JP2546681B2 - 温度補償回路 - Google Patents

温度補償回路

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JP2546681B2
JP2546681B2 JP62193054A JP19305487A JP2546681B2 JP 2546681 B2 JP2546681 B2 JP 2546681B2 JP 62193054 A JP62193054 A JP 62193054A JP 19305487 A JP19305487 A JP 19305487A JP 2546681 B2 JP2546681 B2 JP 2546681B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、例えばガス分析計などの各種の分析計によ
る検出信号(測定信号)に対して温度補償処理を施すた
めの温度補償回路に関する。
〔従来の技術〕
例えば最近の溶存酸素計では、検出温度自体の表示の
他に、溶存酸素量の分圧比表示や溶存酸素濃度(DO)表
示などの複数の表示機能を有するように構成されている
ものがあるが、そのような場合においては、測定信号に
対して夫々の表示のために個々に温度補償処理を施す必
要がある。また、その他のガス分析計においても、複数
種類のガスの濃度を分析可能なものがあるが、そのよう
な場合にも、夫々のガスの濃度検出信号に対して個々に
温度補償処理を施す必要がある。
而して、従来一般の温度補償回路としては、第5図
(イ),(ロ)に示すように、測定信号vが入力される
オペアンプaのフィードバック回路部分または入力回路
部分(測定信号の温度特性の極性に応じて何れかが選択
される)に感温(抵抗)素子rTを介装して、湿度に応じ
てオペアンプaの増幅率を変化させることによって、温
度補償された測定信号vOを得るようにする、、という構
成が採用されていた。
〔発明が解決しようとする問題点〕
ところが、上記したような従来構成の温度補償回路で
は、 (i)ひとつの測定信号vに対して、必ず、一組のオペ
アンプaおよび感温素子rTが必要であるから、上記のよ
うに複数の測定信号に対して夫々温度補償を行うための
温度補償回路を構成する場合には、部品点数が非常に多
くなって製造コストが高くつくと共に、構造の複雑化お
よび大型化を招く、 (ii)測定信号vの温度特性に応じて感温素子rTの特性
およびその他の抵抗器ra,rb,rcの抵抗値を定めるために
複雑な計算を必要とするために、特に、上記のように複
数の測定信号に対して夫々温度補償を行うための温度補
償回路を構成する場合には、その設計に多大な手数を必
要とする、 (iii)測定信号vの温度特性の極性に応じて、第5図
(イ),(ロ)に示したように、構造が全く異なる回路
構成を選択採用しなければならないため、温度特性の極
性が異なる複数の測定信号に対して夫々温度補償を行う
ための温度補償回路を構成する場合には、その設計に一
層多大な手数を必要とする、 (iv)必須の回路構成要素であるオペアンプa自体が、
その周囲温度の影響による誤差(温度ドリフトなど)を
発生し易いものであるために、温度補償の精度が劣る、 といった種々の欠点があった。
そこで、本願出願人は、最近になって、ひとつの感温
素子により得られた検出温度信号を、複数の測定信号に
対する補償用に兼用使用することによって、複数の測定
信号に対して夫々温度補償を行えるものでありながら、
ただ1個の感温素子を用いるだけで済む温度補償回路を
開発するに至り、特願昭57−44869号(特開昭58−16085
9号),実願昭60−146072号(実開昭62−53356号)等に
より既に提案しているところである。
しかしながら、このような改良技術にかかる温度補償
回路においても、なお、次のような問題が残存してい
た。
即ち、複数の測定信号に対して夫々温度補償を行うた
めの温度補償回路を構成する場合には、感温(抵抗)素
子は1個で済むものの、比較的高価につくオペアンプは
複数の測定信号に対して夫々1個ずつ必要であるから、
製造コストの低減化ならびに構造の簡素化および小型化
は十分には実現されていないし、また、前述した従来構
成の温度補償回路における欠点(ii)および(iii)は
依然として解消されていない。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであって、
その目的は、構成部品点数が非常に少なくて済み、安価
にしかも簡素かつ小型に構成できると共に、測定信号の
温度特性に対応する設計の手数を大幅に簡素化できるも
のでありながら、従来のものに比べて非常に精度の良い
温度補償を行える温度補償回路を開発・提供せんとする
ことにある。
〔問題点を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、本発明は、第1図の基本
的構成図(クレーム対応図)に示すように、感温素子RT
による検出温度に応じてデューティ比D(T)が変化す
るパルス幅信号VPを発振するように構成された1個の温
度−パルス幅変換回路部Xと、この温度−パルス幅変換
回路部Xから供給されるパルス幅信号VPのデューティ比
D(T)に基づいて、入力端子INより入力された測定信
号VNIに対する温度補償処理を施した測定信号VNOを出力
端子ONより出力するように構成された少なくとも1個の
温度補償回路部YNとを備えた温度補償回路において、前
記温度補償回路部YNが前記入力端子INより入力される測
定信号VNIを大小の信号VNB,VNS(VNB>VNS)に分圧して
出力する、複数の抵抗器からなる分圧手段CNと、この分
圧手段CNから供給される大小の分圧信号VNB,VNSを前記
温度−パルス幅変換回路部Xから供給されるパルス幅信
号VPのHigh/Lowの変化に応じて交互に前記出力端子ON
出力される切換え手段DNとからなり、前記入力端子IN
り入力される測定信号VNIに対する平均の分圧比を温度
によって変えるようにした点に特徴がある。
〔作用〕
かかる特徴構成故に発揮される作用は次の通りであ
る。
(I)複数の測定信号VNI(N=1,2…)に対して夫々温
度補償を行うように構成する場合であっても、夫々の測
定信号VNIに対して1個ずつ設けられる都合複数の温度
補償回路部YN(N=1,2…)の全てにおいて、ただ1個
の温度−パルス幅変換回路部Xにより生成された検出温
度信号であるパルス幅信号VPを共用できるように構成さ
れていると共に、次に説明するように、各温度補償回路
部YNはオペアンプを設ける必要が無い簡素な構成とされ
ているから、温度補償回路全体として、比較的高価につ
くオペアンプおよび感温素子RTは、温度−パルス幅変換
回路部Xに設けられるただ一組を使用するだけで済み、
従って、部品点数の大幅な削減ひいては構造の簡素化お
よび小型化ならびに製造コストの低廉化を図ることがで
きる。
(II)各温度補償回路YNは、基本的には直列に接続した
複数(最少2個)の抵抗器のみを用いて極く簡素かつ安
価なものに構成できる分圧手段CNにより、測定信号VNI
を大小の信号VNB,VNSに分圧した後、やはり極く簡素か
つ安価なスイッチング素子を用いて構成できる切換手段
DNにより、前記大小の分圧信号VNB,VNSを前記温度−パ
ルス幅変換回路部Xから供給されるパルス幅信号VPのHi
gh/Lowの変化に応じて交互に出力端子ONへ出力させるこ
とによって、その出力端子ONに、前記パルス幅信号VP
デューティ比D(T)に応じて変化する前記大小の分圧
信号VNB,VNSの加重平均値が温度補償された測定信号VNO
として出力されるように構成してあるから、本発明の場
合には、各温度補償回路部YNを、従来の温度補償回路の
場合のように高価につくのみならず非常に複雑な回路構
成とならざるを得ないオペアンプは勿論、感温素子も使
用する必要が無い極めて簡素かつ安価なものに構成でき
ると共に、各温度補償回路部YN夫々において、それに入
力される測定信号VNIの温度特性に応じて、使用する抵
抗器の抵抗値を定めるための計算(設計)を極めて簡単
に行うことができる。
(III)測定信号VNIの温度特性の極性が異なる場合であ
っても、例えば、温度−パルス幅変換回路部Xから供給
されるパルス幅信号VPのHigh/Lowの変化に応じて交互に
切り換わる切換手段DNとして切換特性の異なるものを使
用するとか、あるいは、温度−パルス幅変換回路部Xか
ら切換手段DNに至る信号線の途中に必要に応じて反転素
子を介装する、というようにして、全体回路構成の大幅
な変更を要しない極く簡素な設計変更で対応できる。
(IV)各温度補償回路部YNは、上記のように、周囲温度
の影響による誤差(温度ドリフトなど)を発生し易いオ
ペアンプを使用せずに構成できるため、温度補償の精度
を従来に比べて格段に向上させることができる。
〔実施例〕
以下、本発明による温度補償回路の具体的な実施例を
図面(第2図ないし第4図)に基づいて説明する。
第2図に示す全体回路構成図において、Xは、感温素
子RTによる検出温度に応じたデューティ比D(T)のパ
ルス幅信号VP(詳しくは後述する)を発振するように構
成された1個の温度−パルス幅変換回路部であり、Y1,
…YN,…は、夫々、前記温度−パルス幅変換回路部Xに
接続され、その入力端子INより入力された測定信号VNI
に対する温度補償処理を施してから、その温度補償処理
済みの測定信号VNOを出力端子ONより出力するように構
成された温度補償回路部である。
前記温度−パルス幅変換回路部Xは、温度に対応した
電圧VTを発生する測温回路部分1と、その測温回路部分
1から供給される温度に対応した電圧VTに比例してデュ
ーティ比D(T)(=t1/t0:パルス繰返し周期t0に対す
るHigh期間幅t1の時間比)が変化するパルス幅信号VP
出力する電圧−パルス幅変換器2とで構成されている。
即ち、前記測温回路部分1は、非反転入力端子側が接地
され、反転入力端子側に基準電源Eおよび入力抵抗器RA
が接続されたオペアンプAの帰還回路部分に、帰還抵抗
器RB,サーミスターなどの感温素子RTおよびそれに対す
る直線性改善用の抵抗器RC等を介装して構成されてい
る。また、前記電圧−パルス幅変換器2は、三角波発生
器3と、その三角波発生器3からの三角波形パルスおよ
び前記測温回路部分1からの電圧VTが入力されるコンパ
レータ4とから成る公知構成のものである。
そして、前記温度補償回路部(全て同じ構造であるた
め、ここではN番目の温度補償回路部YNについてのみ説
明する)は、入力端子INより入力される測定信号V
NIを、大小の信号VNB,VNS(VNB>VNS)に分圧して出力
するように、第1抵抗器R1N,第2抵抗器R2N,第3抵抗器
R3Nを直列接続し、かつ、第1抵抗器R1Nと第2抵抗器R
2Nとの間、および、第2抵抗器R2Nと第3抵抗器R3Nとの
間から、夫々、信号出力線5,6を導出して成る分圧手段C
Nを設けると共に、その分圧手段CNから信号出力線5,6を
介して供給される大小の分圧信号VNB,VNSを前記温度−
パルス幅変換回路部Xから供給されるパルス幅信号VP
High/Lowの変化に応じて交互に前記出力端子ONへ出力さ
せるように、アナログスイッチ等のスイッチング素子か
ら成る切換手段DNを設けて構成されている。つまり、前
記出力端子ONには、パルス幅信号VPのデューティ比D
(T)に応じて変化する前記大小の分圧信号VNB,VNS
加重平均値が温度補償された測定信号VNOとして出力さ
れることになる。なお、前記切換手段DNの切換特性は測
定信号VNIの極性に応じて適宜定めればよいが、測定信
号VNIの極性に拘らず同じ切換特性のものを使用する場
合には、第2図中点線で示しているように、温度−パル
ス幅変換回路部Xから切換手段DNに至る信号線の途中に
必要に応じて反転素子Nを介装すればよい。
即ち、上記のように構成された温度補償回路におい
て、いま、前記切換手段DNを、パルス幅信号VPがHighの
ときに大きい方の分圧信号VNBを出力端子ONに接続し、
パルス幅信号VPがLowのときに小さい方の分圧信号VNS
出力端子ONに接続する切換特性を有するように設定して
あるとすれば、出力端子ONに出力される前記大小の分圧
信号VNB,VNSの加重平均値VNOは、 で表される。
ここで、 であるから、上記式より、 となり、温度補償回路部YNの温度係数VNO/VNIは、前記
パルス幅信号VPのデューティ比D(T)(つまり、温度
−パルス幅変換回路部Xの温度特性)と、R3N/R1N+R2N
+R3NおよびR2N/R3N とで定まることになる。
一方、前記切換手段DNが上記した場合とは逆の切換特
性を有するように設定されている場合には、出力端子ON
に出力される前記大小の分圧信号VNB,VNSの加重平均値V
NOは、 で表されるから、 温度補償回路部YNの温度係数VNO/VNIは、 となり、温度補償回路部YNの温度係数VNO/VNIは、前記
パルス幅信号VPのデューティ比D(t)とR2N+R3N/R1N
+R2N+R3NおよびR2N/R2N+R3Nとで定まることになる。
従って、何れの場合においても、上記式または式
による明確な指針があること、および、前記分圧手段CN
における第1抵抗器RIN,第2抵抗器R2N,第3抵抗器R3N
が単純な直列接続とされていることから、測定信号VNI
の温度特性に応じて、それら第1抵抗器R1N,第2抵抗器
R2N,第3抵抗器R3Nの各抵抗値を適宜定めるための設定
計算は、非常に容易に行うことができる。
更に、前記第1抵抗器R1Nと第3抵抗器R3Nの抵抗値を
等しく設定すると共に、第2抵抗器R2Nを可変抵抗器で
構成しておき、かつ、前記温度−パルス幅変換回路部X
を、第3図に例示しているように、それにより出力され
るパルス幅信号VPのデューティ比D(T)が、温度Tが
基準温度TO(例えば20℃)に等しいときに0.5となるよ
うに設定しておけば、温度補償回路部YNの温度係数VNO/
VNIは次のようになる。
即ち、前記式において、 D(T)=D(TO)+ΔD(T) =0.5ΔD(T) とおくと、 となるから、ここで、 ΔD(T)=D(T)−0.5 R1N=R3N とおくと、 と表されることになり、この式から明らかなように、
温度Tが基準温度TOに等しいときには、D(t)=0.5
であるから、第2抵抗器R2Nの抵抗値如何に拘らずVNO/V
NIは1/2で一定となって、その第2抵抗器R2Nを構成する
可変抵抗器を如何なる値に調節しても温度補償回路部YN
の出力VNOは変化しないことが判る。従って、この場合
には、温度Tが基準温度TOとは異なる状態(例えば40
℃)において、温度補償回路部YNの出力VNOが前記基準
温度TOにおける場合と同じ値となるように、前記可変抵
抗器(第2抵抗器R2N)を調節する、といった極く簡単
な操作を行うだけで、個々の測定信号VNIの温度特性に
応じて温度補償回路部YNの温度係数を非常に容易に合わ
し込むことができる、という大きな利点がある。
なお、このような二次的な利点を求めない場合には、
前記第1抵抗器R1Nを省略しも差し支え無く、むしろ、
所要の抵抗値を定めるための設計計算をより一層簡単に
するために省略する方が望ましいと言える。
第4図(イ),(ロ)は、夫々、前記温度−パルス幅
変換回路部Xの変形例を示している。
先に説明した第2図における温度−パルス幅変換回路
部Xにおいては、測温回路部分1により温度に対応した
電圧VTを生成し、その電圧VTを電圧−パルス幅変換器2
へ供給して温度に対応したデューティ比D(T)を有す
るパルス幅信号VPを得る、という言わば開ループ構成の
ものを示したが、これらの変形例にかかるものは下記の
ような閉ループ構成とされている。
即ち、第4図(イ)に示した温度−パルス幅変換回路
部Xは、第1基準電圧V1を第1抵抗器Riと第2抵抗器R
iiとで分圧してオペアンプAの非反転入力端子に加え、
かつ、前記第1基準電圧V1を前記第1抵抗器Riに対して
並列に設けられた第3抵抗器Riiiを通してオペアンプA
の反転入力端子に加えると共に、そのオペアンプAの出
力をコンデンサーCを通して反転入力端子に加える積分
回路を構成し、その積分回路からの出力電圧Vに対応し
たデューティ比D(T)を有するパルス幅信号VPを生成
する電圧−パルス幅変換器2(その構成は前述したもの
と同様である)を設けると共に、その電圧−パルス幅変
換器2からフィードバック供給されるパルス幅信号VP
より切換作動するアナログスイッチ等のスイッチング素
子で構成される切換手段Sを設けて、前記第1基準電圧
V1を分圧用抵抗器R1,R2で分圧した電圧′と、第2基
準電圧V2(この例では接地電圧=0としている)とを、
第4抵抗器Rivを通して断続的に前記オペアンプAの反
転入力端子に加えるように構成し、そして、前記第1〜
第4抵抗器Ri〜Rivのうちのひとつ(この例では第4抵
抗器Riv)をサーミスターなどの感温素子RTで構成した
ものである。なお、前記切換手段Sは、この例では、電
圧−パルス幅変換器2からフィードバック供給されるパ
ルス幅信号VPがHighのときに前記第1基準電圧V1の分圧
電圧V1′を感温素子RTへ接続し、パルス幅信号VPがLow
のときに第2基準電圧V2(接地電圧=0)を感温素子RT
へ接続する切換特性を有するように設定されている。
上記のように構成された温度−パルス幅変換回路部X
の下記のように動作する。
いま、温度Tが高くなって感温素子RTの抵抗値が増加
すると、オペアンプAの反転入力端子へ流入する電流は
減少して、オペアンプAの出力電圧Vは正の方向に増加
するため、電圧−パルス幅変換器2から出力されてフィ
ードバック供給されるパルス幅信号VPのHigh期間幅t1
長くなって、切換手段Sから感温素子RTへ供給される平
均電圧は増加することになり(第1基準電圧V1の分圧電
圧V1′の供給期間が長くなる一方、第2基準電圧V2(接
地電圧=0)の供給期間が短くなるため)、従って、オ
ペアンプAの反転入力端子へ流入する電流は増加するこ
ととなって、その出力電圧Vは減少する方向に向かい、
やがて、オペアンプAの反転入力端子へ流入する電流が
0になり、オペアンプAからの出力電圧Vおよび電圧−
パルス幅変換器2から出力されるパルス幅信号VPが一定
の値となる安定状態に落ち着く。温度Tが低下して感温
素子RTの抵抗値が減少する場合も上記したとは逆の動作
を経てから安定状態に落ち着く。
そして、その安定状態においては、 が成立するから、 {ただし、K=V1′/V1(分圧比:一定)} となる。
この式において、Ri,Rii,Riiiの抵抗値および分圧
比K(=V1′/V1)は何れも一定であるから、電圧−パ
ルス幅変換器2から出力されるパルス幅信号VPのデュー
ティ比D(T)は、Rivつまり感温素子RTの抵抗値に比
例し、従って、温度Tに比例することが明らかである。
また、この式から判るように、上記構成による温度−
パルス幅変換回路部Xによれば、パルス幅信号VPのデュ
ーティ比D(T)は、第1基準電圧V1自体には(それ単
独では)影響を受けず、また、電圧−パルス幅変換器2
自体の特性による影響も受けないから、たとえ第1基準
電圧V1が変動しても、また、電圧−パルス幅変換器2と
して直線性や安定性に劣る安価なものを使用したとして
も、上記したようなフィードバック構成によるオペアン
プAの補償作用によって、十分に精度の良い温度−パル
ス幅変換機能を確保することができる。
第4図(ロ)は、上記第4図(イ)に示した温度−パ
ルス幅変換回路部Xにおける分圧用抵抗器R1,R2を省略
して、第1基準電圧V1自体を切換手段Sへ供給するよう
に構成すると共に、第3抵抗器Riiiを感温素子RTおよび
直線性改善用抵抗器Riii′で構成したものである。その
他の構成および作用は、上記第4図(イ)に示したもの
と基本的に同様であるから、同じ機能を有する部材に同
じ参照符号を付することによりそれについての説明は省
略する。
〔発明の効果〕 以上説明したように、本発明においては、複数の測定
信号に対してそれぞれ温度補償を行う場合であっても、
それぞれの測定信号に対して1個ずつ設けられる温度補
償回路部の全てにおいて、ただ1個の温度−パルス幅変
換回路部によって生成されたパルス幅信号を共用できる
ように構成されていると共に、各温度補償回路部は、分
圧手段を構成する抵抗器および切換手段を構成するスイ
ッチング素子の組合せからなると云った極めて簡素に構
成され、高価なオペアンプは全く使用されてない。
従って、この種の温度補償回路における部品点数が大
幅に低減され、構造の簡素化および小型化が促進される
と共に、製造コストが大幅に低減される。
そして、各測定信号の温度特性およびその極性に応じ
た温度補償回路部の設計を極めて簡単に行うことがで
き、しかも、各温度補償回路部には、周囲温度の影響に
よる温度ドリフトなどの誤差を生じやすいオペアンプを
用いないため、温度補償精度を、従来のこの種の温度補
償回路に比して格段に向上させることができたのであ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る温度補償回路の基本的な回路構成
図(クレーム対応図)を示している。 また、第2図ないし第4図は本発明に係る温度補償回路
の具体的な実施例を説明するためのものであって、第2
図は全体回路構成図、第3図は要部の特性(パルス信
号)の一設定例を示すグラフであり、そして、第4図
(イ),(ロ)は夫々要部の変形例を示す回路構成図で
ある。 また、第5図(イ),(ロ)は、本発明の技術的背景な
らびに従来技術の問題点を説明するためのものであっ
て、夫々、従来の温度補償回路の概略回路構成図を示し
ている。 RT……感温素子、T……温度、D(T)……デューティ
比、t0……パルス繰返し周期、t1……High期間幅、t2
…Low期間幅、VP……パルス幅信号、X……温度−パル
ス幅変換回路部、IN……入力端子、VNI……測定信号、V
NO……温度補償処理済みの(出力)測定信号、ON……出
力端子、YN……温度補償回路部、VNB……大きい方の分
圧信号、VNS……小さい方の分圧信号、CN……分圧手
段、DN……切換手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井ノ上 哲志 京都府京都市南区吉祥院宮ノ東町2番地 株式会社堀場製作所内 (56)参考文献 実開 昭62−53356(JP,U) 特公 昭53−4425(JP,B2)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】感温素子による検出温度に応じてデューテ
    ィ比が変化するパルス幅信号を発振するように構成され
    た1個の温度−パルス幅変換回路と、この温度−パルス
    幅変換回路部から供給されるパルス幅信号のデューティ
    比に基づいて、入力端子より入力された測定信号に対す
    る温度補償処理を施した測定信号を出力端子より出力す
    るように構成された少なくとも1個の温度補償回路部と
    を備えた温度補償回路において、前記温度補償回路部が
    前記入力端子より入力される測定信号を大小の信号に分
    圧して出力する複数の抵抗器からなる分圧手段と、この
    分圧手段から供給される大小の分圧信号を前記温度−パ
    ルス幅変換回路部から供給されるパルス幅信号のHigh/L
    owの変化に応じて交互に前記出力端子に出力させる切換
    え手段とからなり、前記入力端子より入力される測定信
    号に対する平均の分圧比を温度によって変えるようにし
    てあることを特徴とする温度補償回路。
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