JP2537849Y2 - ロールオーバーバルブ - Google Patents
ロールオーバーバルブInfo
- Publication number
- JP2537849Y2 JP2537849Y2 JP7037091U JP7037091U JP2537849Y2 JP 2537849 Y2 JP2537849 Y2 JP 2537849Y2 JP 7037091 U JP7037091 U JP 7037091U JP 7037091 U JP7037091 U JP 7037091U JP 2537849 Y2 JP2537849 Y2 JP 2537849Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- valve
- valve body
- casing
- steel ball
- rollover
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Cooling, Air Intake And Gas Exhaust, And Fuel Tank Arrangements In Propulsion Units (AREA)
- Self-Closing Valves And Venting Or Aerating Valves (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、車両の燃料タンク上面
の燃料蒸気をキャニスターへ逃す経路に装着して、車両
のスラロームや転倒時等において、燃料洩れの防止機能
を発揮するロールオーバーバルブに関する。
の燃料蒸気をキャニスターへ逃す経路に装着して、車両
のスラロームや転倒時等において、燃料洩れの防止機能
を発揮するロールオーバーバルブに関する。
【0002】
【従来の技術】燃料タンクの燃料洩れ防止弁は、車両の
スラロームや転倒時等に燃料蒸気をキャニスターへ逃す
経路へ燃料が流入するのを防止するためには、弁の応答
(閉方向応答性)が速く、確実に閉止し、かつ正常位に復
したときは素早く開く弁となることが要求される。この
ことは先に提案した特願平2-90643号で説明した。タン
ク内圧がキャニスター側圧力より高い場合、弁体はその
差圧により弁閉方向に押しつけられる。そのために開弁
し難くなる。そこで弁を開くには圧力差によって生じる
弁閉方向の荷重に打ち勝つ力で引っ張ればよい。弁体方
向にかかる荷重はシール面積に比例することはよく知ら
れている。例えば、この考え方を応用したものが、特開
平2-112658号や実開平2-59020号に示されている。ただ
し、これらはいずれもフロート弁についてである。特開
平2-112658号の構造では、燃料油による膨潤でシール面
積に不安定さが出てくる欠点がある。実開平2-59020号
では、シール面積小の開弁力には小さい鋼球だけによっ
ているし、わざわざそのための鋼球を設けている。
スラロームや転倒時等に燃料蒸気をキャニスターへ逃す
経路へ燃料が流入するのを防止するためには、弁の応答
(閉方向応答性)が速く、確実に閉止し、かつ正常位に復
したときは素早く開く弁となることが要求される。この
ことは先に提案した特願平2-90643号で説明した。タン
ク内圧がキャニスター側圧力より高い場合、弁体はその
差圧により弁閉方向に押しつけられる。そのために開弁
し難くなる。そこで弁を開くには圧力差によって生じる
弁閉方向の荷重に打ち勝つ力で引っ張ればよい。弁体方
向にかかる荷重はシール面積に比例することはよく知ら
れている。例えば、この考え方を応用したものが、特開
平2-112658号や実開平2-59020号に示されている。ただ
し、これらはいずれもフロート弁についてである。特開
平2-112658号の構造では、燃料油による膨潤でシール面
積に不安定さが出てくる欠点がある。実開平2-59020号
では、シール面積小の開弁力には小さい鋼球だけによっ
ているし、わざわざそのための鋼球を設けている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】本考案は、ロールオー
バーバルブにおいて、鋼球転がり面の傾斜を大きくした
り、鋼球の自重を大きくせずに、また、タンク内圧が高
い時にも更に弁体自重を大きくすることもなく、小型、
軽量なものでも開弁を素早く行なうように検討したもの
である。
バーバルブにおいて、鋼球転がり面の傾斜を大きくした
り、鋼球の自重を大きくせずに、また、タンク内圧が高
い時にも更に弁体自重を大きくすることもなく、小型、
軽量なものでも開弁を素早く行なうように検討したもの
である。
【0004】
【課題を解決するための手段】そのために、燃料タンク
上部の通気路に取り付けられて、液状燃料がタンクから
洩れないようにするロールオーバーバルブにおいて、弁
体は第一弁体1とその内部の第二弁体2とからなり、第
一弁体1には上部が円錐の筒状で外表面に弁ケーシング
3の弁座4に当接してシールするシール面5と内部に第
二弁体のシール面が当接する弁座6と軸中心の連通穴7
及び筒下部に係止部8を設け、第二弁体2には下方の鋼
球12によって弁ケーシング3中を上下動させるための作
用板9及び上部の弁部10と作用板9の間に係止突起11を
設け、第一弁体1が第二弁体2を包み、相対的に上下動
できるように一体化したのである。
上部の通気路に取り付けられて、液状燃料がタンクから
洩れないようにするロールオーバーバルブにおいて、弁
体は第一弁体1とその内部の第二弁体2とからなり、第
一弁体1には上部が円錐の筒状で外表面に弁ケーシング
3の弁座4に当接してシールするシール面5と内部に第
二弁体のシール面が当接する弁座6と軸中心の連通穴7
及び筒下部に係止部8を設け、第二弁体2には下方の鋼
球12によって弁ケーシング3中を上下動させるための作
用板9及び上部の弁部10と作用板9の間に係止突起11を
設け、第一弁体1が第二弁体2を包み、相対的に上下動
できるように一体化したのである。
【0005】
【作用】車両のスラロームや転倒時等には、鋼球重量が
作用板9にかかって第二弁体2が第一弁体1内面の弁座
6へ当接し、更に第一弁体1が弁ケーシング3の弁座4
に当接して燃料蒸気をキャニスターへ逃す経路へ燃料が
流入するのを防止する。車両が正常位になると、まずシ
ール面積の小さい第二弁体2の方が鋼球重量に引っ張ら
れて開弁し、タンク内とキャニスター側が連通状態にな
るので圧力差が小さくなる。それから第二弁体のシール
部下方に設けている係止突起11が第一弁体1の係止部8
に引っかかり第一弁体1を下方に引っ張るので弁全体が
開く。すなわち、必要な通気路面積よりも小さいシール
面積をもった第二弁体を設けたので、タンク内圧が高い
時にも、弁体自重を大きくすることもなく開弁を素早く
行なうことができる。
作用板9にかかって第二弁体2が第一弁体1内面の弁座
6へ当接し、更に第一弁体1が弁ケーシング3の弁座4
に当接して燃料蒸気をキャニスターへ逃す経路へ燃料が
流入するのを防止する。車両が正常位になると、まずシ
ール面積の小さい第二弁体2の方が鋼球重量に引っ張ら
れて開弁し、タンク内とキャニスター側が連通状態にな
るので圧力差が小さくなる。それから第二弁体のシール
部下方に設けている係止突起11が第一弁体1の係止部8
に引っかかり第一弁体1を下方に引っ張るので弁全体が
開く。すなわち、必要な通気路面積よりも小さいシール
面積をもった第二弁体を設けたので、タンク内圧が高い
時にも、弁体自重を大きくすることもなく開弁を素早く
行なうことができる。
【0006】
【実施例】図1は本考案のロールオーバーバルブの一例
を示す要部破断側面図である。図2(a)は図1中A-A断
面図、同(b)はB-B断面図である。このロールオーバー
バルブは、円筒形の弁ケーシング3の外方に設けたフラ
ンジ部13によって燃料タンク14上部の通気路に取り付け
られる。円筒形の弁ケーシング3の上部は中央の通気孔
15を除いて閉鎖されており、通気孔15は燃料蒸気をキャ
ニスターへ逃す経路である通気路16に通じている。弁ケ
ーシング3の上部底面には通気孔15を取り囲むように弁
ガイド板19を下方へ突出させて設けている。弁ケーシン
グ3の側面にはタンク内に通じる通気穴20がある。
を示す要部破断側面図である。図2(a)は図1中A-A断
面図、同(b)はB-B断面図である。このロールオーバー
バルブは、円筒形の弁ケーシング3の外方に設けたフラ
ンジ部13によって燃料タンク14上部の通気路に取り付け
られる。円筒形の弁ケーシング3の上部は中央の通気孔
15を除いて閉鎖されており、通気孔15は燃料蒸気をキャ
ニスターへ逃す経路である通気路16に通じている。弁ケ
ーシング3の上部底面には通気孔15を取り囲むように弁
ガイド板19を下方へ突出させて設けている。弁ケーシン
グ3の側面にはタンク内に通じる通気穴20がある。
【0007】円筒形の弁ケーシング3内の弁体は、第一
弁体1とその内部の第二弁体2とからなる。第一弁体1
は上部が円錐の筒状であって、外表面に弁ケーシング3
の通気孔15に設けられたテーパ状の弁座4に当接してシ
ールするシール面5がある。内部は第二弁体2のシール
面が当接する弁座6となっており、その上部は軸中心に
通気路16に通じる連通穴7がある。第二弁体2の筒体の
中間部には第二弁体2の係止突起11が移動できる溝孔が
あり、最下部に係止部8がある。係止部8の底面には突
起17を設けて第一弁体1が第二弁体2の作用板9上面へ
貼り付くのを防いでいる。
弁体1とその内部の第二弁体2とからなる。第一弁体1
は上部が円錐の筒状であって、外表面に弁ケーシング3
の通気孔15に設けられたテーパ状の弁座4に当接してシ
ールするシール面5がある。内部は第二弁体2のシール
面が当接する弁座6となっており、その上部は軸中心に
通気路16に通じる連通穴7がある。第二弁体2の筒体の
中間部には第二弁体2の係止突起11が移動できる溝孔が
あり、最下部に係止部8がある。係止部8の底面には突
起17を設けて第一弁体1が第二弁体2の作用板9上面へ
貼り付くのを防いでいる。
【0008】第二弁体2は、下方の鋼球12によって弁ケ
ーシング3中を上下動させるための円形作用板9、及び
それより上部に突出したテーパ状弁部10と、弁部10と作
用板9の間に係止突起11を設けている。円形作用板9の
上面縁部付近に突起状の邪魔板18を設けて液が入った時
通気路まで行かせないようにしている。このような構造
で第一弁体1が第二弁体2を包み、相対的に上下動でき
るように一体化している。
ーシング3中を上下動させるための円形作用板9、及び
それより上部に突出したテーパ状弁部10と、弁部10と作
用板9の間に係止突起11を設けている。円形作用板9の
上面縁部付近に突起状の邪魔板18を設けて液が入った時
通気路まで行かせないようにしている。このような構造
で第一弁体1が第二弁体2を包み、相対的に上下動でき
るように一体化している。
【0009】第二弁体2を重量によって移動させる鋼球
12は、弁ケーシング3の底部に設けられた中央が低く両
側が高い鋼球転がり面21上に保持されている。鋼球転が
り面21は弁ケーシング3の底部に組付けられたボトムケ
ーシング22上に形成されている。第二弁体2の底部に一
体で形成された十字状の鋼球受け枠23がボトムケーシン
グ22に設けられた十字状の溝内を上下に移動可能であ
る。
12は、弁ケーシング3の底部に設けられた中央が低く両
側が高い鋼球転がり面21上に保持されている。鋼球転が
り面21は弁ケーシング3の底部に組付けられたボトムケ
ーシング22上に形成されている。第二弁体2の底部に一
体で形成された十字状の鋼球受け枠23がボトムケーシン
グ22に設けられた十字状の溝内を上下に移動可能であ
る。
【0010】以上のような構造であるから、車両のスラ
ロームや転倒時等には、図3(a)にみられるように、鋼
球12の重量が作用板9にかかって第二弁体2が第一弁体
1内面の弁座6へ当接し、更に第一弁体1が弁ケーシン
グ3の弁座4に当接して燃料蒸気をキャニスターへ逃す
通気路16へ燃料が流入するのを防止する。車両が正常位
になると、図3(b)にみられるように、シール面積の小
さい第二弁体2の方がまず鋼球重量に引っ張られて開弁
する。このことにより、タンク内とキャニスター側が連
通状態になるので圧力差が小さくなる。次いで、第二弁
体のシール部下方に設けている係止突起11が第一弁体1
の係止部8に引っかかり第一弁体1を下方に引っ張るの
で弁全体が図1のように開くのである。
ロームや転倒時等には、図3(a)にみられるように、鋼
球12の重量が作用板9にかかって第二弁体2が第一弁体
1内面の弁座6へ当接し、更に第一弁体1が弁ケーシン
グ3の弁座4に当接して燃料蒸気をキャニスターへ逃す
通気路16へ燃料が流入するのを防止する。車両が正常位
になると、図3(b)にみられるように、シール面積の小
さい第二弁体2の方がまず鋼球重量に引っ張られて開弁
する。このことにより、タンク内とキャニスター側が連
通状態になるので圧力差が小さくなる。次いで、第二弁
体のシール部下方に設けている係止突起11が第一弁体1
の係止部8に引っかかり第一弁体1を下方に引っ張るの
で弁全体が図1のように開くのである。
【0011】
【考案の効果】本考案のロールオーバーバルブは、車両
のスラロームや転倒時等には燃料蒸気をキャニスターへ
逃す経路へ燃料が流入するのを防止するための弁の応答
が速く、確実に閉止する。また、正常位に復したときは
鋼球転がり面の傾斜を大きくしたり、鋼球の自重を大き
くしなくても、また、タンク内圧が高い時にも開弁を素
早く行なうことができる。これにより、小型、軽量化で
き、しかも安全性と信頼性を高めることができた。
のスラロームや転倒時等には燃料蒸気をキャニスターへ
逃す経路へ燃料が流入するのを防止するための弁の応答
が速く、確実に閉止する。また、正常位に復したときは
鋼球転がり面の傾斜を大きくしたり、鋼球の自重を大き
くしなくても、また、タンク内圧が高い時にも開弁を素
早く行なうことができる。これにより、小型、軽量化で
き、しかも安全性と信頼性を高めることができた。
【図1】本考案のロールオーバーバルブの開時の要部破
断側面図である。
断側面図である。
【図2】(a)は図1中A-A断面図、(b)はB-B断面図で
ある。
ある。
【図3】(a)は本考案のロールオーバーバルブの閉時の
要部破断側面図であり、(b)は第二弁体のみが開いた場
合の要部破断側面図である。
要部破断側面図であり、(b)は第二弁体のみが開いた場
合の要部破断側面図である。
【符号の説明】 1 第一弁体 2 第二弁体 3 弁ケーシング 4 弁座 5 シール面 6 弁座 7 連通穴 8 係止部 9 作用板 10 弁部 11 係止突起 12 鋼球
Claims (1)
- 【請求項1】 燃料タンク上部の通気路に取り付けられ
て液状燃料がタンクから洩れないようにするロールオー
バーバルブにおいて、弁体は第一弁体とその内部の第二
弁体とからなり、第一弁体には上部が円錐の筒状で外表
面に弁ケーシングの弁座に当接してシールするシール面
と内部に第二弁体のシール面が当接する弁座と軸中心の
連通穴及び筒下部に係止部を設け、第二弁体には下方の
鋼球によって弁ケーシング中を上下動させるための作用
板及び弁部と作用板の間に係止突起を設け、第一弁体が
第二弁体を包み、相対的に上下動できるように一体化し
てなるロールオーバーバルブ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7037091U JP2537849Y2 (ja) | 1991-09-03 | 1991-09-03 | ロールオーバーバルブ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7037091U JP2537849Y2 (ja) | 1991-09-03 | 1991-09-03 | ロールオーバーバルブ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0522136U JPH0522136U (ja) | 1993-03-23 |
JP2537849Y2 true JP2537849Y2 (ja) | 1997-06-04 |
Family
ID=13429488
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7037091U Expired - Lifetime JP2537849Y2 (ja) | 1991-09-03 | 1991-09-03 | ロールオーバーバルブ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2537849Y2 (ja) |
-
1991
- 1991-09-03 JP JP7037091U patent/JP2537849Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0522136U (ja) | 1993-03-23 |
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