JP2555236B2 - 受口部を有する鋳造管の遠心力鋳造法 - Google Patents

受口部を有する鋳造管の遠心力鋳造法

Info

Publication number
JP2555236B2
JP2555236B2 JP3234965A JP23496591A JP2555236B2 JP 2555236 B2 JP2555236 B2 JP 2555236B2 JP 3234965 A JP3234965 A JP 3234965A JP 23496591 A JP23496591 A JP 23496591A JP 2555236 B2 JP2555236 B2 JP 2555236B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mold
casting
coating
molding surface
sprayed layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP3234965A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0569103A (ja
Inventor
睦雄 内田
幸雄 岡本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kubota Corp filed Critical Kubota Corp
Priority to JP3234965A priority Critical patent/JP2555236B2/ja
Publication of JPH0569103A publication Critical patent/JPH0569103A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2555236B2 publication Critical patent/JP2555236B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Molds, Cores, And Manufacturing Methods Thereof (AREA)
  • Coating By Spraying Or Casting (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ダクタイル鋳鉄、一般
鋳鉄、鋳鋼等の鉄系金属によって受口部を有する鋳造管
を遠心力鋳造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】遠心力鋳造により鋳鉄管や鋳鋼管を鋳造
する場合、遠心力鋳造用金型の内面に塗型が形成され
る。塗型は、断熱層として作用し、湯境い等の外面欠陥
を防止し、また金型を保護する役目をなすものである。
図2は受口部を有する鋳造管11の遠心力鋳造用金型1 の
縦断面を示しており、金型本体2 の内周面には受口部成
形面3 および直管部成形面4 が連成されている。多量生
産される小口径管の場合、通常、図例のように金型本体
2の外周に水冷ジャケット6 が設けられる。5は、受口
部内面成形用の中子が形成された前蓋である。該金型1
の内周面に塗型を形成する場合、前記受口部成形面3
は、作業者が鋳造毎にケイソウ土やシリカフラワーのス
ラリーをスプレーにより塗布し、塗型9 を形成してい
る。一方、直管部成形面4 は、金型の軸心方向から挿脱
自在とされたスプレーノズルにより耐火物粉末のスラリ
ーを塗布するウェットスプレーコーティングにより、又
注湯樋に付設されたノズルにより主としてFe−Si粉
末を散布するドライコーティングにより、ほとんど人的
作業を介することなく塗型10が形成されている。尚、ウ
ェットスプレーコーティング、ドライコーティングを受
口部成形面3 の塗型の形成に適用することは出来ない。
ウェットコーティング用スプレーでは拡径した受口部成
形面3 にコーティングすることはできず、一方該成形面
3 は主にテーパ面で形成されているため、ドライ材を均
一に散布することができないからである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】叙上のように、遠心力
鋳造用金型の受口部成形面は人的作業により塗型を形成
しているため、生産性が悪い。また、受口部成形面は直
管部成形面に比べて複雑な形状であり、鋳造毎に塗型を
形成するため、塗型が堆積し易く、堆積した塗型が剥離
することにより、受口部内面に異物咬みが生じ、品質劣
化を招来する。
【0004】本発明はかかる問題に鑑みなされたもの
で、受口部成形面の塗型材塗布作業の簡略化が図られ、
受口部の品質良好な鋳造管が容易に得られる遠心力鋳造
法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の受口部を有する
鋳造管の遠心力鋳造法は、遠心力鋳造用金型の内周面に
形成された受口部成形面および直管部成形面に塗型を形
成した後、その内部に鉄系金属溶湯を鋳込む遠心力鋳造
法において、前記受口部成形面に耐熱材料によって溶射
層を形成し、該溶射層に塗型材を塗布して塗型を形成す
る。
【0006】
【作用】遠心力鋳造用金型の受口部内周面に耐熱材料に
より形成された溶射層は多孔質であるため、該溶射層に
塗布された塗型材は、溶射層を形成する耐熱材料の粒子
間の空孔に含浸され、溶射層内に保持される。又、余っ
た塗型材は溶射層の上に堆積するが、溶射層の表面は凹
凸であるため、塗型材の堆積層は溶射層表面に強固に付
着し、剥離しにくい。このため塗型材が受口部成形面に
良好に保持され、鋳造毎に塗型を施す必要がなくなる。
【0007】特に、銅によって溶射層を形成すれば、銅
は延展性に優れるため、金型の膨張、収縮に対して追従
し易く、このため溶射層を厚く形成しても剥離し難く、
溶射層に十分な塗型材を含浸させることができ、塗型の
耐久性をより一層向上させることができる。
【0008】
【実施例】図1は本発明に係る遠心力鋳造用金型1 を示
しており、従来例と同一名称の部材には同一符号を付し
ている。鋳鋼製の金型本体2 の内周面には端部に受口部
成形面3 が形成されており、他端にかけて直管部成形面
4 が連設されている。6は水冷ジャケットであり、その
内部には冷却水が供給されている。該遠心力鋳造用金型
1 は図示省略した回転ローラにより回転自在に支持さ
れ、また鋳造に際しては金型本体2 の受口部側端部には
受口部内周面成形用の中子が形成された前蓋5 が装着さ
れ、直管部側端部には端板が付設される。
【0009】前記受口部成形面3 には、耐熱材料によっ
て溶射層7が形成されている。耐熱材料としては、Ni
・Cr合金, ステンレス鋼,Al2 3 やSiO2 など
のセラミックス等の高融点材料のみならず、1000℃程度
以上の金属材料、例えば銅(Cuを主成分としたCu合
金を含む。)でも使用可能である。溶射層7 は多孔質で
あり、空孔内に塗型材が含浸されることによる耐熱性の
向上が期待され、また金型本体2 による抜熱作用が期待
できるからである。特に、金型本体2 が水冷されている
場合、連続的に繰り返して使用しても溶射層7 の溶損の
おそれはない。溶射層7 の厚さは、 0.1〜2mm程度がよ
い。溶射層7 が厚いほど含浸される塗型材の量も増え、
耐久性が良好となるが、あまり厚いと断熱性が高くなり
過ぎ、ピンホール等の欠陥が生じ易くなるからである。
溶射層7 の形成に際しては、受口部成形面3 と直管部成
形面4 との境界付近において、溶射層7 の表面が直管部
成形面4 より突出しないようにすることが好ましい。
0.3mm程度を越えて大きく突出すると、鋳造後に鋳造管1
1を金型から引き抜きにくくなる。尚、溶射層7 は、耐
熱材料の粉末や線材を用いて、ガス式又は電気式溶射装
置により形成される。
【0010】受口部成形面3 に形成された溶射層7 に塗
型材のスラリーを塗布すると、その一部は溶射層7 の空
孔内に含浸され、他の部分は溶射層7 の表面に堆積し、
塗型材が含浸した溶射層7 と塗型材の堆積層8 とによっ
て塗型9 が形成される。尚、該堆積層8 は必ずしも必要
でなく、塗型材が含浸した溶射層7 だけでも塗型として
十分機能する。塗型材としては、黒鉛, コークス, ジル
コンサンド, けい砂,ケイソウ土などの基材の微粉末
と、粘土, ベントナイトなどの粘結材と、その他必要に
応じて配合されるシリカゾルなどの添加材とを水に溶い
てスラリー状としたものが使用される。塗型材のスラリ
ーの粘度は、通常、22〜33ボーメ程度に調製される。
尚、直管部成形面4 の塗型10は、従来と同様、ウェット
スプレーコーティングやドライコーティングによって形
成される。
【0011】遠心力鋳造用金型としては、水冷式でない
もの(主として中ないし大口径管用金型) でもよく、金
型内面に塗型形成後は、通常と同様にして所要の金属が
遠心力鋳造される。次に、長さ4080mm×厚さ 7.5mm、呼
び径 150(外径 169mm) のA形ダクタイル鋳鉄管の製造
実施例を掲げる。
【0012】実施例1 (1) 図1のように、金型本体の受口部成形面にNi粉末
とCr粉末とを等しい割合で配合した混合粉末を用いて
ガス溶射し、厚さ 0.1〜 0.3mmの溶射層を形成した。該
溶射層に粘度25ボーメの黒鉛系塗型液を刷毛又はスプレ
ーにより塗布し、溶射層に塗型液を含浸すると共にその
上に塗型材の堆積層を 0.2〜 0.3mm形成した。 (2) 直管部成形面には、従来と同様、ウェットスプレー
コーティングにより塗型を形成した。GNo.45で金型を
回転させ、金型内にダクタイル鋳鉄溶湯を1400℃で鋳込
んだ。鋳造後、型ばらしして鋳鉄管を引き抜いた。 (3) 直管部成形面にのみ、鋳造毎に塗型を形成して繰り
返し鋳造した。その結果、溶射層に損傷を生じるまでに
30〜50回程度連続的に鋳造することが可能であった。 実施例2 (1) 金型本体の受口部成形面にCu線を用いてアーク溶
射し、厚さ 1.8mmの溶射層を形成した。該溶射層の表面
に粘度30ボーメの黒鉛系塗型液を刷毛で塗り込み、1分
間放置した後、溶射層の上に堆積した塗型材の堆積層を
ブラシで除去した。 (2) 実施例1と同様にして、直管部成形面に塗型を形成
し、ダクタイル鋳鉄を遠心力鋳造した。 (3) 直管部成形面にのみ、鋳造毎に塗型を形成して繰り
返し鋳造した。約 300本鋳造したが、銅溶射層の損傷は
なく、しかも塗型材を追加塗布する必要もなかった。
【0013】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明の遠心力鋳造
法によれば、遠心力鋳造用金型の内周面に形成された受
口部成形面に耐熱材料によって溶射層を形成し、該溶射
層に塗型材を塗布するので、空孔に塗型材が含浸した耐
熱性溶射層、または該溶射層およびその上に形成された
塗型材の堆積層とによって、受口部成形面に強固に付着
した塗型が形成され、鋳造毎に該成形面に塗型を形成す
る必要がなくなり、生産性の向上や堆積した塗型の剥離
に起因した受口部における異物咬みの防止を図ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係る遠心力鋳造用金型の要部断面図で
ある。
【図2】従来の遠心力鋳造用金型の要部断面図である。
【符号の説明】
1 遠心力鋳造用金型 3 受口部成形面 4 直管部成形面 7 溶射層

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遠心力鋳造用金型の内周面に形成された
    受口部成形面および直管部成形面に塗型を形成した後、
    その内部に鉄系金属溶湯を鋳込む遠心力鋳造法におい
    て、 前記受口部成形面に耐熱材料によって溶射層を形成し、
    該溶射層に塗型材を塗布して塗型を形成することを特徴
    とする受口部を有する鋳造管の遠心力鋳造法。
  2. 【請求項2】 耐熱材料が銅である請求項1に記載した
    受口部を有する鋳造管の遠心力鋳造法。
JP3234965A 1991-09-13 1991-09-13 受口部を有する鋳造管の遠心力鋳造法 Expired - Fee Related JP2555236B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3234965A JP2555236B2 (ja) 1991-09-13 1991-09-13 受口部を有する鋳造管の遠心力鋳造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3234965A JP2555236B2 (ja) 1991-09-13 1991-09-13 受口部を有する鋳造管の遠心力鋳造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0569103A JPH0569103A (ja) 1993-03-23
JP2555236B2 true JP2555236B2 (ja) 1996-11-20

Family

ID=16979029

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3234965A Expired - Fee Related JP2555236B2 (ja) 1991-09-13 1991-09-13 受口部を有する鋳造管の遠心力鋳造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2555236B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102310160B (zh) * 2011-07-07 2013-01-23 烟台台海玛努尔核电设备股份有限公司 百万千瓦级核电厂主管道离心铸造型筒涂料及其涂布方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0569103A (ja) 1993-03-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3204303A (en) Precision investment casting
CA2205318C (en) Method of casting an engine block of aluminum
JPS60127067A (ja) セラミツクス・金属複合体の製造法
JP2555236B2 (ja) 受口部を有する鋳造管の遠心力鋳造法
JPH11342460A (ja) 鋳ぐるみ方法
JPH01148448A (ja) 二層遠心鋳造法
JPS63260656A (ja) 圧力鋳造用置中子
JPS6114064A (ja) セラミツクス−金属複合体の製造法
JPH03106553A (ja) 断熱セラミック被覆層を内面に有する中空部材の製造方法
JP2541691B2 (ja) 鋳鉄管の受口成形用中子
JP2608152B2 (ja) 鋳鉄管及びその製造方法
JPH0751821A (ja) 真空脱ガス装置用浸漬管
JPH0744363Y2 (ja) タンディッシュ用内面被覆注入管
JPS5852742B2 (ja) 金型遠心力鋳造法
JPH06254667A (ja) 鋳物内面の被覆層形成方法
JP2001286983A (ja) 細孔を有する鋳造品の製造方法及びこの方法に用いる細孔用中子
JPH0629753U (ja) 遠心鋳造装置
US3780788A (en) Method for continuously casting steel using a partially coated refactory nozzle
SU1235625A1 (ru) Способ утеплени металла в изложнице
SU1057173A1 (ru) Способ производства центробежных чугунных эмалированных раструбных труб
JPH09301782A (ja) 耐非鉄金属溶湯性に優れたセラミックファイバー成形品及びその製造方法
JP2839873B2 (ja) 電気炉タッピングチューブ
US2048309A (en) Cast iron and method of making the same
JPH08243718A (ja) ダイカスト用ラドル
KR810001379B1 (ko) 원심 주조에 있어서 칠(chill)화 방지방법

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees