JP2564806B2 - 内燃機関のフイ−ドバツク制御方法 - Google Patents

内燃機関のフイ−ドバツク制御方法

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JP2564806B2 JP61220687A JP22068786A JP2564806B2 JP 2564806 B2 JP2564806 B2 JP 2564806B2 JP 61220687 A JP61220687 A JP 61220687A JP 22068786 A JP22068786 A JP 22068786A JP 2564806 B2 JP2564806 B2 JP 2564806B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の目的 [産業上の利用分野] 本発明は、内燃機関の運転状態をフィードバック制御
する方法に関し、特に等クランク角度サンプリングによ
る内燃機関のフィードバック制御方法に関する。
[従来の技術] 従来、線形制御理論に基づく内燃機関の制御装置が、
その高安定性・高応答性の点から提案されている。この
制御論理は、予めアクチュエータ,センサ等を含む内燃
機関の動的な振舞いを線形にモデル化することによって
内燃機関の回転数制御を実行するものである。例えば特
開昭59−120751等では、内燃機関の回転数を制御する系
の動的なモデルをマイクロコンピュータ等からなるコン
トローラに記憶しておき、空気量,点火時期,燃料供給
量および排気還流量のうちいずれか1つまたは任意の2
つ以上の組合せを制御入力とし、かつアイドル回転速度
を制御出力とし、制御入力と制御出力とから、ダイナミ
ックモデルである内燃機関等の内部状態を代表する状態
変数量を推定し、その推定値とアイドル回転速度の目標
値と実際値の偏差の積分値とを用いて、制御入力値を決
定し、内燃機関のアイドル回転速度を目標値にフィード
バック制御している。
こうした制御を行なう場合には、制御対象の数式モデ
ルを定める必要があるが、内燃機関のような複雑な対象
については、モデルを理論的に正確に求めることは困難
であり、何らかの形で実験的に定める必要があった。そ
こで、上記従来の技術では、各制御入力と制御出力との
関係を、ある基準設定値近傍で求められて線形近似され
た伝達関数行列により記述し、所謂システム同定の手法
により該伝達関数行列を定めて、内燃機関の動的なモデ
ルを構築していた。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながら、こうして定められた動的なモデルは、
特定の運転状態の近傍での内燃機関の振舞いを記述して
いるに過ぎず、内燃機関の運転状態が広範囲に亘って変
化する場合、これを正確に記述するものとはならない。
従って、こうしたモデルに拠ったのでは、機関回転速度
や機関温度の状態によっては、ある回転速度範囲や暖機
後の状態を前提にしたモデルに対し現実の内燃機関の振
舞いが大きく食い違い、制御精度が低下して十分なフィ
ードバック制御ができなくなるという問題があった。
これを解決するために、内燃機関の各状態に応じて複
数の線形モデルをつなぎ合わせて用いることも考えらて
いるが、制御則が複雑化してしまい応答性の低い制御と
なってしまう上、各モデルの境界部分でモデルを切り換
えて制御する場合、如何なる現象が生ずるか予測がつか
ず、現実的な解決とは言い難かった。
本発明は、こうした問題を解決することを目的として
なされ、内燃機関の広範囲に亘る運転状態に対し、好適
なフィードバック制御をなしえる内燃機関のフィードバ
ック制御方法を提案するものである。
発明の構成 [問題点を解決するための手段] かかる目的を達成すべく、本発明は問題点を解決する
ための手段として次の構成をとった。即ち、 内燃機関の運転状態をフィードバック制御する方法で
あって、 該内燃機関の少なくとも回転速度ωの時間微分値dω
/dtを用いた物理モデルを、回転速度ωと回転速度ωの
クランク角θ微分値dω/dθとの積で表現した上で離散
化し、回転速度ωの2乗値ωを制御変数とした一定ク
ランク角毎のサンプリングによる数式モデルとして求
め、一定クランク角毎のサンプリングにより得られる回
転速度ωを用い、前記数式モデルに基づいてフィードバ
ック制御の制御量を決定することを特徴とする内燃機関
のフィードバック制御方法である。
[作用] 上記構成を有する本発明の内燃機関のフィードバック
制御方法は、第1図に例示するように、該内燃機関の少
なくとも回転速度ωの時間微分値dω/dtを用いた物理
モデルを、回転速度ωと回転速度ωのクランク角θ微分
値dω/dθとの積で表現した上で離散化し、回転速度ω
の2乗値ωを制御変数とした一定クランク角毎のサン
プリングによる数式モデルとして求め、一定クランク角
毎のサンプリングにより得られる回転速度ωを用い、前
記数式モデルに基づいてフィードバック制御の制御量を
決定し(P1)、この制御量により内燃機関の運転状態を
フィードバック制御する(P2)。
ここで行なわれるフィードバック制御は、内燃機関の
運転状態を安定に制御するものであり、更に、安定化さ
れた運転状態を目標状態、例えば目標回転速度に一致さ
せるよう構成することも容易である。
尚、物理モデルを、内燃機関におけるエネルギバラン
スの式と吸入空気量の質量保存の式で表し、これを近似
する共に一定クランク角サンプリングにより離散化を行
なって数式モデルを決定し、制御に供することが考えら
れる。この場合、 数式モデルは、 ωk+12= ▲αw 1▼・ωk2+▲αw 2▼・Pk+▲αw 3▼・Tl+▲αw 4
▼ Pk+1=▲αP 1▼・Pk+▲αP 2▼・Sk/ωk ωk:サンプリングタイミングkにおける内燃機関の回転
速度 Pk:サンプリングタイミングkにおける内燃機関の負荷 Sk:内燃機関の吸入空気量を調整する制御量 Tl:内燃機関の負荷トルク ▲αw 1▼,▲αw 2▼,▲αw 3▼,▲αw 4▼,▲αP 1▼,
▲αP 2▼:定数 とすることができ、ωk2とSk/ωkとを制御変数として
制御を行なうことになる。
[実施例] 以上説明した本発明の構成・作用を一層明らかにする
ために、次に本発明の好適な一実施例としての内燃機関
のフィードバック制御方法を図面に基づいて詳細に説明
する。第2図は、この回転速度制御方法により制御され
る4気筒のエンジン2を電子制御装置3と共に示す概念
図である。図示するように、エンジン2は、シリンダ4a
およびピストン4bから形成される第1燃焼室4と、同様
の構成である第2〜第4燃焼室5,6,7とを備える。
各燃焼室4,5,6,7は、吸気バルブ8,9,10,11を介して各
々吸気ポート12,13,14,15に連通している。各吸気ポー
ト12,13,14,15の上流には、吸入空気の脈動を吸収する
サージタンク16が設けられており、該サージタンク16上
流の吸気管17内部にはスロットルバルブ18が配設されて
いる。該スロットルバルブ18はモータ19により駆動され
る。モータ19はECU3からの指令に応じて、スロットルバ
ルブ18の開度を変更し、吸気管17を流れる吸入空気量を
調節する。また、上記吸気管17には上記スロットルバル
ブ18を迂回するバイパス路20が設けられ、該バイパス路
20には、アイドルスピードコントロールバルブ(以下単
にISCVと呼ぶ。)21が介装されている。ISCV21はECU3か
らの指令に応じて開閉し、バイパス路20を流れる吸入空
気量を調節する。
また、エンジン2は、点火に必要な高電圧を出力する
イグニションコイルを備えたイグナイタ22、クランク軸
23に連動して上記イグナイタ2で発生した高電圧を各気
筒の図示しない点火プラグに分配供給するディストリビ
ュータ24を有する。
エンジン制御装置1は検出器として、サージタンク16
に配設されて吸入空気の圧力を検出する吸気圧センサ3
1、ディストリビュータ24のカムシャフトの1/24回転毎
に、すなわちクランク角0゜から30゜の整数倍毎に回転
角信号を出力する回転速度センサ32、スロットルバルブ
18の開度を検出するスロットルポジションセンサ33およ
びアクセルペダル34aの踏み込み量を検出するアクセル
センサ34を備える。
上記各センサの検出信号はECU3に入力され、該ECU3は
エンジン2を制御する。ECU3は、CPU3a,ROM3b,RAM3cを
中心に論理演算回路として構成され、コモンバス3dを介
して入力部3e、出力部3fに接続されて外部との入出力を
行なう。
ECU3は、ROM3bに予め記憶されたプログラムに従っ
て、吸気圧センサ31,回転速度センサ32,スロットルポジ
ションセンサ33から入力される検出結果に基づいてモー
タ19,ISCVを駆動し、エンジン2の回転速度を安定に制
御すると共に目標回転速度とするフィードバック制御を
行なう。次に、このフィードバック制御に用いられる制
御系を第3図のブロック線図に基づいて説明する。第3
図は制御系を示すブロック線図であって、ハード的な構
成を示してはいない。第3図に示す制御系は、実際には
第4図のフローチャートに示した一連のプログラムの実
行により、離散系として実現されている。
この制御系は、図示するように、目標回転速度設定部
M1によって与えられる目標値ωr2を用いて、エンジン2
の回転速度ωを、ω→ωrとするよう制御するものであ
り、次のように構成されている。
(A) エンジン2の回転速度ωと吸気圧力Pを検出
し、回転速度ωを乗算部M2で乗算した二乗値ωと吸入
空気圧力(吸気管圧力)Pとに、最適フィードバックゲ
イン の上記両値(ω2,P)に関する要素 を乗算して第1のフィードバック量 を求め(M3)、 (B) 上記乗算部M2により求められた二乗値ωと目
標回転速度設定部M1によって設定された目標回転速度の
二乗値ωr2との偏差erを逐次加算した(M4)値Σerに、
最適フィードバックゲイン の逐次加算値Σerに関する要素faを掛けて第2のフィー
ドバック量fa・Σerを求め(M5)、 (C) 上記第1,第2のフィードバック量を加算して制
御量S/ωを求めると共にこれに回転速度ωを乗算してエ
ンジン2の吸入空気量を調節する操作量Sを求め(M
6)、 エンジン2の回転速度ωを目標回転速度ωrに一致さ
せる。尚、ここで、操作量Sはエンジン2の吸気絞り有
効断面積である。すなわち、スロットルバルブ18および
ISCV21の和の開度に相当する量である。
ここで(A)は、回転速度を安定化するフィードバッ
ク量を決定することに対応し、(B)は、(A)によっ
て安定化された状態で目標値との偏差を0とするフィー
ドバック量を決定することに対応している。本実施例で
は両者を求めて制御を行なうが、(A)のみ独立に行な
うことも差支えない。この場合には、内燃機関の回転速
度はある運転状態で安定となるよう作用する。
次に上述した制御系の設計手順について説明する。
(1) 制御対象のモデリング 本実施例では、内燃機関の動的な振る舞いを記述する
数式モデルをエンジン2の物理モデルから導き、同定す
る。
まず、運転状態にあるエンジン2のエネルギバランス
は、次式(1)のように記述できる。
但し、ωは回転速度、tは時間、Iはエンジン回転部
の慣性モーメント、nは気筒数、Pciはi番目の気筒内
圧力、Paは大気圧、θはクランク角度、Vciはi番目気
筒容積、Tfは機械損失トルク、Tlは実負荷トルクであ
る。
一方、エンジン2の吸気行程にある気筒における吸入
空気の質量保存則は、次式(2)のように記述できる。
但し、Pは吸入空気圧力、Cは音速、Sは吸気絞り有
効断面積、mは単位面積当りの吸入空気量、Kcは混合気
比熱比、qmはシリンダ壁面伝熱量、Kiは吸入空気比熱
比、Riは吸入空気ガス定数、Tiは吸入空気温度、Vは吸
気容積、である。尚、を付した項は吸気行程以外では
零となる。
上記式(1)において、図示トルクが吸入空気圧力P
にほぼ比例することから次式(3)のように近似でき
る。
上記式(2)において、気筒内圧力Pciが臨界圧力以
下であれば、吸入空気量は吸気絞り有効断面積Sに比例
することから次式(4)のように近似できる。
(C2/V)・S・m=▲αP 1▼・S …(4) また、上記式(2)において、気筒内に吸入される吸
入空気量は、エンジン2の回転速度Nと吸入空気圧力P
との積に比例することから次式(5)のように近似でき
る。
(式(5)において「」を付した項は吸気行程以外で
は零となる。) 上記式(3),(4),(5)により上記式(1),
(2)は次式(6),(7)のように近似できる。
dω/dt=▲αw 1▼・P+▲αw 2▼・Tf+▲αw 3▼・Tl
…(6) dP/dt=▲αP 1▼・S+▲αP 2▼・P・ω …(7) 式(6),(7)に対し、内燃機関の回転速度ωはク
ランク角度の微分に対応すること、即ち、 ω=dθ/dt dω/dt=(dω/dθ)・(dθ/dt) dp/dt=(dp/dθ)・(dθ/dt) …(8) であることに着目して書き直すと、 ω・dω/dθ= ▲αw 1▼P+▲αw 2▼・Tf+▲αw 3▼・Tl …(9) ω・dp/dθ= ▲αP 1▼・S+▲αP 2▼・P・ω …(10) となる。ここで機械損失トルクTfが回転速度ωの二乗値
ωの一次関数であると近似し、更に、式(9),(1
0)を離散化し、各定数項を改めると、 ω(k+1)= ▲αw 1▼・ω(k)+▲αw 2▼・P(k) +▲αw 3▼・Tl(k)+▲αw 4▼ …(11) P(k+1)= ▲αP 1▼・P(k)+▲αP 2▼・{S(k)/ω
(k)} …(12) を得る。
更に、実負荷トルクの項▲αw 3▼・Tl(k)と定数項
▲αw 4▼とを、次式(13)よって負荷トルクT(k)に
変換する。
▲αw 3▼・T(k)= ▲αw 3▼{Tl(k)+(▲αw 4▼/▲αw 3▼)} …(1
3) これを用いて式(11)を書き直すと、 ω(k+1)= ▲αw 1▼・ω(k)+▲αw 2▼・P(k)+▲αw 3
・T(k) …(14) を得る。
こうして求めた式(12),(14)が、一定クランク角
サンプリングの場合の同定基礎式となる。本実施例で
は、エンジン2の各運転条件における回転速度ω,吸入
空気圧力P,吸気有効断面積Sおよび負荷トルクTを検出
し、そのデータを用いて両式(12),(14)の各定数を
最小二乗法によって求めた。そこで、この結果を用い
て、状態方程式,出力方程式の形でエンジン2の動的モ
デルを表すと、 となる。
こうして、本実施例における制御対象の動的モデルが
求められた。式(15),(16)はエンジン2の振舞いの
非線形性を、状態変数量 外乱T(k)とすることによって巧みに線形化したもの
となっている。
(2)系の拡大 本実施例の制御方法による制御目的は、目標回転速度
ωrが変化するサーボ系であることから、系を拡大す
る。まず、スミスーデェビソン法に従って、上式(15)
を次式のように変形する。
負荷トルクT(k)をステップ状に変化する外乱とみ
なすと△T(k)=0であるので、上記式の差分△を求
めると次式(17)が得られる。
一方、実回転速度ω(k)と目標回転速度ωrの各々
の二乗値の偏差er(k)は次式(18)により求められ
る。
er(k)=ω(k)−ωr2 …(18) 目標回転速度ωrがステップ状に変化するものとする
と上記式(18)より次式(19)式が得られる。
△er(k)=△ω(k)−△ωr2 =△ω(k) …(19) このため、偏差er(k)は次式(20)のように記述す
ることができる。
er(k)=er(k−1)+△ω(k) …(20) 従って、上記式(17),(20)よりサーボ系に拡大し
た場合の状態方程式は次式(21)のように定まる。
尚、計算の簡便を図って、式(21)を、以下、 と記述することにする。
(3) 最適フィ−ドバックゲイン の決定 次に最適フィ−ドバックゲイン の求め方について説明するが、最適フィ−ドバックゲイ
を求める手法は、例えば、古田勝久著「線形システム制
御理論」(昭和51年)昭晃堂等に詳しいので、ここでは
詳解は略して結果のみを示す。
上記式(21)で表現される系の離散形2次形式評価関
数は次式(23)のように表現できる。
ここで、重みパラメータ行列 を選択して、離散形2次形式評価関数Jを最小にする入
力δu(k)は次式(24)で与えられる。
従って最適フィードバックゲイン は次式(25)のように定まる。
但し、 は次式(26)に示す離散形リカッチ方程式を満たす正定
対称行列である これにより、制御量の偏差△{S(k)/ω(k)}
は次式(27)のように求まる。
但し、 である。
上記式(27)を積分すると、制御量S(k)/ω
(k)が次式(28)のように定まる。
(4) 操作量S(k)の算出 式(28)に明らかなように、エンジン2の回転速度ω
(k)およびその目標回転速度ωrの各々の二乗値の偏
差を累積した値 と吸入空気圧力P(k)とがわかれば制御量S(k)/
ω(k)が求められる。そこで、この制御量S(k)/
ω(k)に回転速度ω(k)を乗じることによりエンジ
ン2の吸入空気の操作量S(k)を求めることができ
る。
S(k)={S(k)/ω(k)}・ω(k)…(29) 操作量S(k)は、スロットルバルブ18の開度とISCV
21の開度との和に相当する量である。これが第3図の乗
算器M6に相当する。
以上、エンジン2の動的な数式モデルの構築および最
適フィードバックゲイン の算出について説明したが、最適フィードバックゲイン は予め算出しておき、ECU3内部ではその結果のみを用い
て実際の制御を行なう。
そこで、次にECU3が実行するエンジン制御処理を第4
図のフローチャートに基づいて説明する。なお、以下の
説明では現在の処理において扱われる量を添字(k)で
表わす。
第4図に示す回転速度制御ルーチンは、ECU3の起動に
伴って開始され、まず、ステップ300では、第2のフィ
ードバック量ier等の初期化処理が行なわれる。続くス
テップ310では目標回転速度ωrを読み込む処理が行な
われる。目標回転速度ωrは、アクセル34aの踏込量等
に基づいて図示しない他の制御ルーチンもしくは他のEC
Uから与えられる。次にステップ320に進み、目標回転速
度2乗値ωr2を算出する処理が行なわれる。上記ステッ
プ310,320の処理が第3図に示す目標回転速度設定部M1
として機能する。続くステップ330では、回転速度ω
(K),吸入空気圧力P(K),吸気絞り有効断面積S
(K)および実負荷トルクTl(K)を読み込む処理が行
なわれる。ここで実負荷トルクTl(K)は、外乱として
の負荷トルクであって、具体的には、空気調和装置、特
にコンプレッサの動作状態やパワーステアリング系に設
けられた油圧ポンプの負荷の状態に対応している。従っ
て、実負荷トルクTl(K)の読み込みは、これらの動作
状態をその作動スイッチの状態として取り込み、予めRO
M43に記憶しておいた値を用いてTl(K)を算出するこ
とによって行なわれる。
続くステップ340では上記ステップ330で読み込んだ回
転速度ω(K)から回転速度2乗値ω(K)を算出す
る処理が行なわれる。本ステップ340の処理が第3図に
示す乗算部M2として機能する。
続くステップ345では、実負荷トルクTl(K)から負
荷トルクT(K)を次式(30)のように算出する処理が
行なわれる。
T(K)=Tl(K)+42.21/0.92 …(30) 続くステップ350では、上記ステップ330で読み込まれ
た吸入空気圧力推定値P(K)、上記ステップ340で算
出した回転速度2乗値ω(K)に最適フィードバック
ゲイン を掛けて第1のフィードバック量を求めると共に、該第
1のフィードバック量に第2のフィードバック量ierを
加えて制御量S(K)/ω(K)を次式(31)のように
算出する処理が行なわれる。
S(K)/ω(K) =Fa11・ω(K)+Fa12・P(K)+ier …(31) 本ステップ350の処理が、第3図の線形演算部M3,逐次
加算部M4,係数乗算部M5として機能する。尚、式(31)
における右辺第3項ierは、後述するステップ380におい
て、前回本ルーチンが実行された時点で求められた値で
ある。
次にステップ360に進み、上記ステップ350で算出され
た制御量S(K)/ω(K)から操作量である吸気絞り
有効断面積S(K)を上述した式(29)に従って算出す
る処理が行なわれる。
本ステップ360の処理が、第3図の乗算部M6として機
能する。
続くステップ370では、上記ステップ320で算出した目
標回転速度2乗値ωr2と上記ステップ340で算出した回
転速度2乗値ω(k)との偏差er(K)を次式(32)
のように算出する処理が行なわれる。
er(K)=ω(K)−ωr2 …(32) 次にステップ380に進み、上記ステップ370で算出した
偏差er(K)と最適フィードバックゲイン の偏差に関する要素faとを掛けた値を累積し、第2のフ
ィードバック量ierを次回の演算に備えて次式(33)の
ように算出する処理が行なわれる。
ier=ier+fa・er(K) …(33) 本ステップ380の処理が、第3図の逐次加算部M4およ
び係数乗算部M5として機能する。
続くステップ390では、上記ステップ360で算出した操
作量S(K)に相当する駆動信号を、出力部3fを介しモ
ータ19またはISCV21に出力する処理が行なわれる。その
後、サンプリング・演算・制御の回数を示す添字kに値
1を加算し(ステップ400)、該添字kを更新する処理
を行なった後、再び上記ステップ310に戻り、以後、本
エンジン制御処理は、上記ステップ310〜400を繰り返し
て実行する。
以上のように構成された本実施例の回転速度制御方法
によればサンプリングを等クランク角毎に行なうことに
より、エンジン2の動的な振舞いを、エンジン2の運転
条件の広い範囲に亘って、正確に記述する数式モデル
(式(12),(14))を得ることができ、ω(k)
S(k)/ω(k)という量を導入した巧みな構成によ
って、エンジン2の回転速度ω(k)を、極めて精度良
く、且つ高い応答性の下で、目標回転速度ωrに一致さ
せることができる。
例えば、目標回転速度ωrをステップ的に種々変化さ
せ、実回転速度Nの応答性を実測した結果を第5図に示
す。このように目標回転速度ωr、ここでは目標回転速
度Nrが1000〜4000rpmと広範囲で種々変化しても極めて
応答性がよく、安定したフィードバック制御が行われる
のがわかる。単に実回転速度、吸気圧及び実回転速度と
目標回転速度との偏差を処理してフィードバック制御入
力値として返す方法では、回転速度が極めて限られた変
動幅でなければ安定な制御は不可能であり、実際には採
用できないものである。
また、本実施例の制御例を、第6図に示すPID制御に
比較しても、極めて優れた応答性・安定性を示すことが
わかる。第7図に示すアイドル回転速度制御における安
定性、第8図に示す矩形状負荷トルク外乱に対する回転
速度の安定性も極めて優れている。
次に本発明の第2の実施例について説明する。第2実
施例の内燃機関の回転速度制御方法は、第9図のブロッ
ク線図に示すように、制御系内に同定器M17を有する他
は、第1実施例と同様の構成を備えている。同定器M17
は、初期値としての▲αw 1▼(0),▲αw 2▼(0),
▲αw 3▼(0),▲αP 1▼(0),▲αP 2▼(0)を有
し、エンジン2の運転が開始された後、エンジン2の回
転速度ω(k),吸入空気圧力P(k)及び制御量とし
てのS(k)/ω(k)とから制御系の数式モデル(式
(12),(14))の係数▲αw 1▼,▲αw 2▼,▲α
w 3▼,▲αP 1▼,▲αP 2▼を同定し、これから、最適フ
ィードバックゲイン を算定し、逐次、線形演算部M3,係数乗算部M5に出力す
るものである。尚、同定器M7内での同定は、逐次最小二
乗法によって行なわれ、N回までの同定結果を利用して
N+1回目の同定を行なう周知のものである。もとよ
り、この場合の同定基礎式も式(12),(14)である。
上述したセルフチューニングを伴う制御方法によれ
ば、第1実施例の効果に加えて、エンジン2を運転しな
がら、機関冷却水温等に従って時々刻々変化していくエ
ンジン2の動的な振舞いに追従して、これを記述する数
式モデルのパラメータを求めることができ、結果的に現
時点のエンジン2の動的な特性に最もよく適応したモデ
ルを用いて制御することができるという優れた効果を奏
する。しかも、本実施例では、式(12),(14)が1次
の式なので、同定および操作量S(k)の算出に要する
時間は極めて短くて済み、高い応答性を実現することが
できる。
以上、本発明のいくつかの実施例について説明した
が、本発明はこのような実施例に何等限定さるものでは
なく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々な
る態様で実施し得ることは勿論である。
発明の効果 以上詳記したように本発明の内燃機関のフィードバッ
ク制御方法は、内燃機関の動的な振舞いを、少なくとも
回転速度ωの時間微分値dω/dtを用いた物理モデルを
回転速度ωと回転速度ωのクランク角θ微分値dω/dθ
との積で表現した上で離散化して回転速度ωの2乗値ω
を制御変数とした一定クランク角毎のサンプリングに
よる数式モデルとして求めてこの数式モデルに基づいて
一定クランク角毎のサンプリングにより得られる回転速
度ωを用いてフィードバック制御の制御量を決定するこ
とにより、内燃機関の回転速度を極めて高精度でかつ高
速に制御することができるという優れた効果を奏する。
しかも、本発明によれば、内燃機関の広い運転条件に亘
って制御則を変更する必要がなく、制御が簡略になるば
かりでなく、十分なロバスト性も実現することができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の内容を概念的に例示したフローチャー
ト、第2図は本実施例が適用された内燃機関のシステム
構成図、第3図は本実施例制御のブロック線図、第4図
は電子制御装置で行なわれる処理のフローチャート、第
5図は本実施例の応答性と安定性とを表わすグラフ、第
6図はPID制御によるグラフ、第7図はアイドル回転速
度制御における安定性を表わすグラフ、第8図はトルク
の外乱に対する回転速度の安定性を表わすグラフ、第9
図は第2実施例の制御を説明するブロック線図、であ
る。 2……内燃機関 3……電子制御装置 18……スロットルバルブ 19……モータ 21……アイドルスピードコントロールバルブ(ISCV) 31……吸気圧センサ 32……回転速度センサ 33……スロットルポジションセンサ 34……アクセルセンサ

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内燃機関の運転状態をフィードバック制御
    する方法であって、 該内燃機関の少なくとも回転速度ωの時間微分値dω/d
    tを用いた物理モデルを、回転速度ωと回転速度ωのク
    ランク角θ微分値dω/dθとの積で表現した上で離散化
    し、回転速度ωの2乗値ωを制御変数とした一定クラ
    ンク角毎のサンプリングによる数式モデルとして求め、
    一定クランク角毎のサンプリングにより得られる回転速
    度ωを用い、前記数式モデルに基づいてフィードバック
    制御の制御量を決定することを特徴とする内燃機関のフ
    ィードバック制御方法。
  2. 【請求項2】前記物理モデルが、内燃機関におけるエネ
    ルギバランスの式と吸入空気量の質量保存の式で表さ
    れ、数式モデルが前記物理モデルを近似して得られたも
    のであることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の
    内燃機関のフィードバック制御方法。
  3. 【請求項3】前記数式モデルが、 ωk+12=αw 1・ωk2+αw 2・Pk+αw 3・Tl+αw 4 Pk+1=αP 1・Pk+αP 2・Sk/ωk ωk:サンプリングタイミングkにおける内燃機関の回転
    速度 Pk:サンプリングタイミングkにおける内燃機関の負荷 Sk:内燃機関の吸入空気量を調整する制御量 Tl:内燃機関の負荷トルク αw 1w 2w 3w 4P 1P 2:定数 であることを特徴とする特許請求の範囲第2項記載の内
    燃機関のフィードバック制御方法。
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