JP2562454Y2 - 筒状ワーク用バリ取りブラシ装置 - Google Patents

筒状ワーク用バリ取りブラシ装置

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JP2562454Y2
JP2562454Y2 JP3736992U JP3736992U JP2562454Y2 JP 2562454 Y2 JP2562454 Y2 JP 2562454Y2 JP 3736992 U JP3736992 U JP 3736992U JP 3736992 U JP3736992 U JP 3736992U JP 2562454 Y2 JP2562454 Y2 JP 2562454Y2
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隆 多賀谷
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株式会社ユニシアジェックス
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  • Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、例えば燃料噴射弁用ハ
ウジングの製造仕上げ段階に好適に用いられる筒状ワー
ク用バリ取りブラシ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ここで、図6ないし図8に従来技術につ
いて説明する。
【0003】まず、筒状ワークとしてのハウジングを構
成部品とする燃料噴射弁を図6に基づいて説明する。
【0004】図中、1は段付筒状に形成された噴射弁本
体、2は該噴射弁本体1を構成し、ステンレス材により
外周面に環状段部が形成された有底筒状の筒状ワークと
してのハウジングを示し、該ハウジング2は径方向に燃
料流通口3が形成された中空の外筒部2Aと、該外筒部
2Aの軸方向上端側に形成された閉塞部となる蓋部2B
と、該蓋部2Bの中心に貫通するようにして内周側に向
けて突出形成された中空筒状の突出部となるコア部2C
と、該コア部2Cと対向し、前記蓋部2Bから外側に突
出した筒状突出部2Dとからなる。また、前記ハウジン
グ2の開口部の内周側には、後述するホルダ4の上端面
4Aが当接される環状段部2Eが形成されると共に、該
環状段部2Eには下側に伸長する薄肉のカシメ部2Fが
形成されている。さらに、蓋部2Bには軸方向に後述の
端子ピン15が挿入されるピン穴2Gが穿設されてい
る。
【0005】4は前記ハウジング2と共に噴射弁本体1
を構成する段付筒状のホルダを示し、該ホルダ4は上端
面4Aがハウジング2の環状段部2Eに当接した状態で
カシメ部2Fによりカシメ固定され、下端側内周には後
述するニードル弁9の開弁位置を規制するための略U字
状又はC字状のプレートストッパ5が後述の噴射ノズル
6と共に嵌合固着されている。
【0006】6は軸方向上端側が前記プレートストッパ
5を挟持した状態でホルダ4に嵌合固着され、中空筒体
状に形成された噴射ノズルを示し、該噴射ノズル6に
は、軸方向に伸長する大径のガイド穴6Aと、噴射ノズ
ル6の下側に開口する噴射口6Bと、該噴射口6Bとガ
イド穴6Aとの間に位置する凹円錐状の弁座6Cとが形
成され、該噴射ノズル6の下端面6Dには後述のノズル
プレート7がレ−ザ溶接により固着されている。
【0007】7は略円板状のノズルプレートを示し、該
ノズルプレート7の中央部には噴射口6Bと連通する、
例えば4個の噴射孔7A,7A,…が所定間隔をもって
穿設され、該各噴射孔7Aは燃料を互いに異なる方向に
向けて噴射させるようになっている。そして、該ノズル
プレート7は、レ−ザ溶接による環状の溶接部7Bでそ
の上面7Cが噴射ノズル6の下端面6Dに固着される。
【0008】8はノズルプレート7を保護すべく噴射ノ
ズル6の先端側に嵌合固着されたプロテクタを示し、該
プロテクタ8は樹脂材料により有底筒状に形成され、そ
の蓋部中央には各噴射孔7Aと連通する噴出穴8Aが穿
設されている。ここで、該プロテクタ8は蓋部上面8B
がノズルプレート7の下面に当接する位置まで噴射ノズ
ル6の先端側に下方から圧入嵌合され、ノズルプレート
7を噴射ノズル6の下端面6Dとの間で挟持するように
なっている。
【0009】そして、前記プロテクタ8はノズルプレー
ト7の噴射孔7Aから互いに異なる方向に向けて噴射さ
れてくる燃料を噴出穴8Aを介して外部へと噴出させる
と共に、ノズルプレート7の保護を図るようになってい
る。
【0010】9は該噴射ノズル6内に軸方向に摺動可能
に設けられたニードル弁を示し、該ニードル弁9は前記
ガイド穴6A内を摺動する弁軸9Aと、該弁軸9Aの上
端側に形成され、後述するアンカー11に嵌着する大径
部9Bと、該大径部9Bより下側に位置して弁軸9Aの
途中に鍔状に形成され、前記プレートストッパ5に当接
するストッパ部9Cと、弁軸9Aの下端側に形成され、
前記弁座6Cに離着座する凸円錐状の弁部9Dとから構
成されている。そして、該ニードル弁9と噴射ノズル6
との間は燃料流路10になっている。
【0011】11は前記ハウジング2のコア部2C端面
に対向した状態で前記ニードル弁9の大径部9Bにレ−
ザ溶接等の手段で固着されたアンカー、12は該アンカ
ー11に対向した状態でコア部2C内に挿嵌されたばね
受部材としての調整ロッドを示し、該調整ロッド12と
アンカー11との間には弁ばね13が配設されており、
該弁ばね13はニードル弁9を閉弁方向に常時付勢して
いる。
【0012】14はハウジング2の外筒部2Aとコア部
2Cとの間に嵌装された電磁アクチュエータとしての電
磁コイルを示し、該電磁コイル14は端子ピン15を介
して噴射信号が入力されると励磁され、弁ばね13のば
ね力に抗してアンカー11を吸引することにより、ニー
ドル弁9を開弁動作させるようになっている。
【0013】16はハウジング2の蓋部2B外側に設け
られたコネクタ、17はハウジング2の外筒部2Aに燃
料流通口3を覆うように嵌着されたフィルタである。
【0014】従来技術の燃料噴射弁は上述の如き構成か
らなるもので、次にその作動について説明する。
【0015】まず、燃料ポンプからの燃料は、図示しな
い燃料配管、フィルタ17を介して燃料流通口3からハ
ウジング2内に供給され、アンカー11の外周からプレ
ートストッパ5内を経て噴射ノズル6とニードル弁9と
の間の燃料流路10内に流入する。そして、図示しない
コントロールユニットからの噴射信号により、端子ピン
15を介して電磁コイル14に給電を行なうと、ハウジ
ング2のコア部2Cの下端面にアンカー11がニードル
弁9と一緒に弁ばね13のばね力に抗して吸引される。
これによりニードル弁9が弁座6Cから離座して開弁
し、噴射ノズル6の噴射口6Bから各噴射孔7Aを介し
て燃料が外部に噴射される。
【0016】一方、給電停止時には電磁コイル14が消
磁し、弁ばね13のばね力によってニードル弁9が弁座
6Cに着座することにより、燃料の噴射が停止される。
【0017】次に、燃料噴射弁のハウジング2の製造工
程について説明する。
【0018】まず、棒状のステンレス材料の内面を軸方
向から冷間鍛造加工し、外筒部2A,蓋部2B,コア部
2Cおよび筒状突出部2D等を形成する(図7参照)。
次に、切削加工および穴開け加工等により燃料流通口
3,環状段部2E,カシメ部2F,ピン穴2Gおよび外
周面の段部等を形成する(図8参照)。
【0019】そして、このように製造されたハウジング
2の最終工程では、該ハウジング2の内周面内の加工バ
リを除去するために、モータの回転軸等に固着された樹
脂繊維を束ねたブラシをハウジング2の開口部となるカ
シメ部2F側から内側に挿入し、該ハウジング2の内周
面をブラッシングすることにより、ハウジング2の内周
面の加工バリを除去する。
【0020】さらに、バリの除去されたハウジング2は
洗浄工程により洗浄され、次の燃料噴射弁の製造工程に
進む。
【0021】
【考案が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術によるハウジング2のバリ取り工程においては、
モータを停止させた状態で、ハウジング2を作業者が回
転しないように押えておいて、ブラシの先端を指で絞る
ようにして該ハウジング2の開口部からブラシを挿入
し、その後にモータを回転させてブラシの先端側の遠心
力によりハウジング2の内周面をブラッシングして、加
工バリを除去していた。
【0022】ここで、バリ取り工程における作業時間を
考えると、モータの回転を停止するのに約0.5秒、ハ
ウジング2を取り替えるのに約0.5秒、ブラシを手で
絞ると共にハウジング2に挿入するのに約0.5秒、ブ
ラシをはなしハウジング2を位置合わせするのに約0.
5秒、そしてモータを回転させてブラシによるブラッシ
ングで約1.0秒の時間が掛かり、合計でハウジング2
の1個当たりの作業時間は約3秒程度になる。
【0023】このため、ハウジング2の一つ一つに対す
るバリ取り工程作業時間が掛かり効率が悪くなるという
問題がある。
【0024】また、ハウジング2とブラシとの位置合わ
せは人為的に合わせているから、ブラシの回転中心とハ
ウジング2の軸中心とは狂い易く、この場合には、確実
なハウジング2の内周面のブラッシングができず、加工
バリが残存してしまう恐れがある。
【0025】これにより、ハウジング2内に加工バリが
残存したまま、製品として燃料噴射弁を組立てた場合に
は、噴射弁の作動中にバリがニードル弁9と弁座6Cと
の間に噛込み、燃料噴射弁の作動不良を引き起こすとい
う問題がある。
【0026】一方、付着した樹脂繊維による燃料噴射弁
の作動不良を防止するために、従来技術においては、ハ
ウジング2をバリ取りブラシによりブラッシングした後
に、ハウジング2の内周面に加工バリ等が残っているか
否かを目視によって確認を行っていた。しかし、この作
業はハウジング2の一つ一つに確認作業を行わなくては
ならず、その時間労力を必要とし、ハウジング2の生産
性が大幅に低下するという問題がある。
【0027】本考案は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本考案はワークの内周面の加工バリを効
果的に除去すると共に、バリ取り工程の作業性を向上で
きる筒状ワーク用バリ取りブラシ装置を提供することを
目的としている。
【0028】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために本考案が採用する筒状ワーク用バリ取りブラシ装
置は、基台と、該基台上に設けられたガイド部と、該ガ
イド部の軸方向一側に位置して該ガイド部上に移動可能
に設けられ、筒状ワークを回転規制して保持するワーク
保持機構と、前記ガイド部の軸方向他側に位置して回転
可能に設けられ、前記筒状ワーク側に向けて伸長するブ
ラシを有するバリ取りブラシ機構と、該バリ取りブラシ
機構と前記ワーク保持機構との間に位置して前記ガイド
部上に移動可能に設けられ、前記ブラシを筒状ワーク側
に向けて収束させるブラシ収束機構とから構成したこと
にある。
【0029】さらに、前記ブラシ収束機構は、ガイド部
に移動可能に支持する支持部と、該支持部内に回転可能
に設けられ、内周面がテーパ状になった収束スリーブと
から構成することが望ましい。
【0030】
【作用】上記構成により、筒状ワークが保持されたワー
ク保持機構をガイド部に沿って他側に移動させブラシ収
束機構に当接させ、さらに該ワーク保持機構およびブラ
シ収束機構をガイド部に沿って他側に移動させる。そし
て、ブラシを回転させたままの状態で、収束スリーブに
より一側に絞った状態で突出させ、ワークの内周面をブ
ラッシングする。これにより、ワークの内周面の加工バ
リを確実に除去することができる。
【0031】
【実施例】以下、本考案の実施例を図1ないし図5に基
づき説明する。なお、実施例では前述した従来技術と同
一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略する
ものとする。
【0032】図中、21は本実施例による筒状ワーク用
バリ取りブラシ装置を示し、該筒状ワーク用バリ取りブ
ラシ装置21は長方形状の厚板により形成された基台2
2と、該基台の長さ方向に離間して平行に設けられ、一
端側および他端側がそれぞれ支柱23A,23A,…に
より基台22から所定高さに位置して支持されたシャフ
ト23B,23Bからなるガイド部23,23と、該各
ガイド部23のシャフト23Bに案内され、該各シャフ
ト23Bの一側に位置して設けられた後述するワーク保
持機構24と、前記各シャフト23Bの他側に位置し、
基台22に固着して設けられたバリ取りブラシ機構31
と、該バリ取りブラシ機構31と前記ワーク保持機構2
4との間に位置し、前記各シャフト23Bに案内された
ブラシ収束機構34とから大略構成されている。
【0033】24はワーク保持機構を示し、該ワーク保
持機構24は底部25A,該底部25Aの両端から上側
に伸びる脚部25B,25B,該各脚部25Bの軸方向
に形成され、前記シャフト23Bが筒状摺動子26を介
して遊嵌されるシャフト穴25C,25Cからなる略
「コ」字状に形成された移動部25と、該移動部25の
底部25A上に固着され、高さの異なるV溝27A,2
8Aを有し、該各溝27A,28Aの溝底の高さの違い
により段部28Bが形成されるV字ブロック27,28
と、前記移動部25の一方の脚部25B上に立設された
ワーククランプ装置29と、他端側が一側に位置する前
記V字ブロック28に固着され、一端側に向けて伸長す
る軸部30A,該軸部30Aの一端側に形成された握り
部30Bなる取手30とから大略構成されている。
【0034】ここで、ワーククランプ装置29は図2に
示すように、一対の立脚部29A,29Aと、該各立脚
部29A間に保持された軸29Bと、該軸29Bに巻回
されたトグルバネ29Cと、該トグルバネ29Cの各端
部がそれぞれ係合され、先端に筒状ワークとなるハウジ
ング2の外筒部2Aの径方向に形成された燃料流通口3
に係合される係合部29D1 となって内側に伸長する係
合レバー29Dと、該係合レバー29Dを操作するた
め、軸29Bを挟んで外側に伸長する操作レバー29E
とからなる。
【0035】そして、本実施例におけるワーク保持機構
24においては、各V字ブロック27,28上にはハウ
ジング2が搭載されている。即ち、V溝27Aには外筒
部2Aの外周面が、V溝28Aには筒状突出部2Dの外
周面が、そして段部28Bには蓋部2Bが合わせられ、
かつ燃料流通口3が上側を向くように各V字ブロック2
7,28上に搭載される。その後に、操作レバー29E
を矢示方向に移動させることによって係合レバー29D
が点線で示す矢示方向にトグルバネ29Cのバネ力によ
り移動され、係合部29D1 が燃料流通口3に係合され
る。
【0036】即ち、ハウジング2はワーク保持機構24
の各V字溝27A,28Aにより左,右方向の移動が規
制され、段部28Bにより軸方向の移動が規制され、か
つ係合レバー29Dの係合部29D1 を燃料流通口3に
係合させることにより回転規制して保持される。
【0037】次に、31はバリ取りブラシ機構を示し、
該バリ取りブラシ機構31は図1に示すように基台22
の他端側に位置して設けられた回転軸32Aを有する回
転手段としてのモータ32と、該モータ32の回転軸3
2Aに固着されたバリ取り用のブラシ33とからなり、
該ブラシ33は前記回転軸32Aに固着された円板状の
ブラシ植設板部33Aと、該ブラシ植設板部33Aに植
設されたブラシ部33Bとから構成されている。そし
て、前記バリ取りブラシ機構31はモータ32の回転軸
32Aを回転させることによりブラシ部33Bを回転さ
せるようになっている。
【0038】34はブラシ収束機構を示し、該ブラシ収
束機構34は図3に示すように、両端側に各シャフト2
3Bが筒状摺動子36を介して遊嵌されるシャフト穴3
5A,35Aが形成されると共に、中心部には軸受37
が固定される大径穴35Bが形成された支持部35と、
該支持部35の大径穴35Bに軸受37を介して回転可
能に設けられた収束スリーブ38と、前記支持部35の
一端面にねじ39,39を介して固着され、貫通穴40
Aを有するヘッドカバー40と、前記支持部35の他端
面に接着剤等により固着され、貫通穴41Aを有する樹
脂製のテイルカバー41とから大略構成されている。そ
して、各カバー40,41はブラシ33のブラシ部33
Bにより除去されたバリが軸受37に侵入して、該軸受
37の早期摩耗を防止している。
【0039】ここで、収束スリーブ38は樹脂材料によ
り段付筒状に形成され、内周面の他側には一側に向けて
縮径するテーパ部38Aが形成され、外周面の他側には
環状段部38Bが形成されると共に、一側にはC字状の
止め輪42が係合される環状溝部38Cが形成されてい
る。そして、該収束スリーブ38は他端側からブラシ3
3のブラシ部33Bが挿入されると、テーパ部38Aに
よりブラシ部33Bは絞り込まれて縮径された状態で該
収束スリーブ38の他端側から突出する。そして、ハウ
ジング2の内周側にブラシ部33Bを容易に挿入するこ
とができる。
【0040】43,44は各ガイド部23の一側,他側
に位置決めされた一側,他側ストッパをそれぞれ示し、
該各ストッパ43,44は両端側には各シャフト23B
が挿通する挿通穴43A,44Aが形成されると共に、
中央部にはU字状溝43B,44Bが形成されている。
【0041】ここで、前記一側ストッパ43はガイド部
23の一側の各支柱23Aに当接した状態で図1のよう
に、ワーク保持機構24を一側に規制している。一方、
前記他側ストッパ44はバリ取りブラシ機構31の一側
に位置して基台22に固定されている。
【0042】45,45はワーク保持機構24とブラシ
収束機構34との間に位置し、各シャフト23Bに巻回
して設けられた一側バネ、46,46はブラシ収束機構
34と他側ストッパ44との間に位置し、各シャフト2
3Bに巻回して設けられた他側バネをそれぞれ示し、該
各他側バネ46は各一側バネ45よりも強いバネ力が発
生するように形成されている。
【0043】そして、筒状ワーク用バリ取りブラシ装置
21の通常時においては、前記各バネ45,46のバネ
力により図1の如く、ワーク保持機構24は一側ストッ
パ43に当接され、ブラシ収束機構34は各シャフト2
3Bの所定位置に固定される。
【0044】一方、取手30の握り部30Bを矢示A方
向に移動させることにより、図4に示す如く、各一側バ
ネ45が縮小されてワーク保持機構24をブラシ収束機
構34に近づけ、ワーク保持機構24に保持されたハウ
ジング2の開口部となるカシメ部2Fがブラシ収束機構
34のヘッドカバー40の貫通穴40A内に挿入された
状態になる。
【0045】さらに、取手30の握り部30Bを矢示A
方向に移動させると、図5に示す如く、各一側バネ45
が縮小された状態のまま、各他側バネ46も縮小されて
バリ取りブラシ機構31にブラシ収束機構34およびワ
ーク保持機構24を近づけ、ブラシ収束機構34の収束
スリーブ38から絞った状態となったブラシ部33Bを
ハウジング2のカシメ部2F側から該ハウジング2内に
容易に挿入する。
【0046】このように、各バネ45,46のバネ力の
違いにより、ワーク保持機構24およびブラシ収束機構
34を各シャフト23Bの軸方向に沿って2段階の移動
動作を行わせるようになっている。
【0047】上述した如く、本実施例による筒状ワーク
用バリ取りブラシ装置21は構成されるが、次に該筒状
ワーク用バリ取りブラシ装置21のバリ取り動作につい
て図1,図4および図5に基づいて説明する。
【0048】まず、通常状態においては、前述した如
く、各バネ45,46により図1に示すように、ワーク
保持機構24は一側ストッパ43に当接され、ブラシ収
束機構34はワーク保持機構24とバリ取りブラシ機構
31との間の所定位置に固定されている。このときに
は、既にバリ取りブラシ機構31のモータ32は駆動さ
れ、回転軸32Aを介してブラシ33のブラシ部33B
は回転していて、該ブラシ部33Bはブラシ収束機構3
4の収束スリーブ38のテーパ部38Aに当たっている
から、ブラシ部33Bの回転に伴って収束スリーブ38
も回転している。また、この状態のときに、ワーククラ
ンプ装置29の操作レバー29Eを操作してワークとな
るハウジング2をワーク保持機構24に位置および回転
規制して保持する。
【0049】次に、図4に示すように取手30を各一側
バネ45が最縮小する位置まで矢示A方向に移動する。
このときには、ワーク保持機構24とブラシ収束機構3
4とが当接し、該ブラシ収束機構34のヘッドカバー4
0の貫通穴40Aにワーク保持機構24に保持されたハ
ウジング2の開口部となるカシメ部2Fが挿入された状
態となる。
【0050】次に、図5に示すように取手30を各他側
バネ46が最縮小する位置まで矢示A方向に移動してい
くと、バリ取りブラシ機構31のブラシ部33Bは収束
スリーブ38のテーパ部38Aに対して侵入していき、
該収束スリーブ38の他側からブラシ収束機構34の移
動に伴ってブラシ部33Bが突出していく。また、この
ときには、ワーク保持機構24に保持されたハウジング
2も一緒に他側に移動していくから、ブラシ部33Bの
先端側はハウジング2の内周側に容易に挿入され、徐々
に侵入していく。そして、ブラシ33Bは回転し続けて
いるからこの回転によりハウジング2の内周面の加工バ
リを順次除去する。
【0051】このように、図5の状態になったときに
は、ハウジング2の蓋部2Bの内周面にブラシ部33B
の先端が当接しているから、確実にハウジング2内の加
工バリを除去することができる。
【0052】そして、ハウジング2内のバリが除去され
た後には、取手30を押すのを止めれば、各バネ45,
46のバネ力により図4の状態を介して図1の通常状態
に自動的に戻り、バリの除去されたハウジング2を、ワ
ーククランプ装置29の操作レバー29Eを操作してワ
ーク保持機構24から取り外し、次のハウジング2をワ
ーク保持機構24に取付ける。この状態で、前述した如
く取手30を矢示A方向に再び移動させ、次のハウジン
グ2のバリ取り作業を行えばよい。
【0053】従って、本実施例による筒状ワーク用バリ
取りブラシ装置21を用いることにより、ブラシの回転
を止めて一々に指でブラシをまとめてハウジング2内に
挿入する人為的作業を省略することができると共に、ブ
ラシの回転軸とハウジング2の中心軸との位置合わせ等
を省略することができため、ハウジング2のバリ取り工
程の作業性を著しく向上できるばかりでなく、加工バリ
の除去精度を向上することができる。
【0054】また、筒状ワーク用バリ取りブラシ装置2
1はワーク保持機構24へのワーク(ハウジング2)の
装着および取手30の移動のみの軽作業によりハウジン
グ2内の加工バリを容易に除去することができるから、
該ハウジング2のバリ取り作業の労力および時間を大幅
に縮小することができる。
【0055】また、ハウジング2内に加工バリが残存す
るのを確実に防止できるから、燃料噴射弁の組立て後
に、加工バリが燃料噴射弁の弁座等に噛込み作動不良を
引き起こす等の事故を確実に防止することができる。
【0056】さらに、本実施例によれば、従来燃料噴射
弁の作動不良を防止するために、製品化したハウジング
2の1個毎に行っていた当該ハウジング2内のバリの残
存を確認する確認作業を行う必要がなくなり、その時間
労力およびハウジング2の生産性を著しく向上すること
ができる。
【0057】なお、前記実施例においては、筒状ワーク
用バリ取りブラシ装置21を燃料噴射弁のハウジング2
のバリ取りに用いた場合について述べたが、本考案はこ
れに限らず、筒状体からなるワークのバリ取りに用いる
ことができる。この場合、前記実施例では、ワーク保持
機構24の回転止めをワーククランプ装置29により行
ったが、ワークの形状に応じてワーク保持機構24は左
右方向,上下方向および回転規制できる構造であればよ
い。
【0058】さらに、各ガイド部23においても、シャ
フト23Bを用いたが、これに限らず、基台22にレー
ル溝またはレールを形成しもよく、この場合には、ワー
ク保持機構24,ブラシ収束機構34を、このレール溝
またはレールに沿って移動する構造にすればよい。
【0059】
【考案の効果】以上詳述した如く、本考案によれば、筒
状ワーク用バリ取りブラシ装置を、基台と、該基台上に
設けられたガイド部と、該ガイド部の軸方向一側に位置
して該ガイド部上に移動可能に設けられ、筒状ワークを
回転規制して保持するワーク保持機構と、前記ガイド部
の軸方向他側に位置して回転可能に設けられ、前記筒状
ワーク側に向けて伸長するブラシを有するバリ取りブラ
シ機構と、該バリ取りブラシ機構と前記ワーク保持機構
との間に位置して前記ガイド部上に移動可能に設けら
れ、前記ブラシを筒状ワーク側に向けて収束させるブラ
シ収束機構とから構成したから、ワーク保持機構が一側
にあるときにワークを交換し、該ワーク保持機構を他側
方向に移動するのに従って、ブラシ収束機構もバリ取り
ブラシ機構に向けて移動させ、この移動に伴ってブラシ
を収束させた状態でブラシ収束機構から徐々に突出さ
せ、ワーク保持機構に保持されたワークの内周面を徐々
にブラッシングする。これにより、ワークの位置決めお
よびワーク内のバリ除去を効率よく行い、ワークのバリ
取り作業を簡単に行うことができる。従って、ワーク内
周面のバリを確実に除去することができ、ワークの生産
性を著しく向上させることができる。
【0060】さらに、前記ブラシ収束機構は、ガイド部
に移動可能に支持する支持部と、該支持部内に回転可能
に設けられ、内周面がテーパ状になった収束スリーブと
から構成したから、収束スリーブにバリ取りブラシ機構
のブラシが当たると同時にブラシの回転に伴って収束ス
リーブが回転する。そして、バリ取りブラシ機構のブラ
シは回転させたままの状態でワーク内に容易に挿入する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例による筒状ワーク用バリ取りブ
ラシ装置を示す断面図である。
【図2】本実施例によるワーク保持機構を示す斜視図で
ある。
【図3】本実施例によるブラシ収束機構の断面図であ
る。
【図4】本実施例による筒状ワーク用バリ取りブラシ装
置の第1の移動位置を示す断面図である。
【図5】本実施例による筒状ワーク用バリ取りブラシ装
置の第2の移動位置を示す断面図である。
【図6】従来技術による燃料噴射弁の断面図である。
【図7】冷間鍛造加工により製造されたハウジングを示
す断面図である。
【図8】切削加工および穴開け加工等により製造された
ハウジングを示す断面図である。
【符号の説明】
2 ハウジング(筒状ワーク) 2D 筒状突出部 2F カシメ部 21 筒状ワーク用バリ取りブラシ装置 22 基台 23 ガイド部 23A 支柱 23B シャフト 24 ワーク保持機構 29 ワーククランプ装置 31 バリ取りブラシ機構 32 モータ 33 ブラシ 33A ブラシ植設板部 33B ブラシ部 34 ブラシ収束機構 35 支持部 38 収束スリーブ 38A テーパ部

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基台と、該基台上に設けられたガイド部
    と、該ガイド部の軸方向一側に位置して該ガイド部上に
    移動可能に設けられ、筒状ワークを回転規制して保持す
    るワーク保持機構と、前記ガイド部の軸方向他側に位置
    して回転可能に設けられ、前記筒状ワーク側に向けて伸
    長するブラシを有するバリ取りブラシ機構と、該バリ取
    りブラシ機構と前記ワーク保持機構との間に位置して前
    記ガイド部上に移動可能に設けられ、前記ブラシを筒状
    ワーク側に向けて収束させるブラシ収束機構とから構成
    してなる筒状ワーク用バリ取りブラシ装置。
  2. 【請求項2】 前記ブラシ収束機構は、ガイド部に移動
    可能に支持する支持部と、該支持部内に回転可能に設け
    られ、内周面がテーパ状になった収束スリーブとから構
    成してなる請求項1記載の筒状ワーク用バリ取りブラシ
    装置。
JP3736992U 1992-05-07 1992-05-07 筒状ワーク用バリ取りブラシ装置 Expired - Lifetime JP2562454Y2 (ja)

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