JP2545665Y2 - 高周波加熱コイル体 - Google Patents

高周波加熱コイル体

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JP2545665Y2
JP2545665Y2 JP1992078071U JP7807192U JP2545665Y2 JP 2545665 Y2 JP2545665 Y2 JP 2545665Y2 JP 1992078071 U JP1992078071 U JP 1992078071U JP 7807192 U JP7807192 U JP 7807192U JP 2545665 Y2 JP2545665 Y2 JP 2545665Y2
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Japan
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heating coil
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ball
coil
frequency heating
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JP1992078071U
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JPH0636289U (ja
Inventor
英樹 橋口
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富士電子工業株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は高周波加熱コイル体(以
下高周波加熱コイル体を単に加熱コイル体ともいう)に
関し、特に、加熱コイル体が備えている高周波加熱コイ
ル(以下高周波加熱コイルを単に加熱コイルともいう)
とワークとの間隔を一定に保つために、加熱コイルの支
持部材に取り付けられてワークに接触しているスペーサ
の磨耗や劣化を少なくすることができる加熱コイル体に
関する。
【0002】
【従来の技術】以下、図面を参照して従来の技術を説明
する。図6および図7は、従来の加熱コイル体の一例を
説明するための図面であって、図6は正面説明図、図7
は図6のB−B線矢視断面説明図である。
【0003】図6および図7に示すように、ワークとし
てはクランクシャフトのジャーナル30を採り上げ、この
ジャーナル30の表面を焼入するときに使用される加熱コ
イル体200 を説明する。加熱コイル体200 は、半開放鞍
型の加熱コイル50と、加熱コイル50を図示しない部材を
介して支持している1対の平行で対向するように配設さ
れた真鍮製等の平板状のコイル側板21、22を備えてい
る。加熱コイル50は、直列に接続され、対向するように
ジャーナル30の周方向に配設された加熱コイル片50a お
よび50b を備えている。なお、51、51は加熱コイル50へ
の給電用のリードバーであって、上端は高周波電流供給
用の図示しないトランスに接続されている。
【0004】また、加熱コイル体200 は、コイル側板2
1、22の下部中央に対向するように配設された1対のス
ペーサ40、40を備えている。更に、コイル側板21、22の
下部の一方側および他方側には、スペーサ40、40と同様
に、対向するように配設された1対のスペーサ41、41お
よびスペーサ42、42を備えている。そして、各スペーサ
40、41、42は皿ビス49によってコイル側板21、22に固定
されている。なお、31はクランクシャフトの軸芯であっ
て、各ジャーナルの中心点を結ぶ直線である。
【0005】加熱コイル体200 によってジャーナル30を
加熱する場合には、スペーサ40、41、42がジャーナル30
に接触するように加熱コイル体200 をジャーナル30に載
置し、クランクシャフトを例えば矢印Pの方向に回転さ
せながら、所定時間、加熱コイル50に高周波電流を通電
してジャーナル30の表面を加熱する。この後、ジャーナ
ル30に焼入液を噴射して冷却すると、ジャーナル30の表
面に、図7に示すように、硬化層32が形成される。な
お、このようなスペーサ40、41、42は、ジャーナル30の
軸芯31の方向への移動を規制するように、スペーサ40、
41、42の先端の形状を、この先端が接触するジャーナル
30の部分の形状に対応させてある。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来の加熱コイル体200 には以下のような問題がある。
スペーサ40、41、42は、ステンレス鋼を母材とし、ジャ
ーナル30に接触する部分は超硬材料を使用しているが、
スペーサ40のみは、加熱コイル50に極めて近く、加熱コ
イル片50a および50b の間に位置するので、加熱コイル
50によって発生する誘導電流が大きく、加熱されて劣化
が激しい。
【0007】また、スペーサ40に、加熱コイル50、コイ
ル側板21、22、リードバー51および前記トランスの重量
等による荷重が加わった状態で、ジャーナル30が回転さ
れるので、スペーサ40には、皿ビス49を中心としてジャ
ーナル30の回転方向に回そうとする力が働く結果、スペ
ーサ40の先端のジャーナル30に接触している部分の磨耗
が多くなる。
【0008】本考案は上記事情に鑑みて創案されたもの
であって、磨耗と劣化が少ないスペーサを備えた加熱コ
イル体200 を提供する事を目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本考案の高周波加熱コイ
ル体は上記問題を解決するために次のような構成にし
た。
【0010】即ち、高周波加熱コイルと、この高周波加
熱コイルを支持している1対のコイル側板と、前記高周
波加熱コイルによって加熱されるワークと前記高周波加
熱コイルとの間隔を一定に保つために前記コイル側板に
取り付けられたスペーサとを備えた高周波加熱コイル体
であって、前記スペーサは、前記コイル側板に固定され
たスペーサボディと、セラミック製のボールと、前記ス
ペーサボディにワークに向かって穿設され、先端の開口
の径が前記ボールの径より小さく、後端の開口の径が前
記ボールの径以上である貫通孔と、この貫通孔に前記後
端の開口より挿入されて前記先端の開口に保持された前
記ボールを押さえるように、前記貫通孔に挿入されたボ
ール押さえとを備えた構成となっている。
【0011】
【実施例】以下、図面を参照して本考案の実施例を説明
する。図1〜図4は第1の実施例を説明するための図面
であって、図1は図2のA−A線矢視断面説明図、図2
は正面説明図、図3はスペーサの縦断正面図、図4はボ
ール押さえの縦断正面図である。なお、従来の技術で説
明したものと同等乃至類似のものには同一の符号を付し
ている。そして、ワークとしても従来の技術の説明にお
けると同様にクランクシャフトのジャーナルを採り上げ
た。
【0012】図1および図2に示すように、第1の実施
例の加熱コイル体100 は、従来の加熱コイル体200 に設
けられているのと同じ加熱コイル50、スペーサ41、42、
および1対のコイル側板21、22を備えている。そして、
従来の加熱コイル体200 における中央のスペーサ40に対
応するものとして、スペーサ10が設けられている。コイ
ル側板21に固定されたスペーサ10と、コイル側板22に固
定されたスペーサ10との間には、両スペーサ10に接触す
るように真鍮製或いは絶縁性の介在部材19が配設されて
いる。そして、1対の皿ビス49によって、両スペーサ10
および介在部材19は、コイル側板21、22に固定されてい
る。
【0013】以下、スペーサ10について詳細に説明す
る。スペーサ10は、図1に示すように、ステンレス鋼製
或いは超硬材料より構成され、コイル側板21、22に固定
されたスペーサボディ11と、スペーサボディ11の先端部
分に回転自在であるように、そしてジャーナル30に接触
するように収容されているセラミック製のボール12と、
スペーサボディ11と同じ材料で構成され、ボール12を押
さえるボール押さえ13とを備えている。
【0014】図3に縦断面を示すように、スペーサボデ
ィ11には、ジャーナル30に向かって斜め方向に穿設され
た貫通孔111 が設けられている。貫通孔111 の先端のほ
ぼ円形の開口112 の径は、ボール12の径より少し小さ
く、また、貫通孔111 の後端の開口113 は、貫通孔111
にボール12を挿入できる程度の形状、大きさに選定され
ている。貫通孔111 の内面には、ネジ114 が形成されて
いる。なお、115 は、スペーサボディ11をコイル側板2
1、22に固定する皿ネジ49が挿入されるネジ孔である。
【0015】ほぼ円柱状のボール押さえ13は、図4に縦
断面を示すように、先端面131 に、ボール12の形状に対
応するような球状の凹所132 が形成されており、後端面
133には、このボール押さえ13をスペーサボディ11の貫
通孔111 内に挿入進出させてゆくときに用いるドライバ
ー等が挿入される溝134 が形成されている。また、ボー
ル押さえ13の周面には、スペーサボディ11の貫通孔111
に形成されたネジ114に螺合するネジ135 が形成されて
いる。
【0016】スペーサ10をコイル側板21、22に取り付け
るには、まず、各スペーサボディ11の貫通孔111 にボー
ル12を挿入する。貫通孔111 の先端の開口112 の径は、
ボール12の径より少し小さくしてあるので、ボール12
は、開口112 から貫通孔111 外へ落下することはない。
この後、ボール押さえ13を貫通孔111 に挿入し、ボール
押さえ13のネジ135 と貫通孔111 のネジ114 とを螺合さ
せながら、ドライバー等によってボール押さえ13を回し
て進出させて軽くボール12を押さえた状態にする。次い
で、両スペーサ10間に介在部材19を挟持してから、両ス
ペーサ10をコイル側板21、22間に配設し、皿ネジ49によ
って両スペーサ10と介在部材19をコイル側板21、22に固
定する。
【0017】このようにしてコイル側板21、22に取り付
けられたスペーサ10は、加熱コイル体100 がジャーナル
30上に載置されたときに、ボール12の下端(図1上での
下端)は、スペーサボディ11の下端より僅かに突出して
ジャーナル30の円柱部34に接触しており、また、ボール
12の側端(図1上での側端)は、スペーサボディ11の側
面より僅かに突出して、ジャーナル30のR部35に引き続
いて軸芯31に直角な方向に形成されているフィレット部
36に接触する。
【0018】上記の加熱コイル体100 を用いてジャーナ
ル30を加熱するときには、スペーサ10自体がジャーナル
30の回転方向へ回されようとする力を受けることがな
く、クランクシャフトのジャーナル30の回転に応じてボ
ール12が回転するので、ボール12の磨耗が少ない。ま
た、ボール12はセラミック製であるから、磁気的な誘導
の影響を受けないので誘導加熱による劣化がない上に、
皿ネジ49を取り外してスペーサ10をコイル側板21、22か
ら分離して後、ボール押さえ13を取り外してボール12の
交換を容易に行うことができる。
【0019】次に、第2の実施例を、第1の実施例の図
1に対応する図5を参照して説明する。第2の実施例で
は、第1の実施例と異なっている点のみを以下に説明す
る。図5に示すように、第2の実施例の加熱コイル体10
1 では、スペーサボディ11の貫通孔111 の内面にはネジ
が形成されていない。また、ボール押さえ13a の周面に
もネジが設けられていない上に後端面133aは、スペーサ
ボディ11の内側面と同一面になるように形成されてい
る。そして、ボール押さえ13a は、ろう付けによってス
ペーサボディ11に固着されている。この加熱コイル体10
1 では、ボール12を交換するには、ろう付けを除去して
ボール押さえ13a を取り外して行うので、第1の実施例
に比べてやや手間がかかるが、その他は、第1の実施例
の加熱コイル体100 と同じ利点を備えている。
【0020】
【考案の効果】以上、本考案に係る高周波加熱コイル体
による場合、ワークを加熱中に、ワークに対応してスペ
ーサのボールが回転するので、ワークに接触している部
分であるボールの摩耗が少ない。特に、ボールがセラミ
ック製であるので、磁気的な誘導によって加熱されるこ
とがないので劣化も少ない。
【0021】また、ボール押さえを取り外すことことに
よって摩耗したボールを容易に交換することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2のA−A線矢視断面説明図である。
【図2】本考案の第1の実施例の正面説明図である。
【図3】スペーサの縦断正面図である。
【図4】ボール押さえの縦断正面図である。
【図5】本考案の第2の実施例の図1に対応する説明図
である。
【図6】従来の加熱コイル体の一例の正面説明図であ
る。
【図7】図6のB−B線矢視断面説明図である。
【符号の説明】
10 スペーサ 11 スペーサボディ 12 ボール 21、22 コイル側板 30 ジャーナル 50 加熱コイル 100 、101 加熱コイル体 111 貫通孔 112 先端の開口 113 後端の開口

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高周波加熱コイルと、この高周波加熱コ
    イルを支持している1対のコイル側板と、前記高周波加
    熱コイルによって加熱されるワークと前記高周波加熱コ
    イルとの間隔を一定に保つために前記コイル側板に取り
    付けられたスペーサとを備えた高周波加熱コイル体にお
    いて、 前記スペーサは、前記コイル側板に固定されたスペーサ
    ボディと、セラミック製のボールと、前記スペーサボデ
    ィにワークに向かって穿設され、先端の開口の径が前記
    ボールの径より小さく、後端の開口の径が前記ボールの
    径以上である貫通孔と、この貫通孔に前記後端の開口よ
    り挿入されて前記先端の開口に保持された前記ボールを
    押さえるように、前記貫通孔に挿入されたボール押さえ
    とを備えたことを特徴とする高周波加熱コイル体。
JP1992078071U 1992-10-14 1992-10-14 高周波加熱コイル体 Expired - Lifetime JP2545665Y2 (ja)

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JPH0636289U JPH0636289U (ja) 1994-05-13
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JPS5636917Y2 (ja) * 1978-12-29 1981-08-31

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JPH0636289U (ja) 1994-05-13

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