JP2546292B2 - ハロゲン化硼素の製造方法 - Google Patents

ハロゲン化硼素の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はハロゲン化硼素の製造方法、特に安価な硼素
化合物をを用いて容易に高純度のハロゲン化硼素を得る
ことの出来る方法に係るものである。
[従来の技術] ハロゲン化硼素、特に三塩化硼素は近年各種の反応用
触媒、硼素化合物の合成原料の他、半導体用のドーパン
トやエッチャントとして用いられ、特にこれらに対して
は高純度品が要求される。
ハロゲン化硼素の一般的合成法としては、カーボンと
酸化硼素の焼結体を高温下にハロゲンガスと反応せしめ
る方法や、金属硼素を高温下にハロゲンガスと反応せし
める方法が知られている。
[発明の解決しようとする問題点] しかしながら、前者の方法においては、カーボンの存
在下で、例えば三塩化硼素を製造する場合には、有毒且
半導体用に不適とされるホスゲンが副成する。一般に、
カーボンとハロゲンガスの反応生成物とハロゲン化硼素
との分離が容易でなく、複雑で煩雑な分解操作を繰り返
さねばならず、それでも微量の残存が逃れない欠点を有
し、これに伴ない多大な労力とコストを要する等の欠点
を有している。
又、後者の方法は金属硼素が高価である為、ハロゲン
化硼素の製造コストが高い欠点を有している。
[問題点を解決する為の手段] 本発明者はこれら従来法が有する諸欠点を排除し、安
価な硼素源を用い、副生物が生じてもそれを容易に分離
出来、幅広い用途に用い得るハロゲン化硼素を得ること
を目的として種々研究、検討した結果、特定の硼素化合
物を不活性ガスの存在下または真空下に特定の金属と共
に加熱した後、ハロゲン化せしめることにより前記目的
を達成し得ることを見出した。
かくして本発明は、硼素酸化物、硼酸、硼酸塩から選
ばれた少なくとも一種からなる硼素源を、アルミニウ
ム、マグネシウム、ナトリウム、カリウムから選ばれた
少なくとも一種の金属と、不活性ガスの存在下または真
空下で加熱処理した後、ハロゲンガスと反応せしめハロ
ゲン化硼素と固体反応物とを生成せしめることを特徴と
するハロゲン化硼素の製造方法を提供するにある。
本発明に用いられる硼素酸化物としては、例えばB2O3
等が挙げられる。硼酸としては、H3BO3、HBO2等が挙げ
られる。硼酸塩としては、硼酸ナトリウム、硼酸カリウ
ム、硼酸アンモニウム等を挙げることができる。これら
硼素酸化物、硼酸、硼酸塩は適宜一種あるいは二種以上
を組み合わせて用いることができる。
本発明においてこれら硼素源は、不活性ガスの存在下
あるいは真空中にて、アルミニウム、マグネシウム、ナ
トリウム、カリウムから選ばれた金属と共に加熱処理せ
しめられる。かかる処理により、原料硼素源は還元を受
け、ハロゲンガスに対して活性な金属硼素や上記金属の
硼化物、例えばホウ化アルミニウム等になる。
不活性ガスを用いる場合には、例えばアルゴン、ヘリ
ウム、キセノン、ネオン、クリプトン等のように原料硼
素源、アルミニウム等の金属及び金属硼素に対して不活
性なガスが用いられる。
加熱処理の際に空気が存在すると、空気中の酸素が金
属と反応し、金属の還元剤としての機能を損なうととも
に、一旦還元されて生成した金属硼素も再び酸化され
て、収率の低下をきたすので不適当である。また、空気
中の窒素も、高温下では金属硼素と反応して窒化硼素を
生成するためやはり収率の低下をきたす。
硼素源及び金属の熱処理前の形態には特に制限はな
く、例えば粉末、粒状等の適宜な形態で用い得るが、両
者をほぼ同じ粒径とし、均一に混合せしめるのが好まし
い。金属の使用量は、原料硼素源を金属硼素に還元する
のに必要な化学当量の0.3〜5倍程度を採用するのが適
当である。
金属と硼素源の熱処理温度は使用する金属によって異
なるが、例えば金属としてアルミニウムを使用する場合
には800〜2000℃好ましくは1300〜1600℃で行なうのが
反応収率、装置材質、経済性の点で好ましい。金属とし
てマグネシウムを使用する場合には700〜1200℃好まし
くは800〜1000℃で行なうのが、同様の理由で好まし
い。
次に、前記熱処理により生成した金属硼素や金属の硼
化物に対し、ハロゲンガスが反応せしめられて、ハロゲ
ン化硼素と固体反応物が生成せしめられる。固体反応物
はおもに金属酸化物からなり一部硼素の酸化物や他の未
反応物が含まれる。ハロゲン化硼素は固体反応物から容
易に分離することができる。また金属にアルミニウムを
用いた場合に副生する可能性のあるハロゲン化アルミニ
ウム等の揮発成分も公知の方法で容易にハロゲン化硼素
から分離することができ、高純度のハロゲン化硼素が得
られる。
本発明に用いられるハロゲンガスとしては、一般的に
は何れをも用い得るが、特に塩素、臭素、沃素を用いる
場合には、有利にハロゲン化硼素を得ることが出来るの
で好ましい。
更に本発明において、ハロゲンガスを反応せしめて得
られた固体反応物が、これに硼素源と金属を添加し粒状
化せしめた後、再び加熱処理、ハロゲンガスとの反応に
繰り返し使用される場合は、反応物が溶融して反応容器
壁面に固着することなく、ハンドリングが容易になるの
で特に好ましい。
尚、固体反応物以外の固体、例えば酸化アルミニウ
ム、酸化マグネシウム、硼素源と金属に加えて処理を行
っても、反応物の固着を防ぐことはできるが、処理条件
によっては、2Al2O3・B2O3、9Al2O3・2B2O3、MgO・2B2O
3、2MgO・B2O3、3MgO・B2O3等の複塩を形成し、これら
複塩の形となった硼素は、反応性が低下するので、収率
低下の一因となり好ましくない。これに対し、固体反応
物を用いた場合、複塩を形成する可能性があるのは、添
加金属が新たに酸化して生成した酸化物だけであるので
複塩生成による収率低下を最小限にとどめることができ
る。また、ハロゲン化硼素を製造する過程で生成する物
質を用いているので経済性も高い。
固体反応物を使用する場合は、硼素源と金属が添加さ
れた時に、固体反応物の量が全固体量の30〜95重量%と
なるようにするのが好ましい。固体反応物が30重量%未
満の場合には、効果が十分発揮されず、粒状物どうしが
固着する虞れがあり、95重量%を超える場合は、処理量
が徒らに増加し、装置が大型化するだけでなく、熱処理
のために必要な熱量が増加するなど、経済的に好ましく
ない。固体反応物の更に好ましい使用量は50〜70重量%
である。
固体反応物は、適当な粒度に粉砕された後、硼素源及
び金属が添加され、ブリケッティング、コンパクティン
グ、銃剤成形等の方法で粒状あるいはペレット状に成形
されるのが好ましい。この成形物は、そのまま、熱処理
及びハロゲンガスによる反応に供される。成形物は、反
応後再び粉砕され繰り返し使用することができる。
[実施例] (実施例1) B2O335gと金属アルミニウム54gを十分混合した後、内
容積130ccのアルミナ製るつぼに入れ、内径90mm長さ100
0mmのアルミナ管を有する管状炉でアルゴンガスを100cc
/minで流しながら、1500℃で3時間加熱処理を行った。
その後、試料を室温まで冷却し、16メッシュ以下の粒度
に粉砕した。次に、この粉砕物30gを内径24mm長さ500mm
のアルミナ管に入れて、500℃に加熱しながらCl2ガスを
100cc/minで4.3時間流通させた。反応生成ガスを、室温
まで冷却してAlCl3を固体としてトラップした後、さら
にドライアイスで冷却しBCl3を捕集した。トラップした
AlCl3の重量は44.9g、BCl3の重量は32.4gであり、硼素
基準の収率は81.5%であった。分析の結果、得られたBC
l3は、純度99.97%であり、ホスゲンの含有量は検出限
界以下であった。
(実施例2) H3BO331g、金属アルミニウム27gおよび実施例1にお
けるハロゲン化反応終了後の固体反応物を粉砕した粉末
135gを十分に混合した後、銃剤成形機にて直径10mm厚さ
4〜6mmの円盤状ペレットに成形した。このペレット
を、実施例1と同様な方法で熱処理した後、室温まで冷
却した。次に、この熱処理したペレットの中から70gを
内径24mm長さ500mmのアルミナ管に入れて、800℃に加熱
しながらBr2ガスを100cc/minで1.8時間流通させた。反
応生成ガスを室温まで冷却してBBr3とAlBr3を捕集した
後、蒸留にてBBr3とAlBr3を分離した。得られたAlBr3
重量は43.4g、BBr3の重量は36.6gであり、硼素基準の収
率は80.3%であった。BBr3の純度は99.92%であった。
固体反応物を用いてペレットを成形することにより、
加熱処理およびハロゲン化反応において容器への試料の
付着が実質的に無くなり、試料の取り扱いが容易であっ
た。
(実施例3) NaB4O750gと金属マグネシウム29gを十分混合した後、
温度を800℃とした以外は実施例1と同様の方法で熱処
理を行った。その後、試料を室温まで冷却し、16メッシ
ュ以下の粒度に粉砕した。次に、この粉砕物40gを内径2
4mm長さ500mmのアルミナ管に入れて、1350℃に加熱しな
がら、I2ガスを100cc/minで1.1時間流通させた。反応生
成ガスを室温まで冷却して、生成物を固体として捕集し
た後、減圧蒸留にてBI3を分離した。得られたBI3は104.
0gで硼素基準の収率は52.8%であった。BI3の純度は99.
78%であった。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】硼素酸化物、硼酸、硼酸塩から選ばれた少
    なくとも一種からなる硼素源を、アルミニウム、マグネ
    シウム、ナトリウム、カリウムから選ばれた少なくとも
    一種の金属と、不活性ガスの存在下または真空下で加熱
    処理した後、ハロゲンガスと反応せしめハロゲン化硼素
    と固体反応物とを生成せしめることを特徴とするハロゲ
    ン化硼素の製造方法。
  2. 【請求項2】固体反応物は、硼素源と金属とが添加され
    粒状化された後、加熱処理、ハロゲンガスとの反応に循
    環使用される特許請求の範囲第1項記載のハロゲン化硼
    素の製造方法。
  3. 【請求項3】固体反応物の使用量が全固体重量の30〜95
    重量%である特許請求の範囲第2項記載のハロゲン化硼
    素の製造方法。
  4. 【請求項4】不活性ガスはアルゴン、ヘリウム、キセノ
    ン、ネオン、クリプトンから選ばれたガスである特許請
    求の範囲第1〜3項の何れか1項記載のハロゲン化硼素
    の製造方法。
  5. 【請求項5】ハロゲンガスは塩素または臭素または沃素
    である特許請求の範囲第1〜4項の何れか1項記載のハ
    ロゲン化硼素の製造方法。
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