JP2538414B2 - 低温庫 - Google Patents
低温庫Info
- Publication number
- JP2538414B2 JP2538414B2 JP2307930A JP30793090A JP2538414B2 JP 2538414 B2 JP2538414 B2 JP 2538414B2 JP 2307930 A JP2307930 A JP 2307930A JP 30793090 A JP30793090 A JP 30793090A JP 2538414 B2 JP2538414 B2 JP 2538414B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- adsorbent
- base
- inner box
- storage chamber
- cold air
- Prior art date
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- Refrigerator Housings (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野 本発明は、間接冷却にて貯蔵室の冷却を行う低温庫内
に新陳代謝ガス吸着用の吸着材を具備した低温庫に関す
る。
に新陳代謝ガス吸着用の吸着材を具備した低温庫に関す
る。
(ロ)従来の技術 従来冷蔵庫の箱を断熱外箱と熱良導性内箱とからなる
2重構造となし、内外両箱間に冷却装置を配設して内箱
及びその内部の冷却を行うようにした低温庫として実開
昭60−93882号公報がある。
2重構造となし、内外両箱間に冷却装置を配設して内箱
及びその内部の冷却を行うようにした低温庫として実開
昭60−93882号公報がある。
この公報には、断熱外箱と熱良導内箱とを一定の空間
を置いて固着装備し、外箱・内箱の間の空間に冷風を循
環させて内箱を冷やし、内箱の中を冷蔵室とし、冷風を
作るための冷凍機の蒸発器と冷風を循環させるためのフ
ァンとを外箱・内箱の間の冷風循環空間内に置き、冷凍
機の蒸発器以外のセットを外箱の外側に装備するように
したものが開示されている。
を置いて固着装備し、外箱・内箱の間の空間に冷風を循
環させて内箱を冷やし、内箱の中を冷蔵室とし、冷風を
作るための冷凍機の蒸発器と冷風を循環させるためのフ
ァンとを外箱・内箱の間の冷風循環空間内に置き、冷凍
機の蒸発器以外のセットを外箱の外側に装備するように
したものが開示されている。
(ハ)発明が解決しようとする課題 上述の技術にあっては、内箱を熱の良導体で構成し、
内外両箱間の冷風循環空間内に冷却装置を装備して、2
重箱構造による冷蔵室の間接冷却を行うようにしたもの
であるが、この内箱の内部に形成される冷蔵室内に、野
菜や果物等の青果物、即ち生きている食品を貯蔵する場
合には、食品自体の呼吸作用によりエチレンガスや二酸
化炭素等が冷蔵室内に排出されて、冷蔵室内のガス組成
が変化する。しかしながら、この低温庫にあってはガス
組成の変化を抑制するものがないため、青果物の保存中
に食品の老化を促進するガス組成状態になると、食品の
品質が低下しやすくなって、食品の長期保存ができない
問題があった。
内外両箱間の冷風循環空間内に冷却装置を装備して、2
重箱構造による冷蔵室の間接冷却を行うようにしたもの
であるが、この内箱の内部に形成される冷蔵室内に、野
菜や果物等の青果物、即ち生きている食品を貯蔵する場
合には、食品自体の呼吸作用によりエチレンガスや二酸
化炭素等が冷蔵室内に排出されて、冷蔵室内のガス組成
が変化する。しかしながら、この低温庫にあってはガス
組成の変化を抑制するものがないため、青果物の保存中
に食品の老化を促進するガス組成状態になると、食品の
品質が低下しやすくなって、食品の長期保存ができない
問題があった。
そこで、エチレン等の新陳代謝ガスを吸着する部材を
貯蔵室と冷風循環空間の間に介在させるものが考えられ
ている。但し、この場合は貯蔵室内の水分も吸着材を通
過して逃げてしまい、間接冷却の意味を成さなくなるの
で、ガスは通すが水分の通過は制限するフィルムが使用
される。然し乍ら、従来ではこのフィルムを各吸着材の
一枚一枚に貼り付けていたため、組み立て及びシール等
の作業が繁雑となる問題があった。
貯蔵室と冷風循環空間の間に介在させるものが考えられ
ている。但し、この場合は貯蔵室内の水分も吸着材を通
過して逃げてしまい、間接冷却の意味を成さなくなるの
で、ガスは通すが水分の通過は制限するフィルムが使用
される。然し乍ら、従来ではこのフィルムを各吸着材の
一枚一枚に貼り付けていたため、組み立て及びシール等
の作業が繁雑となる問題があった。
そこで本発明は、間接冷却にて貯蔵室の冷却を行う低
温庫に、新陳代謝ガス吸着用の吸着材と湿度の透過を調
節するフィルムを設ける場合の、組み立てを容易とした
構造を提供することを目的とする。
温庫に、新陳代謝ガス吸着用の吸着材と湿度の透過を調
節するフィルムを設ける場合の、組み立てを容易とした
構造を提供することを目的とする。
(ニ)課題を解決するための手段 本発明は、断熱壁からなる外箱と、この外箱の内側に
間隔を存して配設され内部に貯蔵室を形成する熱交換用
内箱と、外箱と内箱との間に形成され冷却装置を配設す
る冷気循環空間とを備え、内箱を冷却して貯蔵室を間接
的に冷却する低温庫において、複数の孔を形成した基部
を有して内箱の一部を構成する固定装置を設け、前記基
部の冷気循環空間側の面に対向して貯蔵室内の新陳代謝
ガスを吸着する吸着材を設け、所定の水分透過性を有す
るフィルムを吸着材の一側面と前記基部間に介在させ、
固定部にて吸着材及びフィルムを前記基部側に押圧して
固定したものである。
間隔を存して配設され内部に貯蔵室を形成する熱交換用
内箱と、外箱と内箱との間に形成され冷却装置を配設す
る冷気循環空間とを備え、内箱を冷却して貯蔵室を間接
的に冷却する低温庫において、複数の孔を形成した基部
を有して内箱の一部を構成する固定装置を設け、前記基
部の冷気循環空間側の面に対向して貯蔵室内の新陳代謝
ガスを吸着する吸着材を設け、所定の水分透過性を有す
るフィルムを吸着材の一側面と前記基部間に介在させ、
固定部にて吸着材及びフィルムを前記基部側に押圧して
固定したものである。
また、本発明は、断熱壁からなる外箱と、この外箱の
内側に間隔を存して配設され内部に貯蔵室を形成する熱
交換用内箱と、外箱と内箱との間に形成され冷却装置を
配設する冷気循環空間とを備え、内箱を冷却して貯蔵室
を間接的に冷却する低温庫において、複数の孔を形成し
た基部を有して内箱の一部を構成する固定装置を設け、
前記基部の冷気循環空間側の面に、一側面を対向して貯
蔵室内の新陳代謝ガスを吸着する吸着材を設け、この吸
着材の他側面に所定の水分透過性を有するフィルムを設
け、このフィルム及び吸着材を固定部にて前記基部側に
押圧して固定したものである。
内側に間隔を存して配設され内部に貯蔵室を形成する熱
交換用内箱と、外箱と内箱との間に形成され冷却装置を
配設する冷気循環空間とを備え、内箱を冷却して貯蔵室
を間接的に冷却する低温庫において、複数の孔を形成し
た基部を有して内箱の一部を構成する固定装置を設け、
前記基部の冷気循環空間側の面に、一側面を対向して貯
蔵室内の新陳代謝ガスを吸着する吸着材を設け、この吸
着材の他側面に所定の水分透過性を有するフィルムを設
け、このフィルム及び吸着材を固定部にて前記基部側に
押圧して固定したものである。
更に、本発明は、断熱壁からなる外箱と、この外箱の
内側に間隔を存して配設され内部に貯蔵室を形成する熱
交換用内箱と、外箱と内箱との間に形成され冷却装置を
配設する冷気循環空間とを備え、内箱を冷却して貯蔵室
を間接的に冷却する低温庫において、複数の孔を形成し
た基部を有して前記内箱の一部を構成する固定装置を設
け、前記基部の冷気循環空間側の面に対向して貯蔵室内
の新陳代謝ガスを吸着する吸着材を設け、この吸着材を
固定部にて前記基部側に押圧して固定し、前記基部の貯
蔵室側の面には、所定の水分透過性を有するフィルムと
を設けたものである。
内側に間隔を存して配設され内部に貯蔵室を形成する熱
交換用内箱と、外箱と内箱との間に形成され冷却装置を
配設する冷気循環空間とを備え、内箱を冷却して貯蔵室
を間接的に冷却する低温庫において、複数の孔を形成し
た基部を有して前記内箱の一部を構成する固定装置を設
け、前記基部の冷気循環空間側の面に対向して貯蔵室内
の新陳代謝ガスを吸着する吸着材を設け、この吸着材を
固定部にて前記基部側に押圧して固定し、前記基部の貯
蔵室側の面には、所定の水分透過性を有するフィルムと
を設けたものである。
(ホ)作用 本発明によれば、固定装置は、吸着材を固定した状態
でパネル化でき、その状態で固定することに伴い、内箱
の一部が構成されるため、固定装置は吸着材の固定部材
として作用するだけでなく、内箱形成部材として作用す
る。
でパネル化でき、その状態で固定することに伴い、内箱
の一部が構成されるため、固定装置は吸着材の固定部材
として作用するだけでなく、内箱形成部材として作用す
る。
更に、フィルムは各吸着材毎に貼り付けるのではな
く、一つの固定装置毎に設ければ良いので、シール及び
組立て作業が簡素化される。
く、一つの固定装置毎に設ければ良いので、シール及び
組立て作業が簡素化される。
(ヘ)実施例 以下本発明の実施例を図面に基づき説明する。
第1図乃至第4図において、1はプレハブ冷蔵庫等の
低温庫であって、断熱パネルを組み合わせて箱体を構成
した断熱壁からなる外箱2と、この外箱2の内側に間隔
を存して金属等の熱良導体にて構成され内部に貯蔵室10
を形成する熱交換用の内箱3と、前記外箱2と内箱3と
の間に形成される冷気循環空間11と、この冷気循環空間
11内に配設され冷凍サイクルの一部を構成する蒸発器に
て代表されるところの冷却器12及び送風ファン及び送風
ファンモータからなる第1の送風装置13を有した冷却装
置14とを備え、冷却装置14により内箱3を冷却して貯蔵
室11を間接的に冷却するものである。
低温庫であって、断熱パネルを組み合わせて箱体を構成
した断熱壁からなる外箱2と、この外箱2の内側に間隔
を存して金属等の熱良導体にて構成され内部に貯蔵室10
を形成する熱交換用の内箱3と、前記外箱2と内箱3と
の間に形成される冷気循環空間11と、この冷気循環空間
11内に配設され冷凍サイクルの一部を構成する蒸発器に
て代表されるところの冷却器12及び送風ファン及び送風
ファンモータからなる第1の送風装置13を有した冷却装
置14とを備え、冷却装置14により内箱3を冷却して貯蔵
室11を間接的に冷却するものである。
内箱3は、天壁3A・底壁3B及び前後左右各側壁3C〜3F
を配置して箱状に構成され、内部に密閉された貯蔵室10
を形成する。尚、外箱2の前壁には貯蔵食品(本例では
花、野菜や果物等の青果物、ワイン)を出し入れする物
品出し入れ用の開口7及びこの開口7を開閉自在に閉塞
するとともに貯蔵室10を密室化する断熱扉8を設けてい
る。
を配置して箱状に構成され、内部に密閉された貯蔵室10
を形成する。尚、外箱2の前壁には貯蔵食品(本例では
花、野菜や果物等の青果物、ワイン)を出し入れする物
品出し入れ用の開口7及びこの開口7を開閉自在に閉塞
するとともに貯蔵室10を密室化する断熱扉8を設けてい
る。
冷気循環空間11は、天壁3A上方の第1空間としての上
部空間11Aと、底壁3B下方の第2空間としての底部空間1
1Bと、前側壁3C外側方の第3空間としての前側空間11C
と、後側壁3D外側方の第4空間としての後側空間11Dと
左側壁3E外側方の第5空間としての左側空間11Eと、右
側壁3F外側方の第6空間としての右側空間11Fとから構
成されており、本例では冷却装置14を上部空間11A内に
配置したものである。冷却装置14を経て冷却された空気
(以下冷気という)は、上部空間11Aから前後右側各空
間11C,11D,11Fを通過して底部空間11Bへ導かれ、左側空
間11Eを経て冷却装置14に戻る循環経路をとる。このと
き冷気は、上底前後左右各壁3A〜3Fをそれぞれ冷却し
て、各壁面からの熱伝達により貯蔵室10内を間接的に冷
却する(以下これを間接冷却という)。
部空間11Aと、底壁3B下方の第2空間としての底部空間1
1Bと、前側壁3C外側方の第3空間としての前側空間11C
と、後側壁3D外側方の第4空間としての後側空間11Dと
左側壁3E外側方の第5空間としての左側空間11Eと、右
側壁3F外側方の第6空間としての右側空間11Fとから構
成されており、本例では冷却装置14を上部空間11A内に
配置したものである。冷却装置14を経て冷却された空気
(以下冷気という)は、上部空間11Aから前後右側各空
間11C,11D,11Fを通過して底部空間11Bへ導かれ、左側空
間11Eを経て冷却装置14に戻る循環経路をとる。このと
き冷気は、上底前後左右各壁3A〜3Fをそれぞれ冷却し
て、各壁面からの熱伝達により貯蔵室10内を間接的に冷
却する(以下これを間接冷却という)。
冷却器12の除霜時に生じる露を受ける露受皿が配設さ
れている冷却装置14の底部には、外箱2の外側に導出さ
れるようにヒータ付の排水管等の排水装置15を連結接続
している。尚、冷却装置14として本実施例においては、
通常0℃を中心として温度制御幅が小さく極めて高い制
御精度(例えば設定温度±0.5℃の制御制度)でもって
温度管理されるところの氷温仕様のものを採用してい
る。ただし氷温とは、水が凍る0℃と食品の凍る直前の
温度との間の温度帯のことをいい、食品の凍結による細
胞破壊等の物性変化を避けながら長期の保存を目的とし
た温度ということができる。
れている冷却装置14の底部には、外箱2の外側に導出さ
れるようにヒータ付の排水管等の排水装置15を連結接続
している。尚、冷却装置14として本実施例においては、
通常0℃を中心として温度制御幅が小さく極めて高い制
御精度(例えば設定温度±0.5℃の制御制度)でもって
温度管理されるところの氷温仕様のものを採用してい
る。ただし氷温とは、水が凍る0℃と食品の凍る直前の
温度との間の温度帯のことをいい、食品の凍結による細
胞破壊等の物性変化を避けながら長期の保存を目的とし
た温度ということができる。
16,17は上部空間11A内を冷却装置14と協同して高圧区
域Hと低圧区域Lとに区画する前後各区画板である。前
区画板16は、冷却装置14よりも断熱扉8側に配設され、
連続運転される第2の送風装置18を取り付けている。
域Hと低圧区域Lとに区画する前後各区画板である。前
区画板16は、冷却装置14よりも断熱扉8側に配設され、
連続運転される第2の送風装置18を取り付けている。
内箱3の一部を構成する側壁例えば後左右各側壁3D〜
3Fには、青果物が呼吸することで発生する二酸化炭素や
エチレンガス等の新陳代謝ガスを吸着する吸着材20を配
設している。
3Fには、青果物が呼吸することで発生する二酸化炭素や
エチレンガス等の新陳代謝ガスを吸着する吸着材20を配
設している。
吸着材20としては、天然石例えばゼオライトを含む緑
色凝灰岩を板状に加工したものを使用している。尚、緑
色凝灰岩は、特異的なガス吸着及び透過性能並びに吸湿
性能を有した多孔質材で、この緑色凝灰岩によって、保
存中に発生するエチレンガスを速やかに吸着除去する。
但し、吸着材20は本例に限定されるものではなく、クリ
スバール等シリカを主成分とする多孔性鉱物や活性炭・
ヤシガラ等多孔性の植物を使用しても良い。
色凝灰岩を板状に加工したものを使用している。尚、緑
色凝灰岩は、特異的なガス吸着及び透過性能並びに吸湿
性能を有した多孔質材で、この緑色凝灰岩によって、保
存中に発生するエチレンガスを速やかに吸着除去する。
但し、吸着材20は本例に限定されるものではなく、クリ
スバール等シリカを主成分とする多孔性鉱物や活性炭・
ヤシガラ等多孔性の植物を使用しても良い。
22はこの吸着材20を保持した状態で内箱3の一部を構
成するようにパネル化する吸着材の固定装置であり、そ
の斜視図を第1図に、第1図のA−A線断面図を第2図
に示す。
成するようにパネル化する吸着材の固定装置であり、そ
の斜視図を第1図に、第1図のA−A線断面図を第2図
に示す。
固定装置22は、ステンレス鋼等金属材料で構成されて
おり、多数の孔23を形成した基部24と、固定時に外箱2
内面と基部24との間隔を確保する間隔保持部25と、吸着
材20…を固定するための複数の固定部26とから成る。吸
着材20は、その一側面を基部24の冷気循環空間11側の面
に対向して、実施例では上下に4枚並べて設けられてい
る。
おり、多数の孔23を形成した基部24と、固定時に外箱2
内面と基部24との間隔を確保する間隔保持部25と、吸着
材20…を固定するための複数の固定部26とから成る。吸
着材20は、その一側面を基部24の冷気循環空間11側の面
に対向して、実施例では上下に4枚並べて設けられてい
る。
本発明では更に、基部24と吸着材20…の間にポリエチ
レンフィルムからなるフィルム30を介在させている。フ
ィルム30は微細な通気孔を有して新陳代謝ガスは通過さ
せるが、水分の通過については制限する方向の所定の透
過性を示すものであり、各吸着材20…に渡って設け、固
定部26によって吸着材20…及びフィルム30を基部24に押
圧して取り付ける。これによって、各吸着材20…一枚一
枚にフィルムを貼る手間が省けると共に、シール特に各
吸着材20間のシールが容易になる。また、これによって
エチレンガスを速やかに除去すると共に、低い透湿性を
有する複合パネルが構成される。このフィルム30と基部
24との間には気密保持及び衝撃吸収のための緩衝材27を
配設することが望ましい。このように、この固定装置22
にて低温庫1の大きさに合わせてパネル化された吸着材
20及びフィルム30は、所望の位置に取り付けられて内箱
3の一部を構成する。
レンフィルムからなるフィルム30を介在させている。フ
ィルム30は微細な通気孔を有して新陳代謝ガスは通過さ
せるが、水分の通過については制限する方向の所定の透
過性を示すものであり、各吸着材20…に渡って設け、固
定部26によって吸着材20…及びフィルム30を基部24に押
圧して取り付ける。これによって、各吸着材20…一枚一
枚にフィルムを貼る手間が省けると共に、シール特に各
吸着材20間のシールが容易になる。また、これによって
エチレンガスを速やかに除去すると共に、低い透湿性を
有する複合パネルが構成される。このフィルム30と基部
24との間には気密保持及び衝撃吸収のための緩衝材27を
配設することが望ましい。このように、この固定装置22
にて低温庫1の大きさに合わせてパネル化された吸着材
20及びフィルム30は、所望の位置に取り付けられて内箱
3の一部を構成する。
また、基部24はフィルム30の一面側即ち貯蔵室10側の
面を覆うように配設されており、貯蔵室10への物品収納
及び取出し時に物品等が内箱3に衝突しても、この基部
24に当ってフィルム30に衝突しにくくすることができる
ことに加え、緩衝材27によりその衝撃力を吸収して、フ
ィルム30及び吸着材30への衝撃による割れや傷痕等の発
生を抑制することができる。
面を覆うように配設されており、貯蔵室10への物品収納
及び取出し時に物品等が内箱3に衝突しても、この基部
24に当ってフィルム30に衝突しにくくすることができる
ことに加え、緩衝材27によりその衝撃力を吸収して、フ
ィルム30及び吸着材30への衝撃による割れや傷痕等の発
生を抑制することができる。
40及び41は、外箱2の適所に形成され冷気循環空間と
外部とを連通する空気入れ替え用の吸気孔及び排気孔で
あり、本実施例において、吸気孔40は冷気循環空間の循
環冷気流の下流側に形成され排気孔41は循環冷気流の上
流側でかつ上部空間に位置する外箱に形成しており、外
部に面する部分には結露防止用のヒータを配設すること
が望ましい。
外部とを連通する空気入れ替え用の吸気孔及び排気孔で
あり、本実施例において、吸気孔40は冷気循環空間の循
環冷気流の下流側に形成され排気孔41は循環冷気流の上
流側でかつ上部空間に位置する外箱に形成しており、外
部に面する部分には結露防止用のヒータを配設すること
が望ましい。
以上の構成において、低温庫1の冷却について説明す
る。
る。
まず、非冷却状態の貯蔵室10内に食品例えば野菜や果
物等の青果物を充填して設定温度を0℃に設定して冷却
装置14を運転させたとすると、 (i)貯蔵室10内は設定温度よりも高くなっていること
から、冷却装置14を経た冷気が、冷気循環空間11、即ち
上部空間11Aから前後右側各空間11C,11D,11Fを通過して
底部空間11Bへ導かれ、左側空間11Eを通る経路でもって
冷却装置14に戻る。このとき、冷気にて上底前後左右各
壁3A〜3Fを冷却して、各壁面からの熱伝達により貯蔵室
10内を間接的に冷却する。
物等の青果物を充填して設定温度を0℃に設定して冷却
装置14を運転させたとすると、 (i)貯蔵室10内は設定温度よりも高くなっていること
から、冷却装置14を経た冷気が、冷気循環空間11、即ち
上部空間11Aから前後右側各空間11C,11D,11Fを通過して
底部空間11Bへ導かれ、左側空間11Eを通る経路でもって
冷却装置14に戻る。このとき、冷気にて上底前後左右各
壁3A〜3Fを冷却して、各壁面からの熱伝達により貯蔵室
10内を間接的に冷却する。
(ii)この間接冷却により、貯蔵室10内の温度が徐々に
低下して設定温度以下(詳しくは設定温度より一定温度
だけ低い温度以下)に低下したときに、冷却装置14はサ
ーモサイクルオフ運転若しくは最低容量運転(本例では
前者を採用)等に切り替わり貯蔵室内温度を0℃に維持
させるように動作する。
低下して設定温度以下(詳しくは設定温度より一定温度
だけ低い温度以下)に低下したときに、冷却装置14はサ
ーモサイクルオフ運転若しくは最低容量運転(本例では
前者を採用)等に切り替わり貯蔵室内温度を0℃に維持
させるように動作する。
尚、冷却装置14が冷却運転が停止したり、断熱扉8の
開閉操作に伴う外気流入や外乱による冷却負荷の増大等
により、貯蔵室内の温度が上昇して設定温度より一定温
度高い所定の温度を上回ったときには、上述の冷却動作
を繰り返して貯蔵室内の温度を設定温度に維持させるよ
うに動作するものである。
開閉操作に伴う外気流入や外乱による冷却負荷の増大等
により、貯蔵室内の温度が上昇して設定温度より一定温
度高い所定の温度を上回ったときには、上述の冷却動作
を繰り返して貯蔵室内の温度を設定温度に維持させるよ
うに動作するものである。
(iii)一方、貯蔵室10内に収納される青果物は呼吸を
し、貯蔵室10が密閉されていることから貯蔵室10内空気
は自然に対流するだけであり、青果物の呼吸により発生
するエチレンガスにて貯蔵室10内のガス組成(詳しくは
空気中に含まれる各種気体の成分比率)が変化(特にエ
チレンガス濃度が増大)する。但し発生したエチレンガ
スはフィルム30を通過して吸着材20により徐々に吸着さ
れ、その一部が循環冷気流と接触して冷気循環空間11内
に放出されてゆくため、エチレンガス濃度が急激に増大
することを抑制して、ガス組成が変化する速度を遅くす
ることができる。従って、吸着材20は、青果物の品質低
下を抑制するように作用し、従来の低温庫に比較して青
果物の保存期間を長くすることができる。しかもフィル
ム30によって水分の空間11への放散は制限され、且つ、
間接冷却を行っているので、貯蔵室10内を恒温高湿(湿
度90〜95%)に維持することに加えて、貯蔵室10内空気
のガス組成の変化速度を遅くして、青果物の老化を抑制
し、冷却保存期間を延長することができる。
し、貯蔵室10が密閉されていることから貯蔵室10内空気
は自然に対流するだけであり、青果物の呼吸により発生
するエチレンガスにて貯蔵室10内のガス組成(詳しくは
空気中に含まれる各種気体の成分比率)が変化(特にエ
チレンガス濃度が増大)する。但し発生したエチレンガ
スはフィルム30を通過して吸着材20により徐々に吸着さ
れ、その一部が循環冷気流と接触して冷気循環空間11内
に放出されてゆくため、エチレンガス濃度が急激に増大
することを抑制して、ガス組成が変化する速度を遅くす
ることができる。従って、吸着材20は、青果物の品質低
下を抑制するように作用し、従来の低温庫に比較して青
果物の保存期間を長くすることができる。しかもフィル
ム30によって水分の空間11への放散は制限され、且つ、
間接冷却を行っているので、貯蔵室10内を恒温高湿(湿
度90〜95%)に維持することに加えて、貯蔵室10内空気
のガス組成の変化速度を遅くして、青果物の老化を抑制
し、冷却保存期間を延長することができる。
(iv)尚、加熱装置31を配設して加熱装置31を動作させ
るようにすれば、吸着材30にて吸着したエチレンガス
を、冷気循環空間11内に放出し易い環境を作るととも
に、強制的に放出させることができ、しかもこの放出に
より吸着材20を活性化して吸着能力の低下を抑制するこ
とができることとなり、吸着材20の吸着性能の飽和を抑
制して、低温庫1の冷却運転制御を長期にわたって行う
場合に特に有効に作用して、青果物の保存期間をさらに
延長することができる。
るようにすれば、吸着材30にて吸着したエチレンガス
を、冷気循環空間11内に放出し易い環境を作るととも
に、強制的に放出させることができ、しかもこの放出に
より吸着材20を活性化して吸着能力の低下を抑制するこ
とができることとなり、吸着材20の吸着性能の飽和を抑
制して、低温庫1の冷却運転制御を長期にわたって行う
場合に特に有効に作用して、青果物の保存期間をさらに
延長することができる。
(v)排気孔41を配設したことによって、エチレンガス
濃度が増大している冷気循環空間11内の空気を外部に連
続的に排出する反面、新鮮な外部空気を連続的に取り入
れて、冷気循環空間11内空気と外部空気との連続的な置
換を行い、冷気循環空間内のエチレンガス濃度を小さく
して、エチレンガスが吸着材20から冷気循環空間11に放
出し易い状態となし、吸着材20の吸着能力の低下を抑制
することができる。
濃度が増大している冷気循環空間11内の空気を外部に連
続的に排出する反面、新鮮な外部空気を連続的に取り入
れて、冷気循環空間11内空気と外部空気との連続的な置
換を行い、冷気循環空間内のエチレンガス濃度を小さく
して、エチレンガスが吸着材20から冷気循環空間11に放
出し易い状態となし、吸着材20の吸着能力の低下を抑制
することができる。
次に、第5図は本発明の他の構成を示す固定装置22の
斜視図、第6図はそのB−B線断面図それぞれを示す。
この場合は吸着材20の一側面を緩衝材27に押し付け、他
側面となる冷気循環空間11側の面にフィルム30を各吸着
材20に渡って貼り付けた状態で固定部26によってフィル
ム30及び吸着材20を基部24側に押圧固定している。
斜視図、第6図はそのB−B線断面図それぞれを示す。
この場合は吸着材20の一側面を緩衝材27に押し付け、他
側面となる冷気循環空間11側の面にフィルム30を各吸着
材20に渡って貼り付けた状態で固定部26によってフィル
ム30及び吸着材20を基部24側に押圧固定している。
この構造によっても組立て作業性の向上及びシール性
作業の簡素化が図れる。また、この場合は貯蔵室10内の
水分を吸着材20が吸収し、フィルム30の存在によってそ
の水分が冷気循環空間11側に逃げないために吸着材20は
これを保持する。斯かる作用によって貯蔵室10内の湿度
は実験では80〜85%程に維持される。この構造は特にエ
チレン吸着の必要のないワインの貯蔵に低温庫1を用い
る場合に有効であり、その場合吸着材20は新陳代謝ガス
の吸着ではなく、専ら水分の保持材としての作用をな
す。
作業の簡素化が図れる。また、この場合は貯蔵室10内の
水分を吸着材20が吸収し、フィルム30の存在によってそ
の水分が冷気循環空間11側に逃げないために吸着材20は
これを保持する。斯かる作用によって貯蔵室10内の湿度
は実験では80〜85%程に維持される。この構造は特にエ
チレン吸着の必要のないワインの貯蔵に低温庫1を用い
る場合に有効であり、その場合吸着材20は新陳代謝ガス
の吸着ではなく、専ら水分の保持材としての作用をな
す。
また、第7図は本発明の更に他の構成を示す固定装置
22の断面図である。この場合、フィルム30は基部24の貯
蔵室10側の面に全孔23を覆う形で貼り付けられている。
この構造によっても組立て作業性の向上及びシール性作
業の簡素化が図れる。また、この場合は、貯蔵物品の衝
突によってフィルム30が破れた場合のフィルム30の交換
を貯蔵室10側から簡単に行える効果がある。
22の断面図である。この場合、フィルム30は基部24の貯
蔵室10側の面に全孔23を覆う形で貼り付けられている。
この構造によっても組立て作業性の向上及びシール性作
業の簡素化が図れる。また、この場合は、貯蔵物品の衝
突によってフィルム30が破れた場合のフィルム30の交換
を貯蔵室10側から簡単に行える効果がある。
(ト)発明の効果 以上詳述したように本発明によれば、吸着材及びフィ
ルムを固定装置に固定してパネル化するので、これらの
組立作業、特にフィルムの固定作業が簡素化されて作業
性が向上すると共に、シール作業の簡素化も図れる。ま
た、パネル化した固定装置を低温庫に固定することで内
箱の一部を構成することができ、低温庫の組立ても容易
となる。
ルムを固定装置に固定してパネル化するので、これらの
組立作業、特にフィルムの固定作業が簡素化されて作業
性が向上すると共に、シール作業の簡素化も図れる。ま
た、パネル化した固定装置を低温庫に固定することで内
箱の一部を構成することができ、低温庫の組立ても容易
となる。
特に、基部がフィルムの一面側を覆う構造ではこの基
部がフィルム及び吸着材のガードとして作用し、フィル
ム及び吸着材を物品の衝撃から保護することができる。
部がフィルム及び吸着材のガードとして作用し、フィル
ム及び吸着材を物品の衝撃から保護することができる。
また、吸着材一側面を基部に対向させ、他側面にフィ
ルムを設ける構造では、上記効果の他に、吸着材が貯蔵
室内水分の保持材として作用し、ワイン等の比較的低い
湿度での貯蔵に最適となる。
ルムを設ける構造では、上記効果の他に、吸着材が貯蔵
室内水分の保持材として作用し、ワイン等の比較的低い
湿度での貯蔵に最適となる。
更に、フィルムを基部の貯蔵室側に設ける構造では、
フィルムが破れた場合のフィルムの交換が容易となるも
のである。
フィルムが破れた場合のフィルムの交換が容易となるも
のである。
各図は本発明の低温庫の実施例を示し、第1図は固定装
置に吸着材及びフィルムを保持した状態の斜視図、第2
図は第1図のA−A断面図、第3図は冷却時の冷気循環
経路を示した一部切欠状態の低温庫の正面図、第4図は
冷気循環空間にて切断し天壁を取り除いた状態の低温庫
の平面図、第5図は本発明の他の構造を示す第1図に相
当する固定装置の斜視図、第6図は第5図のB−B線断
面図、第7図は本発明の更に他の構造を示す第2図に相
当する固定装置の断面図である。 1…低温庫、2…外箱、3…熱交換用内箱、10…貯蔵
室、11…冷気循環空間、14…冷却装置、20…吸着材、22
…固定装置、23…孔、24…基部、26…固定部、30…フィ
ルム。
置に吸着材及びフィルムを保持した状態の斜視図、第2
図は第1図のA−A断面図、第3図は冷却時の冷気循環
経路を示した一部切欠状態の低温庫の正面図、第4図は
冷気循環空間にて切断し天壁を取り除いた状態の低温庫
の平面図、第5図は本発明の他の構造を示す第1図に相
当する固定装置の斜視図、第6図は第5図のB−B線断
面図、第7図は本発明の更に他の構造を示す第2図に相
当する固定装置の断面図である。 1…低温庫、2…外箱、3…熱交換用内箱、10…貯蔵
室、11…冷気循環空間、14…冷却装置、20…吸着材、22
…固定装置、23…孔、24…基部、26…固定部、30…フィ
ルム。
Claims (3)
- 【請求項1】断熱壁からなる外箱と、該外箱の内側に間
隔を存して配設され内部に貯蔵室を形成する熱交換用内
箱と、前記外箱と内箱との間に形成され冷却装置を配設
する冷気循環空間とを備え、前記内箱を冷却して前記貯
蔵室を間接的に冷却する低温庫において、複数の孔を形
成した基部を有して前記内箱の一部を構成する固定装置
と、前記基部の冷気循環空間側の面に対向して設けら
れ、前記貯蔵室内の新陳代謝ガスを吸着する吸着材と、
該吸着材の一側面と前記基部間に介在され、所定の水分
透過性を有するフィルムと、前記吸着材及びフィルムを
前記基部側に押圧して固定する固定部とを具備して成る
低温庫。 - 【請求項2】断熱壁からなる外箱と、該外箱の内側に間
隔を存して配設され内部に貯蔵室を形成する熱交換用内
箱と、前記外箱と内箱との間に形成され冷却装置を配設
する冷気循環空間とを備え、前記内箱を冷却して前記貯
蔵室を間接的に冷却する低温庫において、複数の孔を形
成した基部を有して前記内箱の一部を構成する固定装置
と、前記基部の冷気循環空間側の面に、その一側面を対
向して設けられ、前記貯蔵室内の新陳代謝ガスを吸着す
る吸着材と、該吸着材の他側面に設けられ、所定の水分
透過性を有するフィルムと、該フィルム及び前記吸着材
を前記基部側に押圧して固定する固定部とを具備して成
る低温庫。 - 【請求項3】断熱壁からなる外箱と、該外箱の内側に間
隔を存して配設され内部に貯蔵室を形成する熱交換用内
箱と、前記外箱と内箱との間に形成され冷却装置を配設
する冷気循環空間とを備え、前記内箱を冷却して前記貯
蔵室を間接的に冷却する低温庫において、複数の孔を形
成した基部を有して前記内箱の一部を構成する固定装置
と、前記基部の冷気循環空間側の面に対向して設けら
れ、前記貯蔵室内の新陳代謝ガスを吸着する吸着材と、
該吸着材を前記基部側に押圧して固定する固定部と、前
記基部の貯蔵室側の面に設けられ、所定の水分透過性を
有するフィルムとを具備して成る低温庫。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2307930A JP2538414B2 (ja) | 1990-11-13 | 1990-11-13 | 低温庫 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2307930A JP2538414B2 (ja) | 1990-11-13 | 1990-11-13 | 低温庫 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04184069A JPH04184069A (ja) | 1992-07-01 |
JP2538414B2 true JP2538414B2 (ja) | 1996-09-25 |
Family
ID=17974884
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2307930A Expired - Lifetime JP2538414B2 (ja) | 1990-11-13 | 1990-11-13 | 低温庫 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2538414B2 (ja) |
-
1990
- 1990-11-13 JP JP2307930A patent/JP2538414B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04184069A (ja) | 1992-07-01 |
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