JP2551851B2 - 複合材料及びその製造方法 - Google Patents

複合材料及びその製造方法

Info

Publication number
JP2551851B2
JP2551851B2 JP1323166A JP32316689A JP2551851B2 JP 2551851 B2 JP2551851 B2 JP 2551851B2 JP 1323166 A JP1323166 A JP 1323166A JP 32316689 A JP32316689 A JP 32316689A JP 2551851 B2 JP2551851 B2 JP 2551851B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wood
wood fiber
metal
inorganic compound
coating layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP1323166A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH03183541A (ja
Inventor
富泰 本多
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Noda Corp
Original Assignee
Noda Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Noda Corp filed Critical Noda Corp
Priority to JP1323166A priority Critical patent/JP2551851B2/ja
Publication of JPH03183541A publication Critical patent/JPH03183541A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2551851B2 publication Critical patent/JP2551851B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Dry Formation Of Fiberboard And The Like (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Coating By Spraying Or Casting (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は複合材料及びその製造方法に関し、特に木質
繊維板上に金属被覆層が形成されて成る複合材料及びそ
の製造方法に関する。
<従来技術> 特開昭50−12948号公報に、ハードボード、合板、木
材、スレート、陶磁器等の基材ボードの表面に900℃以
下の融点をもつ金属または合金を溶射し、更にその上に
1000〜1600℃の融点をもつ金属または合金を溶射した耐
熱ボードが開示されている。この従来技術によるボード
は二層の溶射を行うものであり、耐熱性及び耐水性に優
れたものとされている。
<発明が解決しようとする課題> 上記従来技術によるボードは基材表面を被覆する金属
層によって表面の耐熱性が向上されるものの、基材がハ
ードボード、合板、木材等の有機質である場合は、金属
層を介して伝達される熱の影響で基材自体が徐々に劣化
ないし炭化してしまい、最終的には発火する危険を有し
ている。このため、厨房等火を用いる場所における建築
材料或は家具、建築部材として使用されるに至っていな
いのが現状である。
<課題を解決するための手段> 本発明は、このような従来技術の欠点に鑑みてその課
題を解決することを目的として鋭意工夫の末に完成され
たものであって、不燃性無機化合物が木繊維の細胞孔内
に充填され又は細胞孔内壁面に付着されると共に木繊維
の外周部にも付着された木繊維が接着成形一体化されて
成る木質繊維板を基板とし、該基板の少なくとも一表面
に、溶射法による金属被膜層が形成されて成ることを特
徴とする複合材料である。
本発明はまたかかる複合材料の製造方法をも提供する
ものであって、この発明方法は、木材チップを蒸煮によ
り脱脂・軟化処理した後解繊して木繊維を得、次いで不
燃性無機化合物を該木繊維の細胞孔内に充填し又は細胞
孔内壁面に付着すると共に該木繊維の外周部にも付着せ
しめ、かくして処理された木繊維を接着性物質を用いて
成形一体化して木繊維マットを形成し、該木繊維マット
を熱圧成形して木質繊維板を形成し、該木質繊維板の少
なくとも一表面に金属を溶射した後冷却することにより
金属被膜層を形成することを特徴とする。
本発明において用いられる木繊維は、例えば松、杉、
桧等の針葉樹材又はラワン、カポール、栗、ポプラ等の
広葉樹材をチップにした後、このチップを蒸煮すること
により脱脂・軟化処理し、更にこの蒸煮チップを解繊装
置により解繊することによって得られる。この木繊維は
長さ1〜30mm、直径2〜300μ程度のものが大半を占め
る。この木繊維は導管及び仮導管又は細胞が束になった
ような形をしており、繊維外周部の細胞壁は引き裂かれ
たり割れ目を生じたりしているものが多いため、湿気や
水分を良く吸収する。
得られた木繊維は乾燥装置により乾燥した後、木繊維
の細胞孔、導管孔等の空隙部に不燃性無機化合物を充填
させ、或は細胞孔内壁に沿って層状に該不燃性無機化合
物を固着又は付着させ、更に木繊維の外周部に該不燃性
無機化合物を固着又は付着させることによって、不燃化
処理を行う。この不燃化処理は例えば下記工程によって
行うことができる。即ち、木繊維を水溶性無機塩の水溶
液(以下「第1液」と称す)中に十分に浸漬させて含浸
させる。第1液としては、MgCl2,MgBr2,MgSO4・H2O,M
g(NO32・6H2O, AlCl3,AlBr3,Al2(SO43, Al(NO33・9H2O,CaCl2,CaBr2, Ca(NO32,ZnCl2,BaCl2・2H2O, BaBr2,Ba(NO32等の水溶液が例示される。第1液の含
浸後脱液し、木繊維を乾燥させてこれを表面乾燥状態若
しくは絶乾状態とし、必要に応じて表面に析出した第1
液の成分結晶を除去する。次いで、第1液と反応して水
不溶性の不燃性無機化合物を生成するような化合物液
(以下「第2液」と称す)をブレンダー,スプレー等を
用いて木繊維に添加混合し或は浸漬せしめることによっ
て、該第2液を木繊維に含浸させる。第2液としては、
Na2CO3,(NH42CO3,H2SO4, Na2SO4,(NH42SO4,H2PO4, Na2HPO4,(NH42HPO4,H3BO3, NaBO2,NH4BO2等が例示される。第2液を塗布含浸させ
ることにより、木繊維中で第1液と第2液とが反応し、
不燃性無機化合物が生成される。生成される不燃性無機
化合物としては、リン酸マグネシウム,リン酸カルシウ
ム、リン酸バリウム、リン酸アルミニウム,ホウ酸マグ
ネシウム,炭酸マグネシウム,炭酸カルシウム,リン酸
亜鉛,炭酸バリウム,硝酸カルシウム,硝酸バリウム等
のカルシウム化合物、マグネシウム化合物、アルミニウ
ム化合物、バリウム化合物、鉛化合物、亜鉛化合物、ケ
イ酸化合物等が例示される。反応終了後脱液し乾燥させ
る。この不燃性無機化合物は水不溶性であるため、乾燥
後において、木繊維の細胞孔内に充填され又は細胞孔内
壁面に付着されると共に木繊維外周部にも付着される。
なお、不燃性無機化合物が細胞内に充填されるか細胞孔
内壁面に付着されるかは、細胞孔の内容積や処理液量等
の処理条件に依存し、いずれにしても木繊維の細胞孔内
に入り込んだ状態で不燃性無機化合物が存在するもので
ある。また、木繊維外周部の細胞壁に裂け目や割れ目が
含まれる場合にも、これを閉塞ないし充填するような形
で不燃性無機化合物が存在することとなる。
不燃性無機化合物は、木繊維に対して33重量%以上の
割合で混入されることが好ましく、これ以下では十分な
防火性能が得られない。また第1液と第2液との反応効
率を高めるために、第2液の添加混合は加熱雰囲気下、
特に40℃以上更に好ましくは50℃以上の温度で行うこと
が好ましい。
かくして不燃化処理された木繊維を混合装置に投入
し、接着剤、サイズ剤等を添加混合して付着させる。次
いで木繊維を風送し、フォーミング装置にて搬送装置上
に一定厚の連続した木繊維マットを形成する。
得られた木繊維マットを定尺切断した後、ホットプレ
スに挿入して熱圧成形し、木質繊維板が得られる。この
木質繊維板の比重は0.4〜1.2の範囲内とすることが好ま
しい。この理由は、比重が0.4以下であると表面がポー
ラスであるために金属被膜層が形成されにくくなり、膜
厚を大きくする必要が生ずるためであり、また比重が1.
2以上であると表面が密になり過ぎて金属被膜層の木質
繊維板に対する投錨効果が減少し、密着力が低下するた
めである。また木質繊維板の含水率は20%以下とするこ
とが好ましい。この理由は、含水率が20%以上である
と、金属溶射時にその熱の影響で溶射面側の内部水が蒸
発し反対側に水分移動されるために内部バランスが崩
れ、金属溶射中において木質繊維板自体に溶射面側を凹
とする反りが生じ易くなるためである。
得られた木質繊維板を養生し、必要に応じてその表面
(後に金属被膜層が形成される側)をサンディングした
後、溶射器を用いて必要量の溶融金属を吹き付け溶射を
行う。金属溶射は木質繊維板の表面に限らず裏面、木口
面等の必要箇所、また全面を被覆するように行うことが
できる。金属溶射が行われる木質繊維板の面の温度は40
〜100℃であることが好ましく、この観点より、熱圧成
形後の木質繊維板の材温が高いうちに或は少なくとも木
質繊維板の金属被膜層を形成する面の温度を温めた後
に、金属溶射を行うことが好ましい。40℃以下であると
吹き付けられた溶融金属が直ちに冷却固化してしまうた
め、木質繊維板の被覆面に対する投錨効果による密着力
が十分に発揮されない。また100℃以上であると溶融金
属の温度影響が強く、木質繊維板の表面を劣化させるこ
ととなって、密着力が低下する。溶射される金属として
は錫、鉛、亜鉛、銅、黄銅、青銅、アルミニウム、ニッ
ケル、鉄、ステンレス等の金属合金が好適に用いられ
る。溶射法としては一般に行われる電気溶線式溶射法、
ガス溶線式溶射法、粉末式溶射法のいずれを採用しても
良い。溶射された金属は、その後の冷却により固化し、
木質繊維板の表面上に金属被膜層が密着形成される。
<作用> 木質繊維板の表面に形成される金属被膜層によって耐
熱性が向上される。木質繊維板は、木繊維の細胞孔内に
充填され又は細胞孔内壁面に付着されると共に木繊維外
周部にも付着されることによって不燃化されるため、金
属被膜層を介して伝達される熱によっても劣化ないし炭
化することがない。
<実施例> ラジアータパインのチップをダイジェスターにより16
0℃、7kg/cm2で5分間蒸煮して脱脂・軟化処理した。こ
のチップをディファイブレーター式リファイナーで解繊
し、脱脂された木繊維を得た。この木繊維を乾燥した
後、塩化バリウムを主成分とする水溶液に10分間浸漬
し、拡散処理の後、脱液した。これを熱風乾燥して含水
率を7%に調整した。乾燥後、この木繊維をブレンダー
装置に投入して、リン酸アンモニウムを主成分とする水
溶液を添加混合し、該木繊維の細胞孔等の孔内又は木繊
維外周部に水不溶性リン酸バリウムとリン酸水素バリウ
ムから成る不燃性無機化合物を充填ないし付着せしめる
べく難燃化処理を行った後、熱風乾燥して、その含水率
を6%に調整した。この難燃化処理によって生成された
不燃性無機化合物による重量増加率は50%であった。
かくして難燃化処理された木繊維をブレンダーに投入
し、該ブレンダー内において木繊維量に対して4%のワ
ックスサイズ及び10%のフェノール樹脂接着剤を添加混
合した後、風送し、フェルターにてスクリーンコンベア
上にフォーミングして一定厚の連続した木繊維マットを
形成した。この木繊維マットをその幅、長さを所定寸法
に切断した後、ホットプレスに挿入して200℃にて4分
間圧締成形し、比重0.8、10mm厚、3′×6′サイズの
木質繊維板を得た。
得られた木質繊維板を養生し、表面温度が50℃になっ
たところで、粉末式溶射法により融点660℃の溶融アル
ミニウム金属を溶射し、後冷却することにより、金属被
膜層を形成し、本発明による複合材料が得られた。
<発明の効果> 本発明による複合材料は、木質繊維板の表面に金属被
膜層が形成されることにより耐熱性・耐水性に優れ、し
かも基材である木質繊維板は不燃化処理されているため
に、金属被膜層を介して伝達される熱によって劣化ない
し炭化することがなく、長期的にも発火する恐れがな
い。よって、厨房等の火を用いる場所においても広く建
築材料或は家具・建築部材として好適に用いられる。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】不燃性無機化合物が木繊維の細胞孔内に充
    填され又は細胞孔内壁面に付着されると共に木繊維の外
    周部にも付着された木繊維が接着成形一体化されて成る
    木質繊維板を基板とし、該基板の少なくとも一表面に、
    溶射法による金属被膜層が形成されて成ることを特徴と
    する、複合材料。
  2. 【請求項2】木材チップを蒸煮により脱脂・軟化処理し
    た後解繊して木繊維を得、次いで不燃性無機化合物を該
    木繊維の細胞孔内に充填し又は細胞孔内壁面に付着する
    と共に該木繊維の外周部にも付着せしめ、かくして不燃
    化処理された木繊維を接着性物質を用いて成形一体化し
    て木繊維マットを形成し、該木繊維マットを熱圧成形し
    て木質繊維板を形成し、該木質繊維板の少なくとも一表
    面に金属を溶射した後冷却することにより金属被膜層を
    形成することを特徴とする、複合材料の製造方法。
  3. 【請求項3】上記金属溶射を、熱圧成形後の上記木質繊
    維板の材温が40〜100℃である状態で行うことを特徴と
    する、請求項2記載の複合材料の製造方法。
JP1323166A 1989-12-13 1989-12-13 複合材料及びその製造方法 Expired - Fee Related JP2551851B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1323166A JP2551851B2 (ja) 1989-12-13 1989-12-13 複合材料及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1323166A JP2551851B2 (ja) 1989-12-13 1989-12-13 複合材料及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03183541A JPH03183541A (ja) 1991-08-09
JP2551851B2 true JP2551851B2 (ja) 1996-11-06

Family

ID=18151816

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1323166A Expired - Fee Related JP2551851B2 (ja) 1989-12-13 1989-12-13 複合材料及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2551851B2 (ja)

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5417790A (en) * 1977-07-09 1979-02-09 Sumitomo Electric Ind Ltd Gas leakage supervising method
JPS56151544A (en) * 1980-04-28 1981-11-24 Tokuji Iwasaki Mamufacture of light fireproof heat-insulating board containing wooden fiber, chip, powder and vegetable fiber as principal materials
JPH01176061A (ja) * 1987-12-28 1989-07-12 Masuzo Hamamura 金属皮膜を形成した木製品及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH03183541A (ja) 1991-08-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2551851B2 (ja) 複合材料及びその製造方法
JP2700196B2 (ja) 防火ドア
JP2551852B2 (ja) 複合材料及びその製造方法
JP2530240B2 (ja) 複合材料及びその製造方法
JP2521173B2 (ja) 複合材料及びその製造方法
JP2521176B2 (ja) 複合材料及びその製造方法
JP2700192B2 (ja) 防火ドア
JP2521174B2 (ja) 複合材料及びその製造方法
JP2700194B2 (ja) 防火ドア
JP2700193B2 (ja) 防火ドア
JP2521175B2 (ja) 複合材料及びその製造方法
JP2700195B2 (ja) 防火ドア
JP2700191B2 (ja) 防火ドア
JPH0751554Y2 (ja) 化粧板
JP2583174B2 (ja) 改良木質繊維板及びその製造方法
JP2663049B2 (ja) 複合板の製造方法
JPH04115078A (ja) 防火ドア
JP2646158B2 (ja) 複合板の製造方法
JP2589218B2 (ja) 複合板の製造方法
JPH06254817A (ja) 改良木質繊維板及びその製造方法
JPH04351502A (ja) 改良木質繊維板及びその製造方法
JP2688599B2 (ja) 化粧板及びその製造方法
JP2603881B2 (ja) 複合板及びその製造方法
JPH04216045A (ja) 化粧板及びその製造方法
JP2589217B2 (ja) 複合板の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees