JP2562089Y2 - 缶内面保持用マンドレル - Google Patents

缶内面保持用マンドレル

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JP2562089Y2
JP2562089Y2 JP2835791U JP2835791U JP2562089Y2 JP 2562089 Y2 JP2562089 Y2 JP 2562089Y2 JP 2835791 U JP2835791 U JP 2835791U JP 2835791 U JP2835791 U JP 2835791U JP 2562089 Y2 JP2562089 Y2 JP 2562089Y2
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【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、2ピ−ス缶の本体、す
なわち、缶胴と缶底が一体に成形された有底缶体の外面
に印刷や塗装を行なう際に、缶体を缶内面側より保持す
るためのマンドレルの改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】2ピ−ス缶の本体は、一般に成形から製
品仕上げまで一貫したラインにより製造されており、塗
装、印刷はそのラインの中に組込まれている。成形され
たスチ−ル缶やアルミニウム缶は、洗浄,表面処理の
後、塗装、印刷される。塗装機と印刷機は400〜15
00缶/分の能力の機種があり、ラインの生産スピ−ド
に合わせて選択される。一般的な印刷機の場合、印刷は
樹脂凸板や金属凸板を用いたドライオフセットである。
塗装,印刷の機構については、400缶/分以上のスピ
−ドになると、マンドレルが多数付いたマンドレルホイ
−ルが連続して回転し、マンドレルがブランケットシリ
ンダの円弧に沿った軌跡をとって塗装、印刷が行なわれ
るいわゆる連続印刷方式がとられている。
【0003】図5に示すように、マンドレル51は、通
常、缶をマンドレルに引き寄せたり抜いたりするため、
マンドレル51の中心を貫通し、圧力空気源又は真空源
(図示せず)に制御可能に接続される中央通路52を設
けた中心軸53と、その中心軸を中心に軸受54,55
で回転自在に支持されるスリ−ブ56で基本的に構成さ
れる。この従来のスリ−ブ56は、例えば、特開昭57
−170758号公報に記載されているように、外胴径
が缶内径よりも僅かに小径の円筒部分56aと、缶底周
縁部の環状突出部57に接触する先端支持部56bから
成っている。この先端支持部56bの先端半径R11は、
図6に示すように、缶底の環状突出部57の半径R12よ
り小さ目に設計され、缶を一定位置に確実に着座させる
ように設計される。この保持方法では、缶内面をマンド
レルのスリ−ブと接触させて位置決め、保持させること
から、この接触部分の擦り傷発生が避けられず、そのた
め、外面塗装あるいは外面印刷時に発生した缶内面の擦
り傷を、その後、内面塗装される塗料で被覆するように
している。
【0004】ところで、製缶業界では、製缶コストを下
げるため、あらゆる製缶技術を駆使して合理化する努力
を行なっている。合理化は主に元板厚の薄板化、巻締蓋
の小径化の方向で進められ、合理化毎に缶底形状もそれ
に合わせて変更される。つまり薄板化すると落下衝撃な
どによる缶底の耐圧強度が低下するので、これを防止す
るため、缶底は縮径され、環状突出部の曲率半径も小さ
くされる。また、巻締蓋を小径化すると、缶のスタック
性が変わるので、巻締蓋に合わせて缶底は縮径され、更
に安定してスタックできるように縮径部の形状もテ−パ
−型や段付き型と種々に変更される。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】ところが、従来のマン
ドレル方式では、次の問題点があった。 缶底形状の変更に伴い、その都度、マンドレルのスリ
−ブを取り替える必要があり、部品コストがかさむ上、
取り替え作業に多くの労力がかかる。 縮径化された缶底の環状突出部の曲率半径は、耐圧強
度を持たせるため従来よりも更に小さくし、それに伴い
スリ−ブ先端形状も小さな曲率半径にした形状(例え
ば、環状突出部の曲率半径を1mmとした場合は、スリ
−ブ先端は0.5mmよりも小さい曲率半径の尖った形
状)にしなければならず、印圧がかかり缶胴がスリ−ブ
の円筒部分に押し付けられた時に発生する缶底環状突出
部における放射方向の擦り傷や、ブランケットシリンダ
とマンドレルの僅かな周速差により、缶とマンドレルと
がスリップして発生する周方向の擦り傷が従来よりも鋭
く、しかも大きくなり、損傷した化成処理膜の補修をす
るため、多くの内面塗料を必要としていた。 内面塗料を多くして環状突出部の擦り傷を補修する場
合、曲率半径が小さいと、加熱乾燥時、塗料の泡立ちが
発生し内面塗膜性能が低下し易い。
【0006】本考案は、上記のような問題を解決するも
ので、薄板化や巻締蓋の小径化に伴い変化する缶底の形
状に左右されず、したがって部品交換を必要とせず、ま
た、少ない内面塗料で内面塗膜性能を向上させることが
できるマンドレルを提供することを目的とするものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本考案の缶内面保持用マ
ンドレルは、缶胴と缶底とを一体成形した缶体を嵌挿し
て位置決めし、かつ回転自在に保持するスリ−ブの胴部
外径を缶体の内径より僅かに小径とし、該胴部とほぼ直
角をなす平らな環状端面との間に曲面肩部を形成し、こ
の肩部の曲率半径を缶体の側壁から底面に移行するコ−
ナ−部の曲率半径のほぼ1/2と等しいかそれより大とし
たものである。
【0008】
【作用】本考案は、スリ−ブの先端肩部のみが缶体のコ
−ナ−部に当接するようにしたので、缶底形状や環状突
出部の曲率半径に左右されず、缶体の薄板化、巻締蓋の
小径化に伴いスリ−ブを変更する必要がない。また、ス
リ−ブ先端肩部を比較的大きな曲率半径とすることがで
きるので、接触部における缶内面の擦り傷を低減させる
とともに、缶側壁に近いコ−ナ−部を接触部としたの
で、内面塗装してオ−ブンまでの搬送中に、缶側壁に施
された内面塗料が容易に擦り傷部分に塗料垂れして補修
され、内面塗料の量を特に多くすることなく内面塗膜性
能を向上させる。
【0009】
【実施例】以下図面を用いて実施例を説明する。図1
は、高速曲面印刷機1の機構を示す概略図であり、Aは
キャンフィ−ド,Bはスタ−ホイ−ル,Cはマンドレル
ホイ−ル,Dはブランケットシリンダ−,Eはプレスピ
ンゾ−ン,Fはプリンテイングゾ−ン,Gはオ−バ−バ
−ニシュゾ−ン,Hはトランスファ−ユニット,Iはオ
−ブンチェンである。印刷機1における缶2の概略の流
れを説明すると、まず缶2はキャンフィ−ドAからスタ
−ホイ−ルBに供給され、マンドレルホイ−ルCの周辺
に複数配置されたマンドレル3に真空吸引力で次々に引
き寄せられ、マンドレル3に位置決め保持される。続い
て、缶2はマンドレルホイ−ルCの回転でプレスピンゾ
−ンEに搬送され、スピンベルト4により予備回転が与
えられ、ブランケットシリンダ−Dの周速とほぼ同速回
転状態でプリンテイングゾ−ンFに搬送される。プリン
ティングゾ−ンFで缶胴外面にブランケットシリンダ−
Dの印圧がかけられブランケットシリンダ−D上のイン
クが移され、その後、缶2はオ−バ−バ−ニシュゾ−ン
Gで仕上げニスがウェットコ−トされる。印刷された缶
は、トランスファ−ユニットHに搬送され、ピンチュ−
ンと称するピン付きのオ−ブンチェンIに1缶1缶支え
られてオ−ブン(図示せず)で加熱乾燥させられる。
【0010】図2は、マンドレルホイ−ルCの周辺に配
置されたマンドレル3の断面図。図3はマンドレルの先
端位置決め部分を拡大して示した部分断面図である。図
2、3によってマンドレル3の構造を詳細に説明する。
5は、マンドレル3の中心軸であり、缶2をマンドレル
3に引き寄せたり抜いたりするため、マンドレル3の中
心軸をとおり、圧力空気源又は真空源(図示せず)に制
御可能に接続される中央通路6を有する。7は、その中
心軸を中心に軸受8,9で回転自在に支持されるスリ−
ブである。このスリ−ブ7は、図3に示すように缶内径
よりも僅かに小径の胴径を有する円筒部7aと、この円
筒部7aとほぼ直角をなす平坦な環状の端面10を備
え、円筒部7aと端面10とを半径R2の曲面からなる
肩部11で接続したもので、この肩部の半径R2は、次
に述べるこのスリ−ブ7に嵌合する缶2のコ−ナ−部2
bの曲面の半径R1のほぼ1/2と等しいか、これより大
きく形成する。缶2は缶側壁2aと缶底の環状突出部2
dとの間を、半径R1の曲面コ−ナ−部2bと円錐状の
縮径部2cとで接続した形状のものである。缶2の開口
部をスリ−ブ7に挿入し、缶2が真空吸引されると、缶
2のコ−ナ−部2bの内面がスリ−ブ7の肩部11に当
接し、缶2の中心が合わされるとともに、その軸線方向
の位置が決められる。この際、スリ−ブの端面10は、
缶2の環状突出部2dに接触せず、缶2の内面と接触す
るのはスリ−ブの肩部11だけである。
【0011】印刷時には、缶側壁2aの内面とスリ−ブ
の円筒部7aとが接触するが、この時にもスリ−ブの端
面10は、缶2の環状突出部2dに接触しない。なお、
スリ−ブ7の端面10には、マンドレルに缶を挿入し易
くするため案内面10´(図3に破線で示す)を設ける
ようにしても良いが、案内面10´は、あくまで縮径部
2cには接触させない。
【0012】また、スリ−ブの肩部11の半径R2の大
きさは、1.0mm〜1.8R1mmとするのが好まし
い。その理由は、缶の真円度に僅かではあるがバラツキ
があることから、R2が1.0mmよりも小さいと高速
時缶のマンドレルへの挿入ミスが多くなり生産ラインに
とって不利となる。逆に、1.8R1mmよりも大きく
なると、缶側壁の下縁(缶底側)に印圧がかかりにくく
なるため、印刷画面下縁が波打ち状態となり品質低下を
招きやすい。
【0013】缶コ−ナ−部の曲率半径R1は、薄板化,
巻締蓋の小径化させる上で、缶底形状に対する影響度合
いがその他の部分に比較して少なく、缶底形状が薄板化
や巻締蓋の小径化に伴い図4A〜Cに示すような種々の
変更がされても、マンドレルをその都度取り替える必要
がない。
【0014】また、本実施例の缶内面保持用マンドレル
(肩部11の半径R2の大きさを2.0mmとする)を
用いて、図4Cに示す缶底形状を有する(環状突出部2
dの曲率半径R3=1.0mm)2ピ−ス缶に外面印刷
を施し製造したところ、最終製品において缶内面の環状
突出部に内面塗装による泡立ちもなく、表1に示すとお
り、環状突出部にスリ−フ゛先端を接触させて缶を位置
決め保持させる従来方式と比べ、特別に内面塗料を多く
することなくQTV値が低く内面塗膜性能が向上した。
また内面塗料の量は、従来正常品に比較して1缶当たり
約3/4で済んだ。
【0015】
【表1】 QTVテスト (単位mA) 注1)缶種;350mlアルミニウム缶(A113)、
缶材;0.28t 3004H191、缶内径;65.8mm 注2)マンドレル材質SUJ2、外径65.1mm 注3)最終製品の缶を25缶抜き取り、これらの缶につ
いてNaClの1%溶液にて6V×3秒間通電し、内面
塗膜性能を検査。 注4)内面塗装は、本実施例、従来とも同一条件(内面
塗料の量は同じ)とした。 注5)内容物が炭酸飲料のアルミニウム缶のQTV値製
品規格の上限値は7mA。
【0016】
【考案の効果】本考案によれば、缶材の薄板化や缶蓋の
小径化に伴い色々に変更される缶底形状に左右されず、
したがってその都度マンドレルを取り替える必要がなく
なる。また、缶のコ−ナ−部内面に擦り傷が発生しても
内面塗料を多くすることなく容易に補修されるので内面
塗膜性能を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案のマンドレルを使用する高速曲面印刷機
の一例
【図2】本実施例のマンドレルに缶体が位置決め保持さ
れている状態を示す断面図
【図3】図2のスリ−フ゛先端部の拡大図
【図4】種々の缶底形状に本実施例を適用した断面図
【図5】従来のマンドレルの断面図
【図6】図5のスリ−フ゛先端部の拡大図
【符号の説明】
1 印刷機 2 缶 2b 缶コ−ナ−部 2c 縮径
部 2d 環状突出部 3 マン
ドレル 7 スリ−フ゛ 10 スリ
−ブ端面 11 スリ−ブ肩部

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 缶胴と缶底とを一体成形した缶体を嵌挿
    して位置決めし、かつ回転自在に保持するスリ−ブを備
    えたマンドレルにおいて、前記スリ−ブの胴部外径を前
    記缶体の内径より僅かに小径とし、該胴部とほぼ直角を
    なす平らな環状端面との間に曲面肩部を形成し、該肩部
    の曲面の曲率半径を前記缶体の側壁から底面に移行する
    コ−ナ−部の曲率半径のほぼ1/2と等しいかそれより大
    とし、前記缶体を前記スリ−ブ嵌挿したときにスリ−ブ
    の肩部のみが缶体のコ−ナ−部内面に当接するようにし
    たことを特徴とする缶内面保持用マンドレル。
  2. 【請求項2】 スリ−ブ肩部の曲率半径をR2、缶体の
    コ−ナ−部の曲率半径をR1としたとき、R2≧1.0m
    m、かつ、R2≦1.8R1とした請求項1記載の缶内面
    保持用マンドレル。
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