JP2565541B2 - 白金錯体 - Google Patents

白金錯体

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JP2565541B2
JP2565541B2 JP63109582A JP10958288A JP2565541B2 JP 2565541 B2 JP2565541 B2 JP 2565541B2 JP 63109582 A JP63109582 A JP 63109582A JP 10958288 A JP10958288 A JP 10958288A JP 2565541 B2 JP2565541 B2 JP 2565541B2
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由貴子 亀山
俊彦 橋本
重基 村松
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 本発明は、抗腫瘍作用を有する新規な白金錯体に関す
る。
従来より、種々の白金化合物が抗腫瘍作用を有するこ
とが知られており、たとえばシスプラチン(B.Rosenber
g et al,Nature 222,385,1965)またはマロナート
((1,2−ジアミノシクロヘキサン)白金(II)(特開
昭53-31648)などが報告されている。しかしこれら白金
錯体の多くは、腎臓毒性が強く、水に対する溶解度が低
い為、製剤が困難である。
本発明者等はアゼチジン−2−オン−4,4−ジカルボ
ン酸及びその誘導体が配位した白金錯体が適度な水溶性
を有し、腎毒性、骨髄抑制等の副作用が低く、高い抗腫
瘍活性を有する化合物であることを見出し、本発明を完
成するに至った。
〔発明の構成〕
本発明は、式 〔式中A及びBは同一又は異なって、NH3、一級アルキ
ルアミン、二級アルキルアミン、芳香族アミンまたは
A、Bが一緒になってジアミンを示し、R1は水素原子、
置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよ
いアリール基、置換基を有してもよいアラルキル基、置
換基を有してもよい複素環基、アシルアミノ基、アルコ
キシカルボニル基、アルコキシ基、アルキルチオ基また
はハロゲン原子を示し、R2は水素原子、置換基を有して
もよい低級アルキル基、置換基を有してもよいアリール
基またはアラルキル基を示し、nは0、1又は2を示
す。〕を有する4配位、2価の白金錯体である。
上記式中、AおよびBの一級アルキルアミンは、たと
えばCH3NH2,C2H5NH2,C3H7NH2,iso−C3H7NH2,C4H9N
H2,sec−C4H9NH2,tert−C4H9NH2があげられる。
AおよびBの二級アルキルアミンは、たとえば(CH3)2
NH,(C2H5)2NH,(C3H7)2NH,(iso−C3H7)2NHがあげら
れる。
AおよびBの芳香族アミンは、たとえば があげられる。
AとBが一緒になって示すジアミンは、たとえばH2N
(CH2)2NH2,H2N(CH2)3NH2H2NCH2C(C2H5)2CH2NH2 があげられる。
R1の低級アルキル基は、たとえばメチル、エチル、プ
ロピル、イソプロピル、ブチル、sec−ブチル、tert−
ブチルがあげられる。
R1のアリール基は、たとえばフェニル、ナフチルがあ
げられる。
R1のアラルキル基は、たとえばベンジル、フェネチル
があげられる。
R1の複素環基は、たとえばフリル、チエニル、テトラ
ゾリルがあげられる。
R1のアルキル基、アリール基、アラルキル基、および
複素環基の置換基は、たとえばヒドロキシ:トリメチル
シリル、tert−ブチルジメチルシリルのようなシリル基
で保護されたヒドロキシ;メトキシ、エトキシのような
低級アルコキシ;メトキシメトキシ、2−メトキシエト
キシのようなアルコキシアルコキシ、メチルチオ、エチ
ルチオのような低級アルキルチオ;弗素、塩素、臭素の
ようなハロゲン原子があげられる。
R1のアシルアミノ基は、たとえばアセチルアミノ、フ
ェニルアセトアミノ、フタルイミドがあげられる。
R1のアルコキシルカルボニル基は、たとえばメトキシ
カルボニル、エトキシカルボニル、ブトキシカルボニ
ル、tert−ブトキシカルボニルがあげられる。
R1のアルコキシ基は、たとえばメトキシ、エトキシ、
プロポキシがあげられる。
R1のアルキルチオ基は、たとえばメチルチオ、エチル
チオがあげられる。
R1のハロゲン原子は、たとえば弗素、塩素、臭素原子
があげられる。
R2の低級アルキル基は、たとえばメチル、エチル、プ
ロピル、イソプロピルがあげられる。
R2のアリール基は、たとえばフェニル、ナフチルがあ
げられる。
R2の低級アルキル基およびアリール基の置換基は、た
とえばメチル、エチルのような低級アルキル;メトキ
シ、エトキシのような低級アルコキシ;メトキシエトキ
シ、エトキシエトキシのような置換低級アルコキシ;メ
チルチオ、エチルチオのような低級アルキルチオ:フル
オロ、クロロ、ブロモのようなハロゲンがあげられる。
R2のアラルキル基は、たとえばベンジル、フェネチル
があげられる。
好適なAおよびBは、NH3,(CH3)2CHNH2,H2N(CH2)2N
H2,H2N(CH3)3NH2,H2NCH2CH(CH3)(CH2)2NH2,H2NCH2C
(C2H5)2CH2NH2 があげられる。
好適なR1は、H,CH3,C2H5,(CH3)2CH−, CH3OCH2-, CH3(CH3O)CH-, CH3OCH2O(CH3)CH-,CH2O,Br,Clがあげられる。
好適なR2は、CH3,C2H5,(CH3)2CH-,CH3OCH2-,CH3O
(CH2)2OCH2-, があげられる。
以下に好適な化合物(1)を例示する。
において である化合物および において m=1,2であって、 である化合物。
本発明の化合物は、次のような方法で合成される。
式中A、B、R1、R2およびnは前述したものと同意義
を示し、Mはナトリウム、カリウムのようなアルカリ金
属を示す。
(A法) 白金錯体(2)の水溶液又は水懸濁液に当量又はやや
過剰のジカルボン酸塩(3)(特開昭56-142259号公報
記載の方法に準じて合成される。)を加え、0℃乃至50
℃で20分乃至5日間撹拌したのち析出した結晶を濾取す
ることにより目的物が得られる。目的物が結晶として析
出しない場合は反応液を減圧濃縮し、残留物にアセトン
等の反応に関与しない有機溶媒を加え目的物を晶出せし
めるか又は残留物をダイヤイオンCHP−20P、セファデッ
クスまたはイオン交換樹脂などを用いて精製することに
より目的物を得ることが出来る。
(B法) A法の出発物質(2)をあらかじめカセイソーダのよ
うなアルカリ又はイオン交換樹脂等を用いて(4)の化
合物に変換したのち、ジカルボン酸誘導体(5)(特開
昭56-142259号公報記載の方法に準じて合成される。)
を反応せしめA法と同様により目的物を得ることが出来
る。
〔発明の効果〕 本発明によって得られる化合物は、マウス白血病L121
0に対し、シスプラチンと同等以上の抗腫瘍作用を有
し、しかもシスプラチン耐性のマウス白血病L1210に対
しても十分有効である。また腎臓毒性、骨髄抑制などの
副作用は弱く、適度な水溶性を有するため、投与が容易
である。
本発明に係る白金錯体を制癌剤として投与するに当っ
ては、通常非経口的に例えば注射剤として適用させる。
その投与量は年令・病状等によっても異なるが、通常成
人1日量10mg乃至数gを数回に分けて投与する。
次に実施例をあげて本発明を更に具体的に説明する
が、本発明はこれによって限定されるものではない。
実施例 1 cis−(trans−(1)−1,2−ジアミノシクロヘキサ
ン)白金(II)アゼチジン−2−オン−4,4−ジカルボ
キシレート cis−(trans−(1)−1,2−ジアミノシクロヘキサ
ン)白金(II)ジナイトレート(2g)を水(80ml)に懸
濁させ28℃で一夜撹拌する。反応液を減圧下濃縮し約45
mlとしたのち、アゼチジン−2−オン−4,4−ジカルボ
ン酸ナトリウム塩(1g)を加え、カセイソーダ水を加え
て反応液をpH6.1とする。氷水冷却下約2時間撹拌した
のち、析出している結晶を濾取、少量の水及びエーテル
で洗浄すると目的化合物(0.58g)が得られた。
NMR(270MHz,D20)δppm: 0.9〜1.1(4H,m)、1.3〜1.5(2H,d−1ike)、 1.8〜1.9(2H,d−1ike)、2.1〜2.3(2H,m)、 3.74(2H,s) 実施例 2 cis−ジアンミン白金(II)アゼチジン−2−オン−
4,4−ジカルボキシレート cis−ジアンミン白金(II)ジナイトレート(347mg)
を水懸濁液(5ml)にアゼチジン−2−オン−4,4−ジカ
ルボン酸ナトリウム塩(200mg)の水溶液(5ml)を加え
室温下一夜撹拌する。析出している結晶を濾取し、少量
の水及びエーテルで洗浄すると目的化合物(219mg)が
得られた。水より再結晶し精製した。
NMR(270MHz,D20)δppm:3.76(2H,s) 実施例 3 cis−(trans−(1)−1,2−ジアミノシクロヘキサ
ン)白金(II)(1−メチルアゼチジン−2−オン−4,
4−ジカルボキシレート) cis−(trans−(1)−1,2−ジアミノシクロヘキサ
ン)白金(II)ジナイトレート(0.399g)と1−メチル
アゼチジン−2−オン−4,4−ジカルボン酸ナトリウム
塩(0.2g)より実施例1と同様の反応、処理により目的
物(0.09g)が得られた。
NMR(270MHz,D20)δppm: 0.9〜1.2(4H,m)、1.4(2H,d−1ike)、 1.85(2H,d−1ike)、2.2(2H,br.s−1ike)、 280(3H,s)3.63(2H,s) 実施例 4 cis−(trans−(1)−1,2−ジアミノシクロヘキサ
ン)白金(II)(1,3−ジメチルアゼチジン−2−オン
−4,4−ジカルボキシレート) cis−(trans−(1)−1,2−ジアミノシクロヘキサ
ン)ジハイドロキシ白金(II)(0.3g)を水(10ml)に
溶解し、1,3−ジメチルアゼチジン−2−オン−4,4−ジ
カルボン酸(0.2g)の水溶液(5ml)を加え室温下5時
間撹拌する。反応終了後減圧下水を留去し、残留物にア
セトンを加えると残留物が結晶化する。結晶を濾取しア
セトンで洗浄した後、得られた結晶(0.31g)を水に溶
解し、セファデックスLH−20カラムで分画精製(水で溶
出)すると目的化合物(0.17g)が得られた。
NMR(270MHz,D20)δppm: 0.9〜1.2(4H,m)、1.38(2H,d−1ike)、 1.54及び1.59(合せて3H,各d,J=7Hz)、 1.85(2H,d−1ike)、2.74及び2.75(合せて3H,各s)
3.61及び3.64(合せて1H,各q,J=7Hz) 実施例 5 cis−(trans−(1)−1,2−ジアミノシクロヘキサ
ン)白金(II)ピロリジン−2−オン−5,5−ジカルボ
キシレート シス−(トランス(1)−1,2−ジアミノシクロヘキ
サン白金(II)ジナイトレート(866mg)の水溶液(70m
l)にピロリジン−2−オン−5,5−ジカルボン酸ジナト
リウム塩(440mg)を加え26℃に7時間保つ。析出した
結晶を濾取し、水洗した後乾燥すると無色の結晶として
目的化合物(219mg)が得られた。濾液を40mlに濃縮し
た後26℃で放置し、析出した結晶を同様に処理すると、
更に目的化合物(170mg)が得られた。
NMR(270MHz,D20)δppm: 0.87〜1.23(4H,m)、1.32〜1.48(2H,m)、 1.81〜1.95(2H,m)、2.15〜2.30(2H,m)、 2.31(2H,t,J=7.9Hz)、3.14〜3.32(2H,m) IR(KBr)cm-1:1709,1671,1630 実施例 6 cis−(trans−(1)−1,2−ジアミノシクロヘキサ
ン)白金(II)(3−イソプロピルアゼチジン−2−オ
ン−4,4−ジカルボキシレート) cis−(trans−(1)−1,2−ジアミノシクロヘキサ
ン)白金(II)ジナイトレート(707mg)と3−イソプ
ロピルアゼチジン−2−オン−4,4−ジカルボン酸ナト
リウム塩(400mg)より実施例1と同様の反応処理によ
り目的化合物(260mg)が得られた。
NMR(270MHz,D20)δppm:0.79(3H,d,J=6.6Hz)、 0.9〜1.05(2H,m),1.1〜1,2(2H,m),1.16(3H,d,J
=7Hz),1.3〜1.45(2H,m),1.8〜1,9(2H,m),2.1〜2.
35(2H,m),2.76(3H,s),3,05〜3.2(1H,m),3.47(1
H,d,J=3.3Hz) 実施例 7 cis−(trans−(1)−1,2−ジアミノシクロヘキサ
ン)白金(II)(1−メチル−3−イソプロピルアゼチ
ジン−2−オン−4,4−ジカルボキシレート) cis−(trans−(1)−1,2−ジアミノシクロヘキサ
ン)白金(II)ジナイトレート(1.3g)と1−メチル−
3−イソプロピルアゼチジン−2−オン−4,4−ジカル
ボン酸ナトリウム塩(780mg)より実施例1と同様の反
応,処理により目的化合物(660mg)が得られた。
NMR(270MHz,D20)δppm:0.81(3H,d,J=7Hz)、 0.9〜1.2(4H,m),1.18(3H,d,J=7Hz), 1.35〜1.45(2H,m),1.8〜1,95(2H,m), 2.05〜2.3(2H,m),2.76(3H,s), 3,05〜3.2(1H,m),3.51(1H,d,J=4Hz) 実施例 8 cis−(trans−(1)−1,2−ジアミノシクロヘキサ
ン)白金(II)(1−メトキシメチルアゼチジン−2−
オン−4,4−ジカルボキシレート) cis−(trans−(1)−1,2−ジアミノシクロヘキサ
ン)白金(II)ジナイトレート(500mg)と1−メトキ
シメチルアゼチジン−2−オン−4,4−ジカルボン酸ナ
トリウム塩(280mg)より実施例1と同様の反応,処理
により目的化合物(200mg)が得られた。
NMR(270MHz,D20)δppm:0.85〜1.2(4H,m), 1.3〜1,45(2H,m),1.8〜1.9(2H,m), 2.1〜2.3(2H,m),3.24(3H,s),3.76(2H,s), 4.57(2H,s) 実施例 9 cis−(trans−(1)−1,2−ジアミノシクロヘキサ
ン)白金(II)(1−メトキシエトキシメチルアゼチジ
ン−2−オン−4,4−ジカルボキシレート) cis−(trans−(1)−1,2−ジアミノシクロヘキサ
ン)白金(II)ジナイトレート(300mg)と1−メトキ
シエトキシメチルアゼチジン−2−オン−4,4−ジカル
ボン酸ナトリウム塩(200mg)より実施例1と同様の反
応,処理により目的化合物(135mg)が得られた。
NMR(270MHz,D20)δppm:0.9〜1.2(4H,m), 1.35〜1,45(2H,m),1.8〜1.9(2H,m), 2.15〜2.3(2H,m),3.19(3H,s),3.4〜3.47(2H,m),
3.6〜3.65(2H,m),3.76(2H,s),4.66(2H,s) 実施例 10 cis−(trans−(1)−1,2−ジアミノシクロヘキサ
ン)白金(II)(1−メトキシメチル−3−イソプロピ
ルアゼチジン−2−オン−4,4−ジカルボキシレート) cis−(trans−(1)−1,2−ジアミノシクロヘキサ
ン)白金(II)ジナイトレート(750mg)と1−メトキ
シメチル−3−イソプロピルアゼチジン−2−オン−4,
4−ジカルボン酸ナトリウム塩(500mg)より実施例1と
同様の反応,処理により目的化合物(930mg)が得られ
た。
NMR(270MHz,D20)δppm:0.81(3H,d,J=5.5Hz), 0.9〜1.25(4H,m),1.16(3H,d,J=7Hz), 1.3〜1.45(2H,m),1.8〜1,9(2H,m), 2.1〜2.35(2H,m),3.23(3H,s), 3.1〜3.3(1H,m),3.58(1H,d,J=3.3Hz), 4.45(1H,d,J=12Hz),4.62(1H,d,J=12Hz) 実施例 11 cis−(trans−(d)−1,2−ジアミノシクロヘキサ
ン)白金(II)アゼチジン−2−オン−4,4−ジカルボ
キシレート cis−(trans−(d)−1,2−ジアミノシクロヘキサ
ン)白金(II)ジナイトレート(500mg)とアゼチジン
−2−オン−4,4−ジカルボン酸ナトリウム塩(234mg)
より実施例1と同様の反応,処理により目的化合物(12
5mg)が得られた。
NMR(270MHz,D20)δppm: 0.9〜1.1(4H,m),1.3〜1.45(2H,d−1ike), 1.8〜1.9(2H,d−1ike),2.1〜2.3(2H,m), 3.74(2H,s), 実施例 12 cis−ジアンミン白金(II)(1−メチル−3−イソ
プロピルアゼチジン−2−オン−4,4−ジカルボキシレ
ート) cis−ジアンミン白金(II)ジナイトレート(408g)
と1−メチル−3−イソプロピルアゼチジン−2−オン
−4,4−ジカルボン酸ナトリウム塩(300g)より実施例
2と同様の反応,処理により目的化合物(200mg)が得
られた。
NMR(270MHz,DMSO−d6)δppm: 0.88(3H,d.J=6.3Hz),1.22(3H,d.J=6.8Hz), 2.81(3H,s),2.7−2.9(1H,m),3.40(1H,d.J=3Hz),
4.2(6H,broad s) 実施例 13 cis−ジアンミン白金(II)(1−メトキシメチルア
ゼチジン−2−オン−4,4−ジカルボキシレート) cis−ジアンミン白金(II)ジナイトレート(200g)
と1−メトキシメチルアゼチジン−2−オン−4,4−ジ
カルボン酸ナトリウム塩(134mg)より実施例2と同様
の反応,処理により目的化合物(105mg)が得られた。
NMR(270MHz,D20)δppm: 3.31(3H,s),3.67(2H,s),4.24(6H,broad s) 4.60(2H,s) 参考例 1 アゼチジン−2−オン−4,4−ジカルボン酸ジナトリウ
ム塩 a) (N−2,4−ジメトキシベンジル)アミノマロン
酸ジエチルエステル(24g)のテトラヒドロフラン(120
ml)溶液に氷冷下ブロムアセチルクロライド(6.11ml)
のテトラヒドロフラン(60ml)溶液を加え、次いでトリ
エチルアミン(10.3ml)を滴加する。2時間氷冷下撹拌
したのち、析出した結晶を濾去し、濾液を減圧下濃縮す
る。残留物を酢酸エチルで抽出、希塩酸、重そう水、水
で洗った後、酢酸エチルを減圧下留去すると油状物(3
1.5g)が得られた。このものをベンゼン(200ml)溶液
とし、トリエチルアミン(11.2ml)を加え室温下一夜撹
拌する。反応液を酢酸エチルで希釈し、希塩酸、重そう
水、水で順次洗浄した後、抽出液を無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥する。減圧下溶剤を留去し、残留物をシリカゲ
ル(400g)カラムで分画精製(酢酸エチル:ベンゼン=
1:5で溶出)すると、1−(2,4−ジメトキシベンジル)
−2−オキソアゼチジン−4,4−ジカルボン酸ジエチル
エステル(21g)が得られた。
NMR(60MHz,CDC13)δppm: 1.16(6H,t.J=7Hz),3.32(2H,s),3.78(6H,s), 4.02(4H,q.J=7Hz),4.57(2H,s),6.4(2H,m) 7.1(1H,m) b) 上記反応で得られた化合物(17.4g)をアセトニ
トリル(350ml)及び水(350ml)混合溶媒に溶解し過硫
酸カリウム(11.2g)、リン酸二カリウム(37.4g)を加
え1時間65℃に加熱撹拌した後不溶物を濾去し、濾液よ
り溶剤を減圧下留去し、残留物を酢酸エチルで抽出す
る。抽出液を食塩水、重そう水、食塩水で順次洗浄した
後、溶剤を減圧下留去し、得られた残留物をシリカゲル
カラムで精製(酢酸エチル:ベンゼン=1:2で溶出)す
るとアゼチジン−2−オン−4,4−ジカルボン酸ジエチ
ルエステル(5.72g)が得られた。
NMR(60MHz,CDC13)δppm: 1.28(6H,t.J=7Hz),3.38(2H,d−1ike,J=2Hz), 4.26(4H,q.J=7Hz),7.2(1H,br,s) c) 上記反応で得られた化合物(5.72g)をメタノー
ル(25ml)に溶解し、1N NaOH(53.2ml)を加え室温で
1日間撹拌する。反応液を減圧下濃縮すると結晶が得ら
れた。この結晶をメタノール、エーテルで洗浄すると標
記化合物の結晶(5.3g)が得られた。
参考例 2 ピロリジン−2−オン−5,5−ジカルボン酸ジナトリウ
ム塩 a) 2−アミノマロン酸ジエチルエステルの塩酸塩
(2.11g)の塩化メチレン(50ml)懸濁液にトリエチル
アミン(2.8ml)を加え溶解させた後、氷冷下に3−ブ
ロモプロピオニルクロライド(1.71g)を加え、30分撹
拌する。水をあけ、エーテルで抽出し、5%重曹水及び
水で洗浄する。硫酸マグネシウム上で乾燥後、溶媒を留
去するとジエチル2−(3−ブロモプロピオニルアミ
ド)マロン酸(2.5g)を得た。
NMR(60MHz,CDC13)δppm: 1.28(6H,t.J=7.0Hz),2.87(2H,t.J=6.5Hz), 3.61(2H,t.J=6.5Hz),4.25(4H,q,J=7.0Hz), 5.14(1H,d.J=7.0Hz),6.65(1H,br,s) b) ジエチル2−(3−ブロモプロピオニルアミド)
マロン酸(620mg)の塩化メチレン溶液に1,8−ジアザ
〔5.4.0〕−7−ウンデセン(314μ1)を加え、室温下
3時間撹拌する。濃縮した後水にあけ、エーテルで抽出
し5%塩酸、5%重曹水、水で洗浄する。硫酸マグネシ
ウム上で乾燥し溶媒を留去して得られる粗生成物をシリ
カゲルクロマトグラフィーを用い精製するとシクロヘキ
サン:酢酸エチル=2:1で溶出される部分から171mgのジ
エチルピロリジン−2−オン−5.5−ジカルボン酸を得
た。
NMR(60MHz,CDC13)δppm: 1.28(6H,t.J=7.0Hz),2.2〜2.8(4H,m), 4.25(4H,q.J=7.0Hz),7.5(1H,br,s) c) ジエチル ピロリジン−2−オン−5,5−ジカル
ボン酸(1.0g)のエタノール溶液(10ml)に1N苛性ソー
ダ溶液(8.74ml)を加え、室温下3日間撹拌する。減圧
下溶媒を留去し、得られた粗結晶をアセトンで洗浄し乾
燥すると、ピロリジン−2−オン−5,5−ジカルボン酸
ジナトリウム塩(950mg)を無色の粉末として得た。
NMR(60MHz,D20) δppm:2.35(br,s) IR(KBr)cm-1:3180,1700,1630
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村松 重基 東京都品川区広町1丁目2番58号 三共 株式会社内 (72)発明者 小林 知雄 東京都品川区広町1丁目2番58号 三共 株式会社内 (56)参考文献 特開 昭53−31648(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 [式中、A及びBは同一又は異なってNH3;CH3NH2,C2H
    5NH2,C3H7NH2,iso−C3H7NH2,C4H9NH2,sec−C4H9NH2
    びtert−C4H9NH2から選択される一級アルキルアミン;
    (CH3)2NH,(C2H5)2NH,(C3H7)2NH,(iso−C3H7)2NHか
    ら選択される二級アルキルアミン; から選択される芳香族アミンまたはAとBが一緒になっ
    て H2N(CH2)2NH2,H2N(CH2)3NH2,H2NCH2CH(CH3)(CH2)2N
    H2,H2NCH2C(C2H5)2CH2NH2 から選択されるジアミンを示し、R1は水素原子;メチ
    ル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec−
    ブチル、tert−ブチルから選択される低級アルキル基
    (該低級アルキル基は下記α群から選択される置換基を
    有してもよい);フェニル、ナフチルから選択されるア
    リール基(該アリール基は下記α群から選択される置換
    基を有してもよい);ベンジル、フェネチルから選択さ
    れるアラルキル基(該アラルキル基は下記α群から選択
    される置換基を有してもよい);フリル、チエニル、テ
    トラゾリルから選択される複素環基(該複素環基は下記
    α群から選択される置換基を有してもよい);アセチル
    アミノ、フェニルアセトアミノ、フタルイミドから選択
    されるアシルアミノ基;メトキシカルボニル、エトキシ
    カルボニル、ブトキシカルボニル、tert−ブトキシカル
    ボニルから選択されるアルコキシカルボニル基;メトキ
    シ、エトキシ、プロポキシから選択されるアルコキシ
    基;メチルチオ、エチルチオから選択されるアルキルチ
    オ基または弗素原子、塩素原子、臭素原子から選択され
    るハロゲン原子を示し、R2は水素原子;メチル、エチ
    ル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec−ブチル、t
    ert−ブチルから選択される低級アルキル基(該低級ア
    ルキル基は下記β群から選択される置換基を有してもよ
    い);フェニル、ナフチルから選択されるアリール基
    (該アリール基は下記β群から選択される置換基を有し
    てもよい);ベンジル、フェネチルから選択されるアラ
    ルキル基を示し、nは0、1または2を示す。]を有す
    る4配位、2価の白金錯体。 [α群] ヒドロキシ、トリメチルシリルオキシ、tert−ブチルジ
    メチルシリルオキシ、メトキシ、エトキシ、メトキシメ
    トキシ、2−メトキシエトキシ、メチルチオ、エチルチ
    オ、弗素原子、塩素原子、臭素原子。 [β群] メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、メトキシエトキ
    シ、エトキシエトキシ、メチルチオ、エチルチオ、フル
    オロ、クロロ、ブロモ。
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