JP2546644Y2 - 移動式壁面研掃設備のシール装置 - Google Patents

移動式壁面研掃設備のシール装置

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JP2546644Y2
JP2546644Y2 JP6149192U JP6149192U JP2546644Y2 JP 2546644 Y2 JP2546644 Y2 JP 2546644Y2 JP 6149192 U JP6149192 U JP 6149192U JP 6149192 U JP6149192 U JP 6149192U JP 2546644 Y2 JP2546644 Y2 JP 2546644Y2
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wall surface
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秀雄 竹内
邦光 渋谷
充司 今泉
常俊 鈴木
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Sintokogio Ltd
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Sintokogio Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、移動式壁面研掃設備の
シール装置に係り、より詳しくは、壁面に沿って移動可
能にされかつ壁面に向けて砥粒を投射する砥粒投射装置
と、この砥粒投射装置と壁面との間を気密に密閉するシ
ール装置と、前記砥粒投射装置と前記シール装置と前記
壁面とによって画成される空間内を吸引する吸引手段
と、前記砥粒投射装置から投射された砥粒を吸引回収す
る回収手段とを備えて、壁面に吸着されながら壁面に沿
って移動する移動式壁面研掃設備におけるそのシール装
置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、船舶の外側壁面、貯油タンクの外
壁面等を移動しながら研掃する移動式壁面研掃設備とし
て、壁面に沿って移動可能にされかつ壁面に向けて砥粒
を投射する砥粒投射装置と、この砥粒投射装置と壁面と
の間を気密に密閉するシール装置と、前記砥粒投射装置
と前記シール装置と前記壁面とによって画成される空間
内を吸引する吸引手段と、前記砥粒投射装置から投射さ
れた砥粒を吸引回収する回収手段とを備えて、壁面に吸
着されながら壁面に沿って移動するように構成されたも
のがある。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかし、このように構
成された従来の壁面研掃設備では、壁面研掃設備が壁面
上を移動する場合、壁面上に突起物があるときに、前記
シール装置は大きく湾曲して突起物を乗り越えなければ
ならず、その結果、シール装置の湾曲変形による移動抵
抗が非常に大きくなる問題があった。また、壁面上に凹
みがあると、シール装置がその凹み部等に追従すること
ができず、壁面とシール装置との間に隙間が生じ、その
結果、吸引手段によって吸引される空間内の真空度が低
下して設備が壁面上をずれ落ちたり、投射された砥粒が
その隙間から漏れるなどの問題があった。本考案は上記
の問題を解決するためになされたもので、壁面上の移動
抵抗が小さく、しかも、壁面上の凹みに適確に追従する
ことが可能なシール装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本考案のシール装置は、壁面に沿って移動可能にさ
れかつ壁面に向けて砥粒を投射する砥粒投射装置と、こ
の砥粒投射装置に装着され砥粒投射装置と壁面との間を
気密に密閉するシール本体を主体とするシール装置と、
前記砥粒投射装置と前記シール装置と前記壁面とによっ
て画成される空間内を吸引する吸引手段と、前記砥粒投
射装置から投射された砥粒を吸引回収する回収手段とを
備えて、壁面に吸着されながら壁面に沿って移動する移
動式壁面研掃設備におけるシール装置において、前記シ
ール本体が、全体的には環状を成しかつ横断面がC字状
を成し内側の自由端部が設備に気密に装着され、肉厚が
外側のほぼ側壁部において外側の自由端部に向かって次
第に可及的に薄くなるとともに外側の自由端部において
厚くなり、さらに、可撓性を有していることを特徴とす
る。
【0005】
【作用】このように構成された装置においては、壁面上
に突起物があると、シール本体は、外側の肉厚が薄いた
め、変形してその突起物に容易に追従する。また、壁面
上に凹みがあると、突起物がある場合と同様にしてシー
ル本体は、外側の肉厚が薄いため、変形してその凹み部
に容易に追従する。
【0006】
【実施例】本考案の一実施例を図面に基づき説明する。
移動式研掃設備は、正面図である図1および一部断面側
面図である図2に示すように、壁面に沿って移動可能に
されかつ壁面に向けて砥粒を投射する砥粒投射装置a
と、この砥粒投射装置aに装着され砥粒投射装置aと壁
面との間を気密に密閉するシール装置bと、前記砥粒投
射装置aと前記シール装置bと前記壁面とによって画成
される空間S内を吸引する吸引手段cと、この吸引手段
cに連通され前記砥粒投射装置aから投射された砥粒を
吸引回収する回収手段dとで構成されている。そして、
図1および図2に示すように、前記砥粒投射装置aにお
いては、壁面F上を自走する走行車1に、減速機付電動
機2で回転する2組の車輪3、3と、無端ローラチエン
4および鎖車5、5を介して前記車輪3、3と一緒に回
転される2組の車輪6、6とが設けられ、車輪3、6の
外周面にはゴムが貼着され、走行車1の中央付近に、左
斜め下方位置から壁面Fに向けて砥粒を遠心投射する砥
粒投射機構7が装着されており、この砥粒投射機構7
は、電動機8によって回転されるインペラ9と、インペ
ラ9を包囲するとともにインペラ9によって投射される
砥粒を壁面Fに向けるガイド付カバー10とで構成され
ており、カバー10の先端には、水平に細長く延びる投
射口11が構成されている。
【0007】また、前記シール装置bにおいては、図2
に示すように前記走行車1の裏面に、前記砥粒投射機構
7の投射口11、後述の回収筒12の開口部13、後述
の給気管18の開口部19および後述の吸引管20の開
口部20aの外側位置を含む空間Sを気密に包囲するシ
ール本体37が、前記壁面Fにほぼ気密に当接して装着
されており、シール本体37は、図2のBーB矢視図で
ある図3に示すように全体的には円形の環状体を成すと
ともに、図3のCーC断面図である図4に示すように横
断面がC字状を成して側部外面が前記壁面Fに接触し、
図2のD部拡大図である図5に示すように内側の自由端
部37aが取付けボルト38を介して砥粒投射装置aお
よび回収手段Cの下面に装着されており、図5に示すよ
うに肉厚が、外側のほぼ側壁部において外側の自由端部
37bに向かって次第に可及的に薄くなっているととも
に、外側の自由端部37bにおいて厚くなっており、さ
らに、ゴムで製作されて可撓性を有している。
【0008】また、前記吸引手段cにおいては、図2に
示すように、前記走行車1における前記回収筒12の上
方位置に、前記空間Sにこの空間Sの真空度を一定に維
持するための空気を供給する給気管18と、前記砥粒投
射機構7の投射口11の下方位置から吸引する吸引管2
0とが装着され、吸引管20の他端は、真空源としての
図示しない集塵機に接続されている。また、後述の金網
27の直上方位置には、フード30が配設され、フード
30には前記空間Sの真空度を一定に維持するための空
気を前記供給管18に供給するバキュームブレーカ31
が連通されており、バキュームブレーカ31は、フード
30に連通させる通気孔32を有しかつ前記供給管18
と連通する密閉箱状の本体33と、通気孔32を開閉す
る弁34と、弁34を通気孔32方向へ押圧する圧縮コ
イルバネ35と、圧縮コイルバネ35の反発力を調整す
る調整部材36とで構成されている。
【0009】また、前記回収手段dにおいては、前記走
行車1における前記砥粒投射機構7の上方位置に、砥粒
投射機構7によって投射されて壁面Fに衝突したのち跳
ね反って進行する砥粒がそのまま進行して侵入可能な回
収筒12が、砥粒投射機構7のカバー10と横向きV字
状を成すようにして装着され、回収筒12の一端には、
前記砥粒投射機構7の投射口11とほぼ同一長さ水平に
細長く延びる開口部13が構成され、回収筒12の他端
には、回収筒12を前記砥粒投射機構7の砥粒供給口7
aに連通させるとともに、回収筒12により回収した砥
粒を一時溜める容器14が連通され、容器14と砥粒供
給口7aとはダンパー機構15を介して連通・閉鎖可能
にされて接続され、ダンパー機構15は、容器14と砥
粒供給口7aとの接合部付近を連通・閉鎖させるダンパ
ー16と、ダンパー16を正逆回転させるシリンダ17
とで構成され、シリンダ17は前記カバー10の外面に
枢支されている(図1参照)。また、図2に示すよう
に、容器14の外側表面には、砥粒を一時溜めるホッパ
25が装着されており、ホッパ25の内部は、容器14
の壁部に穿設した砥粒が通過可能な直径5〜20mm程
度の大きさの貫通孔26を介して前記容器14の内部に
連通している。また、ホッパ25の上端部は、網目が砥
粒の通過不可能な大きさである金網27を張着した開口
27aを有する蓋28が設けられ、蓋28には前記セパ
レータ21の砥粒排出口21aが、輸送ホース29を介
して連通接続されている。またこの輸送ホース29に
は、図示しない圧縮空気発生源が接続されている。
【0010】次にこのように構成された設備の作動につ
いて説明する。あらかじめバキュームブレーカ31の圧
縮コイルばね35の反発力の大きさを調節し、これによ
り、走行車1、シール本体37および壁面Fによって画
成される空間S内を吸引管20により吸引減圧し、流量
を所要量に制御された空気を給気管18の開口部19、
壁面Fとシール本体37との僅かな隙間から空間S内に
吸い込んだときに、この吸引管20による空間S内の吸
引減圧によって走行車1が壁面Fに吸着されるととも
に、空間S内の真空度が所要の高さ(真空度200mm
Hg)に制御されて走行車1が壁面F上を自走できる力
で壁面F上に吸着されるようにする。また、ダンパー機
構15のシリンダ17を収縮作動してダンパー16を閉
じたのち、容器14とホッパ25とに所要量の砥粒を供
給しておく。
【0011】さらに、図示しない集塵機の駆動により、
吸引管20によって前記空間S内を吸引減圧して、バキ
ュームブレーカ31によって量流を所要量に制御された
空気を給気管18から空間S内に吸い込むと同時に、シ
ール本体37と壁面Fとの隙間から空間S内に吸い込
み、これにより、給気管18の開口部19から吸引管2
0の開口部20aに向かう気流を発生させる。また、シ
ール本体37と壁面Fとの隙間を空気を貫流させること
により、シール本体37と壁面Fとの間の摩擦抵抗を減
少させておいて、電動機2の駆動により車輪3、6を回
転させて走行車1を壁面F上を適宜走行させる。する
と、シール装置bのシール本体37は、図6および図7
にしめすように、壁面Fに突起部Mがある場合には、突
起部M上に乗り上げるように変形し、また、壁面F上に
凹み部Nがある場合には、凹み部N内に進入するように
変形し、この結果、シール本体37はこれら突起部Mお
よび凹み部Nに適確に対応する。
【0012】このような状態の下に、砥粒投射機構7の
電動機8を駆動してインペラ9を回転させたのち、ダン
パー機構15のシリンダ17を伸長作動してダンパー1
6を開き、容器14内の砥粒を砥粒供給口7aからイン
ペラ9に供給する。供給された砥粒は、インペラ9によ
って斜め下方から壁面Fに向けて投射され、壁面Fに衝
突したのち跳ね反って回収筒12内に侵入し、容器14
内に回収される。一方、壁面Fに衝突したのちそのまま
落下する砥粒や、砥粒の衝突によって壁面Fから剥離さ
れた剥離物は、浮遊し、その途中で、前記空間S内を給
気管18の開口部19から吸引管20の開口部20aに
流れる気流に乗って吸引管20に吸い込まれる。この結
果、剥離物が容器14内に侵入して溜ることはほとんど
ない。
【0013】こうして、吸引管20内に吸い込まれた剥
離物と砥粒とは、可撓性ホース22を介してセパレータ
(図示せず)に送り込まれ、ここでそれぞれに分離され
る。分離された砥粒は、輸送ホース29を介してホッパ
25内に空気輸送される。なお、この時に用いられた圧
縮空気は、金網27から排出され、その後、外気と一緒
にフード30内に、続いて給気管18から前記空間S内
に吸い込まれる。また、前記金網27からは圧縮空気と
一緒に微粉塵も排出されるが、排出された微粉塵は、フ
ード30内に吸引されて外部に出ることはない。一方、
剥離物および一部の砥粒はセパレータ(図示せず)から
排出されるが、微細な粉塵は集塵機に捕集される。以上
の作動を継続することにより、壁面Fを連続的に研掃す
ることができる。
【0014】
【考案の効果】以上の説明から明らかなように本考案
は、シール本体が、全体的には環状を成しかつ横断面が
C字状を成し内側の自由端部が設備に気密に装着され、
肉厚が外側のほぼ側壁部において外側の自由端部に向か
って次第に可及的に薄くなるとともに外側の自由端部に
おいて厚くなり、さらに、可撓性を有しているから、壁
面の突起物や凹み部に適確に対応することができ、従来
のこの種のシール装置のように、設備の移動抵抗が大き
くなったり、設備が壁面上をずり落ちたり、砥粒が漏れ
たりするなどの弊害は生じないなどの優れた実用的効果
を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案のー実施例を示す正面図である。
【図2】図1のAーA断面図である。
【図3】図2のBーB矢視図である。
【図4】図3のCーC断面図である。
【図5】図2のD部拡大詳細図である。
【図6】〜
【図8】本考案の作動を説明する説明図である。
【符号の説明】
37 シール本体 37a 内側の自由端部 37b 外側の自由端部

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 壁面に沿って移動可能にされかつ壁面に
    向けて砥粒を投射する砥粒投射装置と、この砥粒投射装
    置に装着され砥粒投射装置と壁面との間を気密に密閉す
    るシール本体を主体とするシール装置と、前記砥粒投射
    装置と前記シール装置と前記壁面とによって画成される
    空間内を吸引する吸引手段と、前記砥粒投射装置から投
    射された砥粒を吸引回収する回収手段とを備えて、壁面
    に吸着されながら壁面に沿って移動する移動式壁面研掃
    設備におけるシール装置において、 前記シール本体37が、全体的には環状を成しかつ横断
    面がC字状を成し内側の自由端部37aが設備に気密に
    装着され、肉厚が外側のほぼ側壁部37bにおいて外側
    の自由端部37bに向かって次第に可及的に薄くなると
    ともに外側の自由端部37bにおいて厚くなり、さら
    に、可撓性を有していることを特徴とする移動式壁面研
    掃設備のシール装置。
JP6149192U 1992-08-07 1992-08-07 移動式壁面研掃設備のシール装置 Expired - Lifetime JP2546644Y2 (ja)

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