JP2544107B2 - 水溶性潤滑油剤 - Google Patents
水溶性潤滑油剤Info
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- JP2544107B2 JP2544107B2 JP61032557A JP3255786A JP2544107B2 JP 2544107 B2 JP2544107 B2 JP 2544107B2 JP 61032557 A JP61032557 A JP 61032557A JP 3255786 A JP3255786 A JP 3255786A JP 2544107 B2 JP2544107 B2 JP 2544107B2
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- inorganic compound
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Description
【発明の詳細な説明】 本発明は、低分子量の多価アルコール類−リン酸系の
水溶液潤滑油剤に関する。
水溶液潤滑油剤に関する。
近年、油性潤滑油剤の一大欠点である引火性の問題を
解決するため、水溶性潤滑油剤への転換が行われてい
る。しかし、従来の水溶性潤滑油剤は、潤滑油剤の基本
である潤滑性及び防錆性が十分満足とはいえず、水溶性
潤滑油剤の迅速な開発が切望されている。
解決するため、水溶性潤滑油剤への転換が行われてい
る。しかし、従来の水溶性潤滑油剤は、潤滑油剤の基本
である潤滑性及び防錆性が十分満足とはいえず、水溶性
潤滑油剤の迅速な開発が切望されている。
この様な状況のもと、本研究者はまず水溶性潤滑油剤
として、種々の化合物、例えばリン酸塩、ホウ酸塩、珪
酸塩等の適用を検討したが、それらを単独で用いたので
は十分満足すべき潤滑性を得るには至らなかった。更に
検討を重ねたところ、リン酸塩を適当なPH領域において
低分子量の多価アルコール類と併用すれば、優れた潤滑
性及び防錆性が得られることを知見した。
として、種々の化合物、例えばリン酸塩、ホウ酸塩、珪
酸塩等の適用を検討したが、それらを単独で用いたので
は十分満足すべき潤滑性を得るには至らなかった。更に
検討を重ねたところ、リン酸塩を適当なPH領域において
低分子量の多価アルコール類と併用すれば、優れた潤滑
性及び防錆性が得られることを知見した。
本発明はこの知見に基づくものであり、リン酸系無機
化合物と低分子量の多価アルコール類とを必須成分とし
て含有し、使用時のPHが7〜12の範囲となるように調整
した水溶性潤滑油剤を要旨とする。
化合物と低分子量の多価アルコール類とを必須成分とし
て含有し、使用時のPHが7〜12の範囲となるように調整
した水溶性潤滑油剤を要旨とする。
以下、本発明を詳細に説明するに、本発明においてリ
ン酸系無機化合物としては、メタリン酸、ピロリン酸、
オルトリン酸、三リン酸、四リン酸或いは亜リン酸等の
塩類である。好ましくは、オルトリン酸塩であり、例え
ばオルトリン酸のアルカリ金属塩、アンモニウム塩、等
が挙げられる。具体的には、リン酸ソーダ、リン酸二ソ
ーダ、リン酸三ソーダ、リン酸カリウム、リン酸二カリ
ウム、リン酸三カリウム、リン酸アンモニウム、等があ
る。
ン酸系無機化合物としては、メタリン酸、ピロリン酸、
オルトリン酸、三リン酸、四リン酸或いは亜リン酸等の
塩類である。好ましくは、オルトリン酸塩であり、例え
ばオルトリン酸のアルカリ金属塩、アンモニウム塩、等
が挙げられる。具体的には、リン酸ソーダ、リン酸二ソ
ーダ、リン酸三ソーダ、リン酸カリウム、リン酸二カリ
ウム、リン酸三カリウム、リン酸アンモニウム、等があ
る。
次に低分子量の多価アルコール類としては、エチレン
グリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−ブチレ
ングルコール、2,3−ブチレングリコール、ヘキシレン
グリコール、ペンタジオール−2,4、ヘキサンジオール
2,5、ヘプタンジオール−2,4、ジエチレングリコール、
トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ト
リプロピレングリコール等のグリコール類、グリセリ
ン、ソルビトール等が挙げられる。その中で特にエチレ
ングリコール、グリセリンが好まれる。
グリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−ブチレ
ングルコール、2,3−ブチレングリコール、ヘキシレン
グリコール、ペンタジオール−2,4、ヘキサンジオール
2,5、ヘプタンジオール−2,4、ジエチレングリコール、
トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ト
リプロピレングリコール等のグリコール類、グリセリ
ン、ソルビトール等が挙げられる。その中で特にエチレ
ングリコール、グリセリンが好まれる。
リン酸系無機化合物と低分子量の多価アルコール類と
の混合比は、使用する潤滑剤の種類、対象とする金属及
び非金属(ガラス、プラスチック等)の種類によって異
なるため必ずしも限定的でない。一般的には、使用時に
おける潤滑剤に対し、リン酸系無機化合物がP2O5換算で
0.005〜10重量%、好ましくは、0.1〜5重量%含有され
るよう調整する。
の混合比は、使用する潤滑剤の種類、対象とする金属及
び非金属(ガラス、プラスチック等)の種類によって異
なるため必ずしも限定的でない。一般的には、使用時に
おける潤滑剤に対し、リン酸系無機化合物がP2O5換算で
0.005〜10重量%、好ましくは、0.1〜5重量%含有され
るよう調整する。
本発明の潤滑剤は、使用時のPHがPH7〜12に調整され
ているものである。PHがあまり低いと防錆性が低下す
る。PHが12より高いと皮膚刺激性となり、非鉄金属に好
ましくない影響が出始める。PHの調整は使用するリン酸
系無機化合物の種類及び配合比を変えることによって容
易に行うことが出来る。その結果潤滑性と防錆性の良好
な水溶性潤滑剤が得られる。
ているものである。PHがあまり低いと防錆性が低下す
る。PHが12より高いと皮膚刺激性となり、非鉄金属に好
ましくない影響が出始める。PHの調整は使用するリン酸
系無機化合物の種類及び配合比を変えることによって容
易に行うことが出来る。その結果潤滑性と防錆性の良好
な水溶性潤滑剤が得られる。
本発明の潤滑油剤は、潤滑性及び防錆性とともに更に
冷却性、消泡性等、水溶性潤滑油剤にとって重要な諸性
質も有するものである。また水に希釈しても使用出来
る。もちろん、防腐剤等の添加剤を加えてもよく、また
極圧剤、油性向上剤等を併用して金属、プラスチック、
セラミック、ガラス等の水溶性切削、研削油剤、水溶性
塑性加工油剤としても使用出来る。その場合の極圧剤と
しては、塩化脂肪酸及び硫化脂肪酸の塩類等が用いられ
る。油性向上剤としては高級脂肪酸の塩類等が用いられ
る。この種のものはJISW2種ソリューブル型水溶性切削
油剤と称されている。
冷却性、消泡性等、水溶性潤滑油剤にとって重要な諸性
質も有するものである。また水に希釈しても使用出来
る。もちろん、防腐剤等の添加剤を加えてもよく、また
極圧剤、油性向上剤等を併用して金属、プラスチック、
セラミック、ガラス等の水溶性切削、研削油剤、水溶性
塑性加工油剤としても使用出来る。その場合の極圧剤と
しては、塩化脂肪酸及び硫化脂肪酸の塩類等が用いられ
る。油性向上剤としては高級脂肪酸の塩類等が用いられ
る。この種のものはJISW2種ソリューブル型水溶性切削
油剤と称されている。
上記本発明潤滑剤に添加される極圧剤、防腐剤、油性
向上剤その他各種添加剤は、水溶性切削油剤において従
来公知の成分を使用することが出来る。いずれの処方に
おいても、本発明に係る低分子量の多価アルコール類−
リン系潤滑油剤は優れた効果を示す。
向上剤その他各種添加剤は、水溶性切削油剤において従
来公知の成分を使用することが出来る。いずれの処方に
おいても、本発明に係る低分子量の多価アルコール類−
リン系潤滑油剤は優れた効果を示す。
次に実施例を上げて本発明を更に具体的に説明する。
1) 試験方法 a.摩擦係数の測定: 装置として、曽田式振子試験機を使用し、振子の減衰
振動を利用して潤滑剤の摩擦係数を常法により測定し
た。試験液としては、第一表に示す各成分を混合し均一
になるまで撹拌し調整した。
振動を利用して潤滑剤の摩擦係数を常法により測定し
た。試験液としては、第一表に示す各成分を混合し均一
になるまで撹拌し調整した。
b.防錆性の判定: 各10cmのシャーレ上に5gのねずみ鋳鉄(FC20)切り屑
を均一ならべ浸漬するよう各試験液を注ぐ。10分間放置
後試験液をすて、蓋をし室温に24時間放置したのち、錆
の発生状態を観察した。以上の結果を第一表に示す。
を均一ならべ浸漬するよう各試験液を注ぐ。10分間放置
後試験液をすて、蓋をし室温に24時間放置したのち、錆
の発生状態を観察した。以上の結果を第一表に示す。
Claims (2)
- 【請求項1】リン酸系無機化合物と低分子量の多価アル
コール類を必須成分として含有し、使用時のPHが7〜12
の範囲となるように調整した水溶性潤滑油剤。 - 【請求項2】PHの調整をリン酸系無機化合物の種類と配
合比を変えることによって行う第一項記載の水溶性潤滑
油剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61032557A JP2544107B2 (ja) | 1986-02-17 | 1986-02-17 | 水溶性潤滑油剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61032557A JP2544107B2 (ja) | 1986-02-17 | 1986-02-17 | 水溶性潤滑油剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62190297A JPS62190297A (ja) | 1987-08-20 |
JP2544107B2 true JP2544107B2 (ja) | 1996-10-16 |
Family
ID=12362210
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61032557A Expired - Lifetime JP2544107B2 (ja) | 1986-02-17 | 1986-02-17 | 水溶性潤滑油剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2544107B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002060777A (ja) * | 2000-08-22 | 2002-02-26 | Ishii Hyoki Corp | ワイヤーソー用水性スラリー |
JP2006527301A (ja) * | 2003-01-31 | 2006-11-30 | エンバイロフューエルズ エル.ピー. | 転化表面生成のための方法及び組成物 |
DE102007041372A1 (de) * | 2007-08-30 | 2009-03-05 | Technische Universität Braunschweig Carolo-Wilhelmina | Kühlschmierstoff |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5220967A (en) * | 1975-08-12 | 1977-02-17 | Nippon Shii Bii Kemikaru Kk | Composite lubrication coating for steel or alloy steel |
JPS5431683A (en) * | 1977-08-15 | 1979-03-08 | Neos Kk | Cutting oil |
JPS5439389A (en) * | 1977-09-02 | 1979-03-26 | Toyo Kogyo Co | Engine entifreeze |
-
1986
- 1986-02-17 JP JP61032557A patent/JP2544107B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62190297A (ja) | 1987-08-20 |
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