JP2563308Y2 - 電磁波シールドパッキン材 - Google Patents

電磁波シールドパッキン材

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JP2563308Y2
JP2563308Y2 JP1991025714U JP2571491U JP2563308Y2 JP 2563308 Y2 JP2563308 Y2 JP 2563308Y2 JP 1991025714 U JP1991025714 U JP 1991025714U JP 2571491 U JP2571491 U JP 2571491U JP 2563308 Y2 JP2563308 Y2 JP 2563308Y2
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silicone rubber
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勇 島崎
豊 竹渕
健司 高山
文夫 河野
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Shin Etsu Polymer Co Ltd
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Shin Etsu Polymer Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は各種電子電気機器、とく
にはこれらのプラスチックハウジングに組み込んで、そ
の放射または吸収による電磁波ノイズの障害を除去す
る、弾性と気密性と成形性に優れた電磁波シールドパッ
キン材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電子機器や計測機器のハウジング
自体を金属製のものとしたり、プラスチック製のハウジ
ングの表面に金属や導電塗層などを設けたりして、電磁
波を遮蔽することはよく知られている。近年、電子機器
の小型化、軽量化の進展とコストの低減への要求からプ
ラスチック製ハウジングの需要が拡大し、それにつれて
シールド材への要望も増大してきている。各種材料にシ
ールド機能を付与する技術には、1)導電塗料の塗布、
2)金属の溶射、3)金属箔の貼り付け、4)蒸着、ス
パッタリング、イオンプレーティング法による付着、
5)金属片、金属網、編組品による被覆、6)導電性ゴ
ムコンパウンドを用いた成型などが知られている。これ
らの内、5)の方法はシールド効果に最も優れている
が、加工性と加工精度に劣り組立性、小型化に難点があ
る。また導電ゴムは加工性、弾性に優れているので機器
への組立性がよいが、シールド効果に劣っている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】そこで、本考案は加工
性、弾性に優れているので機器への組立性がよく、同時
にシールド効果に優れた電磁波シールドパッキン材を提
供しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち、本考案による
電磁波シールドパッキン材は導電性シリコーンゴム
、天然もしくは合成繊維またはこれらの混合物からな
る素材中に金属もしくはカーボンを含有している導電性
不織布、前記素材を用いた不織布が金属メッキされてい
る導電性不織布、または金属もしくはカーボンを含有し
ているか金属メッキされている前記素材を用いた不織布
がシリコーンゴムラテックス中で含浸・硬化されている
導電性不織布とを、交互に重ね合わせて積層してなるも
のである。本考案は上記構成としたことにより、電磁波
シールドパッキン材としての要求に適った十分なシール
ド効果と、クッション性と気密性に優れたゴム弾性体と
しての特性とを、併せ持たせることに成功したものであ
る。
【0005】以下、本考案を例示した図面に基づいてさ
らに詳細に説明する。図1は本考案の第1の実施態様に
係り、導電性不織布1の表裏両面に導電性シリコーンゴ
ム2、2を配して積層した電磁波シールドパッキン材3
を部分破断斜視図で示すものである。図2は本考案の第
2の実施態様に係り、導電性シリコーンゴム2の表裏両
面に、導電性不織布1、1を配して積層した電磁波シー
ルドパッキン材4を斜視図で示すものである。図3は本
考案の第3の実施態様に係り、図2に示した電磁波シー
ルドパッキン材4の導電性不織布1、1の両側面に、さ
らに絶縁性シリコーンゴム5、5をそれぞれ配して積層
した電磁波シールドパッキン材6を斜視図で示すもので
ある。図4は本考案の第4の実施態様に係り、図2に示
した電磁波シールドパッキン材4の一方の面に、図1に
示した電磁波シールドパッキン材3を配すると共に、前
記電磁波シールドパッキン材4の他方の面に、導電性シ
リコーンゴム2を配して積層した電磁波シールドパッキ
ン材7を斜視図で示すものである。
【0006】これらの図から明らかなように、本考案の
電磁波シールドパッキン材は、導電性シリコーンゴムと
導電性不織布と任意の枚数を交互に重ね合わせて積
層してなるものである。この積層物は両側の材料を、導
電性シリコーンゴム、導電性不織布またはこの組み合わ
せとすることができるほか、この積層物にさらに絶縁性
シート材を任意の数および場所で重ね合わせたものとす
ることもでき、それぞれ目的に応じて任意に選択され
る。上記導電性シリコーンゴムとしては、カーボンブラ
ックなどの導電性付与剤をシリコーンゴム中に分散配合
したものなどが挙げられる。他方、導電性不織布には、
天然もしくは合成繊維またはこれらの混合物からなる素
材中に金属もしくはカーボンを含有している不織布か、
または前記素材を用いた不織布が金属メッキされている
不織布が用いられ、この具体例としてポリエチレンテレ
フタレート繊維と芳香族ポリアミド樹脂とからなる不織
布にニッケルメッキを施した導電性不織布が挙げられ
る。また、導電性不織布として、金属もしくはカーボン
を含有しているか金属メッキされている、上記素材を用
不織布をシリコーンゴムラテックス中に含浸し硬
化させたものを用いると、弾性に富む電磁波シールドパ
ッキン材が得られるので特に好適である。
【0007】本考案の電磁波シールドパッキン材の他の
製造方法としては、導電性シリコーンゴムをポリエチレ
ンテレフタレート上にシート状に分出し成形して、この
上にさらに上記導電性不織布をラミネートするか、また
は熱プレスにより加圧成形して積層する方法、シート状
導電性シリコーンゴムを上記導電性不織布上に直接分
出しして、これを熱プレスにより加圧成形して積層する
方法、シート状に成形した導電性シリコーンゴムに導電
性接着剤を塗布して上記導電性不織布を貼り合わせ
着積層する方法などが挙げられる。
【0008】
【作用】1)本考案の電磁波シールドパッキン材は、導
電性シリコーンゴム単独のものと比べて、導電率が数十
倍も高く、導電性シリコーンゴムとの合成抵抗を低減し
体積抵抗を約1/10にするので、シールド性能の向上に
寄与する。 2)導電性不織布として繊維状物を不織布とした後、こ
れをシリコーンゴムラテックス中に含浸し硬化させたも
のを用いると、全体がゴム状弾性を示す電磁波シールド
パッキン材が得られる。 3)導電性シリコーンゴムはその粘着性により回路
接触・接着性が向上し接触抵抗を低減する。
【0009】
【実施例】次に、本考案の具体的態様を実施例により説
明する。導電性不織布としてメタフリーゼ(日本バイリ
ーン社製、商品名、ポリエチレンテレフタレート繊維と
芳香族ポリアミド繊維とからなる不織布の表面をニッケ
ルメッキしたもの)を用い、この両面に導電性シリコー
ンゴムを重ね合わせ、加熱プレスして図1に示したのと
同様の電磁波シールドパッキン材を作製した。使用した
導電性シリコーンゴムと本考案の電磁波シールドパッキ
ン材との電気抵抗およびシールド効果を測定したとこ
ろ、表1に示す結果が得られた。
【0010】
【表1】
【0011】
【考案の効果】本考案の電磁波シールドパッキン材によ
れば、 1)導電性シリコーンゴムの単独使用の場合に比べて、
導電率が数十倍も高く、導電性シリコーンゴムとの合成
抵抗が低減され、体積抵抗約1/10となるので、シー
ルド効果が格段に向上する。 2)導電性シリコーンゴムと、天然もしくは合成繊維ま
たはこれらの混合物を素材として用いた導電性不織布と
を、交互に重ね合わせて積層したもののため、圧縮に対
する弾性に富み機器への組込みが容易になるほか、シリ
コーンゴムを使用しているので圧縮特性(圧縮永久歪)
がよく気密性が長時間保てる。 3)切削性がよく、成形方法を工夫することで各種形状
の加工が容易となり、軽薄短小化を目指せる。 4)加工精度がよく、また上記導電性不織布との積層品
のため、伸びが少なく取扱性がよく、小型精密機器への
組込みに適する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1の実施態様についての部分破断斜
視図である。
【図2】本考案の第2の実施態様についての斜視図であ
る。
【図3】本考案の第3の実施態様についての斜視図であ
る。
【図4】本考案の第4の実施態様についての斜視図であ
る。
【符号の説明】
1…導電性不織布、2…導電性シリコーンゴム、3、
4、6、7…電磁波シールドパッキン材、5…絶縁性シ
リコーンゴム。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 河野 文夫 長野県塩尻市大字広丘堅石2146番地5 第二しなのポリマー株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−238698(JP,A) 実開 昭62−14797(JP,U) 実開 昭56−63099(JP,U) 実公 平2−3678(JP,Y2)

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性シリコーンゴムと、天然もしくは合
    成繊維またはこれらの混合物からなる素材中に金属もし
    くはカーボンを含有している導電性不織布、前記素材を
    用いた不織布が金属メッキされている導電性不織布、ま
    たは金属もしくはカーボンを含有しているか金属メッキ
    されている前記素材を用いた不織布がシリコーンゴムラ
    テックス中で含浸・硬化されている導電性不織布とを
    交互に重ね合わせて積層してなることを特徴とする電磁
    波シールドパッキン材。
JP1991025714U 1991-03-25 1991-03-25 電磁波シールドパッキン材 Expired - Lifetime JP2563308Y2 (ja)

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