JP2555077B2 - 複合インプラント - Google Patents
複合インプラントInfo
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Classifications
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61C—DENTISTRY; APPARATUS OR METHODS FOR ORAL OR DENTAL HYGIENE
- A61C8/00—Means to be fixed to the jaw-bone for consolidating natural teeth or for fixing dental prostheses thereon; Dental implants; Implanting tools
- A61C8/0012—Means to be fixed to the jaw-bone for consolidating natural teeth or for fixing dental prostheses thereon; Dental implants; Implanting tools characterised by the material or composition, e.g. ceramics, surface layer, metal alloy
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- Veterinary Medicine (AREA)
- Prostheses (AREA)
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は生体用複合インプラント、とくに、人工歯冠
を装着するために歯槽骨に埋入する歯科用インプラント
に関する。
を装着するために歯槽骨に埋入する歯科用インプラント
に関する。
(従来の技術) 複合インプラントとして代表的な歯科インプラントに
関してはすでにいくつかのものが実用化されている。た
とえば、生体にたいし不活性なアルミナやチタンを材料
とし、これをねじ込み方式等顎骨内に植立可能な種々の
形態に加工したものがある。また、生体親和性の大きい
カルシウムヒドロキシアパタイトセラミツクスを材料と
し、骨との直接ゆ着により植立を計つたタイプのものも
ある。しかしながら、これらの歯科インプラントはいず
れもつぎのような問題点がある。すなわち前者は顎骨内
に機械的な力のみで保持されており長期間使用すると脱
落し易い。また後者の歯科インプラントは上記のように
骨とゆ着する性質をもつが、埋入後支台部が口腔内に突
出しているため安静状態が保たれ難く、動揺をきたし、
骨とのゆ着が阻害され、前記の歯科インプラントと同様
脱落し易い。これにたいし上記歯科インプラントを改良
したものとして、埋没型の歯科インプラントが提案され
ている〔ジヨン・アール・スミス(John.R.Smith)、ア
メリカン・ジヤーナル・オブ・オルソドンテイツクス
(Am.J.Orthod.)76,618(1979)、特開昭56−1365
4〕。該歯科インプラントは、中空の金属またはセラミ
ツクスに生体親和性の大きいカルシウムヒドロキシアパ
タイト等のリン酸カルシウムまたは生体活性ガラスが被
覆されたものから成りたつており、術式として、第一回
の手術で該歯科インプラントは顎骨内粘膜下に埋入さ
れ、該インプラントと骨とが完全にゆ着した後第2回の
手術で支台の合着がおこなわれるものである。該歯科イ
ンプラントに対しリン酸カルシウムまたは生体活性ガラ
スと金属とは浸漬、焼付け等によりガラスで合着する方
法が報告されているが(特開昭58−118746、日本歯科評
論、No.512、187〜197(1985))、このようにガラスで
合着した歯科インプラントは、長時間使用していると接
着層のガラスが溶出し、リン酸カルシウムまたは生体活
性ガラスと金属との剥離がおこる。歯科インプラントで
のリン酸カルシウムと金属との合着に対する他の方法と
してプラズマ等による溶射(特開昭53−28997、特開昭6
2−34558等)、エポキシ樹脂による接着(特公昭62−31
21)等が提案されている。しかしながら前者では、上記
ガラスによる合着の場合と同様長期間使用しているとリ
ン酸カルシウムと金属との剥離がおこる。また後者の場
合にはとくに生体内においてリン酸カルシウムおよび金
属にたいするエポキシ樹脂の接着強度は小さく歯科イン
プラントとして使用することは難しい。また、エポキシ
樹脂の生体内での毒性も問題となる。
関してはすでにいくつかのものが実用化されている。た
とえば、生体にたいし不活性なアルミナやチタンを材料
とし、これをねじ込み方式等顎骨内に植立可能な種々の
形態に加工したものがある。また、生体親和性の大きい
カルシウムヒドロキシアパタイトセラミツクスを材料と
し、骨との直接ゆ着により植立を計つたタイプのものも
ある。しかしながら、これらの歯科インプラントはいず
れもつぎのような問題点がある。すなわち前者は顎骨内
に機械的な力のみで保持されており長期間使用すると脱
落し易い。また後者の歯科インプラントは上記のように
骨とゆ着する性質をもつが、埋入後支台部が口腔内に突
出しているため安静状態が保たれ難く、動揺をきたし、
骨とのゆ着が阻害され、前記の歯科インプラントと同様
脱落し易い。これにたいし上記歯科インプラントを改良
したものとして、埋没型の歯科インプラントが提案され
ている〔ジヨン・アール・スミス(John.R.Smith)、ア
メリカン・ジヤーナル・オブ・オルソドンテイツクス
(Am.J.Orthod.)76,618(1979)、特開昭56−1365
4〕。該歯科インプラントは、中空の金属またはセラミ
ツクスに生体親和性の大きいカルシウムヒドロキシアパ
タイト等のリン酸カルシウムまたは生体活性ガラスが被
覆されたものから成りたつており、術式として、第一回
の手術で該歯科インプラントは顎骨内粘膜下に埋入さ
れ、該インプラントと骨とが完全にゆ着した後第2回の
手術で支台の合着がおこなわれるものである。該歯科イ
ンプラントに対しリン酸カルシウムまたは生体活性ガラ
スと金属とは浸漬、焼付け等によりガラスで合着する方
法が報告されているが(特開昭58−118746、日本歯科評
論、No.512、187〜197(1985))、このようにガラスで
合着した歯科インプラントは、長時間使用していると接
着層のガラスが溶出し、リン酸カルシウムまたは生体活
性ガラスと金属との剥離がおこる。歯科インプラントで
のリン酸カルシウムと金属との合着に対する他の方法と
してプラズマ等による溶射(特開昭53−28997、特開昭6
2−34558等)、エポキシ樹脂による接着(特公昭62−31
21)等が提案されている。しかしながら前者では、上記
ガラスによる合着の場合と同様長期間使用しているとリ
ン酸カルシウムと金属との剥離がおこる。また後者の場
合にはとくに生体内においてリン酸カルシウムおよび金
属にたいするエポキシ樹脂の接着強度は小さく歯科イン
プラントとして使用することは難しい。また、エポキシ
樹脂の生体内での毒性も問題となる。
(発明が解決しようとする問題点) したがつて、本発明が解決しようとする問題点は、リ
ン酸カルシウムからなる外層と内部の金属基体とが強固
に固定された複合インプラントを得ることである。
ン酸カルシウムからなる外層と内部の金属基体とが強固
に固定された複合インプラントを得ることである。
(問題点を解決するための手段) 本発明者らはかかる問題点を解決するため鋭意検討し
た結果、以下に述べる本発明に到達した。すなわち、本
発明はリン酸カルシウムからなる外層とその内部にある
金属基体とが酸性基を有する(メタ)アクリル系モノマ
ー単位を一構成単位とする重合体によつて固定された複
合インプラントに関するものである。かかるインプラン
トは埋没型歯科インプラントとして有用である。
た結果、以下に述べる本発明に到達した。すなわち、本
発明はリン酸カルシウムからなる外層とその内部にある
金属基体とが酸性基を有する(メタ)アクリル系モノマ
ー単位を一構成単位とする重合体によつて固定された複
合インプラントに関するものである。かかるインプラン
トは埋没型歯科インプラントとして有用である。
本発明にかかる埋没型歯科インプラントの例を第1図
に示す。1はリン酸カルシウムからなる外層であり、底
部をもつ管状構造である。2はその内部にある金属基体
であつて、1と同様底部をもつ中空状構造となつてい
る。3は1と2とを合着させる重合体層であつて、通常
酸性基を有する(メタ)アクリル系モノマーを含有する
接着剤または酸性基を有する(メタ)アクリル系ポリマ
ーを溶解したモノマー液からなる接着剤を硬化させるこ
とによつて形成される。該埋没型歯科インプラントは通
常該金属基体の上部が第2図のような構造をもつ栓で封
鎖されて使用される。第3図は、歯冠を装着し得る支台
であつて、第2図の栓をはずした後、該インプラントに
装着される。該埋没型歯科インプラントは術式として第
一回の手術で顎骨内粘膜下に埋入され、該インプラント
と骨とが完全にゆ着した後第2回の手術で第2図の栓が
はずされ、そこに第3図の支台が装着される。
に示す。1はリン酸カルシウムからなる外層であり、底
部をもつ管状構造である。2はその内部にある金属基体
であつて、1と同様底部をもつ中空状構造となつてい
る。3は1と2とを合着させる重合体層であつて、通常
酸性基を有する(メタ)アクリル系モノマーを含有する
接着剤または酸性基を有する(メタ)アクリル系ポリマ
ーを溶解したモノマー液からなる接着剤を硬化させるこ
とによつて形成される。該埋没型歯科インプラントは通
常該金属基体の上部が第2図のような構造をもつ栓で封
鎖されて使用される。第3図は、歯冠を装着し得る支台
であつて、第2図の栓をはずした後、該インプラントに
装着される。該埋没型歯科インプラントは術式として第
一回の手術で顎骨内粘膜下に埋入され、該インプラント
と骨とが完全にゆ着した後第2回の手術で第2図の栓が
はずされ、そこに第3図の支台が装着される。
本発明の該埋没型歯科インプラントにおいて、外層の
リン酸カルシウムは、カルシウムヒドロキシアパタイ
ト、正リン酸カルシウムまたはこれらの混合物からなる
焼結体の中から選ばれる。その内部にある金属基体はそ
の材質としてチタン、チタン合金、コバルト−クロル合
金等が用いられる。該金属基体の内面はねじ切りされて
いることが好ましいがとくにその必要はない。該金属基
体に用いられる栓の材質は該金属基体と同じであること
が好ましいが、他の金属あるいはシリコンゴム、プラス
チツク等他の材料であつてもよい。該栓の先端部は該金
属基体内面の底部に接する必要はなくそれよりも短かく
てよい。該金属基体内部に装着される支台は、該金属基
体と同じ材質であることが好ましい。該金属基体内面が
ねじ切りされている場合は上記の栓の場合と同様、該支
台の突出部を同じピツチでねじ切りをして使用される。
該金属基体に該支台を装着させる他の方法として本発明
に用いられる接着剤、その他の接着剤等による接着があ
る。ねじと該接着剤とを並用して装着することも可能で
ある。該金属基体の内面がねじ切りされている場合は、
該栓は同じピツチをもつようにねじ切りされて使用する
ことができる。
リン酸カルシウムは、カルシウムヒドロキシアパタイ
ト、正リン酸カルシウムまたはこれらの混合物からなる
焼結体の中から選ばれる。その内部にある金属基体はそ
の材質としてチタン、チタン合金、コバルト−クロル合
金等が用いられる。該金属基体の内面はねじ切りされて
いることが好ましいがとくにその必要はない。該金属基
体に用いられる栓の材質は該金属基体と同じであること
が好ましいが、他の金属あるいはシリコンゴム、プラス
チツク等他の材料であつてもよい。該栓の先端部は該金
属基体内面の底部に接する必要はなくそれよりも短かく
てよい。該金属基体内部に装着される支台は、該金属基
体と同じ材質であることが好ましい。該金属基体内面が
ねじ切りされている場合は上記の栓の場合と同様、該支
台の突出部を同じピツチでねじ切りをして使用される。
該金属基体に該支台を装着させる他の方法として本発明
に用いられる接着剤、その他の接着剤等による接着があ
る。ねじと該接着剤とを並用して装着することも可能で
ある。該金属基体の内面がねじ切りされている場合は、
該栓は同じピツチをもつようにねじ切りされて使用する
ことができる。
本発明の特徴はリン酸カルシウムからなる外層とその
内部にある金属基体とが酸性基を有する(メタ)アクリ
ル系モノマー単位を一構成単位とする重合体によつて固
定されていることである。該重合体における酸性基とは
水と接触した場合、水のpHを5以下に低下させうる官能
基を意味し、−COOH基、 等の酸性基の他に 基等の酸無水物基、 (ただしXはF、Cl、BrまたはIを表わす)基等の酸ハ
ロゲン基も包合する。上述の酸性基のなかでも 基がとくに好ましい。かかる酸性基を有するモノマー単
位としては、 〔ただし、R1はHまたはCH3を表わし、Raは炭素数2〜4
0の(m+1)価の有機基を表わす。Y1、Y2はO、Sま
たはNRb(RbはHまたは炭素数1〜4のアルキル基)を
表わし、mは1〜4の整数、kは0または1を表わ
す。〕 で表わされるモノマー単位を含む重合体が接着強度に優
れている。特に接着力に耐水性が要求される場合にはRa
が4〜40の(m+1)価の有機残基であることが好まし
い。
内部にある金属基体とが酸性基を有する(メタ)アクリ
ル系モノマー単位を一構成単位とする重合体によつて固
定されていることである。該重合体における酸性基とは
水と接触した場合、水のpHを5以下に低下させうる官能
基を意味し、−COOH基、 等の酸性基の他に 基等の酸無水物基、 (ただしXはF、Cl、BrまたはIを表わす)基等の酸ハ
ロゲン基も包合する。上述の酸性基のなかでも 基がとくに好ましい。かかる酸性基を有するモノマー単
位としては、 〔ただし、R1はHまたはCH3を表わし、Raは炭素数2〜4
0の(m+1)価の有機基を表わす。Y1、Y2はO、Sま
たはNRb(RbはHまたは炭素数1〜4のアルキル基)を
表わし、mは1〜4の整数、kは0または1を表わ
す。〕 で表わされるモノマー単位を含む重合体が接着強度に優
れている。特に接着力に耐水性が要求される場合にはRa
が4〜40の(m+1)価の有機残基であることが好まし
い。
本発明においては、リン酸カルシウム外層と金属基体
とを固定させる重合体層は前述のように通常酸性基を有
する(メタ)アクリレート系モノマーを含有する接着剤
を重合硬化させることによつて形成され、これによりリ
ン酸カルシウム外層と金属基体とが固定される。
とを固定させる重合体層は前述のように通常酸性基を有
する(メタ)アクリレート系モノマーを含有する接着剤
を重合硬化させることによつて形成され、これによりリ
ン酸カルシウム外層と金属基体とが固定される。
モノマーの具体例としては次の化合物が例示される。
(nは2〜40の整数) (nは2〜40の整数) (ただし、nは2〜20の整数) (nは2〜20の整数) (7) −COOH基を有するモノマー 等を挙げることができる。
上述のような酸性基を有するモノマーは後述の如き希
釈剤としての中性の(メタ)アクリレートモノマーに0.
5重量%以上配合して用いられる。中性モノマーとして
はメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリ
レート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−エチルヘ
キシル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル
(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)
アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アク
リレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレ
ート、2,2−ビス〔(メタ)アクリロイルオキシポリエ
トキシフエニル〕プロパン t=1〜9の整数、RはHまたはCH3〕、2,2′−ビス
〔4−(3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプ
ロポキシ)フエニル〕プロパン(Bis−GMAと称すること
がある。)等が挙げられる。
釈剤としての中性の(メタ)アクリレートモノマーに0.
5重量%以上配合して用いられる。中性モノマーとして
はメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリ
レート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−エチルヘ
キシル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル
(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)
アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アク
リレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレ
ート、2,2−ビス〔(メタ)アクリロイルオキシポリエ
トキシフエニル〕プロパン t=1〜9の整数、RはHまたはCH3〕、2,2′−ビス
〔4−(3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプ
ロポキシ)フエニル〕プロパン(Bis−GMAと称すること
がある。)等が挙げられる。
これらのモノマー組成物を重合硬化させる重合開始剤
としてはBPO−アミン系の他、トリブチルボランや特公
昭56−33363に開示されている過酸化物−アミン−スル
フイン酸塩の系が好ましく用いられる。また本発明に用
いられる接着剤には石英粉末、ガラス粉末等のフイラー
が添加されていてもよいので、形成された重合体層中に
は無機フイラーが含有されてもよい。
としてはBPO−アミン系の他、トリブチルボランや特公
昭56−33363に開示されている過酸化物−アミン−スル
フイン酸塩の系が好ましく用いられる。また本発明に用
いられる接着剤には石英粉末、ガラス粉末等のフイラー
が添加されていてもよいので、形成された重合体層中に
は無機フイラーが含有されてもよい。
また、本発明における重合体層は、酸性基を有する
(メタ)アクリル系モノマー単位を有する重合体を、該
重合体を溶解するモノマーに溶解してなる接着剤を重合
硬化しても形成される。酸性基を有する(メタ)アクリ
ル系モノマー単位を有する重合体は前述の酸性基を有す
る(メタ)アクリル系モノマーを一成分として用いるこ
とによつて形成できるが、溶解性の点から一官能性のモ
ノマーを用いるのが好ましい。また、酸性基を有するモ
ノマー単位量は前述の場合と同様最終的に形成される重
合体中に0.5重量%以上含まれるようにすることが好ま
しい。上記酸性基を有するモノマーは前述の如き中性の
一官能性の(メタ)アクリルモノマーと共重合されるの
が好ましく、かくして形成された重合体は種々の(メ
タ)アクリル系のモノマーに溶解するので、適度な濃度
に溶解され、重合開始剤が加えられて接着剤となる。か
かる接着剤が重合硬化することにより、重合体層が形成
されリン酸カルシウム外層と金属基体とを一体化するこ
とが可能である。この場合にも重合体層中には無機フイ
ラー等の各種添加剤が含まれていてよい。
(メタ)アクリル系モノマー単位を有する重合体を、該
重合体を溶解するモノマーに溶解してなる接着剤を重合
硬化しても形成される。酸性基を有する(メタ)アクリ
ル系モノマー単位を有する重合体は前述の酸性基を有す
る(メタ)アクリル系モノマーを一成分として用いるこ
とによつて形成できるが、溶解性の点から一官能性のモ
ノマーを用いるのが好ましい。また、酸性基を有するモ
ノマー単位量は前述の場合と同様最終的に形成される重
合体中に0.5重量%以上含まれるようにすることが好ま
しい。上記酸性基を有するモノマーは前述の如き中性の
一官能性の(メタ)アクリルモノマーと共重合されるの
が好ましく、かくして形成された重合体は種々の(メ
タ)アクリル系のモノマーに溶解するので、適度な濃度
に溶解され、重合開始剤が加えられて接着剤となる。か
かる接着剤が重合硬化することにより、重合体層が形成
されリン酸カルシウム外層と金属基体とを一体化するこ
とが可能である。この場合にも重合体層中には無機フイ
ラー等の各種添加剤が含まれていてよい。
以下、実施例により本発明を詳細に説明する。
(実 施 例) 実施例1 外径3.5mmφ、内径2.0mmφ、底部の厚さ1.5mm、長さ1
0mmからなるカルシウムヒドロキシアパタイト焼結体
(相対密度97.5%、純度>99%)の内部に、外径1.8mm
φ(上部のみ外径3.5mmφ)、厚み0.4mm、長さ8.9mmか
つ内面が0.3mmのピツチでねじ切りしてある中空状チタ
ン合金を下記組成を有する接着剤で接着させ重合体層を
形成することによつて埋没型歯科インプラントを作製し
た。
0mmからなるカルシウムヒドロキシアパタイト焼結体
(相対密度97.5%、純度>99%)の内部に、外径1.8mm
φ(上部のみ外径3.5mmφ)、厚み0.4mm、長さ8.9mmか
つ内面が0.3mmのピツチでねじ切りしてある中空状チタ
ン合金を下記組成を有する接着剤で接着させ重合体層を
形成することによつて埋没型歯科インプラントを作製し
た。
接着剤組成 Bis−GMA 13.6重量部 1,4−ブチンジオール・ジメタクリレート 12.1重量部 10−メタクリロイルオキシデシルジハイドロジエンホス
フエート 4.5 〃 過酸化ベンゾイル 0.3 〃 シラン処理石英粉末 100 〃 ベンゼンスルフイン酸ナトリウム 0.3 〃 N,N−ジエタノール−P−トルイジン 0.5 〃 一方、該インプラントに使用したものと同じチタン合
金により、該インプラントの内面と同じピツチでねじ切
りされた該インプラントの栓ならびに支台を作製した。
第3図において該支台のaの部分は4mm、bの部分は8.1
mm、cの部分は2.8mm、dの部分は3.5mmである。該埋没
型歯科インプラントを猿の臼歯部に埋入し、埋入より6
ケ月間、支台へ歯冠を構築してから3ケ月間観察した
が、該インプラントの動揺、脱落は全く認められなかつ
た。
フエート 4.5 〃 過酸化ベンゾイル 0.3 〃 シラン処理石英粉末 100 〃 ベンゼンスルフイン酸ナトリウム 0.3 〃 N,N−ジエタノール−P−トルイジン 0.5 〃 一方、該インプラントに使用したものと同じチタン合
金により、該インプラントの内面と同じピツチでねじ切
りされた該インプラントの栓ならびに支台を作製した。
第3図において該支台のaの部分は4mm、bの部分は8.1
mm、cの部分は2.8mm、dの部分は3.5mmである。該埋没
型歯科インプラントを猿の臼歯部に埋入し、埋入より6
ケ月間、支台へ歯冠を構築してから3ケ月間観察した
が、該インプラントの動揺、脱落は全く認められなかつ
た。
実施例2 実施例1において、下記の組成の接着剤を用いる以外
は実施例1と同様の方法により人工歯根を作製した。
は実施例1と同様の方法により人工歯根を作製した。
接着剤組成 下記式で表わされる接着性モノマー 2.5重量部 メチルメタクリレート 47.5 〃 ポリメチルメタクリレート粉末 5 〃 トリメチルボラン 5 〃 該埋没型歯科インプラントを猿の臼歯部に埋入し、埋
入より2ケ月間観察したが、該インプラントの動揺脱落
は全く認められなかつた。
入より2ケ月間観察したが、該インプラントの動揺脱落
は全く認められなかつた。
実施例3 実施例1において、下記の組成の接着剤を用いる以外
は実施例1と同様の方法により人工歯根を作製した。
は実施例1と同様の方法により人工歯根を作製した。
接着剤組成 Bis−GMA 17 重量部 ネオペンチルグリコールジメタクリレート 13 〃 6−メタクリロイルオキシヘキシルジハイドロジエンホ
スフエート 2.8 〃 シラン処理した石英粉末 100 〃 ベンゾイルパーオキサイド 0.4重量部 ベンゼンスルフイン酸ナトリウム 0.3 〃 N,N−ジエタノール−P−トルイジン 0.4 〃 該埋没型歯科インプラントを猿の臼歯部に埋入し、埋
入より3ケ月間、支台へ支冠を構築してから1ケ月間観
察したが該インプラントの動揺、脱落は全く認められな
かつた。
スフエート 2.8 〃 シラン処理した石英粉末 100 〃 ベンゾイルパーオキサイド 0.4重量部 ベンゼンスルフイン酸ナトリウム 0.3 〃 N,N−ジエタノール−P−トルイジン 0.4 〃 該埋没型歯科インプラントを猿の臼歯部に埋入し、埋
入より3ケ月間、支台へ支冠を構築してから1ケ月間観
察したが該インプラントの動揺、脱落は全く認められな
かつた。
実施例4〜6 実施例1において、接着剤の組成として10−メタクリ
ロイルオキシデシルジハイドロジエンホスフエートの代
りに、第1表に示したモノマーを使用する以外は、実施
例1と同様の方法で人工歯根を作製した。
ロイルオキシデシルジハイドロジエンホスフエートの代
りに、第1表に示したモノマーを使用する以外は、実施
例1と同様の方法で人工歯根を作製した。
実施例1と同様の方法で動物実験をおこなつた結果、
実施例1と同様の効果が得られた。
実施例1と同様の効果が得られた。
(発明の効果) 本発明によりリン酸カルシウム層と金属基体とが強固
に一体化された複合インプラントが得られた。
に一体化された複合インプラントが得られた。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明に係る複合インプラント(埋没型歯科
用)の一例を示す断面図であり、第2図は第1図で示さ
れたインプラントを封鎖するために用いられる栓の一例
を示す断面図であり、第3図は第1図で示されたインプ
ラントに装着される支台の一例を示す断面図である。
用)の一例を示す断面図であり、第2図は第1図で示さ
れたインプラントを封鎖するために用いられる栓の一例
を示す断面図であり、第3図は第1図で示されたインプ
ラントに装着される支台の一例を示す断面図である。
Claims (6)
- 【請求項1】生体と接触する面がリン酸カルシウム層で
あり、該層の内部に金属基体か設けられた複合インプラ
ントであつて、該リン酸カルシウム層と金属基体とは少
なくとも酸性基を有する(メタ)アクリル系モノマー単
位を一構成単位とする重合体層によつて固定された複合
インプラント。 - 【請求項2】該酸性基が −COOH、 (ただし、Xはハロゲンを表わす)である特許請求の範
囲第1項記載の複合インプラント。 - 【請求項3】該酸性基が である特許請求の範囲第2項記載の複合インプラント。
- 【請求項4】該酸性基が である特許請求の範囲第3項記載の複合インプラント。
- 【請求項5】該(メタ)アクリル系モノマー単位が一般
式 〔ただし、R1は水素原子またはメチル基を表わし、Raは
炭素数2〜40の(m+1)価の有機残基(該有機残基は 基を有しない)を表わし、Y1およびY2はそれぞれO、S
またはNRb(Rbは水素原子または炭素数1〜4のアルキ
ルを表わす)を表わし、mは1〜4の整数、kは0また
は1を表わす〕で表わされるモノマー単位である特許請
求の範囲第4項記載の複合インプラント。 - 【請求項6】該一般式においてmが1である特許請求の
範囲第5項記載の複合インプラント。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62125171A JP2555077B2 (ja) | 1987-05-21 | 1987-05-21 | 複合インプラント |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62125171A JP2555077B2 (ja) | 1987-05-21 | 1987-05-21 | 複合インプラント |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63290559A JPS63290559A (ja) | 1988-11-28 |
JP2555077B2 true JP2555077B2 (ja) | 1996-11-20 |
Family
ID=14903645
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62125171A Expired - Lifetime JP2555077B2 (ja) | 1987-05-21 | 1987-05-21 | 複合インプラント |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2555077B2 (ja) |
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US6998343B1 (en) * | 2003-11-24 | 2006-02-14 | Lsi Logic Corporation | Method for creating barrier layers for copper diffusion |
US8562346B2 (en) | 2005-08-30 | 2013-10-22 | Zimmer Dental, Inc. | Dental implant for a jaw with reduced bone volume and improved osseointegration features |
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US9095396B2 (en) | 2008-07-02 | 2015-08-04 | Zimmer Dental, Inc. | Porous implant with non-porous threads |
US20100114314A1 (en) | 2008-11-06 | 2010-05-06 | Matthew Lomicka | Expandable bone implant |
US9707058B2 (en) | 2009-07-10 | 2017-07-18 | Zimmer Dental, Inc. | Patient-specific implants with improved osseointegration |
US8602782B2 (en) | 2009-11-24 | 2013-12-10 | Zimmer Dental, Inc. | Porous implant device with improved core |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS5450194A (en) * | 1977-09-27 | 1979-04-19 | Ngk Spark Plug Co | High strength portion material for living body and its preparation |
JPS6069177A (ja) * | 1983-09-26 | 1985-04-19 | Kuraray Co Ltd | 接着方法 |
JPS63240869A (ja) * | 1987-03-30 | 1988-10-06 | 旭光学工業株式会社 | 生体材料用接着剤 |
-
1987
- 1987-05-21 JP JP62125171A patent/JP2555077B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (3)
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63290559A (ja) | 1988-11-28 |
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