JP2539098B2 - 省エネルギ―火傷防止型単一ハンドルバルブ構造 - Google Patents

省エネルギ―火傷防止型単一ハンドルバルブ構造

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JP2539098B2 JP3026177A JP2617791A JP2539098B2 JP 2539098 B2 JP2539098 B2 JP 2539098B2 JP 3026177 A JP3026177 A JP 3026177A JP 2617791 A JP2617791 A JP 2617791A JP 2539098 B2 JP2539098 B2 JP 2539098B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、省エネルギー火傷防止
型単一ハンドル混合弁に関し、より詳細には、水温検出
および流量制御混合弁に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第1の目的
は、温度が所定最高値を越えた際に温度を感知しかつ流
量を制御する装置を有する混合弁を得ることである。
【0003】本発明の他の目的は、弁を経て流れる水の
温度が所定制限値を越えた際に流れを制限する装置を包
含する、簡単であるが信頼性の高い弁構造を提供するこ
とにある。
【0004】本発明の他の目的は、極めて経済的な構造
で自動的に温度保護が得られる単一ハンドル混合弁を得
ることである。
【0005】本発明の他の目的は、形状記憶合金アクチ
ュエータを使用することにより流量制限位置へ移動され
る温度応答型の流れ制限装置(リストリクタ)を有する
混合弁を提供することである。
【0006】本発明の他の目的は、一般に温水および冷
水の源に近接して配置される、超過温度条件下に確実に
制流する弁構造を得ることである。
【0007】本発明の他の目的は、流れレストリクタが
最低流速の区域中で移動しかつ形状記憶合金アクチュエ
ータが最高流速の区域中に配置されている、混合弁を提
供することにある。本発明の他の目的は、以下の明細書
記載、図面および特許請求の範囲から明白である。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、シャワーまた
は浴槽の調節としてもしくは洗面所または台所水栓に使
用されることができる、水温感知式流量制御混合弁に関
する。この混合弁構造は、本願と同一出願人の出願に係
わる米国特許明細書第3730222号、同第3840
048号、同第4330011号および同第47828
53号に示されたものに類する。全てのこのような弁
は、水温を制御するため回転しかつ水容量を制御するた
め往復動する弁部材を有する。また本願と同一出願人の
出願に係わる米国特許明細書第4469121号は、容
量制御機構がなく、かつ水温が弁部材回転により制御さ
れる類似の弁構造を示す。その明細書中に開示された水
温検出および流量制御構造が2つの種類の弁に適用可能
である。
【0009】過度の高温に対して応答する弁の配管技術
において、エネルギの保持および弁使用者の火傷または
発赤することからの保護が実質的に要求されている。特
にシャワーまたは浴槽制御の分野においては、予想外に
水使用者が温水の突然の急増に曝されることを防止する
ことである。従来の水量制御弁は、過剰に高温の水の流
れを検出しかつ自動的に制限する装置を有しない。一般
に火傷防止装置が、給水および制御弁から実質的な距離
をおいて配置されているシャワーヘッドまたは他の形の
排出装置と組合せられている。本発明は、火傷防止機構
を混合または制御弁中に独特に組込む。
【0010】この弁は、可動流れレストリクタを包含す
る。本明細書中に開示されたような流れレストリクタの
アクチュエータは、“形状記憶合金”として工業的に公
知のニッケル−チタニウム合金より成ることができ、か
つこれが米国特許明細書第4778104号に開示され
ている。このような材料は、所定の形状、例えばコイル
ばねに成形されることでき、かつその形状は通常の水温
条件下で維持される。もし所定の限界を上廻る過度の高
温の水にアクチュエータばねがさらされると、このばね
が、ばね成形当初に用いたパラメータにより収縮または
伸長する。この伸長または収縮が、流れレストリクタ
を、弁を通る水流に対し通常の制限されない位置から、
弁を通る流れを実質的に、但し好ましくは完全に制限す
ることなく制限する位置(制流位置)へ移動させる手段
を提供する。流れレストリクタは、弁本体中の水が高温
であり続けるのと同じ時間制流位置に残存する。アクチ
ュエータは、弁から弁の排出口または出口への水の流れ
を、但し水使用者にいかなる危険な条件も与えないよう
な非常にゆっくりとした割合で許容するレストリクタを
有することにより冷却される。米国特許明細書第477
8104号に示されたような当業者に公知である火傷防
止装置は、水出口にまたはその付近に取付けられている
ので、本願明細書中に開示された、温水源に極めて近接
する弁構造の如く迅速な反応または回復時間を有しな
い。迅速な検出および反応が、供給系中の高温水の量を
低減させる。このことが種々の利点を有する。
【0011】第1に、温水の存在が迅速に検出されか
つ、さらにより適度な温度への使用者による調節がなさ
れるまで安全な状態に絞り込まれることができる。この
ことは、水栓高温位置に全回にひねっておいて、そし
て、常温の水をそれ自体パージせしめた際に、水および
熱エネルギ両者の節減が得られる。
【0012】第2に、流れが絞り込まれると、供給装置
中にあるのはわずかな温水であるので、わずかな熱がこ
の装置により吸収される。冷却流れが復元された際に
は、この装置から除去すべき熱がわずかであり、従って
回復時間において利点を有する。
【0013】最後に、温水の容量がわずかであるので、
供給装置の熱質量が水温をさらに容易に低減させかつ出
口への高温水供給の危険をさらに低減させる。とくにこ
のことは、制御弁から吐出口までの距離を極めて長くで
きるシャワーおよび浴槽設備において有利である。
【0014】以下に、本発明を図面実施例につき詳説す
る。
【実施例】図1において、弁ハウジング10は温水入口
ポート12および冷水入口ポート14を有する。ハウジ
ング10中に配置されているのが、カートリッジの形の
混合弁であり全体として16で表わされている。このカ
ートジッリ16は、前述に挙げた特許明細書に開示され
た混合弁カートリッジに実際に類似してよく、その温水
入口ポート12およびその冷水入口ポート14にシール
部材20を有する弁体18、および全体として26で表
わされた可動弁ステムまたは弁部材を包含する。
【0015】弁体18が、前述の入口ポートおよび、ケ
ーシング10の出口ポート30と整列する複数の出口ポ
ート28を包含する。
【0016】弁体18には、水がハウジング10から外
方へ漏れることを阻止するシールリング32および34
が装置されている。
【0017】弁ステム26がハンドル収容部36を包含
し、このものがハウジングおよび弁体から外方へ延びか
つ細いロッド38により中空ピストン40に取付けられ
ている。図1においては、円周形がアーチ形であっても
よいピストン入口42が、弁体入口ポート22および2
4の内部に、水が弁の内部に流れ込まないように閉位置
に配置されている。シール部材20が、弁内部への水流
を阻止するため円筒形ピストン40の外面に向け付勢さ
れている。
【0018】図2は、弁の開放位置を示し、ステム26
が弁体から、ステムピストン入口42が温水および冷水
入口ポートと半径方向に整列する点まで引き上げられて
いて、従ってこれらポートからの温水および冷水の混合
液体が弁体の内部に入りかつピストン40の内部を流れ
ることができる。正常な作動条件下においては、こうし
て温水および冷水の混合流体が弁体の内側を経て出口2
8およびハウジング出口30へ流れる。
【0019】流れレストリクタまたはスリーブ44が、
ロッド38周りのピストン40と同軸に取付けられ、か
つ弁体内部でその周囲にほぼ隣接して可動可能とされて
いる。形状記憶合金コイルばね46が、ロッド38周り
に同軸に延びかつその上端部48でステム26の1部分
に固定されている。ばね46の最内部のコイル50が大
きい直径を有し、かつスリーブ44の最内端のリセス5
2に嵌まり、それによりスリーブをばねに取付ける。
【0020】正常の作動条件下においては、スリーブが
図2の位置にあり、弁を通る流れを制限しない。ステム
26が全高温位置にあるか、または冷水供給の突発的減
少により、過度に高温の水が弁の内部に入った場合、ば
ね46が図3の位置に収縮する。このことは、スリーブ
44を、これが弁体出口ポート28をふさぐ位置へ移動
させる効果を有し、従って弁を通る流れを実際に制限ま
たは限定する。スリーブ44は、ばね46が所定の収縮
条件下にある場合はそのままの状態を維持し、従って該
ばねは、弁体中の水の温度が所定の最高限界値を上回っ
ている間は収縮せるままである。弁体中の水の温度が所
定の温度より低くなった場合、ばねが、図1および図2
に示したようなその標準的な常態の形状をとり、即ちば
ねは図面に示された開放位置にスリーブ44を押し込
む。
【0021】上述の如く流体の流れを制御する制流スリ
ーブ44の外径は、弁体の内径よりもわずかに小さい。
このことは、レストリクタが制流位置にある際に、レス
トリクタ周りの水の、弁カートリッジの出口ポートへの
漏れを与える。このことが弁カートリッジ内部の水を排
出することを可能にし、従って弁を通常の作動位置に戻
すことができる。
【0022】重要な留意点は、スリーブ44の移動路
が、最低の水流速の区域である弁体の周囲または内壁に
直接的に隣接していることである。一方、ばね46が、
弁体入口および出口間に形成された管状通路の中心部に
配置され、従ってばね46は最高水流速の位置に配され
ていることである。このことは、弁中の水温がばねによ
り正確に検出されることを保証し、かつスリーブ44を
閉鎖または開放位置へ移動させる必要がある際にスリー
ブ44の移動抵抗がわずかであることを保証する効果が
ある。スリーブ44はその両端が開いており、かつ従っ
て弁を通る正常な水流に制限を生じない。
【0023】同じ部材に同じ数字が付されている図4お
よび図5の実施例において、弁ステム60は回転するに
すぎず、かつこのものは、弁カートリッジの底部のプラ
グ62により、およびステムの上端に隣接する外方へ延
びる肩部64により往復動が阻止されている。弁ステム
60が、図1〜図3の実施例におけるように閉鎖位置へ
軸方向に移動することができないので、この弁ステム
は、唯一のアーチ形入口ポートよりはむしろ円周方向に
距離をおいた複数の入口ポート61を有する。さらに通
常は図4および図5の混合弁は、一般に水容量を調節す
る必要はないが、水温だけを調節する必要のあるシャワ
ーおよび浴槽設備で使用される。
【0024】図4および図5の実施例において、レスト
リクタスリーブ66が弁体出口ポート68の上方に配置
され、かつ、大きいコイル72によりスリーブの1端に
取付けられかつコイル74により弁ステムの1部分に取
付けられた形状記憶合金ばね70によりその位置に維持
されている。図4および図5の実施例のばねは通常の状
態で収縮されているのに対し、図1〜図3の実施例の形
状記憶合金ばねは通常の状態で伸長されている。図4お
よび図5の形状において、ばね70が高温の水を検出し
た場合、このばねが伸長し、スリーブ66を図4の上方
位置から図5の制流位置へ移動させる。
【0025】図6および図7の弁において、再び同じ部
材に同じ数字が付されている。レストリクタスリーブ8
0が、ロッド38に取付けられたリング84に支持され
た形状記憶合金ばね82を包囲する。このばねの上部コ
イルが、円周方向のスリーブリセス86によりスリーブ
80に固定されている。
【0026】ばね82が図6の正常水流位置で収縮さ
れ、かつ入口ポートからの水がこのばねの周りおよびス
リーブの内側を経て流れる。このばねが超過温度の水を
検出した際、ばねが伸長し、スリーブを、スリーブ出口
ポートをふさぐ図7の位置へ移動させる。
【0027】本発明の有利な形態が図示されかつ明細書
に詳述されているが、それに対する多数の変形、置換お
よび代替が可能であることは明白である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による混合弁の1実施例の構造を弁ケー
シング中に配置された状態で示す縦断面図である。
【図2】図1中に示した混合弁の作動状態の構造を示す
縦断面図である。
【図3】図1中に示した混合弁の図2とは異なる作動状
態の構造を示す縦断面図である。
【図4】本発明による混合弁の他の実施例の作動状態の
構造を示す縦断面図である。
【図5】本発明による混合弁の他の実施例の図4とは異
なる作動状態の構造を示す縦断面図である。
【図6】本発明による混合弁のさらに他の実施例の作動
状態の構造を示す縦断面図である。
【図7】本発明による混合弁のさらに他の実施例の図6
とは異なる作動状態の構造を示す縦断面図である。
【符号の説明】
10 弁ハウジング、16 カートリッジ(混合弁)、
18 弁体、20 シール部材、26 可動弁ステム、
32、34 シールリング、36 ハンドル収容部、3
8 ロッド、40 中空ピストン、42 ピストン入
口、44 スリーブ、46 形状記憶合金コイルばね、
52 リセス、60 弁ステム、62 プラグ、64
肩部、66 レストリクタスリーブ、70 形状記憶合
金ばね、80 レストリクタスリーブ、82 形状記憶
合金ばね、84 リング、86 スリーブリセス。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体温度感知及び流量制御機構を備えた
    混合弁であって、該混合弁は、温水入口及び冷水入口と
    から成る入口手段と、出口手段と、該入口および出口手
    段との間に設けられた流路とを有する弁本体と、該弁本
    体内に配置され該温水入口及び冷水入口からの温水及び
    冷水の混合比率を調節する混合弁部材と、該弁本体内に
    配置された流れ制御装置と、該流れ制御装置と同心の関
    係で該流れ制御装置に取り付けられているコイルスプリ
    ングから成る形状記憶合金アクチュエータとを有し、該
    混合弁部材により混合比率を該弁本体の外から調節する
    ためロッドが該流路に沿って該弁本体内に延在し、該ロ
    ッドに該混合弁部材が配置されていて、該流れ制御装置
    は、該ロッドに装着された該混合弁部材と同心の関係で
    該ロッド周りに配置され、かつ該流路における流体の流
    速が最も低い領域において、吐出流れに制限を加えない
    標準流れの位置から該制御装置が該出口手段の少なくと
    も一部を閉鎖することにより該出口手段からの吐出流を
    制限する位置まで可動可能とされていて、さらに、該流
    れ制御装置は、該バルブ本体内の周縁に隣接している流
    路に沿って該バルブ本体内で軸方向に可動可能とされて
    いる開放端部を有するスリーブから成り、該スプリング
    式形状記憶合金アクチュエータは該スリーブ形状を成す
    流れ制御装置の内部において該ロッドに支持されるよう
    に延在し、かつ該バルブ本体内において流体の流速が最
    も高い領域である該入口手段から該出口手段に至る流路
    のほぼ中心に沿って軸方向に延在するように配置されて
    いて、該バルブ本体内の流体の温度が所定の温度以上に
    なったときに、該スプリング式アクチュエータにより該
    流れ制御装置が該標準位置から該流れを制限する位置に
    移動せしめられ、該出口手段の少なくとも一部が外部操
    作とは無関係に閉鎖せしめられることを特徴とする流体
    温度感知及び流量制御機構を備えた混合弁。
JP3026177A 1990-02-20 1991-02-20 省エネルギ―火傷防止型単一ハンドルバルブ構造 Expired - Lifetime JP2539098B2 (ja)

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