JP2539111Y2 - プラズマ切断機のダブルアーク検出装置 - Google Patents

プラズマ切断機のダブルアーク検出装置

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JP2539111Y2
JP2539111Y2 JP1715291U JP1715291U JP2539111Y2 JP 2539111 Y2 JP2539111 Y2 JP 2539111Y2 JP 1715291 U JP1715291 U JP 1715291U JP 1715291 U JP1715291 U JP 1715291U JP 2539111 Y2 JP2539111 Y2 JP 2539111Y2
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plasma
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arc
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cutting machine
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雅彦 長谷川
巖 黒川
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Komatsu Ltd
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Komatsu Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、プラズマ切断機のダブ
ルアーク検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】プラズマ切断機において、プラズマアー
クの発生中にトーチのノズル下端と被切断材(以下ワー
クという)とが接触した場合、あるいはワークの所定位
置に貫通穴をあけた上、この穴から切断を開始するピア
シングスタートを行う際、ワークに穴が貫通するまでの
間にプラズマアークによって溶融した金属が吹き上げら
れてノズル下端に付着し、これがワークと接触した場合
に、いわゆるダブルアークが発生する。ダブルアークは
ワークと電極間の電気的導通とは別に、ワークとノズル
間にも電気的導通が起こるもので、前記ワーク−電極間
の電圧が急激に低下するため、ワーク切断面の切断品質
を悪くする。また、トーチ下端に装着したノズル、電極
等の消耗品の耐用寿命を低下させ、損傷が著しい場合は
交換しなければならなくなる。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】プラズマアークによる
熱切断を効率良く実施し、かつ良質な切断品質を得るた
めには、トーチ下端とワークとの隙間(以下スタンドオ
フという)を所定の値に維持しなければならない。しか
し従来の低電流(50A以下)プラズマ切断機では、発
生プラズマのエネルギー密度が小さいため、スタンドオ
フを所定値に維持しても良質な切断品質を得ることが困
難である。そこで、ダブルアーク発生の予防に重点をお
き、スタンドオフを所定値より大きく設定しており、ダ
ブルアークの発生を検出する装置は装着されていない。
【0004】プラズマ切断機を2次元駆動装置または3
次元駆動装置に搭載したいわゆる2次元加工機または3
次元加工機は、設定したプログラムに基づいて自動的に
ワークを切断する。このときスタンドオフを所定値に保
つ制御装置あるいはティーチング作業により、スタンド
オフは一定に維持される。特に、厚板のワークを良好な
切断品質で、しかも効率よく切断するため、200A以
上の大電流を用いるプラズマ切断機を使用する場合は、
スタンドオフを所定値に維持する必要がある。しかしノ
ズル下端とワークとの隙間が小さいため、ノズルとワー
クとの接触や、切断による溶融金属のノズルへの付着等
によって、ダブルアークが発生することが多いので、こ
れを直ちに検出してダブルアーク発生によって引き起こ
される数々の不具合を回避しなければならない。大電流
を用いた場合は、特にノズル破損が問題となる。
【0005】本考案は上記従来の問題点に着目し、切断
作業におけるダブルアークの発生を直ちに検出してこれ
を制御装置にフィードバックすることができるような、
プラズマ切断機のダブルアーク検出装置を提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本考案に係るプラズマ切断機のダブルアーク検出装置
は、プラズマトーチの電極と被切断材間の電位差V1 ま
たはプラズマトーチのノズルと被切断材間の電位差V2
のいずれか一つを検出する手段と、あらかじめ設定した
電圧のしきい値VC および持続時間のしきい値tO を記
憶する手段と、前記電位差V1 またはV2 と電圧のしき
い値VC との比較および電位差V1 またはV2 がしきい
値VC 以下となった状態を持続する時間t1 と持続時間
のしきい値tO との比較を行い、前記持続時間t1 が持
続時間のしきい値tO 以上になったとき、制御装置に機
械の動作停止とプラズマアークの発生停止とを指示する
ダブルアーク発生有無判定手段とによって構成した。
【0007】
【作用】上記構成によれば、ダブルアークの発生によっ
て急激に低下するプラズマトーチの電極と被切断材間の
電位差またはプラズマトーチのノズル−被切断材間の電
位差のいずれか一つを検出し、しきい値と比較してダブ
ルアーク発生の有無を判断することにしたので、ダブル
アークが発生した場合、直ちにこれを検出することがで
きる。そしてダブルアーク持続時間がしきい値以上にな
った場合は、プラズマアークの発生を停止することにし
たので、プラズマトーチのノズル、電極等の損傷や、被
切断材の切断品質低下を回避することができる。
【0008】
【実施例】以下に、本考案に係るプラズマ切断機のダブ
ルアーク検出装置の実施例について、図面を参照して詳
細に説明する。図1において、ダブルアーク検出装置1
は、プラズマトーチ2の電極3とワーク4との間の電位
差V1 またはノズル5とワーク4との間の電位差V2 の
いずれか一つを入力して増幅する増幅器6と、電圧のし
きい値VC および持続時間のしきい値tO を記憶する手
段と、前記電位差V1 またはV2 がしきい値以下かどう
かを判定する手段と、電位差V1 またはV2 がしきい値
VC 以下に低下した状態を持続する時間t1 が、しきい
値tO 以上になったかどうかを判定する手段とを備えて
いる。
【0009】前記ダブルアーク検出装置1の出力配線
は、2次元または3次元加工機を制御するNCコントロ
ーラまたはロボットコントローラ等の制御装置7に接続
され、制御装置7の出力配線はプラズマ切断機8に接続
されている。
【0010】プラズマアーク発生時のアーク電圧すなわ
ち電極とワーク間の電位差V1 およびノズルとワーク間
の電位差V2 はある一定範囲内で安定している。このV
1 またはV2 を、絶縁機能をもった増幅器6とダブルア
ーク発生有無判定手段とからなるダブルアーク検出装置
1に常時入力する。ダブルアーク検出装置1は、電位差
V1 またはV2 が、あらかじめ設定しダブルアーク発生
有無判定手段に入力しておいた電圧のしきい値VC 以下
で、かつその持続時間t1 がダブルアーク持続時間のし
きい値tO 以上であると判定した場合は、制御装置7に
接点出力する。制御装置7は2次元または3次元加工機
に対する動作停止指示と、プラズマ切断機8に対するア
ーク発生の停止指示信号を出力し、プラズマ切断機8は
プラズマの発生を止める。この後ダブルアークの発生要
因を排除し、あらためて切断を再開する。
【0011】図2は、プラズマ切断時のノズルとワーク
間の電位差V2 の大きさと経過時間との関係を示し、時
刻T1 からT2 までは正常の切断状態である。ダブルア
ークが発生すると電位差V2 はしきい値VC 以下に下が
る。この状態が時刻T2 からT3 まで続き、その持続時
間t1 がしきい値tO 以上であれば、制御装置はプラズ
マ加工機の動作およびアーク発生を停止させ、V2 はい
ったん上昇した後、0まで下がる。本実施例では前記t
O を 0.1秒に設定した。
【0012】
【考案の効果】以上説明したように本考案によれば、ダ
ブルアークが発生するとプラズマトーチの電極と被切断
材間の電位差またはプラズマトーチのノズルと被切断材
間の電位差が急激に低下することを利用してダブルアー
クの発生を瞬時に検出し、アーク発生を停止することに
したので、次のような効果がある。(1)従来、ダブル
アーク予防を考慮して高い位置に設定していたスタンド
オフを、所定の値に維持することができるので、切断条
件が改善され、切断品質の向上が容易になる。(2)ノ
ズル、電極等、消耗品へのダメージを最小限に抑え、消
耗品の耐用寿命を延長させることができる。などの効果
があり、ワーク切断品質の向上と消耗品の使用量低減に
よるランニングコストの低下による生産性向上を実現す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】プラズマ切断機のダブルアーク検出装置の概略
構成を示す説明図である。
【図2】プラズマ切断機のノズルとワーク間の電位差の
変化と、経過時間との関係を示す図である。
【符号の説明】
1 ダブルアーク検出装置 2 プラズマトーチ 3 電極 4 被切断材(ワーク) 5 ノズル 7 制御装置

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラズマトーチの電極と被切断材間の電
    位差V1 、またはプラズマトーチのノズルと被切断材間
    の電位差V2 のいずれか一つを検出する手段と、あらか
    じめ設定した電圧のしきい値VC および持続時間のしき
    い値tO を記憶する手段と、前記電位差V1 またはV2
    と電圧のしきい値VC との比較および電位差V1 または
    V2 がしきい値VC 以下となった状態を持続する時間t
    1 と持続時間のしきい値tO との比較を行い、前記持続
    時間t1 が持続時間のしきい値tO 以上になったとき、
    制御装置に機械の動作停止とプラズマアークの発生停止
    とを指示するダブルアーク発生有無判定手段とによって
    構成されることを特徴とするプラズマ切断機のダブルア
    ーク検出装置。
JP1715291U 1991-02-28 1991-02-28 プラズマ切断機のダブルアーク検出装置 Expired - Lifetime JP2539111Y2 (ja)

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JPH04108973U JPH04108973U (ja) 1992-09-21
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JP5986469B2 (ja) * 2012-09-25 2016-09-06 株式会社ダイヘン プラズマアーク溶接システム

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