JP2541892B2 - 植物栽培法及びその装置 - Google Patents

植物栽培法及びその装置

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JP2541892B2
JP2541892B2 JP4228043A JP22804392A JP2541892B2 JP 2541892 B2 JP2541892 B2 JP 2541892B2 JP 4228043 A JP4228043 A JP 4228043A JP 22804392 A JP22804392 A JP 22804392A JP 2541892 B2 JP2541892 B2 JP 2541892B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は一定の栽培床を設け、
この栽培床に植物を植え付けて植物を栽培する方法及び
その装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来育苗から栽培までを作業性よく、経
済的に行うことができる噴霧式水耕栽培が開発されてい
る。これらの噴霧式水耕栽培では、斜めのパネルに多数
の孔を設けてこれらの孔に根を通して植物を支持し、パ
ネルの裏面に突出した多数の根に直接養液を噴霧し、こ
れにより植物はこの噴霧された養液を根から吸収するよ
うになっている。そしてパネルの裏面に当たった水滴は
パネルを伝わって下方のタンクに落して回収し、このタ
ンクから再び噴霧する構成を採っている。またこれらの
植物の周囲に二酸化炭素を放出して光合成に必要な二酸
化炭素を供給している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこの方式
の場合、根に直接溶液を噴霧しているため、根に対する
衝撃が大きく、また大量の溶液が根に付着し、根から酸
素が吸えなくなる。さらに大量の養液を循環させなけれ
ばならない。また植物の周囲に二酸化炭素を放出するに
は、換気等により外部に排出したりするため大量の二酸
化炭素を必要とし、効率が悪い。
【0004】この発明は、このような噴霧式水耕栽培の
欠点に鑑みてなされたもので、少ない量の養液を効率良
く植物の根から吸収させ、かつ植物の葉の裏側からも養
分や二酸化炭素を吸収させ易い、植物の発育を促進させ
る栽培方法及びその装置を提供することを目的としたも
のである。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこでこの発明は、従来
の土による栽培を固相栽培法、水耕栽培を液相栽培法と
すると、気相栽培法に属するものである。即ち、請求項
1項の発明は、植物の根の大部分を中に保持して当該植
物を支持する、通気性を有する栽培床を栽培チャンバー
内に設け、養液をエアロゾル発生装置で粒径40μ以下
のエアロゾルとし、このエアロゾルを上記栽培床の下面
に設けたエアロゾルチャンバーを通して粒径を均一にさ
せながら拡散させて上記栽培床にエアーとともに送り込
み、上記エアロゾルチャンバー内に設けた遠赤外線ヒー
ターにより上記栽培床を温め、またこの遠赤外線ヒータ
ーにより上記エアロゾルチャンバー内を通るエアロゾル
を温め、これらの温められたエアロゾルの一部を栽培床
及び上記植物の根に付着させ、より微細化したエアロゾ
ルは一部が植物の葉の裏側に当たるよう栽培床を通して
栽培チャンバーの上部に発散させ、これを吸引して上記
エアロゾル発生装置に戻してエアロゾルの一部を循環さ
せる、植物栽培法とした。
【0006】上記栽培床は植物の根がはびこり、植物を
支持することが出きるものであり、かつ微細なエアロゾ
ルが通る通気性の良いものであり、具体的にはロックウ
ール、水ごけ、やしがら等の繊維物質、砂やれき、プラ
スチック粒子等の粒状物、おがくず、ウレタン、スチロ
ール等の連続気泡のプラスチック発泡材等がある。また
上記養液とは、植物の栄養分となるチッ素、リン酸、カ
リの三大栄養素の他にミネラル、二酸化炭素、植物ホル
モン等があり、さらに効率の良いものに炭酸アンモニウ
ム等が挙げられる。またエアロゾル発生装置には高圧エ
アーによるもの、超音波発生装置を用いるもの、回転遠
心力を用いたものなどがある。
【0007】請求項2項の発明は植物の根の大部分を中
に保持して当該植物を支持する、通気性を有する栽培床
を設け、この栽培床内に植物の栄養分を分散させ、水分
等をエアロゾル発生装置で粒径40μ以下のエアロゾル
とし、このエアロゾルを拡散させて上記栽培床の下方か
ら栽培床にエアーとともに送り込み、上記エアロゾルチ
ャンバー内に設けた遠赤外線ヒーターにより上記栽培床
を温め、またこの遠赤外線ヒーターにより上記エアロゾ
ルチャンバー内を通るエアロゾルを温め、これらの温め
られたエアロゾルの一部を栽培床及び上記植物の根に付
着させ、栽培床内に付着したエアロゾルは栄養分を溶か
し、より微細化したエアロゾルは一部が植物の葉の裏側
に当たるよう栽培床を通して栽培床の上方に発散させる
植物栽培法とした。
【0008】請求項3項の発明は上記請求項1項、2項
のいずれかの栽培法において、エアロゾル発生装置で発
生させるエアロゾルに二酸化炭素を含有させるものであ
る。このエアロゾルに炭酸ガスを含有させるには、養液
に炭酸ガスを溶かすか、溶液をエアロゾル化する高圧エ
アー中に二酸化炭素を混ぜる方法がある。
【0009】請求項4項の発明は密閉中空状栽培チャン
バーを設け、この栽培チャンバー内の中程に、当該栽培
チャンバーを横切り、網状で通気性の大きい水平支持枠
を設け、この水平支持枠上に植物の根の大部分を中に保
持して当該植物を支持した、通気性を有する一定厚さの
栽培床を設け、別設のエアロゾル発生装置で粒径40μ
以下にエアロゾル化した養液を導入し、これらのエアロ
ゾルを上記栽培床下面にエアーとともに送り込むエアロ
ゾルチャンバーを当該栽培床の下方に設け、このエアロ
ゾルチャンバーに上記エアーを送る送風機を設け、また
このエアロゾルチャンバー内に上記栽培床を温める遠赤
外線ヒーターを設け、上記栽培床は上記微細な当該エア
ロゾルが通過できる通気孔を多数有し、上記密閉中空状
栽培チャンバー内の上記栽培床より上部には光源を設
け、上記エアロゾル発生装置に二酸化炭素タンクを接続
し、上記栽培床を通過した上記微細なエアロゾルを回収
して再び上記栽培床下面に送りこむフィードバック通路
を当該密閉中空状栽培チャンバー内の上記栽培床によっ
て区切られた上部から上記送風機の吸込口まで設けた植
物栽培装置とした。
【0010】
【作用】上記請求項1項の栽培法においては、植物の根
は栽培床内に拡がり、植物は当該栽培床に支持されてい
る。通常エアロゾルの粒径が小さければ小さいほど物質
に付着しにくいものであるが、請求項1項の発明におい
ては粒径40μ以下のエアロゾルはエアロゾルチャンバ
ー内を通過することによりこのエアロゾルチャンバー内
に設けた遠赤外線ヒーターにより温められ、当該エアロ
ゾルの水分が蒸発し、エアロゾルチャンバー内は水分が
過飽和状態と成りエアロゾルの粒子が例え小さくとも、
植物に付着し易い状態と成る。またエアロゾルチャンバ
ー内においてエアロゾルが気化する際に周囲の熱を奪
う。このエアロゾルチヤンバー内の冷却現象はすぐ近く
にある植物の根部にとって大敵であるが、上記遠赤外線
ヒーターにより栽培床が温められるので根も温められ、
影響は無い。さらにこの遠赤外線ヒーターの放射により
植物の根の内部まで温められるので成育を促す。
【0011】またエアロゾルはエアロゾルチャンバー内
を通過するに当たりその粒径もほぼ均一になり、また拡
散して、エアーとともに移送するとこれらのエアロゾル
の一部は栽培床に付着し、一部は直接根に付着する。従
って当該植物はこの根から微量の養液を吸収する。また
エアロゾルチャンバー内に浮遊しているエアロゾルが粒
径40μ以下と非常に小さいため、エアーに乗って微細
な隙間でもさらに長い距離であっても移送させやすい。
それ故エアロゾルは栽培床の通気孔を通って栽培床の上
面に達し、栽培チャンバーの上方に発散するが、その際
栽培床に植えた植物の葉の裏側、即ち下面にエアロゾル
が当たる。また栽培チャンバーの上部に発散したエアロ
ゾルは吸引されてエアロゾル発生装置の養液に戻され、
再びこれをエアロゾル化する。従って植物の根や葉で吸
収されたもの以外のエアロゾルは循環することとなる。
【0012】一般に植物の気孔は乾いた空気だと閉じて
しまうが、湿気の多い空気だと開きやすく、従ってこの
発明の栽培法では葉の気孔に湿気の多い、しかも粒径が
40μ以下の微細なエアロゾルが当たるため気孔が開
き、この気孔で呼吸しながら養液や二酸化炭素が吸収さ
れ易い。
【0013】この発明においてエアロゾルの粒径をこの
ように限定しているのは、エアロゾルの粒径を40μ以
下にすると当該エアロゾルの夫々の粒子が電気的に単極
帯電するからである。即ちエアロゾルの夫々の粒子が単
極帯電することにより、同極同士では互いに反発して、
移送、拡散がし易くなる。その結果粒径が微細なことと
も相俟って、エアロゾルの粒子が長時間にわたって空中
に浮遊していることができるものであり、移送距離が2
0m〜50mのように長い大型装置であっても使用が可
能である。
【0014】またこのようにエアロゾルの粒径が40μ
以下と微細であり、同極同士のエアロゾルの粒子は互い
に反発し、植物の根に対しても過剰に付着するというこ
とがないが、植物の毛根先は通常マイナスに帯電してお
り、植物の養分となるミネラル分(金属系イオン;C
a、Mg、Fe、Na、K、P、Zn、Cu等)のイオ
ンを有する塩類(硫酸塩、硝酸塩、塩化物、有機酸塩
等)はプラスに帯電するので、この発明のエアロゾルは
植物の毛根先付近ではこの毛根先のマイナス電荷に吸引
されて、電気的に中和され、植物にとっての養分の必要
量は確保される。
【0015】また上記請求項2項の栽培法においては、
水分等から成るエアロゾルをエアーとともに栽培床に送
り込むと、エアロゾルの粒径が40μ以下と微細であっ
ても遠赤外線ヒーターにより温めているのでエアロゾル
チャンバー内は水分が過飽和状態となり栽培床内でエア
ロゾルは附着し易い。またこの様に栽培床の内部に容易
に付着するが粒径が微細であるので過剰付着するという
ことがない。その結果栽培床内の栄養分がエアロゾルの
水分によって僅かづつ溶け、これを植物が根から吸収す
ることができる。
【0016】さらに上記請求項3項の栽培法において
は、上記請求項1項、2項及び3項の作用に加えて、エ
アロゾルに二酸化炭素を含有させているため、栽培床を
通ったエアロゾルが植物の呼吸部である葉の裏側に当た
って、気孔から養液とともに二酸化炭素を吸収する。し
かも当該二酸化炭素は水に対して溶解性が良く、空気中
の1400倍の濃度にすることができるが、この発明で
はエアロゾルに吸収、溶解させているため、多量の二酸
化炭素を含有させることができ、従ってこの栽培法にお
ける植物は葉の気孔から効率良く二酸化炭素を吸収する
ことができる。それ故光合成を活発にすることができ
る。
【0017】また上記請求項4項の栽培装置において
は、上記請求項1項と同様に作用するが、エアロゾル発
生装置で発生した粒径40μ以下のエアロゾルをエアロ
ゾルチャンバーに導入し、ここでこのエアロゾルを上記
エアロゾルチャンバー内に設けた遠赤外線ヒーターによ
り温められながらエアーとともに栽培床内に送り込む。
これによりエアロゾルの一部は栽培床に付着し、一部は
直接根に付着する。従って当該植物はこの根から微量の
溶液を吸収する。またフィードバック通路により栽培床
を通過し、密閉中空状栽培チャンバー内上部の空気中に
浮遊するエアロゾルを集めてエアロゾルチャンバーにエ
アーを送り込む送風機に送り、再度栽培床に送り込む。
またエアロゾルを発生させる装置に二酸化炭素のタンク
を接続させているため、当該エアーに二酸化炭素を含め
ることができるので栽培床を通ったエアロゾルが植物の
呼吸部である葉の裏側に当たって、気孔から養液ととも
に二酸化炭素も充分吸収できる。また密閉中空状栽培チ
ャンバー内には上部には光源を設けているため、この栽
培法における植物は、葉の気孔から効率良く二酸化炭素
を吸収することができるので光合成を活発にすることが
できる。
【0018】
【実施例】以下この発明の実施例を図について説明す
る。
【0019】図1及び図2はこの発明の方法に使用する
栽培装置の第1実施例を示し、上端面が開口した箱型本
体10の上端開口部には、適宜の支持枠で支えられたフ
ィルムから成る略箱型の外側カバー11が設けられ、こ
の外側カバー11によって箱型本体10の上部開口部を
被っている。またこの箱型本体10の内部中央上部に
は、この箱型本体10より一方の巾が巾狭の、上端面が
開口した箱型枠体12が設けられており、この箱型枠体
12の上端開口部に、上記外側カバー11の内側に、当
該外側カバー11に沿って立ち上げたフィルムから成る
内側カバー13が設けられている。この内側カバー13
の上端には開口部14が設けられている。
【0020】この箱型枠体12内には、この箱型枠体1
2を横切り、網等から成る通気性の大きい水平支持枠1
5が設けられ、この水平支持枠15の上に、多孔質なウ
レタン発泡シートから成る一定厚さの栽培床16を載置
している。この栽培床16には多数の植物17が植えら
れ、その根の一部は栽培床16を通って下方に突出して
いる。この植物17の根が突出した栽培床16の下方の
箱型枠体12にはエアロゾルチャンバー18が設けられ
ている。また上記箱型枠体12の上部の内側カバー13
で囲まれた箇所に栽培チャンバー19が設けられてい
る。
【0021】エアロゾルチャンバー18の両端にはエア
ロゾル引込口20、20が設けられている。またこのエ
アロゾルチャンバー18内の水平支持枠15下面には数
個の風向調整板21が間隔をあけて設けられている。ま
た上記外側カバー11と内側カバー13との間及び箱型
本体10と箱型枠体12との間には上記開口部14に通
じるフィードバック通路22が設けられ、箱型枠体12
下方の箱型本体10下部に設けられたフィードバックチ
ャンバー23に通じている。このフィードバックチャン
バー23の中央部下端にはドレイン排出口24が設けら
れている。また上記エアロゾルチャンバー18の側面に
は上記フィードバック通路22に通じる適宜数のフィー
ドバック弁25が設けられている。さらに内側カバー1
3の内周を反射シートととし、これらの上方隅には適宜
の光源80を設け、また外側カバー11の側面には開閉
自在なエアー抜き弁81を設け、内部のエアー量を調整
できるようになっている。また上記エアロゾルチャンバ
ー18の下部には、栽培床16の下面が約20°C前後
となるような遠赤外線ヒーター82を設けている。
【0022】図3はこの発明に使用するエアロゾル発生
装置26を示し、中空の箱型本体27の上端板28に下
向きのノズル29を設け、この下方の箱型本体27の下
部に、当該箱型本体27の中空部30を横切る凹湾曲状
のエアロゾル分離板31を設け、下端を当該エアロゾル
分離板31の一側に近づけ箱型本体27の中空部30を
二分する隔壁板32を箱型本体27の上端板28から垂
下し、上記エアロゾル分離板31には多数の小孔33を
設け、このエアロゾル分離板31の下方の箱型本体27
下部に、植物の栄養分となる養液を入れた溶液タンク3
4を設け、上記ノズル29と隔壁板32によって分離さ
れた中空部30の箱型本体27の上端板28に、エアロ
ゾル排出口35を設けている。
【0023】上記ノズル29の上方の突出上端板36に
エアー噴出口37を設け、当該エアー噴出口37にはヒ
ーター38及びブロアー39を設けている。また上記ノ
ズル29には電磁バルブ40を介して高圧エアーを供給
するエアーパイプ41を接続し、また上記溶液タンク3
4からポンプ42、バルブ43及び流量計44を介して
溶液パイプ45がノズル29に接続されている。
【0024】この第1実施例の装置を用いて、植物を栽
培するにはまず上記エアロゾル発生装置26で粒径40
μ以下のエアロゾルを発生させる。これにはこの実施例
の場合、ノズル29は溶液パイプ45から養液が供給さ
れ、またエアーパイプ41から高圧エアーが供給され
る。そしてノズル29から当該溶液から成るエアロゾル
46が噴出する。このノズル29により噴出したエアロ
ゾル46は、エアー噴出口37から噴出するエアーとと
もに、隔壁板32によって分離された中空部30の一側
を落下し、凹湾曲状のエアロゾル分離板31に当たる。
そこで大径の粒子は当該エアロゾル分離板31に当たっ
て水滴となり、エアロゾル分離板31の多数の小孔33
から、下方の溶液タンク34に落下する。一方小径の粒
子は当該エアロゾル分離板31に当たるが、小径のため
エアロゾル46を維持し、上記エアーによって隔壁板3
2によって分離された中空部30の他側の上方に押し上
げられ、エアロゾル排出口35に達する。ここでノズル
29及びエアーパイプ41の吹き出す圧力を調節するこ
とにより、粒径40μ以下のエアロゾルがエアロゾル排
出口35から出てくる。
【0025】そしてこのエアロゾル排出口35から適宜
のパイプを通してエアーとともに上記栽培装置の引込口
20、20にエアロゾル46を移送し、エアロゾルチャ
ンバー18内に送り込む。このエアロゾルチャンバー1
8内に送りこまれたエアロゾル46は遠赤外線ヒーター
82に温められ、エアロゾル内の水分が蒸発し当該エア
ロゾルチャンバー18内は水分が過飽和状態に成る。
【0026】またこのエアロゾルチャンバー18内に送
りこまれたエアロゾル46は、風向調整板21によって
移送方向を調整する。そこでエアロゾル46は植物17
の突出した根に付着したり、栽培床16の下面にぶつか
り、一部は通気性のある栽培床16内を通り、当該栽培
床16内の根に付着する。その際上述の如くエアロゾル
チャンバー18内は水分が過飽和状態となっているた
め、エアロゾルの粒子は小さくても根に附着し易い。し
かも各粒子は養分の濃度が高い。また微細なエアロゾル
46は栽培床16の通気孔を通って栽培チャンバー19
に達する。その際栽培床16に植えた植物17の葉の裏
側、即ち下面にエアロゾル46が当たる。そして湿気の
多い当該エアロゾル46のエアーをともなう吹き付けに
よって葉の気孔が開き、呼吸しながらエアロゾル46の
養液が吸収される。
【0027】一方栽培チャンバー19に達したエアロゾ
ル46は開口部14を通ってフィードバック通路22を
通り、フィードバックチャンバー23に達し、ドレイン
排出口24からエアーとともに排出される。そしてエア
ロゾル46または水滴となったものは上記のエアロゾル
発生装置26に戻るように成っている。
【0028】さらにこの実施例の場合において、植物の
光合成をさせるため上記エアロゾルの溶液に二酸化炭素
を溶かして含有させることができ、その際上記光源80
を植物17に照射させて行う。またエアロゾルチャンバ
ー18内においてエアロゾル46が気化する際に周囲の
熱を奪い、このエアロゾルチャンバー18内の局部的な
冷却現象によりすぐ近くにある植物の根部も影響を受け
ようとするが、上記遠赤外線ヒーター82により栽培床
16の下面を温められているので影響は無い。さらにこ
の遠赤外線ヒーターの放射により植物の根の内部まで温
められるので成育を促す。
【0029】次ぎに図4及び図5はこの発明に使用する
栽培装置の第2実施例を示し、上端面が開口した箱型本
体51の上端開口部には、適宜の支持枠で支えられた略
箱型の外側カバー52が設けられ、この外側カバー52
によって箱型本体51の上部開口部を被っている。また
この箱型本体51の内部中央上部には、この箱型本体5
1より一方の巾が巾狭の、上端面が開口した箱型枠体5
3が設けられており、この箱型枠体53の上端開口部
に、上記外側カバー52の内側に、当該外側カバー52
に沿って立ち上げた内側カバー54が設けられている。
この内側カバー54の上端には開口部55が設けられて
いる。
【0030】この箱型枠体53内には、この箱型枠体5
3を横切り、網等から成る通気性の良い水平支持枠56
が設けられ、この水平支持枠56の上に、多孔質のウレ
タン発泡シートから成る一定厚さの栽培床57を載置し
ている。この栽培床57には多数の植物58が植えら
れ、その根の一部は栽培床57を通って下方に突出して
いる。この植物58の根が突出した栽培床57の下方の
箱型枠体53にはエアロゾルチャンバー59が設けられ
ている。また上記箱型枠体53の上部の内側カバー54
で囲まれた箇所に栽培チャンバー60が設けられてい
る。
【0031】エアロゾルチャンバー59の両端にはエア
ロゾル引込口61、61が設けられている。またこのエ
アロゾルチャンバー59内の水平支持枠56下面には数
個の風向調整板62が間隔をあけて設けられている。ま
た上記外側カバー52と内側カバー54との間及び箱型
本体51の側面と箱型枠体53の側面との間には上記開
口部55に通じるフィードバック通路63が設けられ、
箱型枠体53下の箱型本体51に設けられたフィードバ
ックチャンバー64に通じている。このフィードバック
チャンバー64の中央部下端にはエアー排出口65が設
けられている。また上記エアロゾルチャンバー59の側
面には上記フィードバック通路63に通じる適宜数のフ
ィードバック弁66が設けられている。
【0032】また上記フィードバックチャンバー64の
下の箱型本体51には、前後端に夫々エアロゾル発生チ
ャンバー67が設けられている。これらの各エアロゾル
発生チャンバー67内の一側にはノズル68が設けら
れ、このノズル68と対向する一端の開口部から上記エ
アロゾル引込口61に接続されたダクト69が設けられ
ている。これらの各ノズル68には箱型本体51の底部
に設けた養液タンク70から導出した養液パイプ71の
一端が接続され、またさらに当該箱型本体51の外部か
ら、一端をコンプレッサー等に接続された高圧エアーの
エアーパイプ72を導入し、このエアーパイプ72の他
端を各ノズル68に接続している。このエアーパイプ7
2には、箱型本体51の底部に設けた二酸化炭素のタン
ク73からのパイプが分岐接続されている。
【0033】またこれらのエアロゾル発生チャンバー6
7の間にブロアー74が設けられ、このブロアー74の
吸引側に上記エアー排出口65が接続され、またこのエ
アー排出口65から出たドレインは上記各養液タンク7
0に入るように成っている(図示省略)。またこのブロ
アー74の排出パイプ75の先端は上記各エアロゾル発
生チャンバー67内のノズル68の脇に位置している。
そしてこれらの各排出パイプ75の外周にヒーター76
を設けてあり、これによりブロアー74から排出される
エアーを温めるものである。
【0034】さらに上記内側カバー54の内周を反射シ
ートととし、これらの上方隅には適宜の光源77を設
け、また外側カバー52の側面には開閉自在なエアー抜
き弁78を設け、内部のエアー量を調整できるようにな
っている。また上記エアロゾルチャンバー59の下部に
は、栽培床57の下面が約20°C前後となるような遠
赤外線ヒーター79を設けている。
【0035】この第2実施例においては各養液タンク7
0から吸引した養液はノズル68においてエアーパイプ
72で送られてきた高圧エアーによりエアロゾルとな
り、各エアロゾル発生チャンバー67内に噴霧される。
そしてこれと同時にブロアー74から送られる高温のエ
アーによってエアロゾルは各ダクト69を通してエアロ
ゾルチャンバー59に送られ拡散される。その際のブロ
アー74のエアー圧によって粒径40μ以下のエアロゾ
ルとなる。そしてこれ以降は上記第1実施例と同様な作
用をする。
【0036】さらに上記植物58が光合成を行う場合は
上記高圧エアーを送る際、二酸化炭素のタンク73のバ
ルブを開き、エアーパイプ72に二酸化炭素を送ること
ができ、これによりエアーとともに又は単独で二酸化炭
素を栽培チャンバー60に送り、エアロゾルの浮遊した
湿った空気を植物58の葉の裏側に吹き付け、当該葉の
裏側の気孔を開けさせて、養液とともに二酸化炭素を吸
収させることができる。またこれに代えて養液タンク7
0の中に予め二酸化炭素を溶かしておいても良い。また
当該養液に炭酸アンモニウムを混ぜ、これにより植物5
8の成長を促進させることもできる。
【0037】この第2実施例ではヒーター76を設けて
ブロアー74から排出されるエアーを温めるものである
が、この場合高圧エアーを送り出すコンプレッサーの発
熱を一部還元してヒーターに利用することもできる。
【0038】なおまた上記各実施例ではエアーによって
エアロゾルを移送する距離については述べていないが、
エアロゾルの粒径を40μ以下としているため、例えエ
アロゾルの移送距離が20mから50mの距離となって
も充分に移送できるものである。さらに各実施例におい
てエアロゾルが栽培床を通過して植物の葉の裏側に当た
るころにはエアロゾルが気化して約10μ前後の大きさ
と成る。
【0039】また上記実施例の養液に代えて、養分を含
まない水から成るエアロゾルを送る場合もある。この場
合植物の細胞と外壁との浸透圧の差を作り、当該細胞内
に水分を吸収しやすくして植物の成長を促進させること
ができる。さらにこの場合植物が排出した二酸化炭素を
エアロゾルに溶かすことができ、エアロゾルをフィード
バックさせる際エアロゾルに二酸化炭素を吸収させるこ
とができる。
【0040】また上記各実施例の栽培法において、光合
成作用をさせるに当たって自然光又は人口光を当てて、
植物の栄養分である養液のエアロゾルを植物に一定の時
間のみ送り込み、これを間歇的に繰り返したり、この間
にエアーだけを送って植物を若干乾燥させて、再びエア
ロゾルを送る際エアロゾルを吸収しやすくすることがで
きる。さらに上述のごとく養分を含まない水から成るエ
アロゾルを送る場合もある。この様に植物栽培に際し
て、養分や水分の補給等全般にわたつてコントロールし
易い。
【0041】また上記実施例では、植物の栄養分でる養
液をエアロゾル化しているが、これに代えて、予め上記
栽培床に栄養分を撒いておき、水分等から成るエアロゾ
ルを栽培床に送ってこれらのエアロゾルの水分等で栄養
分を僅かづつ溶かし、これにより溶けた栄養分を植物に
吸収させる栽培法とすることもできる。
【0042】また上記各実施例ではエアロゾルの発生に
際して高圧エアーによってエアロゾルを発生させている
が、このノズルからの高圧エアーの発散によって吸熱が
起こり、エアロゾル及びエアロゾル発生チャンバー内の
温度の低下をきたし、またエアロゾルの気化による吸熱
によって効果的にエアロゾルチャンバー、栽培床、栽培
チャンバー内等の温度を下げることができる。従って温
度調整費用のかかる暑い時期であっても、温度コントロ
ールがしやすく、冷房費用を低く押さえることができ
る。
【0043】
【発明の効果】通常エアロゾルの粒径が小さいほど長い
距離を移送し易いが、粒径が小さいため植物等に付着し
にくい。さらにエアロゾルが気化する際周囲の熱を奪
い、付近にある植物の根部にとって大敵の低温化を招
く。しかし請求項1項の発明では、養液をエアロゾル発
生装置で粒径40μ以下のエアロゾルにして移送し易く
しているが、エアロゾルチャンバーに設けた遠赤外線ヒ
ーターによって温めているので、エアロゾルの水分が蒸
発して過飽和状態に成り、エアロゾルの粒径が微細であ
っても植物に付着し易く、養液の供給が円滑に行われ
る。また遠赤外線ヒーターによって栽培床を温めている
ので、遠赤外線ヒーターの波長が内部にまで届き、植物
の根部も温められ発育にも適している。
【0044】またエアロゾルの粒径が40μ以下である
ので空中においても非常に良く浮遊し、エアーによる移
送も容易で、20m〜50mのような長距離でも移送で
きる。またこの発明において栽培床の植物に養分をエア
ーに乗せて供給する場合も、エアロゾルを直接植物の根
に吹き付けるものではないので、根に対してエアロゾル
を直接吹き付けることの衝撃がなく、また大量の養液が
根に付着して根から酸素が吸えなくなるということがな
い。
【0045】つまりこの発明では、栽培床の下面から遠
赤外線ヒーターによって温められた過飽和状態のエアゾ
ルチャンバー内で微細なエアロゾルをエアーとともに栽
培床に送り込み、一部は植物の根に附着すると共に一部
の微細なエアロゾルは栽培床の通気孔を通って栽培床の
上面に達し、上面に発散したエアロゾルを再度吸引して
上記エアロゾル発生装置に戻してエアロゾルの一部を循
環させるため、少量の養液のエアロゾルを最大限に活用
でき、極めて効率が良く、省力化できる。
【0046】そしてその栽培床下面から上面に至る過程
において微細なエアロゾルの一部は直接根に付着する。
その際エアロゾルの粒径が40μ以下と小さいため単極
帯電し易く、植物の根の電荷と吸引し合うため付着し易
い。しかし、上記の通りエアロゾルの粒径が非常に微細
なので根にとって過剰付着とはならず、その他のエアロ
ゾルは栽培床に付着し間接的に根部に養液を供給する。
また栽培床の通気孔を通って栽培床の上面に達した微細
なエアロゾルは、栽培床に植えた植物の葉の裏側に当た
る。つまり葉の気孔に湿気の多い、しかも微細なエアロ
ゾルが当たるので、これらの気孔が開き、当該気孔で呼
吸しながら養液や二酸化炭素等が吸収され易く、植物の
成長促進に極めて適するものである。さらにこの様に植
物の栄養分等を微細なエアロゾルにして植物に供給する
ため、これらの栄養分や水分、その他の植物に必要な物
等の移送が極めて容易である。
【0047】また自然光や人工光が栽培チャンバー内に
当たり、光合成作用を植物がする場合は、上述のごとく
二酸化炭素を供給したり、また時間によって栄養分や農
薬を適宜に混ぜてエアロゾルによって供給したり、また
水のみから成るエアロゾルを送ったり、さらにはエアー
のみを送る等植物の栽培をコントロールし易い。
【0048】この発明では栽培床を通して植物の下から
エアロゾルを当てているが、エアロゾルを植物の上から
栽培床に向かってエアロゾルを循環させることも考えら
れる。しかし植物の上からエアロゾルを当てた場合、植
物の葉の裏側までエアロゾルが十分まわらず、気孔から
エアロゾルに含まれた養分等を吸収しにくいので、この
発明の下からの循環の方が効果的である。植物の上から
エアロゾルを当てて循環させるものは、反射板等を植物
の葉の下に設けて、上からのエアロゾルを反射板で反射
させ、葉の裏側に当てなければならない。
【0049】請求項2項の発明の栽培法においては、水
分から成るエアロゾルを栽培床に送り込むことにより予
め栽培床に撒いた栄養分を僅かづつ溶かすため、植物は
これらの栄養分を長期にわたって少量づつ吸収でき、栄
養分の供給効率が良いものである。またこの場合に於い
てもエアロゾルの粒径を40μ以下とし、移送を容易に
している。さらにエアロゾルの粒径が小さいにもかかわ
らず遠赤外線で、エアロゾルチャンバーを温め、水分の
過飽和状態をつくっているためエアロゾルは栽培床に附
着し易い。
【0050】請求項3項の発明の栽培法は、上記請求項
1項及び2項の発明の効果に加えエアロゾル発生装置で
発生させるエアロゾルに二酸化炭素を含有させるもので
あるが、二酸化炭素は水に溶けやすく、濃度を高くする
ことができ、多量の二酸化炭素を溶かすことができる。
しかも上述のように植物の葉の気孔をエアロゾルの湿っ
た空気で開けるため、当該エアロゾルに溶けた二酸化炭
素が植物に吸収され易く、従来の様に二酸化炭素を単に
植物の周囲に充満させるものと比べ、植物への吸収率が
良くしかも少ない量の二酸化炭素を効率良く使用するこ
とができる。またこの従来の二酸化炭素の供給法では炭
酸ガスが薄いため、光合成作用の際の光の利用率が20
〜30%であるが、この発明では二酸化炭素をエアロゾ
ルに含有させるため、濃度を上げることができ、光の利
用率が格段に向上する。
【0051】請求項4項の発明の栽培装置を用いた栽培
法では、養液のエアロゾルを上記栽培床下面に設けたエ
アロゾルチャンバー内にエアーとともに送り込み、ここ
で遠赤外線ヒーターによって温められて水分を気化さ
せ、その後エアロゾルの一部は栽培床に付着し、一部は
直接根に付着するが、エアロゾルの粒径が40μ以下と
非常に微細なので根にとって過剰付着とはならない。従
って当該植物はこの根から適度に養分を吸収することが
できる。その際エアロゾルの粒径が40μ以下と小さい
が、上記遠赤外線ヒーターによってエアロゾルの水分が
気化し、エアロゾルチャンバー内は水分が過飽和状態と
なる。従ってエアロゾルの粒径が凝集し易く、植物の根
等への附着が良い。また微細なエアロゾルは栽培床の通
気孔を通って栽培床の上面に達し、栽培チャンバーの上
方に発散するが、その際栽培床に植えた植物の呼吸部で
ある葉の裏側、即ち下面にエアロゾルが当たるが、この
発明では葉の気孔に湿気の多い、しかも微細なエアロゾ
ルが当たるため、この気孔を開けて当該気孔で呼吸しな
がら養液や二酸化炭素が吸収され易い。また透明な栽培
チャンバーを通して日光を取り入れることもできるが、
栽培チャンバー内であって栽培床の上部には光源を設け
ているので日光の有無にかかわらず植物は光合成作用が
充分できる。さらにこの発明では密閉中空状栽培チャン
バーで栽培床を完全密閉しているので、この光合成作用
を促すために、上述のごとく二酸化炭素を供給したり、
また時間によって栄養分を適宜に混ぜて、エアロゾルに
よって供給させたりでき、さらに上記栽培床を通過した
上記微細なエアロゾルを回収して再び上記栽培床下面に
送りこむフィードバック通路を当該密閉中空状栽培チャ
ンバー内の栽培床によって区切られる上部から上記エア
ーの送風機の吸込口まで設けているので、エアロゾルの
一部を循環でき、少量の養液のエアロゾルを最大限に活
用でき、省力化できる。このようにこの発明では植物に
供給するエアロゾルを始めとして二酸化炭素等を自在に
コントロールすることができ、非常に効率良く植物を栽
培することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の方法に使用する装置の第1実施例に
おける断面正面図である。
【図2】この発明の方法に使用する装置の第1実施例に
おける断面側面図である。
【図3】この発明の方法に使用する装置の第1実施例に
おけるエアロゾル発生装置を示す断面正面図である。
【図4】この発明の方法に使用する装置の第2実施例に
おける断面正面図である。
【図5】この発明の方法に使用する装置の第2実施例に
おける断面側面図である。
【符号の説明】
10 箱型本体 11 外側カバー 12 箱型枠体 13 内側カバー 14 開口部 15 水平支持枠 16 栽培床 17 植物 18 エアロゾルチャンバー 19 栽培チャンバー 20 エアロゾル引込口 23 フィードバックチャンバー 24 ドレイン排出口 26 エアロゾル発生装置 46 エアロゾル 51 箱型本体 52 外側カバー 53 箱型枠体 54 内側カバー 55開口部 56 水平支持枠 57 栽培床 58 植物 59 エアロゾルチャンバー 60 栽培チャンバー 61 エアロゾル引込口 64 フィードバックチャンバー 65 ドレイン排出口 67 エアロゾル発生チャンバー 68 ノズル 70 養液タンク 71 養液パイプ 72 エアーパイプ 76 ヒーター

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 植物の根の大部分を中に保持して当該植
    物を支持する、通気性を有する栽培床を栽培チャンバー
    内に設け、養液をエアロゾル発生装置で粒径40μ以下
    のエアロゾルとし、このエアロゾルを上記栽培床の下面
    に設けたエアロゾルチャンバーを通して粒径を均一にさ
    せながら拡散させて上記栽培床にエアーとともに送り込
    み、上記エアロゾルチャンバー内に設けた遠赤外線ヒー
    ターにより上記栽培床を温め、またこの遠赤外線ヒータ
    ーにより上記エアロゾルチャンバー内を通るエアロゾル
    を温め、これらの温められたエアロゾルの一部を栽培床
    及び上記植物の根に付着させ、より微細化したエアロゾ
    ルは一部が植物の葉の裏側に当たるよう栽培床を通して
    栽培チャンバーの上部に発散させ、これを吸引して上記
    エアロゾル発生装置に戻してエアロゾルの一部を循環さ
    せることを特徴とする、植物栽培法。
  2. 【請求項2】 植物の根の大部分を中に保持して当該植
    物を支持する、通気性を有する栽培床を設け、この栽培
    床内に植物の栄養分を分散させ、水分等をエアロゾル発
    生装置で粒径40μ以下のエアロゾルとし、このエアロ
    ゾルを拡散させて上記栽培床の下方から栽培床にエアー
    とともに送り込み、上記エアロゾルチャンバー内に設け
    た遠赤外線ヒーターにより上記栽培床を温め、またこの
    遠赤外線ヒーターにより上記エアロゾルチャンバー内を
    通るエアロゾルを温め、これらの温められたエアロゾル
    の一部を栽培床及び上記植物の根に付着させ、栽培床内
    に付着したエアロゾルは栄養分を溶かし、より微細化し
    たエアロゾルは一部が植物の葉の裏側に当たるよう栽培
    床を通して栽培床の上方に発散させることを特徴とす
    る、植物栽培法。
  3. 【請求項3】 エアロゾル発生装置で発生させるエアロ
    ゾルに二酸化炭素を含有させることを特徴とする、請求
    項1項、2項のうちいずれか記載の植物栽培法。
  4. 【請求項4】 密閉中空状栽培チャンバーを設け、この
    栽培チャンバー内の中程に、当該栽培チャンバーを横切
    り、網状で通気性の大きい水平支持枠を設け、この水平
    支持枠上に植物の根の大部分を中に保持して当該植物を
    支持した、通気性を有する一定厚さの栽培床を設け、別
    設のエアロゾル発生装置で粒径40μ以下にエアロゾル
    化した養液を導入し、これらのエアロゾルを上記栽培床
    下面にエアーとともに送り込むエアロゾルチャンバーを
    当該栽培床の下方に設け、このエアロゾルチヤンバーに
    上記エアーを送る送風機を設け、またこのエアロゾルチ
    ャンバー内に上記栽培床を温める遠赤外線ヒーターを設
    け、上記栽培床は上記微細な当該エアロゾルが通過でき
    る通気孔を多数有し、上記密閉中空状栽培チャンバー内
    の上記栽培床より上部には光源を設け、上記エアロゾル
    発生装置に二酸化炭素タンクを接続し、上記栽培床を通
    過した上記微細なエアロゾルを回収して再び上記栽培床
    下面に送りこむフィードバック通路を当該密閉中空状栽
    培チャンバー内の上記栽培床によって区切られた上部か
    ら上記送風機の吸込口まで設けたことを特徴とする、植
    物栽培装置。
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