JP2555382B2 - スパイラル製品の製造装置 - Google Patents

スパイラル製品の製造装置

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JP2555382B2 JP62293029A JP29302987A JP2555382B2 JP 2555382 B2 JP2555382 B2 JP 2555382B2 JP 62293029 A JP62293029 A JP 62293029A JP 29302987 A JP29302987 A JP 29302987A JP 2555382 B2 JP2555382 B2 JP 2555382B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は長尺な連続棒状あるいは線状の材料を所定間
隔で連続して折曲してスパイラル製品を作製する際に用
いられる製造装置に関し、更に詳しくは、上記製造装置
における材料の折曲機構に関するものである。
従来の技術 ビル建築における鉄筋コンクリート柱に埋設されてい
る軸方向の鉄筋には、更に他の鉄棒或いは鋼棒がスパイ
ラル状に所定ピッチで巻回される場合がある。
上記スパイラル状の鉄筋、所謂フープ筋は、従来、所
定長に切断された鉄棒等をプレス等で折曲して1ピッチ
毎に製作されていた。そのため、建築現場で上記フープ
筋の端部を溶接あるいは結束して連続スパイラル状のフ
ープ筋を形成し、あるいは形成しながら、このフープ筋
を上記軸方向の鉄筋に巻装した後、溶接あるいは結束固
定している。しかし、このような1ピッチ分ごとのフー
プ筋を用いた作業では、溶接あるいは結束箇所が多く、
強度の低下を招くのみならず多大の手間を要してコスト
高となる欠点を有している。そのため、連続したスパイ
ラル状のフープ筋が要望され、このスパイラル状製品を
製作するための装置が特公昭57−2412公報に開示されて
いる。
上記特公昭57−2412公報記載の製造装置の折曲機構は
第36図乃至第38図に示すような構造となっている。
図面において、(1)は移送停止された長尺棒状体
(S)の折曲箇所内面に接当するべく上部フレーム
(2)と製品受台(3)とに亘って設けた上下方向姿勢
の折曲支点用部材(以下支点部材と称す)、(4)は、
上記支点部材(1)に同軸に外嵌され、かつ、エアシリ
ンダ(5)の伸縮により略へ字形のリンクアーム
(6)、チェーン(7)、スプリング(8)、スプロケ
ット(9)を介して適宜角度範囲で回転可能な筒状体、
(10)は、上記棒状体(S)の折曲箇所外面に当接可能
な状態で、上記筒状体(4)下端部に扁位して取付けら
れ、この筒状体(4)の回転に伴って上記支点部材
(1)の周りを角宜過度範囲(通常は90゜範囲)水平ま
たは略水平面内を正逆方向に回転移動する上下方向姿勢
の力点用部材、(11)は、上記力点用部材(10)の正方
向の回転移動に伴って被加工棒状体部分(Sa)の長さ方
向中央部を押圧する上下方向姿勢の補助押圧部材を示
す。
上記構成の折曲機構においての棒状体(S)の折曲作
業は、以下のようにして行われる。
第36図乃至第39図に示すように、先ず、ストッパ片
(12)に当接するまで棒状体(S)を移送させて、停止
させる。そして、上記エアシリンダ(5)の動作によ
り、上記筒状体(4)を反時計方向に回転させる。する
と、上記力点用部材(10)は、上記支点部材(1)との
間で上記棒状体(S)の被加工棒状体部分(Sa)を挟圧
した状態で、上記支点部材(1)の回りを回転移動し、
この移動によって上記被加工棒状体部分(Sa)を上記支
点部材(1)に沿う形状に折曲する。
即ち、上記折曲機構においては、棒状体(S)を支点
部材(1)の径方向に力点用部材(10)で順次押圧する
ことにより棒状体(S)の折曲加工を行うのである。
発明が解決しようとする問題点 ところで、近年上記の如きフープ筋の鉄筋に対する溶
接性の問題や、鉄筋コンクリートの強度向上のために、
上記フープ筋にもPC鋼材を用いる試みがなされている。
上記PC鋼材は、通常のフープ筋に用いられているSD鋼
材、SRD鋼材等に比べて約5倍の強度を有しており、そ
のため、近年の高層建築物等において鉄筋全体の軽量化
が図れるという利点を有しているが、しかし、上記した
ように、PC鋼材は、SD鋼材、SRD鋼材等に比べて5倍の
強度を有し、またバネ性も強いため、折曲に要する曲げ
力も大きなものが必要となる。
ところで、上記在来のスパイラル製品製造装置では、
上記力点用部材(10)と支点部材(1)との間で棒状体
(S)を挾圧した状態で、支点用部材(1)の回りに力
点用部材(10)を公転させることにより折曲しており、
上記力点用部材(10)にはPC鋼材等の棒状体(S)の折
曲箇所に加えられる曲げ力と同一の反力が作用する。
従って、上記在来装置でPC鋼材からスパイラル製品を
作製する場合、上記力点用部材(10)に加わる反力が極
めて大きく、力点用部材(10)や力点用部材(10)の支
持部に早期に摩耗が生じる等、耐久性が著しく低下し、
これらの部材の交換等のために装置全体の稼働率が低下
するという問題を生じる。
更、上記在来装置では、エアシリンダ(5)からの駆
動力を、リンクアーム(6)、チェン(7)、スプリン
グ(8)、スプロケット(9)を介して筒状体(4)に
伝達し、この筒状体(4)の回転によって上記力点用部
材(10)を支点部材(1)の周囲を公転させるようにし
てあるため折曲機構の構造が複雑であり、また、上記棒
状体(S)の折曲角度の設定、即ち、力点用部材(10)
の公転角度の設定は、リミットスイッチ等により上記リ
ンクアーム(6)の揺動角度を設定することにより行な
っているため、上記折曲角度の設定が難かしく、しかも
上記折曲角度の設定における自由度が小さいという問題
もあった。
問題点を解決するための手段 本発明は上記問題点に鑑み、PC鋼材等の高剛性の材料
であっても容易に、かつ、効率よく折曲してスパイラル
製品を製作し得る製造装置を提供するもので、長尺な連
続棒状あるいは線状の材料を適宜に折曲して連続するス
パイラル製品を製作する製造装置において、上記材料の
供給経路上に配設され、上記供給経路に接する曲面状の
折曲R部を有する芯金と、上記芯金の折曲R部の中心軸
線上を中心に垂直軸線回りで水平方向に往復回動駆動可
能とした折曲アームと、上記折曲アームの基端側に回転
自在に軸支され、かつ、外周面にV字状溝を有し、上記
折曲R部の周面と材料との接点から、折曲R部の直径以
上離隔した位置で当接し、上記折曲アームの回動によ
り、上記材料を折曲R部に沿って折曲する折曲用ローラ
と、上記折曲アームの先端側に配設され、上記材料の折
曲動作と同調させて、上記折曲部分より下方に連なるス
パイラル状ワークを回動させる押圧板と、上記材料の折
曲時、下方に連なるスパイラル状ワークの慣性回動を緩
衝的に防止するストッパ板とを備えたスパイラル製品の
製造装置である。
作用 本発明は、上記構成としたから、材料を折曲する際、
折曲用ローラの外周面のV字状講に材料を位置決めして
芯金の折曲R部に向けて水平方向に正確に折曲させるこ
とができ、上下方向へのずれを確実に防止でき、スパイ
ラルピッチの等しい製品を製作することができる。
また、折曲用ローラは、、折曲アームの基端側に回転
自在に軸支したから、材料を芯金の折曲R部に向けて水
平方向に折曲させる際、材料に対して転がり接触で転動
接触して材料を折曲させることができ、滑り接触の場合
に比較して摩擦抵抗が著しく軽減され、折曲用ローラの
磨耗を減少させることができ、滑り摩擦音の発生をも防
止できる。
さらに、材料の折曲字、下方に連なるスパイラル状ワ
ークの慣性回動を緩衝的に防止するストッパ板を設けた
から、スパイラル状ワークの形崩れや変形、歪みを防止
することができる。
実施例 第1図乃至第35図は、本発明に係るスパイラル製品の
製造装置の一実施例を示すものである。
図面において、(A)は供給機構(B)から連続供給
される材料(S)の折曲機構、(C)は上記機構(A)
に一体に付設した切断機構、(D)はスタッカ機構、
(E)はスタッカ機構(D)に付設した移送機構、
(F)は上記折曲機構(A)の下方に位置するワーク支
持機構、(G)はガイド機構、(H)はストッパ機構を
示す。
上記折曲機構(A)は、製造装置のベース(20)の左
奥側に立設したフレーム(21)に配設されており、材料
(S)の折曲基部を保持する保持部材(22)、保持部材
(22)に配設した芯金(23)、上記芯金(23)に対して
材料(S)を押圧する折曲用ローラ(29)を備えた折曲
アーム(24)とを主な機構としている。
上記保持部材(22)は、第3図乃至第5図に示すよう
に上記フレーム(21)に吊下状態で水平に配設されてお
り、上記材料(S)より大径の貫通孔(25)を有してい
る。
上記芯金(23)は、第5図に示すように上記保持部材
(22)の貫通孔(25)の先端開口側(図中左方側)に固
着されており、上記貫通孔(25)に連続する直線状の貫
通孔(26)と、この貫通孔(26)途中の内壁から上記芯
金(23)の外側面にかけて連続して形成した半円状の輪
郭を有する折曲R部(27)とを有している。
上記折曲アーム(24)は、第1図、第2図並びに第6
図に示すように上記フレーム(21)の上方に配設された
駆動機構(28)によって水平方向に所定の往復回動動作
が与えられるように構成されており、上記折曲アーム
(24)の基端側には前述の折曲用ローラ(29)が、先端
側にはワーク押圧板(30)が配設されている。上記駆動
機構(28)は、油圧揺動モータ(M1)、油圧揺動モータ
(M1)のモータ軸(m1)にカップリング(31)を介して
連結された上下方向に延びる枢軸(32)とで構成され、
上記折曲アーム(24)は、上記枢動(32)の下端に基端
部でもって一体に連結される。上記折曲アーム(24)の
回動中心軸である枢軸(32)は、下端が芯金(23)の真
上に位置し、垂直方向に延びる軸線が、R部(27)の中
心を通って保持部材(22)の長手方向に沿う直線(第7
図の2点鎖線l)上の任意の点を通るように設定されて
いる。尚、本実施例においては、上記枢軸(32)の軸線
は、上記芯金(23)の貫通孔(26)とR部(27)の境界
部を通るように設定してある。従って上記折曲アーム
(24)は枢軸(32)を中心として芯金(23)の真上を水
平方向に回動するように構成されている。
更に、上記駆動機構(28)には、折曲アーム(24)の
回動角を制御するために、油圧揺動モータ(M1)にロー
タリーエンコーダ(R1)を連結してあり、このロータリ
ーエンコーダ(R1)の信号により上記油圧揺動モータ
(M1)の動作量及び動作状態が制御される。
上記折曲用ローラ(29)は、上記折曲アーム(24)の
基端側下面に垂設したローラ軸(33)に水平方向に回転
自在に軸支されており、上記折曲用ローラ(29)の高さ
位置は、外周に形成したV字状溝(29a)が、上記保持
部材(22)の貫通孔(25)及び芯金(23)の貫通孔(2
6)と同一高さ位置となるように設定され、上記折曲用
ローラ(29)の枢軸(32)からの位置は、上記折曲アー
ム(24)の回動動作中、上記折曲用ローラ(29)が、上
記芯金(23)のR部(27)から少なくとも材料(S)の
強度に応じて折曲R部の直径分以上離れるように設定さ
れている。
上記ワーク押圧板(30)は、横断面略へ字形の平板状
部材であって、上記折曲アーム(24)の先端部と中央部
に摺動自在に垂設した2本のシャフト(34)の下端側面
間に架設固定されている。
上記供給機構(B)は、スパイラル製品の原材料であ
る棒状あるいは線状のPC鋼材等の材料(S)を、上記折
曲機構(A)に向けて水平方向に向けて水平方向に連続
して供給するもので、上記供給装置(B)は、上記材料
(S)を水平方向2箇所で上下から挟圧する計4個のロ
ーラ(35)と、このローラ(35)を減速機(36)を介し
て駆動する油圧モータ(M2)とで構成され、上記ローラ
(35)の回転駆動により上記材料(S)を移動させる。
上記供給機構(B)における材料(S)の供給側(第
1図並びに第2図において左側)には材料(S)の供給
量を検出して上記供給装置(B)を適宜に停止させる測
長機構(I)が配設されている。上記測長機構(I)
は、材料(S)の供給経路上に配設され、上記材料
(S)を上下から挟圧する一対の従動ローラ(37)(3
8)と、上方側の小径の従動ローラ(37)の回転量を検
出するロータリエンコーダ(R2)ので構成され、上記材
料(S)の供給長を従動ローラ(37)の回転量として検
出させている。
そして、上記測定機構(I)以後の材料(S)の供給
経路は、折曲機構(A)との間に水平に配設したガイド
パイプ(39)内を通っており、上記ガイドパイプ(39)
は、上記折曲機構(A)の保持部材(22)の貫通孔(2
5)と同一軸線上に位置し、上記貫通孔(25)に連続し
ている。
上記切断機構(C)は、所定ターン数のスパイラル製
品製作後、この製品を材料(S)から切離すためのもの
で、上記折曲機構(A)と一体に構成されている。即
ち、上記切断機構(C)は、保持部材(22)の貫通孔
(25)の後端側(第1図、第4図、第5図において右方
側)開口部に配設した板刃(40)と、保持部材(22)と
ガイドパイプ(39)との間に配設した円筒状の固定刃
(41)と、上記保持部材(22)を水平方向で、かつ、上
記ガイドパイプ(39)に対して直角方向に移動させる油
圧シリンダ(42)とから構成されている。そして、上記
板刃(40)には、上記保持部材(22)の貫通孔(25)と
略同一径の半円形溝(40a)が形成され、この板刃(4
0)は上記固定刃(41)の端面と摺接、あるいは近接す
るように配置される。従って、上記切断機構(C)は、
上記板刃(40)と固定刃(41)とによって構成される拘
束切断機構となっており、上記板刃(40)の半円形溝
(40a)と固定刃(21)の内周縁との間で上記材料
(S)を切断する。
上記スタッカ機構(D)は、上記折曲機構(A)によ
って折曲されて製品化されるスパイラル状ワーク(中間
製品)(W)の上部が常に一定の高さ位置となるように
支持するためのもので、上記折曲機構(A)の下方に水
平に配置されたテーブル(43)と、昇降機構(44)とで
構成される。
上記テーブル(43)は、4方の下面に取付けられたリ
ンク(45)でもって製造装置のベース(20)上に水平を
保って昇降可能に支持されており、上記リンク(45)
は、2本のレバー(46)を中心部で互いに揺動自在に連
結したX字形のリンクとしてある。そして上記リンク
(45)のベース(20)側の揺動端は、対向するもの同志
がベース(20)の幅方向に延びるシャフト(47)で連結
されている。
上記昇降機構(44)は、油圧モータ(M3)、上記ベー
ス(20)の長手方向に配設され、上記油圧モータ(M3
により、減速機(48)、チェン伝動機構(49)を介して
回転駆動されるリードスクリュー(50)、上記各シャフ
ト(47)の中央部に固着され、上記リードスクリュー
(50)と螺合するナット(51)とで構成され、上記リー
ドスクリュー(50)の回転により上記ナット(51)を移
動させて上記各リンク(45)の摺動端を移動させ、上記
各リンク(45)の各レバー(46)の交差角を変化させる
ことによて上記テーブル(43)を水平状態を保って昇降
させる。
上記スタッカ機構(D)には、更に、上記テーブル
(43)の昇降量の検出機構(52)が配設されている。上
記検出機構(52)はリードスクリュー及びナットと、ロ
ータリーエンコーダーとを利用したもので、上記ワーク
(W)の高さの増加に対応する上記テーブル(43)の降
下量を監視させている。
上記移送機構(E)は、上記材料(S)の供給速度と
同期させてワーク(W)をテーブル(43)上で移動さ
せ、上記ワーク(W)の形崩れや縺れを防止するための
もので、上記テーブル(43)内に収納され、長手方向に
所定ストローク移動可能な台車(53)と、上記台車(5
3)に立設され、テーブル(43)に互いに平行に穿設し
た2本のスリット溝(54)から突出するブラケット(5
5)に架設固定した押し板(56)、上記テーブル(43)
の長手方向に沿って配設され、ベルト(57)を上記台車
(53)に連結すると共に、テーブル(43)の下面に配設
した油圧モータ(M4)から今一つの伝動機構(58)を介
して駆動力が伝達されるベルト伝動機構(59)とからな
り、上記押し板(56)は、ベルト(57)の往復駆動によ
る台車(53)の移動によってテーブル(43)を適宜に左
右方向に移動する。
上記支持機構(F)は、材料(S)を折曲する際に、
上記材料(S)の下方に連なるワーク(W)の内側角部
を保持してワーク(W)が遠心力によって形崩れするの
を防止するためのもので、上記芯金(23)のR部(27)
の中心点の鉛直下方に、ベースブロック(60)を介して
上下動自在に垂設した支持棒(61)と、上記支持棒(6
1)をリンク(62)を介して上下動させるエアシリンダ
(63)と、上記支持棒(61)を上記ベースブロック(6
0)ごと上記R部(27)の中心位置から手前方向に水平
移動させるためのエアシリンダ(64)とで構成されてい
る。尚、上記支持棒(61)は、上記テーブル(43)に形
成した切欠き、あるいは透孔(図示せず)からテーブル
(43)の上面に突出させるようになっている。
上記ガイド機構(G)は、上記折曲機構(A)の芯金
(23)より奥側に、折曲アーム(24)の回動動作と干渉
しないように配設されて上記材料(S)の供給経路に近
接する曲面状のガイド板(65)と、このガイド板(65)
を下方に退避させるエアシリンダ(66)とで構成され、
上記材料(S)並びにワーク(W)を移送する際に、折
曲機構(A)へのワーク(W)の巻き込み等の障害を防
止するものである。尚、上記ガイド板(65)も上記支持
棒(61)同様に上記テーブル(43)に形成した切欠き、
あるいは透孔(図示せず)からテーブル(43)の上面に
突出させるようになっている。
上記ストッパ機構(H)は、材料(S)折曲時にワー
ク(W)を所定位置で停止させるもので、上記ベース
(20)の後部に立設したメインフレーム(67)に取付け
られている。
上記ストッパ機構(H)は、上記メインフレーム(6
7)に互いに平行をなす2本のガイドロッド(68)を垂
直方向に摺動自在に配設し、上記ガイドロッド(68)の
下端間に水平にサブフレーム(68)を架設固定し、上記
サブフレーム(69)の前面左方に水平に固定したアーム
(70)の先端に垂直に配置したストッパ板(71)を揺動
自在に支持させ、上記サブフレーム(69)の前面右方と
ストッパ板(71)との間にショックアブソーバ(72)を
配設し、更に、メインフレーム(67)に、上記サブフレ
ーム(69)をガイドロッド(68)に沿って上昇させるエ
アシリンダ(73)を配設して構成され、上記ストッパ板
(71)は上記材料(S)の供給経路に沿う位置か、これ
と平行に更に奥側に配設される。
尚、上記エアシリンダ(73)は、サブフレーム(69)
を上昇させる際のみ機能し、他の場合は自由状態となっ
て上記サブフレーム(69)が自重で降下し得るように構
成されている。
以下に上記構成の製造装置によるスパイラル製品の製
造要領を説明する。尚、初期状態においては、折曲機構
(A)の折曲アーム(24)は、折曲用ローラ(29)をワ
ーク(W)の搬送経路に当接させた待機状態にあって、
ワーク押圧板(30)の下端をスタッカ機構(D)のテー
ブル(43)に自重でもって当接させてあり、スタッカ機
構(D)のテーブル(43)は最上昇位置にあり、移送機
構(E)の押し板(56)は第1図の右方側に退避してお
り,支持機構(F)の支持棒(61)は折曲機構(A)の
芯金(23)の直下まで上昇しており、ガイド板(65)
は、材料(S)の搬送経路位置に上昇しており、ストッ
パ機構(H)のストッパ板(71)は、上記スタッカ機構
(D)のテーブル(43)上に下端を略当接させているも
のとする。
先ず第8図に示すように、材料(S)を供給機構
(B)により供給し、測長機構(I)によってワーク
(W)先端部にフック部を形成し得る所定長さ移送され
たことが検出された時点で、上記供給機構(B)を一時
停止させる。
次に第9図に示すように、折曲機構(A)を作動さ
せ、揺動モータ(M1)により上記折曲アーム(24)を所
定角度回動させ、上記折曲アーム(24)の回動により、
上記材料(S)を折曲用ローラ(29)によって押圧し、
芯金(23)のR部(27)に沿ってフック形成角度、例え
ば135゜に折曲する。
上記折曲過程において、折曲用ローラ(29)は、材料
(S)を、芯金(23)のR部(27)から接線状に突出
し、上記芯金(23)から所定位置離れた位置でもって上
記R部(27)に沿う方向に押圧して上記材料を折曲して
いる。
上記の折曲過程において、第7図に示すように、上記
材料(S)がR部(27)と接線状に接触している点が折
曲支点O1であり、上記折曲支点O1から接線状に突出し、
上記折曲用ローラ(29)が当接する位置が力点O2となっ
ており、上記折曲アーム(24)の回動により折曲用ロー
ラ(29)から力点O2に加えられた力は、テコの原理によ
り折曲支点O1に集中するため、上記力点O2に作用させる
力が小さくても、PC鋼材等のバネ性が高く高鋼性の材料
(S)を折曲し得る十分な力を折曲支点O1に作用させる
ことができて上記ワーク(W)をR部(27)に沿って確
実に折曲することができる。この際に折曲用ローラ(2
9)は材料(S)にV字状溝(29a)を当接させた状態で
転動しながら材料(S)を押圧し、折曲しているため、
上記材料(S)との間の摩擦が少なく、折曲用ローラ
(29)の摩耗が小さく、また上述の如く、折曲用ローラ
(29)への反力が小さいことにより、上記折曲用ローラ
(29)並びにローラ軸(33)の耐久性が向上することに
なり小型の折曲用ローラ(29)の使用が可能になる。
また、上記材料(S)の折曲角度は、折曲アーム(2
4)の回転角、即ち、油圧揺動モータ(M1)の動作量を
変更することにより、適宜に変更することができる。即
ち、図示しない制御装置に揺動モータ(M1)の動作量を
に設定し、上記ロータリーエンコーダ(R1)によって検
出された動作量が上記設定した動作量と一致するまで、
上記揺動モータ(M1)を動作させることにより、適宜の
角度で上記材料(S)を折曲することができる。
次に第10図に示すように、上記揺動モータ(M1)を逆
転させ、上記折曲アーム(24)を元位置に復帰させた
後、再び供給機構(B)を作動させ、材料をワーク
(W)の一辺が形成され得る長さ分だけ供給する。
次に、第11図に示すように、折曲機構(A)を作動さ
せ、折曲アーム(24)を回動させ、上記材料(S)を上
述同様に、上記折曲用ローラ(29)の押圧により上記芯
金(23)のR部(27)に沿って、スパイラル製品(P)
の角部に相当する角度(ここでは短形スパイラル製品で
あるので90゜)折曲する。そして、上記折曲アーム(2
4)を元位置に復帰させておく。
次に、第12図乃至第15図に示すように、上記要領で材
料(S)を所定量供給し、折曲アーム(24)を回動させ
て上記折曲用ローラ(29)により、上記材料(S)を芯
金(23)のR部(27)に沿って折曲する。
次に第16図に示す様に、支持機構(F)の支持棒(6
1)を上記ワーク(W)のフック部と干渉しないよう
に、水平方向にエアシリンダ(64)によって移動させ
る。そして材料(S)を供給機構(B)によって所定長
さ供給すると共に、この材料(S)の供給動作に同期さ
せて、上記ワーク(W)を移送機構(E)の油圧モータ
(M4)を作動させることにより、押し板(56)で図中左
方向、即ち、上記材料の供給方向に向けて押圧し、移送
させる。
このとき、上記芯金(23)から突出する材料(S)並
びにワーク(W)は芯金(23)近傍に設けたガイド機構
(G)のガイド板(65)によって位置規制されるため、
上記折曲機構(B)のワーク押圧板(30)の側端等に衝
突したり、ワーク(W)のフック部が絡み付いたりする
ことなく確実に材料(S)の供給方向に沿って移送され
る。
そして材料(S)の供給並びにワーク(W)の搬送が
終了すれば、エアシリンダ(64)を作動させて支持棒
(61)を芯金(23)の下方位置に再び位置させると共
に、油圧モータ(M4)を作動させて押し板(56)を元位
置に退避させておく。
次に第17図に示すように、折曲アーム(24)を回動さ
せ上記要領で材料(S)を芯金(23)のR部(27)に沿
って90゜折曲すれば1ターン分のワーク(W)が形成さ
れる。
ここで、上記材料(S)を折曲アーム(24)の回動に
より折曲する際に、前工程までに製造したワーク(W)
に遠心力が作用し、形崩れしようとするが、上記支持機
構(F)の支持棒(61)がワーク(W)の角部に位置し
ているため、上記ワーク(W)は、支持棒(61)を支点
として上記材料(S)の折曲方向に回転し、外方への飛
び出しが防止される。また、上記材料(S)の折曲終了
時点においては、上記折曲アーム(24)の回動を停止し
ても、折曲箇所より下にあるワーク(W)は慣性により
更に回転しようとするが、上記ワーク(W)は、ストッ
パ機構(H)のストッパ板(71)に衝突し、この衝撃が
ショックアブソーバ(72)によって吸収されることによ
り、所定位置で強制的に停止させられる。
また上記1ターン分のワーク(W)は芯金(23)から
自重で下方に垂れ下がり、上記スタッカ機構(D)のテ
ーブル(43)上に位置しており、このテーブル(43)は
以後、上記ワーク(W)が1ターン分増えるごとに材料
(S)の直径分ずつ油圧モータ(M3)の駆動により降下
させられる。更に、上記テーブル(43)の降下に伴い、
折曲機構(A)のワーク押圧板(30)とストッパ機構
(H)のストッパ板(71)は自重により、上記テーブル
(43)の降下に追従して同量ずつ降下する。
以下ではワーク(W)の2ターン目の折曲作業とな
る。
先ず、第18図に示すように、折曲アーム(24)を元位
置に復帰させた状態で、上記供給機構(B)により、材
料(S)を所定長さ供給すると共に、これと同期させて
移送機構(E)の押し板(56)によって上記1ターン分
のワーク(W)を移動させる。このとき、前述同様に材
料(S)及び1ターン分のワーク(W)は、ガイド機構
(G)のガイド板(65)により位置規制され確実にワー
ク(W)の供給方向に沿って移送され、上記ガイド板
(65)は以下同様に機能する。
次に第19図に示すように、折曲アーム(24)を回動さ
せ、材料(S)を折曲用ローラ(29)によって芯金(2
3)のR部(27)に沿って90゜折曲する。このとき、折
曲過程の材料(S)の下側に位置するワーク(W)はワ
ーク押圧板(30)によってその一辺を押圧され、上記材
料(S)の折曲辺と同期して形崩れすることなく回動す
る。そして上記ワーク(W)は、前述同様に支持機構
(F)の支持棒(61)によって内側角隅部を支持された
状態で、折曲アーム(24)によって回動させられ、所定
角度、即ち90゜回転した時点で上記ストッパ機構(H)
のストッパ板(71)によって所定位置に確実に停止され
る。
次に第20図乃至第23図に示すように、上述要領で材料
(S)を更に2個所折曲し、次に第24図に示すように材
料(S)を供給すると共に、ワーク(W)を押し板(5
6)によって移送させる際には、上記支持棒(61)を前
記第16図と同様に、ワーク(W)の先端のフック部と干
渉しないように、エアシリンダ(64)を作動させ、水平
方向に移動させておく。そして、上記供給機構(B)に
よる材料(S)の所定長さの供給と、上記移送機構
(E)によるワーク(W)の移動が終了した後、上記支
持棒(61)を元位置に復帰させた後、前述要領で材料
(S)を折曲すれば2ターン分のワーク(W)が形成さ
れる。
以後は、上記動作の繰り返しにより所定ターン数のワ
ーク(W)を折曲形成する。ここで上記スタッカ機構
(D)のテーブル(43)は上記ワーク(W)のターン数
が増えるにつれて、材料の直径分ずつ降下させてあり、
これにより、上記スパイラル製品(S)は密に折曲形成
される。
そして、上記ワーク(W)が所望ターン数となれば、
第25図に示すようにストッパ機構(H)のストッパ板
(71)をエアシリンダ(73)によって上方に退避させた
状態で、折曲アーム(24)を所定角度回動させ、上記材
料(S)を前述のフック部形成角度折曲して終端側のフ
ック部を形成する。
次に、第26図に示すように支持棒(61)をエアシリン
ダ(63)の作動によりベースブロック(60)内に退入さ
せた後、上記切断機構(C)の油圧シリンダ(42)を作
動させて、保持部材(22)及び芯金(23)を固定刃(4
1)に対して水平に移動させる。すると、上記材料
(S)は、保持部材(22)に取付けられた板刃(40)と
固定刃(41)との間で剪断力により切断される。
以上動作により第27図に示すような両端にフック部を
形成した所定ターン数のスパイラル製品(P)が得ら
れ、このスパイラル製品(P)をテーブル(43)上から
取出した後、以上の動作を繰返すことにより順次、スパ
イラル製品(P)を製作すればよい。
尚、本発明装置によれば、上記の如きスパイラル製品
(P)の他、第28図に示すようなフック部形成位置を異
にしたスパイラル製品(P)、第29図乃至第31図に示す
ような1ターンのスパイラル製品(P)、第32図乃至第
35図に示すような両端にフック部を有する1ターン未満
の製品も容易に製作することができ、上記第29図乃至第
35図に示すような1ターン以下の製品を製作する場合
は、スタッカ機構(D)、移送機構(E)、支持機構
(F)、並びにストッパ機構(H)は運用する必要がな
い。
発明の効果 以上説明したように、本発明によれば、材料を折曲す
る際、折曲用ローラの外周面のV字状溝に材料を位置決
めして芯金の折曲R部に向けて水平方向に正確に折曲さ
せることができ、上下方向へのずれを確実に防止でき、
スパイラルピッチの等しい製品を製作することができ
る。
また、折曲用ローラは、折曲アームの基端側に回転自
在に軸支したから、材料を芯金の折曲R部に向けて水平
方向に折曲させる際、材料に対して転がり接触で転動接
触して材料を折曲させることができ、滑り接触の場合に
比較して摩擦抵抗が著しく軽減され、折曲用ローラの磨
耗を減少させることができ、滑り摩擦音の発生をも防止
できる。
さらに、材料の折曲時、下方に連なるスパイラル状ワ
ークの慣性回動を緩衝的に防止するストッパ板を設けた
から、スパイラル状ワークの形崩れや変化、歪みを防止
することができる。
【図面の簡単な説明】 第1図乃至第35図は、本発明に係るスパイラル製品の製
造装置の一実施例を示すもので、第1図は上記装置の正
面図、第2図は第1図の平面図、第3図は上記装置にお
ける折曲機構の芯金近傍の拡大側面図、第4図は第3図
の平面図、第5図は第4図の要部の横断面図、第6図
は、上記折曲機構の折曲アーム近傍の拡大側面図、第7
図は、折曲機構の折曲原理を説明するための概略平面
図、第8図乃至第26図は上記製造装置の動作要領を説明
するための概略図、第27図乃至第35図は、夫々本発明装
置によって製造し得る製品例を示す概略図である。 第36図乃至第42図は従来のスパイラル製品の製造装置の
一例を示すもので、第36図は正面図、第37図は側面図、
第38図は平面図、第39図乃至第42図は上記装置の折曲機
構の動作を説明するための概略図である。 (A)……折曲機構、(S)……材料、 (W)……ワーク(中間製品)、 (P)……スパイラル製品(完成品)、 (23)……芯金、(24)……折曲アーム、 (27)……R部(折曲R部)、 (28)……駆動機構、 (29)……折曲用ローラ、 (30)……ワーク押圧板(押圧板)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 萩野 学 神奈川県横浜市旭区左近山16―4 左近 山団地1―20―406 (56)参考文献 特開 昭53−30461(JP,A) 特開 昭58−176037(JP,A) 特公 昭57−2412(JP,B1)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】長尺な連続棒状あるいは線状の材料を適宜
    に折曲して連続するスパイラル製品を製作する製造装置
    において、 上記材料の供給経路上に配設され、上記供給経路に接す
    る曲面状の折曲R部を有する芯金と、 上記芯金の折曲R部の中心軸線上を中心に垂直軸線回り
    で水平方向に往復回動駆動可能とした折曲アームと、 上記折曲アームの基端側に回転自在に軸支され、かつ、
    外周面にV字状溝を有し、上記折曲R部の周面と材料と
    の接点から、折曲R部の直径以上離隔した位置で当接
    し、上記折曲アームの回動により、上記材料を折曲R部
    に沿って折曲する折曲用ローラと、 上記折曲アームの先端側に配設され、上記材料の折曲動
    作と同調させて、上記折曲部分より下方に連なるスパイ
    ラル状ワークを回動させる押圧板と、 上記材料の折曲時、下方に連なるスパイラル状ワークの
    慣性回動を緩衝的に防止するストッパ板とを備えたこと
    を特徴とするスパイラル製品の製造装置。
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