JP2564808B2 - 内燃機関の非線形フイ−ドバツク制御方法 - Google Patents

内燃機関の非線形フイ−ドバツク制御方法

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の目的 [産業上の利用分野] 本発明は、内燃機関の回転速度制御方法に関し、特に
線形制御理論(現代制御理論)を拡張した内燃機関の非
線形フィードバック制御方法に関する。
[従来の技術] 従来、線形制御理論に基づく内燃機関の制御装置が、
その高安定性、高応答性の点から提案されている。例え
ば特開昭59−120751等である。この制御理論は、予め内
燃機関、アクチュエータ、センサ等の動特性を線形モデ
ル化することによって実行される。しかし、特に内燃機
関自体はその動作条件・環境によって大きく変化し、非
線形性が強い。そのため固定した動的モデルを用いてい
る上記特開昭59−120751等では、例えば、機関回転速
度、機関温度の状態によっては、ある回転速度範囲や、
暖機後の状態を前提にしたモデルとは大きく食い違い、
ロバスト性(頑強性)が極めて低くなり、正常に回転速
度を制御できなくなるという問題があった。
[発明が解決しようとする問題点] これを解決するために、内燃機関の各状態に応じて複
数の線形モデルをつなぎ合わせて用いることも考えられ
た。しかし、制御系が複雑化してしまい応答性の低い制
御となってしまうことと、各モデルの境界部分でモデル
チェンジする場合、如何なる現象が生ずるか予測もつか
ないため、その適用は困難であった。
このため、内燃機関の非線形性を考慮した現代制御理
論の適用が望まれていた。
発明の構成 そこで、本発明は、上記問題点を解決することを目的
とし、次のような構成を採用した。
[問題点を解決するための手段] 即ち、本発明の要旨とするところは、第1図に例示す
るごとく、 実際の回転速度を安定に制御する、または目標回転速
度に一致させるよう内燃機関に対する操作量を制御する
(P5)内燃機関のフィードバック制御方法において、 式(A)で表される動的物理モデルに基づき、内燃機関
の吸入空気の圧力に相当する量P(P1)及び回転速度に
相当する量N(P2)から制御量S′演算する(P3)とと
もに、 式(B)で表される関係に基づき、前記制御量S′、
内燃機関の吸入空気の圧力に相当する量P及び回転速度
に相当する量Nから操作量Sを演算する(P4)ことを特
徴とする内燃機関の非線形フィードバック制御方法にあ
る。
S′(K)=S(K)+(αP 3P 2)・P(K)・N
(K) …(B) ここで(K)は現時点の値、(K+1)は次のサンプ
リング時点の値を表す。αN 1N 2N 3P 1P 2P
3は定数、T′は負荷トルクである。
ここで、吸入空気の圧力に相当する量とは、吸入空気
の圧力そのもの以外に吸入空気の圧力に対応する他の量
が該当する。回転速度に相当する量とは、回転速度その
もの以外に角速度その他回転速度に対応する他の量が該
当する。
[作用] 式(A)で表される動的物理モデルが内燃機感の吸入
空気の圧力に相当する量P及び回転速度に相当する量N
を状態変数としているため、直接、状態変数の値が測定
でき、所定の最適フィードバックゲインにて線形演算し
てフィードバックの制御量S′を得ることが出来る。こ
れに加えて、更に式(B)で表される関係に基づき、前
記制御量S′、内燃機関の吸入空気の圧力に相当する量
P及び回転速度に相当する量Nから非線形演算して、操
作量Sを得ることが出来るため、内燃機関の非線形性を
考慮したフィードバック制御入力値を与えることがで
き、非線形性の内燃機関の運転状態の広い範囲に適用で
きるフィードバック制御が可能となる。
次に、本発明の実施例を説明する。本発明はこれらに
限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲の種
々の態様のものが含まれる。
[実施例] 次に本発明の快適な一実施例を図面に基づいて詳細に
説明する。本発明一実施例が適用されているエンジン制
御装置のシステム構成を第2図に示す。
エンジン制御装置1は、4気筒のエンジン2および該
エンジン2を制御する電子制御装置(以下単にECUとよ
ぶ。)3から構成されている。エンジン2は、シリンダ
4aおよびピストン4bから形成される第1燃焼室4と、同
様の構成である第2〜第4燃焼室5,6,7とを備えるガソ
リン内燃機関である。
各燃焼室4,5,6,7は、吸気バルブ8,9,10,11を介して各
々吸気ポート12,13,14,15に連通している。各吸気ポー
ト12,13,14,15の上流には、吸入空気の脈動を吸収する
サージタンク16が設けられており、該サージタンク16上
流の吸気管17内部にはスロットルバルブ18が配設されて
いる。該スロットルバルブ18はモータ19により駆動され
る。モータ19はECU3からの指令に応じて、スロットルバ
ルブ18の開度を変更し、吸気管17を流れる吸入空気量を
調節する。また、上記吸気管17には上記スロットルバル
ブ18を迂回するバイパス路20が設けられ、該バイパス路
20には、アイドルスピードコントロールバルブ(以下単
にISCVと呼ぶ。)21が介装されている。ISCV21はECU3か
らの指令に応じて開閉し、バイパス路20を流れる吸入空
気量を調節する。
また、エンジン2は、点火に必要な高電圧を出力する
イグニションコイルを備えたイグナイタ22、クランク軸
23に連動して上記イグナイタ22で発生した高電圧を各気
筒の図示しない点火プラグに分配供給するディストリビ
ュータ24を有する。
エンジン制御装置1は検出器として、サージタンク16
に配設されて吸入空気の圧力を検出する吸気圧センサ3
1、ディストリビュータ24のカムシャフトの1/24回転毎
に、すなわちクランク角0゜から30゜の整数倍毎に回転
角信号を出力する回転速度センサ32、スロットルバルブ
18の開度を検出するスロットルポジションセンサ33およ
びアクセルペダルの踏み込み量を検出するアクセルセン
サ34を備える。
上記各センサの検出信号はECU3に入力され、該ECU3は
エンジン2を制御する。ECU3は、CPU3a,ROM3b,RAM3cを
中心に論理演算回路として構成され、コモンバス3dを介
して入力部3e、出力部3fに接続されて外部との入出力を
行なう。
ECU3は、ROM3bに予め記憶されたプログラムに従って
吸気圧センサ31、回転速度センサ32、スロットルポジシ
ョンセンサ33又はアクセルセンサ34から入力される検出
結果に基づいてモータ19、ISCV21を駆動し、エンジン2
の回転速度を目標回転速度とするフィードバック制御に
行なう。
次に、このフィードバック制御に用いられる制御系を
第3図(A)のブロックダイアグラムに基づいて説明す
る。第3図(A)は制御系を示すブロックダイアグラム
である。ハード的な構成を示してはいない。第3図
(A)に示す制御系は、実際には第4図のフローチャー
トに示した一連のプログラムの実行により、離散系とし
て実現されている。
第3図(A)に示すように線形演算部P1はエンジン2
の回転速度Nおよび吸入空気圧Pを入力とする線形動的
システムであるが、後述する最適フィードバックゲイン の回転速度Nおよび吸入空気圧Pに関する要素 を掛けて第一のフィードバック量を算出する線形演算器
でもよい。
目標回転速度設定部P2は、エンジン2の目標回転速度
Nrを設定するものである。例えば、アイドル回転速度制
御においては予め定められたアイドル回転速度であり、
通常走行状態においてはアクセルペダルを介してアクセ
ルセンサ34から指令される回転速度、自動変速機制御装
置から指令される回転速度又はいわゆるオートドライブ
制御装置から指令される回転速度が目標回転速度Nrとな
る。
逐次加算部P3は、目標回転速度Nrと実回転速度Nとの
偏差eを累積して逐次加算値Σeを算出するものであ
る。
係数乗算部P4は、上記逐次加算値Σeと、後述する最
適フィードバックゲイン の該逐次加算値Σeに関する要素fとを掛け、リミター
P7で設定された制限(ここでは上下限)値を越える場合
にはそれぞれ上限値もしくは下限値に、固定して第2の
フィードバック量を算出するものである。
リミターP7は、なんらかの原因によって目標値に一致
させることができず、Σeの絶対値が無制限に大きくな
り、その原因と成った外乱が無くなった場合に異常な制
御を行うことを防止する機能を有する。また、やはり、
Σeに起因するオーバシュートやアンダーシュートを最
小限に押さえることができる。
上記第1のフィードバック量と第2のフィードバック
量とを加算することにより、制御量S′が算出される。
一方、乗算部P5は、エンジン2の実回転速度Nと吸入
空気圧力Pとを乗算した乗算値P・Nを算出するもので
ある。
係数乗算部P6は、上記乗算値P・Nに係数αP 3P 3
を掛けて補正値を算出するものである。
さらに、上記制御量S′から上記補正値を減算するこ
とにより、エンジン2の吸入空気量を調節する操作量S
が算出される。該操作量Sは、エンジン2の吸気絞り有
効断面積である。すなわち、スロットルバルブ18および
ISCV21の和の開度に相当する量である。
以上エンジン制御装置1のハード的な構成および後述
するプログラムの実行により実現される制御系の構成に
ついて説明した。そこで、次にエンジン2の動的な物理
モデルの構築および最適フィードバックゲイン の算出について説明する。
まず、エンジン2の動的な物理モデルを構築する。運
転状態にあるエンジン2の運動方程式は、次式(1)の
ように記述できる。
但し、Nは回転速度、tは時間、Iはエンジン回転部
の慣性モーメント、nは気筒数、Pciはi番目の気筒内
圧力、Paは大気圧、θはクランク角度、Vciはi番目気
筒容積、Tfは機械損失トルク、Tlは実負荷トルクであ
る。
一方、エンジン2の吸気行程にある気筒における吸入
空気の質量保存則は、次式(2)のように記述できる。
但し、Pは吸入空気圧力、Cは音速、Sは吸気絞り有
効断面積、mは単位面積当りの吸入空気量、Kcは混合気
比熱比、qmはシリンダ壁面伝熱量、Kiは吸入空気比熱
比、Riは吸入空気ガス定数、Tiは吸入空気温度、Vは吸
気容積である。尚、「」を付した項は吸気行程以外は
零となる。
上記式(1)において、図示トルクが吸入空気圧力P
にほぼ比例することから次式(3)のように近似でき
る。
上記式(2)において、気筒内圧力Pciが臨界圧力以
下であれば、吸入空気量は吸気絞り有効断面積Sに比例
することから次式(4)のように近似できる。
(C2/V)・S・m=αP 1・S …(4) また、上記式(2)において、気筒内に吸入される吸
入空気量は、エンジン2の回転速度Nと吸入空気圧力P
との積に比例することから次式(5)のように近似でき
る。
尚、「」を付した項は吸気行程以外では零となる。
上記式(3),(4),(5)により上記式(1),
(2)は次式(6),(7)のように近似できる。
dN/dt=αN 1・P+αN 2・Tf+αN 3・Tl …(6) dP/dt=αP 1・S+αP 2・P・N …(7) 上記式(6),(7)をオイラーの式あるいは積分に
より離散化し、さらに、機械損失トルクTfは回転速度N
に比例するものとして近似して各定数項を改めると、一
定時間サンプリングの場合の同定基礎式である次式
(8),(9)が得られる。
N(K+1)=αN 1・N(K)+α・N 2P(K) +αN 3Tl(K)+αN 4 …(8) P(K+1)=αP 1・P(K)+αP 2・S(K) +αP 3・P(K)・N(K) …(9) ここで、実負荷トルクαN 3・Tl(K)と定数項αN 4
を次式(10)のようにして負荷トルクT′(K)に変換
する。
αN 3T′(K)= αN 3・{Tl(K)+(αN 4N 3)} …(10) また、操作量である吸気絞り有効断面積S(K)を次
式(11)のようにして制御量S′(K)に変換する。
S′(K) =S(K)+(αP 3P 2)・P(K)・N(K)…(1
1) なお、上記両式(8),(9)の各定数項は最小二乗
法により同定する。
上記式(10),(11)を用いて上記式(8),(9)
を線形化すると、次式(12)を得る。
こうして、本実施例の動的な物理モデルが、上記式
(12)のように求められる。この動的な物理モデルは、
非線形性を有するエンジン2を好適に線形化したもので
ある。
次に最適フィードバックゲイン の求め方について説明するが、最適フィードバックゲイ
を求める手法は、例えば、古田勝久著「実システムのデ
ィジタル制御」システムと制御,Vol.28,No.12(1984
年)計測自動制御学会等に詳しいので、ここでは詳解は
略して結果のみを示す。
まず、目標回転速度Nr及び外乱としての負荷トルク
T′がステップ状に変化するものとして、回転速度N
(K)との偏差e(K)を導入し、上記式(12)の状態
方程式で示される系をサーボ系に拡大する。ここではス
ミス−デェビソンの設計法を使用する。偏差e(K)
は、次式(13)のように記述できる。
e(K)=N(K)−Nr …(13) 目標回転速度Nrがステップ状に変化するものとし、偏
差e(K)の差分Δe(K)を求めると次式(14)に示
すような関係が導かれる。
Δe(K)=e(K)−e(K−1) =N(K)−N(K−1) −{Nr(K)−Nr(K−1)} =ΔN(K) …(14) 従って、偏差e(K)は次式(15)のように記述でき
る。
e(K)=ΔN(K)+e(K−1) …(15) 上記式(12),(15)より、サーボ系に拡大した系を
差分値に関して表記すると、次式(16)のような状態方
程式を得る。
上記式(16)を次式(17)のようにみなす。
すると、離散形2次形式評価関数は次式(18)のよう
に表現できる。
ここで、重みパラメータ行列 を選択して、離散形2次形式評価関数Jを最小にする入
力δu(K)は次式(19)で与えられる。
従って最適フィードバックゲイン は次式(20)のように定まる。
但し、 は次式(21)に示す離散形リカッチ方程式を満たす正定
対称行列である。
これにより、制御量の偏差ΔS′(K)は次式(22)
のように求まる。
但し、 である。
上記式(22)を積分すると、制御量S′(K)が次式
(23)のように定まる。
以上、エンジン2の動的な物理モデルの構築および最
適フィードバックゲイン の算出について説明したが、最適フィードバックゲイン は予め算出しておき、ECU3内部ではその結果のみを用い
て実際の制御を行なう。
そこで、次にECU3が実行するエンジン制御処理を第4
図のフローチャートに基づいて説明する。なお、以下の
説明では現在の処理において扱われる量を添字(K)で
表わす。本エンジン制御処理は、ECU3の起動に伴って開
始される。
まず、ステップ100では、CPU3a内部のレジスタのワリ
アや第2のフィードバック量ieを初期値に0に設定する
初期化処理が行なわれる。続くステップ110では目標回
転速度Nrを入力する処理が行なわれる。例えばアクセル
センサ34の出力値が読み込まれ目標回転速度として設定
される。このNrは他の制御、例えばアイドル回転速度制
御、オートドライブ制御から受け取ってもよい。次にス
テップ120に進み、回転速度センサ32から回転速度N
(K)を、吸気圧センサ31から吸入空気圧力P(K)
を、各々入力する処理が行なわれる。
次にステップ130に進み、上記ステップ120で検出され
た回転速度N(K)および吸入空気圧力P(K)に最適
フィードバックゲイン の要素 を掛けて第1のフィードバック量を求めると共に、該第
1のフィードバック量に第2のフィードバック量ieを加
えて制御量S′(K)を次式(24)のように算出する処
理が行なわれる。
S′(K)=F11・N(K)+F12・P(K)+ie …(2
4) 本ステップ130の処理が、第3図(A)の線形演算部P
1として機能する。
続くステップ140では、上記ステップ130で算出された
制御量S′(K)から操作量(フィードバック制御入力
値)である吸気絞り有効断面積S(K)を次式(25)の
ように算出する処理が行なわれる。
S(K)=S′(K)−(αP 3P 2・ P(K)・N(K) …(25) 本ステップ140の処理が、第3図(A)の乗算部P5お
よび係数乗算部P6として機能する。
次にステップ150に進み、上記ステップ110で入力した
目標回転速度Nrと上記ステップ120で入力した回転速度
N(K)との偏差e(K)を次式(26)のように算出す
る処理が行なわれる。
e(K)=N(K)−Nr …(26) 続くステップ160では、上記ステップ150で算出した偏
差e(K)と最適フィードバックゲイン の該偏差に関する要素fとを掛けた値を加算して第2の
フィードバック量ieを次式(27)のように算出する処理
が行なわれる。
ie=ie+f・e(K) …(27) 尚、第2のフィードバック量ieには、上下限値を設
け、その最大、最小値を制限することも、不慮の外乱等
に対する制御の安定性を確保する上で好適である。
本ステップ160の処理が、第3図(A)の逐次加算部P
3および係数乗算部P4として機能する。
次にステップ170に進み、上記ステップ140で算出した
操作量S(K)に相当する駆動信号を、出力部3fを介し
てモータ19またはISCV21に出力する。又、S(K)を他
の制御量として渡してもよい。例えば、操作量S(K)
は、アイドル時にはISCV21の操作量として、オートドラ
イブ時にはスロットバルブ18のモータ19の操作量とし
て、各々制御の種類に応じて適当な操作対象の操作量と
して用いることができる。
続くステップ180では、サンプリング・演算・制御の
回数を示す添字Kに値1を加算し、該添字Kを更新する
処理を行なった後、再び上記ステップ110に戻る。以
後、本エンジン制御処理は、上記ステップ110〜180を繰
り返して実行する。
以上の実施例の構成にて、目標回転速度Nrをステップ
的に種々変化させ、実回転速度Nの応答性を実測した結
果を第5図に示す。このように目標値Nrが1000〜4000rp
mと広範囲で種々変化しても極めて応答性がよく、安定
したフィードバック制御が行われるのがわかる。単に実
回転速度、吸気圧及び実回転速度と目標回転速度との偏
差を処理してフィードバック制御入力値として返す方法
では、回転速度が極めて限られた変動幅でなければ安定
な制御は不可能であり、実際には採用できないものであ
る。
又、勿論、第6図に示すPID制御に比較しても、極め
て優れた応答性・安定性を示す。第7図に示すアイドル
回転速度制御における安定性、第8図に示す矩形状負荷
トルク外乱に対する回転速度の安定性も極めて優れてい
る。
上記実施例では、フィードバック制御入力値が、目標
回転速度に一致させるよう、内燃機関の回転速度の実測
値と目標回転速度との偏差の積分量から決定される値を
加えられているが、積分量を求める逐次加算部P3を設け
ず、偏差を係数乗算した後、リミターP7を介して又は介
さずにフィードバック制御入力値に加えてもよい。
又、第3図(B)に示したごとく、線形演算部P1の替
りに、フィードバック制御入力値S′も入力してフィー
ドバック制御入力値 を演算する動的システム dを設けてもよい。該動的システムの設計は前掲した文
献その他にある周知の種々の手法で実現できる。
以上本発明の実施例について説明したが、本発明はこ
のような実施例に何等限定されるものではなく、本発明
の要旨を逸脱しない範囲内において種々なる態様で実施
し得ることは勿論である。
発明の効果 以上詳記したように本発明の内燃機関の非線形フィー
ドバック制御方法によれ、非線形性を有する内燃機関の
動特性を損うことなく記述した式(A)[実施例では式
(12)が該当する]に示した動的な物理モデルに基づ
き、吸入空気の圧力に相当する量の実測値と回転速度に
相当する量の実測値との線形演算、および、式(B)
[実施例では式(11)が該当する]にて表された、吸入
空気の圧力に相当する量の実測値と回転速度に相当する
量の実測値との非線形演算に基づいて操作量Sを算出し
ているため、内燃機関のフィードバック制御を広範囲の
運転状態に亘って行なうことができ、しかもその応答性
・追従性及びロバスト性が向上する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の内容を概念的に例示した基本的構成
図、第2図は本実施例が適用された内燃機関のシステム
構成図、第3図(A)は本実施例制御のブロックダイア
グラム、第3図(B)はフィードバック制御入力値と実
回転速度と吸入空気圧力とによりフィードバック制御入
力値を線形演算する動的システムを用いた実施例制御の
ブロックダイアグラム、第4図は電子制御装置で行なわ
れる処理のフローチャート、第5図は本実施例の応答性
と安定性とを表わすグラフ、第6図はPID制御によるグ
ラフ、第7図はアイドル回転速度制御における安定性を
表わすグラフ、第8図はトルクの外乱に対する回転速度
の安定性を表わすグラフである。 1……内燃機関制御装置 2……内燃機関 3……電子制御装置 18……スロットルバルブ 19……モータ 21……アイドルスピードコントロールバルブ(ISCV) 31……吸気圧センサ 32……回転速度センサ 33……スロットルポジションセンサ 34……アクセルセンサ

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】実際の回転速度を安定に制御する、または
    目標回転速度に一致させるよう内燃機関に対する操作量
    を制御する内燃機関のフィードバック制御方法におい
    て、 式(A)で表される動的物理モデルに基づき、内燃機関
    の吸入空気の圧力に相当する量P及び回転速度に相当す
    る量Nから制御量S′演算するとともに、 式(B)で表される関係に基づき、前記制御量S′、内
    燃機関の吸入空気の圧力に相当する量P及び回転速度に
    相当する量Nから操作量Sを演算することを特徴とする
    内燃機関の非線形フィードバック制御方法。 S′(K)=S(K)+(αP 3P 2)・P(K)・N
    (K) …(B) ここで(K)は現時点の値、(K+1)は次のサンプリ
    ング時点の値を表す。αN 1N 2N 3P 1P 2P 3
    は定数、T′は負荷トルクである。
  2. 【請求項2】前記制御量S′が、前記内燃機関の実際の
    回転速度を目標回転速度Nrに一致させるよう、前記内燃
    機関の回転速度に相当する量Nと目標回転速度Nrとの偏
    差の積分量から決定される値を加えられ、 かつ前記積分量から決定される値が制限を設けられてい
    る特許請求の範囲第1項記載の内燃機関の非線形フィー
    ドバック制御方法。
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JPS59120751A (ja) * 1982-12-28 1984-07-12 Nissan Motor Co Ltd 内燃機関のアイドル回転速度制御方法

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