JP2543036Y2 - 移動式木炭窯 - Google Patents

移動式木炭窯

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JP2543036Y2
JP2543036Y2 JP1992029916U JP2991692U JP2543036Y2 JP 2543036 Y2 JP2543036 Y2 JP 2543036Y2 JP 1992029916 U JP1992029916 U JP 1992029916U JP 2991692 U JP2991692 U JP 2991692U JP 2543036 Y2 JP2543036 Y2 JP 2543036Y2
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E50/00Technologies for the production of fuel of non-fossil origin
    • Y02E50/30Fuel from waste, e.g. synthetic alcohol or diesel

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  • Solid Fuels And Fuel-Associated Substances (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は移動式木炭窯に関する。
【0002】
【従来の技術】木材を燃料として有効に利用する方法と
して製炭は古くからなされてきた。製炭する場合は炭窯
を築いて行う方法がふつうである。この炭窯の構造には
地方によってあるいは製造者によって種々の種類がある
が、基本的な構造は大体同じである。すなわち、炭窯は
奥側が広がり焚き口側が狭くなった卵形の平面形状をな
すとともに、天井部は焚き口側が前下がりとなったアー
チ形状となる。そして、窯の奥の下側に排煙口が設けら
れ煙道が上向きに抜けるように構成される。
【0003】製炭ではたくさんの炭材を用いるから炭窯
を築く場合は炭材を容易に利用できる場所が好適であ
る。炭材は運搬等に手間がかかることと、木炭にした場
合は炭材の10分の1程度となることから、より炭材を手
に入れやすい場所で製炭する方が効率的である。従来、
製炭が山地で多く行われてきたのはこの理由による。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】ところで、木炭は備蓄
燃料として好適に利用できて木材の有効利用を図ること
ができるとともに、飲料水等のろ過材としても有効に利
用することができるといった燃料以外の有効な用途を有
するものであり、その用途についても一定の使用量が見
込めるものである。しかしながら、従来の製炭方法は山
地などに炭窯を築くという方法によっているから、炭窯
を築くために熟練した技術が必要でありだれでも簡単に
製炭することはできない。実際に炭窯を築く場合には窯
を築くに好適な場所であるとか、築窯のための材料を選
んだりする必要があるからである。
【0005】また、近年は産業廃棄物処理が環境保持の
点から重要な問題となっているが、このような廃材のな
かには木造建築を解体した材料も大量に含まれている。
これらの廃材はふつう廃棄処分として捨てられたり焼却
処分にされる。しかしながら、廃材を単なる焼却等の処
分としてしまったり放置したりすることは環境に悪影響
を与える点で問題である。木炭は燃料としてみた場合、
単に木材を燃焼させるのとくらべてゆっくりと燃焼する
から有用であり、環境に与える影響の面からも好適に利
用することが可能である。そこで、本考案は上記問題点
に鑑みてなされたものであり、その目的とするところ
は、建築物の解体材などの材料を有効に利用することが
でき、炭窯を築くといった作業をすることなく簡単に製
炭することを可能とする移動式木炭窯を提供しようとす
るものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本考案は上記目的を達成
するため次の構成を備える。すなわち、建築物の廃材、
解体材を炭材として使用する移動式木炭窯であって、鉄
板等の金属板を使用して一重の縦置き形の円筒体状とし
て、径寸法と高さ寸法をほぼ1:1の比率に形成され、
前面の下部に焚き口が設けられ、該焚き口に対向する後
面の下部に煙突穴が設けられた窯本体と、該窯本体の上
部開口部に脱着自在に取り付け可能に、鉄板等の金属板
を使用して該窯本体の上部開口部の開口寸法および形状
に合わせて形成された天井蓋と、前記煙突穴に脱着自在
に装着される煙突とを有する組立て方式によることを特
徴とする。
【0007】
【作用】本考案に係る移動式木炭窯は木炭を作成する平
坦な設置場所を確保した後、設置場所に窯本体を置き、
窯本体に煙突を取り付けて据え付けが完了する。天井蓋
を外して窯本体の上側から窯本体に炭材を収容し、炭材
の収容が終わったら天井蓋をかぶせて窯を密閉する。焚
き口から点火すると、窯本体内が所要温度に上昇し、所
要時間経過することによって製炭される。製炭後、天井
蓋をあけて炭を取り出す。
【0008】
【実施例】以下、本考案の好適な実施例を添付図面に基
づいて詳細に説明する。図1は本考案に係る移動式木炭
窯の使用状態を示す説明図、図2は移動式木炭窯の一実
施例を示す説明図である。本考案に係る移動式木炭窯は
任意位置に据えつけて製炭することを目的としている。
このため、据え付け位置で簡単に組み立て可能にするた
め、鉄板あるいはステンレス等の金属材料を用いて組み
立て式に窯を形成したことを特徴とする。
【0009】実施例の移動式木炭窯は図1に示すよう
に、大径の筒状に形成した窯本体10と、窯本体10の
天井部にのせて窯本体10の上面を覆うための天井蓋1
2と、窯本体10の後壁面に取り付ける煙突14とを主
要構成としている。前記窯本体10は内部に炭材を収容
する部分であって一定の内容積を確保する部分である。
窯本体10の前面の下部には焚き口16を設ける。焚き
口16は窯本体10内に点火するためのものである。ま
た、窯本体10の後壁面の最下部に煙突穴18を設け、
前記煙突14をこの煙突穴18に連結して組み立て可能
とする。
【0010】図2は実施例の窯本体10、天井蓋12、
煙突14等の構成について示している。実施例ではこれ
ら各部はいずれも鉄板製である。図2(a) は窯本体10
を正面から見た様子を示す。実施例の窯本体10の内径
寸法は下縁位置で110cm 上縁位置で120cm であり、側面
の高さは100cm である。焚き口16は窯本体10の下縁
から高さ50cm、幅30cmの長方形状に開口する。
【0011】天井蓋12は天板部12aとフランジ部1
2bからなる。天板部12aは外径125cm の円板状に形
成され、フランジ部12bはこの天板部12aの下面に
突縁状に周設する。フランジ部12bの外径は115cm で
ある。フランジ部12bは天井蓋12を窯本体10の上
面にかぶせた際に位置ずれしないように取り付けるため
のものである。
【0012】煙突穴18は実施例では12.5cm径に設定し
ている。図2(b) は煙突14を取り付けた状態を側面方
向から見た様子、図2(c) は背面方向から見た様子を示
す。煙突14は外径12cm、高さ150cm とした。窯本体1
0の煙突穴18の縁部分には短L字形に曲がった煙突1
4の取り付け部の外周をガイドして支持するためのガイ
ド部を設ける。また、煙突14は窯本体10の外側面に
取り付けた取り付け金具20によって支持される。
【0013】上記実施例の移動式木炭窯を使用して製炭
する場合は次のようにして行う。木炭窯は窯本体10、
天井蓋12、煙突14にそれぞれ分離できるから運搬に
あたっては各部を分離した状態で運搬し、据え付け位置
がきまったところで、まず、窯本体10を据え付ける。
窯本体10は下面が開放しているから、そのまま地面に
置けばよい。窯本体10を据え付けた後、窯本体10に
煙突14を取り付ける。煙突14はL字形に曲がった取
り付け部を煙突穴18に差し入れ、取り付け金具20で
窯本体10に固定する。
【0014】炭材は天井蓋12を開けた状態で窯本体1
0内に詰める。図1に示すように炭材は窯本体10にた
てかけるようにして立てて入れる。炭材としては木造建
築物の解体材など適宜材料を用いることができる。炭材
を適当量詰めたところで天井蓋12をかぶせて窯本体1
0を密閉する。この状態で焚き口16から点火する。解
体材その他の燃焼物を適宜用いて燃焼させる。口焚きに
よって窯本体10の上部に火炎あるいは熱ガスが上昇
。窯本体10の内部温度が約300 ℃に達するとそのま
まの状態で発熱反応が持続して炭材の炭化が自然に進行
する状態となる。
【0015】炭化の進行状況は排煙の色によって知るこ
とができる。排煙の色は水蒸気の多い白色から炭酸ガス
および一酸化炭素の多い青色となり、さらに炭化水素、
水素ガスを多く含む無色となる。こうして炭化が終了す
る。炭化がほぼ終了する頃になったところで徐々に焚き
口16からの通風を盛んにして窯内温度を高め、黒炭の
場合は700 〜800 ℃程度にした後、焚き口を密閉して消
火する(精錬)。温度が下がったところで窯本体10内
から木炭を取り出す。焚き口16から取り出してもよい
し、天井蓋12をあけて取り出してもよい。本実施例の
場合は天井蓋12が取り外し自在となっているから、炭
材を詰める等の作業が容易にできるという利点がある。
【0016】上記のように、本実施例の移動式木炭窯を
用いて製炭する場合は、きわめて簡単な操作によって木
炭を得ることができ、実際の製炭の方法についても数日
教習を受けるだけで容易に会得することができる。ま
た、上記のように炭窯を適当な場所に移動して製炭する
ことができるから、適宜設置場所を選んで製炭すること
ができ、従来のような据え付け型の炭窯と異なりきわめ
て扱いが容易であるとともに、炭材のある場所に合わせ
て製炭することが可能になるという利点がある。
【0017】なお、上記実施例は炭窯の一例を示すもの
で、その寸法およびデザイン等、また使用する材質等は
適宜設定することができることはもちろんである。たと
えば、上記実施例では窯本体を円筒状としたが、窯本体
を箱形に形成することも可能である。また、上記実施例
では窯本体10をじかに地面等に据え付けて用いたが、
窯本体10の底部に窯本体10をのせる円板状の薄皿形
状の底部材を用いてもよい。これによって製炭の際に生
じるタール分等の液体生成物等を底部材で受けて有効成
分を得ることができたり、作業場所を汚染したりしない
ようにすることができる。上記構成の炭窯はその構造も
簡易であり、炭窯の製作が容易にできるという利点もあ
る。
【0018】
【考案の効果】本考案に係る移動式木炭窯は、窯本体と
天井蓋、煙突といった分解可能な各部から成っており、
その構成がきわめて簡素であることから、窯の製作が簡
単で製造コストを下げることができるとともに、軽量化
を図ることができて、運搬および組み立てが容易にな
り、適宜場所に容易に設置することができる。また、本
移動式木炭窯による場合は特別の熟練技術を要さずに製
炭することができ、誰でも容易に製炭することができ
る。また、建築物の廃材や解体材を炭材として用いるこ
とで燃焼温度を低くでき、これによって製炭が容易にな
るとともに、簡易な窯構造とすることができる。また、
窯本体の径寸法と高さ寸法をほぼ1:1の比率に形成す
ることにより、窯の熱効率を向上させることができ、良
質の木炭をつくることができる等の著効を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】移動式木炭窯の使用例を示す説明図である。
【図2】移動式木炭窯の各部の構成を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
10 窯本体 12 天井蓋 12a 天板部 12b フランジ部 14 煙突 16 焚き口 18 煙突穴 20 取り付け金具

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建築物の廃材、解体材を炭材として使用
    する移動式木炭窯であって、 鉄板等の金属板を使用して一重の縦置き形の円筒体状と
    して、径寸法と高さ寸法をほぼ1:1の比率に形成さ
    れ、前面の下部に焚き口が設けられ、該焚き口に対向す
    る後面の下部に煙突穴が設けられた窯本体と、 該窯本体の上部開口部に脱着自在に取り付け可能に、鉄
    板等の金属板を使用して該窯本体の上部開口部の開口寸
    法および形状に合わせて形成された天井蓋と、 前記煙突穴に脱着自在に装着される煙突とを有する組立
    て方式による移動式木炭窯。
JP1992029916U 1992-04-08 1992-04-08 移動式木炭窯 Expired - Lifetime JP2543036Y2 (ja)

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JPH0194441U (ja) * 1987-12-11 1989-06-21
JPH01213392A (ja) * 1988-02-19 1989-08-28 Norin Suisansyo Ringyo Shikenjo 可搬性炭化炉

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