JP2546876B2 - ディジタル線分作成方法及び紙葉類鑑別システム - Google Patents

ディジタル線分作成方法及び紙葉類鑑別システム

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【発明の詳細な説明】 〔目 次〕 概要 産業上の利用分野 発明か解決しようとする課題 課題を解決するための手段 (i)第1発明 (ii)第2発明 作用 (i)第1発明 (ii)第2発明 実施例 I.実施例と第1図の対応関係 II.実施例の前提 (i)座標変換の原理 (ii)デジタル線分近似による座標変換 III.実施例の構成 (i)証券鑑別システム全体の構成 (ii)測定部の構成 (iii)記憶部の構成 (iv)判別部の構成 IV.実施例の動作 (i)座標変換を補正する動作 (ii)全体の動作 V.実施例のまとめ VI.発明の変形態様 発明の効果 〔概 要〕 撮像手段で傾斜して読み取られた画像に対して従来の
ディジタル線分作成方法を適用してディジタル線分を作
成し、そのディジタル線分を座標変換した場合に、座標
変換されない画素が生ずるのを回避するため、前記傾斜
して読み取られた画像のディジタル線分の作成の始点と
なる画素の位置が、傾斜なしに読み取られた場合に対し
て変位している画素数を検出し、その画素数だけ前記傾
斜して読み取られた画像のディジタル線分の作成の始点
となる画素の位置を補正して補正された始点からディジ
タル線分を作成するようにした。また、このディジタル
線分作成方法を用いて紙葉類鑑別システムを構成した。
〔産業上の利用分野〕
本発明は、正確に座標変換を行なう方式およびそれを
用いた紙葉類鑑別システムに関するものである。
〔従来の技術〕
紙幣や証券などの紙葉類を鑑別するシステムにおいて
は、検査を受ける紙葉類(例えば証券)の全体を微小領
域にわけて、その各微小領域を光学センサ,厚みセンサ
などによって、模様の濃淡や色,外形などを測定し、そ
の測定値を階調信号などに変換して記憶する。この測定
値と予め真券を測定して記憶しておいた真券データとを
比較した結果に基づいて、証券を鑑別している。
第5図は、従来の証券鑑別システムの構成図である。
以後、鑑別を受ける証券を単に証券と称する。
測定部500の搬送部503は、イメージセンサ501が証券
全体の濃淡の階調を測定できるように、証券をイメージ
センサ501の感知範囲に搬送する。
イメージセンサ501は、その各素子が対応している証
券の表面の各微小領域の濃淡の階調を感知して電気信号
に変換する。その電気信号はアナログ−デジタル(A/
D)変換器502により、階調を表すデジタル値に変換され
て、記憶部520の測定データ格納領域521に格納される。
ここで、イメージセンサ501の2次元の素子の並びの
方向をそれぞれX方向,Y方向として証券の各微小領域の
座標を表し、測定データはその微小領域の座標に対応す
るような配列の要素に格納されるものとする。
搬送部503は、証券の長辺が概ねY方向になるように
搬送するが、搬送中に生じるずれ等のために、証券の長
辺がY軸に対して傾いた状態でイメージセンサ501によ
る測定が行なわれる場合も考えられる。このように傾い
た状態で測定された測定データを、以後斜行データと称
する。
真券データを格納領域531には、測定データと比較し
て証券を鑑別するために、同じイメージセンサ501で真
券を測定した結果(真券データ)が格納されている。斜
行データの傾きは様々であるので、これと比較するため
には、あらゆる傾き角における真券データが必要であ
る。
中央処理装置(CPU)510は、測定データから証券の傾
き角θを求め、真券データ格納領域531から傾き角θで
測定された真券のデータを検索し、これを比較用の真券
データとして用いるように判別部530に指示する。
判別部530は、測定データ格納領域521に格納された証
券の測定データと指定された真券データとを比較し、そ
の結果に基づいて証券を鑑別し、ディスプレイやプリン
タなどの入出力部540から出力して、鑑別の結果を報告
する。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、上述した従来の証券鑑別システムでは、斜
行データをそのまま真券データと比較するために、あら
ゆる傾き角において測定された真券データを真券データ
格納領域531に格納しておく必要がある。このため、真
券データを格納するために膨大な容量が必要であるとい
う問題点があった。
本発明は、このような点にかんがみて創作されたもの
であり、鑑別の際に必要とされるデータが正確なものと
なるように補正する方法を提供することを目的とする。
また、真券データの容量を小さくするようにした紙葉
類鑑別システムを提供することを目的としている。
〔課題を解決するための手段〕
(i)請求項1記載の発明 第1図(A)は、請求項1記載の発明の原理ブロック
図を示す。
この発明は、撮像手段によって取り込まれた被撮像体
の画像を前記撮像手段の座標系保存の下に記憶し、該記
憶された画像の移動原点を含む1つの撮像座標軸の方向
における各画素を始点としてディジタル線分作成座標軸
方向のディジタル線分を作成するディジタル線分作成方
法において、 前記被撮像体が前記撮像手段の前記1つの撮像座標軸
に対し傾いて搬入されたときに取り込れた画像のうち
の、前記ディジタル線分の作成の始点として用いられる
画素の位置が、前記被撮像体が前記撮像手段の前記1つ
の撮像座標軸に対し傾きなしに搬入されたときに取り込
れた画像の移動原点を含む前記1つの撮像座標軸に対し
て変位している画素数を検出し、 前記変位しているディジタル線分の作成の始点として
用いられる画素の位置をディジタル線分作成座標軸方向
に前記検出された変位画素数だけ補正し、 該補正された始点からディジタル線分を作成するよう
にして構成される。
(ii)請求項2記載の発明 第1図(B)は、請求項2記載の発明の原理ブロック
図を示す。
この発明は、被鑑別紙葉類の各微小領域における光学
特性量を測定する測定手段104と、該測定手段104により
測定された前記被鑑別紙葉類の光学特性量の測定値を前
記測定手段のXY座標軸保存の下に記憶する記憶手段105
と、該記憶手段105に記憶された画像の移動原点を含む
前記XY座標軸のうちの1つの座標軸方向の各画素を始点
として前記XY座標軸の他方の座標軸方向のディジタル線
分を作成するディジタル線分作成手段とを有する紙葉類
鑑別システムの該ディジタル線分作成手段を次の各構成
要件で構成する。
検出手段106は、前記被鑑別紙葉類が前記測定手段の
前記XY座標軸に対し傾いて搬入されたときに測定された
画像のうちの、前記ディジタル線分の作成の始点として
用いられる画素の位置が、前記被鑑別紙葉類が前記測定
手段の前記XY座標軸に対し傾きなしに搬入されたときに
取り込れた画像の移動原点を含む前記XY座標軸のうちの
いずれか一方に対して変位している画素数を検出する。
補正手段107は、前記検出手段106により検出された前
記ディジタル線分の作成の始点として用いられる画素の
位置を前記他方の座標軸の方向に前記検出された変位画
素数だけ補正する。
作成手段108は、前記補正手段107により補正された始
点から前記他方の座標軸の方向のディジタル線分を作成
する。
このように構成することにより、被鑑別紙葉類が撮像
手段に対して傾斜して移動(搬入)されても、被鑑別紙
葉類の鑑別に要する記憶容量の削減を図りつつ、被鑑別
紙葉類の鑑別を正確に為し得る画像を生成して前記紙葉
類の鑑別を行い得る紙葉類鑑別システムが構成されてい
る。
〔作 用〕
(i)請求項1記載の発明 第1図(A)に示すように、撮像手段によって取り込
まれた被撮像体の画像を前記撮像手段の座標系保存の下
に記憶し、該記憶された画像の移動原点を含む1つの撮
像座標軸の方向における各画素を始点としてディジタル
線分作成座標軸方向のディジタル線分を作成するディジ
タル線分作成方法において、前記被撮像体が前記撮像手
段の前記1つの撮像座標軸に対し傾いて搬入等され、そ
の画像が前記撮像手段によって取り込れたとき、該画像
のうちの、ディジタル線分の作成の始点として用いられ
る画素の位置が、前記被撮像体が前記撮像手段の前記1
つの撮像座標軸に対し傾きなしに搬入等されたときに取
り込れた画像の移動原点を含む前記1つの撮像座標軸に
対して変位している画素数を検出する。
前記変位しているディジタル線分の作成の始点として
用いられる画素の位置をディジタル線分作成座標軸方向
に前記検出された変位画素数だけ補正する。
そして、補正された始点からディジタル線分を作成す
る。
従って、作成されたディジタル線分を従来の座標変換
方法で変換したとき、座標変換されない画素は無くな
る。
(ii)請求項2記載の発明 第1図(B)に示すように、測定手段104によって、
被鑑別紙葉類の各微小領域における光学特性量が測定さ
れ、測定された前記被鑑別紙葉類の光学特性量の測定値
は、前記測定手段104のXY座標軸が保存されて記憶手段1
05に記憶される。
該記憶手段105に記憶された画像が、前記被鑑別紙葉
類が前記測定手段の前記XY座標軸に対し傾いて搬入等さ
れて前記測定手段104で測定される場合には、傾斜して
測定された画像のうちの、前記ディジタル線分の作成の
始点として用いられる画素の位置が、前記被鑑別紙葉類
が前記測定手段の前記XY座標軸に対し傾きなしに搬入等
されたときに取り込れた画像の移動原点を含む前記XY座
標軸のいずれか一方に対してどれだけ変位しているかの
検出が検出手段106によって為されて該変位に相当する
画素数が検出される。
前記被鑑別紙葉類が前記測定手段104の前記XY座標軸
に対し傾いて搬入等されて前記測定手段104で測定され
た画像のうちの、前記ディジタル線分の作成の始点とし
て用いられる画素の位置が、補正手段107によって前記
検出された画素数だけ補正される。
そして、前記補正手段107によって補正された始点か
ら前記他方の座標軸の方向のディジタル線分が作成手段
108によって作成される。
このようにしてディジタル線分を作成することができ
るから、被鑑別紙葉類が撮像手段に対して傾斜して搬入
されても、被鑑別紙葉類の鑑別に要する記憶容量の削減
を図りつつ、被鑑別紙葉類の鑑別を正確に為し得る画像
を生成して前記紙葉類の鑑別を行うことができる。
〔実施例〕
以下、図面に基づいて本発明の実施例について詳細に
説明する。
第2図は、本発明の一実施例による証券鑑別システム
の構成を示す。
I.実施例と第1図との対応関係 ここで、本発明の実施例と第1図との対応関係を示し
ておく。
測定手段104は、測定部200に相当する。
記憶手段105は、記憶部220に相当する。
中央処理装置106は、中央処理装置(CPU)210に相当
する。
判別部107は、判別部230に相当する。
真券データ記録手段171は、真券データ格納領域231に
相当する。
比較手段172は、比較部232に相当する。
以上のような対応関係があるものとして、以下本発明
の実施例について説明する。
II.実施例の前提 (i)座標変換の原理 第6図は、座標変換の原理の説明図である。
図(a)において、証券を表す長方形は、XY座標軸に
対してθだけ傾いており、斜行した状態にある。
このとき、長方形の各頂点の座標を表すのに便利なよ
うに座標軸と原点を決め直して、長方形の各点の座標を
座標変換することができる。
例えば、頂点Aを原点とし、辺ABと辺ACを座標軸とす
るように座標変換を行なうことによって、第6図の
(a)のように測定データがXY座標軸に対して角度θだ
け傾いている位置関係を、第6図(b)に示すようなXY
座標軸に対して傾きのない基準位置に変換することがで
きる。
証券を微小領域に分けて測定する場合、証券の各微小
領域における測定値を格納する配列の要素の位置関係
と、各微小領域の位置関係とが対応するように、測定値
が記憶領域に格納するように構成する。この場合、配列
の要素を並べ換えることにより、上述のような座標変換
を行なうことができ、証券を基準位置において測定した
ときと、等価な測定データ(変換データ)を得ることが
できる。
(ii)デジタル線分近似による座標変換 第7図は、デジタル線分近似による座標変換法の説明
図である。
図において、太線で囲まれた長方形は、証券を表して
おり、太線の中の小さい正方形は、イメージセンサ201
の各素子(画素)を表している。
連続な線分をデジタル線分で近似する方法の一つとし
て、ブレッセンハムの方法が知られている。
『ブレッセンハムの方法は、ΔXとΔYのうち、大き
い方の座標を1ずつ変化させ、他方の座標は、真値に最
も近いデジタル値を選ぶ方法である。』(『コンピュー
タディスプレイによる図形処理工学』山口富士夫著 日
刊工業新聞社より) この方法によって、証券の各微小領域の座標に最も近
いデジタル値の座標を持つ画素を選ぶことにより、Y軸
に対してθだけ傾いた領域を、図中のデジタル線分ln
結ばれた画素の集まりで近似することができる。(以
後、デジタル線分lnで結ばれた画素の集まりをデジタル
線分lnと称する。) 従って、斜行データの各測定点の位置関係を表す基準
となる移動原点(X1,Y1)と、斜行データの傾きθが与
えられれば、斜行データの全体の領域をデジタル線分の
集まりで近似して、このデジタル線分単位で並べ換えを
行なって、座標変換を行なうことができる。
例えば、 tanθ=ΔY/ΔX=−3 であれば、図のようにY座標がY1からY1−3に変化した
ときにX座標がX1からX1+1に変化するように画素を選
ぶことにより、デジタル線分l1を発生させ、このデジタ
ル線分l1を並べ換えて、第7図(b)に○で示したよう
に基準位置に座標変換することができる。
ところで、上述のように、斜行データを単純にブレッ
センハムのデジタル線分に近似すると、第7図(a)の
ように、斜線を施した画素を通るデジタル線分は発生さ
れないので、これらの画素は座標変換されずに残ってし
まう。
そこで、デジタル線分が全ての画素を通るように補正
する必要がある。
III.実施例の構成 (i)証券鑑別システム全体の構成 第2図において、証券鑑別システムは、証券の各微小
領域の濃度の階調を測定する測定部200と、測定データ
などを記憶する記憶部220と、測定データを処理して変
換データに変換する中央処理装置(CPU)210と、証券が
本物であるか否かを鑑別する判別部230と、判別部230に
よる証券の検査結果を出力する入出力装置240とで形成
されている。
以後、鑑別を受ける証券を単に証券と称する。
(ii)測定部の構成 測定部200は、証券の濃度の階調を測定する2次元イ
メージセンサ201,イメージセンサ201の出力をデジタル
データに変換するアナログ−デジタル(A/D)変換器20
2,証券をイメージセンサ201の感知範囲内に搬送する搬
送部203とで構成されている。
ここで、2次元イメージセンサ201の素子の並びの方
向をそれぞれX方向,Y方向とする。
イメージセンサ201の感知範囲内における証券のある
微小領域の座標は、その微小領域の濃度を感知するイメ
ージセンサ201の素子のX,Y方向の並びの順番に対応し、
微小領域同士の位置関係が保存される。
(iii)記憶部の構成 記憶部220は、証券の測定値を記憶する測定データ格
納領域221,測定データを座標変換した結果である変換デ
ータを格納する変換データ格納領域222とで形成されて
いる。
測定データは、イメージセンサ201の各素子の出力の
格納場所の位置関係が、イメージセンサ201の素子の位
置関係に対応するように格納される。従って、微小領域
同士の位置関係は、測定データ格納領域221内での格納
場所の位置関係においても保存される。
(iv)判別部の構成 判別部230は、予め、真券を基準位置において、イメ
ージセンサ201によって測定した結果(以後真券データ
とよぶ)を記憶している真券データ格納領域231と、変
換データと真券データとを比較する比較部232とを有し
て形成されている。
ここで真券データは、例えば、真券の長辺がY方向に
並行であるような基準位置において測定したものとす
る。
IV.実施例の動作 (i)座標変換を補正する動作 第3図は、第2図に示した実施例における座標変換動
作を表す流れ図である。
第4図は、デジタル線分近似の補正方法の説明図であ
る。
以下、第2図〜第4図を参照する。
第4図において、太線で示した長方形は証券を表す。
碁盤の目の1ますはそれぞれイメージセンサ201の1素
子(画素)にあたる。また、図中の太線の矢印の方向を
X,Y方向とし、移動原点の座標(X1,Y1)と証券の傾きθ
は既知とする。
CPU210は、移動原点(X1,Y1)を始点として、ブレッ
センハムのデジタル線分近似法により、デジタル線分l1
を発生させる(ステップ301)。
CPU210は、ステップ301で発生させたデジタル線分l1
を並べ換えることにより、デジタル線分l1に対応する領
域を基準位置に座標変換する(ステップ302)。
以下、ステップ303からステップ306を全ての画素が座
標変換されるまで繰り返す。
CPU210は、次のデジタル線分の始点となる点(Xn,
Yn)と移動原点(X1,Y1)の座標を比較する。例えば、
両方のY座標YnとY1を比較する(ステップ303)。
ステップ303において、Y座標が変化している場合
は、デジタル線分の始点のY座標をYnからY1に補正す
る。また、補正前のデジタル線分の始点(Xn,Yn)と点
(Xn,Y1)との間の分のデジタル線分を発生させる(ス
テップ304)。
CPU210は、点(Xn,Y1)を始点として、ブレッセンハ
ムのデジタル線分近似法により、デジタル線分lnを発生
させる(ステップ305)。
CPU210は、ステップ304,305で発生させたデジタル線
分lnを並べ換えることにより、デジタル線分lnに対応す
る領域を基準位置に座標変換する(ステップ306)。
(ii)全体の動作 測定部200により測定された証券の各微小領域の濃度
の階調は、記憶部220の測定データ格納領域221に格納さ
れる。
CPU210は、上述のようにデジタル線分を補正して、測
定データの証券の各頂点が基準位置になるように座標変
換を行ない、その結果である変換データを変換データ格
納領域222に格納する。
判別部230は、真券データ格納領域231から読み出した
真券データと変換データ格納領域222から読み出した変
換データとを比較部232によって比較して、その結果に
基づいて証券が真券であるか否かを判別し、入出力装置
240により、鑑別の結果を報告する。
V.実施例のまとめ 上述のように、斜行データをブレッセンハムの方法に
よってデジタル線分に近似する際に、デジタル線分の始
点のY座標に注目して、Y座標が変化している時に、デ
ジタル線分を発生させる始点を補正して、イメージセン
サ201の全ての画素を結ぶようなデジタル線分を発生さ
せる。
これにより、斜行データの全ての画素をデジタル線分
で近似することができ、斜行データを基準位置に正確に
座標変換することができるので、斜行データを座標変換
した変換データと基準位置における真券の測定データと
を比較して、証券を鑑別することが可能となる。
VI.発明の変形態様 なお、上述した本発明の実施例にあっては、証券の測
定データを座標変換する場合を考えたが、ブレッセンハ
ムの方法により、デジタル線分に近似するものであれば
適用できる。また、2次元イメージセンサに限らず、各
種のセンサによる測定値を処理することができる。
更に、「I.実施例と第1図との対応関係」において、
本発明と実施例との対応関係を説明しておいたが、本発
明はこれに限られることはなく、各種の変形態様がある
ことは当業者であれば容易に推考できるであろう。
〔発明の効果〕
上述したように、請求項1記載の発明によれば、被撮
像体がたとえ傾斜して撮像手段に移動(搬入)される場
合であったとしても、その画像に対して作成されるディ
ジタル線分をその座標変換したときに座標変換漏れとな
る画素のない状態で作成することができる。従って、座
標変換した画像に原画像を正確に取り込む手段を提供す
ることができる。
このディジタル線分作成方法を用いた請求項2記載の
発明は、ディジタル線分を用いる場合に得られる記憶容
量の小容量化を享受しつつ、被鑑別紙葉類の鑑別を正確
に為すのに役立つ。
【図面の簡単な説明】
第1図(A)は、請求項1記載の発明の原理ブロック
図、 第1図(B)は、請求項2記載の発明の原理ブロック
図、 第2図は本発明の一実施例による証券鑑別システムの構
成ブロック図、 第3図は第2図に示した実施例による座標変換動作を表
す流れ図、 第4図はデジタル線分近似の補正方法を説明図、 第5図は従来の証券鑑別システムの構成図、 第6図は座標変換の原理の説明図、 第7図はデジタル線分近似による座標変換の説明図であ
る。 図において、 104は測定手段、 105は記憶手段、 106は中央処理装置、 107は判別部、 171は真券データ記録手段、 172は比較手段、 200,500は測定部、 201,501はイメージセンサ、 202,502はアナログ−デジタル(A/D)変換器、 203,503は搬送部、 210,510は中央処理装置(CPU)、 220,520は記憶部、 221,521は測定データ格納領域、 222は変換データ格納領域、 230,530は判別部、 231,531は真券データ格納領域、 232,532は比較部、 240,540は入出力装置である。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】撮像手段によって取り込まれた被撮像体の
    画像を前記撮像手段の座標系保存の下に記憶し、該記憶
    された画像の移動原点を含む1つの撮像座標軸の方向に
    おける各画素を始点としてディジタル線分作成座標軸方
    向のディジタル線分を作成するディジタル線分作成方法
    において、 前記被撮像体が前記撮像手段の前記1つの撮像座標軸に
    対し傾いて搬入されたときに取り込れた画像のうちの、
    前記ディジタル線分の作成の始点として用いられる画素
    の位置が、前記被撮像体が前記撮像手段の前記1つの撮
    像座標軸に対し傾きなしに搬入されたときに取り込れた
    画像の移動原点を含む前記1つの撮像座標軸に対して変
    位している画素数を検出し、 前記変位しているディジタル線分の作成の始点として用
    いられる画素の位置をディジタル線分作成座標軸方向に
    前記検出された変位画素数だけ補正し、 該補正された始点からディジタル線分を作成することを
    特徴とするディジタル線分作成方法。
  2. 【請求項2】被鑑別紙葉類の各微小領域における光学特
    性量を測定する測定手段と、該測定手段により測定され
    た前記被鑑別紙葉類の光学特性量の測定値を前記測定手
    段のXY座標軸保存の下に記憶する記憶手段と、該記憶手
    段に記憶された画像の移動原点を含む前記XY座標軸のう
    ちの1つの座標軸方向の各画素を始点として前記XY座標
    軸の他方の座標軸方向のディジタル線分を作成するディ
    ジタル線分作成手段とを有する紙葉類鑑別システムにお
    いて、 前記ディジタル線分作成手段を、 前記被鑑別紙葉類が前記測定手段の前記XY座標軸に対し
    傾いて搬入されたときに測定された画像のうちの、前記
    ディジタル線分の作成の始点として用いられる画素の位
    置が、前記被鑑別紙葉類が前記測定手段の前記XY座標軸
    に対し傾きなしに搬入されたときに取り込れた画像の移
    動原点を含む前記XY座標軸のうちのいずれか一方に対し
    て変位している画素数を検出する検出手段と、 該検出手段により検出された前記ディジタル線分の作成
    の始点として用いられる画素の位置を前記他方の座標軸
    の方向に前記検出された変位画素数だけ補正する補正手
    段と、 該補正手段により補正された始点から前記他方の座標軸
    の方向のディジタル線分を作成する作成手段とで構成し
    たことを特徴とする紙葉類鑑別システム。
JP63059890A 1988-03-14 1988-03-14 ディジタル線分作成方法及び紙葉類鑑別システム Expired - Fee Related JP2546876B2 (ja)

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