JP2562974B2 - 積層フィルムおよびその製造方法 - Google Patents
積層フィルムおよびその製造方法Info
- Publication number
- JP2562974B2 JP2562974B2 JP2005214A JP521490A JP2562974B2 JP 2562974 B2 JP2562974 B2 JP 2562974B2 JP 2005214 A JP2005214 A JP 2005214A JP 521490 A JP521490 A JP 521490A JP 2562974 B2 JP2562974 B2 JP 2562974B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- film
- laminated
- weight
- polypropylene
- fatty acid
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Laminated Bodies (AREA)
Description
しに強固に未延伸プロピレンフィルムに積層した、滑り
性、耐ブロッキング性が良好な包装用フィルムとして好
適な積層フィルムおよびその製造方法に関するものであ
る。
ィルムと言う。)は機械的性質、化学的性質、水蒸気バ
リヤ性等に優れているため広く包装用途に利用されてい
る。
ン、脱溶剤臭、衝撃力向上あるいは低温ヒートシール性
を目的として、ポリエチレン(以下PEと言う。)を積層
することが行なわれている。しかしながら、CPPフィル
ムに対するPEフィルムの接着性が極めて悪いため、接着
性を向上させる目的で各種ポリマーをアンカーコーティ
ングすることが試みられていた。しかし、これら従来の
アンカーコーティングした後の塗膜は粘着性を有してお
り、したがってCPPフィルム上にコーティングした後ロ
ールに巻取られる工程において、ブロッキングを起して
エクストルージョンラミネートする際などに巻き戻しを
困難にするものであった。またCPPフィルムにコーティ
ングした後巻取ることなく直ちにエクストルージョンラ
ミネートする工程をとると、ロールと該フィルムとの粘
着によってラミネートすることが困難となる欠点があっ
た。さらにアンカーコーティングは有機溶剤を使用する
ため、溶剤がバインダー中に残存しやすい欠点を有する
ことからコーティング速度を上げることができず、更に
乾燥後もなお有機溶剤臭が残り食品包装等の規制の厳し
い用途等には使用できないのが実情であった。
したアンカーコーティングをすることなく、経済的にか
つ実質的に経日変化のない安定した接着力を有する、CP
Pフィルムと未延伸PE系フィルムの積層体を提供せんと
するものである。
(A)0.005〜0.13重量%と平均粒子径2〜10μmの無
機滑剤(B)0.01〜0.4重量%が混合されており、
(A)と(B)の混合比(A)/(B)が1.25〜0.40で
ある未延伸ポリプロピレンフィルムにおいて、該ポリプ
ロピレンフィルムの少なくとも片面の窒素原子/炭素原
子の原子構成比が0.005〜0.1を満足する面上にポリエチ
レン系樹脂が積層されていることを特徴とする積層フィ
ルム。
(A)0.005〜0.13重量%と平均粒子径2〜10μmの無
機滑剤(B)0.01〜0.4重量%を混合し、(A)と
(B)の混合比(A)/(B)が1.25〜0.40の未延伸ポ
リプロピレンフィルムとした後、該ポリプロピレンフィ
ルムの少なくとも片面を窒素ガス雰囲気下でコロナ放電
処理した後、該処理面上に270〜330℃にて溶融したポリ
エチレン系樹脂を加圧積層してなることを特徴とする上
記(1)項記載の積層フィルムの製造方法である。
使用されているポリプロピレンホモポリマー、エチレン
あるいはブテン−1等に代表されるプロピレン以外のα
−オレフィンとプロピレンの共重合ポリマーおよびエチ
レン、ブテン−1で代表されるα−オレフィンの単独重
合体や共重合体をポリプロピレンに対して50%を超えな
い範囲でブレンドしたブレンドポリマーである。CPPフ
ィルムの厚みは特に限られるものではないが15〜150μ
mが好ましい。
1つ以上の不飽和基を有する脂肪酸アミドで、オレイル
アミド、エルシルアミド等がある。これらの不飽和脂肪
酸アミドのポリプロピレンに対する添加量は0.005〜0.1
3重量%、好ましくは0.007〜0.10重量%である。不飽和
脂肪酸アミドの添加量が0.005重量%未満であると滑り
性、耐ブロッキング性が悪く、0.13重量%を超えるとCP
Pフィルムにポリエチレンと溶融加圧積層した後の接着
力が弱く、かつ滑り性にも問題が出るため実用に供しな
いものとなる。
m、好ましくは3〜8μmである。2μm未満では滑り
性改良の効果が小さいし、10μmを超えるとCPPフィル
ムの外観が悪くなるばかりでなく、ロ圧上昇に供なう製
膜性が問題となる。また、該滑り剤の混合量は、0.01〜
0.4重量%、好ましくは0.05〜0.3重量%である。0.01重
量%未満では滑剤効果が小さいし、0.4重量%を超える
とCPPフィルムの外観が悪くなる。不飽和脂肪酸アミド
(A)と平均粒子径2〜10μmの無機滑剤(B)の混合
比(A)/(B)は1.25〜0.40、好ましくは1.1〜0.5で
ある。
アミドのブリードアウト量が多くなるためか、CPPフィ
ルムに対するPE系フィルムの接着力が低下する。また、
(A)/(B)の値が0.40未満になると、不飽和脂肪酸
アミドのブリードアウト量が少なくなりすぎるためか、
CPPフィルムの滑り性が悪くなる。
押出し積層において、CPPフィルムとPE系樹脂フィルム
間の接着力と、CPPフィルムの滑り性を満足するために
は、(A)/(B)は1.25〜0.40の範囲内であることが
必須となる。
ィルム層のいずれか、または両層に、必要に応じて酸化
防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、顔料、染料、帯電防
止剤などの通常添加する添加剤を本発明の特性をそこな
わない範囲で添加してもよい。
る窒素原子Nの数と炭素原子Cとの比、すなわちN/Cは
0.005〜0.1、好ましくは0.01〜0.05でなければならな
い。この範囲より小さい場合は積層するポリエチレン系
樹脂との接着力強度が劣り、この範囲を超える場合は、
CPPフィルムの滑りが非常に悪くなるため巻取り工程等
での作業性が劣り、フィルムにシワが発生したり、フィ
ルムのブロッキングが起ったりする。
方法による値を言う。
を用い、次の条件で測定した。
ギー値を1202.0eVに合せた。
面積比を(窒素原子数/炭素原子数の数)の比、つまり
N/Cの値とした。
リエチレン樹脂であり、低密度ポリエチレン、中密度ポ
リエチレンおよび線状低密度ポリエチレンが好ましい。
またポリエチレンの特性を大きく変えない範囲内で、炭
素数が3〜10のαオレフィンを共重合しても、また該α
オレフィンの単独重合体や共重合体をポリエチレンに対
して30%を超えない範囲でブレンドしてもよい。
ィルム表面上に押出ラミネートする溶融ポリエチレン樹
脂の温度は270〜330℃、好ましくは290〜320℃である。
270℃未満では積層後の接着力が弱く、330℃を超えると
積層が難しい。
なければならない。加圧プレスを行なわないと、CPPフ
ィルムとPEフィルムの層間に気泡を含んでしまったりし
て外観の悪いフィルムとなってしまうのみでなく、CPP
フィルムとPEフィルム間の接着力も安定しない。ロール
プレスの圧力は、線圧で0.5〜1.5kg/cmが好ましい。な
お、用途に応じて本積層フィルムの他方のPEフィルム面
にアンカーコート層を介して二軸延伸ポリプロピレンフ
ィルム、二軸延伸ポリエステルフィルム、あるいは二軸
延伸ナイロンフィルムが積層されてもよい。
が、これに限定されるものではない。
脂肪酸アミドおよび無機滑剤を添加混合した後、押出機
で溶融混合してペレット化する。配合したポリプロピレ
ンペレットをTダイを有する押出機に供給し押出した
後、冷却固化させてCPPフィルムを巻取る。巻取ったフ
ィルムを窒素ガス雰囲気中に置き、フィルム温度20〜10
0℃、好ましくは20〜50℃に保ち、その特定表面に印加
電気エネルギー3000〜6000J/m2、好ましくは4000〜5500
J/m2でコロナ放電処理をし巻取る。このような方法によ
って、N/Cを特定範囲にある表面フィルムとすることが
できる。一方、Tダイを有する押出しラミネート機に上
記の表面処理フィルムをセットし巻出す。押出機ホッパ
ーにポリエチレン系樹脂を供給し、270℃以上の温度で
溶融して巻出したCPPフィルムの処理面上にラミネート
する。ラミネートすると同時にプレスロールにて加圧冷
却後巻取り、積層体を得る。
を入れる袋あるいは袋を構成する積層体の一部等包装用
途に好ましく使用することができる。
系フィルムをアンカーコート剤なしで十分な強度を有す
る積層体としたことにより、溶剤臭のない、衛生性に優
れた積層体が得られる。
り経済的に極めて有利に積層体を得ることができる。
利用価値が高い。
(ニチバン株式会社製)を貼合せ、300mm/minのスピー
ドにて180゜剥離した時の剥離強度(g/15mm幅)で示
し、500g/15mm幅以上を良好範囲とした。
月後にPE系樹脂のラミネートを行なった2種類の積層フ
ィルムについて実施した。すなわち、直後とはCPPフィ
ルム表面に表面処理後3日以内にPE系樹脂のラミネート
を行なった積層体であり、4ケ月後とはCPPフィルム表
面処理後4ケ月間室温放置したサンプルにPE系樹脂のラ
ミネートを行なった積層体である。
の表面処理面/非処理面)、1kgの荷重を載せ、単位面
積当りの荷重18g/cm2における動摩擦係数で示し、0.08
〜0.30の範囲を良好とした。
タ(株)・放射型温度計を用いて測定した。
た。
2g/10分、アイソタクチック度97.3%)に表1の割合
で、分子内に不飽和基を有する脂肪酸アミド(オレイル
アミド、エルシルアミド)、ステアリルアミドおよび日
本エアロジル(株)製エアロジル、富士ディヴィソン化
学(株)製サイロイドを混合ブレンド後、2軸ペレタイ
ザーにてペレタイズする。Tダイ(スリット間隙1.0m
m)を有する40mmφ押出機に供給し、設定温度280℃に
て、表面温度40℃の冷却ドラム上にキャスト、固化させ
て40μm厚みのCPPフィルムを得た。このフィルムを窒
素雰囲気中に置き、1000〜6000J/m2の電気エネルギー量
でフィルム片面(A面)をコロナ放電処理した。電気エ
ネルギー量の変更により、N/C値が表1のごとく各種異
なるフィルムを作ることができた。
出機から巻出し、表1の樹脂温度にてポリエチレン樹脂
(“スミカセン"L−705:住友化学株式会社製)を押出ラ
ミネートした。ラミネート直後、プレスロールにてCPP
と溶融PEを冷却ドラム上で加圧、冷却し固化した後、巻
取った。
月間室温放置したサンプルを用いてもPEとの接着力はフ
ィルム切れを起す程強固であり、フィルムの滑りも実用
上まったく問題のない物であった。
ドを添加した比較例1は、ラミネートしたPEとの接着力
が弱く実用に供しない物であった。
囲を超えて多量に混合し、[A]/[B]値が1.5と大
きい比較例2は、ラミネートしたPEとの接着力が弱く実
用に供しない物であった。N/Cの値が発明範囲未満であ
る比較例3もラミネートしたPEとの接着力が弱かった。
不飽和基を含む脂肪酸アミドを発明範囲未満混合し、無
機滑剤の平均粒子径が0.6μmである比較例4は、PEと
の接着力は充分であったが、滑り性が悪く実用に供しな
い物であった。[A]/[B]の値が0.33と小さく、無
機滑剤[B]の平均粒子径が12μmと大きく、押出ラミ
ネート時の樹脂温度が260℃と低い比較例5は、ラミネ
ートしたPEとの接着力が弱いばかりでなく、CPPフィル
ムの滑り性も悪かった。
比較例6は、CPPフィルムの滑り性が極めて悪かった
し、押出ラミネート時にロールプレスで加圧しない行程
を用いたため、ラミネート時に積層間に気泡を含んだり
して外観の悪い不安定な積層体となるため、接着力のば
らつきの大きな実用に供しない積層体しか得ることがで
きなかった。
Claims (2)
- 【請求項1】結晶性ポリプロピレンに不飽和脂肪酸アミ
ド(A)0.005〜0.13重量%と平均粒子径2〜10μmの
無機滑剤(B)0.01〜0.4重量%が混合されており、
(A)と(B)の混合比(A)/(B)が1.25〜0.40で
ある未延伸ポリプロピレンフィルムにおいて、該ポリプ
ロピレンフィルムの少なくとも片面の窒素原子/炭素原
子の原子構成比が0.005〜0.1を満足する面上にポリエチ
レン系樹脂が積層されていることを特徴とする積層フィ
ルム。 - 【請求項2】結晶性ポリプロピレンに不飽和脂肪酸アミ
ド(A)0.005〜0.13重量%と平均粒子径2〜10μmの
無機滑剤(B)0.01〜0.4重量%を混合し、(A)と
(B)の混合比(A)/(B)が1.25〜0.40の未延伸ポ
リプロピレンフィルムとした後、該ポリプロピレンフィ
ルムの少なくとも片面を窒素ガス雰囲気下でコロナ放電
処理した後、該処理面上に270〜330℃にて溶融したポリ
エチレン系樹脂を加圧積層してなることを特徴とする請
求項(1)記載の積層フィルムの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005214A JP2562974B2 (ja) | 1990-01-12 | 1990-01-12 | 積層フィルムおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005214A JP2562974B2 (ja) | 1990-01-12 | 1990-01-12 | 積層フィルムおよびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03208646A JPH03208646A (ja) | 1991-09-11 |
JP2562974B2 true JP2562974B2 (ja) | 1996-12-11 |
Family
ID=11604941
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005214A Expired - Fee Related JP2562974B2 (ja) | 1990-01-12 | 1990-01-12 | 積層フィルムおよびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2562974B2 (ja) |
-
1990
- 1990-01-12 JP JP2005214A patent/JP2562974B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03208646A (ja) | 1991-09-11 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4294889A (en) | Resin compositions and heat-sealable composite biaxially-stretched films | |
US4769418A (en) | Propylene polymer film | |
US5364704A (en) | Nonsealable, matt, hazy, biaxially oriented multilayer polyolefin film, method of producing it, and its use | |
DE4426456A1 (de) | Verbundfolien und Verfahren zu ihrer Herstellung | |
US9669607B2 (en) | Biaxially oriented polypropylene film with low moisture vapor transmission rate | |
JP2002309023A (ja) | ガスバリア性フィルムの製造方法 | |
DE69820627T2 (de) | Kondensationsbeständiger verpackungsfilm | |
JPH0892428A (ja) | ポリオレフィン系樹脂組成物 | |
JPS6150974B2 (ja) | ||
JPS6021063B2 (ja) | ポリプロピレン系積層フイルム | |
JPS6143676A (ja) | 接着剤組成物 | |
JP2562974B2 (ja) | 積層フィルムおよびその製造方法 | |
GB2049707A (en) | Olefin resin compositions and heat-sealable composite biaxially- stretched films | |
JPS6147167B2 (ja) | ||
JP2001071431A (ja) | 多層延伸ポリプロピレン系フィルム | |
JPS6237664B2 (ja) | ||
CA2167536A1 (en) | Adhesive film | |
JP4604680B2 (ja) | ガスバリア性積層フィルム | |
JPS62232448A (ja) | プロピレン共重合体フイルム | |
JP3470350B2 (ja) | 金属蒸着用フィルムおよび積層フィルム | |
JPH0533143B2 (ja) | ||
JP2006021450A (ja) | 帯電防止性を有するガスバリア性フィルムおよびそれからなる袋 | |
JP3148369B2 (ja) | スリップ性の改良された多層フィルム | |
JP2907935B2 (ja) | 金属蒸着プラスチツクフイルム | |
JPS5949963A (ja) | 蒸着フイルム |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080919 Year of fee payment: 12 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090919 Year of fee payment: 13 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |