JP2561987B2 - 銅屑の溶解方法 - Google Patents

銅屑の溶解方法

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  • Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は銅屑の溶解方法に関し、
さらに詳しくは、選別を行わない銅屑から不純物元素を
同時に除去することが可能な銅屑の溶解方法に関するも
のである。
【0002】
【従来技術】一般に、銅は優れた熱伝導性および電気伝
導性を有しており、熱交換器や電気・電子部品用材料と
して広く、かつ、多量に使用されてきている。そして、
このような優れた特性を有する銅は、資源保護等のた
め、或いは、加工後に発生する屑または使用済み銅屑を
回収して再利用を促進している。しかし、現状において
は、異種材料、ハンダ、めっき、絶縁物等が混入してい
るので、溶解した場合には成分的に不適格となるので使
用が制限されている。
【0003】従って、銅屑に混入してくる不純物の混入
防止対策として、銅屑の溶解前に人手により選別してか
ら、磁力選別等を行って不純物を除去している。しか
し、このような方法では、人手に依存しているため選別
能力、処理量等に問題があり、さらに、これらの作業は
所謂3K作業と呼ばれているもので技術継承が困難であ
り、今後は上記の原料処理法は実施することができなく
なることが予想される。さらに、現在行われている銅の
代表的な溶解方法は、還元溶解であり不純物元素を除去
することはできない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記に説明し
た従来の銅屑の再利用に際しての、銅屑の選別および溶
解方法等の種々の問題点に鑑み、鋭意研究を行い、検討
を重ねた結果、銅屑を再利用する場合において溶解原料
の銅屑の前処理を全然行うことなく、成分不良の原因と
なる不純物元素を同時に除去することが可能な溶解方法
を開発したのである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る銅屑の溶解
方法は、銅屑を前処理選別を行うことなく溶解原料の一
部または全部として反射炉または誘導炉により大気溶解
を行い、溶解後の溶湯中にFe、Fe酸化物、Mn、M
n酸化物の1種または1種以上を添加してから溶湯を保
持し、溶湯表面に浮遊している滓の除去を行い、次い
で、この溶湯を固体還元剤の添加および不活性ガスの吹
き込みを併用して還元を行った後、鋳造することを第1
の発明とし、前記溶湯表面に浮遊している滓を除滓剤を
使用して除去を行うことを第2の発明とし、前記大気溶
解後の溶湯中に不活性ガスを吹き込みながらFe、Fe
酸化物、Mn、Mn酸化物の1種または1種以上を添加
することを第3の発明とし、前記大気溶解後の溶湯中に
不活性ガスを吹き込みながらFe、Fe酸化物、Mn、
Mn酸化物の1種または1種以上を添加するとともに、
前記溶湯表面に浮遊している滓を除滓剤を使用して除去
行うことを第4の発明とする4つの発明よりなるもの
である。
【0006】本発明に係る銅屑の溶解方法について、以
下詳細に説明する。即ち、本発明に係る銅屑の溶解方法
において、従来の銅屑の溶解方法において成分不良を発
生するという事実から、銅屑を溶解原料として使用する
場合に、必ず除去しなければならない元素としては、少
なくとも、Fe、Sn、Pb、NiおよびZn等が挙げ
られる。これらの各元素の除去について説明する。
【0007】上記に説明したFe、Sn、Pb、Niお
よびZnの中で、Fe、SnおよびZnは銅屑を溶解し
た溶湯中において酸化する傾向が大であり、溶湯中のO
2と反応して酸化物を形成して、溶湯から容易に除去す
ることができる。
【0008】即ち、FeおよびZnを除去する場合につ
いて説明すると、3t高周波誘導炉において、Cu−1
wt%Fe−1wt%Sn−1wt%Pb系合金を12
00℃の温度で大気溶解を行い、空気吹き込みによりO
2量を調整した。図1に結果を示すが、FeおよびZn
は溶湯中のO2濃度が600ppmを越える近傍におい
て、10ppm以下に減少しているが、溶解炉として高
周波誘導炉を使用した場合、Snは除去が不充分であっ
た(因にO2濃度600ppm以上においてSnは略1
000ppm程度である。)。
【0009】しかし、溶解炉として反射炉を使用した場
合には(使用した銅屑の成分は図1と同じである。)、
図2に示すように、Snは酸化処理前には10000p
pmあったものが、反射炉において酸化処理を行ったと
ころ10ppmにまで減少していることがわかる。
【0010】即ち、溶湯中のSnは溶湯中において酸化
して、SnOまたはSnO2となっており、実測による
とこれらの酸化物のサイズは、数μ以下であって非常に
細かいため、高周波誘導炉のように溶湯の撹拌が激しい
場合には、溶湯表面に浮上して浮遊することが困難であ
り、常に溶湯中を撹拌されている状態で存在している。
そのため、溶湯を短時間保持し、静止させると簡単に浮
上し、浮遊するので除去できることを確認した。従っ
て、Snに関しては高周波誘導炉等の溶湯撹拌の激しい
溶解炉を使用する場合には、溶解後短時間溶湯を静止さ
せて保持することが望ましい。
【0011】なお、PbおよびNiは、上記に説明した
通常の溶湯中に酸素を吹き込む溶解方法においては、酸
化が極めて困難であり除去することができないので、以
下説明する方法によって除去するのである。
【0012】Pbの除去について説明すると、3t高周
波誘導炉において、Cu−1wt%Fe−1wt%Sn
−1wt%Pb系合金を1200℃の温度で大気溶解を
行い、空気吹き込みによりO2量を調整した。そして、
図3にPb除去におよぼす溶湯中の濃度の影響を示して
あるが、Pbは上記に説明したFeおよび Znの除去
できるO2濃度では全く酸化することがなく、溶湯中の
2濃度が3000ppm以上になると酸化を開始す
る。そして、O2濃度が 略10000ppmを越えると
Pbは10ppm程度にまで減少している。しかし、N
iは除去することはできなかった。
【0013】従って、銅屑の溶解方法において、Fe、
Sn、ZnおよびPb等の不純物元素を銅溶湯から除去
するためには、溶湯中のO2濃度は3000ppm以上
とすることにより可能であることがわかる。
【0014】また、銅屑を再利用する場合、Niめっき
銅線、Cu−Ni系合金(白銅系屑)等が混在すること
があり、従って、Niを除去することが必要となってく
るのが一般的であり、上記に説明した溶解方法において
は除去できなかったNiをPbと同時に除去する銅屑の
溶解方法について説明する。
【0015】銅屑(NiおよびPb含有)を大気溶解を
行った場合、溶湯表面に浮遊している滓を分析したとこ
ろ、CuO2等と共にFe−Ni−O系酸化物、Fe−
Pb−O系酸化物の形態、即ち、Feとの複合酸化物と
して存在していることが認められた。従って、銅溶湯か
らNi、Pbを除去するためにはFeとの複合酸化物を
生成させれば良いのである。
【0016】しかして、O2濃度が8000ppmと一
定であるCu−100ppmPb−100ppmNi系
溶湯中に、Feとして電解鉄をFe濃度2000ppm
以上添加した場合について図4により説明する。この図
4からPb50ppm、Ni60ppmまで同時に除去
することができることがわかる。従って、銅溶湯からP
bおよびNiを除去するには、Feを添加することが有
効であることがわかる。なお、Feとしは、電解鉄、冷
間圧延鋼板、 Cu−Fe母合金、鋳鉄等が挙げられ
る。
【0017】銅溶湯にFe添加した場合、生成した滓中
には酸化物(Fe34)が多量に含まれていることが認
められた。これは、Fe23→Fe34+O2の反応を
したものと推定され。さらに、Fe34は非常に浮上し
易いという事実を示している。
【0018】そのため、Feを銅溶湯中に添加する代わ
りに、Fe酸化物の1例としてFe23を添加して酸化
を促進し、生成した複合酸化物のFe34により浮上の
促進をも目的とした。図5に Cu−100ppmPb
−100ppmNi系溶湯を1200℃の温度におい
て、溶湯中のO2濃度8000ppmで、Fe23を溶
湯重量の2%添加による銅溶湯からPbおよびNiを除
去について説明すると、Fe23を溶湯に添加する前に
はPbおよびNiが共に100ppmのものが、Fe2
3添加後には、50 ppmまで減少していることが
わかる。従って、Fe23の添加は銅溶湯から Pbお
よびNiを除去するためには有効である。
【0019】なお、銅溶湯に対するFe23を添加する
方法として、 銅溶湯表面にFe23を散布する。 銅溶湯表面にFe23を散布+Arガス吹き込み。 銅溶湯中にFe23を吹き込む。(キャリアガス;A
rガス) 銅溶湯表面にFe23散布+銅溶湯中にFe23吹き
込む。(キャリアガス;Arガス) 等が挙げられる。なお、上記Fe23の代わりに、F
e、Mn、MnO、MnO2、Fe34、FeO等を使
用することが可能である。
【0020】そして、銅溶湯表面に散布したFe2
3は、Fe23→Fe34+O2となって、 銅溶湯中において分解し、O2ガスを発生し、Pbお
よびNiの酸化を促進する。 銅溶湯中のPbおよびNi酸化物の浮上を促進する。 銅溶湯表面に滓層を作成し、浮上したPb酸化物、N
i酸化物を捕捉する。 という作用を行う。なお、銅溶湯中に吹き込んだArガ
スは、銅溶湯中に気泡として存在し、Pb酸化物および
Ni酸化物の浮上を促進する。
【0021】以上説明したように、銅溶湯からPbおよ
びNiを除去することについては、銅溶湯に対してF
e、Fe23またはFe+Fe23を添加することが有
効である。従って、従来行われていた原料前処理は、上
記に説明した酸化を利用する溶解方法においては、不純
物元素の除去に対して、Feは残しておいた方がPbお
よびNiの除去には有効であり、Fe、Sn、Znは容
易に除去されるという事実から、原料前処理は行わない
方が有利であり、省略することができる。なお、同様の
効果はMn、Mn酸化物を用いても得られた。
【0022】しかして、今までに説明した不純物元素の
除去は、銅溶湯表面に浮上し、かつ、浮遊している不純
物元素の酸化物を、除滓剤を使用することなく除去して
いたのであるが、除滓剤を使用する場合は、除滓剤(フ
ラックス)を銅溶湯表面に散布して、さらに、撹拌する
ことにより、フラックスに銅溶湯表面に浮遊している滓
を付着させると共に、滓の一部を安定な固体酸化物に変
化させて、銅溶湯表面から除去することができる。
【0023】この除滓剤(フラックス)としては、例え
ば、SiO2−Al23系を主体とするフラックスであ
り、SiO270〜90%、Al23 30〜10%を主
成分とするものであり、このフラックスは銅溶湯重量の
0.005〜0.10%添加するのが良い。
【0024】この除滓剤(フラックス)を使用しても、
除滓によるメタルロスは4%以下であり、また、除滓性
も良好であり、フラックスを使用しない場合には、メタ
ルロスが10%程度あることからみて、除滓剤の使用は
除滓性を良好にするのである。
【0025】上記に説明したような溶解方法により、溶
解を行い不純物元素を滓として除去した後の、銅溶湯中
におけるO2濃度は少なくとも1000ppm以上にな
っており、そのまま鋳造を行うとJIS規格を満足しな
いことは明らかであるから、この銅溶湯を還元すること
によりO2を除去して低減する必要がある。
【0026】しかしながら、従来行われてきている銅溶
湯の還元においては、O2濃度は高々数百ppm程度の
レベルであり、銅溶湯のO2濃度が1000ppm以上
と非常に高い溶湯をそのまま還元を行うと、還元時間が
極めて長くなり実用的ではない。因に、具体的には銅溶
湯中のO2濃度が10000ppmの場合に、還元によ
り少なくとも200ppm程度にまで低下させる必要が
あり、かつ、略30分以内で行うものである。
【0027】即ち、具体的に銅屑の溶解方法における還
元方法について説明すると、例えば、還元剤として木炭
を溶湯表面に満遍なく散布し還元すると、O2、CO2
CO等のガスが生成し、溶湯中に存在するため、溶湯中
にランスにより不活性ガス等の溶湯中のO2、CO2、C
Oガス分圧より低いO2、CO2、CO分圧を有するガス
を吹き込み、この吹き込んだガス気泡中のO2ガス分圧
と溶湯中のO2、CO2、COガス分圧との分圧差を利用
して、溶湯中に吹き込んだ不活性ガス気泡中に拡散・捕
集して溶湯中を浮上させて、溶湯表面から吹き込んだガ
スと共にO2、CO2、COガスを放出させるものであ
る。
【0028】さらに、この放出されたO2 、CO2 、C
Oガスが再び溶湯中に溶解しないように、不活性ガス等
の溶湯表面のO2 、CO2 、COガス分圧(濃度)より
低いO2 ガス分圧を有するガスを、溶湯表面に吹き付
け、溶湯から放出されたO2 、CO 2 、COガスを除去
するなどの、還元を促進する工程を付加、または併用し
てもよい
【0029】
【0030】しかして、従来における銅溶湯の還元方法
は、通説として溶湯中のO2ガスの含有されている状態
として、酸化物(Cu2O)およびその他、および、
溶湯中に溶解という2種類があり、還元剤として、例
えば、木炭が溶湯に添加されると、下記の通り(木炭は
Cとして示す。)、 酸化物として存在するOガスは、Cu2O+C→Cu+
CO↑ ガスとして溶湯に溶解しているO2ガスは、O2+C→C
O↑ の反応式に示すように、溶湯中のCu2OおよびO2ガス
が木炭(C)により還元され、COガスとして放出され
ている。
【0031】そして、銅屑の溶解における還元方法で溶
湯中に溶解しているO2 ガスの挙動を実測することによ
り、従来とは異なった結果が得られた。即ち、銅溶湯中
に含有されている溶解しているO2 ガスを分圧平衡法を
使用した測定法〔特願昭62−272380号(特開平
01−113658号公報参照)〕により実測した。
【0032】この実測の結果によると、還元反応前に溶
湯中に含有されているO2 ガスの殆ど全ては酸化物(C
uO、Cu2 Oその他)であり、溶湯中には溶解したO
2 ガスは非常に少ししか含有されていないことを確認し
た。従って、この実測値より還元反応は以下に示す通り
である。即ち、溶湯表面に木炭等の還元剤が散布される
と、 Cu2 O+C→Cu+O2 ↑ C+O2 →CO2 ↑ のように、主として溶湯中のCuO、或いは、Cu2
が木炭(C)により還元される反応だけが生成し、この
反応により生じたO2 ガス2 ガスが木炭(C)と反
応したCO2 ガスが存在するのである。これを裏付ける
ために溶湯を上記の方法により改めて測定を行った結
果、従来において通説とされていたCOガスに代わり、
2 ガスおよびCO2 ガスが認められた。また、この状
態は溶湯表面においても同様であった。
【0033】このようなことから、銅屑の溶解方法にお
いて還元を行う場合、所期の目的とする効果が得られな
い主な原因は、還元反応において新たに発生したO2
CO2、COガスが溶湯内または溶湯表面直上に残存す
るため、丁度O2、CO2、COガスにより溶湯を被覆す
る状態となり、新たに発生したO2、CO2、COガス等
のガスを放出するのを妨害するためである。
【0034】上記に説明したような場合の変化を図6、
図7、図8および図9により説明すると、図6において
は、ガスクロマトグラフにより溶湯表面直上のガス濃度
の変化を示しており、木炭(C)を溶湯表面に添加した
時はO2ガスおよびCO2ガスが急激に発生し、時間が経
過してもこれらのガスの発生量には変化がなく、COガ
スは木炭添加後殆ど発生しておらず、時間が経過しても
発生量には変化がない。
【0035】図7は分圧平衡法による溶湯中のガス濃度
変化を示しており、木炭(C)添加後、急激にO2ガス
およびCO2ガスが発生し、時間が経過してもこれらガ
ス後、にはあまり変化はなく、COガスは木炭添加後に
おいても殆ど発生しておらず、時間が経過しても発生量
には全然変化はない。
【0036】図8は溶湯表面に木炭(C)の散布を行う
前においては、溶湯表面にはO2ガスとN2ガスが存在し
ており、溶湯中にはCu2O等の酸化物が多量に存在し
ている。しかし、図9においては、溶湯表面に木炭
(C)を散布・被覆した場合であり、溶湯表面はO2
スおよびCO2ガス濃度が大であり、また、溶湯内にお
ける溶湯表面近傍においても、O2ガスおよびCO2ガス
の溶解量が大であることがわかる。そして、溶湯内には
Cu2O等の酸化物の量は少なくなっていることがわか
る。
【0037】以上説明したように、銅屑の溶解方法にお
いて還元を行う場合、還元反応により発生したO2ガス
およびCO2ガスを溶湯内および溶湯表面直上から速や
かに系外に放出する必要があり、この放出手段として
は、不活性ガス等の溶湯中に新たに発生したO2ガス分
圧より低いO2ガス分圧のガスを吹き込み、この分圧差
により吹き込んだガス中に溶湯中のO2ガスを拡散・捕
集して、系外に放出するのである。
【0038】
【実 施 例】本発明に係る銅屑の溶解方法の実施例を
説明する。
【0039】
【実 施 例 1】 原料 市販銅屑100%配合(JIS・2号線屑レベル) 原料前処理 無し 溶解条件 溶解炉 5t・重油焚反射炉 溶解量 4t 溶解温度 1200℃±20℃ 溶解雰囲気 大気 溶湯中O2濃度 4000ppm Fe添加 溶湯重量の0.1wt% 不活性ガス吹き込み 無し 除滓剤 無し 還元 木炭を溶湯重量の1wt%、溶湯表面に添加した後、イソライト製ポ ーラスプラグ(MP−70)20mmφ3本でArガス10l/分× 30分吹き込み。 溶湯品質 不純物元素 (Fe、Sn、Pb、Ni、Zn) 各20ppm以下 O2濃度 190ppm 除滓性 メタルロス率 3% 公害 無し 総合判定 合格
【0040】
【実 施 例 2】 原料 市販銅屑100%配合(JIS・2号線屑レベル) 原料前処理 無し 溶解条件 溶解炉 5t・重油焚反射炉 溶解量 4t 溶解温度 1200℃±20℃ 溶解雰囲気 大気 溶湯中O2濃度 4000ppm Fe添加 溶湯重量の0.1wt% 不活性ガス吹き込み 無し 除滓剤 SiO2 80%、Al23 20% 還元 木炭を溶湯重量の1wt%、溶湯表面に添加した後、イソライト製ポ ーラスプラグ(MP−70)20mmφ3本でArガス10l/分× 30分吹き込み。 溶湯品質 不純物元素 (Fe、Sn、Pb、Ni、Zn) 各20ppm以下 O2濃度 190ppm 除滓性 メタルロス率 2% 公害 無し 総合判定 合格
【0041】
【実 施 例 3】 原料 市販銅屑100%配合(JIS・2号線屑レベル) 原料前処理 無し 溶解条件 溶解炉 5t・重油焚反射炉 溶解量 4t 溶解温度 1200℃±20℃ 溶解雰囲気 大気 溶湯中O2濃度 4000ppm Fe添加 溶湯重量の0.1wt% 不活性ガス吹き込み Ar4分ランスにより15l/分×10分 除滓剤 無し 還元 木炭を溶湯重量の1wt%、溶湯表面に添加した後、イソライト製ポ ーラスプラグ(MP−70)20mmφ3本でArガス10l/分× 30分吹き込み。 溶湯品質 不純物元素 (Fe、Sn、Pb、Ni、Zn) 各20ppm以下 O2濃度 200ppm 除滓性 メタルロス率 3% 公害 無し 総合判定 合格
【0042】
【実 施 例 4】 原料 市販銅屑100%配合(JIS・2号線屑レベル) 原料前処理 無し 溶解条件 溶解炉 5t・重油焚反射炉 溶解量 4t 溶解温度 1200℃±20℃ 溶解雰囲気 大気 溶湯中O2濃度 4000ppm Fe添加 溶湯重量の0.1wt% 不活性ガス吹き込み Ar4分ランスにより15l/分×10分 除滓剤 SiO2 80%、Al23 20% 還元 木炭を溶湯重量の1wt%、溶湯表面に添加した後、イソライト製ポ ーラスプラグ(MP−70)20mmφ3本でArガス10l/分× 30分吹き込み。 溶湯品質 不純物元素 (Fe、Sn、Pb、Ni、Zn) 各20ppm以下 O2濃度 200ppm 除滓性 メタルロス率 2% 公害 無し 総合判定 合格 また、上記実施例1〜実施例4において、FeをMnに
変更しても同様の効果が得られた。
【0043】
【実 施 例 5】 原料 市販銅屑100%配合(JIS・2号線屑レベル) 原料前処理 無し 溶解条件 溶解炉 5t・重油焚反射炉 溶解量 4t 溶解温度 1200℃±20℃ 溶解雰囲気 大気 溶湯中O2濃度 4000ppm Fe23(工業用原料)添加 溶湯重量の2wt% 不活性ガス吹き込み 無し 除滓剤 無し 還元 木炭を溶湯重量の1wt%、溶湯表面に添加した後、イソライト製ポ ーラスプラグ(MP−70)20mmφ3本でArガス10l/分× 30分吹き込み。 溶湯品質 不純物元素 (Fe、Sn、Pb、Ni、Zn) 各20ppm以下 O2濃度 200ppm 除滓性 メタルロス率 3% 公害 無し 総合判定 合格
【0044】
【実 施 例 6】 原料 市販銅屑100%配合(JIS・2号線屑レベル) 原料前処理 無し 溶解条件 溶解炉 5t・重油焚反射炉 溶解量 4t 溶解温度 1200℃±20℃ 溶解雰囲気 大気 溶湯中O2濃度 4000ppm Fe23(工業用原料)添加 溶湯重量の2wt% 不活性ガス吹き込み 無し 除滓剤 SiO2 80%、Al23 20% 還元 木炭を溶湯重量の1wt%、溶湯表面に添加した後、イソライト製ポ ーラスプラグ(MP−70)20mmφ3本でArガス10l/分× 30分吹き込み。 溶湯品質 不純物元素 (Fe、Sn、Pb、Ni、Zn) 各20ppm以下 O2濃度 200ppm 除滓性 メタルロス率 2% 公害 無し 総合判定 合格
【0045】
【実 施 例 7】 原料 市販銅屑100%配合(JIS・2号線屑レベル) 原料前処理 無し 溶解条件 溶解炉 5t・重油焚反射炉 溶解量 4t 溶解温度 1200℃±20℃ 溶解雰囲気 大気 溶湯中O2濃度 4000ppm Fe23(工業用原料)添加 溶湯重量の2wt% 不活性ガス吹き込み Ar・4分ランスにより15l/分×10分 除滓剤 無し 還元 木炭を溶湯重量の1wt%、溶湯表面に添加した後、イソライト製ポ ーラスプラグ(MP−70)20mmφ3本でArガス10l/分× 30分吹き込み。 溶湯品質 不純物元素 (Fe、Sn、Pb、Ni、Zn) 各20ppm以下 O2濃度 180ppm 除滓性 メタルロス率 3% 公害 無し 総合判定 合格
【0046】
【実 施 例 8】 原料 市販銅屑100%配合(JIS・2号線屑レベル) 原料前処理 無し 溶解条件 溶解炉 5t・重油焚反射炉 溶解量 4t 溶解温度 1200℃±20℃ 溶解雰囲気 大気 溶湯中O2濃度 4000ppm Fe23(工業用原料)添加 溶湯重量の2wt% 不活性ガス吹き込み Ar・4分ランスにより15l/分×10分 除滓剤 SiO2 80%、Al23 20% 還元 木炭を溶湯重量の1wt%、溶湯表面に添加した後、イソライト製ポ ーラスプラグ(MP−70)20mmφ3本でArガス10l/分× 30分吹き込み。 溶湯品質 不純物元素 (Fe、Sn、Pb、Ni、Zn) 各20ppm以下 O2濃度 180ppm 除滓性 メタルロス率 2% 公害 無し 総合判定 合格 (実施例1〜実施例8は反射炉を使用した場合である。) また、実施例5〜実施例8において、Fe2O3をFe3
4、FeO、或いは、MnO、MnO2に変更しても同
様の効果が得られた。
【0047】
【実 施 例 9】 原料 市販銅屑100%配合(JIS2号焼線屑レベル) 原料前処理 無し 溶解条件 溶解炉 3t・高周波溝型誘導炉 溶解量 2t 溶解温度 1200℃±20℃ 溶解雰囲気 大気 溶湯中O2濃度 8000ppm Fe添加 溶湯重量の0.1wt% 不活性ガス吹き込み 無し 除滓剤 無し 還元 木炭を溶湯重量の1wt%、溶湯表面に添加した後、イソライト製ポ ーラスプラグ(MP−70)20mmφ2本でArガス8l/分× 30分吹き込み。 溶湯品質 不純物元素 (Fe、Sn、Pb、Ni、Zn) 各20ppm以下 O2濃度 190ppm 除滓性 メタルロス率 2% 公害 無し 総合判定 合格
【0048】
【実 施 例 10】 原料 市販銅屑100%配合(JIS2号焼線屑レベル) 原料前処理 無し 溶解条件 溶解炉 3t・高周波溝型誘導炉 溶解量 2t 溶解温度 1200℃±20℃ 溶解雰囲気 大気 溶湯中O2濃度 8000ppm Fe添加 溶湯重量の0.1wt% 不活性ガス吹き込み 無し 除滓剤 SiO2 80%、Al23 20% 還元 木炭を溶湯重量の1wt%、溶湯表面に添加した後、イソライト製ポ ーラスプラグ(MP−70)20mmφ2本でArガス8l/分× 30分吹き込み。 溶湯品質 不純物元素 (Fe、Sn、Pb、Ni、Zn) 各20ppm以下 O2濃度 190ppm 除滓性 メタルロス率 1.5% 公害 無し 総合判定 合格
【0049】
【実 施 例 11】 原料 市販銅屑100%配合(JIS2号焼線屑レベル) 原料前処理 無し 溶解条件 溶解炉 3t・高周波溝型誘導炉 溶解量 2t 溶解温度 1200℃±20℃ 溶解雰囲気 大気 溶湯中O2濃度 8000ppm Fe添加 溶湯重量の0.1wt% 不活性ガス吹き込み Ar・4分ランスにより10l/分×10分 除滓剤 無し 還元 木炭を溶湯重量の1wt%、溶湯表面に添加した後、イソライト製ポ ーラスプラグ(MP−70)20mmφ2本でArガス8l/分× 30分吹き込み。 溶湯品質 不純物元素 (Fe、Sn、Pb、Ni、Zn) 各20ppm以下 O2濃度 200ppm 除滓性 メタルロス率 2% 公害 無し 総合判定 合格
【0050】
【実 施 例 12】 原料 市販銅屑100%配合(JIS2号焼線屑レベル) 原料前処理 無し 溶解条件 溶解炉 3t・高周波溝型誘導炉 溶解量 2t 溶解温度 1200℃±20℃ 溶解雰囲気 大気 溶湯中O2濃度 8000ppm Fe添加 溶湯重量の0.1wt% 不活性ガス吹き込み Ar・4分ランスにより10l/分×10分 除滓剤 SiO2 80%、Al23 20% 還元 木炭を溶湯重量の1wt%、溶湯表面に添加した後、イソライト製ポ ーラスプラグ(MP−70)20mmφ2本でArガス8l/分× 30分吹き込み。 溶湯品質 不純物元素 (Fe、Sn、Pb、Ni、Zn) 各20ppm以下 O2濃度 200ppm 除滓性 メタルロス率 1.5% 公害 無し 総合判定 合格 また、実施例9〜実施例12において、FeをMnに変
更しても同様の効果が得られた。
【0051】
【実 施 例 13】 原料 市販銅屑100%配合(JIS2号焼線屑レベル) 原料前処理 無し 溶解条件 溶解炉 3t・高周波溝型誘導炉 溶解量 2t 溶解温度 1200℃±20℃ 溶解雰囲気 大気 溶湯中O2濃度 8000ppm Fe23(工業用原料)添加 溶湯重量の2wt% 不活性ガス吹き込み 無し 除滓剤 無し 還元 木炭を溶湯重量の1wt%、溶湯表面に添加した後、イソライト製ポ ーラスプラグ(MP−70)20mmφ2本でArガス8l/分× 30分吹き込み。 溶湯品質 不純物元素 (Fe、Sn、Pb、Ni、Zn) 各20ppm以下 O2濃度 200ppm 除滓性 メタルロス率 2% 公害 無し 総合判定 合格
【0052】
【実 施 例 14】 原料 市販銅屑100%配合(JIS2号焼線屑レベル) 原料前処理 無し 溶解条件 溶解炉 3t・高周波溝型誘導炉 溶解量 2t 溶解温度 1200℃±20℃ 溶解雰囲気 大気 溶湯中O2濃度 8000ppm Fe23(工業用原料)添加 溶湯重量の2wt% 不活性ガス吹き込み 無し 除滓剤 SiO2 80%、Al23 20% 還元 木炭を溶湯重量の1wt%、溶湯表面に添加した後、イソライト製ポ ーラスプラグ(MP−70)20mmφ2本でArガス8l/分× 30分吹き込み。 溶湯品質 不純物元素 (Fe、Sn、Pb、Ni、Zn) 各20ppm以下 O2濃度 200ppm 除滓性 メタルロス率 1.5% 公害 無し 総合判定 合格
【0053】
【実 施 例 15】 原料 市販銅屑100%配合(JIS2号焼線屑レベル) 原料前処理 無し 溶解条件 溶解炉 3t・高周波溝型誘導炉 溶解量 2t 溶解温度 1200℃±20℃ 溶解雰囲気 大気 溶湯中O2濃度 8000ppm Fe23(工業用原料)添加 溶湯重量の2wt% 不活性ガス吹き込み Ar・4分ランスにより10l/分×10分 除滓剤 無し 還元 木炭を溶湯重量の1wt%、溶湯表面に添加した後、イソライト製ポ ーラスプラグ(MP−70)20mmφ2本でArガス8l/分× 30分吹き込み。 溶湯品質 不純物元素 (Fe、Sn、Pb、Ni、Zn) 各20ppm以下 O2濃度 190ppm 除滓性 メタルロス率 2% 公害 無し 総合判定 合格
【0054】
【実 施 例 16】 原料 市販銅屑100%配合(JIS2号焼線屑レベル) 原料前処理 無し 溶解条件 溶解炉 3t・高周波溝型誘導炉 溶解量 2t 溶解温度 1200℃±20℃ 溶解雰囲気 大気 溶湯中O2濃度 8000ppm Fe23(工業用原料)添加 溶湯重量の2wt% 不活性ガス吹き込み Ar・4分ランスにより10l/分×10分 除滓剤 SiO2 80%、Al23 20% 還元 木炭を溶湯重量の1wt%、溶湯表面に添加した後、イソライト製ポ ーラスプラグ(MP−70)20mmφ2本でArガス8l/分× 30分吹き込み。 溶湯品質 不純物元素 (Fe、Sn、Pb、Ni、Zn) 各20ppm以下 O2濃度 190ppm 除滓性 メタルロス率 1.5% 公害 無し 総合判定 合格 (実施例9〜実施例16は高周波溝型誘導炉を使用した場合である。) また、実施例13〜実施例16において、Fe2O3を
Fe34、FeO、もしくは、Mn酸化物に変更しても
同様の効果が得られた。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る銅屑
の溶解方法は上記の構成であるから、銅屑を再利用する
場合において、銅屑に混入している不純物元素を選別す
るという繁雑な作業を行う必要がなく、そのままの状態
の銅屑を溶解することにより、成分不良となる全不純物
元素を同時に除去することができるという優れた効果を
有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】銅溶湯中のO2量と溶湯中の不純物元素の濃度
との関係を示す図である。
【図2】酸化溶解におけるSn除去におよぼす溶解炉の
種類と溶湯中のSn濃度との関係を示す図である。
【図3】銅溶湯中のO2濃度と溶湯中のPb濃度との関
係を示す図である。
【図4】銅溶湯中のFe濃度と溶湯中の不純物元素の濃
度との関係を示す図である。
【図5】銅溶湯の酸化法によるPbおよびNi除去にお
よぼすFe23の効果を示す図である。
【図6】銅溶湯表面直上のガス濃度と時間との関係を示
す図である。
【図7】銅溶湯中のガス濃度と時間との関係を示す図で
ある。
【図8】銅溶湯表面に木炭を散布・被覆する前の溶湯内
と溶湯表面の状態を示す模式図である。
【図9】銅溶湯表面に木炭を散布・被覆した後の溶湯内
と溶湯表面のガスの分布状態を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池 田 隆 吉 山口県下関市長府紺屋町1−32 (72)発明者 吉 田 栄 次 山口県下関市長府黒門東町3番F−301 (72)発明者 岡 田 裕 文 山口県下関市長府紺屋町1−32 (72)発明者 浜 中 龍 介 山口県下関市長府黒門東町3番F−303

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】銅屑を前処理選別を行うことなく溶解原料
    の一部または全部として反射炉または誘導炉により大気
    溶解を行い、溶解後の溶湯中にFe、Fe酸化物、M
    n、Mn酸化物の1種または1種以上を添加してから溶
    湯を保持し、溶湯表面に浮遊している滓の除去を行い、
    次いで、この溶湯を固体還元剤の添加および不活性ガス
    の吹き込みを併用して還元を行った後、鋳造することを
    特徴とする銅屑の溶解方法。
  2. 【請求項2】銅屑を前処理選別を行うことなく溶解原料
    の一部または全部として反射炉または誘導炉により大気
    溶解を行い、溶解後の溶湯中にFe、Fe酸化物、M
    n、Mn酸化物の1種または1種以上を添加してから溶
    湯を保持し、溶湯表面に浮遊している滓を除滓剤を使用
    して除去を行い、次いで、この溶湯を固体還元剤の添加
    および不活性ガスの吹き込みを併用して還元を行った
    後、鋳造することを特徴とする銅屑の溶解方法。
  3. 【請求項3】銅屑を前処理選別を行うことなく溶解原料
    の一部または全部として反射炉または誘導炉により大気
    溶解を行い、溶解後の溶湯中に不活性ガスを吹き込みな
    がらFe、Fe酸化物、Mn、Mn酸化物の1種または
    1種以上を添加し、溶湯表面に浮遊している滓の除去を
    行い、次いで、この溶湯を固体還元剤の添加および不活
    性ガスの吹き込みを併用して還元を行った後、鋳造する
    ことを特徴とする銅屑の溶解方法。
  4. 【請求項4】銅屑を前処理選別を行うことなく溶解原料
    の一部または全部として反射炉または誘導炉により大気
    溶解を行い、溶解後の溶湯中に不活性ガスを吹き込みな
    がらFe、Fe酸化物、Mn、Mn酸化物の1種または
    1種以上を添加し、溶湯表面に浮遊している滓を除滓剤
    を使用して除去を行い、次いで、この溶湯を固体還元剤
    の添加および不活性ガスの吹き込みを併用して還元を行
    った後、鋳造することを特徴とする銅屑の溶解方法。
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CN105177302A (zh) * 2015-10-23 2015-12-23 云南锡业股份有限公司铜业分公司 一种冰铜吹炼炉渣采用侧吹炉熔炼生产粗铜的工艺

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