JP2543057B2 - バイオセンサの製造方法およびバイオセンサ用電極板の製造方法 - Google Patents

バイオセンサの製造方法およびバイオセンサ用電極板の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明になるバイオセンサは生体試料中の特定成分を
高精度で迅速かつ容易に定量でき医療分野や食品工学な
どに幅広く応用できる。
従来の技術 近年、酵素の有する特異的触媒作用を利用した種々の
バイオセンサが開発され、特に臨床検査分野への応用が
試みられている。検査項目及び検体数が増加している現
在、迅速に精度よく測定できるバイオセンサが望まれて
いる。
グルコースセンサに例をとると、糖尿病の増加が激し
い今日、血液中の血糖値を測定し管理するには、以前の
ように血液を遠心分離し血漿にして測定するのでは非常
に時間がかかるため、全血で測定できるセンサが要求さ
れている。簡易型としては、尿検査の時に使用されてい
る検査紙と同様に、スティック状の支持体に糖(グルコ
ース)にのみ反応する酵素および酵素反応時又は酵素反
応の生成物により変化する色素を含有する担体を設置し
たものがある。この担体に血液を添加し、一定時間後の
色素の変化を目視又は光学的に測定する方式であるが、
血液中の着色物による妨害が大きく精度は低い。
そこで、第5図のような多層式の分析担体が提案され
ている(実開昭54−178495号公報)。これは透明な支持
体9の上に試薬層10、展開層11、防水層12、過層13が
順に積層した構造となっている。血液サンプルを上部か
ら滴下すると、まず過層13により血液中の赤血球,血
小板などの固形成分が除去され、防水層12にある小孔14
から展開層11へ均一に浸透し、試薬層10において反応が
進行する。反応終了後、透明な支持体9を通して矢印の
方向から光をあて、分光分析により基質濃度を測定する
方式である。従来の簡易なスティック状の担体にくら
べ、複雑な構造であるが、血球除去などにより精度は向
上した。しかし、血液の浸透および反応に時間がかかる
ため、サンプルの乾燥を防ぐ防水層12が必要となった
り、反応を速めるために高温でインキュベートする必要
があり、装置および担体が複雑化するという問題があ
る。
一方、血液などの生体試料中の特性成分について、試
料液の希釈や撹拌などの操作を行うことなく高精度に定
量する方式としては、第6図に示す様なバイオセンサが
提案されている(例えば、特開昭59−166852号公報)。
このバイオセンサは、絶縁基板15にリード18,19をそれ
ぞれ有する白金などからなる測定極16および対極17を埋
設し、これらの電極系の露出部分を酸化還元酵素および
電子受容体を担持した多孔体20で覆ったものである。試
料液を多孔体上へ滴下すると、試料液に多孔体中の酸化
還元酵素と電子受容体が溶解し、試料液中の基質との間
で酵素反応が進行し、電子受容体が還元される。酵素反
応終了後、この還元された電子受容体を電気化学的に酸
化し、このとき得られる酸化電流値から試料液中の基質
濃度を求める。
発明が解決しようとする問題点 従来の構成では、多孔体は測定毎に取り替えることに
より簡単に測定することができるが、電極系については
洗浄等の操作が必要となる。特に血液などを測定した後
は、電極表面に付着した蛋白質等が水洗だけでは完全に
除去できないため応答の劣化をまねき測定の精度に影響
を与えた。また、電極面積の揃った電極板を予め簡易に
準備することが困難であった。
問題点を解決するための手段 本発明は、上記問題点を解決するため、絶縁性の基板
上に少なくとも測定極と対極からなる電極系を設け、酵
素および電子受容体を担持した多孔体と一体化した。さ
らに、電極系については、あらかじめ少なくとも前記電
子受容体を含む検査液で測定時と同様に測定を行ない応
答のそろったもののみ使用するものである。
作用 電極系および酵素と電子受容体を含む多孔体が一体化
されているため、測定毎に電極も含めて取り替えるので
測定操作は試料の滴下のみという極めて簡易となった。
応答には測定極の面積が左右するが、あらかじめ電子受
容体を含む検査液で応答のそろった電極を選別している
ため、精度の良い応答が得られた。
実施例 (実意例1) バイオセンサの一例として、グルコースセンサについ
て説明する。第1図は、グルコースセンサの一実施例に
ついて示したもので、構成部分の分解図である。ポリエ
チレンテレフタレートからなる絶縁性の基板1に、スク
リーン印刷により樹脂バインダーを含む導電性カーボン
ペーストを平行な帯状に印刷し、加熱乾燥することによ
り、対極2,測定極3,参照極4からなる電極系を形成す
る。次に、電極系を部分的に覆い、各々の電極の電気化
学的に作用する部分となる2′,3′,4′(各1mm2)を残
す様に、ポリエステル主体の絶縁性ペーストを前記と同
様に印刷し、加熱処理して絶縁層5を形成する。次に、
露出した2′,3′,4′の各部分を研摩後、空気中で100
℃にて4時間熱処理を施した。
検査液としてフェリシアン化カリウムとフェロシアン
化カリウムをpH5.6のリン酸緩衝液に溶かして0.1Mの等
モル溶液を作成し、電極上2′,3′,4′上に30μl添加
した。参照極4′を基準にして700mVのパルス電圧を印
加すると、フェロシアン化カリウムが測定極3′上で酸
化され酸化電流が流れる。この酸化電流は、フェロシア
ン化カリウムの濃度が一定の場合は、測定極3′の面積
に影響されるため、スクリーン印刷で複数の電極系を作
成した時の各々の測定極の面積をチェックすることがで
きる。測定極は、1mm2と非常に小さいため、目視又は顕
微鏡を用いても面積の差は判断しにくい。しかも、電極
の表面は平滑ではなく、印刷の条件(温度,湿度,樹脂
バインダーとの混合状態)により表面状態がかわるた
め、測定前に検査する必要がある。上記の方法を用いれ
ば簡単に表面状態を検査でき水洗して乾燥した後、応答
のそろった電極のみを測定に使えるので測定精度が向上
した。センサを構成した後で、事前の電極検体で得られ
た電流値をもとにセンサを選別することもできる。ま
た、上記検査において電極のリード部分の断線不良など
も同時に調べることができる。
選別した電極上に穴を開けたポリエステル等の合成樹
脂製の保持枠6を絶縁層5に接着し、前記電極系2′,
3′,4′を覆う様に酵素および電子受容体を担持した多
孔体7を穴の中に保持する。さらにこの多孔体7の外径
より小さい径の開孔部を有する樹脂製カバー8を接着
し、全体を一体化する。この一体化されたバイオセンサ
について、測定極3に沿った断面図を第2図に示す。上
記で用いた多孔体は、ナイロン不織布を基材とし、酸化
還元酵素としてのグルコースオキシダーゼ200mgと、電
子受容体としてのフェリシアン化カリウム400mgを、濃
度0.25wt%の界面活性剤(ポリエチレングリコールアル
キルフェニルエーテル)を含むpH5.6のリン酸緩衝液1ml
に溶解した液を前記基材に含浸後、濃度0.25wt%の界面
活性剤を含むエタノール中に浸漬して結晶化し、次に減
圧乾燥して作製したものである。
上記の様に構成したグルコースセンサの多孔体へ試料
液としてグルコース標準液を滴下し、滴下2分後に参照
極を基準にして700mVのパルス電圧を印加することによ
り、測定極をアノード方向へ分極した。
この場合、添加されたグルコースは多孔体7に担持さ
れたグルコースオキシダーゼの作用でフェリシアン化カ
リウムと反応してフェロシアン化カリウムを生成する。
そこで、上記のアノード方向へのパルス電圧の印加によ
り、生成したフェロシアン化カリウム濃度に比例した酸
化電流が得られ、この電流値は基質であるグルコーソ濃
度に対応する。
第3図は、上記構成のセンサの応答特性の一例とし
て、電圧印加10秒後の電流値と、グルコース濃度との関
係を示すものであり、極めて良好な直線性を示した。
(実施例2) 実施例1に用いた検査液にグルコースオキシダーゼを
10mg/cc加え、実施例1と同様に各電極の応答電流を調
べ電極の選別を行なった。この電極上に実施例1と同様
にしてグルコースセンサを構成した。上記構成による10
個のグルコースセンサに約90mg/dlのグルコースを含む
血清サンプルを各々滴下し、2分後に700mVのパルス電
圧を印加し実施例1と同様に測定したところ第4図中A
に示す様に良好な再現性を示した。一方、グルコースオ
キシダーゼを含まない検査液で選別した電極で構成した
グルコースセンサに血清サンプルを滴下し前記と同様に
測定した場合は、第4図中Bに示すように、Aに比較し
て応答電流の変動が大であった。この差は、血清サンプ
ル中の蛋白質等の吸着物質が電極へ吸着するためと考え
られる。そこで、あらかじめグルコースオキシダーゼを
含んだ検査液で電極の応答を調べれば、グルコースオキ
シダーゼが電極表面に吸着され、血清サンプル中の蛋白
質が吸着するのを防ぐことができる。
グルコースオキシダーゼのかわりにアルブミンを10mg
/cc加えて選別した電極についても良好な再現性を示し
た。
検査液に含ませる蛋白質としては、上記実施例に示し
たグルコースオキシダーゼやアルブミンに限定されるこ
とはない。
前記実施例においては、電極系としてS電極方式の場
合について述べたが、対極と測定極からなる2電極方式
でも測定は可能である。
多孔体に担持させたり検査液に含まれる電子受容体と
しては、前記実施例で用いたフェニシアン化カリウムが
安定に反応するので適しているが、P−ベンゾキノンを
使えば、反応速度が早いので高速化に適している。又、
2・6−ジクロロフェノールインドフェノール,メチレ
ンブルー,フェナジンメトサルフェート,β−ナフトキ
ノン4−スルホン酸カリウムなども使用できる。
なお、上記実施例におけるセンサはグルコースに限ら
ず、アルコールセンサやコレステロールセンサなど、酸
化還元酵素の関与する系に用いることができる。酸化還
元酵素としてはグルコースオキシダーゼを用いたが、他
の酵素、たとえばアルコールオキシダーゼ,キサンチン
オキシダーゼ,コレステロールオキシダーゼ等も用いる
ことができる。
発明の効果 被検液測定に必要な電子受容体を含んだ検査液を電極
板上に付着させて電気的特性を測定し、それによって選
別した電極板上に酸化還元酵素と前記電子受容体を保持
した担持板を設置し一体化することにより、安定でかつ
品質の揃ったバイオセンサを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の製造法になるグルコースセ
ンサの模式図、第2図は第1図の縦断面図、第3図と第
4図は同グルコースセンサの応答特性図、第5図と第6
図は従来例のバイオセンサの断面図である。 1……基板、2……対極、3……測定極、4……参照
極、5……絶縁層、6……保持枠、7……多孔体、8…
…樹脂製カバー。
フロントページの続き (72)発明者 飯島 孝志 門真市大字門真1006番地 松下電器産業 株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−166852(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁性基板上に少なくとも測定極と対極を
    形成して電極板とし、前記電極板上に被検液測定に必要
    な電子受容体を含む検査用液を付着させ、前記測定極と
    対極間の電気的特性を測定して前記電極板を選別し、選
    別した電極板上に接して、酸化還元酵素と前記電子受容
    体を保持する担体を載置して一体化したことを特徴とす
    るバイオセンサの製造方法。
  2. 【請求項2】検査液は電子受容体の酸化型および還元型
    を水溶液に溶かしたものであることを特徴とする特許請
    求の範囲第1項記載のバイオセンサの製造方法。
  3. 【請求項3】検査液は電子受容体にタンパク質を加えた
    ものであることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載
    のバイオセンサの製造方法。
  4. 【請求項4】絶縁性の基板上に少なくとも測定極と対極
    を形成して電極板とし、前記電極板上に電子受容体を含
    む溶液を付着させ、前記測定極と対極間の電気的特性を
    測定して前記電極板を選別することを特徴とするバイオ
    センサ用電極板の製造方法。
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