JP2551018B2 - 歯列矯正用ブラケット - Google Patents
歯列矯正用ブラケットInfo
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- JP2551018B2 JP2551018B2 JP20350287A JP20350287A JP2551018B2 JP 2551018 B2 JP2551018 B2 JP 2551018B2 JP 20350287 A JP20350287 A JP 20350287A JP 20350287 A JP20350287 A JP 20350287A JP 2551018 B2 JP2551018 B2 JP 2551018B2
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- JP
- Japan
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- orthodontic bracket
- single crystal
- transparent
- bracket
- mol
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- Dental Tools And Instruments Or Auxiliary Dental Instruments (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、美観上優れた、金属ワイヤとのすべりのよ
い歯列矯正用ブラケットに関するものである。
い歯列矯正用ブラケットに関するものである。
歯列を矯正する際、歯を支え、ワイヤを固定するブラ
ケットを用いるが、従来のブラケットでは、美観上よろ
しくない。
ケットを用いるが、従来のブラケットでは、美観上よろ
しくない。
<従来の技術> 従来、歯列矯正用ブラケット材料としては、ステンレ
ス系材料、または、ポリカーボネート等のプラスチック
系材料が用いられてきた。また、近年では、アルミナ系
セラミックス質の材料も用いられている。
ス系材料、または、ポリカーボネート等のプラスチック
系材料が用いられてきた。また、近年では、アルミナ系
セラミックス質の材料も用いられている。
ステンレス系材料は、強度,加工性に優れているが、
金属光沢を有するために、歯列に装着した際、目立ち、
美観上優れていない。また、プラスチック材料では、透
明で目立たず、美観上優れているが、矯正用の金属ワイ
ヤとのすべりが悪く、耐久性も悪いため、充分な矯正が
できない。また、アルミナ系セラミックス材料は、剛性
に優れており、金属ワイヤとのすべりは良いが、強度に
乏しいため、欠けやすく、透明度に乏しいため、美観上
優れていない。
金属光沢を有するために、歯列に装着した際、目立ち、
美観上優れていない。また、プラスチック材料では、透
明で目立たず、美観上優れているが、矯正用の金属ワイ
ヤとのすべりが悪く、耐久性も悪いため、充分な矯正が
できない。また、アルミナ系セラミックス材料は、剛性
に優れており、金属ワイヤとのすべりは良いが、強度に
乏しいため、欠けやすく、透明度に乏しいため、美観上
優れていない。
<発明が解決しようとする問題点> 従来、歯列矯正用ブラケット材料として用いられてき
た、ステンレス系材料、または、プラスチック(ポリカ
ーボネイト)系材料、または、アルミナ系セラミックス
材料は、美観上優れていない、または、金属ワイヤとの
すべりが悪い、耐久性に劣る、または、欠けやすい、な
どの欠点を有する。
た、ステンレス系材料、または、プラスチック(ポリカ
ーボネイト)系材料、または、アルミナ系セラミックス
材料は、美観上優れていない、または、金属ワイヤとの
すべりが悪い、耐久性に劣る、または、欠けやすい、な
どの欠点を有する。
<問題点を解決するための手段> 本発明は、上記欠点を改善するために、強度に優れた
透明な単結晶ジルコニアを用い、美観上優れ、金属ワイ
ヤとのすべりのよい、歯列矯正用ブラケットを提供する
ものである。すなわち、本発明は、イットリアを含有す
る単結晶ジルコニアからなる歯列矯正用ブラケットを要
旨とするものである。
透明な単結晶ジルコニアを用い、美観上優れ、金属ワイ
ヤとのすべりのよい、歯列矯正用ブラケットを提供する
ものである。すなわち、本発明は、イットリアを含有す
る単結晶ジルコニアからなる歯列矯正用ブラケットを要
旨とするものである。
イットリアを含有した透明なジルコニア単結晶は、ス
テンレス系材料、または、アルミナ系セラミックス材料
に比較して、透明度に優れ、歯列矯正用ブラケットにし
た際、目立たず美観上優れることが期待される。また、
プラスチック系材料に比較して、金属とのすべりがよ
く、歯列矯正用ブラケットにした際、充分な矯正が期待
される。また、アルミナ系セラミックス材料に比較し
て、強度及び耐久性に優れている。
テンレス系材料、または、アルミナ系セラミックス材料
に比較して、透明度に優れ、歯列矯正用ブラケットにし
た際、目立たず美観上優れることが期待される。また、
プラスチック系材料に比較して、金属とのすべりがよ
く、歯列矯正用ブラケットにした際、充分な矯正が期待
される。また、アルミナ系セラミックス材料に比較し
て、強度及び耐久性に優れている。
そこで、本発明は、歯列矯正用ブラケット用材料とし
て、イットリアを含有した透明なジルコニア単結晶を用
いることにより、他の材料の欠点を克服するものであ
る。
て、イットリアを含有した透明なジルコニア単結晶を用
いることにより、他の材料の欠点を克服するものであ
る。
イットリア(Y2O3)を含有したジルコニア(ZrO2)単
結晶は、通常、スカルメルト法でつくられる。これは、
ルツボ内に原料粉をいれ、高周波で溶融し、ルツボを徐
々に引き下げ、単結晶成長させるものである。この際、
ルツボの中央部に金属ジルコニウムを少量いれ、その部
分より溶融を開始させる。ルツボとの接触部で原料粉は
焼結し、断熱材として働く。できた単結晶は、ひびわれ
し、スカル状になる。この際、イットリア(Y2O3)の含
有量により、透明度は異なり、3−5mol%で半透明、6
−12mol%で充分透明になる。強度は、3−5mol%で優
れ、3mol%で100kgf/mm2、5mol%で50kgf/mm2、12mol%
で30kgf/mm2になる。これを、歯列矯正用ブラケットの
形状に加工、研磨する。また、単結晶製造の際、少量の
添加物により、好みの色に着色可能である。
結晶は、通常、スカルメルト法でつくられる。これは、
ルツボ内に原料粉をいれ、高周波で溶融し、ルツボを徐
々に引き下げ、単結晶成長させるものである。この際、
ルツボの中央部に金属ジルコニウムを少量いれ、その部
分より溶融を開始させる。ルツボとの接触部で原料粉は
焼結し、断熱材として働く。できた単結晶は、ひびわれ
し、スカル状になる。この際、イットリア(Y2O3)の含
有量により、透明度は異なり、3−5mol%で半透明、6
−12mol%で充分透明になる。強度は、3−5mol%で優
れ、3mol%で100kgf/mm2、5mol%で50kgf/mm2、12mol%
で30kgf/mm2になる。これを、歯列矯正用ブラケットの
形状に加工、研磨する。また、単結晶製造の際、少量の
添加物により、好みの色に着色可能である。
<発明の効果> 本発明の透明なジルコニア単結晶を用いた歯列矯正用
ブラケットは、強度に優れ、金属とのすべりもよく、透
明で目立たず美観上優れているため、上記の他の材料の
欠点をすべて解決する。
ブラケットは、強度に優れ、金属とのすべりもよく、透
明で目立たず美観上優れているため、上記の他の材料の
欠点をすべて解決する。
これにより、歯列矯正の際、歯に装着するが、この
時、透明で目立たず、矯正の効率もよい。また、欠ける
ことはなく、したがって口内を傷つける心配はいらな
い。
時、透明で目立たず、矯正の効率もよい。また、欠ける
ことはなく、したがって口内を傷つける心配はいらな
い。
<実施例> 実施例1 5mol%Y2O3を含有するZrO2を、スカルメルト法で作製
し、約200gの塊状の透明な単結晶ジルコニアを得た。こ
れを、図−1のごとく切出し法で加工し、機械的に研磨
を行って、透明な歯列矯正用ブラケットを得た。
し、約200gの塊状の透明な単結晶ジルコニアを得た。こ
れを、図−1のごとく切出し法で加工し、機械的に研磨
を行って、透明な歯列矯正用ブラケットを得た。
これを、矯正者の歯に装着したところ、金属ブラケッ
トとかわらない充分な矯正ができ、破損や欠けを起こさ
なかった。
トとかわらない充分な矯正ができ、破損や欠けを起こさ
なかった。
実施例2 3mol%Y2O3を含有するZrO2を、スカルメルト法で作製
し、約250gの塊状の半透明の単結晶ジルコニアを得た。
これを、図−1のごとく切出し法で加工し、機械的に研
磨を行って、半透明の歯列矯正用ブラケットを得た。
し、約250gの塊状の半透明の単結晶ジルコニアを得た。
これを、図−1のごとく切出し法で加工し、機械的に研
磨を行って、半透明の歯列矯正用ブラケットを得た。
これを、矯正者の歯に装着したところ、金属ブラケッ
トとかわらない充分な矯正ができ、無理な力をかけても
破損や欠けを起こさなかった。
トとかわらない充分な矯正ができ、無理な力をかけても
破損や欠けを起こさなかった。
実施例3 10mol%Y2O3を含有するZrO2を、スカルメルト法で作
製し、約200gの塊状の透明な単結晶ジルコニアを得た。
これは、実施例1および2でえられたもののいずれより
も透明度はすぐれており、吸収率はほぼ0%であった。
これを、図−1のごとく切出し法で加工し、機械的に研
磨を行って、透明な歯列矯正用ブラケットを得た。
製し、約200gの塊状の透明な単結晶ジルコニアを得た。
これは、実施例1および2でえられたもののいずれより
も透明度はすぐれており、吸収率はほぼ0%であった。
これを、図−1のごとく切出し法で加工し、機械的に研
磨を行って、透明な歯列矯正用ブラケットを得た。
これを矯正者に硬いものをかませずに、矯正試験をお
こなったところ、破損や欠けを起こさず、金属ブラケッ
トとかわらない充分な矯正ができた。
こなったところ、破損や欠けを起こさず、金属ブラケッ
トとかわらない充分な矯正ができた。
図−1は実施例1および実施例2でえた歯列矯正用ブラ
ケットの投影図である。図中、aは立面図,bは平面図,c
は側面図である。 図−2は実施例3でえた歯列矯正用ブラケットの見取図
である。
ケットの投影図である。図中、aは立面図,bは平面図,c
は側面図である。 図−2は実施例3でえた歯列矯正用ブラケットの見取図
である。
Claims (1)
- 【請求項1】イットリアを含有する単結晶ジルコニアか
らなる歯列矯正用ブラケット
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20350287A JP2551018B2 (ja) | 1987-08-18 | 1987-08-18 | 歯列矯正用ブラケット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20350287A JP2551018B2 (ja) | 1987-08-18 | 1987-08-18 | 歯列矯正用ブラケット |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6446451A JPS6446451A (en) | 1989-02-20 |
JP2551018B2 true JP2551018B2 (ja) | 1996-11-06 |
Family
ID=16475218
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20350287A Expired - Lifetime JP2551018B2 (ja) | 1987-08-18 | 1987-08-18 | 歯列矯正用ブラケット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2551018B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE69013668T2 (de) * | 1990-02-07 | 1995-03-30 | Ormco Corp | Orthodontische Klammer und Verfahren zur Herstellung. |
JP2571646B2 (ja) * | 1991-03-06 | 1997-01-16 | ホーヤ株式会社 | 象牙色ジルコニア焼結体及びその用途 |
CN102727316B (zh) * | 2012-07-02 | 2015-09-09 | 首都医科大学附属北京口腔医院 | 双丝直丝弓矫治装置及牙齿矫治方法 |
-
1987
- 1987-08-18 JP JP20350287A patent/JP2551018B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6446451A (en) | 1989-02-20 |
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