JP2556965B2 - 細菌におけるヒトt細胞白血病(向リンパ性)レトロウイルス(htlv−▲i▼)エンベロ−プ蛋白質フラグメントの製造およびヒトリンパ系悪性化疾患の血清疫学的検索における使用 - Google Patents
細菌におけるヒトt細胞白血病(向リンパ性)レトロウイルス(htlv−▲i▼)エンベロ−プ蛋白質フラグメントの製造およびヒトリンパ系悪性化疾患の血清疫学的検索における使用Info
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Description
【発明の詳細な説明】 HTLV−Iエンベロープ遺伝子のふたつの部位はpJLA16
ベクターを使用することによりエシェリヒア コリ(Es
cherichia coli)において発現する。その一方は主要エ
ンベロープ蛋白質p46のカルボキシル基末端部分に相当
し、他方は膜内外蛋白質p21Eに相当する。発現された蛋
白質のヒト血清との反応性はウェスタンプロット法で調
べられた。酵素免疫測定法(ELISA)により抗HTLV−I
または抗HTLV−II抗体を含むことがわかっている各被験
血清は細菌により合成されたエンベロープ蛋白質を認識
した。対照血清を試験しても反応は検出されなかった。
この系は、このヒトレトロウイルスおよび関連するヒト
レトロウイルスの大規模な血清疫学的検索に有用であ
る。
ベクターを使用することによりエシェリヒア コリ(Es
cherichia coli)において発現する。その一方は主要エ
ンベロープ蛋白質p46のカルボキシル基末端部分に相当
し、他方は膜内外蛋白質p21Eに相当する。発現された蛋
白質のヒト血清との反応性はウェスタンプロット法で調
べられた。酵素免疫測定法(ELISA)により抗HTLV−I
または抗HTLV−II抗体を含むことがわかっている各被験
血清は細菌により合成されたエンベロープ蛋白質を認識
した。対照血清を試験しても反応は検出されなかった。
この系は、このヒトレトロウイルスおよび関連するヒト
レトロウイルスの大規模な血清疫学的検索に有用であ
る。
HTLVエンベロープ蛋白質を400塩基対(bp)および300
bpのようなフラグメントとして分離した場合、これらの
フラグメントを共通ベクターおよび細菌中に置くと、こ
の蛋白質を抗原として使って患者の血清と混合する競合
試験に利用することができ、この競合試験はHTLV−I患
者についてほとんど100%陽性であることが判るという
ことを見い出し、これが本発明の主題である。
bpのようなフラグメントとして分離した場合、これらの
フラグメントを共通ベクターおよび細菌中に置くと、こ
の蛋白質を抗原として使って患者の血清と混合する競合
試験に利用することができ、この競合試験はHTLV−I患
者についてほとんど100%陽性であることが判るという
ことを見い出し、これが本発明の主題である。
ヒトT細胞白血病ウイルスサブグループI(HTLV−
I)は、ある種の成人リンパ系の悪性化、特に成人T細
胞白血病−リンパ腫(ATL)の原因として関係あるレト
ロウイルスである。T細胞毛細胞白血病患者からのもの
を含む二種の他の分離物(HTLV−II)は明らかにHTLV−
Iと関係があるが、抗原分析およびそれらのゲノムで有
意に異っている。HTLVの第三のサブグループ(HTLV−II
I)が後天性免疫不全症候群(エイズAIDS)に関係して
いると最近報告された〔ポポビック等、サイエンス(Po
povic,et al,Science)224巻、497頁、1984年;ガロ
等、同誌(Gallo et al,ibid)500頁およびサルンガド
ハラン等、同誌(Sarngadharan et al,ibid)506頁〕。
I)は、ある種の成人リンパ系の悪性化、特に成人T細
胞白血病−リンパ腫(ATL)の原因として関係あるレト
ロウイルスである。T細胞毛細胞白血病患者からのもの
を含む二種の他の分離物(HTLV−II)は明らかにHTLV−
Iと関係があるが、抗原分析およびそれらのゲノムで有
意に異っている。HTLVの第三のサブグループ(HTLV−II
I)が後天性免疫不全症候群(エイズAIDS)に関係して
いると最近報告された〔ポポビック等、サイエンス(Po
povic,et al,Science)224巻、497頁、1984年;ガロ
等、同誌(Gallo et al,ibid)500頁およびサルンガド
ハラン等、同誌(Sarngadharan et al,ibid)506頁〕。
HTLV−I蛋白質と反応する抗体群がATL患者の血清に
見い出されている。これらの抗体はウイルスのgagコア
抗原およびエンベロープ蛋白質共に認識する。ウイルス
のコア蛋白質は容易に精製され、配列を決定されてイム
ノアッセイに広く使用されている;しかしながら、より
重要なウイルスのエンベロープ蛋白質についての進歩は
遅い。したがって、これらウイルスに対する免疫応答の
研究における制限因子はウイルスエンベロープの蛋白質
を純粋な形で大量に分離することの困難さであった。別
なアプローチとして、本発明はウイルスエンベロープの
蛋白質を細菌ベクターにおいて発現させた。この方法
は、導入したDNAの構造で規定された単一のウイルス産
物のみが細菌によってつくられるという利点を持つ。組
込まれたプロウイルスDNAがクローニングされ〔セイキ
等、プロシーディングス オブ ザ ナショナル アカ
デミー オブ サイエンシズ オブ ザ ユナイテッド
ステイツ オブ アメリカ(Seiki et al,Proc.Natl.
Acad.Sci.USA)79巻6899頁、1982年およびマンザリ等、
プロシーディングズ オブ ザ ナショナル アカデミ
ー オブ サイエンシズ オブ ザ ユナイテッド ス
テイツ オブ アメリカ(Manzari et al,Proc.Natl.Ac
ad.Sci.USA)80巻1574頁、1983年〕、配列決定されてい
る〔セイキ等、プロシーディングズ オブ ザ ナショ
ナル アカデミー オブ サイエンシズ オブ ザ ユ
ナイテッド ステイツ オブ アメリカ(Seiki et al,
Proc.Natl.Acad.Sci.USA)80巻3618頁、1983年〕ので、
HTLV−Iはこのようなアプローチに好適であった。HTLV
−IエンベロープはプラスミドpJL6〔ラウテンバーガー
等、ジーン(Lautenbergeret al,Gene)23巻、75頁、19
83年〕の誘導体pJLA16〔ラウテンバーガー等、ジーン
アナリシス テクニクス(Lautenberger etal,Gene Ana
l,Techniques)1巻、63−66頁、1984年〕中にこれを置
くことによって発現される。このプラスミドは、十分に
調節されたファージ ラムダ PLプロモーターの転写制
御の下に置かれたバクテリオファージ ラムダ c II遺
伝子の13のアミノ末端コドンを含んでいる。このプラス
ミドは公知で、myc,mybおよびras腫瘍遺伝子からの配列
を発現させるためにうまく利用されている〔ラウテンバ
ーガー等、ジーン(Lautenberger et al,Gene)23巻75
頁、1983年およびラウテンバーガー等、ジーン アンプ
リフィケーション アンド アナリシス3巻、イクスプ
ッション オブ クローンド ジーン イン プロカリ
オティック アンド ユーカリオティック セルズ,パ
パス等(編),エルゼビア,ニューヨーク/アムステル
ダム(Lautenberger et al,in Gene Amplification and
Analysis,Volume3,Expression of Cloned Genes in Pr
okaryotic and Eukaryotic Cells,Papas et al(eds),
Elsevier,New York/Amsterdam)147−177頁〕。
見い出されている。これらの抗体はウイルスのgagコア
抗原およびエンベロープ蛋白質共に認識する。ウイルス
のコア蛋白質は容易に精製され、配列を決定されてイム
ノアッセイに広く使用されている;しかしながら、より
重要なウイルスのエンベロープ蛋白質についての進歩は
遅い。したがって、これらウイルスに対する免疫応答の
研究における制限因子はウイルスエンベロープの蛋白質
を純粋な形で大量に分離することの困難さであった。別
なアプローチとして、本発明はウイルスエンベロープの
蛋白質を細菌ベクターにおいて発現させた。この方法
は、導入したDNAの構造で規定された単一のウイルス産
物のみが細菌によってつくられるという利点を持つ。組
込まれたプロウイルスDNAがクローニングされ〔セイキ
等、プロシーディングス オブ ザ ナショナル アカ
デミー オブ サイエンシズ オブ ザ ユナイテッド
ステイツ オブ アメリカ(Seiki et al,Proc.Natl.
Acad.Sci.USA)79巻6899頁、1982年およびマンザリ等、
プロシーディングズ オブ ザ ナショナル アカデミ
ー オブ サイエンシズ オブ ザ ユナイテッド ス
テイツ オブ アメリカ(Manzari et al,Proc.Natl.Ac
ad.Sci.USA)80巻1574頁、1983年〕、配列決定されてい
る〔セイキ等、プロシーディングズ オブ ザ ナショ
ナル アカデミー オブ サイエンシズ オブ ザ ユ
ナイテッド ステイツ オブ アメリカ(Seiki et al,
Proc.Natl.Acad.Sci.USA)80巻3618頁、1983年〕ので、
HTLV−Iはこのようなアプローチに好適であった。HTLV
−IエンベロープはプラスミドpJL6〔ラウテンバーガー
等、ジーン(Lautenbergeret al,Gene)23巻、75頁、19
83年〕の誘導体pJLA16〔ラウテンバーガー等、ジーン
アナリシス テクニクス(Lautenberger etal,Gene Ana
l,Techniques)1巻、63−66頁、1984年〕中にこれを置
くことによって発現される。このプラスミドは、十分に
調節されたファージ ラムダ PLプロモーターの転写制
御の下に置かれたバクテリオファージ ラムダ c II遺
伝子の13のアミノ末端コドンを含んでいる。このプラス
ミドは公知で、myc,mybおよびras腫瘍遺伝子からの配列
を発現させるためにうまく利用されている〔ラウテンバ
ーガー等、ジーン(Lautenberger et al,Gene)23巻75
頁、1983年およびラウテンバーガー等、ジーン アンプ
リフィケーション アンド アナリシス3巻、イクスプ
ッション オブ クローンド ジーン イン プロカリ
オティック アンド ユーカリオティック セルズ,パ
パス等(編),エルゼビア,ニューヨーク/アムステル
ダム(Lautenberger et al,in Gene Amplification and
Analysis,Volume3,Expression of Cloned Genes in Pr
okaryotic and Eukaryotic Cells,Papas et al(eds),
Elsevier,New York/Amsterdam)147−177頁〕。
全HTLV−Iエンベロープを発現させる最初の試みは成
功しなかった。おそらく、この蛋白質が細胞に毒性を与
えるように細菌細胞膜と反応したからであろう。このた
め、エンベロープの特異部位をコードした各フラグメン
トをポリヌクレオチドリンカーを使ってpJLA6に挿入し
た(第1図)。このようにしたプラスミドを、温度感受
性レプレッサー変異株c I857を持つ部分的なラムダプロ
ファージを含むイー・コリ(E.coli)MZ1株に導入し
た。32℃でレプレッサーが活性となりプラスミド上のPL
プロモーターは抑制される。42℃でレプレッサーは不活
性となり、PLプロモーターが誘導されてその転写制御の
下に遺伝子が高レベルに発現される。
功しなかった。おそらく、この蛋白質が細胞に毒性を与
えるように細菌細胞膜と反応したからであろう。このた
め、エンベロープの特異部位をコードした各フラグメン
トをポリヌクレオチドリンカーを使ってpJLA6に挿入し
た(第1図)。このようにしたプラスミドを、温度感受
性レプレッサー変異株c I857を持つ部分的なラムダプロ
ファージを含むイー・コリ(E.coli)MZ1株に導入し
た。32℃でレプレッサーが活性となりプラスミド上のPL
プロモーターは抑制される。42℃でレプレッサーは不活
性となり、PLプロモーターが誘導されてその転写制御の
下に遺伝子が高レベルに発現される。
HTLV−Iエンベロープ遺伝子の異った部分を含む二種
のプラスミドのいずれかを持つ溶原菌(上記参照)を32
℃で生育させ、温度を42℃に切換えることによって誘導
した場合、誘導しない細胞またはpJL6ベクターのみを含
む誘導された細胞には見られない顕著なバンドが認めら
れる(第2図)。これらの蛋白質は、放射性標識した細
菌抽出物のゲルにおいても全蛋白質を染色したゲルにお
いても、容易に観察された。本研究に使用したエンベロ
ープ遺伝子フラグメントのDNA配列データに基き計算さ
れたpKS300とpKS400蛋白質の分子サイズはそれぞれ12.8
4Kdと15.88Kdである。この大きさはラムダc II遺伝子の
アミノ末端コドンにより与えられる1.56Kdコード配列を
含んでいる。SDS−ポリアクリルアミドゲル上の両蛋白
質の測定された分子量は321塩基対(pKS300挿入物)お
よび397塩基対(pKS400挿入物)コード配列またはポリ
ペプチド配列に対して計算したものと一致する。
のプラスミドのいずれかを持つ溶原菌(上記参照)を32
℃で生育させ、温度を42℃に切換えることによって誘導
した場合、誘導しない細胞またはpJL6ベクターのみを含
む誘導された細胞には見られない顕著なバンドが認めら
れる(第2図)。これらの蛋白質は、放射性標識した細
菌抽出物のゲルにおいても全蛋白質を染色したゲルにお
いても、容易に観察された。本研究に使用したエンベロ
ープ遺伝子フラグメントのDNA配列データに基き計算さ
れたpKS300とpKS400蛋白質の分子サイズはそれぞれ12.8
4Kdと15.88Kdである。この大きさはラムダc II遺伝子の
アミノ末端コドンにより与えられる1.56Kdコード配列を
含んでいる。SDS−ポリアクリルアミドゲル上の両蛋白
質の測定された分子量は321塩基対(pKS300挿入物)お
よび397塩基対(pKS400挿入物)コード配列またはポリ
ペプチド配列に対して計算したものと一致する。
寄託の記載 本発明におけるHTLV−Iエンベロープコード領域から
のDNAフラグメントを有するプラスミドpKS300またはpKS
400を保持する大腸菌MZ1株は本願出願前にアメリカン・
タイプ・カルチャー・コレクション(American Type Cu
lture Collection,ATCC)に寄託され、受託番号はそれ
ぞれATCC39902および39903である。この寄託機関は、寄
託の永久性、および本特許出願に直接関係する特許の発
布において一般への利用を保証している。
のDNAフラグメントを有するプラスミドpKS300またはpKS
400を保持する大腸菌MZ1株は本願出願前にアメリカン・
タイプ・カルチャー・コレクション(American Type Cu
lture Collection,ATCC)に寄託され、受託番号はそれ
ぞれATCC39902および39903である。この寄託機関は、寄
託の永久性、および本特許出願に直接関係する特許の発
布において一般への利用を保証している。
図面の説明 第1図はプラスミドpKS300およびpKS400の構築を表わ
す。
す。
第2図はイー.コリ(E.Coli)におけるHTLV−Iエ
ンベロープの発現を表わす。
ンベロープの発現を表わす。
第3図はヒト血清中の抗体による細菌で合成されたHT
LV−Iエンベロープ蛋白質の認識を表わす。
LV−Iエンベロープ蛋白質の認識を表わす。
材料情報の記載 ラウテンバーガー等、ジーン アナリシス テクニク
ス(Lautenberger et al,Gene Anal,Techniques)1
巻、63−66頁、1984年。
ス(Lautenberger et al,Gene Anal,Techniques)1
巻、63−66頁、1984年。
ラウテンバーガー等、ジーン(Lautenberger et al,G
ene)23巻、75頁、1983年)。
ene)23巻、75頁、1983年)。
ラウテンバーガー等、サイエンス(Lautenberger et
al,Science)221巻、858頁、1983年。
al,Science)221巻、858頁、1983年。
ラウテンバーガー等、ジーン アンプリフィケーショ
ン アンド アナリシス3巻、エクスプレッション オ
ブ クローンド ジーンズ イン プロカリオチックア
ンド ユーカリオチック セルズ、パパス等(編)、ニ
ューヨーク/アムステルダム:エルゼビア(Lauten−be
rger et al,in Gene Amplification and Analysis,Vol.
3,Expression of Cloned Gnenes in Prokaryo−tic and
Eukaryotic Cells,Papas et al(eds.),New York/Ams
terdam:Elsevier)147−177頁。
ン アンド アナリシス3巻、エクスプレッション オ
ブ クローンド ジーンズ イン プロカリオチックア
ンド ユーカリオチック セルズ、パパス等(編)、ニ
ューヨーク/アムステルダム:エルゼビア(Lauten−be
rger et al,in Gene Amplification and Analysis,Vol.
3,Expression of Cloned Gnenes in Prokaryo−tic and
Eukaryotic Cells,Papas et al(eds.),New York/Ams
terdam:Elsevier)147−177頁。
発明 HTLV−I env遺伝子は、分子量46,000の外側糖蛋白質
(gp46)と分子量21,000の膜内外蛋白質(gp21E)に分
れる分子量61,000の糖蛋白質(gp61)をコードしてい
る。蛋白質分解される正確な部位はgp21のアミノ末端に
ついて放射性バリン残基の位置を知ることによって決定
された。env遺伝子前駆体の分解はArg−Arg残基の隣で
あり、これはウシ白血病ウイルス(BLV)およびマウス
乳腫瘍ウイルス(MMTV)のenv前駆体における蛋白質分
解部位の隣にも起る。挿入フラグメントを分けるBamH I
部位はgp46をp21Eから分ける蛋白質分解部位をコードし
ている部分に近接しているので、pKS300からの蛋白質は
gp46のカルボキシル末端部分に相当する配列を含み、pK
400からの蛋白質は主としてp21Eからの配列から成る。
実施例1における調製も参照のこと。
(gp46)と分子量21,000の膜内外蛋白質(gp21E)に分
れる分子量61,000の糖蛋白質(gp61)をコードしてい
る。蛋白質分解される正確な部位はgp21のアミノ末端に
ついて放射性バリン残基の位置を知ることによって決定
された。env遺伝子前駆体の分解はArg−Arg残基の隣で
あり、これはウシ白血病ウイルス(BLV)およびマウス
乳腫瘍ウイルス(MMTV)のenv前駆体における蛋白質分
解部位の隣にも起る。挿入フラグメントを分けるBamH I
部位はgp46をp21Eから分ける蛋白質分解部位をコードし
ている部分に近接しているので、pKS300からの蛋白質は
gp46のカルボキシル末端部分に相当する配列を含み、pK
400からの蛋白質は主としてp21Eからの配列から成る。
実施例1における調製も参照のこと。
HTLV−I関連ATLおよび他のリンパ系の悪性化疾患の
多くの患者からの血清は、ウイルスのenv遺伝子の産物
であることがわかっている蛋白質に対する抗体を含んで
いる。そのような抗体が細菌によって合成されたエンベ
ロープ産物を認識するかどうかを調べるために、この蛋
白質を含む誘導されたMZ1〔pKS400〕細胞の破砕物をSDS
−ポリアクリルアミドゲル電気泳動によって分画し、ニ
トロセルロースシートに電気泳動的(ウェスタン)ブロ
ッティングによって移した。移された蛋白質を持つシー
ト片を希釈したヒト血清と反応させ、このシート片を12
5I標識ストレプトコッカス オーレウス(Streptococcu
saureus)プロティンAで処理後オートラジオグラフィ
ーによって、形成された抗原−抗体複合体を検出した。
第3図に示したように、使用した血清がHTLV−I関連AT
Lの患者からの場合、またはHTLV−I抗原(+)の個人
からの場合には、15Kdの細菌によるエンベロープ産物に
対する抗体の反応に相当する顕著なバンドを容易に観察
することができた。健康な対照の個人からの血清につい
てはこのような反応は観察されなかった。この方法を28
の識別された血清の一群を選別するのに使用した。細菌
により合成されたHTLV−Iエンベロープの蛋白質配列を
認識する抗体は、抗原として破砕したウイルス粒子を使
ったELISAにより抗HTLV−I抗体を持つことがわかって
いるすべての血清中に見い出された(第1表)。これに
より、ヒト血清中におけるHTLV−IまたはHTLV−IIに対
する抗体の存在を血清学的に検査するための方法が設定
される。正常対照血清はいずれも抗体と反応しないこと
が判った。HTV−IIと関係ある毛細胞白血病の患者(M
o)からの抗体はpKS400にコードされている蛋白質と強
く反応し、これはHTLV−IとHTLV−IIのp21E部分が高度
に関連していることを示す。
多くの患者からの血清は、ウイルスのenv遺伝子の産物
であることがわかっている蛋白質に対する抗体を含んで
いる。そのような抗体が細菌によって合成されたエンベ
ロープ産物を認識するかどうかを調べるために、この蛋
白質を含む誘導されたMZ1〔pKS400〕細胞の破砕物をSDS
−ポリアクリルアミドゲル電気泳動によって分画し、ニ
トロセルロースシートに電気泳動的(ウェスタン)ブロ
ッティングによって移した。移された蛋白質を持つシー
ト片を希釈したヒト血清と反応させ、このシート片を12
5I標識ストレプトコッカス オーレウス(Streptococcu
saureus)プロティンAで処理後オートラジオグラフィ
ーによって、形成された抗原−抗体複合体を検出した。
第3図に示したように、使用した血清がHTLV−I関連AT
Lの患者からの場合、またはHTLV−I抗原(+)の個人
からの場合には、15Kdの細菌によるエンベロープ産物に
対する抗体の反応に相当する顕著なバンドを容易に観察
することができた。健康な対照の個人からの血清につい
てはこのような反応は観察されなかった。この方法を28
の識別された血清の一群を選別するのに使用した。細菌
により合成されたHTLV−Iエンベロープの蛋白質配列を
認識する抗体は、抗原として破砕したウイルス粒子を使
ったELISAにより抗HTLV−I抗体を持つことがわかって
いるすべての血清中に見い出された(第1表)。これに
より、ヒト血清中におけるHTLV−IまたはHTLV−IIに対
する抗体の存在を血清学的に検査するための方法が設定
される。正常対照血清はいずれも抗体と反応しないこと
が判った。HTV−IIと関係ある毛細胞白血病の患者(M
o)からの抗体はpKS400にコードされている蛋白質と強
く反応し、これはHTLV−IとHTLV−IIのp21E部分が高度
に関連していることを示す。
細菌によって合成されたHTLV−I env蛋白質がエイズ
患者の血清中に存在する抗体によって認識されたことか
ら、この分析はより明らかに関連のあるサブグループ、
すなわちHTLV−III(エイズと関係するウイルス)の選
別に利用できることも興味あることである。このため、
エイズ患者の多くの血清試料、この内のいくつかはHTLV
−Iに対しても血清的に陽性であるものについて検査し
た。
患者の血清中に存在する抗体によって認識されたことか
ら、この分析はより明らかに関連のあるサブグループ、
すなわちHTLV−III(エイズと関係するウイルス)の選
別に利用できることも興味あることである。このため、
エイズ患者の多くの血清試料、この内のいくつかはHTLV
−Iに対しても血清的に陽性であるものについて検査し
た。
ELISAにおいてHTLV−Iと反応するすべての陽性のエ
イズからの血清は細菌により合成されたHTLV−I env蛋
白質を認識する抗体を含んでいた。HTLV−I陰性のエイ
ズ患者からの血清はいずれも細菌の蛋白質と反応する抗
体を含んでいなかった。HTLV−III蛋白質と反応する抗
体がエイズ患者の90%以上の者の血清に見い出されるの
で、このことはHTLV−IおよびHTLV−IIIのエンベロー
プ蛋白質のカルボキシル−末端部分の間に交差反応がほ
とんどないか、全くないことを示している。
イズからの血清は細菌により合成されたHTLV−I env蛋
白質を認識する抗体を含んでいた。HTLV−I陰性のエイ
ズ患者からの血清はいずれも細菌の蛋白質と反応する抗
体を含んでいなかった。HTLV−III蛋白質と反応する抗
体がエイズ患者の90%以上の者の血清に見い出されるの
で、このことはHTLV−IおよびHTLV−IIIのエンベロー
プ蛋白質のカルボキシル−末端部分の間に交差反応がほ
とんどないか、全くないことを示している。
ここに提示した結果はヒト血清中の抗体の性質を研究
する際の細菌によって合成された蛋白質を使用すること
の重要性を示している。このような蛋白質のための遺伝
子の構造は組換えDNA技術によって調節できるので、そ
のような方法でつくった抗原は一定の構造を持つ。
する際の細菌によって合成された蛋白質を使用すること
の重要性を示している。このような蛋白質のための遺伝
子の構造は組換えDNA技術によって調節できるので、そ
のような方法でつくった抗原は一定の構造を持つ。
実施例1 プラスミドpKS300およびpKS400の構築 プラスミドpHTLV−I HX−CRを、ラムダCR1の5.7KdのH
ind III−Xba1フラグメント〔マンザリ等プロシーディ
ングズ オブ ナショナル アカデミー オブ サイエ
ンシズ オブ ユナイテッド ステイツ オブ アメリ
カ(Manzari et al,Proc.Natl.Acad.Sci.USA)79巻、68
99頁、1982年〕をサブクローニングして得た。これはエ
ンベロープ、pXおよびLTRの配列を含む。ラムダCR1はキ
ノコ状真菌疾患者CRからの組込まれたHTLV−Iプロウイ
ルスDNAを含む。pHTLV−I HX−CR DNAをXho IおよびBam
H Iで消化し、env配列を含む300bpおよび400bpフラグメ
ントをアガロースゲルから分離した。これらのフラグメ
ントの末端をクレノウ(Klenow)フラグメント イー.
コリ(E.Coli)DNAポリメラーゼIの作用によってブ
ラント末端とし、Hind IIIリンカーを付けた。過剰のリ
ンカーをHind IIIによる消化で除去し、フラグメントを
再びアガロースゲルから分離した。pJLA16ベクターDNA
〔ラウテンバーガー等 ジーン アナリシス テクニク
ス(Lautenberger et al,Gene Anal.Techniques)1
巻、63−66頁、1984年〕をHind IIIによって分解し、そ
の末端をコウシ腸ホスファターゼ作用によって脱リン酸
化した。この脱リン酸化ベクターDNAをフラグメントDNA
sに連結し、アンピシリン選択を使った形質転換によっ
てDC646細胞内に導入した。〔α−32P〕dCTPを使ったフ
ラグメントDNAのニックトランスレーションにより作成
した放射標識フラグメントと、ニトロセルロース上に移
したコロニーとのハイブリダイゼーションによって、挿
入物を含むプラスミドを同定した。蛋白質発現実験のた
め、例えばエム.ザバー・アンド・ディー.コート(M.
Zuber and D.Court)から提供されたイー.コリ(E.Col
i)(MZ1株)に移すことにより、プラスミドは原核生物
宿主に移入された。組換えDNA手法はマニアチ等モレキ
ュラークローニング:ア ラボラトリー マニュアル,
コールド スプリング ハーバー ラボラトリー,コー
ルドスプリング ハーバー ニューヨーク(Maniatis e
t al,Molecular Cloning:A Laboratory Manual,Cold Sp
ring Harbor Laboratory,Cold Spring Harbor,NY)に記
載されているようにした。
ind III−Xba1フラグメント〔マンザリ等プロシーディ
ングズ オブ ナショナル アカデミー オブ サイエ
ンシズ オブ ユナイテッド ステイツ オブ アメリ
カ(Manzari et al,Proc.Natl.Acad.Sci.USA)79巻、68
99頁、1982年〕をサブクローニングして得た。これはエ
ンベロープ、pXおよびLTRの配列を含む。ラムダCR1はキ
ノコ状真菌疾患者CRからの組込まれたHTLV−Iプロウイ
ルスDNAを含む。pHTLV−I HX−CR DNAをXho IおよびBam
H Iで消化し、env配列を含む300bpおよび400bpフラグメ
ントをアガロースゲルから分離した。これらのフラグメ
ントの末端をクレノウ(Klenow)フラグメント イー.
コリ(E.Coli)DNAポリメラーゼIの作用によってブ
ラント末端とし、Hind IIIリンカーを付けた。過剰のリ
ンカーをHind IIIによる消化で除去し、フラグメントを
再びアガロースゲルから分離した。pJLA16ベクターDNA
〔ラウテンバーガー等 ジーン アナリシス テクニク
ス(Lautenberger et al,Gene Anal.Techniques)1
巻、63−66頁、1984年〕をHind IIIによって分解し、そ
の末端をコウシ腸ホスファターゼ作用によって脱リン酸
化した。この脱リン酸化ベクターDNAをフラグメントDNA
sに連結し、アンピシリン選択を使った形質転換によっ
てDC646細胞内に導入した。〔α−32P〕dCTPを使ったフ
ラグメントDNAのニックトランスレーションにより作成
した放射標識フラグメントと、ニトロセルロース上に移
したコロニーとのハイブリダイゼーションによって、挿
入物を含むプラスミドを同定した。蛋白質発現実験のた
め、例えばエム.ザバー・アンド・ディー.コート(M.
Zuber and D.Court)から提供されたイー.コリ(E.Col
i)(MZ1株)に移すことにより、プラスミドは原核生物
宿主に移入された。組換えDNA手法はマニアチ等モレキ
ュラークローニング:ア ラボラトリー マニュアル,
コールド スプリング ハーバー ラボラトリー,コー
ルドスプリング ハーバー ニューヨーク(Maniatis e
t al,Molecular Cloning:A Laboratory Manual,Cold Sp
ring Harbor Laboratory,Cold Spring Harbor,NY)に記
載されているようにした。
実施例2 イー.コリ(E.coli)におけるHTLV−Iエンベロープ遺
伝子の発現 (a) 細菌細胞蛋白質の放射性標識 イー.コリ(E.coli)MZ1細胞を32℃で生育させ、温
度を41℃に切換えることによって誘導し、〔35S〕−シ
ステインによって標識して破砕した。蛋白質をドデシル
硫酸ナトリウムポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS
−PAGE)で分画し、オートラジオグラフィーによって見
えるようにした。
伝子の発現 (a) 細菌細胞蛋白質の放射性標識 イー.コリ(E.coli)MZ1細胞を32℃で生育させ、温
度を41℃に切換えることによって誘導し、〔35S〕−シ
ステインによって標識して破砕した。蛋白質をドデシル
硫酸ナトリウムポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS
−PAGE)で分画し、オートラジオグラフィーによって見
えるようにした。
(b) 発現したプラスミドベクターの非誘導(U)お
よび誘導(I)細胞抽出物−レーン1、挿入なしのpJL6
ベクター;レーン2、pJLcras;レーン3、pKS300;
レーン4、pKS400.1;レーン5、pKS400.2;レーン6、誤
った方向の400bpフラグメント。第2図参照。
よび誘導(I)細胞抽出物−レーン1、挿入なしのpJL6
ベクター;レーン2、pJLcras;レーン3、pKS300;
レーン4、pKS400.1;レーン5、pKS400.2;レーン6、誤
った方向の400bpフラグメント。第2図参照。
実施例3 ヒト血清中の抗体による細菌が合成したHTLV−Iエンベ
ロープ蛋白質の認識 MZ1〔pKS400〕細胞を32℃で生育させ、42℃で誘導し
て1%SDS−0.1%ベーターメルカプトエタノールの存在
下に破砕した。抽出物中の蛋白質をSDS−PAGEによって
分画し、「ウェスタン ブロット」法によりニトロセル
ロース紙に電気泳動的に移した。移した後、フィルター
を風乾し、TBS−NDM(50mMトリス−HCl、pH7.5、500mMN
aCl、3%ノンファット ドライ ミルク(Nonfat Dry
milk)に浸漬した。このフィルターをTBS−NDMに1/77容
の下に示したようなヒト血清を加えたものと室温で一夜
処理した。次いでフィルターをTBS−NDMで30分間洗浄し
た後、105cpm〔125I〕−プロテインA(NEN)で処理し
た。次にフィルターをTBS−NDMで洗浄し、最後にTBSで
洗浄した。このフィルターを風乾し、抗体と反応する蛋
白質バンドをオートラジオグラフィーで検出した。使用
した血清は:(1)アメリカンATL患者;(2)T細胞
毛細胞白血病患者Mo(参考4);(3)健康な正常人;
(4)健康な正常人;(5)健康な正常人;(6)ATL
患者の健康な親類;(7)健康な正常人;(8)ジャパ
ニーズATL患者;(9)ELISA(破砕ウイルス抗原)でHT
LV−II(+)とわかったエイズ患者;(10)ELISA(破
砕ウイルス抗原)によりHTLV−I(+)とわかったエイ
ズ患者;(11)健康な正常人;(12)アメリカンATL患
者;(13)キノコ状真菌疾患者;(14)ELISA(破砕ウ
イルス抗原)によってHTLV−I(+)とわかった健康な
正常人。非誘導および誘導された抽出物pKS400.2は患者
MJ血清(ELISAによりHTLV−I陽性)と反応した。
ロープ蛋白質の認識 MZ1〔pKS400〕細胞を32℃で生育させ、42℃で誘導し
て1%SDS−0.1%ベーターメルカプトエタノールの存在
下に破砕した。抽出物中の蛋白質をSDS−PAGEによって
分画し、「ウェスタン ブロット」法によりニトロセル
ロース紙に電気泳動的に移した。移した後、フィルター
を風乾し、TBS−NDM(50mMトリス−HCl、pH7.5、500mMN
aCl、3%ノンファット ドライ ミルク(Nonfat Dry
milk)に浸漬した。このフィルターをTBS−NDMに1/77容
の下に示したようなヒト血清を加えたものと室温で一夜
処理した。次いでフィルターをTBS−NDMで30分間洗浄し
た後、105cpm〔125I〕−プロテインA(NEN)で処理し
た。次にフィルターをTBS−NDMで洗浄し、最後にTBSで
洗浄した。このフィルターを風乾し、抗体と反応する蛋
白質バンドをオートラジオグラフィーで検出した。使用
した血清は:(1)アメリカンATL患者;(2)T細胞
毛細胞白血病患者Mo(参考4);(3)健康な正常人;
(4)健康な正常人;(5)健康な正常人;(6)ATL
患者の健康な親類;(7)健康な正常人;(8)ジャパ
ニーズATL患者;(9)ELISA(破砕ウイルス抗原)でHT
LV−II(+)とわかったエイズ患者;(10)ELISA(破
砕ウイルス抗原)によりHTLV−I(+)とわかったエイ
ズ患者;(11)健康な正常人;(12)アメリカンATL患
者;(13)キノコ状真菌疾患者;(14)ELISA(破砕ウ
イルス抗原)によってHTLV−I(+)とわかった健康な
正常人。非誘導および誘導された抽出物pKS400.2は患者
MJ血清(ELISAによりHTLV−I陽性)と反応した。
フロントページの続き (72)発明者 ウオン‐スタール,フロツシー アメリカ合衆国 20854 メリーランド, ポトマツク ハーカー ドライブ 8418 (72)発明者 サムエル,ケネス アメリカ合衆国 20901 メリーランド, シルバー スプリング トリングトン プレイス 406 (72)発明者 ローテンバーガー,ジエームス アレン アメリカ合衆国 21769 メリーランド, ミドルタウン ウイロー トウリー ド ライブ 4492 (56)参考文献 Proc.Natl.Acad.Sc i.USA.81.P.3856−3860 (1984) Proc.Natl.Acad.Sc i.USA.80.P.3618−3622 (1983) Nature,302 P.72−74 (1983)
Claims (10)
- 【請求項1】HTLV−Iのエンベロープコード領域からの
397塩基対のBamH I−Xho I遺伝子フラグメントにより表
現されるポリペプチドが、ヒト血清中のHTLV−Iまたは
HTLV−IIに対して特異的に導かれた抗体を検出するため
に使用できるような、前記フラグメントの細菌ベクター
における発現の方法であって、 (a)HTLV−Iのエンベロープ遺伝子を単離し; (b)該エンベロープ遺伝子を切断して、前記397塩基
対の遺伝子フラグメントを含む少なくとも2つの遺伝子
フラグメントを得; (c)ポリヌクレオチドリンカーを工程(b)において
形成された前記397塩基対の遺伝子フラグメントに結合
し; (d)工程(c)において形成された前記397塩基対の
遺伝子フラグメントをベクター中に挿入し;そして (e)工程(d)において形成されたベクターを原核生
物宿主中に移入する、 ことからなる、前記発現の方法。 - 【請求項2】細菌宿主において発現されるHTLV−Iのエ
ンベロープコード領域からのDNAフラグメントで、該細
菌宿主において合成されたポリペプチドがHTLV−Iまた
はHTLV−IIに対して導かれた抗体により認識されるよう
なものを利用することからなるヒト血清中のHTLV−Iま
たはHTLV−IIに対して導かれた抗体の存在を血清学的に
検査する方法であって、 前記DNAフラグメントは397塩基対のBamH I−Xho Iエン
ベロープ遺伝子フラグメントで、15.88Kdポリペプチド
配列をコードするものである、前記検査する方法。 - 【請求項3】HTLV−Iのエンベロープコード領域からの
各DNAフラグメントをポリヌクレオチドリンカーを使っ
てプラスミドベクターpJLA16に挿入し、該ベクターをイ
ー.コリ(E.coli)に導入し、該イー.コリ(E.coli)
を32℃で生育させ、そして42℃で温度感受性反応を誘導
する特許請求の範囲第2項記載の方法。 - 【請求項4】イ.コリ(E.coli)がイー.コリ(E.col
i)MZ1である特許請求の範囲第3項記載の方法。 - 【請求項5】DNAフラグメントがウエスタンブロット分
析における特異的抗原として使用される特許請求の範囲
第2項記載の方法。 - 【請求項6】ポリペプチドが固体支持体に結合されてい
る特許請求の範囲第2項記載の方法。 - 【請求項7】ポリペプチドがキャリアー上にある特許請
求の範囲第2項記載の方法。 - 【請求項8】使用される検査法がエリザ(ELISA)検査
法である特許請求の範囲第2項記載の方法。 - 【請求項9】HTLV−Iの397塩基対のBamH I−Xho Iエン
ベロープ遺伝子フラグメントによりコード化された15.8
8Kdポリペプチド配列である、原核生物発現ベクターに
おいて製造されるHTLV−IまたはHTLV−IIのエンベロー
プ抗原。 - 【請求項10】HTLV−Iのエンベロープコード領域から
のDNAフラグメントが挿入されたベクターpJLA16を保持
するイー.コリ(E.coli)において製造される特許請求
の範囲第9項記載のエンベロープ抗原。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US66497284A | 1984-10-26 | 1984-10-26 | |
US664972 | 1984-10-26 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8065233A Division JP2840820B2 (ja) | 1984-10-26 | 1996-02-27 | Htlv−iのエンベロープタンパク質フラグメントおよびヒトリンパ系悪性化疾患の血清学的検索における該フラグメントの使用 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61502028A JPS61502028A (ja) | 1986-09-18 |
JP2556965B2 true JP2556965B2 (ja) | 1996-11-27 |
Family
ID=24668194
Family Applications (2)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60504883A Expired - Lifetime JP2556965B2 (ja) | 1984-10-26 | 1985-10-24 | 細菌におけるヒトt細胞白血病(向リンパ性)レトロウイルス(htlv−▲i▼)エンベロ−プ蛋白質フラグメントの製造およびヒトリンパ系悪性化疾患の血清疫学的検索における使用 |
JP8065233A Expired - Lifetime JP2840820B2 (ja) | 1984-10-26 | 1996-02-27 | Htlv−iのエンベロープタンパク質フラグメントおよびヒトリンパ系悪性化疾患の血清学的検索における該フラグメントの使用 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8065233A Expired - Lifetime JP2840820B2 (ja) | 1984-10-26 | 1996-02-27 | Htlv−iのエンベロープタンパク質フラグメントおよびヒトリンパ系悪性化疾患の血清学的検索における該フラグメントの使用 |
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Country | Link |
---|---|
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JP (2) | JP2556965B2 (ja) |
AT (1) | ATE72459T1 (ja) |
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CA (1) | CA1340878C (ja) |
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NZ (1) | NZ213823A (ja) |
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NZ218050A (en) * | 1985-11-13 | 1989-05-29 | Wistar Inst | Test for the presence of htlv-1v |
US4925784A (en) * | 1986-04-04 | 1990-05-15 | Hoffmann-La Roche Inc. | Expression and purification of an HTLV-III gag/env gene protein |
JP2501569B2 (ja) * | 1986-11-14 | 1996-05-29 | 協和醗酵工業株式会社 | 抗成人t細胞白血病ウイルス抗体の検出法 |
JPH0762031B2 (ja) * | 1986-12-30 | 1995-07-05 | アメリカ合衆国 | エイズウイルスおよびエイズウイルスのタンパク質に対する細胞性免疫を誘導する合成ペプチド |
JPH01113663A (ja) * | 1987-10-28 | 1989-05-02 | Eisai Co Ltd | Atlv抗体の測定試薬および測定方法 |
EP0345792A3 (en) * | 1988-06-10 | 1991-05-02 | F. Hoffmann-La Roche Ag | Htlv-i / hiv-1 fusion proteins |
EP0424748B1 (en) * | 1989-10-23 | 1995-05-10 | F. Hoffmann-La Roche Ag | Synthetic envelope peptides of HTLV-I |
WO1991012325A1 (en) * | 1990-02-09 | 1991-08-22 | E.I. Du Pont De Nemours And Company | Htlv envelope antigenic segment |
CA2223235A1 (en) * | 1995-06-05 | 1996-12-12 | Abbott Laboratories | Detection of htlv antibodies utilizing recombinant proteins |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59104325A (ja) * | 1982-12-07 | 1984-06-16 | Japan Found Cancer | ヒト白血病ウイルスの遺伝子rnaに相補性を示すdna |
-
1985
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- 1985-10-15 CA CA000492997A patent/CA1340878C/en not_active Expired - Lifetime
- 1985-10-17 IL IL76736A patent/IL76736A/xx not_active IP Right Cessation
- 1985-10-17 EP EP85307497A patent/EP0181107B1/en not_active Expired - Lifetime
- 1985-10-17 AT AT85307497T patent/ATE72459T1/de not_active IP Right Cessation
- 1985-10-17 DE DE8585307497T patent/DE3585358D1/de not_active Expired - Lifetime
- 1985-10-24 WO PCT/US1985/002090 patent/WO1986002665A1/en unknown
- 1985-10-24 JP JP60504883A patent/JP2556965B2/ja not_active Expired - Lifetime
- 1985-10-24 AU AU50134/85A patent/AU569183B2/en not_active Expired
- 1985-10-25 IE IE264685A patent/IE63526B1/en not_active IP Right Cessation
-
1996
- 1996-02-27 JP JP8065233A patent/JP2840820B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Title |
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Nature,302P.72−74(1983) |
Proc.Natl.Acad.Sci.USA.80.P.3618−3622(1983) |
Proc.Natl.Acad.Sci.USA.81.P.3856−3860(1984) |
PROC.NATL.ACAD.SCI.USA=1983 * |
PROC.NATL.ACAD.SCI.USA=1984 * |
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CA1340878C (en) | 2000-01-25 |
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IE63526B1 (en) | 1995-05-03 |
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JPH09243640A (ja) | 1997-09-19 |
NZ213823A (en) | 1988-05-30 |
DE3585358D1 (de) | 1992-03-19 |
AU5013485A (en) | 1986-05-15 |
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EP0181107A1 (en) | 1986-05-14 |
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