JP2553791C - - Google Patents

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JP2553791C
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flame
glass
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oxyhydrogen
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【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】 本発明はガラス母材表面の凹凸をなくし、表面を平滑化するための火炎研磨方
法に関する。 【0002】 【従来の技術】 従来、高純度石英母材を作製する方法として、VAD(Vapor Phase Axial De
position)法がある。この方法は、図5に示すように回転する石英ロッド6また
は出発棒の外周または先端に酸水素バーナーの火炎8中にて合成したSiO2
ラス微粒子を堆積させ、軸方向に多孔質ガラス母材7を形成した後、該多孔質ガ
ラス母材7を加熱透明化処理するものである。 この透明ガラス体の表面は数μm程度の凹凸が存在するため、図6に示すよう
に酸水素バーナー3にてガラス母材2の表面を火炎研磨し、平滑な表面を得てい
た。この火炎研磨の際の旋盤は横型であり、ガラス母材2を支持棒1に取り付け
、該支持棒1をチャック4により旋盤に固定してバーナー3を移動させながら火
炎研磨する方法が主流であった。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】 近年、光ファイバの低コスト化の観点から、母材を太径あるいは長尺にする大
型化が進んでいる。従来、この種の横型旋盤では母材重量が重くなるにつれ、支
持棒のみの支持では、支持棒への負担が大きくなり、破断する危険性があった。 また、母材の太径化に伴ない、中心部まで十分に加熱されず熱歪によって冷却
中、母材表面が割れるという現象が頻発した。 本発明はこれらの点を改良したガラス母材の火炎研磨方法を提案しようとする
ものである。 【0004】 【課題を解決するための手段】 本発明は上記問題点を解決するため、回転するガラス母材表面を該ガラス母材
と相対的に移動する酸水素炎にて火炎研磨する方法において、該ガラス母材を鉛
直方向に保持し、該ガラス母材下部からガラス母材上部に向けてガラス母材表面
を火炎研磨することを特徴とする。 本発明においてガラス母材を火炎研磨する酸水素炎バーナーの下方に配置した
補助バーナーにより該ガラス母材を加熱しつつ火炎研磨することは、火炎研磨に
よって発生した白粉(SiO2粉)を除去できるので特に好ましい実施態様であ
る。 【0005】 【作用】 本発明では大型ガラス母材を鉛直方向に支持するので、母材の自重による支持
棒の破断の危険性を避けることができる。 また、火炎研磨処理を母材下部から行えば、火炎の上昇流により、酸水素火炎
母材に当たる面の直上をも予熱することができるので、母材の割れを防ぐことに
対しても有効に働く。 更に、補助バーナーによって母材下部を加熱するので、火炎研磨、酸水素バー ナーによって発生した白粉を付着させずに、火炎研磨できる。この理由は、母材
下部を加熱しておけば、母材が冷されないので、SiO2粉が付着しないためで
ある。 【0006】 【実施例】 以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれに限定され
るところはない。 実施例1 直径30mmφの石英ロッド上に、VAD法によりSiCl4を加水分解させ
250mm厚さ、長さ1000mmのSiO2ガラス微粒子を堆積させた。次に
該多孔質母材を、1600℃に昇温させた真空炉にて加熱、透明ガラス化し、直
径120mm、長さ1000mmの光ファイバ用ガラス母材(プリフォーム)を
得た。該母材重量は36kgであった。このガラス母材表面の凹凸を表面粗さ計
で測定したところ3〜5μmであった。 該ガラス母材2の両端に直径40mmの支持棒1を接続し、図1に示す形態に
て支持棒1を上下方向に移動可能なチャック4で把持し、該ガラス母材2を鉛直
方向に固定した。このとき酸水素バーナー3は固定した。酸水素バーナー3は片
側から13本配列し、水素300リットル/分、酸素60リットル/分を供給し
た。 該ガラス母材2は下部(a)を始点とし、10mm/分の移動速度にて終点で
ある上部(b)まで下方へ移動させることにより、表面を火炎研磨した。火炎研
磨処理後のガラス母材の凹凸を調べたところ、1.0μmと平滑化されているこ
とを確認できた。 以上で得られた本発明によるガラス母材を光ファイバプリフォームとして直径
125μmの光ファイバに線引きし、破断強度を調べたところ、6.5kgと良
好な特性を得ることができた。 【0007】 実施例2 実施例1と同様の方法にてVAD法により作製した長さ1000mm、直径1 20mmφのガラス母材について、酸水素バーナーの配置を図2に示すように両
側から6本ずつ計12本配列とし、水素300リットル/分、酸素60リットル
/分を供給し、実施例1と同様の方法にてガラス母材を(a)から(b)まで下
方へ移動させることにより、大型母材の火炎研磨を試みたところ、移動速度を1
5mm/分まで速くすることができた。得られた母材の表面の凹凸は0.8μm
と十分平滑化されていることを確認した。また、得られたファイバの破断強度も
、7.0kgと良好な特性であった。 即ち、この配列方法であれば両側から酸水素炎で火炎研磨されるので、母材が
回転している間、常時加熱されることにより、熱効率の観点から実施例1よりも
移動速度(処理速度)を上げられたものと考えることができる。 【0008】 実施例3 図3に示すように、実施例2と同じ酸水素バーナーの配列とし、更に該酸水素
バーナーの下方30mmのところに両側から3本ずつ計6本のN2吹きつけ用バ
ーナー5を配列する構成とした。水素400リットル/分、酸素80リットル/
分を酸水素バーナー3に供給し、N2吹付用バーナー5にはN250リットル/分
を供給した。N2を吹きつける目的は、母材2を高温で火炎研磨したときに母材
表面に付着するSiO2白色粉末を除去するためである。しかしながら、白色粉
末除去は可能となったきの、火炎研磨温度も下がり、必ずしも効率的とは言えな
かった。 得られた火炎研磨された母材の表面凹凸を調べたところ、0.5μmに低減さ
れていた。この光ファイバ用プリフォーム母材を直径125μmの光ファイバに
線引したところ、該光ファイバの破断強度は7kgと良好であった。 【0009】 実施例4 図4に示すように、実施例2と同じ酸水素バーナーの配列とし、更に該酸水素
バーナーの下方30mmのところに両側から3本ずつ計6本の加熱用補助バーナ
ー9を配列する構成とした。水素400リットル/分、酸素100リットル/分
を酸水素バーナー3に供給し、母材2の加熱速度を上げ、加熱用補助バーナー 9には水素60リットル/分、O220リットル/分を供給した。加熱用補助バ
ーナーによる加熱の目的は、母材2を高温で火炎研磨したときに母材表面に付着
するSiO2白色粉末を除去するためである。 得られた火炎研磨された母材の表面凹凸を調べたところ、0.5μmに低減さ
れていた。この光ファイバ用プリフォーム母材を直径125μmの光ファイバに
線引したところ、該光ファイバの破断強度は7kgに向上していた。 【0010】 上記実施例1〜4の結果をみると、従来の横型旋盤による火炎研磨処理法では
母材表面の凹凸が1.5〜3.0μmであったのに比べ、本発明によれば0.5
〜1.0μmと非常に平滑度が向上していることが明らかにわかる。またこれに
より、従来法による線引きしたファイバの破断強度が5.5〜6.0kg程度で
あったものが、本発明では6.5〜7.0kg程度と向上した。 【0011】 【発明の効果】 以上説明したように、本発明は大型重量ガラス母材の火炎研磨を鉛直方向(縦
型旋盤)に把持し、該ガラス母材下部からガラス母材上部に向けてガラス母材表
面を火炎研磨するので、横型旋盤で心配される支持棒のヒビ割れ、破損等の危険
性がなくなり、大型母材の表面を効果的に高速で火炎研磨し、割れのない平滑な
表面を得ることができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】 本発明の一実施態様の概略説明図であり、実施例1において片側に酸水素火炎
を配列した場合を示す。 【図2】 本発明の別の実施態様の概略説明図であり、実施例2において両側に酸水素火
炎を配列した場合を示す。 【図3】 本発明のさらに別の実施態様の概略説明図であり、実施例3においてN2吹き
付用バーナーを下方に設けた場合を示す。 【図4】 本発明のさらに別の実施態様の概略説明図であり、実施例4において加熱用補
助バーナーを下方に設けた場合を示す。 【図5】 従来法の概略説明図である。 【図6】 ガラス微粒子の堆積工程を示す概略図である。 【符号の説明】 1 支持棒 2 ガラス母材 3 酸水素バーナ 4 チャック 5 N2吹付用バーナー 6 石英ロッド 7 多孔質母材 8 酸水素火炎 9 加熱用補助バーナ

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項2】 回転するガラス母材表面を該ガラス母材と相対的に移動する酸
    水素炎にて火炎研磨する方法において、該ガラス母材を鉛直方向に保持し、該ガ
    ラス母材下部からガラス母材上部に向けてガラス母材表面を火炎研磨することを
    特徴とするガラス母材の火炎研磨方法。 【請求項3】 ガラス母材を火炎研磨する酸水素炎バーナーの下方に配置した
    補助バーナーにより該ガラス母材を加熱しつつ火炎研磨することを特徴とする請
    求項2記載のガラス母材の火炎研磨方法。

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