JP2565668B2 - ペプチド類の製造用ベクター - Google Patents

ペプチド類の製造用ベクター

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JP2565668B2
JP2565668B2 JP7004621A JP462195A JP2565668B2 JP 2565668 B2 JP2565668 B2 JP 2565668B2 JP 7004621 A JP7004621 A JP 7004621A JP 462195 A JP462195 A JP 462195A JP 2565668 B2 JP2565668 B2 JP 2565668B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】ペプチド生産用組換DNAウイル
スベクターに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】カイコ
核多角体病ウイルス(BmNPV) を利用するペプチド類の生
産方法は既に報告されている(文献1〜3。なお引用文
献はまとめて最後に示す)。
【0003】その方法の中心は組換 DNA技術により多角
体蛋白の構造遺伝子部分を所望の蛋白の構造遺伝子と置
換した型の組換BmNPV を作製し、これをカイコ培養細胞
またはカイコ生体中で増殖させて目的蛋白を生産させる
ものであった。
【0004】しかしながら、この方法では目的蛋白の生
産量が未だ充分とは言えない。そこで本発明者は更に優
れた方法を開発すべく研究を重ね本発明を完成した。
【0005】なお、融合蛋白の製造は既に大腸菌を利用
して行われているが、収量が著しく良くなるとは言えな
い(文献4〜10)。
【0006】
【課題を解決しようとする手段】
(1)本発明は、カイコ核多角体病ウイルスDNA(BmNPV
DNA)の多角体蛋白構造遺伝子部分に、()その遺伝子
の全部または一部と、()所望の蛋白の構造遺伝子を
()結合手塩基配列を介してまたは介さずに連結した
型の塩基配列を有する、組換カイコ核多角体病ウイル
ス、に関するものである。
【0007】(2)本発明は、カイコ核多角体病ウイル
スDNA(BmNPV DNA)の()プロモーター部分を含む5′
上流塩基配列に続いて()多角体蛋白構造遺伝子の全
部または一部があり、次に()結合手塩基配列がある
こともあり、さらに()所望の蛋白の構造遺伝子
(()その蛋白のターミネイターを含んでもよい)お
よび()カイコ核多角体病ウイルスDNA のターミネイ
ター配列を含むまたは含まない() 3′下流塩基配
列を有するプラスミド、に関するものである。
【0008】(3)本発明は、カイコ核多角体病ウイル
スDNA(BmNPV DNA)の()プロモーター部分を含む5 ′
上流塩基配列に続いて()多角体蛋白構造遺伝子の全
部または一部があり、次に()結合手塩基配列がある
こともあり、さらに()所望の蛋白の構造遺伝子
(()その蛋白のターミネイターを含んでもよい)お
よび()カイコ核多角体病ウイルスDNA のターミネイ
ター配列を含むまたは含まない()3 ′下流塩基配列
を有するプラスミドとBmNPV DNA とでカイコ培養細胞ま
たはカイコを混合感染させることを特徴とする組換BmNP
V DNA の製造法、に関するものである。(4)本発明は、結合手塩基配列()が、特定のアミ
ノ酸配列を認識して切断する蛋白分解酵素又は化学試薬
により認識・切断されるようなその特定アミノ酸配列を
コ−ドする塩基配列を一部に含むDNA塩基配列からな
る、前記項目(1)に記載の組換カイコ核多角体病ウイ
ルスに関する。 特定塩基配列とは、蛋白分解酵素又は化
学試薬が、その反応を生じるために認識する特異的なア
ミノ酸配列をコ−ドするDNA塩基配列(以下、同
義。) をいう。 (5)本発明は、結合手塩基配列()が、特定のアミ
ノ酸配列を認識して切断する蛋白分解酵素又は化学試薬
により認識・切断されるようなその特定アミノ酸配列を
コ−ドする塩基配列を一部に含むDNA塩基配列からな
る、 前記項目(2)に記載のプラスミド、に関するもの
である。 (6)本発明は、結合手塩基配列()が、特定のアミ
ノ酸配列を認識して切断する蛋白分解酵素又は化学試薬
により認識・切断されるようなその特定アミノ酸配列を
コ−ドする塩基配列を一部に含むDNA塩基配列からな
る、 前記項目(3)に記載の組換BmNPV DNA の製造法、
関する。 (7)本発明は、蛋白分解酵素がコラゲナ−ゼ、又は、
ファクタ−Xaである前記項目(4)に記載の組換カイ
コ核多角体病ウイルスに関するものである(8)本発明は、蛋白分解酵素がコラゲナ−ゼ、又はフ
ァクタ−Xaである前記項目(5)に記載のプラスミド
に関するものである(9)本発明は、蛋白分解酵素がコラゲナ−ゼ、又はフ
ァクタ−Xaである前 記項目(6)に記載の組換BmNPV
DNA の製造法に関するものである(10)本発明は、化学試薬が臭化シアンである前記項
目(4)に記載の組換カイコ核多角体病ウイルスに関す
るものである(11)本発明は、化学試薬が臭化シアンである前記項
目(5)に記載のプラスミドに関するものである(12)本発明は、化学試薬が臭化シアンである前記項
目(6)に記載の組換BmNPV DNA の製造法に関するもの
である
【0009】BmNPV は養蚕業者に広く知られているが、
本発明者が単離した代表的な株としてT3株があり、この
株のウイルスDNA (BmNPV DNA) は米国のATCCにATCC No.
40188 として寄託されている。
【0010】このウイルスDNA から多角体蛋白の構造遺
伝子を含む部分を取出すには、文献1〜3の記載の如く
EcoRI 処理等が適当であり、このEcoRI-EcoRI 断片(約
10.5kb)をpBR322のEcoRI 切断点に導入したプラスミド
pBmE36を有する大腸菌 (E.coli K12 JM83 DGB-0036)は
FERM BP-813 として微生物工業技術研究所に寄託されて
いる。
【0011】更に、文献1に記載があるように、pBmE36
をHind III処理して多角体蛋白構造遺伝子を含有する約
3.9kb の断片をとってこれを市販のプラスミドpUC9(Pha
rmacia P-L Biochemical社)に組込み、EcoRI で切断
後、 Bal31 で処理し(処理時間を調節すれば種々の長さ
の断片が製造できる)、 更に Hind IIIで切断する等の
操作で多角体蛋白遺伝子の全部または一部を有する断片
を製造することができる。多角体蛋白遺伝子の全部また
は一部に、所望の蛋白の構造遺伝子を結合するには、適
当な結合手(DNA) を用いることができ、生産された融合
蛋白のうちこの結合手塩基配列に対応して翻訳されたペ
プチドまたはアミノ酸(連結部)を適当な手段で切断す
れば所望の蛋白が生産され、これを常法により単離する
ことができる。融合蛋白それ自体で有用な場合は当然切
断操作は不用であり結合手がなくてもよい。
【0012】結合手に対応したペプチドまたはアミノ酸
(連結部)と、その切断・分解法としては、Ile-Glu-Gl
y-Arg の配列を切断する血液凝固因子Xa(F-Xaと略示す
る)、Pro-Ama-Gly-Pro (Amaは任意のアミノ酸)のアミノ
酸配列を AmaとGly の間で切断するコラゲナーゼ、 Arg
またはPhe の後を切断するトリプシン、 Tyr またはPhe
の後を切断するキモトリプシン、 Pro-Arg の後を切断す
るスロンビン、トリプトファンを分解するN−ブロムコ
ハク酸イミドまたはメチオニンを分解する臭化シアン等
がよく知られている(文献4〜13)。
【0013】連結部とその切断・分解法は必ずしもこれ
らに限定はされず、種々のペプチドまたはアミノ酸と化
学的あるいは酵素的方法を組合せて利用すればよい。
【0014】所望の蛋白中には上記の連結部の切断・分
解法で分解されるべきペプチドあるいはアミノ酸が含ま
れていないのが望ましい。しかし、適当に緩和な条件を
設定して限定的に分解し、目的を達することも可能であ
る。
【0015】所望の蛋白とは種々の生理活性物質、診断
用試薬物質、工業的に有用な酵素類等、食品添加物およ
び飼料添加物等を意味し、例えばインターフェロン(IF
N)類、腫瘍壊死因子(TNF)、インターロイキン等のリン
ホカイン類、インシュリン、成長ホルモン等のホルモン
類、肝炎ワクチン、インフルエンザワクチン等の多種の
抗原蛋白類、さらに組織プラスミノーゲン活性因子(TP
A) やソマトメジン、アシラーゼ、リパーゼ、アミラー
ゼ、ステロイド変換酵素等の酵素類を挙げることができ
る。
【0016】また物質によってはこれらに糖鎖等が付加
している場合もあるが、真核細胞によりペプチド類を生
産させる本発明の方法では、真核生物遺伝子を使用した
場合にその生体内におけると同様の種々の修飾を受ける
ので、細菌類を用いる方法よりも有用性が高いと言え
る。
【0017】これらの蛋白をコードする遺伝子は、天然
の原材料から取り出された染色体 DNAもしくはmRNAを経
て作られたcDNA、または化学合成した DNAあるいはそれ
らの手段を組合せて製造したものの何れでもよい。
【0018】また、目的の物質は、その生理活性等必要
な機能が得られるかぎり、アミノ酸配列に多少の違い
(置換、脱落、付加)が生じても、あるいは意図的にそ
のような修飾をするものであってもよい。例えば、前記
の連結部との関係で、臭化シアンでのメチオニンの分解
を予定するときは、所望の蛋白中のメチオニンを他のア
ミノ酸に替えるか除去することが考えられ、そのような
塩基配列に基いて生産されたペプチド類の活性が目的に
合うか否かを検討すればよい。
【0019】さらに、2−ニトロ−5−チオシアノ安息
香酸を用いたシステインの化学的分解等で起こるよう
な、アミノ酸の一部分が所望の蛋白に残存することもあ
り得るが、この場合には同様に活性を検討して目的に合
うか否かを決定すればよい。
【0020】カイコ核多角体病ウイルスDNA(BmNPV DNA)
の多角体蛋白遺伝子の全部または一部と、所望の蛋白の
構造遺伝子を連結した型の(結合手塩基配列を介しまた
は介さない)塩基配列、すなわち融合蛋白の遺伝子、が
組込まれたプラスミド(組換用プラスミド)の製造は、
市販のプラスミド及び制限酵素等を利用して通常のDNA
操作で可能であり、また後述の実施例を参考にすれば容
易に行なうことができる。
【0021】これを用いて組換ウイルスを製造するに
は、例えばカイコ培養細胞を組換用プラスミドとBmNPV
とで混合感染し、必要に応じてプラーク法(文献14)
や希釈法(文献15)等により組換ウイルスを単離する。
【0022】カイコ培養細胞としては、Bm細胞(文献
1、文献14および文献16のBM-N細胞:ATCC No.CRL89
10) やATCC No.CRL-8851として寄託されているBM-N細胞
等が知られている。目的物質である蛋白をカイコを用い
て生産するには、培養細胞中で増殖したウイルス(組換
ウイルスと非組換ウイルスの混合物または組換ウイルス
を単離したもの)をカイコに経皮的にまたは体腔内に注
射して感染させ、あるいは人工飼料あるいはクワ葉にウ
イルスを混ぜて与えて感染させ、人工飼料あるいはクワ
葉で適当日数飼育し、目的の融合蛋白を蓄積させ、体液
を採取して遠心分離等で沈殿を集める、あるいはカイコ
を摺りつぶしてドデシル硫酸ナトリウム(SDS) 水溶液、
尿素水溶液、もしくはアルカリ性水溶液で抽出して常法
処理によって得ることができる。融合蛋白を切断する場
合は、先述の如くに切断・分解操作を行えばよい。
【0023】次に、所望の蛋白としてインシュリン様成
長因子(IGF-I、IGF-II)とインターフェロン(α-IFN) の
実施例を挙げて説明するが、これらは例示にすぎず、限
定的意味はない。プラスミド構築の概略は図15乃至図
20に示す。DNA 配列は特に示す以外は慣例により左側
を5´(上流)として、 右側を3´(下流)として示
す。
【0024】多角体蛋白遺伝子や所望蛋白の遺伝子およ
び融合蛋白遺伝子等の DNA断片の合成、切断、スクリー
ニング、単離等は文献1〜3および一般的遺伝子操作技
術(例えば文献21及び22参照)を応用して行うこと
ができる。
【0025】
【発明の効果】本発明に係る組換カイコ核多角体病ウイ
ルスは、カイコ核多角体遺伝子配列の一部と生産を希望
する蛋白の構造遺伝子の配列を融合させた融合遺伝子に
より構成されることを特徴とする組換カイコ核多角体病
ウイルスであるが、その組換カイコ核多角体病ウイルス
をベクターとして用いることにより、希望する蛋白生産
を行うことができる。
【0026】つまり、生産を希望する蛋白の構造遺伝子
をカイコウイルス(BmNPV) の規定の部位に導入した組換
カイコ核多角体病ウイルスをカイコ培養細胞又はカイコ
生体に感染させ、一定期間、感染した細胞を培養するこ
とによりその培養細胞内又は細胞外液に、またはカイコ
生体に感染させた場合には感染したカイコを一定期間飼
育することによりそのカイコ生体内に、各々希望する蛋
白を生産することができる。その生産された蛋白は、融
合遺伝子ベクターを用いていない場合に比較して著しく
生産量が多く、更に、その蛋白は真核細胞特有の糖鎖等
が修飾されたものである。
【0027】更に、本発明に係るプラスミドは、上記の
有用蛋白を生産することのできる組換カイコ核多角体病
ウイルスを作製するための中間的な材料として有用性が
ある。本発明によるベクターの生産方法によれば、その
カイコ組換ウイルスDNAを作製することができる。
【0028】
【実施例】実施例1 A.多角体遺伝子を除去したプラスミドの構築 プラスミドpBmE36(文献1〜3)をEcoRIで切断後dNTP
s(4種のデオキシヌクレオシド・トリ・ホスフェート)
存在下 DNAポリメラーゼI(クレノーフラグメント)で
平滑末端にした。これをHindIIIで部分分解後アガロー
スゲル電気泳動によって多角体遺伝子を含むフラグメン
トを分離した。これを、pUC9をEcoRI で切断後クレノー
フラグメントによって平滑末端とし、更にHindIIIで切
断したものとT4リガーゼにより結合させた。これで大腸
菌K-12 JM83を形質転換させて、プラスミドを採りp9BmE
36とした(図15)。
【0029】開始コドンATG及び終止コドンTAAのところ
にそれぞれEcoRV 及びAatIで認識される部位をインビト
ロミュータゲネシス(in vitro mutagenesis、文献17)
で導入した(図15)。すなわち、p9BmE36をエチジウム
ブロマイド存在下で DNaseI処理して、ニックドプラス
ミドを作り、これに予め化学合成した次の二種のDNAフ
ラグメントをアニールした(図1)。
【0030】次いでこれをポリメラーゼIおよびT4リガ
ーゼで処理し、生じたヘテロデュプレックスプラスミド
で大腸菌K-12 JM83を形質転換し、求めるミュータント
を得るため再度形質転換をおこなってプラスミドp9BmM3
6を得た(図15)。
【0031】p9BmM36から多角体遺伝子を除き、ポリリ
ンカーを挿入するために次のDNAフラグメント(38mer二
種)を化学合成した(図2)。
【0032】これら二本のフラグメントは互いに相補的
であり、アニールした後には SacI、 SmaI、EcoRI、Nco
I、EcoRVおよびXbaIによって認識される部位を生ずる。
【0033】上記二本のフラグメントをT4カイネースで
5′末端をリン酸化した後アニールさせた。これを、p9
BmM36をEcoRV及びAatIで切断後多角体遺伝子部分を除い
たフラグメントとT4リガーゼにより結合させた。この操
作により新たにリンカーの5′側に BglII、 3′側にAa
tIで認識される部位が生じる。このプラスミドで大腸菌
K-12 JM83を形質転換しプラスミドを取りpBM030とした
(図15)。
【0034】pBM030のポリリンカー部の DNA配列と切断
点をp9BmE36 の多角体遺伝子部分と対応させて示す(図
3)。
【0035】B.部分的欠損多角体遺伝子を持つプラス
ミドの作製 プラスミドp9H18(文献1〜3)をEcoRIで切断後Bal31
処理して切断点から両側を削り取らせた。Bal31の処理
時間を変えて、種々の長さの断片を製した。これをHind
IIIで処理し、0.7%アガロースゲル電気泳動で分離、抽
出し、種々の長さのウイルス由来の DNA断片を得た(図
16)。
【0036】pUC9をSmaI及びHindIIIで処理し、先に得
た DNA断片(平滑末端及びHindIII末端を有する)とラ
イゲートしてプラスミドを製し、大腸菌K-12 JM83を形
質転換させた。これを増殖させた後プラスミドを採り、
挿入したウイルス由来のDNA断片の3′側からの塩基配
列をプライマー(M13 用 15 base sequencing primer)
を用いて、ダイデオキシ法(dideoxy法:文献18)によ
り決定し、ウイルスの多角体遺伝子部分を同定した(図
16)。即ち、セレブリアニらの文献(文献19)記載
の多角体蛋白のアミノ酸配列に対応する塩基配列をウイ
ルス由来のDNA断片の塩基配列中に見出し、翻訳開始コ
ドンATG及び終止コドンTAAを決定した。
【0037】Bal31 の処理時間に対応して得られた種々
のプラスミド(p9Bシリーズプラスミド)の内、多角体遺
伝子の翻訳開始コドンATGの下流212bp、338bp、662bp及
び727bp以下が欠損しているものを夫々p9B240、p9B12
0、p9B115及びp9B086とした。なお多角体遺伝子は終止
コドンTAAまで含めて738bpある(図4および図16)。
【0038】C.α−インターフェロンと多角体蛋白と
の融合蛋白の遺伝子の作製 pIFN2B310(文献1〜3)をSmaIで切断しα-IFN-Jフラ
グメントをアガロースゲル電気泳動で分離した。これ
と、 Sma Iで切断したpBM030をT4リガーゼで結合し、生
じたプラスミドで大腸菌K-12 JM83を形質転換した。得
られた組換体プラスミドが正しい方向に挿入されたα-I
FN-J遺伝子を持っていることを確認してpBT310とした
(図17)。
【0039】pBT310をBglIIで切断後、dNTPs 存在下ク
レノーフラグメントを用いて平滑末端としたのちScaIで
切断した。アガロースゲル電気泳動を行なってα-IFN-J
遺伝子を含むフラグメントを分離した(図17)。
【0040】p9B086をEcoRI及びScaIで切断し、アガロ
ースゲル電気泳動によって多角体遺伝子を含むフラグメ
ントを分離し、これをS1ヌクレアーゼで平滑末端とした
ものと、先に得たα-IFN-J遺伝子を含む断片とをT4リガ
ーゼで結合した。生じたプラスミドで大腸菌K-12 JM83
を形質転換して、得たプラスミドの結合部の DNA配列が
正しいことをダイデオキシ法で確認してpIFNF086を得た
(図5および図17)。
【0041】D.IGF-Iと多角体蛋白との融合蛋白の
遺伝子の作製 大腸菌K12 MC1061 IGF001(FERM BP-932)よりプラスミド
pIGF001を採取し、SalIで切断後dNTPs 存在下クレノー
フラグメントで平滑末端とした後 AvaIIで切断したもの
をポリアクリルアミドゲル電気泳動を行ないIGF-I 遺伝
子を含むフラグメントを分離した(図18)。
【0042】別にpBM030をEcoRV 及び SacI で切断した
(図18)。
【0043】融合蛋白を血液凝固因子Xa (F-Xa) が認識
して切断できるように、多角体蛋白とIGF-Iとの融合蛋
白を作る際、両者の間にIle-Glu-Gly-Arg のアミノ酸配
列を導入することとした。そのために次の二本のDNA フ
ラグメントを化学合成した(図6)。
【0044】これら二本のフラグメントは互いに相補的
であり、アニールした後に上流側にSacI切断点と結合で
きる末端を、下流側に AvaII切断点と結合できる粘着末
端を生じる。
【0045】これらの二本のフラグメントをT4カイネー
スで5′末端をリン酸化した後アニールさせ、上記のIG
F-Iのフラグメントおよび切断されたpBM030とをT4リガ
ーゼを用いて結合させた。これで大腸菌K-12 JM83を形
質転換させ組換プラスミドを得た。このプラスミド pIG
F-I030 は、F-Xa認識部位とIGF-I遺伝子を正しく結合
していることをダイデオキシ法でDNA 配列を決定して確
認した。 pIGF-I030を BglIIで切断後dNTPs 存在下ク
レノーフラグメントで平滑末端とした後、ScaIで切断し
アガロースゲル電気泳動でIGF-I 遺伝子を含むフラグメ
ントを分離した(図18)。
【0046】別に、p9B086をEcoRI 及びScaIで切断後S1
ヌクレアーゼで平滑末端とし、アガロースゲル電気泳動
で多角体遺伝子を含むフラグメントを分離し、これと先
のIGF-I 遺伝子を含むフラグメントとをT4リガーゼで結
合した。生じたプラスミドで大腸菌K-12 JM83を形質転
換させ、正しく結合した融合蛋白遺伝子を持っているプ
ラスミドpIGF-IF086を得た(図18)。結合部分の DNA
配列を示す(図7)。
【0047】E.IGF−IIと種々の長さの多角体蛋白
との融合蛋白の遺伝子の作製大腸菌K12 MC1061 IGF002
(FERM BP-933) よりプラスミドpIGF002 を採取し、SalI
で部分分解後、dNTPs 存在下クレノーフラグメントで平
滑末端となし、次いで HaeIIIで切断したものをポリア
クリルアミドゲル電気泳動を行ない、IGF−II遺伝子を
含んだフラグメントを分離した。これを、pBM030をSmaI
で切断したものとT4リガーゼを用いて結合させ、大腸菌
K-12 JM83を形質転換した。得られた形質転換体がIGF-I
I遺伝子が正しい方向に挿入されているプラスミド pIGF
-II 030 を持っていることを確認した(図19)。
【0048】pIGF-II 030 をEcoRI で部分分解後ScaIで
切断し、アガロースゲル電気泳動でIGF-II遺伝子を含む
フラグメントを分離した。これと、 p9B240、 p9B120ある
いはp9B115をEcoRI 及びScaIで切断した後アガロースゲ
ル電気泳動で分離した多角体遺伝子の一部を含むフラグ
メントとを、T4リガーゼで結合させた(図19)。
【0049】生じたプラスミドで大腸菌K-12 JM83を形
質転換し、得られた形質転換体がもつプラスミドは、正
しく結合した融合蛋白の遺伝子をもっていることをダイ
デオキシ法でDNA 配列を調べて確認した。
【0050】これらのプラスミドをおのおの pIGF-II F
240、pIGF-II F120あるいは pIGF-II F115とした(図1
9)。
【0051】各プラスミドの結合部分の DNA配列を示す
(図8)。
【0052】実施例2:Bm細胞へのトランスフェクショ
BmNPV T3株のウイルス DNA(ATCC N0.40188)とpIFN F08
6 をモル比で1:100になるようにし、下記組成液I
とIIを混合した。
【0053】 I. 蒸留水 2.1 ml キャリアDNA (鮭精巣、1mg/ml) 50 μl BmNPV DNA (1mg/ml) 10 μl pIFN F086 DNA 50 μg 2M塩化カルシウム液 300 μg II. 0.28M 塩化ナトリウム含有の50mM HEPES緩衝液(pH 7.1) 2.5 ml リン酸緩衝液 (35mM Na2HPO4-35mM NaH2PO4) 50μl
【0054】生じた懸濁液の1mlをBm細胞培養用培地(1
0%牛胎児血清を含む TC-10培地(文献20)4mlに加
え、これをBm細胞(ATCC No.CRL 8910:2×106 個)が培
養されている(5mlの培地が残っている)培養器中に加
えることにより、上記DNAをBm細胞内へ導入した。20
時間後に新鮮な培地と交換し、更に5日間培養後、培地
を回収した。これを遠心して上清をとり、プラークアッ
セイ法(文献14)によってクローン化した組換ウイル
スを採取し、これをvIFN F086とした。
【0055】同様にして、pIGF-I F086、pIGF-II F24
0、pIGF-II F120およびpIGF-II F115より組換ウイルスv
IGF-IF086、vIGF-II F240、vIGF-II F120およびvIGF-I
I F115を得た。
【0056】実施例3: Bm細胞での融合蛋白の発現 Bm細胞(ATCC No. CRL 8910:2×106 個)に vIFNF086 懸
濁液(5×107pfu)を加えて感染させ、30分後に上清を
除去し、新鮮な培地 4.5mlを加えて25℃で4日間培養
後、培養物を集めて遠心し(1,000rpm,10分)沈殿を採
取した。これに新鮮な培地 500μl を加え、凍結−融解
を 5回繰り返した後遠心(15,000rpm,10分)して沈殿を
採取した。これに4%ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)-1
0%メルカプトエタノール 200μl を加えて溶かし、そ
のうち5μl をSDS-14%アクリルアミドゲル電気泳動
のサンプルとした。
【0057】電気泳動後、 ゲルに融合蛋白に相当するバ
ンドが認められたので、その濃さをデンシトメーターで
測定し、マーカー(各バンド 1μg の蛋白を含む)の濃
さとの比較によって生産量を測定したところ、最初の細
胞培養液 1mlあたり0.3mg であった(この融合蛋白のう
ち、IFN部分は分子量の計算から約 40%を占めているの
で、IFNを分離すれば 0.12mg/ml 生産されていることに
なる)。これを従来のカイコ細胞で IFNを発現させた報
告(文献1)に示された値 5×106 U/ml(これは0.005mg
/ml になる)と比較すると20倍以上に相当する。
【0058】同様にして、vIGF-I F086、vIGF-II F24
0、vIGF-II F120 及びvIGF-II F115を感染させたBm細胞
が生産する融合蛋白の量を測定したところ各々の細胞培
養液1ml当り0.5mg、0.1mg、0.4mg及び0.5mgであった
(分子量から計算するとこれらの融合蛋白中に含まれる
IGF-IあるいはIGF-IIの量は0.1mg/ml、 0.05mg/ml、0.1m
g/ml及び0.1mg/mlである)。
【0059】実施例4:Bm細胞での融合蛋白の発現およ
び臭化シアン(BrCN) による切断 Bm細胞(2×106 個)に vIGF-II F120懸濁液(5×107pf
u)を加えて感染させ、30分後ウイルスを除き、新鮮な
培地4.5mlを加えて25℃で4日間培養後培養物を集め
て遠心(1,000rpm、10分)し沈殿を採取した。これに新
鮮な培地500μlを加え、凍結−融解を5回繰り返した後
遠心(15,000rpm、10分)し沈殿を採取した。この沈殿
を蒸留水で洗浄後、0.5% SDSで溶解させ、高速液体ク
ロマトグラフィー(TSKゲル フェニル5PWRP(東洋曹達
(株))溶媒系:0.1%トリフルオロ酢酸−アセトニトリ
ル 20%〜75% の直線濃度勾配)によって融合蛋白を含む
2mlのフラクションを取つた。これに1% SDSを50μl 加
え濃縮乾固させた後50μl の蒸留水に溶かし、このうち
15μl をとり、蟻酸35μl および70% 蟻酸45μl を加え
る。これに臭化シアンの70% 蟻酸溶液(200μmol/ml)5μ
l を加え、室温で24時間反応後濃縮乾固させ、 7.5μl
の蒸留水に溶かし、電気泳動を行ったところIGF-IIに相
当するバンドを検出できた。
【0060】すなわち、SDS-16% ポリアクリルアミドゲ
ルを用いた電気泳動では、vIGF-II F120を感染させたBm
細胞よりSDS 水溶液で抽出し、高速液体クロマトグラフ
ィーで部分精製したフラクションには、多角体蛋白(部
分)とIGF-IIとの融合蛋白に相当するバンドが約23K
に、これを臭化シアンで分解したものには、IGF-IIに相
当する約7Kのバンドおよび多角体蛋白の分解物と推定さ
れる10〜14K の数本のバンドが認められた。
【0061】IGF-IIのアミノ末端の決定 上記の方法と同様にして、vIGF-II F120に感染させたBm
細胞50ml培養より約20mgの融合蛋白を取り臭化シアンで
切断した後、反応液を濃縮した。
【0062】この濃縮液を200mM ピリジン−酢酸バッフ
ァー(pH 3.0)に溶かし、カラムクロマトグラフィ(SP-ト
ヨパール(東洋曹達(株))溶媒系:200mM ピリジン−
酢酸バッファー(pH 3.0)〜2.0Mピリジン−酢酸バッフ
ァー(pH 5.0)の直線濃度勾配)によってIGF-IIを含む
フラクションを採った。このフラクションを凍結乾燥し
た後、蒸留水に溶解し、高速液体クロマトグラフィ( OD
S-120T(東洋曹達(株))溶媒系:0.1%トリフルオロ酢
酸−アセトニトリル 10%〜65% の直線濃度勾配)によっ
て精製してIGF-IIを得た。ペプチドシーケンサー(470A
プロテインシーケンサー(アプライドバイオシステムズ
社))によってこのIGF-IIのアミノ末端側のアミノ酸配列
を調べた。確認された配列は以下に示す通りである(図
9)。
【0063】実施例5: Bm細胞による融合蛋白の生産
とコラゲナーゼによる切断 大腸菌K12 MC1061 IGF001(FERM BP-932) よりプラスミ
ド pIGF001を採取した。これをSalIで切断し、dNTPs 存
在下クレノーフラグメントで平滑末端とした後Ava IIで
切断したものをポリアクリルアミドゲル電気泳動を行な
い、IGF-I 遺伝子を含むフラグメントを分離した(図2
0)。
【0064】別に pIGF-II F120をEcoRV及び EcoRIで
切断しIGF-II遺伝子を取除いた(図20)。
【0065】Pro-Ama-Gly-Pro(Ama は任意のアミノ
酸)のアミノ酸配列をAma とGly の間で切断するコラゲ
ナーゼが認識して切断できるように、多角体蛋白とIGF-
IIとの融合蛋白を作る際、両者の間にGly-Pro-Ala-Gly-
Pro-Ala のアミノ酸配列を導入することとした。そのた
めに次の二本の DNAフラグメントを化学合成した(図1
1)。
【0066】これら二本のフラグメントは互いに相補的
であり、アニールした後に上流側にEcoRI切断点と結合
できる末端が、下流側にAva II切断点と結合できる粘着
末端が生じる。
【0067】これら二本のフラグメントを、T4カイネ
ースで5′末端をリン酸化した後アニールさせ、これと
上記のIGF-Iのフラグメント及び切断された pIGF-II F
120とをT4リガーゼを用いて結合させた。これで大腸
菌K-12 JM83を形質転換させ、組換プラスミドを得た
(図20)。このプラスミド pIGF-IF120 は、コラゲナ
ーゼ認識部位とIGF-I遺伝子が正しく結合していること
をダイデオキシ法で DNA配列を決定して確認した。
【0068】結合部分の DNA配列及び対応アミノ酸を示
す(図11)。
【0069】実施例2に述べた方法と同様にしてpIGF-I
F120を用いて組換えウイルスvIGF-IF120を得た。
【0070】実施例4に述べた方法と同様に、vIGF-IF1
20に感染したBm細胞を50ml培養より集め、凍結−融解処
理を行ない遠心し(15,000rpm、10分)、沈殿を採取
した。これを6M塩酸グアニジンで抽出し、遠心して(15,
000rpm、5分)残渣を除いた後、透析を行ない、生じた
沈殿を遠心(15,000rpm、10分)で集めた。
【0071】これを800μlの10M尿素に溶かし、200mM
塩化カルシウム 100μl、 250mMトリス−塩酸(pH 7.4) 2
00μl を加えた。これにコラゲナーゼ水溶液(1,500U/m
l: シグマケミカル社製)900μl を加え、30℃で2時
間反応後、遠心(15,000rpm、5分)し、上清を採っ
た。これをイオン交換クロマトグラフィ(DEAE−トヨパ
ール(東洋曹達(株)))溶媒系: 25mMトリス−塩酸
(pH 7.4)にかけ、N末端に余分のアミノ酸配列をもつIG
F-I(IGF-IPと略示する)を含むフラクションを取った。
これを濃縮後高速液体クロマトグラフィ(RPSC(ベックマ
ン社)溶媒系: 0.1%トリフルオロ酢酸−アセトニトリル
10%〜65% 直線濃度勾配)によってIGF-IPを精製した。
このIGF-IPの N末側のアミノ酸配列を470Aプロテインシ
ーケンサー(アプライドバイオシステム社)を用いて調
べたところ、融合蛋白は、コラゲナーゼによって正しい
位置で切断されていることが判った。
【0072】確認されたIGF-IPのアミノ末側のアミノ酸
配列は次の通りである(図12)。
【0073】実施例6:カイコ個体での多角体−IGF
−I融合蛋白の発現 5令 1日目のカイコに、vIGF-IF086懸濁液 0.5ml/ 匹
(107pfu)を経皮的に注射し、25℃で3日間、クワ葉
を与えて飼育後、腹脚に採取針をさして体液を氷冷した
エッペンドルフ・チューブに採取し、遠心(15,000rpm,
10分)し沈殿を採った。これに4% SDS-10%メルカプト
エタノール 200μl を加えて溶かし、そのうちの 2μl
をSDS-14% アクリルアミドゲル電気泳動のサンプルとし
た。電気泳動後ゲルに融合蛋白に相当するバンドが認め
られたので、その濃さをデンシトメーターで測定し、マ
ーカー(各バンド 1μg の蛋白を含む)の濃さとの比較
によって生産量を測定したところ、体液 1mlあたり5mg
であった(この融合蛋白からIGF-Iを分離するとすれ
ば、分子量の計算から 1mg/ml とれることになる)。
【0074】SDS-14% ポリアクリルアミドゲルを用いた
電気泳動では、 BmNPV-T3株感染カイコ体液が約30K に多
角体蛋白に相当する明瞭なバンドを示すのに対し、vIGF
-IF086感染カイコ体液には多角体蛋白に相当するバン
ドがなく多角体蛋白とIGF-Iとの融合蛋白の特徴あるバ
ンドが約36K に認められた。実施例で用いたIGF-I及び
IGF-IIの合成遺伝子のDNA 配列とアミノ酸配列を次に示
す(図13〜20)。
【0075】文献 1: Nature 315 592(1985) 文献 2: 特開昭61-9288 号公報 文献 3: 特開昭61-9297 号公報 文献 4: Science 198 1056(19
77) 文献 5: 特開昭54-145289 号公報 文献 6: 特開昭55-19092号公報 文献 7: 特開昭55-45395号公報 文献 8: 特開昭55-104886 号公報 文献 9: 特開昭56-145221 号公報 文献10: 特開昭56-166200 号公報 文献11: Proc.Natl.Acad.Sci.USA,81,4692(1984) 文献12: Nature 309 810(1984) 文献13: Nature 285 456(1980) 文献14: J.Seric.Sci.Jpn.,53 547(1984) 文献15: J.Invertebr.Pathol.,29 304(1977) 文献16: Appl.Environ.Microbiol.,44 227(1982) 文献17: Nucle.Acids Res.,9 3647(1981) 文献18: Science 214 1205(1981) 文献19: J.Invertebr.Pathol.,30 442(1977) 文献20: J.Invertebr.Pathol.,25 363(1975) 文献21: Am.J.Hum.Genet.,31 531(1979) 文献22: T.Maniatis et al.Molecular Cloning; Cold S
pring Harbor Laboratory(1982)
【図面の簡単な説明】
【図1】 インビトロミュータゲネシスに用いた二種類
のフラグメントのDNA配列
【図2】 ポリリンカーを挿入するためのフラグメント
のDNA配列
【図3】 pBM030のポリリンカー部のDNA配列及び切
断点
【図4】 部分的欠損多角体遺伝子をもつプラスミドの
DNA配列
【図5】 pIFN086 の結合部のDNA配列
【図6】 F−Xa認識アミノ酸配列を導入するための
フラグメントのDNA配列
【図7】 pIGF-IF086の結合部のDNA配列
【図8】 各プラスミドノ結合部のDNA配列
【図9】 IGF-IIのアミノ末端側のアミノ酸配列
【図10】 コラゲナーゼ認識アミノ酸配列を導入する
ためのDNAフラグメントの配列
【図11】 pIGF-IF120の結合部のDNA配列および対
応するアミノ酸配列
【図12】 IGF-IPのアミノ末端側のアミノ酸配列
【図13】 IGF-Iの合成遺伝子のDNA配列と対応ア
ミノ酸配列
【図14】 IGF-IIの合成遺伝子のDNA配列と対応ア
ミノ酸配列
【図15】 組換ウイルス製造用プラスミド作成例の概
【図16】 組換ウイルス製造用プラスミド作成例の概
【図17】 組換ウイルス製造用プラスミド作成例の概
【図18】 組換ウイルス製造用プラスミド作成例の概
【図19】 組換ウイルス製造用プラスミド作成例の概
【図20】 組換ウイルス製造用プラスミド作成例の概
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 (C12P 21/02 C12R 1:91) (72)発明者 佐藤 嘉生 東京都江戸川区北葛西一丁目16番13号 第一製薬中央研究所内 (72)発明者 佐伯 欣之 東京都江戸川区北葛西一丁目16番13号 第一製薬中央研究所内 審査官 斎藤 真由美

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カイコ核多角体病ウイルスDNA(BmNPV DN
    A)の多角体蛋白構造遺伝子部分に、()その遺伝子の
    全部または一部と、()所望の蛋白の構造遺伝子を、
    ()結合手塩基配列を介してまたは介さずに連結した
    型の塩基配列を有する、組換カイコ核多角体病ウイル
    ス。
  2. 【請求項2】 カイコ核多角体病ウイルスDNA(BmNPV DN
    A)の()プロモーター部分を含む5 ′上流塩基配列に
    続いて、()多角体蛋白構造遺伝子の全部または一部
    があり、次に()結合手塩基配列があることもあり、
    さらに()所望の蛋白の構造遺伝子(()その蛋白
    のターミネイターを含んでもよい)および()カイコ
    核多角体病ウイルスDNA のターミネイター配列を含むま
    たは含まない()3 ′下流塩基配列を有するプラスミ
    ド。
  3. 【請求項3】 カイコ核多角体病ウイルスDNA(BmNPV DN
    A)の()プロモーター部分を含む5 ′上流塩基配列に
    続いて()多角体蛋白構造遺伝子の全部または一部が
    あり、次に()結合手塩基配列があることもあり、さ
    らに()所望の蛋白の構造遺伝子(()その蛋白の
    ターミネイターを含んでもよい)および()カイコ核
    多角体病ウイルスDNA のターミネイター配列を含むまた
    は含まない()3 ′下流塩基配列を有するプラスミド
    とBmNPV DNA とでカイコ培養細胞またはカイコを混合感
    染させることを特徴とする組換BmNPV DNA の製造法。
  4. 【請求項4】 結合手塩基配列()が、特定のアミノ
    酸配列を認識して切断する蛋白分解酵素又は化学試薬に
    より認識・切断されるようなその特定アミノ酸配列をコ
    −ドする塩基配列を一部に含むDNA塩基配列からな
    る、請求項1に記載の組換カイコ核多角体病ウイルス
  5. 【請求項5】 結合手塩基配列()が、特定のアミノ
    酸配列を認識して切断する蛋白分解酵素又は化学試薬に
    より認識・切断されるようなその特定アミノ酸配列をコ
    −ドする塩基配列を一部に含むDNA塩基配列からな
    る、請求項2に記載のプラスミド
  6. 【請求項6】 結合手塩基配列()が、特定のアミノ
    酸配列を認識して切断する蛋白分解酵素又は化学試薬に
    より認識・切断されるようなその特定アミノ酸配列をコ
    −ドする塩基配列を一部に含むDNA塩基配列からな
    る、請求項3に 記載の組換BmNPV DNA の製造法
  7. 【請求項7】 蛋白分解酵素がコラゲナ−ゼ、又は、フ
    ァクタ−Xaである請求項4に記載の組換カイコ核多角
    体病ウイルス
  8. 【請求項8】 蛋白分解酵素がコラゲナ−ゼ、又はファ
    クタ−Xaである請求項5に記載のプラスミド
  9. 【請求項9】 蛋白分解酵素がコラゲナ−ゼ、又はファ
    クタ−Xaである請求項6に記載の組換BmNPV DNA の製
    造法
  10. 【請求項10】 化学試薬が臭化シアンである請求項4
    に記載の組換カイコ核多角体病ウイルス
  11. 【請求項11】 化学試薬が臭化シアンである請求項5
    に記載のプラスミド
  12. 【請求項12】 化学試薬が臭化シアンである請求項6
    に記載の組換BmNPVDNA の製造法
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS6037988A (ja) * 1983-05-27 1985-02-27 ザ、テキサス、エーエンドエム、ユニバーシティー、システム 組換えバキユロウイルス発現ベクターの製法

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JPS6037988A (ja) * 1983-05-27 1985-02-27 ザ、テキサス、エーエンドエム、ユニバーシティー、システム 組換えバキユロウイルス発現ベクターの製法

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