JP2537966Y2 - 包装用袋 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、重合させたフィルムで
形成した袋体に関するもので、リンゴ、梨、トマト、蜜
柑、等の球状の農産物を三個以上包装する場合に使用さ
れる。

【０００２】

【従来技術とその問題点】蜜柑、玉葱、湯で卵等の球状
商品は、細い網袋内に直列状に収納包装されて販売され
ている。しかしながら、球状商品であっても外観や見栄
えが要求される者、例えばリンゴの場合には、直列状に
包装すると商品の価値が低下するため、発泡合成樹脂製
のトレイ上に上向きに並べてラップされ陳列されてい
る。しかしながら、発泡合成樹脂製のトレイを使用する
と、過剰包装になると共にトレイの処分に関して公害問
題を引起し、しかも陳列時に余分のスペースが必要とな
る不都合があった。

【０００３】この種の球状商品を重合させたフィルムで
形成した袋体、即ち通常のポリ袋でリンゴを包装しよう
とすると、商品が球状体であるために袋内では極めて不
安定となって包装作業に支障を来し、また、袋の底部左
右が中空状態で突出してしまって陳列にも支障を来すこ
とになる。

【０００４】

【技術的課題】本考案は、重合させたフィルムで形成し
た袋体において、球状の商品を安定状態で包装できるよ
うにすることを課題とする。

【０００５】

【技術的手段】この技術的課題を解決するための技術的
手段は、 （イ）袋体の底部の左右を円弧状に形成し、 （ロ）中央部を前記円弧と略同一の半径で半円状に突出
させること、である。

【０００６】

【技術的手段の作用】袋体の底部の中央を半円状に突出
させると、袋内に最初に収納させた商品は、自然とこの
半円状部へ臨むことになる。袋底部の左右も円弧状に形
成されているために、次に収納させた商品は最初の商品
の球状表面に沿ってスライドして袋体底部の左右何れか
の円弧状部ヘ臨み、三番目の商品はその反対側ヘ臨むこ
とになる。従って、包装される球状商品は、袋内では安
定した状態が保たれることになり、袋の開口部を閉じて
も安定状態が崩れることはない。

【０００７】

【本考案の効果】球状の商品を安定状態で包装できる結
果、包装、搬送が容易となり、スペースを有効に利用し
て商品を陳列できる利点がある。また、商品の収納状態
が安定して殆ど移動しないため、商品同志が衝突等して
傷むおそれもない。更に、包装資材の総体積が小さいた
め、包装資材の資源を削減できる利点もある。

【０００８】

【実施例】図１は本考案に掛かる包装用袋１の正面図で
あり、二枚のポリプロピレン樹脂からなる厚さ３０ミク
ロンのフィルムを重合させ、開口部２以外の部分を溶断
溶着して袋体１を形成している。袋体１の底部３の左右
及び中央部の円弧４、５、６は、これらの中心Ｐ_２、Ｐ
_３、Ｐ_１が球状商品の直径と同一又はやや大きい長さａ
を一辺とする逆正三角形の頂点に配置した位置関係にあ
り、各中心から１／２ａπの長さを半径として各円弧を
描いている。従って、球状商品である三個のリンゴ７を
この袋体１で包装すると、各円弧状の収納部４、５、６
内にきっちりと収納させることができた（図３参照）。
上記の寸法は、袋の開口部を結束する前の状態において
リンゴ間の隙間を極力小さくするためのものであり、円
弧を大きくしてリンゴを余裕を持って収納し、結束時に
その隙間を小さくするようにしても良い。尚、この形態
の袋は、最初に収納した商品の位置決めを自動的に行な
えるため、それ以上の数の商品であっても安定して包装
することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】袋体の正面図

【図２】袋体の寸法説明図

【図３】リンゴを包装した状態の斜視図

【符号の説明】

１ 袋体、 ２ 開口部、 ４、５ 袋体底部の左右、
６ 底部中央の半円形突出部

フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭61−26043（ＪＰ，Ｕ) 実開 平２−15433（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭53−152947（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭52−133718（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭48−60865（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭50−103914（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭51−141613（ＪＰ，Ｕ) 実公 昭30−9796（ＪＰ，Ｙ１) 実公 昭38−12899（ＪＰ，Ｙ１)

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 重合させたフィルムで形成した袋体にお
   いて、袋体底部の左右を円弧状に形成し中央部を前記円
   弧と略同一の半径で半円状に突出させた球状体包装用
   袋。