JP2539928Y2 - 劇場ホール用椅子 - Google Patents

劇場ホール用椅子

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JP2539928Y2
JP2539928Y2 JP4592492U JP4592492U JP2539928Y2 JP 2539928 Y2 JP2539928 Y2 JP 2539928Y2 JP 4592492 U JP4592492 U JP 4592492U JP 4592492 U JP4592492 U JP 4592492U JP 2539928 Y2 JP2539928 Y2 JP 2539928Y2
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福司 川上
毅 境
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Yamaha Corp
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  • Chairs For Special Purposes, Such As Reclining Chairs (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、劇場ホール内に設置
される劇場ホール用椅子に関する。
【0002】
【従来の技術】劇場ホールに使用する椅子は、観客の座
り心地の良さを考慮し、背もたれや座部等人体と接触す
る部分にクッションを使用している。このクッションは
吸音力に優れており、椅子自体が音を吸収するようにな
っている。さて、観客が着席した時には、観客の被服に
より吸音力が更に大となる。このため、着席時と空席時
とで劇場ホール内の残響時間等が異なってくるという問
題が生じる。
【0003】このような問題を解決するため従来から、
椅子の改良が試みられてきた。以下、その例を説明す
る。図4(a)および図4(b)は、従来の劇場ホール
用椅子の構成例を示す図である。この図において、20
は反射性材質からなる背面板であり、その前面には背も
たれ部10が固定されている。背もたれ部10は、ポリ
ウレタン、グラスウール等の弾力性と吸音力を有する材
料からなるクッション体11、および、その表面を被う
クロス12より形成されている。また、40は反射性材
質からなる下面板であり、その上部には固定座部30が
固定されている。固定座部30もまた背もたれ部10と
同様に、クッション体31およびクロス32から構成さ
れている。一方、50は可動座部であり、芯板51の両
面にクッション体52が固定され、クロス53により被
われている。可動座部50の後端は背もたれ部10およ
び固定座部30の共通基端部に水平軸60により支持さ
れており、固定座部30のある側から背もたれ部10の
ある側へ回動可能となっている。このような構成におい
て、観客が着席していない時は回動座部50が跳ね上げ
られる。この結果、回動座部50の下面のクッション体
52が音源側(すなわち、ステージ側)に対向すること
となり、このクッション体52による吸音が行われる。
従って、クッション体52として吸音力に優れたものを
使用することにより、椅子に観客が着席している時の吸
音力に近付けることができる。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来の劇場ホール用椅子において、空席時の吸音力を高め
るためには、クッション体52の表面の背後にある空気
層を厚くする必要があり、そのためにはクッション体5
2として分厚いものを使用する必要がある。しかしなが
ら、そのように分厚いクッション体52を設けること
は、椅子として構成することに困難を伴うばかりか、取
り扱いの不便をも招く。また、クッション体52の吸音
力を高めるにしても、それには限度があり、従来の劇場
ホール用椅子において着席時に劣らない空席時の吸音力
を得ることは困難であった。また、従来の劇場ホール用
椅子は、空席時において、低域の音に対する吸音力が劣
るという問題があった。
【0005】この考案は、このような背景の下になされ
たもので、空席時の付加吸音力が大きく、低域も効果的
に吸音することができる劇場ホール用椅子を提供するこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この考案による劇場ホー
ル用椅子は、座部と背もたれ部とを有し、前記背もたれ
部は前面の少なくとも一部が吸音性に構成されると共に
背面が反射性に構成されたものであり、前記座部は、上
面の少なくとも一部が吸音性に構成されると共に前記背
もたれ部側に向けて跳ね上がるように支持された可動座
部と、該可動座部の下方に固定された固定座部とを有
し、前記可動座部および固定座部が、該可動座部の前端
部が跳ね上がった状態において前部の少なくとも一部が
開口し、その開口部から入射する音を吸収する吸音トラ
ップを形成するものであることを特徴としている。
【0007】
【作用】この構成によれば、座を上げると可動座部と固
定座部の間に吸音トラップが形成される。従って、低音
域まで含めて空席時の付加吸音力が大きくなる。
【0008】
【実施例】以下、図面を参照して、この考案の一実施例
について説明する。図1は、この考案の第1実施例によ
る劇場ホール用椅子の構成を示す側面図である。この図
において、2は下面板であり、水平面に対して略平行と
なるように、脚部1によって支持されている。この下面
板2における後端部には、下面板2と鈍角をなすよう
に、背面板3が取り付けられている。この背面板3の下
部領域には、芯板4の後端部を貫通する回動軸(図示
略)が移動自在に取り付けられており、芯板4は、矢印
C方向に回動した場合にその後端部が下方に移動するよ
うになっている。一方、芯板4の下面の前端部には、図
示しない枠が軸6bにより回動自在に取り付けられてお
り、この枠の先端側約半分の部分に支持板5が取り付け
られている。これら下面板2、背面板3、および芯板4
は、それぞれ固定座部、背もたれ部および可動座部を形
成する主部材であって、音を反射する部材で構成されて
いる。7a〜7eは各々吸音体であり、ポリウレタン、
グラスウール等の弾力性および吸音性を有する材料から
なるクッション体およびそれを被うクロスより構成され
る。下面板2は、上面に吸音体7bが貼着されて固定座
部200を構成している。また、背面板3は、その前面
に吸音体7aが貼着されて背もたれ部300を構成して
いる。芯板4は、上面に吸音体7cが貼着されて可動座
部400を構成している。また、前述の枠の軸6b寄り
の部分には吸音体7dが取り付けられている。また、支
持板5における芯板4と対向する側の面には吸音体7e
が貼着されている。なお、吸音体7dを取り付けずに、
当該部分を開口させた構成としてもよい。また、吸音体
7b,7d,7eで形成される空間の両側方は、肘かけ
(図示略)によって区画され閉じられている。
【0009】このような構成において、観客の着席時
は、図1(a)に示すような状態にある。着席時には、
可動座部と固定座部とは全体として座部を形成する。一
方、空席時には、芯板4が矢印C方向へ跳ね上がり、同
時に軸6aが下面板2方向へ降下して、図1(b)に示
すような可動座部跳上がり状態になる。そして、芯板4
の下面の枠は、軸6bを中心にして矢印D方向へ回動さ
れる。そして、図1(c)に示すように、支持板5の端
部が下面板2の前端部に固定される。この結果、芯板
4、吸音体7bおよび7d、支持板5、そして肘かけに
より囲まれた吸音トラップが構成される。ここで、Aは
開口部であり、ここより音が入射し、入射した音は上記
吸音トラップにより特に低音域が効果的に減衰する。ま
た、中高音域については、図1(c)中、符号Bによっ
て示した部分の吸音力が高いため、この部分による効果
的な吸音が行われる。
【0010】図2はこの考案の第2実施例による劇場ホ
ール用椅子の構成を示す側面図である。この椅子は、下
面板2の前端に軸6dにより支持板5が回動自在に支持
されている。この支持板5の上面には吸音体7fが、下
面には吸音体7gが貼着されている。芯板4の下部に
は、図示しない枠が軸6bにより回動自在に支持されて
いる。また、この枠の先端部は、軸6cによって支持板
5の先端部と連結されている。そして、芯板4の下面
の、前記枠と密着しない部分には、吸音体7eが貼着さ
れている。また、背面板3の前面の、軸6aより下方の
部分には、吸音体7hが貼着されている。また、吸音体
7b,7d,7e,7g,7hで形成される空間の両側
方は、肘かけによって区画され閉じられている。
【0011】このような構成において、観客の着席時
は、図2(a)に示すような状態にある。空席時には、
芯板4が矢印C方向へ跳ね上がり、同時に枠、すなわち
吸音体7dは矢印D方向へ、支持板5は軸6dを中心に
矢印E方向へ回動する。そして、軸6cが矢印F方向へ
移動し、図2(c)に示すように固定される。この結
果、芯板4と、吸音体7b、7d、7e、7gおよび7
h、そして肘かけにより囲まれた吸音トラップが構成さ
れる。この実施例においても、上記第1実施例と同様な
効果が得られる。
【0012】図3は、この考案の第3実施例による劇場
ホール用椅子の構成を示す側面図である。この椅子は、
下面板2の前端に軸6cにより支持板5が回動自在に支
持されている。この支持板5の上面には吸音体7fが、
下面には吸音体7gが貼着されている。芯板4の下部に
は、図示しない枠が軸6bにより回動自在に支持され、
この枠内に吸音体7dが貼着されている。また、吸音体
7b,7d,7e,7g,7hで形成される空間の両側
方は肘かけによって区画され閉じられている。第2実施
例では、吸音体7dの貼着された枠と支持板5とが連結
されていたが、この実施例では両者が分離している。
【0013】このような構成において、観客の着席時
は、図3(a)に示すような状態にある。空席時には、
芯板4が矢印C方向へ跳ね上がり、枠および吸音体7d
は矢印D方向へ、支持板5は矢印E方向へ同時に回動す
る。そして、図3(c)に示すように、支持板5および
枠の各先端部が当接した状態で、芯板4等からなる座部
が支持される。そして、第2実施例と同様の吸音トラッ
プが構成される。
【0014】以上のように上述した各実施例によれば、
空席時の吸音力が吸音トラップにより高められる。な
お、各実施例において、開口部Aおよび吸音部Bの面積
は、目標とすべき吸音特性により決定する。
【0015】上述した各実施例において、可動座部の移
動は回動を主として説明したが、支持機構はこれに限ら
れず、例えばパンダグラフ式等の可動座部支持も可能で
ある。
【0016】
【考案の効果】以上説明したように、この考案によれ
ば、構造設計上の困難や取り扱い上の不便等を伴うこと
なく、空席時の付加吸音力を大きくし、かつ、低音域の
音に対する吸音力も向上させることが可能となり、空席
時と着席時との吸音力の差を無くすことにより劇場ホー
ル内の残響時間等をほぼ同一にすることができるという
効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この考案の第1実施例による劇場ホール用椅
子の構成を示す側面図である。
【図2】 この考案の第2実施例による劇場ホール用椅
子の構成を示す側面図である。
【図3】 この考案の第3実施例による劇場ホール用椅
子の構成を示す側面図である。
【図4】 従来の劇場ホール用椅子の構成例を示す側面
図である。
【符号の説明】
2……下面板、7b……吸音体、200……固定座部、
3……背面板、7a……吸音体、300……背もたれ
部、4……芯板、7c……吸音体、400……可動座
部、5……支持板、6a〜6d……軸、7d,7e……
吸音体、

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 座部と背もたれ部とを有し、 前記背もたれ部は前面の少なくとも一部が吸音性に構成
    されると共に背面が反射性に構成されたものであり、 前記座部は、上面の少なくとも一部が吸音性に構成され
    ると共に前記背もたれ部側に向けて跳ね上がるように支
    持された可動座部と、該可動座部の下方に固定された固
    定座部とを有し、 前記可動座部および固定座部が、該可動座部の前端部が
    跳ね上がった状態において前部の少なくとも一部が開口
    し、その開口部から入射する音を吸収する吸音トラップ
    を形成するものであることを特徴とする劇場ホール用椅
    子。
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