JP2557124B2 - スラブ形固体レーザ発振装置 - Google Patents

スラブ形固体レーザ発振装置

Info

Publication number
JP2557124B2
JP2557124B2 JP11184590A JP11184590A JP2557124B2 JP 2557124 B2 JP2557124 B2 JP 2557124B2 JP 11184590 A JP11184590 A JP 11184590A JP 11184590 A JP11184590 A JP 11184590A JP 2557124 B2 JP2557124 B2 JP 2557124B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
laser
lamp
laser medium
slab
light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP11184590A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0412580A (ja
Inventor
直明 北川
邉忠 金
誠宏 竹田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Metal Mining Co Ltd filed Critical Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Priority to JP11184590A priority Critical patent/JP2557124B2/ja
Publication of JPH0412580A publication Critical patent/JPH0412580A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2557124B2 publication Critical patent/JP2557124B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Lasers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、高出力スラブ形固体レーザ発振装置に関
し、特にネオジウムをドープした単結晶からなる平板
(スラブ)状固体レーザ媒質をレーザ光の発振に用いた
固体レーザ発振装置に関する。
[従来の技術] 板状結晶のレーザ媒質(レーザ素子ともいう。)を挾
んで光路上に反射ミラーと出力ミラーを設けて共振器を
構成するレーザ発振装置において、板状結晶(以下、ス
ラブという。)としてNd-YAG単結晶が使用されている。
Nd-YAG単結晶は、ネオジウムをドープしたイットリウ
ム・アルミニウム・ガーネット合金(Nd3+:Y3Al512
からなる。
従来のスラブ形固体レーザ発振装置では、第6図〜第
7図に示すように、ハウジング1内の反射鏡2(図示せ
ず)の内側に複数の励起用ランプ3及びレーザ媒質4が
収容され、ランプ3及びレーザ媒質4の端部がハウジン
グ1から突き出ている。レーザ媒質4に対しレーザ光の
光路L上に反射ミラー6aと出力ミラー6bが設けられてい
る。
レーザ媒質4における1対の主面4a、4bを全反射面に
利用しながらレーザ媒質4内でレーザ光をジグザグ状に
進ませるので、レーザ媒質4内に温度分布があっても、
レーザ光は温度の異なる場所を通り進み、熱歪みがレー
ザ光の位相に与える影響が全体として平均化される。従
って、レーザの発振モードが温度分布によって影響され
る割合が少ないため、スラブ形固体レーザ装置は大出力
レーザに適するものと考えられている。
このスラブ形固体レーザ装置を大出力化するには、大
きな励起光が必要となり、レーザ媒質4の両主面4a、4b
に数本のランプ3をレーザ媒質4にかつ互に平行になる
ように配置していた。
このような配置のランプ3からの励起光によりレーザ
媒質4内の発熱量が増加する。この為、レーザ光の出力
限界が内部の熱歪みによって制限されてしまうので、レ
ーザ媒質4を有効に冷却する必要がある。
このため、スラブ形固体レーザ発振装置では、レーザ
媒質4と励起光源のランプ3とを閉ざされたハウジング
1内に収納し、純水等を用いてレーザ媒質4、ランプ3
などを冷却するとともに、励起光がハウジング1から外
に逃げないように反射鏡2で閉じこめて、効率良く、レ
ーザ媒質4に励起光が照射されるようにしている。
[発明が解決しようとする課題] 従来の固体レーザ発振装置では、ランプをスラブと平
行に並べているため、レーザ光がランプの直下、言い換
えると、ランプに最も近いところで一番強くなる。
すなわち、レーザ光の増幅度Gは、次式により、(N
2−N1)反転分布になる原子数が増加すれば増幅度は大
きくなる。
G=exp[(N2−N1)P/C・L] 但し; (N2−N1)P:単位時間当りの光の増加割合 C:光速 L:光を増幅する活性領域長 ここで、N2−N1の数は励起光の強度に比例するの
で、励起光源ランプに最も近いスラブ部分では増幅度が
最高になり、他のスラブ部分はランプから離れるにつれ
て増幅度が弱くなる。
したがって、ランプが互に平行であると、ランプに沿
って強励起部分が生じ、その両脇に弱励起部分が生じ
る。この強励起部分と弱励起部分が縞状にスラブ全体に
現れる。
すなわち、第4(a)図に示すように、2本のランプ
を平行に並べて使用した場合は、スラブはランプ直近の
部分が強く光を受け、レーザ光の利得分布にはランプに
対応して2つの山ができる。この利得の山は第5(a)
図に示すように反射ミラー6a側から出力ミラー6b側にか
けて次第に大きくなる。
尚、第5(a)図の測定は、スラブの幅方向中心を0
として左右に12mmまでビーム1mmφのYAGレーザ光がスラ
ブを3mmおきにスキャンしたデータである。
このように平行配列のランプの場合には、レーザ光の
励起分布がスラブの幅方向に不均一になり、スラブ内を
ジグザグに通過して出力されたビームの強度分布も不均
一になり、その結果ビームの拡がり角が大きくなってし
まう。また、増幅度が不均一になり、レーザ媒質内の温
度分布も不均一になり、レーザ媒質に歪みを生じたり、
出力も制限を受けてしまう。
本発明は、以上の問題点を解消して、レーザ媒質内の
増幅度を均一にすることを目的とする。
[課題を解決するための手段] 上記の目的を達成するために、本発明のスラブ形固体
レーザ発振装置では、レーザ媒質を励起する一対のラン
プが中心で交差するように組み合わされ、該一対のラン
プがレーザ媒質の両側にそれぞれ配置され、レーザ光を
励起する。
レーザ媒質は板状単結晶からなり、平行な傾斜端面を
有する。両面からランプにより励起するにあたり、レー
ザ媒質の各面側に2本のランプを互いに交差させて、レ
ーザ光の励起利得を平均化する。
さらに、ランプの傾斜方向は、レーザ媒質の一方の主
面側においてレーザ媒質より離れているランプは、レー
ザ媒質の他方の主面側においてレーザ素子に近いランプ
と同じ方向に向き、レーザ媒質の一方の主面側において
レーザ素子に近いランプは、レーザ媒質の他方の主面側
においてレーザ素子より離れているランプと同じ方向を
向くようにする。
[作用] 本発明のスラブ形固体レーザ発振装置では、レーザ光
がレーザ媒質に入って、レーザ媒質を通過するにしたが
って、第5(b)図に示すように、増幅度も上昇する。
ランプを交差させているので、レーザ媒質の幅方向端
部について見ると、反射ミラー側の端面付近はランプ端
部の直近にあるので利得が大きく、レーザ光の光路に沿
って進むに連れて、ランプがレーザ媒質の幅方向端部か
ら離れるので、次第にランプからの受光が弱くなり、利
得(増幅度)が若干下り、さらに出力ミラー側の端面付
近においては再びランプの端部が近付くので、励起光が
強く当り、増幅度も上昇する。
レーザ媒質の幅方向中央部について見ると、中央部に
入ったレーザ光は、レーザ媒質の反射ミラー側の端面近
くでは、ランプから離れているのでの受ける励起光が弱
く、レーザ光の光路に沿って進むに連れて励起光が強く
なり、ランプが交差している所で利得が最も上昇し、さ
らに光が進むとランプからの受光が弱まって利得も下
る。
このようなことがレーザ媒質に入射したレーザ光に全
て行われる。そして、レーザ媒質の幅方向中央部と幅方
向端部における利得の変動がほぼ等しいので、幅方向の
利得分布が均されたものとなる。
その結果、増幅度はレーザ媒質の全域にわたって均一
になる。
かくして、レーザ媒質の両側にそれぞれ2本のランプ
を交差させて配置することにより、増幅度が片よること
なく均一になる。
なお、増幅度は、小型YAGレーザをスラブに入射し、
それをフォトセンサーで受けて光強度を測定し、201og
出射強度/入射強度(dB)の式より算出できる。
[実施例] 以下に、図面を参照しながら本発明の実施例を説明す
る。
第1図に示すように、ハウジング1内で、励起用ラン
プ3は中央で交差するように配置されている。ランプ3
が交差するところは、スラブ4のほぼ中心部になる。従
って、レーザ光の光路Lの軸線も、第1図で見るよう
に、ランプ3が交差するところに対応する。
第2図は、本実施例のスラブ型固体レーザ発振装置を
示し、ランプ3とスラブ4を示すために、端面板を取り
外してある。
ハウジング1の凹部に、金メッキを施した反射鏡2
と、励起用ランプ3と、スラブ4と、紫外線カット用の
パイレックスフィルタ5とがスラブ4を中心にして配置
されている。
ランプ3とスラブ4は純水で冷却されている。スラブ
4は、Nd:YAGレーザ素子からなり、Nd濃度1.1原子%
で、幅w=25mm、長さL=152mm、励起長=128mm、厚さ
t=10mmに加工され、端面角度40.5度で、入射した光が
12回全反射を繰り返すように形成されている。
ランプ3は、内径13mm、肉厚1mmのクリプトンガスラ
ンプ製で、励起長は127mmである。
ランプ3は、第3図に示すように、スラブ4の表面か
らランプ軸線(3x、3y)までがそれぞれ17mmと35mmの高
さに配置され、第1図に示すようにランプの交差角αが
5度、スラブ端面においてランプ軸線間隔(3x〜3y)が
23mmとなるように設置した。
ランプ3を囲む反射鏡2は、内面が金メッキされ、高
さ48mm、幅39.5mmである。反射鏡2の頂点は40Rに加工
されている。
ランプの交差は、レーザ媒質の一方の主面側において
レーザ媒質より離れているランプは、レーザ媒質の他方
の主面側においてレーザ素子に近いランプと同じ方向に
向き、レーザ媒質の一方の主面側においてレーザ素子に
近いランプは、レーザ媒質の他方の主面側においてレー
ザ素子より離れているランプと同じ方向を向くようにし
てある。
実施例1 スラブ4の端面の法線に対してβ=16.4度の角度でレ
ーザ光を光路Lに沿って入射させ、ランプ入力は4本で
最大32kwまで入力し、レーザ発振させた。
このスラブ型固体レーザ発振装置で得た増幅度は、第
5(b)図に示すようになった。
2本のランプを互に平行に並べたときに得られる増幅
度(第5(a)図)と本実施例の増幅度を比較すると、
本発明では、スラブの幅方向で均一な増幅度を持つ事が
明らかである。
すなわち、本発明のようにランプを交差して配置する
と、ランプの光が分散して照射されるので、スラブの幅
方向で見て、第4(b)図のように利得分布がフラット
になる。これは、ランプを平行に配置した場合、反射鏡
の如何にかかわらず、通常の照射方法ではランプの真近
が強励起となり、スラブを通過したレーザ光の利得分布
が、第4(a)図のように双子形のピークを持つのに対
して顕著な利点となる。
実施例2 第2図に示す構成のレーザ発振装置に4本のフラッシ
ュランプで12kw入力し、パルス幅7モリ秒(ms)、繰返
数10ppsの条件でパルス電源により作動した。このと
き、出力が195wで、拡がり角が厚さ方向で5ミリラジア
ン(mrad)、幅方向で8ミリラジアン(mrad)であっ
た。これは、同じランプを平行に並べて同じ条件で作動
したときには、出力が220wで、拡がり角が厚さ方向で9
ミリラジアン(mrad)、幅方向で15ミリラジアン(mra
d)であったのに対して顕著な利点となる。
本実施例では、レーザ出力が約10%低下したが、ラン
プ光の均一名利得分布により、スラブ内の歪み、変形な
どが改善されて、ビーム拡がり角が厚さ方向で45%、幅
方向で47%の減少となり、この結果パワー密度の増大と
なり、高品質のレーザビームが得られた。
以上の実施例では、スラブの各主面側に一対のランプ
を配置したが、複数対のランプを配置した場合も同様の
効果を得る。
[発明の効果] 本発明の構成によれば、レーザ媒質の幅方向に対して
均一な利得分布すなわち増幅度が得られ、高品質のレー
ザビームが達成できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明による励起用ランプの配置を示す概略
正断面図である。 第2図は、本発明の実施例によるスラブ型固体レーザ発
振装置の一部を示す概略側面図である。 第3図は、第2図に対応する概略平断面図で、ハウジン
グを除いてある。 第4(a)図は、従来の励起用ランプの配置と、該配置
に対応するスラブ幅方向のレーザ光利得分布を示すグラ
フである。 第4(b)図は、本発明の実施例による励起用ランプの
配置と、該配置に対応するスラブ幅方向のレーザ光利得
分布を示すグラフである。 第5(a)図は、第4(a)図のグラフに対応してスラ
ブ全体に渡るレーザ光利得分布を示すグラフである。 第5(b)図は、第4(b)図のグラフに対応してスラ
ブ全体に渡るレーザ光利得分布を示すグラフである。 第6図は、従来の励起用ランプの配置を示す概略平断面
図である。 第7図は、従来の励起用ランプの配置を示す概略正断面
図である。 図中、参照数字は次の要素を示す。 1:ハウジング、3:ランプ、4:スラブ、5:フィルター、6
a、6b:ミラー、

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】平行な傾斜端面を有する板状単結晶のレー
    ザ媒質を両面からランプにより励起するにあたり、レー
    ザ媒質の各主面側に2本のランプを互いに交差させて配
    置したことを特徴とするスラブ形固体レーザ発振装置
  2. 【請求項2】レーザ媒質の一方の主面側においてレーザ
    媒質より離れているランプは、レーザ媒質の他方の主面
    側においてレーザ素子に近いランプと同じ方向に向き、
    レーザ媒質の一方の主面側においてレーザ素子に近いラ
    ンプは、レーザ媒質の他方の主面側においてレーザ素子
    より離れているランプと同じ方向を向くように配置し、
    ランプ及びレーザ媒質に向けて両側に反射鏡を配置した
    ことを特徴とするスラブ形固体レーザ発振装置。
JP11184590A 1990-05-01 1990-05-01 スラブ形固体レーザ発振装置 Expired - Lifetime JP2557124B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11184590A JP2557124B2 (ja) 1990-05-01 1990-05-01 スラブ形固体レーザ発振装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11184590A JP2557124B2 (ja) 1990-05-01 1990-05-01 スラブ形固体レーザ発振装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0412580A JPH0412580A (ja) 1992-01-17
JP2557124B2 true JP2557124B2 (ja) 1996-11-27

Family

ID=14571608

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11184590A Expired - Lifetime JP2557124B2 (ja) 1990-05-01 1990-05-01 スラブ形固体レーザ発振装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2557124B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0412580A (ja) 1992-01-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5774488A (en) Solid-state laser with trapped pump light
US4360925A (en) Laser employing an unstable resonator having an output transmissive mirror
US4730324A (en) Method and apparatus for compensating for wave front distortion in a slab laser
US6999491B2 (en) High intensity and high power solid state laser amplifying system and method
JPH07193307A (ja) 固体レーザ源、複屈折の影響を除去する方法、および、ジグザグ増幅器
US5774489A (en) Transversely pumped solid state laser
JPH03203386A (ja) コンポジット・スラブ型レーザ媒体
US6167069A (en) Thermal lens elimination by gradient-reduced zone coupling of optical beams
JPH01105586A (ja) 固体レーザ媒質
US5206874A (en) Solid-state laser
KR19980070480A (ko) 3 단계 레이저 시스템
US4644555A (en) Solid-state laser device comprising a flash lamp used in oscillation and amplification in common
US3646474A (en) Symmetrically pumped slab laser
US3798571A (en) Slab laser system with means to overcome the positive lens effect caused by the thermal gradient in the laser rod
US6567452B2 (en) System and method for pumping a slab laser
RU2626723C2 (ru) Твердотельный усилитель лазерного излучения с диодной накачкой с большим коэффициентом усиления и высокой средней мощностью
JP2557124B2 (ja) スラブ形固体レーザ発振装置
JPH0645667A (ja) 固体レーザ装置
JPH088477A (ja) 固体レーザ装置
CA1281402C (en) Continuous wave, frequency-doubled solid state laser systems with stabilized output
JP2009194176A (ja) 固体レーザ装置及びレーザ加工方法
EP0407194A1 (en) Input/output ports for a lasing medium
JP2557123B2 (ja) 固体レーザ発振装置
US3815044A (en) Solid state laser apparatus with auxiliary intra-cavity mirror elements
JPS61287287A (ja) 固体レ−ザ素子