JP2549027B2 - オキシムの接触的液相転位によるアミドの製造方法 - Google Patents
オキシムの接触的液相転位によるアミドの製造方法Info
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
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- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
- Catalysts (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、オキシムの転位によっ
てアミドを製造する方法およびその触媒に関する。
てアミドを製造する方法およびその触媒に関する。
【0002】
【従来の技術】オキシムのアミドへの転位反応は、ベッ
クマン転位反応として公知である。例えば、シクロヘキ
サノンオキシムの転位によるε−カプロラクタムの製造
においては、発煙硫酸が触媒として工業的に使用されて
いる。しかし発煙硫酸を用いる方法においては、大量の
硫酸アンモニウムが副生するという本質的な欠点のほか
に装置の腐食など工程上の問題も多く、効率的な転位用
触媒の開発が望まれてきた。
クマン転位反応として公知である。例えば、シクロヘキ
サノンオキシムの転位によるε−カプロラクタムの製造
においては、発煙硫酸が触媒として工業的に使用されて
いる。しかし発煙硫酸を用いる方法においては、大量の
硫酸アンモニウムが副生するという本質的な欠点のほか
に装置の腐食など工程上の問題も多く、効率的な転位用
触媒の開発が望まれてきた。
【0003】例えば、シリカ、アルミナまたはチタニア
に酸化ホウ素を担持した固体酸化物触媒、及びゼオライ
ト触媒が提案されているが、これらの固体触媒を転位反
応に用いる場合は、高温の気相反応条件を採用する必要
があるため、ε−カプロラクタム収率の低下、触媒の劣
化及びエネルギーコストの増大を伴い、工業的実施に問
題がある。
に酸化ホウ素を担持した固体酸化物触媒、及びゼオライ
ト触媒が提案されているが、これらの固体触媒を転位反
応に用いる場合は、高温の気相反応条件を採用する必要
があるため、ε−カプロラクタム収率の低下、触媒の劣
化及びエネルギーコストの増大を伴い、工業的実施に問
題がある。
【0004】一方、液相反応という比較的温和な反応条
件でシクロヘキサノンオキシムを転位させてε−カプロ
ラクタムを得る方法も幾つか知られている。一つは、N,
N-ジメチルホルムアミドとクロルスルホン酸の反応で得
られるイオン対(ビルスマイヤー錯体)を触媒とする方
法である(M.A.Kira and Y.M.Shaker, Egypt.J.Chem.,
16, 551(1973))。しかし、この方法は生成ラクタムと
触媒が1:1の錯体を形成するため、オキシムと等モル
の触媒を必要とすると記載されており、経済的とは云え
ない。
件でシクロヘキサノンオキシムを転位させてε−カプロ
ラクタムを得る方法も幾つか知られている。一つは、N,
N-ジメチルホルムアミドとクロルスルホン酸の反応で得
られるイオン対(ビルスマイヤー錯体)を触媒とする方
法である(M.A.Kira and Y.M.Shaker, Egypt.J.Chem.,
16, 551(1973))。しかし、この方法は生成ラクタムと
触媒が1:1の錯体を形成するため、オキシムと等モル
の触媒を必要とすると記載されており、経済的とは云え
ない。
【0005】本発明者は先に、エポキシ化合物と強酸
(三弗化ホウ素・エーテラート等)から得られるアルキ
ル化剤及びN,N-ジアルキルホルムアミドからなる触媒を
用いる液相ベックマン転位反応を報告した(Y.Izumi, C
hemistry Letters, pp.2171(1990))。この方法は優れた
新しい転位方法を開示しているが、転位触媒の成分とし
て用いるアルキル化剤にエポキシ化合物と強酸を必要と
するなど、経済性や操作性の点で工業的には必ずしも満
足し得るものではない。
(三弗化ホウ素・エーテラート等)から得られるアルキ
ル化剤及びN,N-ジアルキルホルムアミドからなる触媒を
用いる液相ベックマン転位反応を報告した(Y.Izumi, C
hemistry Letters, pp.2171(1990))。この方法は優れた
新しい転位方法を開示しているが、転位触媒の成分とし
て用いるアルキル化剤にエポキシ化合物と強酸を必要と
するなど、経済性や操作性の点で工業的には必ずしも満
足し得るものではない。
【0006】また、特開昭62−149665号にはシ
クロヘキサノンオキシムをヘプタン溶媒中でリン酸触媒
を用いて転位させてε−カプロラクタムを製造する方法
が開示されているが、この方法ではオキシム1モルに対
して、約2倍モルもの大量のリン酸を触媒に用いる必要
があり、従って反応後アンモニア中和し、リン酸触媒を
複雑な工程を経て回収、再使用する旨記載されている。
クロヘキサノンオキシムをヘプタン溶媒中でリン酸触媒
を用いて転位させてε−カプロラクタムを製造する方法
が開示されているが、この方法ではオキシム1モルに対
して、約2倍モルもの大量のリン酸を触媒に用いる必要
があり、従って反応後アンモニア中和し、リン酸触媒を
複雑な工程を経て回収、再使用する旨記載されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述の問題
点を解決すべくなされたもので、液相条件下、温和な反
応温度でオキシムの転位によるアミドの製造方法及びそ
の触媒を提供することを目的とする。
点を解決すべくなされたもので、液相条件下、温和な反
応温度でオキシムの転位によるアミドの製造方法及びそ
の触媒を提供することを目的とする。
【0008】本発明者らはオキシムをアミドへ転位する
ための触媒について鋭意研究を重ねてきた結果、N,N-ジ
置換ホルムアミドジアセタール及び強酸からなる触媒が
転位反応を加速することを見いだし、本発明に到達した
ものである。
ための触媒について鋭意研究を重ねてきた結果、N,N-ジ
置換ホルムアミドジアセタール及び強酸からなる触媒が
転位反応を加速することを見いだし、本発明に到達した
ものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は一般
式(1)、 (式中、R1 、R2 、R3 及びR4 は同一又は相異な
り、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数6〜9のフェ
ニル基若しくは置換フェニル基を表す。)で示されるN,
N-ジ置換ホルムアミドジアセタール及び強酸からなるオ
キシムのアミドへの転位反応触媒及びその触媒の存在下
にオキシムを転位させることを特徴とするアミドの製造
方法である。
式(1)、 (式中、R1 、R2 、R3 及びR4 は同一又は相異な
り、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数6〜9のフェ
ニル基若しくは置換フェニル基を表す。)で示されるN,
N-ジ置換ホルムアミドジアセタール及び強酸からなるオ
キシムのアミドへの転位反応触媒及びその触媒の存在下
にオキシムを転位させることを特徴とするアミドの製造
方法である。
【0010】本発明に用いられるN,N−ジ置換ホルム
アミドジアセタールは上記の一般式(1)で示されるも
のであり、式中、R1 、R2 、R3 及びR4 は同一又は
相異なり、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数6〜9
のフェニル基若しくは置換フェニル基を表し、炭素数1
〜6のアルキル基としてはメチル基、エチル基、ブチル
基、ペンチル基およびヘキシル基が、炭素数6〜9のフ
ェニル基または置換フェニル基としてはフェニル基、ト
リル基、キシリル基、クミル基およびメシチル基等が挙
げられる。
アミドジアセタールは上記の一般式(1)で示されるも
のであり、式中、R1 、R2 、R3 及びR4 は同一又は
相異なり、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数6〜9
のフェニル基若しくは置換フェニル基を表し、炭素数1
〜6のアルキル基としてはメチル基、エチル基、ブチル
基、ペンチル基およびヘキシル基が、炭素数6〜9のフ
ェニル基または置換フェニル基としてはフェニル基、ト
リル基、キシリル基、クミル基およびメシチル基等が挙
げられる。
【0011】N,N-ジ置換ホルムアミドジアセタールとし
て更に具体的には、N,N-ジメチルホルムアミドジメチル
アセタール、N,N-ジメチルホルムアミドジエチルアセタ
ール、N,N-ジメチルホルムアミドジプロピルアセター
ル、N,N-ジメチルホルムアミドジブチルアセタール、N,
N-ジメチルホルムアミドジペンチルアセタール、N,N-ジ
メチルホルムアミドジヘキシルアセタール、N,N-ジエチ
ルホルムアミドジメチルアセタール、N,N-ジエチルホル
ムアミドジエチルアセタール、N,N-ジプロピルホルムア
ミドジメチルアセタール、N,N-ジプロピルホルムアミド
ジエチルアセタール、N,N-ジイソプロピルホルムアミド
ジメチルアセタール、N,N-ジイソプロピルホルムアミド
ジエチルアセタール、N,N-ジブチルホルムアミドジメチ
ルアセタール、N,N-ジペンチルホルムアミドジメチルア
セタール、N,N-ジヘキシルホルムアミドジメチルアセタ
ール、N-フェニル-N- メチルホルムアミドジメチルアセ
タール等が挙げられる。
て更に具体的には、N,N-ジメチルホルムアミドジメチル
アセタール、N,N-ジメチルホルムアミドジエチルアセタ
ール、N,N-ジメチルホルムアミドジプロピルアセター
ル、N,N-ジメチルホルムアミドジブチルアセタール、N,
N-ジメチルホルムアミドジペンチルアセタール、N,N-ジ
メチルホルムアミドジヘキシルアセタール、N,N-ジエチ
ルホルムアミドジメチルアセタール、N,N-ジエチルホル
ムアミドジエチルアセタール、N,N-ジプロピルホルムア
ミドジメチルアセタール、N,N-ジプロピルホルムアミド
ジエチルアセタール、N,N-ジイソプロピルホルムアミド
ジメチルアセタール、N,N-ジイソプロピルホルムアミド
ジエチルアセタール、N,N-ジブチルホルムアミドジメチ
ルアセタール、N,N-ジペンチルホルムアミドジメチルア
セタール、N,N-ジヘキシルホルムアミドジメチルアセタ
ール、N-フェニル-N- メチルホルムアミドジメチルアセ
タール等が挙げられる。
【0012】本発明に用いられる強酸としては、無水硫
酸、発煙硫酸、五酸化リン、三フッ化ホウ素エーテラー
ト、過塩素酸、フルオロスルホン酸、ヘテロポリ酸、ア
ルカンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ベ
ンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、およびスルホ
ン酸型イオン交換樹脂などが挙げられる。
酸、発煙硫酸、五酸化リン、三フッ化ホウ素エーテラー
ト、過塩素酸、フルオロスルホン酸、ヘテロポリ酸、ア
ルカンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ベ
ンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、およびスルホ
ン酸型イオン交換樹脂などが挙げられる。
【0013】上記の触媒の使用量は、特に制限されるも
のではないが、通常、ジ置換ホルムアミドジアセタール
がオキシムの約0.1〜50モル%、好ましくは約1〜
20モル%の範囲であり、強酸はジ置換ホルムアミドジ
アセタールの約0.5〜2当量、好ましくは約0.8〜
1.2等量の範囲である。
のではないが、通常、ジ置換ホルムアミドジアセタール
がオキシムの約0.1〜50モル%、好ましくは約1〜
20モル%の範囲であり、強酸はジ置換ホルムアミドジ
アセタールの約0.5〜2当量、好ましくは約0.8〜
1.2等量の範囲である。
【0014】本発明は何ら制限されることなく公知のオ
キシム化合物に適用される。オキシム化合物として具体
的には、シクロヘキサノンオキシム、シクロペンタノン
オキシム、シクロドデカノンオキシム、アセトアルドキ
シム、アセトンオキシム、2−ブタノンオキシム、ベン
ズアルデヒドオキシム、アセトフェノンオキシム、ベン
ゾフェノンオキシム等が挙げられる。なかでもシクロヘ
キサノンオキシム、シクロペンタノンオキシム、シクロ
ドデカノンオキシム等の環状オキシムに好ましく適用さ
れる。
キシム化合物に適用される。オキシム化合物として具体
的には、シクロヘキサノンオキシム、シクロペンタノン
オキシム、シクロドデカノンオキシム、アセトアルドキ
シム、アセトンオキシム、2−ブタノンオキシム、ベン
ズアルデヒドオキシム、アセトフェノンオキシム、ベン
ゾフェノンオキシム等が挙げられる。なかでもシクロヘ
キサノンオキシム、シクロペンタノンオキシム、シクロ
ドデカノンオキシム等の環状オキシムに好ましく適用さ
れる。
【0015】本発明のオキシムの転位反応は、通常、溶
媒の存在下に行われる。溶媒は特に限定されないが、N,
N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジエチルホルムアミド、
N,N-ジプロピルホルムアミド等のN,N-ジアルキルホルム
アミド類が好ましく用いられる。
媒の存在下に行われる。溶媒は特に限定されないが、N,
N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジエチルホルムアミド、
N,N-ジプロピルホルムアミド等のN,N-ジアルキルホルム
アミド類が好ましく用いられる。
【0016】本発明において、触媒成分であるN,N-ジア
ルキルホルムアミドジアセタールと強酸とを予め混合
し、必要に応じて加熱することによって触媒を調製後、
オキシムを添加混合して転位反応を行うこともできる
し、またオキシムの存在下にN,N-ジアルキルホルムアミ
ドジアセタールと強酸を混合して転位反応を行ってもよ
く、添加方法については特に限定されない。また、触媒
成分のいずれかが溶媒に溶解しない場合は、触媒を溶媒
に懸濁させた状態で反応を行うか、または固定層にして
流通反応を行う。反応は、通常、約20〜150℃、好
ましくは約30〜100℃で行われる。
ルキルホルムアミドジアセタールと強酸とを予め混合
し、必要に応じて加熱することによって触媒を調製後、
オキシムを添加混合して転位反応を行うこともできる
し、またオキシムの存在下にN,N-ジアルキルホルムアミ
ドジアセタールと強酸を混合して転位反応を行ってもよ
く、添加方法については特に限定されない。また、触媒
成分のいずれかが溶媒に溶解しない場合は、触媒を溶媒
に懸濁させた状態で反応を行うか、または固定層にして
流通反応を行う。反応は、通常、約20〜150℃、好
ましくは約30〜100℃で行われる。
【0017】
【実施例】本発明を実施例を挙げて更に具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
るが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
【0018】実施例1 200mlの丸底フラスコを窒素置換後、乾燥したN,N-
ジメチルホルムアミド45ml、N,N-ジメチルホルムア
ミドジメチルアセタール21.4mmol、発煙硫酸
(SO3 =23wt%)10mmolを仕込み、66℃
で30分間撹拌した。次いでシクロヘキサノンオキシム
70.7mmolをN,N-ジメチルホルムアミド46ml
に溶解した液を66℃で15分間かかって滴下後、更に
2時間反応を続けた。反応終了後、ガスクロマトグラフ
による分析の結果、シクロヘキサノンオキシムの転化率
は16.2%、ε−カプロラクタムの収率は11.7%
(選択率は72%)であった。生成ε−カプロラクタム
の発煙硫酸基準での触媒ターンオーバーは0.8(mo
l/mol)であった。
ジメチルホルムアミド45ml、N,N-ジメチルホルムア
ミドジメチルアセタール21.4mmol、発煙硫酸
(SO3 =23wt%)10mmolを仕込み、66℃
で30分間撹拌した。次いでシクロヘキサノンオキシム
70.7mmolをN,N-ジメチルホルムアミド46ml
に溶解した液を66℃で15分間かかって滴下後、更に
2時間反応を続けた。反応終了後、ガスクロマトグラフ
による分析の結果、シクロヘキサノンオキシムの転化率
は16.2%、ε−カプロラクタムの収率は11.7%
(選択率は72%)であった。生成ε−カプロラクタム
の発煙硫酸基準での触媒ターンオーバーは0.8(mo
l/mol)であった。
【0019】実施例2 200mlの丸底フラスコを窒素置換後、乾燥したN,N-
ジメチルホルムアミド45ml、N,N-ジメチルホルムア
ミドジエチルアセタール21.4mmol、発煙硫酸
(SO3 =23wt%)10mmolを仕込み、66℃
で30分間撹拌した。次いでシクロヘキサノンオキシム
70.7mmolをN,N-ジメチルホルムアミド46ml
に溶解した液を66℃で15分間かかって滴下後、更に
3時間反応を続けた。反応終了後、ガスクロマトグラフ
による分析の結果、シクロヘキサノンオキシムの転化率
は50.4%、ε−カプロラクタムの収率は47.7%
(選択率は94.6%)であった。生成ε−カプロラク
タムの発煙硫酸基準での触媒ターンオーバーは3.4
(mol/mol)であった。
ジメチルホルムアミド45ml、N,N-ジメチルホルムア
ミドジエチルアセタール21.4mmol、発煙硫酸
(SO3 =23wt%)10mmolを仕込み、66℃
で30分間撹拌した。次いでシクロヘキサノンオキシム
70.7mmolをN,N-ジメチルホルムアミド46ml
に溶解した液を66℃で15分間かかって滴下後、更に
3時間反応を続けた。反応終了後、ガスクロマトグラフ
による分析の結果、シクロヘキサノンオキシムの転化率
は50.4%、ε−カプロラクタムの収率は47.7%
(選択率は94.6%)であった。生成ε−カプロラク
タムの発煙硫酸基準での触媒ターンオーバーは3.4
(mol/mol)であった。
【0020】比較例1 N,N-ジメチルホルムアミドジエチルアセタールを添加せ
ずに、発煙硫酸のみを触媒として用い、実施例2と同様
に反応を行った。2時間反応後に得られた結果は、シク
ロヘキサノンオキシムの転化率は17.8%、ε−カプ
ロラクタムの収率は1.8%(選択率は10.2%)で
あった。生成ε−カプロラクタムの発煙硫酸基準での触
媒ターンオーバーは0.1(mol/mol)であっ
た。
ずに、発煙硫酸のみを触媒として用い、実施例2と同様
に反応を行った。2時間反応後に得られた結果は、シク
ロヘキサノンオキシムの転化率は17.8%、ε−カプ
ロラクタムの収率は1.8%(選択率は10.2%)で
あった。生成ε−カプロラクタムの発煙硫酸基準での触
媒ターンオーバーは0.1(mol/mol)であっ
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉岡 宏 愛媛県新居浜市惣開町5番1号 住友化 学工業株式会社内 (72)発明者 山科 清 愛媛県新居浜市惣開町5番1号 住友化 学工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−253944(JP,A)
Claims (3)
- 【請求項1】 一般式(1)、 (式中、R1 、R2 、R3 及びR4 は同一又は相異な
り、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数6〜9のフェ
ニル基若しくは置換フェニル基を表す。)で示されるN,
N-ジ置換ホルムアミドジアセタール及び強酸からなるオ
キシムのアミドへの転位反応触媒。 - 【請求項2】 強酸が無水硫酸、発煙硫酸、五酸化リ
ン、三フッ化ホウ素エーテラート、過塩素酸、フルオロ
スルホン酸、ヘテロポリ酸、アルカンスルホン酸、トリ
フルオロメタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トル
エンスルホン酸又はスルホン酸型イオン交換樹脂である
請求項1記載のオキシムのアミドへの転位触媒。 - 【請求項3】 請求項1記載の触媒の存在下にオキシム
を転位させることを特徴とするアミドの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3116052A JP2549027B2 (ja) | 1991-05-21 | 1991-05-21 | オキシムの接触的液相転位によるアミドの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3116052A JP2549027B2 (ja) | 1991-05-21 | 1991-05-21 | オキシムの接触的液相転位によるアミドの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04342550A JPH04342550A (ja) | 1992-11-30 |
JP2549027B2 true JP2549027B2 (ja) | 1996-10-30 |
Family
ID=14677516
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3116052A Expired - Lifetime JP2549027B2 (ja) | 1991-05-21 | 1991-05-21 | オキシムの接触的液相転位によるアミドの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2549027B2 (ja) |
-
1991
- 1991-05-21 JP JP3116052A patent/JP2549027B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04342550A (ja) | 1992-11-30 |
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