JP2564227B2 - シード装置及びシード供給方法 - Google Patents

シード装置及びシード供給方法

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JP2564227B2
JP2564227B2 JP4145596A JP14559692A JP2564227B2 JP 2564227 B2 JP2564227 B2 JP 2564227B2 JP 4145596 A JP4145596 A JP 4145596A JP 14559692 A JP14559692 A JP 14559692A JP 2564227 B2 JP2564227 B2 JP 2564227B2
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輝美 保田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、製糖における煎糖工程
で使用される結晶缶へ種結晶を計量して供給するための
シード装置及びそのシード装置を用いるシード供給方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】製糖において、結晶缶内で糖液から高品
位でより多くの結晶を得る工程は、煎糖工程と呼ばれて
おり、結晶成長の最適条件を維持しながら糖液を供給し
て厚くて均一な結晶粒をつくる工程である。この結晶缶
内での煎糖工程の1サイクルは、排気(減圧)−糖液の
吸込み−濃縮−起晶−育晶I−育晶II−仕上げ(煎き締
め)−落糖−洗缶の各工程から構成されている。この煎
糖工程に含まれる各工程を、カランドリア型結晶缶を用
いた場合を例にして次に説明する。なお、カランドリア
型結晶缶には、直胴型とローヘッド型がある。
【0003】排気工程は、結晶缶内を所定の気圧、例え
ば、約−620mmHg程度になるまで減圧する工程で
ある。糖液の吸込み工程は、ブリックス60〜75°程
度に濃縮されている糖液を結晶缶へ吸い込み、カランド
リア上面まで満たす工程である。濃縮工程は、結晶缶内
に配置されているカランドリアに蒸気を導入し、熱交換
により糖液を濃縮して、次の工程の起晶に適した過飽和
度になるまで濃縮する工程である。
【0004】起晶工程は、糖液の最良な過飽和点で、糖
液に芽起こしする工程である。この芽起こしには、一定
量の粉糖と一定量のアルコールを、例えば、バイブルミ
ル等により1〜10μm程度の一定の粒径に粉砕して一
定密度の結晶核として調製されたシードスラリを一定量
計量し、この計量されたシードスラリをシード弁を調整
して結晶缶内へ吸い込ませることが広く行われている。
この起晶工程においては、一定量正確に計量すること
が、最終製品の粒度等のばらつき等の品質を一定に保つ
上で重要となっている。
【0005】育晶工程Iは、偽晶や聚晶の形成が起こら
ないように過飽和度に留意しながら煎糖する工程であ
る。起晶直後においては蒸発速度に対して結晶表面積が
非常に小さく、結晶速度が遅いので、偽晶や聚晶の形成
の危険が大きくこのような結晶の発生を防がねばならな
い。育晶工程IIは、結晶が成長し、結晶粒径が増加する
と、結晶濃度が大となりフイルマスの流動度が低下する
ので、適度の流動度(固さ)を保つように管理する工程
である。
【0006】仕上げ工程は、結晶が所望の粒径及び容積
に達した時点でシロップの供給を止め、温水(差水)に
て脱糖しながら加熱蒸気にて煎き締めを行い、所定の固
さになったならば加熱蒸気、差水を止めて、結晶缶内の
真空破壊をする工程である。落糖工程は、結晶缶の底部
にある落糖弁を開き、フイルマスを排出する工程であ
る。
【0007】洗缶工程は、結晶缶の内部を蒸気で洗浄し
て、次のサイクルに備える工程である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来、前記の起晶工
程、即ち、シードスラリを一定量計量し、この計量され
たシードスラリをシード弁を調整して結晶缶内へ吸い込
ませる工程は次の理由で自動化が困難である。即ち、シ
ード装置は、シードスラリが滞留すると分散液の分散状
態が壊れるために、結晶缶へシードする直前に、分散を
保った状態でシードスラリを計量しており、そのため
に、シードスラリを供給する管路は常に結晶が沈着して
目詰まりを起こしやすいので、一定間隔をおいて洗浄す
る必要がある。
【0009】また、一定粒度、一定密度、一定量のシー
ドスラリを結晶缶へ導入したにも関わらず、空気も一緒
に導入されれば、エアーショックシードを起こして芽が
余分に出たりして、最終製品の品質が一定しない等の悪
影響を与えるので、空気が混入しないようにして正確な
一定量のシードスラリを結晶缶へ導入せねばならない。
【0010】このような理由で、起晶工程は自動化が困
難であり、もっぱら手作業で行われていた。この起晶工
程の自動化が困難なために、結晶缶を用いた蔗糖の結晶
を行う煎糖工程の自動化が困難になっていた。そこで、
本発明は、分散状態を保ったシードスラリを空気を含ま
ずに正確な一定量を計量し、管路に目詰まりを起こすこ
とのない自動化が可能なシード装置を提供すること及び
そのシード装置を使用したシード供給方法を提供するこ
とを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記問題点を解決するた
めに、本発明のシード装置は、次の(1)〜(3)の構
成要件を含むことを特徴とするものである。即ち、本発
明のシード装置の構成要件は、(1)一定の粒径の粉糖
及びアルコールから調製されたシードスラリを貯蔵し供
給するための供給装置と、(2)該供給装置から供給
されたシードスラリを計量するための計量管、シード
スラリの所望の一定量を計量するための計量管に定めら
れたシードスラリの上位液面レベルを検知する上位レベ
ルセンサ、及び前記計量管からシードスラリを排出完
了する時点までの時間を起算するための計量管に定めら
れたシードスラリの下位液面レベルを検知する下位レベ
ルセンサ、から主として構成される計量装置と、(3)
該計量装置により計量された一定量のシードスラリを結
晶缶へ導入するための導入装置とを含む。
【0012】そして、このシード装置を用いた本発明の
シード供給方法は、先ず、一定の粒径の粉糖及びアルコ
ールから調製されたシードスラリを計量管に供給し、所
望の一定量の液面レベルに達したときに計量管へのシー
ドスラリの供給をストップし、次いで、シード弁を開に
して計量管内のシードスラリを結晶缶に供給開始し、計
量管の定められた位置までシードスラリの液面レベルが
降下した時点でシード弁を閉にする時点の時間の起算を
開始し、予め定められている時間に達した時点で、シー
ド弁を閉にして結晶缶へのシードスラリの供給をストッ
プすることを特徴とするシード供給方法とするものであ
る。
【0013】さらに、本発明のシード装置は、上記シー
ド装置において、供給装置及び導入装置を具体的に規定
した次の(1)〜(3)の構成要件を含むことを特徴と
するものである。即ち、(1)内部に攪拌翼を備え、
一定の粒径の粉糖及びアルコールから調製されたシード
スラリを収容するスラリタンク、該スラリタンクから
のシードスラリの排出を弁の開閉により制御することが
できるシード計量弁、及びシードスラリのためのスラ
リ通路と温水及び空気のための洗浄通路を有する弁取付
けフランジ、から主として構成される一定の粒径のシー
ドスラリを貯蔵し供給するための供給装置と、(2)
該供給装置から供給されたシードスラリを計量するため
の計量管、シードスラリの所望の一定量を計量するた
めの計量管に定められたシードスラリの上位液面レベル
を検知する上位レベルセンサ、及び前記計量管からシ
ードスラリを排出完了する時点までの時間を起算するた
めの計量管に定められたシードスラリの下位液面レベル
を検知する下位レベルセンサ、から主として構成される
計量装置と、(3)該計量装置から計量された一定量
のシードスラリが通過する時間だけ開にするシード弁、
結晶缶を洗缶するための蒸気の供給の開閉を行うシー
ド蒸気弁、及び前記シード弁及びシード蒸気弁とに結
合され、さらに結晶缶に連結されたシード管を結合して
いるT継手から主として構成される一定量のシードスラ
リを結晶缶へ導入するための導入装置と、を含むことを
特徴とするシード装置とするものである。
【0014】前記弁取付けフランジは、その弁取付けフ
ランジ内の洗浄通路が上部のシード計量弁に達する付近
でスラリ通路と合流している。また、スラリタンクの低
部とシード計量弁の間に開口通路を有するタンク取付け
フランジが取り付けられており、前記攪拌棒の先端は、
該タンク取付けフランジの通路に達している。また、攪
拌棒の先端は、タンク取付けフランジの通路に達してい
る。さらに、前記弁取付けフランジの洗浄通路に、温水
又は空気を供給する管路が連結され、該管路は上流側で
温水管と空気管に分岐しており、温水管にはシード温水
弁が、空気管にはシードエア弁が設けられている。
【0015】煎糖工程における前記シード装置を用いた
本発明のシード方法の構成要件は次のとおりである。即
ち、結晶缶における糖液の吸込み工程時に、蒸気をシー
ド蒸気弁からシード管へ導入してシード管の洗浄を行
う。次に、結晶缶における濃縮工程時に、シード弁から
計量管内に満たされている温水を結晶缶内に吸い込ませ
る。次に、起晶用意工程において、一定の粒径の粉糖及
びアルコールから調製されたシードスラリを計量管に供
給し、所望の一定量の液面レベルに達したときに計量管
へのシードスラリの供給をストップする。次に、結晶缶
における起晶工程時に、シード弁を開にして計量管内の
シードスラリを結晶缶に供給開始し、計量管の定められ
た位置までシードスラリの液面レベルが降下した時点で
シード弁を閉にする時点までの時間の起算を開始し、予
め定められている時間に達した時点でシード弁を閉にす
ることにより、空気を吸い込まないで計量管内のシード
スラリを完全に排出した状態で、結晶缶へのシードスラ
リの供給をストップする。更に、結晶缶内の結晶を成長
させる育晶工程時に、シード温水弁から温水を供給する
ことにより計量管に至る管路の洗浄を行い、計量管内に
温水を貯留する。次いで、シードエア弁からエアを供給
し、洗浄を行った管路の水滴をエアでフラッシングす
る。
【0016】
【作用】本発明は、シードスラリを貯蔵し、計量装置へ
供給するための供給装置と、シードスラリを計量するた
めの計量装置と、計量装置からのシードスラリを結晶缶
へ導入するための導入装置とを組み合わせたシード装置
としたので、計量が正確に行えるようになり、シードス
ラリの結晶缶への供給が自動化できるようになる。この
ようにシードスラリの供給が自動化されるために、同時
に結晶缶における結晶化工程の完全な自動化が可能とな
る。
【0017】本発明における計量装置において、上位レ
ベルセンサは可動できるように配置されている。一方、
下位レベルセンサは定位置に固定されている。その理由
は、次のとおりである。即ち、目的とする最終製糖製品
の粒度及び結晶缶内で煎糖されるジュースの純度等によ
って、結晶缶へ導入される必要な量のシードスラリは一
定ではないので、計量管の上位液面を検知するために配
置されている上位レベルセンサの位置は一定ではない。
そのために、計量されたシードスラリを計量管から排出
し始める時点から完全に排出を完了する時点までは一定
ではない。このシードスラリの計量管から完全に排出を
完了する時点を容易に算出するために、下位レベルセン
サを計量管の下部の定位置に固定して設けている。この
下位レベルセンサで液面を検出した時点から予め測定し
て定められた時間をタイマーで設定しておくことによ
り、計量管からのシードスラリの正確な排出完了時点を
算出することができる。
【0018】また本発明におけるシードスラリを貯蔵し
供給するための供給装置において、スラリタンクは内部
に攪拌翼を有するので、常に均一なスラリ状態を保って
いる。また、本発明におけるシードスラリを結晶缶へ導
入する装置は、シードスラリの通過をコントロールする
シード弁、結晶缶を洗缶するための蒸気を導入するため
の蒸気弁、及び前記のシード弁と蒸気弁に結合され、さ
らに結晶缶に連結されたシード管を結合しているT継手
とから構成されており、この蒸気弁からの蒸気により結
晶缶へ至る管路を洗浄しているので、その管路に目詰ま
りを生じない。
【0019】
【実施例1】図1は本発明のシード装置の全体図を示
す。11は、一定の粒径に粉砕された一定量の粉糖と一
定量のアルコールとにより調製されたシードスラリを貯
蔵し、次に述べる計量管20へ供給するためのスラリタ
ンクである。図2にスラリタンク11の断面図を示す。
スラリタンク11は側面に中空のジャケット30で覆わ
れ、その中空部には冷却水が流通されて、内部のシード
スラリを冷却している。このスラリタンク11の下部に
は、中心部にシードスラリのための通路が形成されたタ
ンク取付けフランジ12が固定されている。
【0020】前記スラリタンク11の内部には、回転羽
根を有する攪拌軸13が挿入されており、その攪拌軸1
3の先端は前記タンク取付けフランジ12の通路内に挿
入されており、シード計量弁15付近まで達している。
この攪拌軸13の他端にはスラリタンク11の外部に設
けられたモータ14が連結されており、このモータ14
により攪拌軸13が回転されている。なお、この攪拌軸
13を有する図示していない攪拌機はスラリタンク11
の側面に固定されている。
【0021】前記タンク取付けフランジ12の下に、ス
ラリタンク11からのシードスラリの排出をコントロー
ルするシード計量弁15が設けられている。このシード
計量弁15の下には、シードスラリのためのスラリ通路
及び温水と空気のための洗浄通路が設けられた弁取付け
フランジ16が設けられている。図3に、この弁取付け
フランジ16の内部分解図を示す。
【0022】図4は図3のA−A′の矢視図を示す。こ
の弁取付けフランジ16において、スラリ通路28は前
記シード計量弁15と通じて、軸芯方向に形成されてお
り、且つ、洗浄通路29が弁取付けフランジ16の周縁
部に開設された開口からこの弁取付けフランジ16の中
心に延び途中で上方に曲がった状態でスラリ通路28と
合流するように形成されている。
【0023】この弁取付けフランジ16の洗浄通路29
に、温水及び空気を導入するための管路が連結されてお
り、さらにこの温水及び空気を導入するための管路は上
流側で温水管路とエア管路とに分岐されており、温水管
路にはシード温水弁17が、また、エア管路にはシード
エア弁18が設けられている。この弁取付けフランジ1
6には挿入管19が取付けられており、挿入管19は計
量管20の内部の奥深くまで挿入されて計量管20に満
たされたシードスラリ又は温水の波打ちを防ぎ、各液の
飛散を防止し、上位液面検出の誤検出を防いでいる。
【0024】この計量管20は大部分が透明性の、例え
ば、ガラス管となっており、その底部に管取付けフラン
ジ23が結合している。この管取付けフランジ23内に
はシードスラリの通路がテーパ状に設けられており、シ
ードスラリの残留を防いでいる。この計量管20の上部
の外部には、この計量管20内の所望のシードスラリの
量を検知するための上位レベルセンサ21が配置されて
いる。ところで、目的とする最終の製糖製品の粒度及び
結晶缶内で煎糖されるジュースの純度等によって、上位
液面レベルは一定ではないので、この上位レベルセンサ
21は、所望の計量となるように、任意の垂直位置に移
動可能に固定できるようになっている。
【0025】計量管20の下部の定位置の外部には、下
位レベルセンサ22が固定されて設けられている。この
下位レベルセンサ22による液面検出時点を起点とし
て、計量管20から完全にシードスラリが排出して、排
出管路にエアーが吸い込まれないタイミングがタイマー
で設定されている。さらに、この計量管20の管取付け
フランジ23の下には、計量管20から排出されるシー
ドスラリをコントロールするためのシード弁24が設け
られている。
【0026】このシード弁24にはT継手25が連結さ
れており、他方の枝管には結晶缶を洗浄するための洗缶
蒸気が導入されるシード蒸気弁26が連結されており、
さらに残りの枝管は、結晶缶へ連通されているシード管
27に連結されている。つぎに、上述したシード装置を
用いたシード供給方法を以下に説明する。一定量の粉糖
と一定量のアルコールを、例えば、バイブルミル等によ
り1〜10μm程度の一定の粒径に粉砕して調製したシ
ードスラリをスラリタンク11へ供給する。このスラリ
タンク11では、モータ14により回転している攪拌軸
13に取り付けられた攪拌翼の回転により、シードスラ
リが分散状態を保っている。この攪拌軸13の先端は、
シード計量弁15付近まで挿入され、タンク取付けフラ
ンジ12の通路内において回転しているので、この攪拌
軸13の先端の板状部分でシードスラリの通路の目詰ま
りを防止している。なお、攪拌軸13の回転数は、スラ
リタンク内におけるシードスラリの波打ちが原因の飛散
が発生しない程度の攪拌速度になるように決定される。
【0027】つぎに、結晶缶内で行われる煎糖工程に対
応させて、本発明のシード供給方法を説明する。 糖液の吸込み工程 この工程は、ブリックス60〜75°程度に濃縮されて
いる糖液を結晶缶へ吸い込み、カランドリア上面まで満
たす工程であり、この時点において、シード弁24を閉
とした状態で、シード蒸気弁26を開とし、蒸気をシー
ド管27へ導入してシード管27の洗浄を行う。
【0028】濃縮工程 この工程は、結晶缶内に配置されているカランドリアに
蒸気を導入し、熱交換により糖液を濃縮して、次の工程
の起晶に適した過飽和度になるまで濃縮する工程であ
り、この時点において、シード弁24を開とし、計量管
20内に満たされていた温水を結晶缶内に吸い込む。
【0029】起晶用意工程 シード弁24を閉とし、シード計量弁15を開として、
スラリタンク11からのシードスラリを計量管20内に
供給し、目的とする最終の製糖製品の粒度及び結晶缶内
で煎糖されるジュースの純度等によって予め設定して固
定された上位レベルセンサ21により、定められている
液量を検知した時点でシード計量弁15を閉として一定
量のシードスラリを計量管20内に計量する。
【0030】起晶工程 この工程は、結晶缶内の糖液の最良な過飽和点で、糖液
に芽起こしする工程であり、この時点において、シード
蒸気弁26が閉の状態で、シード弁24を開として、計
量管20内のシードスラリの正確な一定量をエアを吸い
込むことなく、結晶缶へ導入する。このように操作する
には、下位レベルセンサ22の液面検出時からシードス
ラリが計量管20から完全に排出され然も空気が吸い込
まれない時間を、結晶缶内の真空圧との関係で予め測定
しておき、そのデータに基づいて、下位レベルセンサ2
2の検出時から予め定められた時間をタイマーで設定し
て、分散液の完全に排出される時間にシード弁24が閉
となるようにする。
【0031】このようにして、空気をできるだけ結晶缶
へ吸い込まないように、所定量のシードスラリを導入す
ることによって、最終製糖製品の品質を一定にすること
ができる。 育晶工程 結晶缶内の結晶を成長させる工程であり、この時点にお
いて、シード弁24を閉じた状態で、シード温水弁17
を開とし、計量管20に至る管路の洗浄を行って目詰ま
りを防止して、計量管20内に温水を貯める。特に、図
3に示すように、弁取付けフランジ16には、洗浄通路
29が弁取付けフランジ16の周縁部に開設された開口
からこの弁取付けフランジ16の中心に向かい途中で上
方に曲がった状態でシードスラリのためのスラリ通路2
8と合流するように形成されているので、目詰まりを起
こしやすいシード計量弁15部分の洗浄を効果的に行う
ことができる。ついで、シードエア弁18を開として、
この洗浄を行った管路の水滴をエアでフラッシングす
る。
【0032】本発明のシード装置を用いて結晶缶へシー
ドスラリを供給して煎糖工程を行った場合の製造された
蔗糖の粒径の変動係数を求めた。本発明の場合の1週間
の製造例での変動整数は0.255であった。これに対
して、比較例として、上位レベルセンサのみを設けた計
量管を用いて、計量管から結晶缶へのシードスラリの供
給を計量管から排出され始める時点を起点としたタイマ
ーによってコントロールし、かつ、前記のシード蒸気弁
26を設置していないシードスラリを導入する装置を用
いて、煎糖を行った場合の16週間の平均の変動係数は
0.292であった。このように、本発明の場合では変
動係数が小さく、このことは粒径分布が揃った蔗糖の結
晶が最終的に得られることが分かる。
【0033】なお、上記の変動係数は、平均粒径M.A
を試料の50%が通過する篩の目の大きさとし、粒径の
標準偏差をσとした場合、変動係数C.V.は次の式
(1)で示される。 C.V.=σ/M.A. 式(1) 上記説明は主としてカランドリア型結晶缶に基づいて説
明したが、本発明はこの型の結晶缶に限定されることな
く、例えば、コイル型結晶缶にも同様に適用できる。
【0034】
【発明の効果】本発明のシード装置及びシード供給方法
によれば、計量が正確に行えるようになり、シードスラ
リの結晶缶への供給が自動化できるようになる。それと
同時に、シードスラリの供給が自動化されるために、結
晶缶における結晶化工程の完全な自動化が可能となる。
したがって、計量のために常時人が付く必要がなく、定
期点検だけですむようになり、省力化が実現できた。
【0035】また、前記比較例では5日に一回程度パイ
プ等の詰まり等のトラブルがあったが、本発明のシード
装置を使用した煎糖工程においては、結晶缶に対してエ
アショックシードがなく、シード装置内の詰まり等のト
ラブルの発生がない。さらに、本発明によれば、最終製
品の結晶粒径の変動係数が小さくなる、即ち、粒径分布
が揃ったものが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシード装置の全体図を示す。
【図2】本発明のシード装置におけるスラリタンクの断
面図を示す。
【図3】本発明のシード装置における弁取付けフランジ
の内部分解図を示す。
【図4】図3のA−A′の矢視図を示す。
【符号の説明】
11 スラリタンク 12 タンク取付けフランジ 13 攪拌軸 14 モータ 15 シード計量弁 16 弁取付けフランジ 17 シード温水弁 18 シードエア弁 19 挿入管 20 計量管 21 上位レベルセンサ 22 下位レベルセンサ 23 管取付けフランジ 24 シード弁 25 T継手 26 シード蒸気弁 27 シード管 28 スラリ通路 29 洗浄通路 30 ジャケット

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)一定の粒径の粉糖及びアルコール
    から調製されたシードスラリを貯蔵し供給するための供
    給装置と、 (2)該供給装置から供給されたシードスラリを計量
    するための計量管、シードスラリの所望の一定量を計
    量するための計量管に定められたシードスラリの上位液
    面レベルを検知する上位レベルセンサ、及び前記計量
    管からシードスラリを排出完了する時点までの時間を起
    算するための計量管に定められたシードスラリの下位液
    面レベルを検知する下位レベルセンサ、から主として構
    成される計量装置と、 (3)該計量装置により計量された一定量のシードスラ
    リを結晶缶へ導入するための導入装置、を含むことを特
    徴とするシード装置。
  2. 【請求項2】 (1)一定の粒径の粉糖及びアルコール
    から調製されたシードスラリを計量管に供給し、 (2)所望の一定量の液面レベルに達したときに計量管
    へのシードスラリの供給をストップし、 (3)次いで、シード弁を開にして計量管内のシードス
    ラリを結晶缶に供給開始し、 (4)計量管の定められた位置までシードスラリの液面
    レベルが降下した時点でシード弁を閉にする時点までの
    時間の起算を開始し、 (5)予め定められている時間に達した時点で、シード
    弁を閉にして結晶缶へのシードスラリの供給をストップ
    することを特徴とするシード供給方法。
  3. 【請求項3】 (1)内部に攪拌翼を有する攪拌棒を
    備え、一定の粒径の粉糖及びアルコールから調製された
    シードスラリを収容するスラリタンク、該スラリタン
    クからのシードスラリの排出を弁の開閉により制御する
    ことができるシード計量弁、及びシードスラリのため
    のスラリ通路と温水及び空気のための洗浄通路を有し、
    該シード計量弁の低部に取付けられた弁取付けフラン
    ジ、から主として構成される一定の粒径のシードスラリ
    を貯蔵し供給するための供給装置と、 (2)該供給装置から供給されたシードスラリを計量
    するための計量管、シードスラリの所望の一定量を計
    量するための計量管に定められたシードスラリの上位液
    面レベルを検知する上位レベルセンサ、及び前記計量
    管からシードスラリを排出完了する時点までの時間を起
    算するための計量管に定められたシードスラリの下位液
    面レベルを検知する下位レベルセンサ、から主として構
    成される計量装置と、 (3)該計量装置により計量された一定量のシードス
    ラリが通過する時間だけ開にするシード弁、結晶缶を
    洗缶するための蒸気の供給の開閉を行うシード蒸気弁、
    及び前記シード弁及びシード蒸気弁とに結合され、さ
    らに結晶缶に連結されたシード管を結合しているT継
    手、から主として構成される一定量のシードスラリを結
    晶缶へ導入するための導入装置、を含むことを特徴とす
    るシード装置。
  4. 【請求項4】 前記スラリタンクの低部とシード計量弁
    の間に開口通路を有するタンク取付けフランジが取り付
    けられており、前記攪拌棒の先端は、該タンク取付けフ
    ランジの通路に達していることを特徴とする請求項3記
    載のシード装置。
  5. 【請求項5】 前記弁取付けフランジは、弁取付けフラ
    ンジ内の洗浄通路が上部のシード計量弁に達する付近で
    スラリ通路と合流しているものである請求項3又は4記
    載のシード装置。
  6. 【請求項6】 前記弁取付けフランジの洗浄通路に、温
    水又は空気を供給する管路が連結され、該管路は上流側
    で温水管と空気管に分岐しており、温水管にはシード温
    水弁が、空気管にはシードエア弁が設けられていること
    を特徴とする請求項3、4又は5記載のシード装置。
  7. 【請求項7】 (1)結晶缶における糖液の吸込み工程
    時に、蒸気をシード蒸気弁からシード管へ導入してシー
    ド管の洗浄を行い、 (2)結晶缶における濃縮工程時に、シード弁から計量
    管内に満たされている温水を結晶缶内に吸い込ませ、 (3)起晶用意工程において、一定の粒径の粉糖及びア
    ルコールから調製されたシードスラリを計量管に供給
    し、所望の一定量の液面レベルに達したときに計量管へ
    のシードスラリの供給をストップし、 (4)結晶缶における起晶工程時に、シード弁を開にし
    て計量管内のシードスラリを結晶缶に供給開始し、計量
    管の定められた位置までシードスラリの液面レベルが降
    下した時点でシード弁を閉にする時点までの時間の起算
    を開始し、予め定められている時間に達した時点でシー
    ド弁を閉にすることにより、空気を吸い込まないで計量
    管内のシードスラリを完全に排出した状態で、結晶缶へ
    のシードスラリの供給をストップし、 (5)結晶缶内の結晶を成長させる育晶工程時に、シー
    ド温水弁から温水を供給することにより計量管に至る管
    路の洗浄を行い、計量管内に温水を貯留し、次いで、シ
    ードエア弁からエアを供給し、洗浄を行った管路の水滴
    をエアでフラッシングすることを特徴とするシード供給
    方法。
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