JP2560506B2 - センサの異常診断方法 - Google Patents

センサの異常診断方法

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JP2560506B2
JP2560506B2 JP2030120A JP3012090A JP2560506B2 JP 2560506 B2 JP2560506 B2 JP 2560506B2 JP 2030120 A JP2030120 A JP 2030120A JP 3012090 A JP3012090 A JP 3012090A JP 2560506 B2 JP2560506 B2 JP 2560506B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はセンサの異常診断方法に係り、特に電子制御
式エンジン等に備え付けられる各種センサまたはその接
続部の異常を診断するのに適したセンサの異常診断方法
に関する。
〔従来の技術〕
一般に燃料噴射量制御装置を設けてなる内燃機関で
は、水温センサ,エアフローメータをはじめとして種々
のセンサが機関の各所に配設されており、この種々のセ
ンサから供給される出力信号に基づき燃料噴射量制御装
置は制御動作を行なう構成とされている。これにより、
機関の現在の状態に適宜に対応した燃料噴射量制御を行
なうことが可能となり、各種の機関特性の向上を図るこ
とができる。
しかるに、上記の各種のセンサが全て正常に作動して
いる場合には良好な制御を行ない得るが、いずれかひと
つのセンサに異常が発生した場合には正確な制御を行な
うことができなくなってしまう。
このため、センサの異常を早期に、かつ確実に検出で
きるようにするため、内燃機関にセンサの異常診断装置
を設けたものがある。
従来におけるセンサの異常を診断する方法として、例
えば特開昭62−47528号公報に示されるように、非線
型特性である温度センサの特性ずれを所定温度で切替え
動作する温度スイッチを新たに設け、温度スイッチが切
替え動作した際の温度センサの出力値と、所定温度にお
ける設計上の出力値とからセンサの異常を判断する方法
が提案されている。また、他の方法としては、実開昭
63−70019号公報に示されるように、センサ出力値の変
化量が所定値を越えるか否かを判定することによりコネ
クタ部の接続不良等の異常を検出する方法が提案されて
いる。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかるに上記に示された異常診断方法では、異常診
断を行なうために新たに温度スイッチを設けねばなら
ず、コストアップを招くという課題があった。
また上記に示された異常診断方法では、コネクタに
かなりの嵌合不良が生じ、瞬間的に出力値が変化するよ
うな異常でないと検出することができず、コネクタ接続
部に酸化膜ができて定常的に特性ずれが発生する場合に
は、これを検出することができないという課題があっ
た。コネクタのコンタクトやコンタクトピン表面に酸化
膜が発生すると、この酸化膜により接触抵抗が生じてし
まい、センサ特性に特性ずれが生じる。従来、この酸化
膜の発生を確認するには、コネクタを外して目視検査を
行なうしか方法がなかったが、コネクタを外す時に酸化
膜はコンタクト及びコンタクトピンより剥離してしま
い、その検出は困難であった。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、コス
トアップを招くことなく、かつ定常的な特性ずれに起因
する異常をも診断することができるセンサの異常診断方
法を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記課題を解決するために、本考案では、 非線型出力特性を有するセンサの特性ずれを診断する
センサの異常診断方法において、 上記センサの出力値を検出して初期値を定め、 この初期値を定めた時点からセンサによって検出され
る物理量が所定の変化量だけ変化した時点におけるセン
サの出力値を検出して最終値を定め、 上記初期値と最終値との偏差が上記変化量の範囲から
外れているか否かを判断し、 上記変化量範囲から外れていると判断された時にセン
サに特性のずれが発生していると診断することを特徴と
するものである。
〔作用〕
上記構成とされたセンサの異常診断方法を使用する時
の作用について第1図及び第2図を用いて説明する。
第1図は物理量(例えば、水温等)を検出するセンサ
に特性ずれが生じている場合のセンサ出力特性を、また
第2図はセンサに特性ずれが生じていない場合のセンサ
出力特性を示している。各図とも縦軸にセンサの出力値
を取ると共に、横軸にセンサ出力値に対応する検出値を
取っている。具体的には、センサとして水温センサを用
いた場合には、縦軸である出力値は抵抗値又は電圧値と
なり、横軸である検出値は水温となる。またセンサとし
てエアフローメータを用いた場合には、縦軸である出力
値は電圧値となり、横軸である検出値は吸入空気量とな
る。
尚、本発明はセンサ出力特性が非線型出力となるセン
サについてのみ適用が可能となる。このことは以下の説
明により明白となろう。また説明の便宜上、以下の説明
ではセンサとして水温センサを用いた場合を例に挙げて
説明する。この際、出力値として抵抗値を取り、検出値
として水温を取るものとする。
先ず、特性ずれが生じていない場合について第2図を
用いて説明する。いま、水温センサの出力値が抵抗値a
であったと仮定すると同図に示すセンサ出力特性図よ
り、この出力値aに対応する水温はAであり、現在機関
水温はA(℃)となっていることが判る。ここで、この
水温Aを初期値と定める。尚、第2図に示される抵抗値
と水温との関係は、内燃機関のエンジンコントロールユ
ニット(ECU)のリードオンリメモリ(ROM)内に予めマ
ップとして格納されており、水温センサが出力する出力
値(抵抗値)に基づき水温を求める構成となっている。
続いてこの初期値Aを定めた時点から、センサによっ
て検出される物理量(即ち、水温)が所定の変化量△T
だけ変化した時点におけるセンサ出力値である抵抗値b
を取り込む。この抵抗値bに対応する水温はBである。
この水温Bを最終値として定める。上記した初期値A及
び最終値Bは、水温センサに特性ずれが生じていないた
め、現在の機関水温をそのまま反映した水温値となって
いる。
次に、初期値Aと最終値Bとの偏差を求める。偏差と
は最終値Bから初期値Aを減算した値である。よって偏
差をσとするとσ=B−Aで示される。この偏差σ
と上記の変化量△Tを比べることにより、水温センサ
に特性ずれ等の異常が生じているか否かを判断すること
ができる。第2図に示す特性ずれの生じていない状態で
は、偏差σは変化量△Tと等しくなるはずであり、よっ
て偏差σと変化量△Tが等しい場合(σ=△T)に
はセンサに異常が発生していないと判断することができ
る。
次に、特性ずれが生じている場合について第1図を用
いて説明する。
今、コネクタの接続部分に酸化膜が発生し、この酸化
膜による接触抵抗の増大により、センサ出力特性が実線
で示す正常状態より破線で示す異常状態に特性ずれが発
生したものと仮定する。よって、この特性ずれが発生し
た状態では、水温センサは破線で示す異常状態に対応し
た出力特性を取ることになるが、エンジンコントロール
(ECU)内のROMに格納されているマップは正常状態時の
特性に基づいたものであるため、検出される物理量は実
際の機関状態と異なった状態を示す値となる。この実際
の機関状態と異なった機関状態を示す物理量に基づき各
種制御を行なった場合、適正な制御を行なえないのは明
らかである。以下、このような異常発生を診断する方法
について説明する。
今、水温センサの出力した抵抗値がaであったと仮定
する。この時、実際の機関状態は破線で示す特性による
ため、実際の機関水温はA1である。しかるに、前記のよ
うにECU内のROMには正常時の特性マップしか格納されて
いないため、出力される水温はA2となり、この水温A2が
初期値として設定される。
続いて初期値A2を定めた時点から水温センサによって
検出される物理量が所定の変化量△T(この△Tの値は
第2図で示した△Tと等しいものとする)だけ変化した
時点におけるセンサの出力値を検出する。
前記したように、実際の機関水温はA1であるため、水
温が△Tだけ変化すると実際の機関水温はC1で示す値と
なる。この時、センサが出力する抵抗値はcであるた
め、物理量としてはECU内のROMに格納されているマップ
より水温C2が求められ、この水温C2が最終値として設定
される。
ここで、上記の初期値A2と最終値C2との偏差σを求
めるとσ=C2−A2となる。この偏差σを変化量△T
と比べると、変化量△Tに対して偏差σは小さな値と
なっている。第2図を用いて説明したように、特性ずれ
が発生していない場合には、初期値と最終値の偏差σ
は変化量△Tと等しくなる筈である。しかるに特性ずれ
が発生している場合には、上述した如く偏差σと変化量
△Tとは一致しなくなり、よってこの偏差σと変化量を
比較することにより、センサの異常診断を行なうことが
できる。
尚、出力特性が非線型ではなく、線型の特性の場合に
は、上記の如く求めた偏差は異常発生時も、また正常時
も同じ値となってしまい、異常検出を行なうことはでき
ない。
〔実施例〕
次に本発明の実施例について図面と共に説明する。第
3図は本発明の一実施例であるセンサの異常診断方法を
適用したエンジンの全体構成図である。
第3図において、1はエンジン本体、2はシリンダブ
ロック、3はシリンダヘッド、4はピストン、5は燃焼
室、6は点火プラグ、7は吸気バルブ、8は排気バル
ブ、9は排気マニホールド10内の排気中の酸素濃度を検
出する酸素センサ、15は冷却水温を計測する水温セン
サ、16はイグニッションスイッチ、21はバッテリ電源を
それぞれ表わす。
吸気系統では、エアクリーナ24から取入れた吸入空気
の吸気量をエアフローメータ25により計測すると共に、
吸気温センサ26により吸気温を計測し、アクセルペダル
27の踏み代に応じて開閉するスロットルバルブ28により
吸入空気を所定量だけ吸気マニホールド30へと送るよう
になっている。スロットボディには、その内部に介装し
たスロットルバルブ28の開度及び全閉位置を検出するア
イドルスイッチ29を設けてなるスロットルセンサ32が設
けられている。また、吸気マニホールド1には、スロッ
トルバルブ28を迂回するようバイパス路46が設けられて
おり、このバイパス路46には、これを開閉制御するアイ
ドルスピードコントロールバルブ44(ISCV)及びこのIS
CV44を駆動するステップモータ45が配設されている。さ
らに吸気マニホールド30の吸気バルブ7の近傍には、燃
料タンク35から通路36を介して燃料ポンプ37により圧送
される燃料を所定量だけ噴射供給する燃料噴弁射38が取
付けられている。
そして点火系統では、イグニッションコイル40で発生
した高電圧をディストリビュータ41に供給し、ディスト
リビュータ41で所定の点火時期制御を行ないながら該高
電圧を所定のタイミングで各気筒の点火プラグ6に分配
供給するようにしている。ディストリビュータ41には図
示しないクランクシャフトと同期して回転するディスト
リビュータシャフト42の回転位置から回転角及び回転数
を検出する回転数センサ43が設けられており、具体的に
は、この回転数センサ43によりクランクシャフト30゜CA
毎にパルス信号を出力すると共にクランクシャフトの一
回転毎に所定角で一回のパルス信号を出力するようにし
ている。尚、59は警告ランプであり、後述するようにセ
ンサに異常がある時、点燈されるよう構成されている。
ECU50は、バッテリ電源21により作動するマイクロコ
ンピュータであり、このマイクロコンピュータ内には、
第4図で示すように、中央処理ユニット(CPU)51と、
リードオンリメモリ(ROM)52と、ランダムアクセスメ
モリ(RAM)53と、イグニッションスイッチ16のオフ時
にも記憶を保持するバックアップランダムアクセスメモ
リ(B−RAM)54とを含んでいる。このうちのROM52に
は、メインルーチン,燃料噴射量制御ルーチン,点火時
期制御ルーチン及び本発明の特徴となるセンサの異常診
断ルーチン等のプログラム、これらの処理に必要な第2
図に示したマップを始めとする種々と固定データ,定数
等が格納されている。さらにECU50内には、マルチプレ
クサを有するA/D変換回路55と、バッファメモリを有す
るI/O装置56とが組み込まれ、これらの55と56は前記51
〜54とコモンバス57により互いに接続されている。
A/D変換回路55においては、エアフローメータ25,吸気
温センサ26,水温センサ15等の各センサの出力信号をバ
ッファを介してマルチプレクサに入力し、これらのデー
タをA/D変換してCPU51の指令により所定の時間にCPU51
及びRAM53あるいはB−RAM54へ出力するようにしてい
る。これによりRAM53に吸入空気量,吸気温,水温等の
最新検出データを取込み、その所定領域にこれらのデー
タを格納する。またI/O装置56においては、スロットル
センサ32,回転数センサ43等の各センサの検出信号を入
力し、これらのデータをCPU51の指令により所定の時期
にCPU51及びRAM53あるいはB−RAM54へ出力するように
している。CPU51はROM52に記憶されているプログラムに
従って前記各センサにより検出されたデータに基づいて
燃料噴射量を計算し、これに基づき燃料噴射量制御を行
なうと共に、以下説明するプログラムに基づきセンサの
異常診断処理を行なう。
第5図は本発明の第1実施例であるセンサの異常診断
処理のフローチャートである。本実施例では、水温セン
サ15の異常診断処理は例えばディーラ点検時に実施され
るものであり、点検者がECU50にチェック信号を入力す
ることにより起動する処理である。
尚、以下の説明においては、第6図に示すように、水
温センサ15とECU50を接続するコネクタ58に酸化膜が発
生し、接触抵抗R(R≒400Ω)が発生している場合に
ついて説明する。また、本実施例における水温センサ15
の出力特性は第7図に示される特性であるとする。同図
中、矢印Xで示すのは特性ずれの生じていない水温セン
サ15の本来の特性(実線で示す)を示しており、また矢
印Yで示す特性ずれが生じている水温センサ15の特性
(破線で示す)を示している。図示されるように各特性
曲線は非線型な特性を有している。またECU50内のROM52
には、第7図中矢印Xで示すセンサ抵抗値と水温(物理
量)との関係マップが格納されており、センサ抵抗値よ
り水温を求められるよう構成されている。
異常診断処理が起動すると、先ずCPU51はステップ100
において水温センサ15から水温出力信号THWを、また吸
気温センサ26から吸気温出力信号THAを取り込む。続い
てステップ101において上記THW及びTHAに基づき変化量
△Aを決定すると共に、水温を△Aだけ変化させるのに
要する時間△tを算出する。この際、変化量△Aは異常
診断を行なうのに最も適した量となるよう選定される。
この変化量△Aが大きい場合には異常診断に要する時間
が長くなると共に、多乱が多く侵入する虞れがある。ま
た変化量△Aが小さい場合には異常診断の精度が低下し
てしまう。本実施例ではステップ101において変化量△
Aが30℃に設定されたものとする。
続くステップ102では初期値が設定される。いま、実
際の水温が30℃であるとする。前記したように水温セン
サ15には接触抵抗に起因して特定ずれが生じているた
め、水温センサ15は矢印Yで示す特性変化を示す。よっ
て、実際の水温が30℃の場合には、センサ抵抗値は2.05
kΩとなっている。しかるに、ECU50内のROM52には矢印
Xで示す特性マップしか格納されていないため、CPU51
はこのマップより水温は22℃であると判断してしまう。
この22℃が初期値として設定される。
続くステップ103では初期値が設定された時点から、
時間△tが経過したかどうかを判断している。この時間
△tは水温が変化量△A(=30℃)だけ初期値より上昇
するために要する時間である。よって、ステップ103の
処理は、水温が所定の変化量△Aだけ上昇するのを待つ
ための処理である。
また、この水温が所定の変化量△Aだけ上昇する間
に、エンジン状態が大きく変化し水温が急激に変化した
場合には正確な異常診断が行なえなくなってしまう。よ
ってアクセルペダル27が踏み込まれてアイドルスイッチ
29が開成された場合、車速センサが出力する車速信号SP
Dが“0"でなくなった時、及び回転数センサ43が出力す
る回転数信号NEが1000rpm以上となった場合には、ステ
ップ104,105にて異常診断処理を中止するように構成さ
れている。
時間△tが経過すると、換言すると水温センサ15によ
って検出される水温(検出値)が所定の変化量△Aだけ
変化すると、CPU51はその時点における水温を取り込
む。
前記したように、時間△t経過前における実際の機関
水温は30℃であったため、水温が所定の変化量△A(△
A=30℃)だけ変化すると、実際の機関水温は60℃にな
っている。よって、特性ずれを生じているため第7図に
矢印Yで示す出力特性に従う水温センサ15のセンサ抵抗
値は0.95kΩとなる。
しかるに、ECU50内のROM52には矢印Xで示される特性
マップしか格納されていないため、CPU51は時間△t経
過後の水温を特性マップより41℃と判断してしまう。こ
の41℃がステップ106において最終値として設定され
る。
続くステップ107では、初期値と最終値との偏差σが
求められる。前記のように初期値は22℃であり、最終値
は41℃であるため偏差σはσ=19℃となる。
偏差σがステップ107で求められると、次のステップ1
08において、偏差σが変化量△Aの範囲から外れている
か否かが判断される。いま、仮に水温センサ15に特性ず
れが発生していないことを想定すると、初期値22℃より
所定の変化量△A(△A=30℃)だけ水温が変化すると
最終値は52℃となり、その偏差σは30℃となり、変化
量△Aと一致する筈である。しかるに、水温センサ15に
特性ずれが発生している場合には、上記したように偏差
σは変化量△Aと異なる値を取る。従って、偏差σが変
化量△Aに対し異なっている場合には、水温センサ15に
特性ずれ等の異常が発生していると判断することができ
る。尚、ステップ108では水温センサ15の公差範囲(第
7図に梨地で示す)を考慮し、偏差σが△A±αの範囲
に入っているか否かを判断している。
ステップ108において偏差σが所定の変化量△A±α
内にあると判断されると、CPU51は水温センサ15に異常
が発生していないものとして処理を終了する。一方、ス
テップ108において偏差σが所定の変化量△A±αから
外れていると判断されると、CPU51は水温センサ15に異
常が発生していると判断し、ステップ109において警告
ランプ59を点灯させ異常の発生を知らせる構成とされて
いる。
上記の異常診断方法によれば、ソフトウェアの面から
水温センサ15の異常診断を行なうことができ、異常診断
のために特にハードウェアを必要としないため、低コス
トで異常診断を行なうことができる。また、第7図に示
すように、センサの出力特性が正規の特性からずれてい
る場合に必ず異常検出を行ない得るために、コネクタ58
に発生した接触抵抗に基づくような定常適な特性ずれに
ついても診断を行なうことができる。
次に本発明に係る異常診断処理の第2実施例について
第8図を用いて説明する。本実施例ではアイドルスピー
ドコントロールバルブ44を有したエンジンに搭載された
エアフローメータ25の異常診断を例に挙げて説明する。
尚、以下の説明においてはエアフロメータ25に0.5Vの
特性ずれが生じているものとし、また本実施例における
エアフローメータ25の特性は第9図に示される特性であ
るとする。同図中、矢印Xで示すのは特性ずれの生じて
いないエアフローメータ25の本来の特性を示しており
(実線で示す)、また矢印Yで示すのは特性ずれが生じ
ているエアフロメータ25の特性を示している(破線で示
す)。図示されるように各特性曲線は非線型な特性を有
している。また、ECU50内のROM52には、第9図中矢印X
で示す出力電圧値と吸入空気量との関係マップが格納さ
れており、エアフローメータ出力電圧により吸入空気量
(物理量)を求められるよう構成されている。
第8図に示す異常診断処理が起動すると、先ずステッ
プ200において現在の吸入空気量Qを取り込む。続くス
テップ201において、ステップ200で取り込んだ吸入空気
量Qが3m3/h及至5m3/hの間の値となっているかどうかを
判断する。またステップ201で否定判断された場合に
は、ステップ202においてアイドルスピードコントロー
ルバルブ44(以下、ISCVという)を駆動するステップモ
ータ45のステップ数Sが20ステップ及至40ステップの間
にあるかどうかを判断する。このステップ200及びステ
ップ202の処理を行なうのは次の理由による。
周知のように、スロットルバルブ28が全閉状態にある
アイドル時においては、ISCV44の弁開度により吸入空気
量が変化するため、ISCV44によりアイドル制御を行なっ
ている。ISCV44は、これに設けられたステップモータ45
をCPU51がデゥーティ比制御することにより駆動する構
成となっている。ここで、ステップモータ45のステップ
数と吸入空気量との関係を第10図に示す。同図に示すよ
うに、ステップ数と吸入空気量との関係はその全体に亘
りリニアな特性とはなっておらず、部分的にリニアな特
性を有する。本実施例では、ステップモータ45のステッ
プ数にして約10ステップ及至55ステップ範囲(第10図
中、矢印Hで示す)を用いて異常診断を行なう構成とさ
れている。よって、ステップモータ45が上記範囲Hから
外れているかどうかをステップ201,202により判断し、
範囲Hから外れているような場合にはステップモータ45
は異常診断を行なうのに適した状態ではないとして異常
診断処理を行なわない構成とした。
ステップ201,202でステップモータ45が異常診断を行
なうのに適した状態であると判断されると、ステップ20
3で初期値が設定される。いま、実際の吸入空気量が7m3
/hであるとすると、特性ずれを生じているエアフロメー
タ25は第9図中破線で示される出力特性に従うため、エ
アフロメータの出力電圧は2.2Vとなる。しかるにECU50
内のROM52には第9図中矢印Xで示される特性マップし
か格納されていないため、CPU51はこのマップより吸入
空気量Qは4.3m3/hであると判断されてしまう。ステッ
プ200で取り込まれる吸入空気量Qはこの値であり、こ
の4.3m3/hが初期値として設定される。
続いてステップ240において、ステップモータ45を駆
動してISCV44を開弁して吸入空気量を所定の変化量△B
だけ増大変化させる。この変化量△Bは異常診断を行な
うのに最も適した値が予め設定されており、本実施例で
は変化量△Bは△B=10m3/hに設定されている。
前記した第1実施例では、初期値よりセンサによって
検出される検出値(第1実施例の場合では水温)を所定
の変化量△Aだけ変化させるのには、エンジンを暖まる
のを単に待たなければならない構成であった。しかる
に、本実施例では、吸入空気量を変化させるのはステッ
プモータ45をCPU51により制御しISCV44の弁開度を調整
することにより行なうことができ、かつステップモータ
45のステップ数と吸入空気量とは第10図に示される相関
関係を有しているため、容易かつ正確に吸入空気量を所
定の変化量△Bだけ変化させることができる。よって、
異常診断の精度を向上させることができる。尚、第1実
施例と同様に、△Bの変化中にエンジン状態が大きく変
化したような場合には、ステップ206,207において異常
診断が中止されるよう構成されている。
吸入空気量が所定の変化量△Bだけ変化すると、ステ
ップモータ45はステップ208において停止されると共
に、CPU51はその時点における吸入空気量を取り込む。
前記したように、変化量△Bが変化する前における実
際の吸入空気量は7m3/hであったため、吸入空気量が所
定の変化量△B(△B=10m3/h)だけ変化すると、実際
に吸入空気量は17m3/hとなっている。よって、特性ずれ
を生じているため、第9図に矢印Yで示す出力特性に従
うエアフロメータ25の出力電圧値は1.2Vとなる。
しかるにECU50内のROM52には図中矢印Xで示される特
性マップした格納されていないため、CPU51はこの出力
電1.2Vにより△B変化後の吸入空気量を特性マップより
10.2m3/hと判断してしまう。この10.2m3/hがステップ20
9において最終値として設定される。
続くステップ210では、初期値の最終値との偏差σが
求められる。前記のように初期値は4.3m3/hであり、最
終値は10.2m3/hであるため偏差σはσ=5.9m3/hとな
る。偏差σがステップ210で求められると、次のステッ
プ211において、偏差σが変化量△Bの範囲から外れて
いるか否かが判断される。いま、仮にエアフローメータ
25に特性ずれが発生していないことを想定すると、初期
値4.3m3/hより所定の変化量△B(△B=10m3/h)だけ
吸入空気量が変化すると最終値は14.3m3/hとなり、その
偏差σは10m3/hとなり、変化量△Bと一致する筈であ
る。しかるに、エアフローメータ25に特性ずれが発生し
ている場合には、上記したように偏差σは変化量△Bと
異なる値を取る。従って、第1実施例と同様に偏差σが
変化量△Bに対し異なっている場合には、エアフローメ
ータ25に特性ずれ等の異常が発生していると判断するこ
とができる。尚、ステップ211では、エアフローメータ2
5の公差範囲(第9図に梨地で示す)を考慮し、偏差σ
が△B±αの範囲に入っているか否がを判断している。
ステップ211において偏差σが所定の変化量△B±α
内にあると判断されると、CPU51はエアフローメータ25
に異常が発生していないものとして処理を終了する。一
方、ステップ211において偏差σが所定の変化量△B±
αから外れていると判断されると、CPU51はエアフロー
メータ25に異常が発生していると判断し、ステップ212
において警告ランプ59を点燈させ異常の発生を知らせる
構成とされている。
上記の異常診断方法としても、ハードウェアを用いる
ことなく、ソフトウェアの面からエアフローメータ25の
異常診断を行なうことができ、低コストで異常診断を行
なうことができる。また、第9図に示すように、センサ
の出力特性が正規の特性からずれている場合に必ず異常
検出を行ない得るため、定常的な特性ずれについても診
断を行なうことができる。
尚、上記した実施例では異常診断を行なうセンサとし
て、水温センサ及びエアフローメータを示したが、これ
に限るものではなく、非線型出力特性を有するセンサで
あれば、他のセンサにも適用し得ることは勿論である。
〔発明の効果〕
上述の如く、本発明によれば、異常診断を行なうため
に別個部品を必要としないためコストアップを招くこと
なくセンサの異常診断を行なうことができ、かつコネク
タに酸化膜が発生した場合に生ずる定常的な特性ずれに
ついても検出することができる等の特長を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明になるセンサの異常診断方法の原理を説
明するための図、第2図は特性ずれが発生していないセ
ンサに対し異常診断を行なった場合を説明するための
図、第3図は本発明の一実施例であるセンサの異常診断
方法が適用されるエンジン全体構成図、第4図はECUの
ハードウェア構成を示す図、第5図は第1実施例に係る
異常診断処理を示すフローチャート、第6図はコネクタ
に接触抵抗が発生した状態を示す図、第7図は特異ずれ
が発生した水温センサの出力特性を特性ずれが発生して
いない水温センサの出力特性と共に示す図、第8図は第
2実施例に係る異常診断処理を示すフローチャート、第
9図は特性ずれが発生したエアフローメータの出力特性
を特性ずれが発生していないエアフローメータの出力特
性と共に示す図、第10図はステップモータのステップ数
吸入と空気量との相関関係を示す図である。 15……水温センサ、25……エアフローメータ、26……吸
気温センサ、27……アクセルペダル、28……スロットル
バルブ、29……アイドルスイッチ、44……ISCV、45……
ステップモータ、50……ECU、58……コネクタ、59……
警告ランプ。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非線型出力特性を有するセンサの特性ずれ
    を診断するセンサの異常診断方法であって、 該センサの出力値を検出して初期値を定め、 該初期値を定めた時点から該センサによって検出される
    物理量が所定の変化量だけ変化した時点における該セン
    サの出力値を検出して最終値を定め、 上記初期値と最終値との偏差が上記変化量の範囲から外
    れているか否かを判断し、 上記変化量範囲から外れていると判断された時に該セン
    サに特性ずれが発生していると診断することを特徴とす
    るセンサの異常診断方法。
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