JP2563998Y2 - 水中ポンプ - Google Patents

水中ポンプ

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JP2563998Y2
JP2563998Y2 JP1995014693U JP1469395U JP2563998Y2 JP 2563998 Y2 JP2563998 Y2 JP 2563998Y2 JP 1995014693 U JP1995014693 U JP 1995014693U JP 1469395 U JP1469395 U JP 1469395U JP 2563998 Y2 JP2563998 Y2 JP 2563998Y2
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casing
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impeller
legs
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真 小林
信二 西守
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Ebara Corp
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  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】本考案は、主として工事用に
使用する水中ポンプに関し、モータ軸端にボルテックス
羽根車、即ち羽根車をポンプケーシングの後壁まで後退
させて前面に広い間隔を形成し、ポンプ運転時、該間隙
部の空間に発生する渦流と共に砂等の異物を搬出するよ
うにした羽根車を取付けた水中ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】主として工事用に使用される水中ポンプ
は、図7に示すように、吸込側にシュラウド(側板)を
有せず主板だけを有するセミオープン羽根車1が、モー
タ軸2の端部に取付けられ、中間ケーシング(ブラケッ
ト)と下部ケーシングを一体構造にしたポンプケーシン
グ3内に収容され、吸込側には、羽根車1の前端面と微
少の隙間S1 (1〜2mm)を保って吸込カバー4が取付
けられている。そして該吸込カバーの下方には、円筒形
のストレーナ5を介して底板6が、ボルト7によって取
付けられている。図中、8はメカニカルシール、9は潤
滑油である。運転時、羽根車1の回転により、ストレー
ナ5を通って吸込まれた流体は、羽根車1に昇圧され、
流路10を経て外部へ吐出されるようになっている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】上記した従来の水中ポ
ンプでは、次のような問題点があった。羽根車1の微少
な隙間S1 の調整が必要で、保守に時間がかかり、また
ポンプケーシング3内の流路10を製作するためには、
図8(b)に示すように、鋳造上中子10aが必要とな
ると共に、同図(a)に示すように、加工部分(図中、
記号▽の部分)も多く、造形上及び加工上、多大な労力
が必要となっていた。また、ポンプケーシング3を耐摩
耗性のあるゴム弾性体などで製作することは、形状的に
不可能であった。
【0004】また分解時、図9に示すように、吸込カバ
ー4を外しても、羽根車1がポンプケーシング3の内部
に奥深く内装されているので、羽根車交換の際、羽根抜
きが困難であり、特殊治具が必要であった。またポンプ
ケーシング3が摩耗し、ケーシング交換の際には、正常
なメカニカルシール8まで分解しなければならず、また
内部の潤滑油9も廃棄せねばならなかった。
【0005】本考案は、上記した各問題点を解決し、軽
量で耐久性がよく、且つ分解、組立が容易で、保守性と
生産性の良好な水中ポンプを提供することを目的として
いる。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本考案は、モータ軸端にボルテックス羽根車を取
付け、ポンプケーシングを中間ケーシングと下部ケーシ
ングとに分割し、下部ケーシングをゴム弾性体で構成す
るとともに上側オープン形状とした水中ポンプにおい
て、該下部ケーシングに複数個の脚を備え、該脚部を備
えた下部ケーシングはゴム弾性体で一体構成されてお
り、該脚を、下部ケーシング外周端まで延長し、該下
部ケーシング外周端を囲むようにしてストレーナを設け
ると共に、中間ケーシングをモータ下端に取付けるボル
トの頭を、下部ケーシング側へ突出させ、該下部ケーシ
ングに、前記ボルト頭が隙間狭く入り込むように凹部を
設けたことを特徴としている。
【0007】
【作用】本考案は、上記のように構成されており、下部
ケーシングをゴム弾性体で構成するとともに上側オープ
ン形状とし、該下部ケーシングに一体構造で複数個の脚
を設け、該脚を、下部ケーシング外周端まで延長し、該
下部ケーシング外周端を囲むようにしてストレーナを設
けたため、運転中、吸込口付近が負圧になっても、ゴム
弾性体からなる下部ケーシングの吸込口部がポンプ室内
部へ吸込まれるように変形するのが防止される。特に、
中間ケーシングをモータに取付けるボルトの頭を、下部
ケーシング側に設けた凹部に隙間狭く嵌合させているの
で、下部ケーシングの膨張変形が防止される。このよう
に下部ケーシングの変形が防止されるので、該下部ケー
シングと中間ケーシングとのシール部からの漏れが防止
される。
【0008】また、ポンプ運転時、流体はストレーナを
通過した後、互いに間隔を隔てて突設された複数個の脚
の間及び下部ケーシング外面と底板の上面とで形成され
た吸込流路を経て羽根車吸込口へ導かれるが、該羽根車
は、主板を中間ケーシングに近接させるように後退さ
せ、前面に広い間隔を形成したボルテックス型に形成さ
れているので、運転時、該羽根車の前面の広い間隙部に
発生する渦流と共に砂等の異物が搬出されるので、羽根
車の摩耗は軽減される。
【0009】
【実施例】次に、本考案の実施例を図面と共に説明す
る。図1(a)は、本考案の一実施例を示す水中ポンプ
の縦断面図であって、図中、図7に記載した符号と同一
の符号は同一ないし同類部分を示すものとする。図1
(a)において、ポンプケーシングは中間ケーシング
(ブラケット)11と下部ケーシング12とに分割さ
れ、中間ケーシング11は、モータ13に、ボルト14
によって、ボルト頭14aを下部ケーシング12上面に
形成された凹部12aに隙間を狭くして埋め込むように
して取付けられており、下部ケーシング12は、従来の
吸込カバー4(図7)と一体になっていて、ゴム弾性体
で構成されている。
【0010】また、該下部ケーシング12の下側(下
面)には、該下部ケーシングと一体構成の複数個の脚1
5が、図3に示すように、放射方向に、該下部ケーシン
グ12の外周端12bに達するまで延長して突設されて
いる。上記脚15及び下部ケーシング12の外周12c
に内接してストレーナ16が、下部ケーシング12の側
面全体を囲むようにして取付けられており、該ストレー
ナ16と下部ケーシング12を下側より支える底板17
の下方より、ボルト18が、脚15と下部ケーシング1
2の穴18aを貫通して延び、中間ケーシング11にね
じ込まれ、これにより下部ケーシング12、ストレーナ
16、底板17を一括して取付けるようになっている。
【0011】上記中間ケーシング11と下部ケーシング
12とによって形成されたポンプケーシング室内には、
ボルテックス羽根車20が、その主板を中間ケーシング
11の内面近くまで後退させ、該羽根車20の前面(図
で下面)に広い間隙S2 を形成して取付けられており、
ポンプ運転時、上記間隙S2 部の空間に発生する渦流と
共に砂等の異物を搬出するようにして羽根車20の摩耗
を少なくしたいわゆるボルテックスポンプを形成してい
る。なお、図中、19は、ボルト18の貫通穴18aに
挿入されたスリーブで、該ボルト18の締付けによるゴ
ム弾性体からなる下部ケーシング12と脚15の締代を
調節するようになっている。また21は、エアロック防
止用の羽根車止めナットである。
【0012】次に、作用について説明する。一般に、下
部ケーシング12をゴム弾性体で形成したものをポンプ
運転すると、ケーシング内縦断面の圧力分布は、図5
(a)に示すように、吸込部31は負圧、ポンプ内外周
32は正圧となる。これにより、ゴム弾性体ケーシング
12は、同図(b)のように、吸込口12d部がポンプ
室内へ吸込まれ、ポンプ外壁12eは外側へ押され、吸
込口12dが羽根車20に当ったり、外壁12eの変形
により、ポンプ内の揚液が外部へ、矢印33のように、
漏れる現象が生じる。そこで、変形防止のために、特殊
配合材を添加してゴム硬度を高くしたり、ケーシングの
肉厚を極端に厚くしたりすることが考えられるが、一般
に知られているように、硬度が上がると耐摩耗性が低下
し、また肉厚を増すと重くなり、材料費がかさむ結果と
なる。
【0013】これに対し、上記本実施例のものでは、ゴ
ム弾性体ケーシング12の下側に放射状の複数個の脚1
5を、下部ケーシング12の外周端12bまで延長して
一体に突設し、且つ下部ケーシング12を底板17と中
間ケーシング11とで上下に挟み込んで固定しているの
で、同図(c)に示すように、吸込口12d部が矢印f
のようにポンプ内部へ吸込まれるのを防止する矢印f′
の力が働く。
【0014】一方、下部ケーシング12の外周12c
トレーナ16が接して、下部ケーシング12側面全
体を囲んでいるので、該ストレーナ16が、ケーシング
内圧膨張力Fを受け止め、反作用F′により該ケーシン
グ12の変形を防止している。これらの変形防止作用に
より、下部ケーシング12と中間ケーシング11のシー
ル部34からの漏れを防止している。
【0015】更に、下部ケーシング12の締付ボルト1
8が、下部ケーシングの貫通穴18aを通って中間ケー
シング11にねじ込まれているので、該ボルト18がポ
ンプ内圧膨張を内部で防止している。また、中間ケーシ
ング11とモータ13との取付けボルト14が下部ケー
シング12側へ突出し、下部ケーシング凹部12aにボ
ルト頭14aが、図1(b)に拡大して示すように、隙
間S3 を狭くして挿入(嵌合)されているので、ケーシ
ング12の膨張変形を防止している。
【0016】他方、下部ケーシング12の下側に一体に
形成された複数個の脚15の間15a及び下部ケーシン
グ外面12fと底板17の上面17aとで吸込流路を形
成しているので、ポンプ運転時、下部ケーシング12外
周に配設されたストレーナ16全体が有効吸込面積にな
る。且つ該ストレーナ16は、前記したようにケーシン
グ膨張補強材として下部ケーシング全体を囲んでいるの
で、ストレーナ外径寸法(有効面積)が大きくとれ、ご
み等による目詰まりがあっても有効面積に余裕があるの
で、ポンプの性能低下がない。
【0017】次に、当該水中ポンプの分解組立時には、
図6に示すように、ケーシング締付ボルト18を外すの
みで、底板17、下部ケーシング12、ストレーナ16
が分解でき、上記部品を外すと、羽根車20の全体が点
検できる。また、該羽根車20の交換の際には、羽根車
主板の裏側に、図示のように市販のプーリー抜き工具Y
を差し込み、矢印方向に下方へ引き下げることにより、
簡単に該羽根車20を抜くことができる。
【0018】また、下部ケーシング12の摩耗交換を、
メカニカルシール8を分解することなく、また潤滑油9
を廃却することなく行うことができる。また、組立に際
しては、中間ケーシング11の取付ボルト頭14aが下
部ケーシング12の凹部12aへインロー(嵌合)とな
ってかみ合い、締付ボルト18の中間ケーシング11へ
の位置合わせを簡単に行うことができるので、組立時間
が短縮される。
【0019】_下部ケーシング12は上側が開放された
オープン形状になっているので、鋳造上、中子が不要
で、生産性が向上する。且つケーシングに付着したスケ
ール落しが、図4(b)に示すように、スケール落し用
工具Xにより上側より流路全体に対して行うことがで
き、また下部ケーシング12が単体としてモータ13よ
り外れるので、取扱いも簡単となる。
【0020】底板17、ボルト14,18、ストレーナ
16等の標準部品を利用してゴム弾性体の中間ケーシン
グ12の内圧膨張変形を防止することができて耐圧構造
とすることができ、これによりゴム弾性材料硬度を比較
的軟らかくすることができるので、耐摩耗性を向上させ
ることができる。また、軽量化も計られる。
【0021】ポンプケーシングを中間ケーシング11と
下部ケーシング12の分割構造としたことにより、羽根
車20の点検と交換作業が容易で、ケーシングの取扱い
が簡単になり、またケーシング交換時、メカニカルシー
ル8への影響がなく、保守が容易である。
【0022】上記した実施例において、下部ケーシング
12の下側に突設される脚15を、放射状に設けた構造
について説明したが、該脚は、外端部が下部ケーシング
の外周端12bまで延長され、且つ互いに間隔を隔てて
配置され、流体をポンプ吸込口へ導くものであればよ
く、必ずしも放射方向でなくてもよい。
【0023】
【考案の効果】以上説明したように、本考案によれば、
次のような効果が奏される。ポンプケーシングを中間ケ
ーシングと下部ケーシングとに分割したことにより、羽
根車の点検・交換が容易となり、ケーシングの取扱いが
簡単になり、また、ケーシング交換時、メカニカルシー
ルへの影響がなく、保守が容易となる。
【0024】分割された下部ケーシングを上側オープン
形状としたことにより、鋳造中子が不要で且つ機械加工
不要のゴム弾性体成形ケーシングが製作可能となり、こ
れにより生産性を向上させることができる。
【0025】下部ケーシングをゴム弾性体で構成すると
ともに上側オープン形状とし、該下部ケーシングに一体
構造で複数個の脚を設け、該脚を、下部ケーシング外周
端まで延長し、該下部ケーシング外周端に内接して下部
ケーシング外周を囲むようにしてストレーナを設けたた
め、ストレーナ等の標準部品を利用してポンプケーシン
グを耐圧構造とすることができる。従って、下部ケーシ
ングをゴム弾性体で構成しても十分な耐圧構造とするこ
とができるので、該ゴム弾性体の硬度を比較的軟らかく
することができ、従って、下部ケーシングをゴム弾性体
で構成することにより、ケーシングの耐摩耗性が向上
し、且つ軽量化が可能となる。
【0026】中間ケーシングをモータ下端に取付けるボ
ルト頭を、下部ケーシングの凹部へ嵌合させるようにす
ることにより、下部ケーシングの膨張変形を防止するば
かりでなく、組立時において下部ケーシング用締付ボル
トの中間ケーシングへの位置合わせを簡単に行うことが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は本考案の一実施例を示す水中ポン
プの縦断面図であり、図1(b)は図1(a)の要部拡
大断面図である。
【図2】下部ケーシングの上面図である。
【図3】下部ケーシングの底面図である。
【図4】図4(a)及び(b)は弾性体製下部ケーシン
グの説明図である。
【図5】図5(a)(b)及び(c)は作用説明図であ
る。
【図6】本考案の水中ポンプの分解時の説明図である。
【図7】従来例の水中ポンプの縦断面図である。
【図8】図8(a)及び(b)は従来例のポンプケーシ
ングの製作時の説明図である。
【図9】従来例の水中ポンプの分解時の説明図である。
【符号の説明】
2 モータ軸 11 中間ケーシング 12 下部ケーシング 12a 凹部 12b 下部ケーシング外周端 12c 下部ケーシング外周 13 モータ 14 ボルト 14a ボルト頭 15 脚 16 ストレーナ 17 底板 18 ボルト 20 ボルテックス羽根車

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モータ軸端にボルテックス羽根車を取付
    け、ポンプケーシングを中間ケーシングと下部ケーシン
    グとに分割し、下部ケーシングをゴム弾性体で構成する
    とともに上側オープン形状とした水中ポンプにおいて、
    該下部ケーシングに複数個の脚を備え、該脚部を備えた
    下部ケーシングはゴム弾性体で一体構成されており、
    を、下部ケーシング外周端まで延長し、該下部ケー
    シング外周端を囲むようにしてストレーナを設けると共
    に、中間ケーシングをモータ下端に取付けるボルトの頭
    を、下部ケーシング側へ突出させ、該下部ケーシング
    に、前記ボルト頭が隙間狭く入り込むように凹部を設け
    たことを特徴とする水中ポンプ。
JP1995014693U 1995-12-27 1995-12-27 水中ポンプ Expired - Lifetime JP2563998Y2 (ja)

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Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003081392A (ja) * 2001-09-14 2003-03-19 Hoshizaki Electric Co Ltd 飲料供給装置
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JPH081681U (ja) 1996-12-24

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