JP2565396B2 - 放射線又は薬物による副作用軽減剤 - Google Patents

放射線又は薬物による副作用軽減剤

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はスパガリン系化合物を有効成分とする放射線
又は薬物での骨髄細胞傷害による副作用軽減剤に関する
ものである。
〔従来の技術〕
スパガリンは梅沢等によりバチルス属のスパガリン生
産菌の培養濾液より単離された化合物であり、下記構造
式で示される。
このものはマウス白血病L1210、マウス白血病LE−
4、エールリッヒ癌及び肉腫180に対し有効であり、抗
悪性腫瘍剤として有望である(特開昭57−48957号公報
参照)。
その後さらにスパガリン系化合物の研究が進められ、
本発明で使用する化合物を含め、より抗腫瘍活性の強い
化合物、より安定な化合物(特開昭58−62152号、59−4
2356号、59−76046号、59−38615号、60−185758号及び
63−45247号公報参照)等の多くのスパガリン系化合物
が合成されている。又、これらの化合物は強力な免疫抑
制作用を有することも明らかにされ(特開昭61−129119
号公報参照)、臓器移植及び自己免疫疾患における免疫
抑制剤としての利用も期待されている。
〔本発明が解決しようとする課題〕
従来、疾病の治療法として化学療法や放射線療法が幅
広く用いられている。しかしこれらの治療法はしばしば
骨髄細胞傷害による重篤な副作用を引き起こし、その結
果医療行為の中断を余儀なくさせる場合が多い。
従って、これら医療手段によるこの副作用を防止ある
いは軽減できることは重要な意味を持つ。しかし、化学
療法や放射線療法によるこの副作用を軽減させるような
薬物は知られていない。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、下記一般式Iで示されるスパガリン系化合
物(以後、本発明化合物と称する。)を有効成分とする
ことを特徴とする放射線又は薬物での骨髄細胞傷害によ
る副作用軽減剤に関する。
即ちより詳しくは、一般式I NH2−C(=NH)−NH−R1−R2−CONH−R3−CONH− (CH2−NH−(CH2−NH−X 〔式中R1は−(CH2−,−(CH2−, を示し、 R2は−(CH2−,又は−CH=CH−を示し、R3は−C
H(OH)−,−CH(OMe)−,−CH2−,−CH(CH2OH)−
(立体配置はS配置を示す。)又は−(CH2)m−CH(O
H)−(CH2)n−(mは0,1又は2の整数、nは1また
は2の整数)を、又、Xは水素原子又はアミノ酸のカル
ボキシル基から水酸基を除去した基を示す。〕 で表されるスパガリン系化合物及びその薬理学上許容さ
れる塩を有効成分とすることを特徴とする放射線又は薬
物での骨髄細胞傷害による副作用軽減剤に関する。
上記一般式Iにおいて有効成分として望ましい化合物
としては、R1が−(CH2−又は−(CH2−を示
し、R2が−(CH2−を示すとき、R3は−CH(OH)
−,−CH(OCH3)−,−CH2−又は−CH(CH2−OH)〔立
体配置はS配置を示す。〕を示し、Xは水素原子を示
す。又、R3が−CH(OH)−以外の基のとき、Xはアミノ
酸のカルボキシル基から水酸基を除去した基を示しても
よい。
更に、R1を示し、 R2が−(CH2−を示すとき、R3は−CH2−又は−CH
(CH2−OH)〔立体配置はS配置を示す。〕を示し、X
はアミノ酸のカルボキシル基から水酸基を除去した基を
示してもよい。
次いで、R1が−(CH2−又は−(CH2−を示し
R2が−CH=CH−(トランス型)を示すとき、R3は−CH
(OH)−又は−CH(OCH3)−を示す化合物などがあげら
れる。
本発明の有効成分として用いられる化合物を具体的に
示すと、例えば次頁の表1のような化合物をあげること
ができる。
但し表中、PhGはC6H5−CH(NH2)−CO−を、Leuは(C
H32CH−CH2−CH(NH2)−CO−を、PheはC6H5−CH2−C
H(NH2)−CO−を、Leu−Leuは を示すが、それらの立体配置はD,L又はDL及びそれらの
組み合わせを示す。
一般式Iの化合物は酸と塩を形成するが、塩を形成す
るための酸としては、薬理学上許容されるものであれば
無機酸、有機酸のいづれでもよい。無機酸としては例え
ば塩酸、硫酸、硝酸、燐酸などが好ましく、有機酸とし
ては例えば酢酸、プロピオン酸、琥珀酸、フマル酸、マ
レイン酸、リンゴ酸、酒石酸、グルタル酸、クエン酸、
ベンゼンスルフォン酸、トルエンスルフォン酸、メタン
スルフォン酸、エタンスルフォン酸、プロパンスルフォ
ン酸、アスパラギン酸、グルタミン酸などが好ましい。
例示化合物は特開昭58−62152号、特開昭59−42356
号、特開昭59−76046号、特開昭60−185758号及び特開
昭63−45247号公報にそれぞれ記載されており、公知の
方法で合成できる。本発明化合物が放射線又は薬物によ
る副作用軽減剤として用いられる場合は、単独又は賦形
剤あるいは担体と混合して、注射剤、経口剤、又は座薬
などとして投与される。
賦形剤あるいは担体としては薬剤学的に許容されるも
のが選ばれ、その種類及び組成は投与経路や投与方法に
よって異なる。例えば液状担体として水、アルコール類
もしくは大豆油、オリーブ油、ミネラル油等の動植物
油、又は合成油が用いられる。固体担体としてマルトー
ス、シュークロースなどの糖類、アミノ酸類、ヒドロキ
シプロピルセルロースなどのセルロース誘導体、ステア
リン酸マグネシウムなどの有機酸塩などが使用される。
注射剤の場合は溶解液は生理食塩液、各種緩衝液、グ
ルコース、イノシトール、マンニトール、ラクトースな
どの糖類溶液、エチレングリコール、ポリエチレングリ
コール等のグリコール類が望ましい。又、イノシトー
ル、マンニトール、ラクトース、シュークロース等の糖
類、フエニルアラニン等のアミノ酸等の賦形剤とともに
凍結乾燥製剤とし、それを投与時に注射用の適当な溶
剤、例えば滅菌水、生理食塩液、ブドウ糖液、電解質溶
液、アミノ酸溶液等静脈投与用液体に溶解させて投与す
ることも出来る。
製剤中における本発明化合物の含量は製剤により異な
るが、通常約0.1〜100重量%好ましくは約1〜98重量%
である。例えば注射液の場合には、通常約0.1〜30重量
%、好ましくは約1〜10重量%の有効成分を含むように
することが望ましい。経口投与する場合には前記固体担
体もしくは液状担体とともに、錠剤、カプセル剤、粉
剤、顆粒剤、液剤、ドライシロッズ剤等の形態で用いら
れる。カプセル、錠剤、粉剤、顆粒は一般に5〜100重
量%、好ましくは25〜98重量%の有効成分を含む。
投与量は患者の年令、体重、性別、症状、治療目的等
により決定されるが、一般に非経口投与で1〜100mg/kg
/日、経口投与で5〜1000mg/kg/日である。
〔本発明化合物の効果〕
発明者らは本化合物の生理活性について鋭意検討した
結果、本発明化合物が制癌剤の副作用を減弱させること
を明らかにした。更に、本発明化合物の放射線障害に対
する防護効果を試験したところ、本発明化合物を前投与
したマウスは致死線量の放射線照射に対して抵抗性を示
した。
以上の結果は本発明化合物が制癌剤や放射線による臓
器障害の軽減剤として有用であることを意味する。
次いで、本発明化合物の効果試験についてより具体的
に説明する。
試験例1. 制癌剤の脾コロニー形成細胞殺作用に対する
本発明化合物の抑制効果 化合物1(6mg/kg)あるいは生理食塩液を雌性C3Hマ
ウスに7日間、連日腹腔内投与した。各種の制癌剤は最
終投与日に1回静脈内注射した。最終投与の翌日に骨髄
細胞を採取し、950radのX線を全身照射した同系マウス
に1×105個あるいは、5×104個の骨髄細胞を静脈内注
射した。骨髄細胞移入後7日目に脾臓をブアン液にて固
定し、脾臓表面のコロニー数を計測した。表2に示すよ
うに、化合物1は全ての制癌剤の脾コロニー形成細胞殺
作用を有意に抑制した。
試験例2. 本発明化合物の放射線防護効果 化合物1(6mg/kg)を雌性CBAマウスに3〜7日間、
連日腹腔内投与した。対照群には生理食塩液を腹腔内投
与した。
化合物1最終投与の翌日、850radのX線全身照射を行
った。
表3に示すように、化合物1投与群では全ての投与ス
ケジュールにおいて有意な延命が見られた。
試験例3. 本発明化合物の放射線防護効果 化合物1(12mg/kg)をBALB/Cマウス(♂7〜8週
令)に1〜5日間、連日腹腔内投与した。対照群には生
理食塩液を腹腔内投与した。化合物1最終投与の翌日、
750radのX線全身照射を行った。
その結果を第3表に示す。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。
実施例1. 化合物1の塩酸塩30重量部に対し注射用蒸留水を加
え、全量を2000部としてこれを溶解後ミリポアフィルタ
ーGSタイプを用いて除菌濾過する。この濾液2gを10mlの
バイアル瓶にとり凍結乾燥し、1バイアルに化合物1の
塩酸塩30mgを含む凍結乾燥注射剤を得た。
実施例2. 化合物2の塩酸塩50重量部、乳糖600部、結晶セルロ
ース330部及びヒドロキシプロピルセルロース20部をよ
く混和し、ロール型圧縮機(ローラーコンパクター)を
用いて圧縮し、破砕して16メッシュ〜60メッシュの間に
入るよう篩過し、顆粒とした。
実施例3. 化合物22の塩酸塩30重量部、乳糖結晶120部、結晶セ
ルロース147部及びステアリン酸マグネシウム3部を、
V型混合機で混ぜあわせたのち打錠し、1錠300mgの錠
剤を得た。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式I NH2−C(=NH)−NH−R1−R2−CONH−R3−CONH− (CH2−NH−(CH2−NH−X 〔式中R1は−(CH2−,−(CH2−, を示し、 R2は−(CH2−,又は−CH=CH−を示し、R3は −CH(OH)−,−CH(OMe)−,−CH2−, −CH(CH2OH)−(立体配置はS配置を示す。)又は −(CH2)m−CH(OH)−(CH2)n−(mは0,1又は2
    の整数、nは1又は2の整数)を、又、Xは水素原子又
    はアミノ酸のカルボキシル基から水酸基を除去した基を
    示す。〕で表されるスパガリ系化合物及びその薬理学上
    許容される塩を有効成分とすることを特徴とする放射線
    又は薬物での骨髄細胞傷害による副作用軽減剤
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