異物は依然として衝撃強度
の低いセラミック材に衝突するので、亀裂などの発生は
避けられないものとなっている。
そこでこの発明のセラミック製タービンロータは、上
記従来の問題点を解消し、異物に対する耐衝撃強度を向
上させることを目的としている。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 前述した課題を解決するためにこの発明は、回転軸に
対して放射状に配置される複数の翼部を有し、この翼部
の燃焼ガス流入側の正圧面部を、正圧面部と反対側の負
圧面部より熱膨張係数の小さい材料で形成したものであ
る。
(作用) 燃焼ガスによって高温化するタービンロータの翼部に
おける燃焼ガス流入側の正圧面部は、負圧面部に比べて
熱膨張量が少ないものとなる。このため、正圧面部には
内部応力として引張応力が作用し、一方負圧面部には内
部応力として圧縮応力が作用する。内部応力として圧縮
応力が作用した場合には、引張応力が作用した場合に比
べて異物衝突による耐衝撃強度が向上する。異物は通常
燃焼ガス流入側の正圧面部と反対側の負圧面部に衝突す
るので、この負圧面部が強化されることで翼部の亀裂、
破損が防止される。
(実施例) 以下、この発明の実施例を第1図ないし第4図に基づ
き説明する。
第1図及び第2図はこの発明の第1の実施例を示して
いる。第2図は自動車用エンジンのターボチャージャに
おけるセラミック製タービンロータ7周辺の断面図であ
る。タービンロータ7は回転軸としてのロータ軸9と翼
部11とが一体成形されたもので、タービンハウジング13
内に収納される。タービンハウジング13により、エンジ
ンから排出される燃焼ガスの通路となるスクロール部15
が形成される。スクロール部15を燃焼ガスが第2図中で
紙面表側から裏側に向けて通過することで、タービンロ
ータ7は第1図中で右方向に回転する。タービンロータ
7の背面側(第2図中で右側)には、高温の燃焼ガスを
遮断するヒートインシュレータ17が設けられている。
タービンロータ7の翼部11先端のスクロール部15に面
して燃焼ガスを導入するインデューサ部19において、燃
焼ガス圧を直接受ける燃焼ガス流入側の正圧面部19a
に、タービンロータ7を構成する材料の熱膨張係数β
より小さい熱膨張係数β21を有するチップ材21を一体化
して設けてある。これにより、燃焼ガス流入側の正圧面
部19aは、正圧面部19aと反対側の負圧面部19bより熱膨
張係数の小さい材料で形成されることになる。チップ材
21は薄板状に形成され、その厚さはインデューサ部19に
おける翼部11の厚さのほぼ半分である。
上記チップ材21のタービンロータ7への一体化は、次
のようにして行う。タービンロータ7本体及びチップ材
21について、それぞれのセラミック原料に熱可塑性樹脂
などを添加して放出成形機にて成形し、これら成形体を
脱脂炉中に入れて樹脂抜きを行い、その後両者相互をコ
ールド静水圧プレスで一体化する。一体化した成形体
は、焼結後仕上げ加工を行う。また、タービンロータ7
本体を焼結後、チップ材21をプラズマコーティングによ
り一体化してもよい。
このようにして得られたタービンロータ7において
は、インデューサ部19の正圧面部19aと負圧面部19bとの
間には熱膨張差があるために、高温作動領域にてインデ
ューサ部19には正圧面部19aと負圧面部19bとが相互に引
張り合って熱応力が内部応力として作用する。すなわ
ち、熱膨張係数の小さい正圧面部19a側には引張応力
が、熱膨張係数の大きい負圧面部19b側には圧縮応力が
それぞれ作用する。
このような与負荷応力状態での耐粒子(異物)衝突強
度は、第3図に示すように、引張応力が作用するよりも
圧縮応力が作用するほうが高いものとなる。これによ
り、燃料ガス中に含まれる金属片や酸化スケールなどの
異物mが衝突する側の負圧面部19bの耐衝撃強度が高く
なり、異物mが翼部11に衝突することによる亀裂及び破
損が防止される。
但し、ここで注意すべきことは、正圧面部19a側のチ
ップ材21には引張応力が作用することから、両者の熱膨
張係数の差Δβ=β−β21を、あまり大きく取り過ぎ
ると、チップ材21が内部応力で破損する恐れがある。こ
のため熱膨張係数の差Δβは、タービンロータ7の作動
温度T,両者のヤング率E及び材料強度σなどを勘案して
決定する必要がある。通常タービンロータ7は窒化珪
素,サイアロン,炭化珪素などで作られるため、E=2.
6〜4.5×104[kg/mm2]、σ=40〜100[kg/mm2]程度で
あるから、T=800〜1400[℃]とすると、Δβ≦0.5×
10-6[1/℃]程度が望ましい。
第4図はこの発明の第2の実施例を示している。この
実施例は、インデューサ部19の負圧面部19b側に、ター
ビンロータ7本体の熱膨張係数βより大きい熱膨張係
数β23を有するチップ材23を、前記第1の実施例におけ
るチップ材19と同様に一体化したものである。これによ
り、燃焼ガス流入側の正圧面部19aは、正圧面部19aと反
対側の負圧面部19bより熱膨張係数の小さい材料で形成
されることになる。チップ材23は薄板状に形成され、そ
の厚さはインデューサ部19における翼部11の厚さのほぼ
半分である。
この場合も、熱膨張係数の大きい側のチップ材23の内
部応力として圧縮応力が作用するため、異物mによる耐
衝撃強度が向上し、翼部11の亀裂及び破損が防止され
る。
なお、上記実施例ではラジアルタービンについて説明
したが、軸流タービンにこの発明を適用しても同様の効
果が得られる。
[発明の効果] 以上説明してきたようにこの発明によれば、翼部の燃
焼ガス流入側の正圧面部を、正圧面部と反対側の負圧面
部より熱膨張係数の小さい材料で形成したため、燃焼ガ
ス中の異物が衝突する熱膨張係数の大きい材料からなる
負圧面部には、高温時にて内部応力として圧縮応力が作
用することになり、この圧縮応力が作用する負圧面部の
耐衝撃強度が向上し、翼部の亀裂及び破損を防止するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の第1の実施例を示す第2図のI−I
線断面図、第2図はタービンロータ回りの断面図、第3
図は内部応力が作用している状態での耐粒子衝突強度を
示すグラフ、第4図はこの発明の第2の実施例を示す断
面図、第5図は従来例によるタービンロータの一部を示
す斜視図である。 7……タービンロータ 9……ロータ軸(回転軸) 11……翼部 19a……正圧面部 19b……負圧面部 21、23……チップ材 m……異物

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転軸に対して放射状に配置される複数の
    翼部を有し、この翼部に対して燃焼ガスが導入されて回
    転するセラミック製タービンロータにおいて、前記翼部
    の燃焼ガス流入側の正圧面部を、正圧面部と反対側の負
    圧面部より熱膨張係数の小さい材料で形成したことを特
    徴とするセラミック製タービンロータ。
JP2024383A 1990-02-05 1990-02-05 セラミック製タービンロータ Expired - Fee Related JP2566030B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2024383A JP2566030B2 (ja) 1990-02-05 1990-02-05 セラミック製タービンロータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2024383A JP2566030B2 (ja) 1990-02-05 1990-02-05 セラミック製タービンロータ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03229903A JPH03229903A (ja) 1991-10-11
JP2566030B2 true JP2566030B2 (ja) 1996-12-25

Family

ID=12136662

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2024383A Expired - Fee Related JP2566030B2 (ja) 1990-02-05 1990-02-05 セラミック製タービンロータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2566030B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH03229903A (ja) 1991-10-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6709230B2 (en) Ceramic matrix composite gas turbine vane
EP0152488B1 (en) Heat impact-resistant ceramic structure
JP7154806B2 (ja) セグメント化された環境バリアコーティングシステムおよびその形成方法
EP0095540B1 (en) A ceramic rotor
JPH09105304A (ja) 耐熱構造複合材料の大径タービンおよびその製造方法
JP2566030B2 (ja) セラミック製タービンロータ
US4692099A (en) Rotary component of a rotary device for heat engines and a method of manufacturing the same
CN107630768B (zh) 一种导弹发动机带热障涂层挡药板结构
EP0080800B1 (en) A method of manufacturing a radial flow ceramic turbine rotor
US11261741B2 (en) Ceramic airfoil trailing end configuration
CN112901278A (zh) 一种采用卡扣固定式陶瓷铠甲的涡轮叶片
US5051062A (en) Radial flow turbine rotor
JPH10182256A (ja) 繊維強化セラミックス基複合材およびその製造方法
Shimizu et al. Silicon nitride turbocharger rotor for high performance automotive engines
US5501892A (en) Ceramic parts having small hole(s) and method of manufacturing the same
JPH0413363Y2 (ja)
JPH09272021A (ja) タービンロータの製造方法
JPH0686815B2 (ja) セラミックターボチャージャロータの製造方法
JPS62228602A (ja) 熱機関用回転体
US4850803A (en) Ceramic radial turbine rotor
JPS62288302A (ja) 熱機関用回転体
US12012870B1 (en) Machinable coating for CMC and metal interface in a turbine section
JPH03156103A (ja) 相対移動装置
JPS6079102A (ja) セラミツクタ−ビンロ−タ
JPH048601B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081003

Year of fee payment: 12

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091003

Year of fee payment: 13

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees