JP2558830Y2 - 連結器カバー装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、連結器が車体の前後方向端の開口から突
出している車両の連結器用カバー装置に関するものであ
る． 〔従来の技術〕 開口が車体の前後方向端に設けられ、連結器が開口か
ら外へ突出させる従来の連結器用カバー装置（例：実願
昭58−176182号（実開昭60−84359号）のマイクロフィ
ルム）では、連結器用カバーを左右のカバー半体に分割
している。そして、カバー半体は、車体中心線に対して
斜めに移動することにより、開き位置では、開口を開い
て、連結器を露出させ、閉じ位置では、開口を閉じつ
つ、連結器を隠している。

〔発明が解決しようとする課題〕

従来の連結器用カバー装置の問題点は次のとおりであ
る。

車体１内へのカバー半体の引き込み量は、カバー半体
の後端が車体の側壁に当接するまでと、限られるので、
カバー半体の開き量を大きく取れないか、あるいは所定
の開き量を確保するために、カバー半体の交角を小さく
する（鋭くする）必要がある。

この考案の目的は、カバー半体と車体の側壁部との干
渉を回避して、カバー半体の十分な開き及び可動台の十
分な露出を実現するともに、所定量の開きを確保するた
めに、左右のカバー半体の交角を特に尖らせる必要のな
い連結器用カバー装置を提供することである。

〔課題を解決するための手段〕

この考案の連結器用カバー装置は次の（ａ）〜（ｃ）
を有している． （ａ）車体の前後方向端部に設けられ連結器（３）を車
体の外へ突出させている開口 （ｂ）車体内に配設され開口側位置と反開口側位置との
間で前後方向へ移動自在になっている可動台（10） （ｃ）可動台（10）にほぼ鉛直線の周りに揺動自在に取
付けられ開き位置では開口を開き可動台（10）の開口側
位置における閉じ位置では開口を閉じつつ連結器（３）
を内側に隠す１対のカバー半体（5,6） 〔作用〕 連結器（３）を露出させる場合は、各カバー半体（5,
6）は、ほぼ鉛直線の周りに揺動して、開き位置とな
る。これにより、車体との干渉を回避しつつ、カバー半
体（5,6）を左右に十分に開くことができる。次に、可
動台（10）が反開口側位置へ移動し、量カバー半体（5,
6）が連結器（３）に対して車体内へ十分に引きま込ま
れる。カバー半体（5,6）は、可動台（10）に保持され
て、反開口側位置への可動台（10）の移動に伴い車体内
へ引き込まれる。

〔実施例〕

次に図面についてこの考案の実施例を説明する車両１
の先端部分の側面図及び平面図を示す第１図、第２図に
おいて、運転室内に操作スイツチ２を設け、この操作ス
イツチ２を投入することにより、連結器３を覆つている
連結器カバー４の左右同形の一対のカバー半体5,6を左
右に同時に回動させて開くようにするのがこの考案の主
旨であつて、これを具体的に説明すると、前記両カバー
半体5,6に取りつけた基体7,8を、車両１の中心線上に設
けた支軸９を介して、可動台10上で互いに揺動可能に支
承させ、この可動台10上に配置した開閉機構を構成する
開閉シリンダ11,12の作動端を、前記カバー半体5,6に結
合すると共に、これらカバー半体5,6はこれらが同期的
に開閉作動するように、一端を各基体7,8に連結したリ
ンク13,14と、これらリンク13,14の他端が連結される滑
り子15と、これら滑り子15を車両１の中心線に沿つて案
内するレール16とから構成される同期装置17に結合され
る。

前記可動台10は、車両１に設置したレール18,18に沿
つて前進後退が可能であり、それは前後動機構を構成す
る前後動シリンダ19を介して行なわれると共に、その前
後動は位置検知スイツチ20,21への前記可動台10の干渉
により、リレースイツチ22を介して図示しない駆動源を
発停させて行なうものとする。また前記一方の開閉シリ
ンダ11にも、その前後の動作位置を検知して駆動源を作
動させる位置検知スイツチ23,24が設けられる。

なお前記カバー半体5,6の車両１の本体との接触部に
は第２図に示すように可及的に小とした段差が形成され
ていて、後述するカバー本体5,6の車内への引き込み動
作には支障がないようにされている。

前記レール18,18と前後動シリンダ19からなる前後動
機構で連結器カバー４を回転させたとき、車両１と干渉
しない位置まで連結器カバー４を車内側に引き込み（第
３図参照）、所定位置まで引き込んだあと、位置検知ス
イツチ20とリレースイツチ22を介して、車両１の連結器
カバー３の各カバー半体5,6を、開閉機構の開閉シリン
ダ11,12及び同期装置17によつて、左右に回転させて開
く（第４図）。動作が完了すると、位置検知スイツチ24
とリレースイツチ22を介して、レール18,18と前後動シ
リンダ19によつて、連結器カバー４の両カバー半体5,6
は車体１内に引き込まれる。所定位置まで引き込まれる
と、位置検知スイツチ21が作動し、前後動シリンダ19は
停止する（第５図）。

これにより第２図に示すように、連結器カバー５で覆
われていた連結器３は露出し、通常の連結が可能とな
る。

解放の場合は前述の逆の順序で作動を行ない、連結器
３を連結器カバー４の内部に納めることができる。

〔効果〕

この考案では、左右のカバー半体は、車体の中心線に
対して斜めに直線移動するものではなく、ほぼ鉛直線の
周りに揺動し、かつ可動台の前後方向移動に伴う車体内
への引き込み及び車体外への突出であるので、カバー半
体は、車体への干渉を回避しつつ、車体の開口を大きく
開いて、かつ連結器を十分に露出することができる．

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示すもので、第１図は側面
図、第２図は平面図、第３図は連結器カバーを車体と干
渉しない位置まで引き込んだ状態の透視図（平面図）、
第４図は連結器カバーを開いた状態の透視図（平面図）
で、第５図は連結器カバーを車内側に引き込んだ状態の
透視図（平面図）である。 ３……連結器 5,6……カバー半体 10……可動台 である。

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】（ａ）車体の前後方向端部に設けられ連結
   器（３）を前記車体の外へ突出させている開口、 （ｂ）前記車体内に配設され開口側位置と反開口側位置
   との間で前後方向へ移動自在になっている可動台（1
   0）、及び （ｃ）前記可動台（10）にほぼ鉛直線の周りに揺動自在
   に取付けられ開き位置では前記開口を開き前記可動台
   （10）の開口側位置における閉じ位置では前記開口を閉
   じつつ前記連結器（３）を内側に隠す１対のカバー半体
   （5,6）、 を有していることを特徴とする連結器用カバー装置。